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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140312
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】組立式工具箱
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/02 20060101AFI20220915BHJP
【FI】
B25H3/02
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022024364
(22)【出願日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】110108785
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】519422245
【氏名又は名称】明欣國際有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】陳詠順
【テーマコード(参考)】
3C012
【Fターム(参考)】
3C012BH03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】組立が容易で迅速であり、組立強度が極めて良好であり、緩み又は分離しにくい組立式工具箱を提供する。
【解決手段】隣接する第1側壁と第2側壁とが複数の凸接合部及び複数の凹接合部によって互いに嵌着され、該複数の第2側壁と該複数の第1側壁とが収容空間を囲んで構成する前記複数の第2側壁と、ボルト及びナットをそれぞれ含む複数の締結アセンブリと、を含み、隣接する該第1側壁及び該第2側壁のうちの一方は、複数の穿設孔をさらに含み、隣接する該第1側壁及び該第2側壁の他方は、該複数の穿設孔に対応する複数の収容孔をさらに含み、各該収容孔には該ナットが収容され、各該ボルトは、該穿設孔に挿入されて当接し、且つ該収容孔に挿入されて該ナットに螺着され、各該締結アセンブリのボルト及びナットは、それぞれ隣接する該第1側壁及び該第2側壁を締め付けて固着する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立式工具箱であって、
複数の凸接合部が設けられる複数の第1側壁と、
複数の第2側壁であって、各前記第2側壁に複数の凹接合部が設けられ、隣接する前記第1側壁と前記第2側壁とが前記複数の凸接合部及び前記複数の凹接合部によって互いに嵌着され、前記複数の第2側壁と前記複数の第1側壁とが収容空間を囲んで構成する前記複数の第2側壁と、
ボルト及びナットをそれぞれ含む複数の締結アセンブリと、を含み、
隣接する前記第1側壁及び前記第2側壁のうちの一方は、複数の穿設孔をさらに含み、
隣接する前記第1側壁及び前記第2側壁の他方は、前記複数の穿設孔に対応する複数の収容孔をさらに含み、
各前記収容孔には前記ナットが収容され、
各前記ボルトは、前記穿設孔に挿入されて当接し、且つ前記収容孔に挿入されて前記ナットに螺着され、
各前記締結アセンブリのボルト及びナットは、それぞれ隣接する前記第1側壁及び前記第2側壁を締め付けて固着し、
各前記収容孔は、前記ナットが収容された収容部と、前記収容部に連通して前記収容部よりも狭い延在部とを含み、
各前記ボルトは、前記ナットに穿設されて前記延在部に延在する、
組立式工具箱。
【請求項2】
各前記凸接合部は、絞り部及び前記絞り部に接続された膨大端部を含み、各前記凹接合部は、絞り口及び前記絞り口に連通する内溝を含み、各前記膨大端部は、前記絞り口を強制的に通過して前記内溝に係止され、各前記絞り口は前記絞り部を対応して制限する、請求項1に記載の組立式工具箱。
【請求項3】
各前記膨大端部の対向する両側はそれぞれ側方フランジを含む、請求項2に記載の組立式工具箱。
【請求項4】
