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特開2022-140589偏光変換に基づく可変焦点画像デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140589
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】偏光変換に基づく可変焦点画像デバイス
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20220915BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20220915BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20220915BHJP
   G02B 5/32 20060101ALI20220915BHJP
   G02F 1/13 20060101ALN20220915BHJP
   G02F 1/1347 20060101ALN20220915BHJP
   G02C 11/00 20060101ALN20220915BHJP
   G02B 5/26 20060101ALN20220915BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B5/30
G02B5/18
G02B5/32
G02F1/13 505
G02F1/1347
G02C11/00
G02B5/26
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022120353
(22)【出願日】2022-07-28
(62)【分割の表示】P 2019543946の分割
【原出願日】2018-02-22
(31)【優先権主張番号】62/462,850
(32)【優先日】2017-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チュルウ オ
(57)【要約】
【課題】好適な偏光変換に基づく可変焦点画像デバイスを提供すること。
【解決手段】例示的ディスプレイデバイスは、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように構成される、導波管を含む。導波管は、その上に形成された、導波管の主要表面に対する法線の方向に可視光の一部を外部結合するように構成される、外部結合要素を有する。例示的ディスプレイデバイスは、加えて、導波管の第1の側に配置され、第2の偏光を有する可視光の一部を透過させながら、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成される、偏光選択的ノッチ反射体を含む。例示的ディスプレイデバイスはさらに、導波管の第2の側に配置され、第1の偏光および第2の偏光を有する可視光を反射させるように構成される、偏光無依存ノッチ反射体を含み、偏光無依存ノッチ反射体は、そこから反射する可視光の偏光を変換するように構成される。
【選択図】図25A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(参照による援用)
本願は、2017年2月23日に出願され“VARIABLE-FOCUS VIRTUAL IMAGE DEVICES”と題された米国仮特許出願第62/462,850号の利益を主張するものであり、該米国仮特許出願は、その全体が参照により本明細書中に援用される。この仮特許出願は、以下のセクションを含み、これらの両方が、参照により援用され、本願の一部を形成している。
1.セクションI:“DISPLAY SYSTEM WITH VARIABLE POWER REFLECTOR”(「可変屈折力反射体を有するディスプレイシステム」)と題された出願の部分に対する明細書および図面
2.セクションII:“VARIABLE-FOCUS VIRTUAL IMAGE DEVICES BASED ON POLARIZATION CONVERSION”(「偏光変換に基づく可変焦点仮想画像デバイス」)と題された明細書および図面
【0002】
セクションIおよびセクションIIの両方は、可変焦点または可変屈折力デバイスおよびこれらのデバイスに関連付けられた特徴を議論しており、両セクションは、本願の議論の一部を等しく形成している。したがって、セクションIに議論されている種々の特徴、要素、構造、方法等は、任意の組み合わせにおいて、セクションIIに議論されている特徴、要素、構造、方法等とともに用いられ得、組み合わされ得、組み込まれ得、または、別様にこれらと両立し得る。同様に、セクションIIに議論されている種々の特徴、要素、構造、方法等は、任意の組み合わせにおいて、セクションIにおいて議論されている特徴、要素、構造、方法等とともに用いられ得、組み合わされ得、組み込まれ得、または、別様に両立し得る。
【0003】
本願はまた、以下の特許出願の各々の全体を参照により援用するものである:米国出願第14/555,585号(出願日2014年11月27日);米国出願第14/690,401号(出願日2015年4月18日);米国出願第14/212,961号(出願日2014年3月14日);および米国出願第14/331,218号(出願日2014年7月14日)。
【0004】
(分野)
本開示は、ディスプレイシステムに関し、より具体的には、少なくとも部分的に偏光変換に基づく回折デバイス備える、拡張現実ディスプレイシステムに関する。
【背景技術】
【0005】
現代のコンピューティングおよびディスプレイ技術は、いわゆる「仮想現実」または「拡張現実」体験のためのシステムの開発を促進しており、デジタル的に再現された画像またはその一部が、現実であるように見える、またはそのように知覚され得る様式でユーザに提示される。仮想現実、すなわち、「VR」シナリオは、典型的には、他の実際の実世界の視覚的入力に対する透過性を伴わずに、デジタルまたは仮想画像情報の提示を伴い、拡張現実または「AR」シナリオは、典型的には、ユーザの周囲の実際の世界の可視化に対する拡張としてのデジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う。複合現実または「MR」シナリオは、一種のARシナリオであって、典型的には、自然世界の中に統合され、それに応答する、仮想オブジェクトを伴う。例えば、MRシナリオでは、AR画像コンテンツは、実世界内のオブジェクトによってブロックされて見える、または別様にそれと相互作用するように知覚され得る。
【0006】
図1を参照すると、拡張現実場面1が、描写され、AR技術のユーザには、人々、木々、背景における建物、およびコンクリートプラットフォーム1120を特徴とする、実世界公園状設定1100が見える。これらのアイテムに加え、AR技術のユーザはまた、これらの要素1130、1110が実世界内に存在しないにもかかわらず、実世界プラットフォーム1120上に立っているロボット像1110と、マルハナバチの擬人化のように見える、飛んでいる漫画のようなアバタキャラクタ1130等の「仮想コンテンツ」を「見ている」と知覚する。ヒトの視知覚系は、複雑であって、他の仮想または実世界画像要素間における仮想画像要素の快適で、自然のような感覚で、かつ豊かな提示を促進する、AR技術の生産は、困難である。
【0007】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、ARまたはVR技術に関連する種々の課題に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、可変屈折力を提供するために採用され得る、システムおよび方法の議論を含む。可変焦点または可変屈折力デバイスは、画像が異なる深度から生じた場合のように画像を投影する、特定の頭部搭載型ディスプレイデバイスにおいて用途を見出し得る。頭部搭載型ディスプレイデバイス内の光学要素の屈折力を変化させることによって、頭部搭載型ディスプレイデバイスの装着者に提示される画像は、装着者から異なる距離に位置した場合のように見える。可変焦点または可変屈折力光学デバイスは、したがって、画像コンテンツがユーザに対して異なる場所に位置する場合のように、異なる画像コンテンツを表示させるように変調されることができる。いくつかの可変屈折力要素は、可動膜を備える、反射体を備える。他の可変屈折力要素は、切替可能液晶要素を使用して屈折力レベルを切り替え得る、液晶切替可能デバイスを備える。本明細書に説明されるいくつかの可変焦点デバイスは、光の偏光性質を利用し、1つの焦点から別の焦点に切り替わることを促進する。
【0009】
ある側面では、ディスプレイデバイスは、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように構成される、導波管と、導波管上に形成され、導波管の主要表面に対する法線の方向に可視光の一部を外部結合するように構成される、外部結合要素とを備える。ディスプレイデバイスは、加えて、導波管の第1の側に配置され、第2の偏光を有する可視光の一部を透過させながら、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成される、偏光選択的ノッチ反射体を備える。ディスプレイデバイスはさらに、導波管の第2の側に配置され、第1の偏光を有する可視光および第2の偏光を有する可視光を反射させるように構成される、偏光無依存ノッチ反射体を備え、偏光無依存ノッチ反射体は、そこから反射する可視光の偏光を変換するように構成される。
【0010】
別の側面では、ディスプレイデバイスは、第1の切替可能レンズと第2の切替可能レンズとの間に介在される導波デバイスを備え、導波デバイスは、それぞれ、複数のキラル構造を備える、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、各キラル構造は、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備え、キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。導波デバイスは、加えて、1つ以上のCLC層にわたって形成され、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射(TIR)下で可視光を伝搬するように、かつ可視光を、1つ以上のCLC層に、またはそこから光学的に結合するように構成される、1つ以上の導波管を含む。
【0011】
別の側面では、画像をユーザの眼に表示するように構成されるディスプレイデバイスは、光学ディスプレイを備える。光学ディスプレイは、前方側と、後方側とを有し、後方側は、前方側よりもユーザの眼に近い。光学ディスプレイは、後方側に向かって波長範囲を有する光を出力するように構成される。第1のノッチ反射体は、光学ディスプレイの後方に配置され、第1のノッチ反射体は、光学ディスプレイから出力される、波長範囲を有する光を反射させるように構成される。第2のノッチ反射体は、光学ディスプレイの前方に配置され、第2のノッチ反射体は、波長範囲を有する光を反射させるように構成される。第1のノッチ反射体は、第1の偏光を有する光を実質的に透過させ、第1の偏光と異なる第2の偏光を有する光を実質的に反射させるように構成される。第2のノッチ反射体は、第2の偏光を有する、後方面上に入射する光を、第1の偏光に変換するように、かつ光を後方に再指向するように構成される。
【0012】
