IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サームウッド コーポレイションの特許一覧

特開2022-140392積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法
<>
  • 特開-積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法 図1
  • 特開-積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法 図2
  • 特開-積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法 図3
  • 特開-積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法 図4
  • 特開-積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法 図5
  • 特開-積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140392
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20220915BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20220915BHJP
   B29C 64/218 20170101ALI20220915BHJP
   B29C 64/209 20170101ALI20220915BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20220915BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20220915BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20220915BHJP
【FI】
B29C64/393
B29C64/106
B29C64/218
B29C64/209
B33Y30/00
B33Y10/00
B33Y50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022036842
(22)【出願日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】17/200,120
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522096385
【氏名又は名称】サームウッド コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100159846
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 尚
(72)【発明者】
【氏名】ケネス ジェイ シュシュニャラ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン エス スミディ
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン アイ フキー
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア エイ ラフ
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AP05
4F213AQ01
4F213AR08
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL32
4F213WL52
4F213WL74
4F213WL85
4F213WL96
(57)【要約】
【課題】積層造形における層間結合をより一体化させるためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】積層造形装置は、熱可塑性素材を受入れるように構成された押出し機と、押出し機の下流に位置するアプリケータ組立体を含み、アプリケータ組立体は、熱可塑性素材を複数の層として堆積させるためのノズルを含む。積層造形装置は、堆積させた層の少なくとも一部分の温度を検出するように構成された温度センサと、温度センサの角度方向位置を変化させるように構成された位置決め組立体と、コントローラを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層造形装置であって、
熱可塑性素材を受入れるように構成された押出し機と、
前記押出し機の下流側に位置するアプリケータ組立体と、を有し、前記アプリケータ組立体は、熱可塑性素材を複数の層として堆積させるためのノズルを含み、
更に、堆積させた層の少なくとも一部分の温度を検出するように構成された温度センサと、
