(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140376
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20220915BHJP
G06Q 20/02 20120101ALI20220915BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
G06Q20/02 300
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022035970
(22)【出願日】2022-03-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0032139
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522093650
【氏名又は名称】ミラエ フィンテック,カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MIRAE FINTECH Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】1004 Ho (Guro-dong, E&C Venture Dream Tower 3 Cha) ,Digital-ro 31-gil 38-21, Guro-gu, Seoul, Republic of Korea (08376)
(71)【出願人】
【識別番号】522093661
【氏名又は名称】アン,サン ジュン
【氏名又は名称原語表記】Sung Jun AN
【住所又は居所原語表記】3303 Ho (Guro-dong, Hyundai Park Ville) Gongwon-ro 41, Guro-gu, Seoul, Republic of Korea (08298)a
(71)【出願人】
【識別番号】522093672
【氏名又は名称】アン,テヤン
【氏名又は名称原語表記】DaeYoung AN
【住所又は居所原語表記】105 Dong 705 Ho (Deokcheon-dong, Samjung Green Core) Mandeok-daero 155 beon-gil 15, Buk-gu, Busan, Republic of Korea (46554)
(74)【代理人】
【識別番号】100146639
【弁理士】
【氏名又は名称】船本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】アン,サン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】アン,テヤン
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA01
5L055AA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】毎度、暗号通貨を事前購入するか交換する必要がなく、暗号通貨を担保として与えられた限度内で、仮想通貨を自由に電子決済に使用することができる、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法及びシステムを提供する。
【解決手段】暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム10は、使用者端末100、取引所サーバ200、決済代行サーバ300、決済要請端末400のうち少なくともいずれか一つが含まれ、ネットワーク500に連結されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法において、
決済代行サーバが、使用者端末または取引所サーバから暗号通貨担保提供信号を受信するステップと、
前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバが、受信した暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えるステップと、
前記決済代行サーバが、仮想通貨情報提供信号を前記使用者端末または前記取引所サーバに送信するステップと、
前記仮想通貨情報提供信号には、通信情報及び担保暗号通貨相場情報、仮想通貨情報、仮想通貨トークン情報、仮想通貨限度情報、仮想通貨使用情報、仮想通貨残余情報、法定通貨残高情報、累積ポイントのうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバが、前記使用者端末または決済要請端末から仮想通貨決済要請信号を受信するステップと、
前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバが、受信した前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で仮想通貨を差し引くか、それを判断する決済処理ステップと、
前記決済代行サーバが、前記使用者端末または前記決済要請端末に仮想通貨決済結果信号を送信するステップと、
前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれ、
前記決済結果情報は、認証、承認、拒絶のいずれか一つに相当する決済結果または支払保証に関する情報で構成されることを特徴とする、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法。
【請求項2】
暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムは、決済代行サーバが含まれ、
前記決済代行サーバは、使用者端末または取引所サーバから暗号通貨担保提供信号を受信することと、
前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバは、受信した暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えることと、
前記決済代行サーバは、仮想通貨情報提供信号を前記使用者端末または前記取引所サーバに送信することと、
前記仮想通貨情報提供信号には、通信情報及び担保暗号通貨相場情報、仮想通貨情報、仮想通貨トークン情報、仮想通貨限度情報、仮想通貨使用情報、仮想通貨残余情報、法定通貨残高情報、累積ポイントのうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバは、前記使用者端末または決済要請端末から仮想通貨決済要請信号を受信することと、
前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバは、受信した前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断して決済処理することと、
前記決済代行サーバは、前記使用者端末または前記決済要請端末に仮想通貨決済結果信号を送信することと、
前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれ、
前記決済結果情報は、認証、承認、拒絶のいずれか一つに相当する決済結果または支払保証に関する情報で構成されることを特徴とする、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム。
【請求項3】
暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて、
決済代行サーバに暗号通貨担保提供信号を送信するか、あるいは、前記決済代行サーバから仮想通貨情報提供信号を受信し、
前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記仮想通貨情報提供信号には、通信情報及び担保暗号通貨相場情報、仮想通貨情報、仮想通貨トークン情報、仮想通貨限度情報、仮想通貨使用情報、仮想通貨残余情報、法定通貨残高情報、累積ポイントのうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバをして、前記暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えさせ、使用者端末または決済要請端末から仮想通貨決済要請信号を受信すると、前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断する決済処理を行わせ、前記使用者端末または前記決済要請端末に仮想通貨決済結果信号を送信するようにする取引所サーバを含み、
前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれ、前記決済結果情報は、認証、承認、拒絶のいずれか一つに相当する決済結果または支払保証に関する情報で構成されることを特徴とする、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム。