別の側面では、動的集束ディスプレイシステムは、第1の円偏光状態で円偏光を出力するように構成される、ディスプレイを備える。ディスプレイは、光学軸に沿って配置され、前方側と、後方側とを有し、後方側は、前方側よりもユーザの眼に近く、光学ディスプレイは、後方側に向かって波長範囲を有する光を出力するように構成される。第1の切替可能光学要素は、光学軸に沿って配置され、第1の切替可能光学要素は、第1の切替可能光学要素を通して透過される光の円偏光状態を、第1の円偏光状態から第2の異なる円偏光状態に変化させるように構成される。第1のコレステリック液晶(CLC)レンズは、光学軸に沿って第1の切替可能光学要素の前方に配置される。第2の切替可能光学要素は、光学軸に沿って第1のCLCレンズの前方に配置され、第2の切替可能光学要素は、第2の切替可能光学要素を通して透過される光の円偏光状態を、第1の円偏光状態から第2の異なる円偏光状態に変化させるように構成される。第2のCLCレンズは、光学軸に沿って第2の切替可能光学要素の前方に配置される。コントローラは、第1および第2の切替可能光学要素の状態を電子的に切り替え、第1のCLCレンズまたは第2のCLCレンズのいずれかを動的に選択するように構成される。
【0013】
別の側面では、ウェアラブル拡張現実頭部搭載型ディスプレイシステムは、頭部搭載型システムを装着した装着者の前方の世界から装着者の眼の中に光を通過させるように構成される。ウェアラブル拡張現実頭部搭載型ディスプレイシステムは、光を出力し、画像を形成するように構成される、光学ディスプレイと、該ディスプレイから該光を受光するように配置される、1つ以上の導波管と、該1つ以上の導波管が、前方側と、後方側とを有し、該後方側が、該前方側よりも該眼に近いように、該眼の前方に導波管を配置するように構成される、フレームと、該1つ以上の導波管の該前方側に配置される、コレステリック液晶(CLC)反射体であって、該CLC反射体は、電気信号の印加に応じて調節可能である、屈折力または焦点深度を有するように構成される、CLC反射体と、1つ以上の導波管から光を抽出し、該導波管内で伝搬する該光の少なくとも一部をCLC反射体に指向するように、該1つ以上の導波管に対して配置される、1つ以上の外部結合要素であって、該光は、ディスプレイからの画像を装着者の眼の中に提示するように、該CLC反射体から該導波管を通して戻るように、かつ該眼の中に指向される、1つ以上の外部結合要素とを備える。
【0014】
別の側面では、ディスプレイデバイスは、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように、かつ主要表面に対する法線の方向に可視光を外部結合するように構成される、導波管を備える。ノッチ反射体は、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、ノッチ反射体は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、CLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、キラル構造はそれぞれ、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備え、キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。
【0015】
本明細書に説明される主題の1つ以上の実装の詳細は、付随の図面および下記の説明に記載される。他の特徴、側面、および利点は、説明、図面、および請求項から明白となるであろう。本概要または以下の詳細な説明のいずれも、本発明主題の範囲を定義または限定することを主張するものではない。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
ディスプレイデバイスであって、
導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように構成される導波管と、
外部結合要素であって、前記外部結合要素は、前記導波管上に形成され、前記導波管の主要表面に対する法線の方向に前記可視光の一部を外部結合するように構成される、外部結合要素と、
偏光選択的ノッチ反射体であって、前記偏光選択的ノッチ反射体は、前記導波管の第1の側に配置され、第2の偏光を有する可視光を透過させながら、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成される、偏光選択的ノッチ反射体と、
偏光無依存ノッチ反射体であって、前記偏光無依存ノッチ反射体は、前記導波管の第2の側に配置され、前記第1の偏光を有する可視光および前記第2の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、前記偏光無依存ノッチ反射体は、そこから反射する可視光の偏光を変換するように構成される、偏光無依存ノッチ反射体と
を備える、ディスプレイデバイス。
(項目2)
前記偏光選択的ノッチ反射体および前記偏光無依存ノッチ反射体はそれぞれ、波長範囲外の波長を有する光を透過させながら、赤色、緑色、または青色光のうちの1つに対応する波長範囲内の波長を有する可視光を反射させるように構成される、項目1に記載のディスプレイデバイス。
(項目3)
前記偏光選択的ノッチ反射体は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備える、項目1に記載のディスプレイデバイス。
(項目4)
前記1つ以上のCLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、
前記キラル構造はそれぞれ、複数の液晶分子を備え、前記複数の液晶分子は、少なくとも螺旋ピッチによって、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転され、
前記螺旋ピッチは、前記第1の回転方向における完全1回転による前記キラル構造の液晶分子の正味回転角度に対応する前記層深度方向における長さであり、
前記キラル構造の液晶分子の配列は、前記層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する、
項目3に記載のディスプレイデバイス。
(項目5)
前記第1の偏光は、第1の円偏光であり、前記第2の偏光は、第2の円偏光である、項目3に記載のディスプレイデバイス。
(項目6)
第1の4分の1波長板と、第2の4分の1波長板とをさらに備え、前記偏光無依存ノッチ反射体は、前記第1の4分の1波長板と前記導波管との間に介在され、前記偏光選択的ノッチ反射体は、前記導波管と前記第2の4分の1波長板との間に介在される、項目1に記載のディスプレイデバイス。
(項目7)
第1の線形偏光レンズと、第2の線形偏光レンズとをさらに備え、前記第1の4分の1波長板は、前記第1の線形偏光レンズと前記偏光無依存ノッチ反射体との間に介在され、前記第2の4分の1波長板は、前記偏光選択的ノッチ反射体と前記第2の線形偏光レンズとの間に介在される、項目6に記載のディスプレイデバイス。
(項目8)
前記偏光無依存ノッチ反射体および前記偏光選択的ノッチ反射体の外側に配置される、第1のパンチャラトナムベリー(PB)レンズと、第2のパンチャラトナムベリー(PB)レンズとをさらに備える、項目1に記載のディスプレイデバイス。
(項目9)
前記偏光無依存ノッチ反射体と前記導波管との間に介在される第1の4分の1波長板をさらに備える、項目1に記載のディスプレイデバイス。
(項目10)
第2の4分の1波長板をさらに備え、前記偏光無依存ノッチ反射体は、前記第1の4分の1波長板と前記第2の4分の1波長板との間に介在される、項目9に記載のディスプレイデバイス。
(項目11)
第1の線形偏光レンズと、第2の線形偏光レンズとをさらに備え、前記第1の4分の1波長板は、前記第1の線形偏光レンズと前記偏光無依存ノッチ反射体との間に介在され、前記偏光選択的ノッチ反射体は、前記導波管と前記第2の線形偏光レンズとの間に介在される、項目10に記載のディスプレイデバイス。
(項目12)
前記偏光無依存ノッチ反射体および前記偏光選択的ノッチ反射体の外側に配置される第1のパンチャラトナムベリー(PB)レンズと、第2のパンチャラトナムベリー(PB)レンズと、前記第2のPBレンズと前記偏光選択的ノッチ反射体との間に介在される第2の4分の1波長板とをさらに備える、項目9に記載のディスプレイデバイス。
(項目13)
画像をユーザの眼に表示するように構成されるディスプレイデバイスであって、前記ディスプレイデバイスは、
光学ディスプレイであって、前記光学ディスプレイは、前方側と、後方側とを備え、前記後方側は、前記前方側よりも前記ユーザの眼に近く、前記光学ディスプレイは、前記後方側に向かって波長範囲を有する光を出力するように構成される、光学ディスプレイと、
前記光学ディスプレイの後方に配置される第1のノッチ反射体であって、前記第1のノッチ反射体は、前記光学ディスプレイから出力される前記波長範囲を有する光を反射させるように構成される、第1のノッチ反射体と、
前記光学ディスプレイの前方に配置される第2のノッチ反射体であって、前記第2のノッチ反射体は、前記波長範囲を有する光を反射させるように構成される、第2のノッチ反射体と
を備え、
前記第1のノッチ反射体は、第1の偏光を有する光を実質的に透過させ、前記第1の偏光と異なる第2の偏光を有する光を実質的に反射させるように構成され、
前記第2のノッチ反射体は、前記第2の偏光を有する後方面上に入射する光を前記第1の偏光に変換するように、かつ、前記光を後方に再指向するように構成される、
ディスプレイデバイス。
(項目14)
前記第1のノッチ反射体は、コレステリック液晶(CLC)格子(CLCG)を備える、項目13に記載のディスプレイデバイス。
(項目15)
前記第1のノッチ反射体は、多層を備え、前記第2のノッチ反射体は、非偏光ノッチ反射体と、4分の1波長板とを備える、項目23に記載のディスプレイデバイス。
(項目16)
前記第1のノッチ反射体の後方に配置される第1の可変焦点レンズと、前記第2のノッチ反射体の前方に配置される第2の可変焦点レンズとをさらに備え、前記第2の可変焦点レンズの第2の光学特性は、前記第1の可変焦点レンズの第1の光学特性を補償する、項目13に記載のディスプレイデバイス。
(項目17)
前記第1の可変焦点レンズおよび前記第2の可変焦点レンズはそれぞれ、線形偏光レンズを備える、項目16に記載のディスプレイデバイス。
(項目18)
前記第1の可変焦点レンズおよび前記第2の可変焦点レンズはそれぞれ、パンチャラトナムベリー(PB)位相レンズを備える、項目16に記載のディスプレイデバイス。
(項目19)
前記PB位相レンズによって導入される空間オフセットを補償するように構成される空間オフセット補償器をさらに備える、項目18に記載のディスプレイデバイス。
(項目20)
ディスプレイデバイスであって、
導波管であって、前記導波管は、前記導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように、かつ、前記主要表面に対する法線の方向に前記可視光を外部結合するように構成される、導波管と、
第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成されるノッチ反射体であって、前記ノッチ反射体は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、前記CLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、前記キラル構造はそれぞれ、複数の液晶分子を備え、前記複数の液晶分子は、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転され、前記キラル構造の液晶分子の配列は、前記1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、前記層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する、ノッチ反射体と