前記温度センサの角度方向の位置を変化させるように構成された位置決め組立体と、
コントローラと、を有し、
前記コントローラは、温度信号を前記温度センサから受信し、現在の検出温度を前の検出温度と比較するように構成され、
前記コントローラは、現在の検出温度が前の検出温度よりも第1の温度差だけ低いとき、前記アプリケータ組立体の移動速度を変化させるように構成され、第2の温度が第2の前の検出温度よりも、第1の温度差よりも大きい第2の温度差だけ低いとき、第2の温度信号を無視するように構成される、積層造形装置。
【請求項2】
前記位置決め組立体は、前記温度センサを前記ノズルの周りで回転させるように構成される、請求項1に記載の積層造形装置。
【請求項3】
前記温度センサは、前記アプリケータ組立体の底面に固着される、請求項1又は2に記載の積層造形装置。
【請求項4】
前記温度センサは、前記ノズルに隣接した位置に向かって傾斜する、請求項1~3の何れか1項に記載の積層造形装置。
【請求項5】
前記ノズルは、前記温度センサと押圧装置の間に配置される、請求項1~4の何れか1項に記載の積層造形装置。
【請求項6】
前記押圧装置は、押圧ローラを含む、請求項5に記載の積層造形装置。
【請求項7】
前記位置決め組立体は、回転部材と、サーボモータを含み、前記サーボモータは、前記回転部材を回転させて、前記押圧装置及び前記温度センサを位置決めするように構成される、請求項5に記載の積層造形装置。
【請求項8】
積層造形方法であって、
熱可塑性素材を押出し機で加熱することと、
前記加熱された熱可塑性素材をアプリケータ組立体に供給することと、
第1の層を形成するために、加熱された熱可塑性素材を前記アプリケータ組立体の下方の表面に堆積させることと、
温度センサを移動させながら、第1の層の少なくとも一部分の温度を前記温度センサで検出することと、
検出温度に基づいて、前記アプリケータ組立体の移動速度を増大させたり減少させたりすることと、
第2の層を形成するために、移動速度の調整に基づいて、加熱された熱可塑性素材を第1の層の上に堆積させることと、を含む積層造形方法。
【請求項9】
前記温度センサを移動させることは、前記温度センサの角度方向の位置を変化させることを含む、請求項8に記載の積層造形方法。
【請求項10】
前記温度センサは、前記アプリケータ組立体の底部に固着される、請求項8又は9に記載の積層造形方法。
【請求項11】
前記温度センサは、前記アプリケータ組立体のノズルに隣接した位置に向かって傾斜する、請求項8~10の何れか1項に記載の積層造形方法。
【請求項12】
前記ノズルは、前記温度センサと押圧装置の間に配置される、請求項11に記載の積層造形方法。
【請求項13】
更に、検出温度が第1の層の少なくとも一部分の実際の温度を指示しているか否かを決定することを含む、請求項8~12の何れか1項に記載の積層造形方法。
【請求項14】
更に、検出温度が所望の温度よりも低い温度を指示するとき、第2の層の少なくとも一部分を堆積させるときの前記アプリケータ組立体の移動速度を増大させることを含む、請求項8~13の何れか1項に記載の積層造形方法。
【請求項15】
更に、検出温度が第1の層の少なくとも一部分の実際の温度を指示していないとき、検出温度を無視することを含む、請求項14に記載の積層造形方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示の側面は、全体的には、構成要素を製造する装置及び方法に関する。幾つかの例において、本発明の開示の側面は、構成要素(例えば、パターン、金型、及びそれと同様の製品等)を、積層造形技術又は装置を用いて製造する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットシェイプの又はニアネットシェイプの(NNS)オブジェクトを作るために、足し算式の(additive、積層の)造形技術及びプロセスは、引き算式(subtractive)の製造方法とは対照的に、1つ又は2つ以上の素材を積上げることを一般的に含む。「積層造形」は工業的で標準的な用語(ASTM F2792)であるけれども、積層造形は、種々の名称で知られている種々の製造及びプロトタイプの技術を包含し、自由造形、3D印刷、迅速プロトタイプ造形/切削加工(tooling)等を含む。最近の積層造形用3D印刷機は、非常に大きい部品(part)、型(mold)、パターン(pattern)等を製造する大規模3D印刷機を含む。これらのアイテムを、繊維補強された熱可塑性材料から作ることができる。例えば、これらのアイテムを製造する方法は、ポリマーエクストルーダーを利用し、ポリマーエクストルーダーは、一度に1つの層を生産するように部品に追加される溶融熱可塑性材料のビード(bead)を生成する。これらの層は、積層プロセスの間、押え板やローラ等の装置を使用して、幅広のビードに修正され、平らにされる。この方法を効果的に使用するために、前の層は、新しい層を支持するのに且つ押圧ローラ、タンパー等によって発生させた力に耐えるのに十分な量、冷却され且つ硬化されている必要があると共に、再溶融するのに且つ印刷される新しい層と完全に融合するのに十分な熱を維持している必要がある。3D印刷又は積層造形と称されるこの方法を含むいくつかのプロセスでは、部品は、必要とされるよりもわずかに大きく作られ、部品が冷えて硬化した後、部品を、最終寸法及び形状に機械加工する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