各前記第1側壁の複数の凸接合部は、配列方向に沿って間隔をあけて設置され、且つ側方フランジをそれぞれ含み、前記配列方向に沿って、各前記第1側壁の隣接する凸接合部の側方フランジが互いに反対方向となるように側方に延在する、請求項2に記載の組立式工具箱。
【請求項5】
少なくとも1つの収納ケースをさらに含み、前記複数の第1側壁及び前記複数の第2側壁は周壁を構成し、前記周壁の対向する両側にはそれぞれ少なくとも1つの係止溝が設けられ、各前記収納ケースの対向する両側はそれぞれ前記係止溝に挿設される、請求項1に記載の組立式工具箱。
【請求項6】
各前記係止溝の溝壁には係止突起が設けられ、各前記収納ケースの対向する両側にはそれぞれ前記係止突起と係止可能な係止凹部が設けられる、請求項5に記載の組立式工具箱。
【請求項7】
各前記ボルトの末端は、前記収容孔の孔壁に軸方向に当接する、請求項1に記載の組立式工具箱。
【請求項8】
各前記凸接合部は、絞り部及び前記絞り部に接続された膨大端部を含み、各前記凹接合部は、絞り口及び前記絞り口に連通する内溝を含み、各前記絞り口は、狭窄部及び前記狭窄部の対向する両側に接続された幅広部を含み、各前記膨大端部は前記絞り口を強制的に通過して前記内溝に係止され、各前記狭窄部は前記絞り部を対応して制限し、各前記膨大端部の対向する両側はそれぞれ側方フランジを含み、前記組立式工具箱は、2つの前記第1側壁及び2つの前記第2側壁を含み、且つ底壁をさらに含み、前記底壁の各周向側は複数の凸接合部を含み、2つの前記第1側壁は、前記底壁の対向する2つの周向側の凸接合部によって挿設されて接続され、2つの前記第2側壁は、前記底壁の他の対向2つの周向側の凸接合部によって挿設されて接続され、2つの前記第1側壁及び2つの前記第2側壁のうちの一方は、枠体をさらに含み、前記枠体には複数の溝通路が設けられ、各前記溝通路は前記係止溝に対応し、各前記収納ケースの対向する両側はそれぞれ前記溝通路にさらに挿設され、前記組立式工具箱は蓋体さらに含み、前記蓋体は、2つの前記第1側壁及び2つの前記第2側壁のうちの一方に可動に接続され、前記蓋体は前記収容空間の一側に覆設され、各前記ボルトは、隣接する前記第1側壁の穿孔部分及び前記第2側壁の穿孔部分を貫通し、且つこれらの穿孔部分に螺着される、請求項6に記載の組立式工具箱。
【請求項9】
各前記ナットは、前記収容孔の孔壁に当接して係止される、請求項1~8のいずれか1項に記載の組立式工具箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は組立式工具箱に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、物体を固定する時、駆動工具(例えばレンチ、スリーブ、ドライバビット等)によってロック部材又は連結部材を駆動して着脱を行う。しかし、これらの駆動工具はサイズ及び種類が多く、収納及び持ち運びを容易にするために、工具箱を用いて分類して収納することが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の工具箱は、複数のプラスチックの板部材を含み、該複数のプラスチックの板部材の間を2つずつネジ部材で組み立て、組立が容易で迅速であるという利点を有する。しかしながら、組み立てて接続する時に、該ネジ部材は、1つの該プラスチックの板部材を貫通し、且つもう1つの該プラスチックの板部材にネジ止めされるが、該ネジ部材のネジ止め接続箇所が中実又は中空構造であっても、プラスチック材質の構造強度が低いため、搬送、落下又は衝撃等の外力を受けた時、該プラスチックの板部材と該ネジ部材とのネジ止め結合箇所が緩み、分離又は破損しやすい。
【0004】
そこで、上述した問題を解決するために、新規で進歩性のある組立式工具箱を提供する必要がある。
【0005】