を備える、ディスプレイデバイス。
(項目21)
前記導波管は、選択的に前記ノッチ反射体に向かって前記可視光を外部結合するように構成される、項目20に記載のディスプレイデバイス。
(項目22)
前記ノッチ反射体は、変形可能ミラーを備え、前記変形可能ミラーは、その上に形成された前記1つ以上のCLC層を有する、項目20に記載のディスプレイデバイス。
(項目23)
前記1つ以上のCLC層のうちの異なるものは、波長範囲外の波長を有する光を透過させるように構成されながら、赤色、緑色、または青色光のうちの異なるものに対応する波長範囲内の波長を有する可視光を反射させるように構成される、項目20に記載のディスプレイデバイス。
(項目24)
前記CLC層のキラル構造はそれぞれ、少なくとも螺旋ピッチによって、層深度方向に延在する複数の液晶分子を備え、前記1つ以上のCLC層のうちの異なるものは、異なる螺旋ピッチを有する、項目20に記載のディスプレイデバイス。
(項目25)
前記1つ以上のCLC層のうちの異なるものは、実質的に同一の屈折力を有する、項目20に記載のディスプレイデバイス。
(項目26)
前記ディスプレイデバイスは、複数のノッチ反射体を備え、前記ノッチ反射体はそれぞれ、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、前記ノッチ反射体はそれぞれ、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、前記CLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、前記キラル構造はそれぞれ、複数の液晶分子を備え、前記複数の液晶分子は、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転され、前記キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、前記層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する、項目20に記載のディスプレイデバイス。
(項目27)
前記複数のノッチ反射体のうちの異なるものは、異なる屈折力を有する、項目26に記載のディスプレイデバイス。
(項目28)
前記複数のノッチ反射体のうちのそれぞれに対応する2分の1波長板をさらに備える、項目26に記載のディスプレイデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、ARデバイスを通した拡張現実(AR)のユーザのビューを図示する。
【0017】
図2図2は、ウェアラブルディスプレイシステムの実施例を図示する。
【0018】
図3図3は、ユーザのための3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。
【0019】
図4図4は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。
【0020】
図5図5A-5Cは、曲率半径と焦点半径との間の関係を図示する。
【0021】
図6図6は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。
【0022】
図7図7は、導波管によって出力された出射ビームの実施例を図示する。
【0023】
図8図8は、スタックされた導波管アセンブリの実施例を図示し、各深度平面は、複数の異なる原色を使用して形成される画像を含む。
【0024】
図9A図9Aは、それぞれ、内部結合光学要素を含む、スタックされた導波管のセットの実施例の断面側面図を図示する。
【0025】
図9B図9Bは、図9Aの複数のスタックされた導波管の実施例の斜視図を図示する。
【0026】
図9C図9Cは、図9Aおよび9Bの複数のスタックされた導波管の実施例の上下平面図を図示する。
【0027】
図10図10は、複数の均一キラル構造を有する、コレステリック液晶回折格子(CLCG)の実施例の断面側面図を図示する。
【0028】
図11図11は、側方方向に異なるように配列されるキラル構造を有する、CLCGの実施例の断面側面図を図示する。
【0029】
図12図12は、軸外入射角でブラッグ反射させるために構成される、CLC層の実施例の断面側面図を図示する。
【0030】
図13A図13Aは、第1の螺旋ピッチを有し、第1の軸外入射角でブラッグ反射させるために構成される、CLC層の実施例の断面側面図を図示する。
【0031】
図13B図13Bは、第2の螺旋ピッチを有し、第2の軸外入射角でブラッグ反射させるために構成される、CLC層の実施例の断面側面図を図示する。
【0032】
図13C図13Cは、複数の軸外入射角および高回折帯域幅でブラッグ反射させるために、スタックされた構成において異なる螺旋ピッチを有する、図13Aおよび13BのCLC層を含む、CLCGの実施例の断面側面図を図示する。
【0033】
図14図14は、複数の軸外入射角および高回折帯域幅でブラッグ反射させるために、深度方向に沿って異なる螺旋ピッチを伴う垂直領域を有する、CLC層を含む、CLCGの実施例の断面側面図を図示する。
【0034】
図15図15は、ブラッグ反射を空間的に変動させるために、側方方向に沿って異なる螺旋ピッチを伴う側方領域を有する、CLC層を含む、CLCGの実施例の断面側面図を図示する。
【0035】
図16図16は、CLCGに結合され、全内部反射(TIR)によって、光を伝搬するように構成される、導波管を備える、光学導波デバイスの実施例を図示する。
【0036】
図17A図17Aは、CLCGに結合され、全内部反射(TIR)によって、ある波長を有する光を選択的に伝搬するように構成される、導波管を備える、光学導波デバイスの実施例を図示する。
【0037】
図17B図17Bは、同一光学経路内の複数の光学導波デバイスの実施例を図示し、それぞれ、CLCGに結合され、全内部反射(TIR)によって、ある波長を有する光を選択的に伝搬するように構成される、導波管を備える。
【0038】
図17C図17Cは、同一光学経路内の複数の光学導波デバイスの実施例を図示し、それぞれ、CLCGに結合され、全内部反射(TIR)によって、ある波長を有する光を選択的に伝搬するように構成される、導波管を備える。
【0039】
図18図18は、複数のCLCGに結合され、全内部反射(TIR)によって、複数の波長を有する光を選択的に伝搬するように構成される、共通導波管を備える、光学導波デバイスの実施例を図示する。
【0040】
図19図19は、CLCGに結合され、全内部反射(TIR)によって、光を伝搬するように構成される、導波管を備える、光学導波デバイスの実施例を図示する。
【0041】
図20図20は、CLCGおよび偏光変換反射体に結合される、導波管を備える、光学導波デバイスの実施例を図示し、CLCGは、入射光を受光するように構成され、導波管は、全内部反射(TIR)によって、CLCGからブラッグ反射された光を伝搬するように構成される。
【0042】
図21A図21Aは、図20の光学導波デバイスを図示し、CLCGは、線形偏光または非偏光である入射光を受光するように構成され、導波管は、全内部反射(TIR)によって、CLCGからブラッグ反射された光および反射体によって反射された光を伝搬するように構成される。
【0043】
図21B図21Bは、図20の光学導波デバイスを図示し、CLCGは、直交楕円または円偏光ビームに変更された入射光を受光するように構成され、導波管は、全内部反射(TIR)によって、CLCGからブラッグ反射された光および反射体によって反射された光を伝搬するように構成される。
【0044】
図22A図22Aは、入射光ビームが線形偏光または非偏光される条件下における、第1の回転方向を有するキラル構造を有する、第1のCLC層と、第1の回転方向と反対の第2の回転方向を有するキラル構造を有する、第2のCLC層とを含む、共通導波管に結合される、複数のCLC層を備える、光学導波デバイスの実施例を図示する。
【0045】
図22B図22Bは、入射光が直交楕円または円偏光ビームに偏光される条件下における、図22Aの光学導波デバイスを図示する。
【0046】
図22C図22Cは、入射光ビームが線形偏光または非偏光される条件下における、第1の回転方向を有するキラル構造を有する、第1のCLC層と、第1の回転方向と反対の第2の回転方向を有するキラル構造を有する、第2のCLC層とを含む、2つのCLC層間に介在される共通導波管に結合される、複数のCLC層を備える、光学導波デバイスの実施例を図示する。
【0047】
図23図23は、コレステリック液晶(CLC)軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
【0048】
図24A図24A-24Fは、CLC軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
図24B図24A-24Fは、CLC軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
図24C図24A-24Fは、CLC軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
図24D図24A-24Fは、CLC軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
図24E図24A-24Fは、CLC軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
図24F図24A-24Fは、CLC軸外ミラーを使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示する。
【0049】
図24G図24Gおよび24Hは、1つ以上のCLC軸外ミラーを含む複数のセグメントを備える、回折光学要素を使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示し、セグメントはそれぞれ、異なる光学性質を有することができる。
図24H図24Gおよび24Hは、1つ以上のCLC軸外ミラーを含む複数のセグメントを備える、回折光学要素を使用して、装着者の眼を結像するように構成される、前向きに面したカメラを備える、結像システムの実施例を図示し、セグメントはそれぞれ、異なる光学性質を有することができる。
【0050】
図25A図25Aは、偏光変換器を備え、画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0051】
図25B図25Bは、偏光変換器を備え、画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0052】
図26A図26Aは、偏光変換器と、切替可能レンズとを備え、仮想画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0053】
図26B図26Bは、偏光変換器と、切替可能レンズとを備え、実像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0054】
図26C図26Cは、偏光変換器と、切替可能レンズとを備え、仮想画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0055】