大規模印刷機を含む3D印刷プロセスに使用される熱可塑性材料は、その融点以上に加熱すると軟化し、冷却すると再び硬化する。これらの材料の3D印刷は、中実の空隙のない構造体を形成するために、層と層を融合させることを必要とする場合がある。結果として生じる構造体の品質は、一般的には、印刷された層と層の間の結合の一体性によって決定される。層と層が互いに完全に融合していれば、結果として生じる構造体は、印刷された下に位置するポリマーと同じ物理的強度及び機械的特性を示す。しかしながら、複数の層の間の結合が不完全であれば、層と層の結合強度により、印刷された構造体の最終的な物理的強度を決定することがある。かくして、層と層の結合が比較的弱いとき、結果として生じる部品自体が、比較的低い物理的強度しか有しないことになる。
【0004】
大規模に積層造形される構成要素の少なくとも幾つかの適用例、例えば、工業用組立治具又は鋳造パターンは、完全な層間結合を必要とせず、それは、理想的な層間結合に満たない不完全な結合部品であっても、意図する適用例に十分な強度を有するからである。しかしながら、積層造形を用いて生産される可能性がある多数の構成要素、例えば、航空機構成要素が存在し、この場合、層間の完全な又はほぼ完全な結合が望まれ、要求されもする。
【0005】
一般的には、各ポリマーは、新しく印刷される層との許容可能な層間結合を生じさせるための、前に印刷した層に対する温度範囲を有する。層を印刷すると、層は冷却し始める。冷却速度は、幾つかの要因に依存し、かかる要因は、ポリマー自体、印刷するときのポリマーの温度、部品を印刷する環境の温度、印刷される構成要素の物理的形状を含む。これらの要因に基づいて変化する期間の後、印刷された層は、次の層を印刷するための理想的な範囲内の温度まで冷却されている。多くの場合、必要とされる温度範囲まで層を冷却する時間の量は、特定のポリマーについて一定である傾向がある。幾つかのシステムは、部品の幾何学的形状が変化したときに印刷速度を調整して、各層を同じ時間の量で印刷する。これは、印刷される部品の形状又は大きさに関係なく、各層を同様の時間の量にわたって冷却することが望ましいときに適用される。しかしながら、部品の幾何学的形状の変動が、冷却速度に影響を与えたり、特定の時間の量にわたって冷却されるときの層の温度に変動を生じさせたりすることがある。許容可能な結合を生じさせる温度の範囲があるので、一般的には、これらの効果により、使用される温度範囲外にある層の温度を生じさせない。
【0006】
いくつかの装置では、この温度範囲は、サーモグラフィーカメラを使用して監視される。これにより、オペレータが、部品を印刷しながら部品の全体温度を視覚的に監視することを可能にする。これらの装置の少なくともいくつかでは、サーモグラフィーカメラのディスプレイを、表面が所望の温度範囲内にあるときに表面が明確な色で表示されるように調整し、それにより、適正な温度を分析すること及びそれを維持することを容易にする。
【0007】
一般に許容可能な層間結合を生じさせる温度範囲があるけれども、理想的な層間結合を達成するために重要な要因は、新しい層が積層される正確な時間における前に印刷した層の温度である。各ポリマーに、最良の層間結合を生じさせる理想的な温度又は比較的狭い温度範囲が存在する。上述した方法は、幾つかの適用例に許容可能であるけれども、下に位置する層が理想的な温度であるときに層を着実に印刷し且つ堆積させることができないため、他の適用例に適当ではないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の開示の側面は、特に、積層技術によって構成要素を製造するための方法及び装置に関する。明細書に開示された複数の側面の各々は、明細書に開示された任意の他の側面と関連して説明される1つ又は2つ以上特徴を含んでいてもよい。特に、本発明の開示の例示の側面は、印刷プロセス中の印刷温度の制御を容易にするのに有用なツールを含み、かかるツールは、例えば、前に堆積させた素材のビードの温度を測定し、測定温度に基づいて、素材を堆積させる速度を調整する。
【0009】
本明細書に記載された側面は、押圧ローラを積層造形装置の印刷ノズルの周りで回転させるために、サーボモータ等の駆動機構を制御する回転機構及びソフトウェアシステムに向けられる。この機構により、押圧ローラを回転させるのがよく、それにより、印刷プロセス中の各時点で、押圧ローラが印刷ノズルの移動方向の後方の位置に維持され且つかかる移動方向に対して垂直に維持される。
【0010】