【請求項4】
暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて、
暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えた決済代行サーバから仮想通貨情報提供信号を受信し、
前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることと、前記仮想通貨情報提供信号には、通信情報及び担保暗号通貨相場情報、仮想通貨情報、仮想通貨トークン情報、仮想通貨限度情報、仮想通貨使用情報、仮想通貨残余情報、法定通貨残高情報、累積ポイントのうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバに仮想通貨決済要請信号を送信し、前記決済代行サーバをして、前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断する決済処理を行わせるか、あるいは、前記決済代行サーバから仮想通貨決済結果信号を受信する使用者端末を含むことを特徴とし、
前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれ、前記決済結果情報は、認証、承認、拒絶のいずれか一つに相当する決済結果または支払保証に関する情報で構成されることを特徴とする、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム。
【請求項5】
暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて、
暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えた決済代行サーバに仮想通貨決済要請信号を送信し、
前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることと、前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれることを特徴とし、
前記決済代行サーバをして、前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断する決済処理を行わせるか、あるいは、前記決済代行サーバから仮想通貨決済結果信号を受信する決済要請端末を含み、
前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれ、前記決済結果情報は、認証、承認、拒絶のいずれか一つに相当する決済結果または支払保証に関する情報で構成されることを特徴とする、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引または電子送金に係り、さらに詳しくは、ブロックチェーン技術に基づく暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子商取引または電子送金の決済代行に関する。
【背景技術】
【0002】
実体経済において、従来、財貨及び用役提供の対価として、現金のような法定貨幣(Fiat Money)が支払手段として使用されてきたが、今日は、電子商取引及び送金技術の発展につれて、法定貨幣の機能を電子的に具現した中央銀行デジタル通貨(CBDC、Central Bank Digital Currency)に属する電子マネー(Electronic Money)が電子支払手段として使用されており、上記した法定貨幣及び電子マネー(以下、法定通貨という。)は、関連法により、誰でも発行または流通することができるものではない。
【0003】
このように、従来、通貨の発行及び流通に対する管理監督の権限が中央集権化(Centralization)されているので、この状況から脱して、非中央集権化(Decentralization)を通じて相互監視する方式によるシステムを構築するための必要性が浮上し、最近は、デジタルに基づく仮想通貨(Virtual Currency)または暗号通貨(Cryptocurrency)のような新しい概念の通貨発行及び流通技術が大いに注目されている。
【0004】
仮想通貨とは、デジタル資産(Digital Assets)または仮想資産(Virtual Assets)であって、法定通貨に対応して仮想の決済または環境において通用される通貨またはトークン(Token)である。
【0005】
暗号通貨とは、仮想通貨に属するか同じ意味のデジタル資産または仮想資産であって、技術背景について簡単に言えば、台帳の役割をするブロックに暗号通貨に対する所有権または取引現況が持続的に記録されながらブロックが形成されるが、これらのブロックがチェーン状につながったブロックチェーン(Blockchain)に基づき、取引記録を残し、ノード(Node)により分散型台帳(Distributed Ledger)化され、非中央集権化を通じて、相互検証する方式の二重支払い(Double Spending)防止のための技術で具現されており、代表的な暗号通貨としては、ビットコイン(Bitcoin)がある。
【0006】
しかしながら、上記したビットコインのような暗号通貨は、取引台帳を作成して報酬を受ける採掘(マイニング)参加者が多いほど難易度(Difficulty)が高くなり、一般使用者の立場では、通貨の獲得が難しくなり、取引の記録及び証憑のために相当なコンピュータパワーが必要になることがある。しかも、分散型台帳の特性上、処理速度も遅く、希少性が高いほど価値が上がるため、資産として保有しようとする傾向が大きくなり、実体経済の通貨として流通できないことが極めて大きな短所であった。
【0007】
これを補完するために、最近、ブロックチェーンまたはスマートコントラクト(Smart Contract)に基づくかまたはそれを応用した様々な特徴を持つ数種の暗号通貨が発表され、色んな所で実体経済と連動して通貨として流通させようとしている。特に、電子商取引決済において、使用者が保有した暗号通貨で直ちに決済または送金するか、電子商取引を用いる時点の暗号通貨の相場により法定通貨に直ちに交換して決済に用いるか、または決済代行会社が自体発行した暗号通貨に交換して決済に用いる方法等が試みられている。しかしながら、このように、暗号通貨の所有権自体が変わる方式の決済における問題点は、電子商取引を用いるために、決済1件ごとの暗号通貨を取引所等を通じて事前購入するか交換しなければならないという不都合があり、暗号通貨を決済代金として受けた加盟店の立場では、毎度、法定通貨に交換するか、決済した途端にまたはそれ以降に暗号通貨の価値変動性により損失が発生する可能性を排除することができない。しかも、使用者が決済取消を行い、暗号通貨を返金された場合、価値に変動が生じたら、元々決済に用いていた暗号通貨よりも少なく返金されるという致命的な問題点が発生することがあり、何よりもブロックチェーン技術が台帳を作成して記録する速度が、使用されるコンピュータパワーに比べて極めて遅いので、リアルタイム決済が行われて記録されなければならない電子商取引決済において、暗号通貨を直接または交換して使用する方式は、極めて大きな問題点を有するとともに非効率的である。
【0008】
したがって、価値変動性のある暗号通貨の場合、所有しようとする資産の性格のため、相変わらず電子商取引または電子送金において法定通貨を代替するには限界があり、価値変動性のないステーブルコイン(Stable Coin)のような暗号通貨の場合、決済時点に価値変動が生じる問題点は解決することができるが、相変わらず上述した従来の暗号通貨が持っている短所(二重支払い防止のための相互検証による遅い処理速度)をそのまま持っているので、リアルタイムかつ速い決済処理を要求する電子決済では、非効率的であった。
【0009】
最近になって、暗号通貨を用いた様々な金融取引でも、中央集権化された金融(CeFi、Centralized Finance)方式と非中央集権化された金融(DeFi、Decentralization Finance)方式が混在し、個人対個人または個人対機関(団体)間に暗号通貨を担保として相場を反映した貸出仲介システムが浮かび上がってくる。しかしながら、使用者の立場では、いつ発生するかわからない電子商取引または電子送金のために予め貸し出しておけば、資金を使わなくても利息を負担しなければならない短所があり、貸出を受けようとする使用者が多くなるほど、高い取引手数料を負担することもあり、場合に応じて、取引または資産が保証されないため、危険度が高かった。
【0010】
一方、実体経済の電子商取引(オン・オフライン加盟店から商品を購入)において、クレジットカードを用いた信用決済方式が多く用いられる。
【0011】