図26D図26Dは、偏光変換器と、切替可能レンズとを備え、実像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0056】
図27A図27Aは、偏光変換器と、パンチャラトナムベリー(PB)レンズとを備え、仮想画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0057】
図27B図27Bは、偏光変換器と、PBレンズとを備え、実像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0058】
図27C図27Cは、偏光変換器と、PBレンズとを備え、仮想画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0059】
図27D図27Dは、偏光変換器と、PBレンズとを備え、実像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0060】
図28A図28Aは、偏光変換器と、PBレンズとを備える、例示的ディスプレイデバイスによって形成される、2つの直交偏光画像によって作成される空間オフセットを図示する。
【0061】
図28B図28Bは、図28Aに図示される空間オフセットを補償するための一対のレンズを備える、例示的オフセット補償器を図示する。
【0062】
図28C図28Cは、図28Bに図示されるオフセット補償器の実施形態を使用する、図28Aに図示される空間オフセットの否定効果を図示する。
【0063】
図29図29は、光を非対称に投影するように構成される導波管アセンブリと、PBレンズとを備え、画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0064】
図30図30は、CLCGと、変形可能ミラーとを有する、導波管アセンブリを備え、画像をユーザに出力するように構成される、例示的ディスプレイデバイスを図示する。
【0065】
図31図31A-31Cは、反射回折レンズが、反射偏光ミラーとしての役割を果たすパターン化されたCLC材料から形成される、ディスプレイデバイスの一部として実装され得る、例示的反射回折レンズを図示する。
【0066】
図32A図32Aは、回折レンズ中で観察される色収差の実施例を図示する。
【0067】
図32B図32Bは、スタックされた構成において複数の反射回折レンズを備える、例示的反射回折レンズを図示する。
【0068】
図33A図33A-33Dは、例示的反射回折レンズアセンブリおよび異なる焦点距離間の動的切替のためのそれらの動作を図示する。
図33B図33A-33Dは、例示的反射回折レンズアセンブリおよび異なる焦点距離間の動的切替のためのそれらの動作を図示する。
図33C図33A-33Dは、例示的反射回折レンズアセンブリおよび異なる焦点距離間の動的切替のためのそれらの動作を図示する。
図33D図33A-33Dは、例示的反射回折レンズアセンブリおよび異なる焦点距離間の動的切替のためのそれらの動作を図示する。
【0069】
図34図34は、光を世界に向けて指向するように構成されるアイピースと、光を眼に向けて再指向するように構成されるCLCレンズとを備える、導波管アセンブリの例示的組み合わせを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0070】
図面全体を通して、参照番号は、参照される要素間の対応を示すために再利用され得る。図面は、本明細書に説明される例示的実施形態を図示するために提供され、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0071】
ARシステムは、依然として、ユーザがその周囲の世界を見えることを可能にしながら、仮想コンテンツをユーザまたは視認者に表示し得る。好ましくは、本コンテンツは、例えば、アイウェアの一部として、画像情報をユーザの眼に投影する、頭部搭載型ディスプレイ上に表示される。加えて、ディスプレイはまた、周囲環境からの光をユーザの眼に透過し、その周囲環境のビューをもたらしてもよい。本明細書で使用されるように、「頭部搭載型」ディスプレイは、視認者の頭部上に搭載され得る、ディスプレイであることを理解されたい。
【0072】
図2は、ウェアラブルディスプレイシステム80の実施例を図示する。ディスプレイシステム80は、ディスプレイ62と、ディスプレイ62の機能をサポートするための種々の機械的および電子的モジュールおよびシステムとを含む。ディスプレイ62は、フレーム64に結合されてもよく、これは、ディスプレイシステムユーザまたは視認者60によって装着可能であって、ディスプレイ62をユーザ60の眼の正面に位置付けるように構成される。ディスプレイ62は、いくつかの実施形態では、アイウェアと見なされ得る。いくつかの実施形態では、スピーカ66が、フレーム64に結合され、ユーザ60の外耳道に隣接して位置付けられる(いくつかの実施形態では、示されない別のスピーカが、ユーザの他方の外耳道に隣接して位置付けられ、ステレオ/調節可能音制御を提供する)。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムはまた、1つ以上のマイクロホン67または他のデバイスを含み、音を検出してもよい。いくつかの実施形態では、マイクロホンは、ユーザが、入力またはコマンド(例えば、音声メニューコマンドの選択、自然言語質問等)をシステム80に提供することを可能にするように構成され、および/または他の人物(例えば、類似ディスプレイシステムの他のユーザ)とのオーディオ通信を可能にしてもよい。マイクロホンはさらに、周辺センサとして構成され、オーディオデータを持続的に収集してもよい(例えば、ユーザおよび/または環境から受動的に収集するため)。そのようなオーディオデータは、荒い息づかい等のユーザ音または近傍イベントを示す大騒動等の環境音を含んでもよい。ディスプレイシステムはまた、周辺センサ30aを含んでもよく、これは、フレーム64と別個であって、ユーザ60の身体(例えば、ユーザ60の頭部、胴体、四肢等上)に取り付けられてもよい。周辺センサ30aは、本明細書にさらに説明されるように、いくつかの実施形態では、ユーザ60の生理学的状態を特性評価するデータを入手するように構成されてもよい。例えば、センサ30aは、電極であってもよい。
【0073】
図2を継続して参照すると、ディスプレイ62は、有線導線または無線コネクティビティ等の通信リンク68によって、ローカルデータ処理モジュール70に動作可能に結合され、これは、フレーム64に固定して取り付けられる、ユーザによって装着されるヘルメットまたは帽子に固定して取り付けられる、ヘッドホンに内蔵される、または別様にユーザ60に除去可能に取り付けられる(例えば、リュック式構成において、ベルト結合式構成において)等、種々の構成において搭載されてもよい。同様に、センサ30aは、通信リンク30b、例えば、有線導線または無線コネクティビティによって、ローカルプロセッサおよびデータモジュール70に動作可能に結合されてもよい。ローカル処理およびデータモジュール70は、ハードウェアプロセッサおよび不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスクドライブ)等のデジタルメモリとを備えてもよく、その両方とも、データの処理、キャッシュ、および記憶を補助するために利用され得る。データは、a)画像捕捉デバイス(カメラ等)、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、ジャイロスコープ、および/または本明細書に開示される他のセンサ等のセンサ(例えば、フレーム64に動作可能に結合される、または別様にユーザ60に取り付けられてもよい)から捕捉され、および/またはb)場合によっては、処理または読出後にディスプレイ62の通過のために、遠隔処理モジュール72および/または遠隔データリポジトリ74(仮想コンテンツに関連するデータを含む)を使用して入手および/または処理される、データを含む。ローカル処理およびデータモジュール70は、これらの遠隔モジュール72、74が、相互に動作可能に結合され、ローカル処理およびデータモジュール70へのリソースとして利用可能であるように、有線または無線通信リンク等を介して、通信リンク76、78によって、遠隔処理モジュール72および遠隔データリポジトリ74に動作可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ローカル処理およびデータモジュール70は、画像捕捉デバイス、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープ等のうちの1つ以上のものを含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、これらのセンサのうちの1つ以上のものは、フレーム64に取り付けられてもよい、または有線または無線通信経路によってローカル処理およびデータモジュール70と通信する、独立型構造であってもよい。
【0074】
図2を継続して参照すると、いくつかの実施形態では、遠隔処理モジュール72は、データおよび/または画像情報を分析および処理するように構成される、1つ以上のプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ74は、デジタルデータ記憶設備を備え得、これは、インターネットまたは「クラウド」リソース構成における他のネットワーキング構成を通して利用可能であってもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ74は、1つ以上の遠隔サーバを含んでもよく、これは、情報、例えば、拡張現実コンテンツを生成するための情報をローカル処理およびデータモジュール70および/または遠隔処理モジュール72に提供する。いくつかの実施形態では、全てのデータが、記憶され、全ての算出が、ローカル処理およびデータモジュールにおいて実施され、遠隔モジュールからの完全に自律的な使用を可能にする。
【0075】
「3次元」または「3-D」であるような画像の知覚は、画像の若干異なる提示を視認者の各眼に提供することによって達成されてもよい。図3は、ユーザのための3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。眼4、6毎に1つの2つの明確に異なる画像5、7が、ユーザに出力される。画像5、7は、視認者の視線と平行な光学またはz-軸に沿って、距離10だけ眼4、6から離間される。画像5、7は、平坦であって、眼4、6は、単一遠近調節状態をとることによって、画像に合焦させ得る。そのようなシステムは、ヒト視覚系が、画像5、7を組み合わせ、組み合わせられた画像のための深度および/またはスケールの知覚を提供することに依拠する。
【0076】