本明細書に記載された少なくともいくつかの形態は、押圧ローラを回転させる機構に取付けられた温度センサを含む。この温度センサは、印刷ノズルの前方の位置及び前に印刷された印刷ビードの上方の位置に取付けられ、そうでなければ固着されるのがよい。この位置の温度センサは、次の層を堆積させる直前の時点で、前に印刷された層の温度を読取る又は検出するように構成されるのがよい。この機構及びそれと関連した制御構成要素は、少なくともいくつかの形態において、コスト及び複雑さを低減させる。
【0011】
温度センサは、素材の新しいビードを前に堆積させたビードの上に堆積させる印刷機能が生じる直前の時点において前に堆積させたビードの温度を測定するために、前に堆積させたビードに向かうように差し向けられるのがよい。幾つかの部品を印刷するとき、温度センサは、鋭いコーナーに出会うと、印刷ノズルが鋭いコーナーに到達する前に、印刷ノズルにすぐ隣接した自由空気に面するように又はそうでなければかかる自由空気の温度を検出するように差し向けられるのがよい。いったんノズルが新しい方向に移動し始めると、押圧ローラ及び温度センサを位置決めする回転機構は、ビードの新しい方向と素早く再整列し、それにより、温度センサが、前に堆積させたビードの温度を再び検出することを可能にする。前に印刷したビードに対する自由空気の温度差が比較的大きいことがあるので、適当なソフトウェアは、前に印刷したビードと整列していない温度の読取りを無視し又は廃棄することが可能であるのがよい。
【0012】
本明細書に記載に記載されたシステム及び方法は、新しいビードが前に印刷されたビードの上に印刷される直前に、前に印刷されたビードの温度を比較的高い精度で読取る能力を提供する。また、温度センサは、印刷された各層の全体領域の温度を指示する連続的なデータストリーム(例えば、リアルタイム又はほぼリアルタイムの温度データ)又は他の情報を提供する。このデータストリーム又はデータストリームに含まれる情報の一部分は、印刷プロセスの品質を向上させるために、1つ又は2つ以上の方法で使用される。例えば、各層の平均温度(例えば、1つの層の全体の平均温度)が正確に決定され、層の印刷のタイミングを自動で調整するのに使用される。このタイミング調整は、例えば、素材を堆積させるためのノズル又はその他の機構の移動速度を増大させたり減少させたりすることを含む。これにより、前に堆積させた層が、予め定められた所望温度又はその付近にある温度を有する間、又は、予め定められた所望の温度範囲又はその付近にある温度を有する間に、素材を、前に堆積させた層の上に堆積させることができる。
【0013】
1つの側面では、積層造形装置は、熱可塑性素材を受入れるように構成された押出し機と、押出し機の下流に位置するアプリケータ組立体を有し、アプリケータ組立体は、熱可塑性素材を複数の層として堆積させるためのノズルを含むのがよい。積層造形装置は、堆積させた層の少なくとも一部分の温度を検出するように構成された温度センサと、温度センサの角度方向の位置を変化させるように構成された位置決め組立体を含むのがよい。また、積層造形装置は、コントローラを含み、コントローラは、温度信号を温度センサから受信し、現在の検出温度を前の検出温度と比較するように構成されるのがよい。コントローラは、更に、現在の検出温度が前の検出温度よりも第1の温度差だけ低いとき、アプリケータ組立体の移動速度を変化させるように構成され、第2の温度が第2の前の検出温度よりも、第1の温度差より大きい第2の温度差だけ低いとき、第2の温度信号を無視するように構成されるのがよい。
【0014】
別の側面では、積層造形システムは、積層造形装置を含むのがよい。積層造形装置は、素材を受入れるように構成された押出し機と、押出し機の下流に位置するアプリケータ組立体と、アプリケータ組立体を移動させながら堆積させた第1の層の少なくとも一部分の温度を指示する温度信号を発生させるように構成された温度センサを含むのがよい。積層造形システムは、コントローラを含み、コントローラは、温度信号を温度センサから受信し、温度信号に基づいて、アプリケータ組立体の移動速度を変化させるように構成されるのがよい。
【0015】
さらに別の側面では、積層造形方法は、熱可塑性素材を押出し機で加熱することと、加熱された熱可塑性素材をアプリケータ組立体に供給することと、第1の層を形成するために、加熱された熱可塑性素材をアプリケータ組立体の下方の表面に堆積させることを含むのがよい。この方法はまた、温度センサを移動させながら、第1の層の少なくとも一部分の温度を温度センサで検出することと、検出温度に基づいて、アプリケータ組立体の移動速度を増大させたり減少させたりすることと、第2の層を形成するために、加熱された熱可塑性素材を第1の層の上に堆積させることを含むのがよい。
【0016】
本明細書に組込まれ且つ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の開示の例示の側面を図示し、本発明の開示の原理を明細書とともに説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の開示の側面による、物品を形成する積層造形プロセスに従って作動可能な例示の積層造形装置(例えば、CNC機械)の斜視図である。
図2図1に示す例示のキャリア及び押出し機組立体の斜視図である。