すなわち、法定通貨に代って決済できる証票であるクレジットカードで事前購入したあとで、決済するもの(以下、後払い決済という。)であって、詳しくは、使用者がクレジットカード会社から信用を担保として発給されたクレジットカードで商品代金を決済すれば、使用者の代わりにクレジットカード会社が加盟店に、一定の手数料を差し引いてから、決済代金を前払いし、一定期間後に、使用者がその商品代金を支払う方式である。クレジットカード会社になるには多大な資本コストを要し、決済代金の還収に対する高い危険度(使用者の代引き遅滞または損失)を負担しなければならないので、使用者の信用度検証のために多大な労力と費用をかけなければならず、新規事業者にとっては、市場への参入障壁が極めて高い。
【0012】
特に、初期の電子商取引において、クレジットカード会社がオフライン加盟店とのクレジットカード決済通信可能な手段がなく、通信網を供給したVAN(Value Added Network)会社が中間に参入し、クレジットカード会社とオンライン加盟店との間には、さらにPG(Payment Gateway)会社が電子支払決済代行業者として参入するので、多くの中間決済ステップを経なければならず、加盟店の立場では、高い手数料を負担するしかない構造からなっている。
【0013】
最近になって、ビッグデータ等を活用して使用者の信用度を検証し、少額の限度を与えた後払い決済方式が導入されているが、ビッグデータの収集それ自体が容易なものではないので、一般の中小事業者が参入するには、危険度が高く、資金が負担されるしかなかった。
【0014】
また他の実体経済の電子送金方式は、通常、銀行(ネット銀行を含む。)に予め預金しておき、預金の範囲内で、他の使用者の銀行口座に振り込む方式であるが、使用者ごとに取引銀行が異なり、振込手数料の問題が生じ、毎度預金を先行しなければならないという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、毎度、暗号通貨を事前購入するか交換する必要がなく、暗号通貨を担保として与えられた限度内で、仮想通貨を自由に電子決済に使用することにより、暗号通貨が持つ仮想資産としての価値は、そのまま保有した状態で、いま、法定通貨またはクレジットカードがなくても、オン・オフライン電子商取引から簡便に商品を事前購入し、代金を後払い決済するか、あるいは、電子送金を行うときに前払いし、後納するサービスを用いることができる、暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一側面による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法は、決済代行サーバが、使用者端末または取引所サーバから暗号通貨担保提供信号を受信するか、あるいは、使用者端末または取引所サーバに暗号通貨担保解除信号を送信するステップと、前記決済代行サーバが、受信した暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えるステップと、前記決済代行サーバが、仮想通貨情報提供信号を使用者端末または取引所サーバに送信するステップと、前記決済代行サーバが、使用者端末または決済要請端末から仮想通貨決済要請信号を受信するか、あるいは、使用者端末または決済要請端末に仮想通貨決済結果信号を送信するステップと、前記決済代行サーバが、受信した前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で仮想通貨を差し引くか、それを判断する決済処理ステップと、前記決済代行サーバが、使用者端末から法定通貨入金信号または法定通貨出金信号を受信するステップと、を含んでもよい。
【0017】
一実施形態により、前記電子決済代行方法は、決済代行会社の暗号通貨または担保された暗号通貨または限度が与えられた仮想通貨に基づき、トークン発行により、流動性プールを形成するステップを含んでもよい。
【0018】
一実施形態により、前記流動性プールを形成するステップは、スマートコントラクトを介して行われるステップをさらに含んでもよい。
【0019】
本発明の他の側面による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムは、決済代行サーバが含まれ、前記決済代行サーバは、使用者端末または取引所サーバから暗号通貨担保提供信号を受信するか、あるいは、使用者端末または取引所サーバに暗号通貨担保解除信号を送信することと、前記決済代行サーバは、受信した暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えることと、前記決済代行サーバは、仮想通貨情報提供信号を使用者端末または取引所サーバに送信することと、前記決済代行サーバは、使用者端末または決済要請端末から仮想通貨決済要請信号を受信するか、あるいは、使用者端末または決済要請端末に仮想通貨決済結果信号を送信することと、前記決済代行サーバが受信した前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断して決済処理することと、前記決済代行サーバは、使用者端末から法定通貨入金信号または法定通貨出金信号を受信すること、とを含んでもよい。
【0020】
一実施形態により、前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0021】
一実施形態により、前記暗号通貨担保解除信号には、通信情報及び暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨担保解除情報、暗号通貨担保解除対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0022】
一実施形態により、前記仮想通貨情報提供信号には、通信情報及び担保暗号通貨相場情報、仮想通貨情報、仮想通貨トークン情報、仮想通貨限度情報、仮想通貨使用情報、仮想通貨残余情報、法定通貨残高情報、累積ポイントのうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0023】
一実施形態により、前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0024】
一実施形態により、前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0025】
一実施形態により、前記法定通貨入金信号には、通信情報、保安情報、法定通貨入金情報、入金口座情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0026】
一実施形態により、前記法定通貨出金信号には、通信情報、保安情報、法定通貨出金情報、出金口座情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0027】
一実施形態により、前記通信情報には、使用者情報、取引所情報、決済代行会社情報、加盟店情報、識別情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0028】
本発明の他の側面による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて、決済代行サーバに暗号通貨担保提供信号を送信するか、あるいは、前記決済代行サーバから暗号通貨担保解除信号を受信することにより、前記決済代行サーバをして、暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えさせ、仮想通貨情報提供信号を使用者端末または取引所サーバが受信するようにする取引所サーバが含まれてもよい。
【0029】
本発明のさらに他の側面による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて、暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えた決済代行サーバから仮想通貨情報提供信号を受信し、前記決済代行サーバに仮想通貨決済要請信号を送信し、前記決済代行サーバをして、前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断する決済処理を行わせるか、あるいは、前記決済代行サーバから仮想通貨決済結果信号を受信する使用者端末が含まれてもよい。
【0030】
本発明のまたさらに他の側面による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて、暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度を与えた決済代行サーバに仮想通貨決済要請信号を送信し、前記決済代行サーバをして、前記仮想通貨決済要請信号に含まれている決済情報の金額だけ、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、仮想通貨を差し引くか否かを判断する決済処理を行わせるか、あるいは、前記決済代行サーバから仮想通貨決済結果信号を受信する決済要請端末が含まれてもよい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法及びシステムによれば、使用者の立場では、価値変動性のある仮想資産としての暗号通貨はそのまま保有するとともに、これを担保として限度が与えられた仮想通貨を用いて、いま、法定通貨またはクレジットカードがなくても、オン・オフライン電子商取引から簡便に商品を購入するか、他の使用者に電子送金を行うことができる。