しかしながら、ヒト視覚系は、より複雑であって、深度の現実的知覚を提供することは、より困難であることを理解されるであろう。例えば、従来の「3-D」ディスプレイシステムの多くの視認者は、そのようなシステムを不快であると見出す、または深度の感覚を全く知覚しない場合がある。理論によって限定されるわけではないが、オブジェクトの視認者は、輻輳・開散(vergence)と遠近調節(accmmodation)の組み合わせに起因して、オブジェクトを「3次元」として知覚し得ると考えられる。相互に対する2つの眼の輻輳・開散運動(すなわち、瞳孔が、相互に向かって、またはそこから離れるように移動し、眼の視線を収束させ、オブジェクトを固視するような眼の回転)は、眼のレンズおよび瞳孔の合焦(または「遠近調節」)と緊密に関連付けられる。通常条件下、焦点を1つのオブジェクトから異なる距離における別のオブジェクトに変化させるための眼のレンズの焦点の変化または眼の遠近調節は、「遠近調節-輻輳・開散運動反射」および散瞳または縮瞳として知られる関係下、輻輳・開散運動の整合変化を自動的に同一距離に生じさせるであろう。同様に、輻輳・開散運動の変化は、通常条件下、レンズ形状および瞳孔サイズの遠近調節の整合変化を誘起するであろう。本明細書に記載されるように、多くの立体視、すなわち、「3-D」ディスプレイシステムは、3次元視点がヒト視覚系によって知覚されるように、若干異なる提示(したがって、若干異なる画像)を使用して、場面を各眼に表示する。しかしながら、そのようなシステムは、それらが、とりわけ、単に、場面の異なる提示を提供するが、眼が全ての画像情報を単一遠近調節状態で視認する状態では、「遠近調節-輻輳・開散運動反射」に反発するため、多くの視認者にとって不快である。遠近調節と輻輳・開散運動との間のより良好な整合を提供するディスプレイシステムは、3次元画像のより現実的かつ快適なシミュレーションを形成し、増加された持続時間の装着、ひいては、診断および療法プロトコルへのコンプライアンスに寄与し得る。
【0077】
図4は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。図4を参照すると、z-軸上の眼4、6から種々の距離におけるオブジェクトは、それらのオブジェクトが合焦するように、眼4、6によって遠近調節される。眼(4および6)は、特定の遠近調節された状態をとり、オブジェクトをz-軸に沿った異なる距離に合焦させる。その結果、特定の遠近調節された状態は、特定の深度平面におけるオブジェクトまたはオブジェクトの一部が、眼がその深度平面に対して遠近調節された状態にあるとき、合焦するように、関連付けられた焦点距離を有する、深度平面14の特定のうちの1つと関連付けられると言え得る。いくつかの実施形態では、3次元画像は、眼4、6毎に、画像の異なる提示を提供することによって、また、深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによって、シミュレートされてもよい。例証を明確にするために、別個であるように示されるが、眼4、6の視野は、例えば、z-軸に沿った距離が増加するにつれて、重複し得ることを理解されたい。加えて、例証を容易にするために、平坦であるように示されるが、深度平面の輪郭は、深度平面内の全ての特徴が特定の遠近調節された状態における眼と合焦するように、物理的空間内で湾曲されてもよいことを理解されるであろう。
【0078】
オブジェクトと眼4または6との間の距離もまた、その眼によって視認されるように、オブジェクトからの光の発射量を変化させ得る。図5A-5Cは、距離と光線の発散との間の関係を図示する。オブジェクトと眼4との間の距離は、減少距離R1、R2、およびR3の順序で表される。図5A-5Cに示されるように、光線は、オブジェクトまでの距離が減少するにつれてより発散する。距離が増加するにつれて、光線は、よりコリメートされる。換言すると、点(オブジェクトまたはオブジェクトの一部)によって生成されるライトフィールドは、点がユーザの眼から離れている距離の関数である、球状波面曲率を有すると言え得る。曲率が増加すると、オブジェクトと眼4の間の距離が減少する。その結果、異なる深度平面では、光線の発散の程度もまたは、異なり、発散の程度は、深度平面と視認者の眼4との間の距離の減少に伴って増加する。単眼4のみが、図5A-5Cおよび本明細書における他の図では、例証を明確にするために図示されるが、眼4に関する議論は、視認者の両眼4および6に適用され得ることを理解されるであろう。
【0079】
理論によって限定されるわけではないが、ヒトの眼は、典型的には、有限数の深度平面を解釈し、深度知覚を提供することができると考えられる。その結果、知覚された深度の高度に真実味のあるシミュレーションが、眼にこれらの限定数の深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによって達成され得る。異なる提示は、視認者の眼によって別個に合焦され、それによって、異なる深度平面上に位置する場面のための異なる画像特徴に合焦させるために要求される眼の遠近調節に基づいて、および/または焦点外にある異なる深度平面上の異なる画像特徴の観察に基づいて、ユーザに深度キューを提供することに役立ち得る。
【0080】
図6は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。ディスプレイシステム1000は、複数の導波管1182、1184、1186、1188、1190を使用して3次元知覚を眼/脳に提供するために利用され得る、導波管のスタックまたはスタックされた導波管アセンブリ1178を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム1000は、図2のシステム80であって、図6は、そのシステム80のいくつかの部分をより詳細に図式的に示す。例えば、導波管アセンブリ1178は、図2のディスプレイ62の一部であってもよい。ディスプレイシステム1000は、いくつかの実施形態では、ライトフィールドディスプレイと見なされ得ることを理解されるであろう。
【0081】
図6を継続して参照すると、導波管アセンブリ1178はまた、複数の特徴1198、1196、1194、1192を導波管間に含んでもよい。いくつかの実施形態では、特徴1198、1196、1194、1192は、1つ以上のレンズであってもよい。導波管1182、1184、1186、1188、1190および/または複数のレンズ1198、1196、1194、1192は、種々のレベルの波面曲率または光線発散を用いて画像情報を眼に送信するように構成されてもよい。各導波管レベルは、特定の深度平面と関連付けられてもよく、その深度平面に対応する画像情報を出力するように構成されてもよい。画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208は、導波管のための光源として機能してもよく、画像情報を導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に投入するために利用されてもよく、それぞれ、本明細書に説明されるように、眼4に向かって出力のために各個別の導波管を横断して入射光を分散させるように構成されてもよい。光は、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208の出力表面1300、1302、1304、1306、1308から出射し、導波管1182、1184、1186、1188、1190の対応する入力表面1382、1384、1386、1388、1390の中に投入される。いくつかの実施形態では、入力表面1382、1384、1386、1388、1390はそれぞれ、対応する導波管の縁であってもよい、または対応する導波管の主要表面の一部(すなわち、世界1144または視認者の眼4に直接面する導波管表面のうちの1つ)であってもよい。いくつかの実施形態では、光の単一ビーム(例えば、コリメートされたビーム)が、各導波管の中に投入され、クローン化されたコリメートビームの全体場を出力してもよく、これは、特定の導波管と関連付けられた深度平面に対応する特定の角度(および発散量)において眼4に向かって指向される。いくつかの実施形態では、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208のうちの単一の1つは、複数(例えば、3つ)の導波管1182、1184、1186、1188、1190と関連付けられ、その中に光を投入してもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208はそれぞれ、それぞれ対応する導波管1182、1184、1186、1188、1190の中への投入のための画像情報を生成する、離散ディスプレイである。いくつかの他の実施形態では、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208は、例えば、画像情報を1つ以上の光学導管(光ファイバケーブル等)を介して、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208のそれぞれに送り得る、単一の多重化されたディスプレイの出力端である。画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208によって提供される画像情報は、異なる波長または色(例えば、本明細書に議論されるように、異なる原色)の光を含んでもよいことを理解されたい。
【0083】
いくつかの実施形態では、導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に投入される光は、光プロジェクタシステム2000によって提供され、これは、光モジュール2040を備え、これは、発光ダイオード(LED)等の光エミッタを含んでもよい。光モジュール2040からの光は、ビームスプリッタ2050を介して、光変調器2030、例えば、空間光変調器によって指向および修正されてもよい。光変調器2030は、導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に投入される光の知覚される強度を変化させるように構成されてもよい。光変調器2030は、導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に投入される光の知覚される強度を変化させるように構成されてもよい。空間光変調器の実施例は、シリコン上液晶(LCOS)ディスプレイを含む、液晶ディスプレイ(LCD)を含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム1000は、光を種々のパターン(例えば、ラスタ走査、螺旋走査、リサジューパターン等)で1つ以上の導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に、最終的には、視認者の眼4に投影するように構成される、1つ以上の走査ファイバを備える、走査ファイバディスプレイであってもよい。いくつかの実施形態では、図示される画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208は、光を1つまたは複数の導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に投入するように構成される、単一走査ファイバまたは走査ファイバの束を図式的に表し得る。いくつかの他の実施形態では、図示される画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208は、複数の走査ファイバまたは走査ファイバの複数の束を図式的に表し得、それぞれ、光を導波管1182、1184、1186、1188、1190のうちの関連付けられた1つの中に投入するように構成される。1つ以上の光ファイバは、光を光モジュール2040から1つ以上の導波管1182、1184、1186、1188、1190に透過するように構成されてもよいことを理解されたい。1つ以上の介在光学構造が、走査ファイバまたは複数のファイバと、1つ以上の導波管1182、1184、1186、1188、1190との間に提供され、例えば、走査ファイバから出射する光を1つ以上の導波管1182、1184、1186、1188、1190の中に再指向してもよいことを理解されたい。
【0085】