本発明は、組立が容易で迅速であり、組立強度が極めて良好であり、緩み又は分離しにくい組立式工具箱を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は組立式工具箱を提供する。本発明は、複数の凸接合部が設けられる複数の第1側壁と、複数の第2側壁であって、各該第2側壁に複数の凹接合部が設けられ、隣接する該第1側壁と該第2側壁とが該複数の凸接合部及び該複数の凹接合部によって互いに嵌着され、該複数の第2側壁と該複数の第1側壁とが収容空間を囲んで構成する前記複数の第2側壁と、ボルト及びナットをそれぞれ含む複数の締結アセンブリと、を含み、隣接する該第1側壁及び該第2側壁のうちの一方は、複数の穿設孔をさらに含み、隣接する該第1側壁及び該第2側壁の他方は、該複数の穿設孔に対応する複数の収容孔をさらに含み、各該収容孔には該ナットが収容され、各該ボルトは、該穿設孔に挿入されて当接し、且つ該収容孔に挿入されて該ナットに螺着され、各該締結アセンブリのボルト及びナットは、それぞれ隣接する該第1側壁及び該第2側壁を締め付けて固着する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の好ましい実施例の斜視図である。
図2】本発明の好ましい実施例の分解図である。
図3】本発明の好ましい実施例の別の視角の分解図である。
図4】本発明の好ましい実施例の部分分解図である。
図5図1のA-Aに沿う断面図である。
図6図5の部分拡大図である。
図7図1のB-Bに沿う断面図である。
図8図7の部分拡大図である。
図9図1のC-Cに沿う断面図である。
図10図9の部分拡大図である。
図11】本発明の好ましい実施例の第1側壁の斜視図である。
図12】本発明の別の好ましい実施例の部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施例にて本発明の可能な実施形態を説明するが、これは本発明の特許範囲を制限するものではない。
【0009】
図1から10は本発明の好ましい実施例を示す。本発明の組立式工具箱1は、複数の第1側壁10、複数の第2側壁20及び複数の締結アセンブリ30を含む。
【0010】
各該第1側壁10には複数の凸接合部11が設けられる。各該第2側壁20には複数の凹接合部21が設けられ、隣接する該第1側壁10と該第2側壁20とは該複数の凸接合部11及び該複数の凹接合部21によって互いに嵌着され、該複数の第2側壁20と該複数の第1側壁10とは収容空間Sを囲んで構成する。
各該締結アセンブリ30は、ボルト31及びナット32を含む。そのうち、隣接する該第1側壁10及び該第2側壁20のうちの一方は複数の穿設孔22をさらに含み、隣接する該第1側壁10及び該第2側壁20のうちの他方は、該複数の穿設孔22に対応する複数の収容孔12をさらに含む。そのうち、各該収容孔12には該ナット32が収容され、各該ボルト31は、該穿設孔22に挿入されて当接し、且つ該収容孔12に挿入されて該ナット32に螺着され、各該締結アセンブリ30のボルト31及びナット32は、それぞれ隣接する該第1側壁10及び該第2側壁20を締め付けて固着する。これによって、該組立式工具箱1の組立が容易で迅速であり、組立強度が極めて良好であり、大きな外力又は衝撃に耐えることができ、結合部位が緩み、分離又は破損しにくい。
【0011】
各該凸接合部11は、絞り部111及び該絞り部111に接続された膨大端部112を含み、各該凹接合部21は、絞り口211及び該絞り口211に連通する内溝212を含む。各該膨大端部112は、該絞り口211を強制的に通過して該内溝212に係止され、各該絞り口211は該絞り部111を対応して制限する。各該膨大端部112の対向する両側はそれぞれ側方フランジ113を含む。詳しく言えば、各該絞り口211は、狭窄部213及び該狭窄部213の対向する両側に接続された幅広部214を含み、各該狭窄部213は該絞り部111を対応して制限し、該狭窄部213と該側方フランジ113との組み合わせによって該絞り部111との好適な係止効果を提供することができる。
他の実施例では、各該第1側壁10aの複数の凸接合部11aは、配列方向に沿って間隔をあけて設置され、且つ側方フランジ113aをそれぞれ含み、該配列方向に沿って、各該第1側壁10aの隣接する凸接合部11aの側方フランジ113aが互いに反対方向となるように側方に延在してもよい。図11に示すように、該側方フランジ113aは該狭窄部213に係入しやすく、且つ十分な係着強度を保持することができる。