【0032】
本発明の暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法及びシステムによれば、決済代行会社の立場では、使用者の暗号通貨を担保として確保することができるので、決済代金の還収に対する危険度を大いに減らすことができ、暗号通貨を所有した使用者の信用度を管理し続けることになると、ビッグデータに劣らない情報を収集することができるので、信用調査に対する費用を大いに減らすことができる。また、決済代行サーバにおける仮想通貨決済処理を通じて取引(Transaction)記録件数を減らし、使用者の二重支払いの有無も検証する必要がないので、決済処理速度を高めるとともに、コンピュータパワーを少なくすることができ、不要なエネルギーコストを減らすことはもとより、運用コストも節約することができる。
【0033】
本発明の暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法及びシステムによれば、加盟店の立場では、電子商取引決済過程において多くのステップを経て高い手数料を支給するしかなかった従来のクレジットカードまたは口座振込決済方式に対する依存度を減らすことができ、決済代行会社との直接決済方式の採用により、手数料を大いに下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムを例示した概念図である。
【
図2】本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて用いられる使用者端末で暗号通貨担保要請を行うステップを例示した概念図である。
【
図3】本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法のうち、暗号通貨担保要請ステップを例示した概念図である。
【
図4】本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムにおいて用いられる使用者端末で仮想通貨決済要請を行うステップを例示した概念図である。
【
図5】本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法のうち、仮想通貨決済要請ステップを例示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本文に開示されている本発明の実施形態について、特定の構造的乃至機能的な説明は、単に本発明の実施形態を説明するための目的で例示されたものであって、本発明の実施形態は、様々な形態に応用及び可変して実施されてもよく、本文に説明された実施形態に限定されるものと解析されてはならない。
【0036】
また、ブロックチェーン技術及びその他周知慣用技術の機能及び構成については、その説明を省略し、用語に関する意味を特に定義しない限り、通常の知識を有する技術者が理解している一般的な用語による。
【0037】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好適な実施形態をさらに詳細に説明する。図面上の同じ構成要素に対しては、同じ参照符号を使用し、同じ構成要素または重複した説明を省略する。
【0038】
図1は、本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システムを例示した概念図である。
【0039】
図1を参照すると、本発明による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム10は、使用者端末100、取引所サーバ200、決済代行サーバ300、決済要請端末400のうち少なくともいずれか一つが含まれ、ネットワーク500に連結されていてもよい。
【0040】
端末は、コンピュータまたはスマートフォンのような情報通信機器であってもよく、決済代行システムを用いるための専用情報通信機器であってもよく、決済に特化した装置であってよく、コンピュータまたはスマートフォンで駆動される少なくとも一つのプログラムが含まれてもよい。
【0041】
サーバは、コンピュータまたはスマートフォンのような情報通信機器であってもよく、暗号通貨取引または決済代行システムを提供するための専用コンピュータまたはスマートフォンのような情報通信機器であってもよく、決済に特化した装置であってもよく、コンピュータまたはスマートフォンで駆動される少なくとも一つのプログラムが含まれてもよく、暗号通貨採掘のための専用マシンであってもよく、クラウドサーバまたはクラウドサーバで駆動される少なくとも一つのプログラムが含まれてもよい。
【0042】
使用者端末100は、使用者が情報または信号を送受信するために使う端末であって、例えば、本発明のために、使用者が取引所または決済代行会社に暗号通貨を担保として提供するか、決済代行サーバ300から限度が与えられた仮想通貨に関する情報を受信するか、電子商取引決済または電子送金できる少なくとも一つの端末が使用者端末100に含まれてもよい。
【0043】
また、本発明のために、使用者端末100は、必ずしも一つまたは同一の端末ではなくてもよく、複数の端末であっても、本発明が適用される。
【0044】
例えば、使用者が暗号通貨担保要請を行うときにコンピュータを使用し、仮想通貨決済要請を行うときにスマートフォンを使用しても、これらはともに使用者端末100に含まれてもよい。
【0045】
特に、使用者端末100がコンピュータまたはスマートフォンで駆動されるプログラムが含まれる場合、前記プログラムは、取引所または決済代行会社により配布されてもよく、コンピュータまたはスマートフォンに基本搭載されていてもよく、使用者によりコンピュータまたはスマートフォンに直接インストールされてもよい。
【0046】
取引所サーバ200は、暗号通貨取引のために取引所で運用するサーバであって、例えば、暗号通貨の取引をするか、暗号通貨に対する相場を策定するか、暗号通貨に対する担保を設定または解除するか、担保された暗号通貨を処分する機能のうち少なくともいずれか一つを処理するサーバが含まれてもよい。
【0047】
また、暗号通貨取引のためのサーバと担保の設定または解除のためのサーバが分離されて、それぞれの取引所により個別運用されてもよく、一つの取引所により統合運用されてもよい少なくとも一つのサーバが取引所サーバ200に含まれてもよい。
【0048】
特に、取引所サーバ200は、単数または複数の取引所が運用する少なくとも一つのサーバが含まれ、取引所は、本発明のために、必ずしも一つまたは同一の取引所サーバ200のみが参加しなければならないものではなく、複数の取引所サーバ200が運用されてもよい。
【0049】
決済代行サーバ300は、決済代行のために決済代行会社で運用するサーバであって、例えば、暗号通貨が担保として提供されると、これに基づき、仮想通貨の限度を与えるか、使用者または加盟店から受信した仮想通貨決済要請を処理するか、決済処理が行われれば、仮想通貨または法定通貨を送金するか、または金融会社に送金要請を行う機能のうち少なくともいずれか一つを処理するサーバが含まれてもよい。
【0050】
このとき、送金は、決済代行会社の仮想口座内で行われるか、ネットワーク500の範疇に含まれる外部の金融サーバを通じて行われてもよい。
【0051】
また、仮想通貨の限度を与えるか、仮想通貨情報または法定通貨情報を送信するか、仮想通貨決済を処理するか、仮想通貨または法定通貨を送金するサーバが分離されて、それぞれの決済代行会社により個別運用されてもよく、一つの決済代行会社により統合運用されてもよい少なくとも一つのサーバが決済代行サーバ300に含まれてもよい。
【0052】
特に、決済代行サーバ300は、単数または複数の決済代行会社が運用する少なくとも一つのサーバが含まれ、決済代行会社は、本発明のために、必ずしも一つまたは同一の決済代行サーバ300のみが参加しなければならないものではなく、複数の決済代行サーバ300により運用されてもよい。
【0053】
取引所サーバ200及び決済代行サーバ300は、運用主体が同じまたは異なってもよく、一つの運用主体により、それぞれのサーバが分離または統合運用されてもよく、場合に応じて、取引所サーバ200は、決済代行サーバ300になってもよく、決済代行サーバ300が取引所サーバ200になってもよい。
【0054】
決済要請端末400は、決済代行サーバ300に接続して決済代行サービスを用いることができる少なくとも一つの端末であって、例えば、使用者端末100で、オン・オフライン加盟店または他の使用者に仮想通貨を用いて電子商取引決済または電子送金を行うと、決済代行サーバ300から決済結果(認証、承認、拒絶等)に関する信号を受信することができる少なくとも一つの端末またはサーバが決済要請端末400に含まれてもよい。
【0055】