図3図1に示す例示のCNC機械の例示のキャリア及びアプリケータ組立体の斜視図である。
図4】例示のアプリケータ組立体の底部と、アプリケータ組立体の中に取付けられた例示の温度センサの斜視図である。
図5図4に示すアプリケータヘッド組立体の断面図である。
図6図1の積層造形装置を使用するための例示の方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の開示は、特に、積層技術を用いて多数の構成要素を製造するための方法及び装置に向けられる。詳細には、本明細書に記載される方法及び装置は、印刷等の積層造形プロセス中に所望の又は理想の印刷温度を達成することを助けるのに使用されるツールを含む。
【0019】
図1を参照すると、積層造形装置1(例えば、CNC機械)は、制御システム又はコントローラ2を含む積層造形システムの一部であるのがよく、制御システム又はコントローラ2は、本明細書に記載された機能の各々を実行するようにCNC機械1を制御するコマンドを発生させるように構成される。積層造形装置1は、横断方向に間隔をあけた一対の側壁21、22の間に固着されたベッド20を含む。また、積層造形装置1は、一対の側壁21、22の上に支持された印刷ガントリー23と、印刷ガントリー23に取付けられたキャリッジ24と、キャリッジ24に取付けられたキャリア25と、押出し機61と、キャリア25に取付けられたアプリケータ組立体、即ち、アプリケータヘッド43を含む。水平作業テーブル27が、支持面を含み、X-Y平面内に延びるように配置され、一対の側壁21、22の間でベッド20の上に支持される。印刷ガントリー23は、Y軸に沿って配置され、印刷ガントリー23の一対の両端部のところで一対の側壁21、22によって支持される。印刷ガントリー23は、一対の側壁21、22の上端部に設けられた一対のガイドレール28、29に固着される。印刷ガントリー23は、X軸及び一対のガイドレール28、29に沿って一対のサーボモータによって移動可能であり、かかるサーボモータは、印刷ガントリー23に取付けられると共に、ベッド20に固着された一対の側壁21、22に設けられたトラックに作動可能に結合される。キャリッジ24は、印刷ガントリー23に支持されると共に、印刷ガントリー23に固着された1又は2以上のガイドレール(例えば、ガイドレール31、32、33)に対して移動可能に取付けられた支持部材30を有する。キャリッジ24は、1又は2以上のガイドレール(例えば、ガイドレール31、32、33)の上を摺動することによって、Y軸に沿って移動可能である。この摺動運動は、サーボモータの作動によって引き起こされ、かかるサーボモータは、印刷ガントリー23に取付けられると共に、支持部材30に作動可能に結合される。キャリア25は、間隔をあけて配置されると共に垂直方向に延びる一組のガイドレール34、35に取付けられる。ガイドレール34、35は、キャリア25及びキャリア25に結合された構成要素をキャリッジ24に対してZ軸に沿って移動させるために、キャリッジ24に支持される。キャリア25は、サーボモータによってz軸に沿って移動可能であり、このサーボモータは、キャリッジ24に取付けられると共に、キャリア25に作動可能に結合される。
【0020】
図2に示すように、押出し機61は、キャリア25に対して直線的に移動可能であるように、一組のガイドレール34、35及びベアリング上でキャリア25に取付けられる。サーボモータ38は、移動ハウジング37に取付けられたギアボックス39を介して、押出し機61を駆動する。押出し機61は、熱可塑性ペレットを供給ハウジング40のところで受入れる。この素材を、バレル42の中を通して素材を移送する押出し機61の押出し機スクリューに供給し、スクリューの摩擦によって及びヒータ41によって溶融させる。押出し機61は、溶融された熱可塑性素材を容積式溶融ポンプ又はギアポンプ62に流入させる。
【0021】
図3に示すように、ギアポンプ62が、キャリア25の底部に固着されるように取付けられる。ギアポンプ62は、ギアボックス64を介してサーボモータ63によって駆動される。ギアポンプ62は、溶融プラスチックを押出し機61(図2)から受入れ、部品を印刷するために正確に計量された熱可塑性素材を所定の流量でノズル51に供給する。アプリケータヘッド43は、押出し機61及びギアポンプ62から熱可塑性素材を受入れるために、押出し機61及びギアポンプ62の下流に位置するようにギアポンプ62の下方に取付けられる。また、ビード成形ローラ59が、アプリケータヘッド43に且つギアポンプ62の下方に取付けられる。ビード成形ローラ59は、かなり大きいノズル51から押出された流体素材(例えば、溶融熱可塑性物質)のかなり大きいビードを平らにし且つ同じ高さにするための機構を構成するように、キャリアブラケット47に回転可能に取付けられる。キャリアブラケット47は、プーリ又はスプロケット56を介してサーボモータ60によって回転方向に移動されるのがよく、プーリ又はスプロケット56は、ベルト又はチェーン65の構成によってサーボモータ60に連結される。プーリ又はスプロケット56は、センサ49及びローラ59を異なる角度方向位置に位置決めし且つセンサ49及びローラ59をノズル51の周りに回転させるように構成された板状の回転部材であるのがよい。