コントローラ1210は、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208、光源2040、および光変調器2030の動作を含む、スタックされた導波管アセンブリ1178のうちの1つ以上のものの動作を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラ1210は、ローカルデータ処理モジュール70の一部である。コントローラ1210は、例えば、本明細書に開示される種々のスキームのいずれかに従って、導波管1182、1184、1186、1188、1190への画像情報のタイミングおよび提供を調整する、プログラミング(例えば、非一過性媒体内の命令)を含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、単一一体型デバイスまたは有線または無線通信チャネルによって接続される分散型システムであってもよい。コントローラ1210は、いくつかの実施形態では、処理モジュール70または72(図1)の一部であってもよい。
【0086】
図6を継続して参照すると、導波管1182、1184、1186、1188、1190は、全内部反射(TIR)によって各個別の導波管内で光を伝搬するように構成されてもよい。導波管1182、1184、1186、1188、1190はそれぞれ、主要な上部および底部表面およびそれらの主要上部表面と底部表面との間に延在する縁を伴う、平面である、または別の形状(例えば、湾曲)を有してもよい。図示される構成では、導波管1182、1184、1186、1188、1190はそれぞれ、各個別の導波管内で伝搬する光を導波管から再指向し、画像情報を眼4に出力することによって、光を導波管から抽出するように構成される、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290を含んでもよい。抽出された光はまた、外部結合光と称され得、外部結合光学要素光はまた、光抽出光学要素と称され得る。抽出された光のビームは、導波管によって、導波管内で伝搬する光が光抽出光学要素に衝打する場所において出力される。外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、例えば、本明細書にさらに議論されるような回折光学特徴を含む、格子であってもよい。説明の容易性および図面の明確性のために、導波管1182、1184、1186、1188、1190の底部主要表面に配置されて図示されるが、いくつかの実施形態では、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、本明細書にさらに議論されるように、上部および/または底部主要表面に配置されてもよく、および/または導波管1182、1184、1186、1188、1190の容積内に直接配置されてもよい。いくつかの実施形態では、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、透明基板に取り付けられ、導波管1182、1184、1186、1188、1190を形成する、材料の層内に形成されてもよい。いくつかの他の実施形態では、導波管1182、1184、1186、1188、1190は、モノリシック材料部品であってもよく、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、その材料部品の表面上および/または内部に形成されてもよい。
【0087】
図6を継続して参照すると、本明細書に議論されるように、各導波管1182、1184、1186、1188、1190は、光を出力し、特定の深度平面に対応する画像を形成するように構成される。例えば、眼の最近傍の導波管1182は、眼4にコリメートされた光(そのような導波管1182の中に投入された)を送達するように構成されてもよい。コリメートされた光は、光学無限遠焦点面を表し得る。次の上方の導波管1184は、眼4に到達し得る前に、第1のレンズ1192(例えば、負のレンズ)を通して通過する、コリメートされた光を送出するように構成されてもよい。そのような第1のレンズ1192は、眼/脳が、その次の上方の導波管1184から生じる光を光学無限遠から眼4に向かって内向きにより近い第1の焦点面から生じるように解釈するように、若干の凸面波面曲率を生成するように構成されてもよい。同様に、第3の上方の導波管1186は、眼4に到達する前に、その出力光を第1の1192および第2の1194レンズの両方を通して通過させる。第1の1192および第2の1194レンズの組み合わせられた屈折力は、眼/脳が、第3の上方の導波管1186から生じる光が次の導波管1184からの光であった光学無限遠から人物に向かって内向きにさらに近い第2の焦点面から生じるように解釈するように、別の漸増量の波面曲率を生成するように構成されてもよい。
【0088】
他の導波管層1188、1190およびレンズ1196、1198も同様に構成され、スタック内の最高導波管1190は、人物に最も近い焦点面を表す集約焦点力のために、その出力をそれと眼との間のレンズの全てを通して送出する。スタックされた導波管アセンブリ1178の他側の世界1144から生じる光を視認/解釈するとき、レンズ1198、1196、1194、1192のスタックを補償するために、補償レンズ層1180が、スタックの上部に配置され、下方のレンズスタック1198、1196、1194、1192の集約力を補償してもよい。そのような構成は、利用可能な導波管/レンズ対と同じ数の知覚される焦点面を提供する。導波管の外部結合光学要素およびレンズの集束側面は両方とも、静的であってもよい(すなわち、動的または電気活性ではない)。いくつかの代替実施形態では、一方または両方とも、電気活性特徴を使用して動的であってもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、導波管1182、1184、1186、1188、1190のうちの2つ以上のものは、同一の関連付けられた深度平面を有してもよい。例えば、複数の導波管1182、1184、1186、1188、1190が、同一深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい、または導波管1182、1184、1186、1188、1190の複数のサブセットが、深度平面毎に1つのセットを伴う、同一の複数の深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい。これは、それらの深度平面において拡張された視野を提供するようにタイル化された画像を形成する利点を提供し得る。
【0090】
図6を継続して参照すると、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、導波管と関連付けられた特定の深度平面のために、光をその個別の導波管から再指向し、かつ本光を適切な量の発散またはコリメーションを伴って出力するように構成されてもよい。その結果、異なる関連付けられた深度平面を有する導波管は、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290の異なる構成を有してもよく、これは、関連付けられた深度平面に応じて、異なる量の発散を伴う光を出力する。いくつかの実施形態では、光抽出光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、体積または表面特徴であってもよく、これは、具体的角度で光を出力するように構成されてもよい。例えば、光抽出光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、体積ホログラム、表面ホログラム、および/または回折格子であってもよい。いくつかの実施形態では、特徴1198、1196、1194、1192は、レンズではなくてもよい。むしろ、それらは、単に、スペーサであってもよい(例えば、クラッディング層および/または空隙を形成するための構造)。
【0091】
いくつかの実施形態では、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290は、回折パターンまたは「回折光学要素」(また、本明細書では、「DOE」とも称される)を形成する、回折特徴である。好ましくは、DOEは、ビームの光の一部のみがDOEの各交差点を用いて眼4に向かって偏向される一方、残りが、全内部反射を介して、導波管を通して移動し続けるように、十分に低回折効率(回折されるビーム強度と入射ビーム強度の比率)を有する。画像情報を搬送する光は、したがって、様々な場所において導波管から出射する、いくつかの関連出射ビームに分割され、その結果、導波管内でバウンスする本特定のコリメートされたビームに関して、眼4に向かって非常に均一なパターンの出射放出となる。
【0092】
いくつかの実施形態では、1つ以上のDOEは、能動的に回折する「オン」状態と有意に回折しない「オフ」状態との間で切替可能であってもよい。例えば、切替可能なDOEは、ポリマー分散液晶の層を備えてもよく、その中で微小液滴は、ホスト媒体中に回折パターンを備え、微小液滴の屈折率は、ホスト材料の屈折率に実質的に整合するように切り替えられてもよい(その場合、パターンは、入射光を著しく回折させない)、または微小液滴は、ホスト媒体のものに整合しない屈折率に切り替えられてもよい(その場合、パターンは、入射光を能動的に回折させる)。
【0093】
いくつかの実施形態では、カメラアセンブリ500(例えば、可視光および赤外線光カメラを含む、デジタルカメラ)が、提供され、眼4および/または眼4の周囲の組織の画像を捕捉し、例えば、ユーザ入力を検出し、および/またはユーザの生理学的状態を監視してもよい。本明細書で使用されるように、カメラは、任意の画像捕捉デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、カメラアセンブリ500は、画像捕捉デバイスと、光(例えば、赤外線光)を眼に投影し、次いで、眼によって反射され、画像捕捉デバイスによって検出され得る、光源とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カメラアセンブ500は、フレーム64(図2)に取り付けられてもよく、カメラアセンブリ500からの画像情報を処理し、例えば、本明細書に議論されるように、ユーザの生理学的状態に関する種々の決定を行い得る、処理モジュール70および/または72と電気通信してもよい。ユーザの生理学的状態に関する情報は、ユーザの挙動または感情状態を決定するために使用されてもよいことを理解されたい。そのような情報の実施例は、ユーザの移動および/またはユーザの顔の表情を含む。ユーザの挙動または感情状態は、次いで、挙動または感情状態、生理学的状態、および環境または仮想コンテンツデータ間の関係を決定するように、収集された環境および/または仮想コンテンツデータで三角測量されてもよい。いくつかの実施形態では、1つのカメラアセンブリ500が、眼毎に利用され、各眼を別個に監視してもよい。
【0094】
ここで図7を参照すると、導波管によって出力された出射ビームの実施例が、示される。1つの導波管が図示されるが、導波管アセンブリ1178(図6)内の他の導波管も同様に機能し得、導波管アセンブリ1178は、複数の導波管を含むことを理解されたい。光400が、導波管1182の入力表面1382において導波管1182の中に投入され、TIRによって導波管1182内を伝搬する。光400がDOE1282上に衝突する点では、光の一部は、導波管から出射ビーム402として出射する。出射ビーム402は、略平行として図示されるが、本明細書に議論されるように、また、導波管1182と関連付けられた深度平面に応じて、ある角度(例えば、発散出射ビーム形成)において眼4に伝搬するように再指向されてもよい。略平行出射ビームは、眼4からの遠距離(例えば、光学無限遠)における深度平面に設定されるように現れる画像を形成するように光を外部結合する、外部結合光学要素を伴う導波管を示し得ることを理解されたい。他の導波管または他の外部結合光学要素のセットは、より発散する、出射ビームパターンを出力してもよく、これは、眼4がより近い距離に遠近調節し、網膜に合焦させることを要求し、光学無限遠より眼4に近い距離からの光として脳によって解釈されるであろう。