使用者端末100及び決済要請端末400がハードウェア的またはソフトウェア的に常時分離されていなければ、本発明を利用することができず、例えば、使用者が一つの端末でウェブブラウザまたは商品購買アプリケーションでオンライン加盟店に接続して商品を購入し、決済アプリケーションで決済すると、決済アプリケーションが使用者端末100になり、ウェブブラウザまたは商品購買アプリケーションが決済要請端末400になってもよい。
【0056】
もし、オフライン加盟店で運用する端末またはサーバが決済要請端末400になると、使用者が仮想通貨で決済する端末が使用者端末100になってもよい。
【0057】
特に、本発明は、決済代行会社を通じて、使用者と、加盟店のほか、使用者とは異なる使用者が、当事者間の直取引で電子商取引を具現するか、電子送金を互いにやりとりすることができるが、このとき、他の使用者が使う端末が決済要請端末400になってもよい。また、決済要請端末400がコンピュータまたはスマートフォンで駆動されるプログラムが含まれる場合、前記プログラムは、加盟店または決済代行会社により配布されてもよく、コンピュータまたはスマートフォンに基本搭載されていてもよく、使用者または加盟店または決済代行会社によりコンピュータまたはスマートフォンに直接インストールされてもよい。
【0058】
ネットワーク500は、端末及びサーバが互いに情報の送受信が行えるように提供される通信線路または回線であって、例えば、システム内部の通信経路、インターネット、イントラネット、専用線、有無線通信網等が含まれてもよく、情報を伝達するか一定の情報処理を代行する中間情報通信機器が少なくとも一つ含まれてもよく、場合に応じて、ブロックチェーンを形成するノードもネットワークに含まれてもよい。
【0059】
また、端末とインターネット網を連結させるルータまたはゲートウェイまたはIDCセンタ等、サーバの動作に必要なファイアウォールまたはネームサーバ等、法定通貨送金のための金融会社サーバ及びこれを構成するネットワーク等が、全てネットワーク500の範疇に含まれてもよい。
【0060】
本発明による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム10は、使用者端末100、取引所サーバ200、決済代行サーバ300、決済要請端末400が一つの端末で個別駆動されるソフトウェアであっても、それぞれの機能に応じた装置に区別されてもよい。例えば、使用者端末100で取引所が運用するウェブサイトに接続すると、使用者端末100上で駆動される取引所のウェブサイト接続プログラムが取引所サーバ200になり、決済代行サーバ300または決済要請端末400にも同じ原理が適用されてもよい。
【0061】
1.実施形態により、使用者は、本発明のために、使用者端末100でネットワーク500を介して取引所サーバ200または決済代行サーバ300に接続することができる。
【0062】
このとき、使用者端末100と取引所サーバ200または決済代行サーバ300または決済要請端末400、取引所サーバ200と決済代行サーバ300、決済代行サーバ300と決済要請端末400との間の通信は、通信情報に基づき、信号または情報を互いに送受信してもよい。
【0063】
前記通信情報には、使用者情報、取引所情報、決済代行会社情報、加盟店情報、識別情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0064】
前記使用者情報は、使用者を特定できる情報であって、例えば、使用者端末100情報、使用者固有識別情報、使用者電子ウォレット情報、使用者信用度情報等であってもよい。
【0065】
前記取引所情報は、取引所を特定できる情報であって、例えば、取引所サーバ200情報、取引所固有識別情報、取引所電子ウォレット情報等であってもよい。
【0066】
前記決済代行会社情報は、決済代行会社を特定できる情報であって、例えば、決済代行サーバ300情報、決済代行会社固有識別情報、決済代行会社電子ウォレット情報等であってもよい。
【0067】
前記加盟店情報は、加盟店または他の使用者を特定できる情報であって、例えば、加盟店である場合、決済要請端末400情報、加盟店固有識別情報、加盟店電子ウォレット情報等であってもよく、他の使用者である場合、前記使用者情報に置き換えられてもよい。
【0068】
ブロックチェーンにおける電子ウォレットとは、暗号通貨の所有権を譲受・譲渡するために、またはブロックに記録された暗号通貨の所有権または取引記録を探すために用いられる専用プログラムを意味する。しかしながら、本発明における電子ウォレットは、ブロックチェーンの電子ウォレット、ブロックに記録される電子ウォレットアドレス、暗号通貨情報または仮想通貨情報が確認できるプログラム、使用者端末100または取引所サーバ200または決済代行サーバ300内のデータベース、使用者端末100または取引所サーバ200または決済代行サーバ300で処理される暗号通貨または仮想通貨の情報を使用者端末100に表示するプログラム、暗号通貨の取引または担保アプリケーション、仮想通貨決済アプリケーション等も、全て電子ウォレットに含まれてもよい。
【0069】
また、電子ウォレットは、少なくとも一つの端末またはサーバに単数または複数で開設されてもよい。例えば、暗号通貨の種類または暗号通貨の所有目的ごとに個別開設されるか、または統合開設されてもよく、暗号通貨管理のためのものと仮想通貨管理のためのものに分けられるか、統合して開設されてもよい。
【0070】
電子ウォレットは、使用者、取引所、決済代行会社、加盟店のうち少なくともいずれか一つにより、使用者端末100または取引所サーバ200または決済代行サーバ300または決済要請端末400またはネットワーク500のうち少なくともいずれか一つに開設されてもよく、所有権に応じて、使用者電子ウォレット、取引所電子ウォレット、決済代行会社電子ウォレット、加盟店電子ウォレット等に分けられる。
【0071】
例えば、使用者電子ウォレットが、使用者端末100または取引所サーバ200または決済代行サーバ300または決済要請端末400またはネットワーク500に開設されてもよく、取引所及び決済代行会社及び加盟店の電子ウォレットも同様に開設されてもよい。
【0072】
すなわち、使用者電子ウォレットが使用者端末100ではなく、取引所サーバ200または決済代行サーバ300または決済要請端末400またはネットワーク500に存在しても、使用者電子ウォレットになることができ、決済代行会社電子ウォレットが取引所サーバ200に存在しても、決済代行会社電子ウォレットになることができる。
【0073】
また、電子ウォレットアドレスは、ブロックチェーン上の固有アドレスである公開鍵(Public Key)であってもよく、使用者端末100または取引所サーバ200または決済代行サーバ300または決済要請端末400のうち少なくともいずれか一つにより与えられた固有アドレスであるかアカウント情報であってもよい。
【0074】
場合に応じて、使用者、取引所、決済代行会社、加盟店等の口座番号が、電子ウォレットアドレスと連携され、区別なく使われてもよく、互いに同じであってもよい。
【0075】
前記識別情報は、それぞれの信号、情報、取引、記録等を識別するための固有情報であって、ある情報が生成されるか受信されると、直ちに生成されるか、ある二つの情報を互いにマッチングするために用いられるか、ある情報をデータベースに保存またはある情報をデータベースから呼び出すための用途等で用いられてもよく、ある情報が端末またはサーバに送信されるための道具乃至手段で用いられてもよく、使用者端末100または取引所サーバ200または決済代行サーバ300または決済要請端末400のうち少なくともいずれか一つにより固有に生成されてもよい。
【0076】
また、前記識別情報は、様々な形態のデジタル情報で生成されてもよい。例えば、QRコード(登録商標)、バーコード、任意の数字または文字列、その他デジタルコードまたはイメージのように、入出力装置で認識できる様々な形態で生成されてもよく、複数の数個または個別で生成されてもよく、固有の文字列と連携されて、同一の識別情報を指してもよい。
【0077】
前記識別情報は、取引件ごとに、または送信される信号ごとに、変えて個別生成されるか、一つだけ生成されて統合して用いられてもよい。
【0078】
前記通信情報に含まれてもよい多くの情報と連携される仮想の臨時情報が別途で生成され、通信するときに用いられてもよい。例えば、実際の通信情報は、サーバまたは端末に保有されており、トークンのような仮想の臨時情報を生成して、これを通信情報の代わりに用いてもよい。
【0079】
2.実施形態により、決済代行サーバ300は、使用者端末100または取引所サーバ200から暗号通貨担保提供信号を受信してもよく、使用者端末100または取引所サーバ200に暗号通貨担保解除信号を送信してもよい。
【0080】
前記暗号通貨担保提供信号には、通信情報及び保安情報、暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨相場情報、暗号通貨信用度情報、暗号通貨担保設定情報、暗号通貨担保提供対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0081】