【0022】
積層造形装置1及びコントローラ2は、上述した回転機構又は位置決め組立体(例えば、サーボモータ60、ベルト又はチェーン65、及びスプロケット56)を利用して、ローラ59の位置を修正するのがよい。特に、コントローラ2は、押圧ローラ59を印刷ノズル51に対して回転させるために、サーボモータ60を含むシステムを駆動するようにソフトウェアでプログラムされる。特に、押圧ローラ59は、それが常に印刷ノズル51の移動方向の後方に位置決めされ且つかかる移動方向に対して垂直に位置決めされるように、(例えば、コントローラ2からのコマンドに応答して)回転させられるのがよい。
【0023】
図4及び図5に示すように、温度センサ49は、上述した位置決め組立体(例えば、サーボモータ60、ベルト又はチェーン65、スプロケット56)の作動による、特に、スプロケット56の回転による角度方向の位置決めのために、アプリケータ43の底部(例えば、スプロケット56の底面)に取付けられる。温度センサ49は、内側ハブ76の内部に延び、アプリケータヘッド43の底面から突出したブロック48の中に固着される。この位置は、素材を堆積させるときに印刷ノズル51が移動する方向に対して、印刷ノズル51の前方であるのがよい。ブロック48は、温度センサ49が前に堆積させた印刷ビードに面するように差し向けられるように、温度センサ49を収容するのがよい。例示の形態では、温度センサ49は、前に印刷した印刷ビードに向かって傾斜している(例えば、垂直方向から約15度から約60度の間の角度)。所望ならば、温度センサ49は、垂直方向とほぼ整列するように下方に差し向けられてもよい。
【0024】
図5を参照すると、アプリケータヘッド43は、ハウジング46を含み、ハウジング46は、その中に固着された回転結合部を有する。回転結合部は、冷却剤継手67、68(例えば、バーブ継手)を含み、冷却剤継手67、68は、冷却剤通路70と流体連通し、冷却剤通路70は、回転結合部の内側ハブ76を囲み且つ回転結合部の外側ハウジング75の内部を一周する。冷却剤通路70は、冷却剤を押圧ローラ59の軸73の内部に供給するために、迅速交換継手72の中を延びるのがよい。プーリ又はスプロケット56は、回転結合部の内側ハブ76に機械加工されるのがよい。内側ハブ76は、開口を有し、この開口は、加熱された印刷ノズル51が内側ハブ76を貫通することが可能であるように寸法決めされた直径を有する。内側ハブ76は、回転結合部の外側ハウジング75に収容された1組の軸受54の上で回転させられる。押圧ローラ組立体及び温度センサ49は両方とも、回転結合部の内側ハブ76に取付けられ、その結果、押圧ローラ59及び温度センサ49は両方とも、印刷ノズル51に対して回転する。例えば、温度センサ49及び押圧ローラ59は、ノズル51に対して互いに反対側に位置決めされる。この位置決めにより、温度センサ49は、次の層を積層させる直前の時点で、前に印刷した層53の温度を読取るように構成されるのがよい。特に、温度センサ49は、例示の感知ビーム50(例えば、レーザー光、赤外光)を用いて、前に印刷した層53の温度を検出するのがよい。所望ならば、温度センサ49は、光学系として構成されてもよい。堆積させた素材の温度に基づいて装置1を制御するために温度センサ49及び/又はコントローラ2を使用することにより、後で説明するように、システムのコスト及び複雑さを低減させるのがよい。
【0025】
例示の形態では、温度センサ49は、バッテリ(例えば、温度センサ49内のバッテリ及び/又はアプリケータヘッド43内に位置決めされたバッテリ)によって、電力が供給される。それに加えて又は変形例として、電力は、温度センサ49の外部の電力源(例えば、コントローラ2、又は、装置1及びコントローラ2と別の独立した電力源)によって温度センサ49に供給されてもよい。温度センサ49によって検出された温度を指示する情報は、無線周波数等の適当な規格(例えば、RF、BLUETOOTH(登録商標)、Wi-Fi、携帯電話、近距離無線通信等)による無線接続を介して分析システム(例えば、コントローラ2)に提供されるのがよい。いくつかの側面において、温度データを連続して又はほぼ連続して(例えば、データストリームとして)供給することが好都合であることがある。
【0026】
例示の形態では、温度センサ49は、有線信号伝送機構を介して、データを送信し及び/又は電力を受取るのがよい。例えば、アプリケータヘッド43は、図5に示すように、回転スリップリング組立体52を含む。スリップリング組立体52は、電力をセンサに供給し且つ温度データをコントローラ2等の適当な記録及び処理デバイスに送信するために、温度センサ49から延びる信号及び/又は電力ケーブルを受入れるのがよい。スリップリング組立体52は、センサ49を含むアプリケータヘッドの回転部分からアプリケータヘッド43の非回転部分(例えば、外側ハウジング75及びアプリケータヘッド43の上面)への案内ケーブルによって、温度センサ49の無制限の回転を可能にする。