【0095】
いくつかの実施形態では、フルカラー画像が、原色、例えば、3つ以上の原色のそれぞれに画像をオーバーレイすることによって、各深度平面において形成されてもよい。図8は、スタックされた導波管アセンブリの実施例を図示し、各深度平面は、複数の異なる原色を使用して形成される画像を含む。図示される実施形態は、深度平面14a-14fを示すが、より多いまたはより少ない深度もまた、検討される。各深度平面は、第1の色Gの第1の画像、第2の色Rの第2の画像、および第3の色Bの第3の画像と関連付けられた3つ以上の原色画像を有してもよい。異なる深度平面は、文字G、R、およびBに続くジオプタ(dpt)に関する異なる数字によって図に示される。単なる実施例として、これらの文字のそれぞれに続く数字は、ジオプタ(1/m)、すなわち、視認者からの深度平面の逆距離を示し、図中の各ボックスは、個々の原色画像を表す。いくつかの実施形態では、異なる波長の光の眼の集束における差異を考慮するために、異なる原色に関する深度平面の正確な場所は、変動してもよい。例えば、所与の深度平面に関する異なる原色画像は、ユーザからの異なる距離に対応する深度平面上に設置されてもよい。そのような配列は、視力およびユーザ快適性を増加させ得、および/または色収差を減少させ得る。
【0096】
いくつかの実施形態では、各原色の光は、単一専用導波管によって出力されてもよく、その結果、各深度平面は、それと関連付けられた複数の導波管を有してもよい。そのような実施形態では、文字G、R、またはBを含む、図中の各ボックスは、個々の導波管を表すものと理解され得、3つの導波管は、深度平面毎に提供されてもよく、3つの原色画像が、深度平面毎に提供される。各深度平面と関連付けられた導波管は、本図面では、説明を容易にするために相互に隣接して示されるが、物理的デバイスでは、導波管は全て、レベル毎に1つの導波管を伴うスタックで配列されてもよいことを理解されたい。いくつかの他の実施形態では、複数の原色が、例えば、単一導波管のみが深度平面毎に提供され得るように、同一導波管によって出力されてもよい。
【0097】
図8を継続して参照すると、いくつかの実施形態では、Gは、緑色であって、Rは、赤色であって、Bは、青色である。いくつかの他の実施形態では、マゼンタ色およびシアン色を含む、光の他の波長と関連付けられた他の色も、赤色、緑色、または青色のうちの1つ以上のものに加えて使用されてもよい、またはそれらに取って代わってもよい。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、および192は、視認者の眼への周囲環境からの光を選択的に遮断するように構成される、能動または受動光学フィルタであってもよい。
【0098】
本開示全体を通した所与の光の色の言及は、視認者によってその所与の色であるように知覚される、光の波長の範囲内の1つ以上の波長の光を包含するものと理解されるであろうことを認識されたい。例えば、赤色光は、約620~780nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含んでもよく、緑色光は、約492~577nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含んでもよく、青色光は、約435~493nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含んでもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、光源2040(図6)は、視認者の視覚的知覚範囲外の1つ以上の波長、例えば、赤外線および/または紫外線波長の光を放出するように構成されてもよい。加えて、ディスプレイ1000の導波管の内部結合、外部結合、および他の光再指向構造は、例えば、結像および/またはユーザ刺激用途のために、本光をディスプレイからユーザの眼4に向かって指向および放出するように構成されてもよい
【0100】
ここで図9Aを参照すると、いくつかの実施形態では、導波管に衝突する光は、その光を導波管の中に内部結合するために再指向される必要があり得る。内部結合光学要素が、光をその対応する導波管の中に再指向および内部結合するために使用されてもよい。図9Aは、それぞれ、内部結合光学要素を含む、複数またはセット1200のスタックされた導波管の実施例の断面側面図を図示する。導波管はそれぞれ、1つ以上の異なる波長または1つ以上の異なる波長範囲の光を出力するように構成されてもよい。スタック1200は、スタック1178(図6)に対応してもよく、スタック1200の図示される導波管は、複数の導波管1182、1184、1186、1188、1190の一部に対応してもよいが、画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208のうちの1つ以上のものからの光が、光が内部結合のために再指向されることを要求する位置から導波管の中に投入されることを理解されたい。
【0101】
スタックされた導波管の図示されるセット1200は、導波管1210、1220、および1230を含む。各導波管は、関連付けられた内部結合光学要素(導波管上の光入力面積とも称され得る)を含み、例えば、内部結合光学要素1212は、導波管1210の主要表面(例えば、上側主要表面)上に配置され、内部結合光学要素1224は、導波管1220の主要表面(例えば、上側主要表面)上に配置され、内部結合光学要素1232は、導波管1230の主要表面(例えば、上側主要表面)上に配置される。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素1212、1222、1232のうちの1つ以上のものは、個別の導波管1210、1220、1230の底部主要表面上に配置されてもよい(特に、1つ以上の内部結合光学要素は、反射性偏向光学要素である)。図示されるように、内部結合光学要素1212、1222、1232は、その個別の導波管1210、1220、1230の上側主要表面(または次の下側導波管の上部)上に配置されてもよく、特に、それらの内部結合光学要素は、透過性偏向光学要素である。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素1212、1222、1232は、個別の導波管1210、1220、1230の本体内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に議論されるように、内部結合光学要素1212、1222、1232は、他の光の波長を透過しながら、1つ以上の光の波長を選択的に再指向するような波長選択的である。その個別の導波管1210、1220、1230の片側または角に図示されるが、内部結合光学要素1212、1222、1232は、いくつかの実施形態では、その個別の導波管1210、1220、1230の他の面積内に配置されてもよいことを理解されたい。
【0102】
図示されるように、内部結合光学要素1212、1222、1232は、相互から側方にオフセットされてもよい。いくつかの実施形態では、各内部結合光学要素は、その光が別の内部結合光学要素を通して通過せずに、光を受光するようにオフセットされてもよい。例えば、各内部結合光学要素1212、1222、1232は、図6に示されるように、光を異なる画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、および1208から受光するように構成されてもよく、光を内部結合光学要素1212、1222、1232の他のものから実質的に受光しないように、他の内部結合光学要素1212、1222、1232から分離されてもよい(例えば、側方に離間される)。
【0103】
各導波管はまた、関連付けられた光分散要素を含み、例えば、光分散要素1214は、導波管1210の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置され、光分散要素1224は、導波管1220の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置され、光分散要素1234は、導波管1230の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置される。いくつかの他の実施形態では、光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、関連付けられた導波管1210、1220、1230の底部主要表面上に配置されてもよい。いくつかの他の実施形態では、光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、関連付けられた導波管1210、1220、1230の上部および底部両方の主要表面上に配置されてもよい、または光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、異なる関連付けられた導波管1210、1220、1230内の上部および底部主要表面の異なるもの上に配置されてもよい。
【0104】
導波管1210、1220、1230は、例えば、材料のガス、液体、および/または固体層によって離間および分離されてもよい。例えば、図示されるように、層1218aは、導波管1210および1220を分離してもよく、層1218bは、導波管1220および1230を分離してもよい。いくつかの実施形態では、層1218aおよび1218bは、低屈折率材料(すなわち、導波管1210、1220、1230の直近のものを形成する材料より低い屈折率を有する材料)から形成される。好ましくは、層1218a、1218bを形成する材料の屈折率は、導波管1210、1220、1230を形成する材料の屈折率よりも0.05以上、または0.10以上小さい。有利には、より低い屈折率層1218a、1218bは、導波管1210、1220、1230を通して光の全内部反射(TIR)(例えば、各導波管の上部および底部主要表面間のTIR)を促進する、クラッディング層として機能してもよい。いくつかの実施形態では、層1218a、1218bは、空気から形成される。図示されないが、導波管の図示されるセット1200の上部および底部は、直近クラッディング層を含んでもよいことを理解されたい。
【0105】
好ましくは、製造および他の考慮点を容易にするために、導波管1210、1220、1230を形成する材料は、類似または同一であって、層1218a、1218bを形成する材料は、類似または同一である。いくつかの実施形態では、導波管1210、1220、1230を形成する材料は、1つ以上の導波管間で異なってもよい、および/または層1218a、1218bを形成する材料は、依然として、前述の種々の屈折率関係を保持しながら、異なってもよい。
【0106】
図9Aを継続して参照すると、光線1240、1242、1244が、導波管のセット1200に入射する。光線1240、1242、1244は、1つ以上の画像投入デバイス1200、1202、1204、1206、1208(図6)によって導波管1210、1220、1230の中に投入されてもよいことを理解されたい。