例えば、仮想通貨の限度を与えられるために、使用者所有の暗号通貨が担保として提供されてもよいが、場合に応じて、暗号通貨に基づくスマートコントラクト情報または発行されたトークンまたはトークン化された暗号通貨等も担保として提供されてもよい。
【0082】
例えば、暗号通貨が担保として提供されるとき、使用者の電子ウォレットから担保設定する取引所または決済代行会社の電子ウォレットに、暗号通貨情報が送信されてもよいが、使用者の電子ウォレットにそのまま保管された状態で、暗号通貨担保設定情報だけが送信され、担保された暗号通貨または暗号通貨が保管された使用者の電子ウォレットに対する担保解除または処分権限が移管されてもよい。
【0083】
前記暗号通貨担保解除信号には、通信情報及び暗号通貨情報、暗号通貨トークン情報、暗号通貨担保解除情報、暗号通貨担保解除対象情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0084】
特に、暗号通貨が担保として提供されるとき、使用者の電子ウォレットに保管された状態で、暗号通貨担保設定情報だけが送信され、担保された暗号通貨または暗号通貨が保管された使用者の電子ウォレットに対する担保解除または処分権限が移管された場合、暗号通貨担保設定情報と暗号通貨担保解除情報が互いに同じであってもよい。
【0085】
3.実施形態により、使用者の電子ウォレットの暗号通貨が取引所または決済代行会社に担保として提供される方法は、様々である。
【0086】
第1例として、暗号通貨を使用者の電子ウォレットから取引所または決済代行会社の電子ウォレットに送信(記録)する方法(以下、電子ウォレット間送信方法という。)が用いられてもよいが、この場合、暗号通貨担保提供信号には、少なくとも担保として提供しようとする暗号通貨情報が含まれ、暗号通貨が取引所または決済代行会社の電子ウォレットに送信される方法により、暗号通貨が担保として提供される。
【0087】
また、前記取引所または決済代行会社の電子ウォレットは、別途の暗号通貨担保専用電子ウォレットであってもよい。
【0088】
第2例として、暗号通貨を送信せずに、使用者の電子ウォレットの暗号通貨に対する担保解除または処分権限を取引所または決済代行会社に移管する方法(以下、電子ウォレット権限移管方法という。)が用いられてもよいが、この場合、暗号通貨担保提供信号には、少なくとも担保として提供しようとする暗号通貨ではなく、暗号通貨担保設定情報が含まれ、使用者の電子ウォレットの暗号通貨に対する担保解除または処分権限が取引所または決済代行会社に移管される方法により、暗号通貨が担保として提供されたものに代えることができる。
【0089】
また、電子ウォレット権限移管方法が用いられた場合、暗号通貨が担保として提供される間、売り渡しまたは他の電子ウォレットへの送信ができないように、使用者の電子ウォレットがロック処理(Lock Processing)されるか、暗号通貨が凍結されてもよい。
【0090】
第3例として、暗号通貨に対するトークンが発行されて担保として提供されてもよいが、この場合、暗号通貨担保提供信号に含まれる暗号通貨トークン情報が取引所または決済代行会社に送信される方法により、暗号通貨が担保として提供されたものに代えることができる。
【0091】
前記トークンは、使用者、取引所、決済代行会社、外部ガバナンス、外部個人または団体、外部投資家のうち少なくともいずれか一つにより発行されてもよい。
【0092】
第4例として、担保として提供される暗号通貨に対して、使用者と取引所または決済代行会社、取引所と決済代行会社との間のスマートコントラクト方法により、担保が提供されてもよい。
【0093】
前記暗号通貨を担保として提供する方法としては、シーファイ(CeFi)またはディーファイ(DeFi)から派生した様々な方法があり、それ以外にも、現実の金融から派生した様々な方法が応用されて適用されてもよく、今後も、多くの方法が考案されるので、本発明において実施形態として提示した方法に限定して解析されてはならない。
【0094】
4.実施形態により、決済代行サーバ300は、受信した暗号通貨担保提供信号に基づき、一定限度内の仮想通貨を与えてもよい。
【0095】
例えば、決済代行サーバ300が受信した暗号通貨担保提供信号に暗号通貨相場情報(例えば、100万ウォン)が含まれていると、決済代行会社は、暗号通貨相場情報に比例して、仮想通貨の限度として100万ウォン(理解を助けるために、法定通貨と同じ通貨単位を使ったが、いくらでも変えられる。)を与えてもよく、もし、暗号通貨担保提供信号に暗号通貨相場情報が含まれず、担保として提供された暗号通貨情報または暗号通貨トークン情報のみが含まれていると、取引所から暗号通貨相場情報を別に獲得するか、決済代行会社が独自に相場を策定し、前記相場に基づき、仮想通貨の限度を与えてもよい。
【0096】
特に、決済代行サーバ300は、仮想通貨の限度を与えた後も、取引所サーバ200からリアルタイムまたは一定周期ごとに担保された暗号通貨の相場情報を獲得して、仮想通貨の限度を再び与えてもよい。
【0097】
本発明の実施形態では、担保された暗号通貨相場に比例して仮想通貨の限度が与えられる例を提示したが、与えられる仮想通貨の限度は、状況(使用者の信用度または暗号通貨の信用度、リアルタイム相場等)に応じて、いくらでも増減されるか変更されてもよく、必ずしも暗号通貨の担保ではなくても、暗号通貨を所有している使用者情報のうち、使用者信用度情報または使用者信用度情報に含まれる使用者に代って返済することができる取引所または外部の支給保証等に基づいても、決済代行会社の裁量により仮想通貨の限度が与えられてもよい。
【0098】
また、取引所と決済代行会社の業務協約により、取引所が取り扱う暗号通貨の相場と連動して限度が与えられる仮想通貨を予め策定しておいてもよく、使用者は、これを参照して、必要なだけの暗号通貨担保提供を要請して、仮想通貨の限度を与えられてもよい。
【0099】
仮想通貨は、ブロックチェーンに基づき、発行されるか取引が記録されてもよく、取引所または決済代行会社により発行されるか管理されるデジタル通貨であってもよい。
【0100】
5.実施形態により、決済代行サーバ300は、仮想通貨情報提供信号を使用者端末100または取引所サーバ200に送信してもよい。
【0101】
前記仮想通貨情報提供信号には、通信情報及び担保暗号通貨相場情報、仮想通貨情報、仮想通貨トークン情報、仮想通貨限度情報、仮想通貨使用情報、仮想通貨残余情報、法定通貨残高情報、累積ポイントのうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0102】
6.実施形態により、決済代行サーバ300は、使用者端末100または決済要請端末400から仮想通貨決済要請信号を受信してもよく、使用者端末100または決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信してもよい。
【0103】
前記仮想通貨決済要請信号には、通信情報、保安情報、決済情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0104】
前記決済情報は、電子商取引決済または電子送金のための決済金額情報であってもよい。
【0105】
このとき、前記決済金額は、限度が与えられた仮想通貨または残余範囲内で決済に用いられることが好ましい。
【0106】
前記仮想通貨決済結果信号には、通信情報、決済情報、決済結果情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0107】
前記決済結果情報は、決済代行サーバ300により決済処理された認証、承認、拒絶のいずれか一つのような決済結果または支払保証に関する情報であって、例えば、ハッシュ値(Hash Data)またはデジタル署名値のような固有の文字列が含まれている情報であってもよく、取引記録情報または取引結果に対するメッセージや特定コードであってもよく、決済結果に応じて生成または発行されたトークン情報であってもよい。
【0108】
決済代行サーバ300の決済処理は、使用者に与えられた仮想通貨の限度内で、決済情報の金額だけ仮想通貨を差し引くか、それを判断するものであって、例えば、限度が与えられた仮想通貨の残余内で決済情報金額を差し引けば、それだけ差し引き、認証または承認の判断を、差し引けなければ、拒絶の判断を行うことができる。
【0109】
仮想通貨決済処理が正常に行われると、決済代行会社は、所定の協議により、加盟店または他の使用者に仮想通貨を送金するか、または法定通貨を送金するか、金融会社に法定通貨の送金を要請することができる。
【0110】
もし、仮想通貨を法定通貨に両替する場合は、取引所を用いるか、決済代行会社で直ちに両替して送金してもよい。
【0111】
使用者または加盟店が仮想通貨決済の取り消しをしようとする場合は、前記仮想通貨決済要請信号が仮想通貨決済取消要請信号に置き換えられ、決済情報は、取り消しをしようとする決済情報になり、取消対象から同意を求める手続きが加えられてもよい。