【0027】
図6は、本発明の開示の側面による、例示の積層造形方法のフローチャートである。図6に示すように、ステップ81において、温度センサ49は、前に堆積させたビード53の温度を検出し、このビード53の上に、素材の新しいビードをノズル51によって堆積させる。しかしながら、温度センサ49は、鋭いコーナーに出会ったとき(例えば、部品の縁部のところ又はその近くに位置する層の部分のために素材を堆積させるとき)、堆積させた素材の外側の位置の温度を検出する場合がある。例えば、温度センサ49は、作業テーブル27の温度や、部品に隣接した空気の温度等を検出することがある。この温度は、前に堆積させた素材のビードの温度よりもかなり低い。温度センサ49は、検出温度を指示する信号(例えば、データ又は情報)を発生させる。この信号は、コントローラ2等の制御システムによって受信されてもよいし、コントローラ2の外部の追加の制御システムによって受信されてもよい。
【0028】
ステップ82は、ステップ81で検出した温度が、前に堆積させた部品の実際の温度を表しているのか、そうではなくて、ビード、層、及び/又は部品の外側の温度を表しているのかを決定することを含む。これは、コントローラ2を用いて、検出温度が前のデータの所定の最大範囲内にあるか否かを決定することを含むのがよい。例えば、コントローラ2は、検出温度が、前の検出温度よりも所定の温度差(例えば、前の検出温度よりも50、40、30、20、又は10℃)だけ又はそれよりも大きい温度差だけ低いか否かを決定する。これに加えて又はこの変形例として、ステップ82は、検出温度を、素材のビードと関連した所定の最低予想温度値(例えば、37、50、又は90℃等の、印刷中に出会うと予想される最も低い温度)と比較することと、検出温度が最低予想温度値よりも高いか否かを決定することを含んでいてもよい。上述した温度差及び最低予想温度値は例示であり、堆積させる素材の種類や、層間結合に悪影響を及ぼすことなしに起こり得る温度変化量に基づいて、場合によっては大きく変化することがある。これらの値は、素材認定プロセスに基づいて、予め定められ且つコントローラ2に記憶されるのがよく、装置1の作動中にコントローラ2によって監視されてもよい。少なくともいくつかの形態では、予め定められる温度差及び/又は最低予想温度値は、時間と共に変化することがある。例えば、コントローラ2は、堆積させる素材、周囲温度、所望の堆積温度、堆積させる素材の融点等に基づいて、予め定められる温度差、最低予想温度値、又はその両方を設定し及び/又は変化させるように構成される。予め定められる温度差、最低予想温度値、又はその両方は、コントローラ2と相互作用することによって(例えば、これらの値の一方又は両方を直接設定することによって、装置1に供給される素材の種類を入力することによって)、ユーザによって設定されてもよい。
【0029】
ステップ82における決定が否定的であるとき、コントローラ2は、検出温度が、堆積させた素材の温度を表していないことを決定する(例えば、検出温度が、所定の温度差を超えている、最低予想温度値よりも低い、又はその両方)。このようになったとき、ステップ83は、ステップ81においてコントローラ2が受信したデータを無視することを含む。方法は、次いで、ステップ81に戻り、温度データをサンプリングする処理を再開する。
【0030】
ステップ82における決定が肯定的であるとき、検出温度は、前に堆積させた素材のビードの実際の温度を指示している。このようになるのは、例えば、ノズル51が急な曲がりを含まない経路を辿るとき、並びに、回転機構が押圧ローラ59及び温度センサ49をビード53の新しい方向と再び整列させた後においてノズル51が急カーブに続いて新しい方向に移動し始めるときである。ステップ84は、装置1を作動させる速度を(例えば、ノズル51の作動速度を増大させたり減少させたりすることによって)調整すべきか否かを決定するために、温度データを分析することを含む。
【0031】
ステップ85は、温度データがデータセット(例えば、1又は2以上の前の検出温度)の所定の最小範囲内にあるか否かを決定することを含む。ステップ85は、検出温度が1又は2以上の前の検出温度よりも低く且つ1又は2以上の前の検出温度から所定量以上離れているか否かを決定することを含む。ステップ85における決定が肯定的であるとき(検出温度が1又は2以上の前の温度から許容量しか離れていないとき)、積層造形装置1は、速度を一定に又はほぼ一定に維持する。方法は、次いで、ステップ86に戻る。
【0032】
ステップ85における決定が否定的であるとき(検出温度が、1又は2以上の前の検出温度から許容できない量だけ離れているとき)、方法は、ステップ87に進む。ステップ87は、温度センサ49から受信したデータ内の検出温度が所定の設定ポイントよりも低いか又は高いかを決定することを含む。この設定ポイント(例えば、温度データ設定ポイント)は、前に堆積させたビードの予め定められる所望の温度であってもよいし、その予め定められる所望の温度範囲であってもよい。予め定められる設定ポイントは、堆積させる素材に基づいていてもよいし、堆積させる素材の特性(例えば、融点)に基づいていてもよい。いくつかの側面では、予め定められる設定ポイントは、ユーザによって入力されてもよい。