【0012】
好ましくは、該組立式工具箱1は、少なくとも1つの収納ケース40をさらに含む。該複数の第1側壁10及び該複数の第2側壁20は周壁Wを構成し、該周壁Wの対向する両側(ここで2つの該第1側壁10)にはそれぞれ少なくとも1つの係止溝13が設けられ、各該収納ケース40の対向する両側はそれぞれ該係止溝13に挿設されるため、挿抜しやすい。各該係止溝13の溝壁には係止突起131が設けられ、各該収納ケース40の対向する両側にはそれぞれ該係止突起131と係止可能な係止凹部41が設けられ、位置規制を効果的に行うことができる。
【0013】
本実施例では、該組立式工具箱1は、2つの該第1側壁10及び2つの該第2側壁20を含み、且つ底壁50をさらに含み、該底壁50の各周向側は、複数の凸接合部51を含む。2つの該第1側壁10は、該底壁50の対向する2つの周向側の凸接合部51によって挿設されて接続され、2つの該第2側壁20は、該底壁50の他の対向する2つの周向側の凸接合部51によって挿設されて接続される。2つの該第1側壁10及び2つの該第2側壁20のうちの一方(ここでは該第2側壁20)は、枠体23をさらに含み、該枠体23には複数の溝通路231が設けられる。各該溝通路231は該係止溝13に対応し、各該収納ケース40の対向する両側は、それぞれ該溝通路231にさらに挿設される。このように、該少なくとも1つの収納ケース40の挿抜又は/及び交換を容易にすることができる。
該組立式工具箱1は蓋体60をさらに含み、該蓋体60は2つの該第1側壁10及び2つの該第2側壁20のうちの一方に可動に接続され(ここでは該第2側壁20に枢着され)、該蓋体60は該収容空間Sの一側に覆設され、開いて工具を取りやすく又は閉じて工具を良好に収納することができる。該第2側壁20は該複数の穿設孔22及び該複数の収容孔12を含み、各該ボルト31は、隣接する該第1側壁10の穿孔部分14及び該第2側壁20の穿孔部分24を貫通し、且つこれらの穿孔部分14、24に螺着され、該ボルト31の緩みを効果的に防止し、該組立式工具箱1の安定した結合を確保する。別の可能な実施例では、該底壁50は、少なくとも1つの該第1側壁10又は少なくとも1つの該第2側壁20と一体的に成形されてもよい(例えばL型の板部材に成形される)。
【0014】
本実施例では、各該収容孔12は、該ナット32が収容された収容部121と、該収容部121に連通して該収容部121よりも狭い延在部122とを含み、各該ボルト31は該ナット32に穿設されて該延在部122に延在する。好ましくは、各該ナット32は、該収容孔12の孔壁に当接して係止され、自由に落下することがない。各該ボルト31の末端311は、該収容孔12の孔壁123に軸方向に当接し、さらに該ボルト31緩みを防止する。
【0015】
図12に示す別の可能な実施例では、該凹接合部21bは、延在長さが少なくとも該凸接合部11bの側方フランジ113bの延在長さよりも大きい挿入口212bをさらに含んでもよい。このように、該凸接合部11bは、該挿入口212bから該凹接合部21bに直接挿入することができ、さらに相対的にスライド移動すると、該凸接合部11bの側方フランジ113bは、該凹接合部21bの絞り口211bに係止することができるので、組立が容易で迅速である。
【符号の説明】
【0016】
1 組立式工具箱
10、10a 第1側壁
11、11a、11b 凸接合部
111 絞り部
112 膨大端部
113、113a、113b 側方フランジ
12 収容孔
121 収容部
122 延在部
123 孔壁
13 係止溝
131 係止突起
14、24 穿孔部分
20 第2側壁
21、21b 凹接合部
211、211b 絞り口
212 内溝
212b 挿入口
213 狭窄部
214 幅広部
22 穿設孔
23 枠体
231 溝通路
30 締結アセンブリ
31 ボルト
311 末端
32 ナット
40 収納ケース
41 係止凹部
50 底壁
51 凸接合部
60 蓋体
S 収容空間
W 周壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12