【0112】
7.実施形態により、決済代行サーバ300は、使用者端末100から法定通貨入金信号または法定通貨出金信号を受信してもよい。
【0113】
前記法定通貨入金信号には、通信情報、保安情報、法定通貨入金情報、入金口座情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0114】
前記法定通貨出金信号には、通信情報、保安情報、法定通貨出金情報、出金口座情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0115】
例えば、仮想通貨で100万ウォンの限度を与えられた使用者は、限度内で加盟店から商品を購入するか、他の使用者に送金することができるが、もし、使用者が10万ウォンを仮想通貨で決済すると、決済代行会社は、使用者に限度を与えた仮想通貨の100万ウォンから10万ウォンを差し引き、使用者に代わって、10万ウォンの価値と同じ仮想通貨または法定通貨を加盟店または他の使用者に支払うかまたは送金要請をすることができ、使用者は、使った仮想通貨に相当する法定通貨の10万ウォンを、約定の期限内に決済代行会社に振り込んでもよい。
【0116】
このとき、暗号通貨は、担保設定されているので、決済に全く用いられないことが好ましい。
【0117】
このような決済代行サーバ300において、使用者端末100または取引所サーバ200から暗号通貨担保提供信号を受信し、使用者端末100または取引所サーバ200に暗号通貨担保解除信号を送信する手続きについては、以下の
図2乃至
図3を参照して例示される。
【0118】
図2は、本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム10において用いられる使用者端末100で暗号通貨担保要請を行うステップを例示した概念図である。
【0119】
図2を参照すると、使用者端末100には、取引所から受信した使用者所有の暗号通貨相場情報が表示され、使用者は、担保提供要請部101を介して、担保として提供しようとする暗号通貨に対して取引所または決済代行会社に担保提供要請を行い、担保解除要請部102を介して、担保解除しようとする暗号通貨に対して取引所または決済代行会社に担保解除要請を行うことができる。
【0120】
図3は、本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法のうち、暗号通貨担保要請ステップを例示した概念図である。
【0121】
図3を参照すると、使用者端末100で、取引所サーバ200または決済代行サーバ300に暗号通貨担保提供要請を行うと、決済代行サーバ300は、暗号通貨担保提供信号を使用者端末100または取引所サーバ200から受信することができる。使用者端末100で、取引所サーバ200または決済代行サーバ300に暗号通貨担保解除要請を行うか、暗号通貨担保解除要請が決済代行サーバ300により任意で行われると、決済代行サーバ300は、暗号通貨担保解除信号を使用者端末100または取引所サーバ200に送信することができる。
【0122】
通常、決済代行サーバ300は、使用者端末100または取引所サーバ200のうち、暗号通貨担保提供信号を送信した主体に暗号通貨担保解除信号を送信することができる。場合に応じて、暗号通貨担保提供信号を送信した主体のほか、他の主体に暗号通貨担保解除信号を送信してもよく、暗号通貨担保解除信号を受信した他の主体を通じて暗号通貨担保提供信号を送信した主体に伝達されてもよい。
【0123】
例えば、使用者の要請により、暗号通貨担保提供信号が使用者端末100から決済代行サーバ300に送信されてもよく、使用者の要請により、暗号通貨担保解除信号が前記決済代行サーバ300から前記使用者端末100に送信されてもよい。場合に応じて、決済代行会社の要請により、使用者の暗号通貨が強制清算されなければならないか、仮想通貨の限度付与が撤回されるために、またはシステムの具現により、暗号通貨担保解除信号が前記決済代行サーバ300から取引所サーバ200に送信されてもよく、前記取引所サーバ200を介して前記暗号通貨担保解除信号が前記使用者端末100に伝達されてもよい。
【0124】
他の例では、使用者の要請により、暗号通貨担保提供信号が取引所サーバ200から決済代行サーバ300に送信されてもよく、使用者の要請により、暗号通貨担保解除信号が前記決済代行サーバ300から前記取引所サーバ200に送信されてもよい。場合に応じて、使用者の要請またはシステムの具現により、暗号通貨担保解除信号が前記決済代行サーバ300から使用者端末100に送信されてもよく、前記使用者端末100を介して前記暗号通貨担保解除信号が前記取引所サーバ200に伝達されてもよい。
【0125】
決済代行サーバ300が受信した暗号通貨担保提供信号に基づき、仮想通貨の限度が与えられると、仮想通貨情報提供信号が決済代行サーバ300から使用者端末100または取引所サーバ200に送信されてもよい。
【0126】
前記仮想通貨情報提供信号は、使用者の暗号通貨が担保として提供される間、または仮想通貨の決済時ごとに繰り返して送信されてもよい。
【0127】
使用者端末100から決済代行サーバ300に暗号通貨担保提供信号が送信されると、決済代行サーバ300は、暗号通貨担保提供信号に含まれている通信情報の使用者情報に基づき、使用者端末100に直ちに仮想通貨情報提供信号を送信してもよい。
【0128】
使用者端末100で、取引所サーバ200に暗号通貨担保提供要請を行い、取引所サーバ200から決済代行サーバ300に暗号通貨担保提供信号が送信されると、決済代行サーバ300は、暗号通貨担保提供信号に含まれている通信情報の使用者情報に基づき、使用者端末100に直ちに仮想通貨情報提供信号を送信してもよく、取引所サーバ200に仮想通貨情報提供信号を送信し、取引所サーバ200を経て使用者端末100に伝達されてもよい。
【0129】
このとき、仮想通貨情報提供信号が決済代行サーバ300から取引所サーバ200を経て使用者端末100に伝達されることは、取引所サーバ200が、決済代行サーバ300から受信した仮想通貨情報提供信号を、通信情報に基づき、使用者端末100に送信することにより伝達されてもよい。
【0130】
もし、決済代行サーバ300が、仮想通貨情報提供信号を送信しなければならない使用者の情報を知らないか、仮想通貨情報提供信号が取引所サーバ200に送信されてはならないと、取引所サーバ200に送信する通信情報に含まれる識別情報を用いて使用者端末100に送信してもよい。
【0131】
例えば、仮想通貨情報提供信号と連携される識別情報が、決済代行サーバ300により生成され、取引所サーバ200を介して前記識別情報が使用者端末100に伝達され、前記識別情報が含まれた使用者情報が、前記使用者端末100から前記決済代行サーバ300に送信されてはじめて、前記決済代行サーバ300が前記識別情報と連携される仮想通貨情報提供信号を前記使用者端末100に送信してもよい。このとき、前記識別情報は、通信情報に既に含まれている識別情報であってもよく、新たに含まれた識別情報であってもよい。
【0132】
このような決済代行サーバ300において、使用者端末100または決済要請端末400から仮想通貨決済要請信号を受信し、使用者端末100または決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信する手続きは、以下の
図4乃至
図5を参照して例示される。
【0133】
図4は、本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行システム10において用いられる使用者端末100で仮想通貨決済要請を行うステップを例示した概念図である。
【0134】
図4を参照すると、使用者端末100には、決済代行会社から限度が与えられた仮想通貨情報が表示されてもよい。使用者は、仮想通貨で電子商取引商品を購入するために、仮想通貨決済要請部103を介して、決済代行会社に仮想通貨による決済要請を行ってもよい。電子送金するために、仮想通貨送金要請部104を介して、決済代行会社に仮想通貨の送金を要請してもよい。使った仮想通貨を法定通貨で納付するために、法定通貨入金要請部105を介して、決済代行会社に法定通貨の入金を要請してもよい。送金された法定通貨を引き出すために、法定通貨出金要請部106を介して、決済代行会社に法定通貨の出金を要請してもよい。
【0135】
一例として、
図4の仮想通貨情報において、法定通貨の残高を-300,000ウォンと表示したことは、使用者が、決済による仮想通貨の使用金額が500,000ウォンであれば、使用者が、決済代行会社に後払い決済しなければならない法定通貨の残高が-500,000ウォンにならなければならない。しかしながら、他の使用者から、仮想通貨で200,000ウォンの電子送金を受けたら、決済代行会社が、他の使用者の代わりに、法定通貨で前払い決済(支給)した金額の200,000ウォンが加わって、-300,000ウォンになり、使用者は、決済代行会社にこの金額だけ後払い決済すると、納付が完了したとみなされ、これは、本発明の理解を助けるための一例であるだけで、仮想通貨情報は、様々な形態で応用され得る。