【0033】
検出温度が温度データ設定ポイントよりも大きい、即ち、高いとき(例えば、最大設定ポイント温度よりも大きいとき)、ステップ88を実行する。ステップ88において、コントローラ2は、積層造形装置1の速度(例えば、ノズル51及びアプリケータヘッド43の移動速度、押出し機61の作動速度、及びギアポンプ62の作動速度のうちの1又は2以上)を適当な量だけ減少させる。いくつかの側面において、検出温度と設定ポイントとの差が大きくなると速度の減少が大きくなるように、速度を減少させる量は、検出温度と設定ポイントとの差に基づくのがよい。方法は、次いで、ステップ81に戻り、温度データをサンプリングすることを続ける。
【0034】
検出温度が所定の設定ポイントよりも小さい、即ち、低いとき(例えば、最小設定ポイント温度よりも小さいとき)、ステップ89を実行する。ステップ89において、コントローラ2は、積層造形装置1の速度を適当な量だけ増大させ、ステップ89のデータをサンプリングすることに戻る。いくつかの側面において、検出温度と設定ポイントとの差が大きくなると速度の増大が大きくなるように、速度を増大させる量は、検出温度と設定ポイントとの差に基づくのがよい。
【0035】
いくつかの側面において、空気の温度と前に印刷したビードの温度の差が大きいことがあり、温度センサ49が、前に印刷したビードと整列していないとき、ステップ82を、温度データを無視するための適当なソフトウェアによって確実に実行することが可能である。加えて、コントローラ2は、新しい層が前の層の上に適当な時間と温度で印刷されるように、積層造形装置1の速度を確実に制御するための適当なプログラミング(例えば、ソフトウェア)を備えているのがよい。
【0036】
また、温度センサ49が前に印刷したビードに向けられていない各場所を特定するために、適当なソフトウェアを利用して、検出温度と関連したビードの幾何学的形状と、温度センサ49と結合された組立体の回転方向位置を分析することが(例えば、急な曲がりを特定するために、アプリケータヘッド43の経路を分析することによって)可能である。この追加の分析は、上述した方法のステップ82の代わりに又はそれに加えて実行され、この追加の分析により、堆積させた素材の実際の温度を指示していないデータポイントを確実に無視しながら、正確な温度の読取りを行うことができる。部品の幾何学的形状の分析をステップ82として又はステップ82の一部として実行するとき、方法の残りの部分を、上述したように実行する。
【0037】
本明細書に記載されたシステム及び方法は、少なくともいくつかの実施形態において、素材の新しいビードが前に堆積させたビードの上に印刷される直前に、前に印刷されたビードの温度を正確に検出して識別する能力を提供す。少なくともいくつかの側面は、印刷された各層の全体温度又は印刷された各層の一部分の全体の温度を正確に反映する連続的なデータストリームを提供する。
【0038】
少なくともいくつかの実施形態において、本明細書に記載されるようなデータストリーム又は他の形態の温度測定値を、印刷プロセスの品質を向上させるために使用してもよい。例えば、堆積させた素材の実際の温度を指示していない情報を廃棄しながら、各層の瞬間的な温度及び/又は平均温度を正確に決定して、印刷層のタイミングを自動的に調整することができる。このことにより、既存の方法よりも、新しいビードを受取るときに理想的な温度に近い印刷層を生じさせる。これに加えて又は変形例として、温度データ(例えば、進行中のデータストリーム)を用いた予測アルゴリズムの使用により、図6に関して上述したように、1つの層内における印刷速度を調整してもよい。この性能は、例えば、積層造形装置1を使用する研究者に有益であり、印刷プロセスを改善することができる。別の例として、本明細書で説明した印刷温度データは、重要な適用例における使用を意図した部品等の製造された部品の一体性を検証するために、品質保証手順の基礎を構成してもよい。印刷温度を部品の層ごとに全ての点で測定することによって、層間結合の欠陥が部品に存在しないという高水準の確実性を有することが可能である。
【0039】
上述した詳細な説明から、本発明の開示に関連する技術の当業者の範囲内に入る本発明の開示の多くの変更例、適合例、及び修正例が存在することは明らかである。しかしながら、本発明の開示の精神から逸脱しないかかる全ての変形例を、特許請求の範囲によって限定される本発明の開示の範囲内として考えるべきであることを意図している。
【符号の説明】
【0040】
1 積層造形装置
2 コントローラ
43 アプリケータヘッド(アプリケータ組立体)
49 温度センサ
51 ノズル
56 プーリ又はスプロケット
59 押圧ローラ
61 押出し機
63 サーボモータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】