【0136】
図5は、本発明の一実施形態による暗号通貨を担保として限度が与えられた仮想通貨を用いた電子決済代行方法のうち、仮想通貨決済要請ステップを例示した概念図である。
【0137】
図5を参照すると、使用者端末100または決済要請端末400から決済代行サーバ300に仮想通貨決済要請信号が送信されてもよい。決済代行サーバ300から使用者端末100または決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号が送信されてもよい。使用者端末100から決済代行サーバ300に法定通貨入金信号または法定通貨出金信号が送信されてもよい。
【0138】
もし、取引所サーバ200が電子商取引決済または電子送金業務を行うと、前記取引所サーバ200は、決済代行サーバ300になることができる。
【0139】
実施形態により、使用者は、決済代行会社から限度が与えられた仮想通貨を用いて、加盟店または他の使用者を相手として電子商取引決済を行うか、電子送金することができるが、決済代行会社は、様々な方法で決済処理を行うことができる。
【0140】
第1例として、決済代行サーバ300は、使用者端末100または決済要請端末400から少なくとも通信情報及び保安情報または決済情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、決済処理後、使用者端末100または決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信することができる。このとき、通信情報には、加盟店情報または使用者情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0141】
第2例として、決済代行サーバ300は、決済要請端末400から少なくとも通信情報及び決済情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、通信情報に基づき、使用者端末100に決済情報を送信して知らせ、前記使用者端末100から少なくとも通信情報及び保安情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、決済処理後、前記使用者端末100または前記決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信することができる。このとき、通信情報には、使用者情報または識別情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0142】
第3例として、決済代行サーバ300は、決済要請端末400から少なくとも通信情報及び決済情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、決済情報と連携された識別情報を与え、前記識別情報が前記決済要請端末400を介して使用者端末100に伝達され、前記使用者端末100から少なくとも前記識別情報が含まれた通信情報が前記決済代行サーバ400に送信されると、通信情報に基づき、前記使用者端末100に識別情報と連携された決済情報を送信して知らせ、前記使用者端末100から少なくとも通信情報及び保安情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、決済処理後、前記使用者端末100または前記決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信することができる。このとき、通信情報には、使用者情報または決済代行会社情報または識別情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0143】
第4例として、決済代行サーバ300は、使用者端末100から少なくとも通信情報及び保安情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、これと連携された識別情報を与え、前記識別情報が前記使用者端末100を介して決済要請端末400に伝達され、前記決済要請端末400から少なくとも前記識別情報が含まれた通信情報及び決済情報が含まれた仮想通貨決済要請信号が前記決済代行サーバ400に送信されると、決済処理後、前記使用者端末100または前記決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信することができる。このとき、通信情報には、使用者情報または加盟店情報または決済代行会社情報または識別情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0144】
第5例として、決済代行サーバ300は、使用者端末100から少なくとも通信情報及び保安情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信し、決済要請端末400から少なくとも通信情報及び決済情報が含まれた仮想通貨決済要請信号を受信すると、それぞれの通信情報に含まれた特定情報が互いに一致する仮想通貨決済要請信号を互いにマッチングし、決済処理後、前記使用者端末100または前記決済要請端末400に仮想通貨決済結果信号を送信することができる。このとき、通信情報に含まれた特定情報は、使用者情報または加盟店情報または決済代行会社情報または識別情報のうち少なくともいずれか一つが含まれてもよい。
【0145】
決済代行会社の決済処理方法において、前記実施形態に限定されてはならず、仮想通貨決済要請信号及び仮想通貨決済結果信号に含まれるそれぞれの情報の組み合わせで、様々な方法が応用され得る。
【0146】
特に、本発明における送信は、直接または間接の送信を全て含み、伝達は、送信を含む上位概念の通信であり、例えば、端末またはサーバの出力装置により表示された情報が端末またはサーバの入力装置により入力される過程が伝達に含まれてもよく、
図3及び
図5を参照すると、構成間の実線で表示された矢印は、信号または情報の送信過程になり、構成間の点線で表示された矢印は、信号または情報の伝達過程になり、いずれの構成を経て信号または情報が送信されることも伝達に含まれる。
【0147】
実施形態により、決済代行サーバ300は、使用者端末100から法定通貨入金信号を受信すると、使用者情報の口座情報から法定通貨を引き出すことができ、法定通貨出金信号を受信すると、使用者情報の口座情報に法定通貨を送金することができる。
【0148】
前記口座情報は、通信情報の使用者情報に含まれる使用者固有識別情報の口座情報であってもよく、銀行口座または決済代行会社から与えられた仮想口座であってもよく、電子ウォレットであってもよい。
【0149】
特に、後払い決済期限が渡来すると、決済代行会社は、使用者の口座情報から自動で引き出すことができ、決済代行会社は、使用者から暗号通貨に対して担保解除の要請を受けると、仮想通貨使用金額が法定通貨で全部納付されたか否かを確認後、暗号通貨担保解除信号を送信してもよく、もし、法定通貨納付期間が渡来したにもかかわらず、使用者が納付しなければ、担保された暗号通貨に対して強制清算が行われてもよく、担保された暗号通貨相場が急落すると、暗号通貨を強制清算するか、仮想通貨の限度を縮小または撤回してもよい。
【0150】
以上、本発明は、たとえ限定された実施形態及び図面により説明されたが、本発明が上記した実施形態に限定されるものではなく、これらは、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。よって、本発明の思想は、下記の特許請求の範囲により把握されなければならず、これと均等または等価的な変形はいずれも、本発明の思想の範疇に属するものであろう。
【0151】
特に、本発明において、構成間の送受信される信号に含まれる情報は、少なくともいずれか一つが含まれる以外に、必要に応じて、記載されていない他の情報が含まれてもよいことを意味し、本発明に記載された情報のみが信号に含まれるものに限定して解析されてはならない。
【0152】
また、本発明による端末またはサーバは、装置であって、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体にコンピュータにて読み取り可能なコードとして具現されてもよい。コンピュータにて読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムにより読み取られるデータが保存される全ての種類の記録装置を含む。
【符号の説明】
【0153】
10 電子決済代行システム
100 使用者端末
101 担保提供要請部
102 担保解除要請部
103 仮想通貨決済要請部
104 仮想通貨送金要請部
105 法定通貨入金要請部
106 法定通貨出金要請部
200 取引所サーバ
300 決済代行サーバ
400 決済要請端末
500 ネットワーク