【0107】
いくつかの実施形態では、光線1240、1242、1244は、異なる色に対応し得る、異なる性質、例えば、異なる波長または異なる波長範囲を有する。内部結合光学要素1212、1222、1232はそれぞれ、光がTIRによって導波管1210、122、1230のうちの個別の1つを通して伝搬するように、入射光を偏向させる。
【0108】
例えば、内部結合光学要素1212は、第1の波長または波長範囲を有する、光線1240を偏向させるように構成されてもよい。同様に、透過される光線1242は、第2の波長または波長範囲の光を選択的に偏向させるように構成される、内部結合光学要素1222に衝突し、それによって偏向される。同様に、光線1244は、第3の波長または波長範囲の光を選択的に偏向させるように構成される、内部結合光学要素1232によって偏向される。
【0109】
図9Aを継続して参照すると、偏向された光線1240、1242、1244は、対応する導波管1210、1220、1230を通して伝搬するように偏向される。すなわち、各導波管の内部結合光学要素1212、1222、1232は、光をその対応する導波管1210、1220、1230の中に偏向させ、光を対応する導波管の中に内部結合する。光線1240、1242、1244は、光をTIRによって個別の導波管1210、1220、1230を通して伝搬させる角度で偏向される。光線1240、1242、1244は、導波管の対応する光分散要素1214、1224、1234に衝突するまで、TIRによって個別の導波管1210、1220、1230を通して伝搬する。
【0110】
ここで図9Bを参照すると、図9Aの複数のスタックされた導波管の実施例の斜視図が、図示される。前述のように、内部結合された光線1240、1242、1244は、それぞれ、内部結合光学要素1212、1222、1232によって偏向され、次いで、それぞれ、導波管1210、1220、1230内でTIRによって伝搬する。光線1240、1242、1244は、次いで、それぞれ、光分散要素1214、1224、1234に衝突する。光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、外部結合光学要素1250、1252、1254に向かって伝搬するように、光線1240、1242、1244を偏向させる。
【0111】
いくつかの実施形態では、光分散要素1214、1224、1234は、直交瞳エクスパンダ(OPE)である。いくつかの実施形態では、OPEは、光を外部結合光学要素1250、1252、1254に偏向または分散させることと、また、外部結合光学要素に伝搬するにつれて、本光のビームまたはスポットサイズを増加させることの両方を行う。いくつかの実施形態では、例えば、ビームサイズがすでに所望のサイズである場合、光分散要素1214、1224、1234は、省略されてもよく、内部結合光学要素1212、1222、1232は、光を直接外部結合光学要素1250、1252、1254に偏向させるように構成されてもよい。例えば、図9Aを参照すると、光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、外部結合光学要素1250、1252、1254と置換されてもよい。いくつかの実施形態では、外部結合光学要素1250、1252、1254は、光を視認者の眼4(図7)内に指向する、射出瞳(EP)または射出瞳エクスパンダ(EPE)である。
【0112】
故に、図9Aおよび9Bを参照すると、いくつかの実施形態では、導波管のセット1200は、原色毎に、導波管1210、1220、1230と、内部結合光学要素1212、1222、1232と、光分散要素(例えば、OPE)1214、1224、1234と、外部結合光学要素(例えば、EP)1250、1252、1254とを含む。導波管1210、1220、1230は、各1つの間に空隙/クラッディング層を伴ってスタックされてもよい。内部結合光学要素1212、1222、1232は、入射光をその導波管の中に再指向または偏向させる(異なる内部結合光学要素は、異なる波長の光を受光する)。光は、次いで、個別の導波管1210、1220、1230内でTIRをもたらすであろう、角度で伝搬する。示される実施例では、光線1240(例えば、青色光)は、先に説明された様式において、第1の内部結合光学要素1212によって偏向され、次いで、導波管を辿ってバウンスし続け、光分散要素(例えば、OPE)1214、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)1250と相互作用する。光線1242および1244(例えば、それぞれ、緑色および赤色光)は、導波管1210を通して通過し、光線1242は、内部結合光学要素1222に衝突し、それによって偏向されるであろう。光線1242は、次いで、TIRを介して、導波管1220を辿ってバウンスし、その光分散要素(例えば、OPE)1224、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)1252に進む。最後に、光線1244(例えば、赤色光)は、導波管1220を通して通過し、導波管1230の光内部結合光学要素1232に衝突する。光内部結合光学要素1232は、光線が、TIRによって、光分散要素(例えば、OPE)1234に、次いで、TIRによって、外部結合光学要素(例えば、EP)1254に伝搬するように、光線1244を偏向させる。外部結合光学要素1254は、次いで、最後に、光線1244を視認者に外部結合し、視認者はまた、他の導波管1210、1220から外部結合された光も受光する。
【0113】
図9Cは、図9Aおよび9Bの複数のスタックされた導波管の実施例の上下平面図を図示する。図示されるように、導波管1210、1220、1230は、各導波管の関連付けられた光分散要素1214、1224、1234および関連付けられた外部結合光学要素1250、1252、1254とともに、垂直に整合されてもよい。しかしながら、本明細書に議論されるように、内部結合光学要素1212、1222、1232は、垂直に整合されない。むしろ、内部結合光学要素は、好ましくは、非重複する(例えば、上下図に見られるように、側方に離間される)。本明細書でさらに議論されるように、本非重複空間配列は、1対1ベースで異なるリソースから異なる導波管の中への光の投入を促進し、それによって、具体的光源が具体的導波管に一意に結合されることを可能にする。いくつかの実施形態では、非重複の空間的に分離される内部結合光学要素を含む、配列は、偏移瞳システムと称され得、これらの配列内の内部結合光学要素は、サブ瞳に対応し得る。(液晶に基づくブラッグ反射構造)
【0114】
概して、液晶は、従来の流体と固体との間の中間であり得る、物理的性質を保有する。液晶は、いくつかの側面では、流体状であるが、大部分の流体と異なり、液晶内の分子の配列は、いくつかの構造秩序を呈する。異なるタイプの液晶は、サーモトロピック、リオトロピック、およびポリマー液晶を含む。本明細書に開示されるサーモトロピック液晶は、ネマチック状態/位相、スメクチック状態/位相、キラルネマチック状態/位相、またはキラルスメクチック状態/位相を含む、種々の物理的状態、例えば、位相に実装されることができる。
【0115】
本明細書に説明されるように、ネマチック状態または位相における液晶は、比較的に少ない位置秩序を有する一方、その長軸が略平行である状態で長距離指向性秩序を有する、カラミチック(棒形状)またはディスコチック(円板形状)有機分子を有することができる。したがって、有機分子は、依然として、その長距離指向性秩序を維持しながら、その質量中心位置が液体中におけるようにランダムに分散された状態で自由に流動し得る。いくつかの実装では、ネマチック位相における液晶は、一軸性であり得る。すなわち、液晶は、より長くかつ好ましい1つの軸を有し、他の2つは、ほぼ同等である。他の実装では、液晶は、二軸性であり得る。すなわち、その長軸の配向に加え、液晶はまた、二次軸に沿って配向され得る。
【0116】
本明細書に説明されるように、スメクチック状態または位相における液晶は、相互にわたって摺動し得る比較的に明確に画定された層を形成する、有機分子を有することができる。いくつかの実装では、スメクチック位相における液晶は、1つの方向に沿って位置的に秩序付けられることができる。いくつかの実装では、分子の長軸は、液晶層の平面に対して略法線の方向に沿って配向されることができる一方、他の実装では、分子の長軸は、層の平面に対して略法線の方向に対して傾斜されてもよい。
【0117】
本明細書では、本開示全体を通して、ネマチック液晶は、棒状分子から成り、近傍分子の長軸は、相互に近似的に整合される。本異方性構造を説明するために、配向子と呼ばれる、無次元単位ベクトルnが、液晶分子の好ましい配向の方向を説明するために使用され得る。
【0118】
本明細書では、本開示全体を通して、傾斜角度または事前傾斜角度Φは、液晶層または基板の主要表面(x-y平面)と垂直な平面、例えば、x-z平面において測定され、かつ整合方向と主要表面または主要表面と平行方向、例えば、x-方向との間で測定される、角度を指し得る。
【0119】
本明細書では、本開示全体を通して、方位角または回転角度φは、層法線方向または液晶層の主要表面に対して法線の軸を中心とした回転の角度を説明するために使用され、これは、液晶層または基板の主要表面と平行な平面、例えば、x-y平面において測定され、かつ整合方向、例えば、身長方向または配向子の方向と、主要表面と平行方向、例えば、y-方向との間で測定される。
【0120】
本明細書では、本開示全体を通して、回転角度φまたは事前傾斜角度Φ等の整合角度が、異なる領域間で実質的に同一であると称されるとき、平均整合角度は、例えば、相互に約1%、約5%、または約10%以内であり得るが、平均整合は、ある場合には、より大きくあり得ることを理解されたい。
【0121】
本明細書では、本明細書全体を通して、デューティサイクルは、例えば、第1の整合方向に整合される液晶分子を有する第1の領域の第1の側方寸法と第1の領域を有するゾーンの格子周期との間の比率を指し得る。適用可能である場合、第1の領域は、液晶の整合が異なるゾーン間で変動しない、領域に対応する。
【0122】
本明細書に説明されるように、ネマチック状態またはスメクチック状態における液晶はまた、キラリティを呈することができる。そのような液晶は、キラル位相またはコレステリック位相にあると称される。キラルまたはコレステリック位相では、液晶は、配向子と垂直な分子の捻転を呈することができ、分子軸は、配向子と平行である。隣接する分子間の有限捻転角度は、その非対称充塞に起因し、これは、より長距離のキラル秩序をもたらす。
【0123】
本明細書に説明されるように、キラルスメクチック状態または位相における液晶は、液晶分子が位置秩序を層化構造内に有するように構成されることができ、分子は、層法線に対してある有限角度によって傾斜される。加えて、キラリティは、層法線方向における1つの液晶層から次の液晶層へと層法線に対する垂直方向に対して液晶分子の連続方位角捻転を誘発し、それによって、分子軸の螺旋捻転を層法線に沿って生産することができる。
【0124】
本明細書に説明されるように、本開示全体を通して、キラル構造は、ある方向、例えば、層深度方向等の配向子と方向垂直に延在し、ある回転方向、例えば、時計回りまたは反時計回りに連続的に回転または捻転される、コレステリック位相における複数の液晶分子を指す。一側面では、キラル構造内の液晶分子の配向子は、ある螺旋ピッチを有する螺旋として特徴付けられることができる。
【0125】
本明細書に説明されるように、キラリティを示すコレステリック位相における液晶は、キラルピッチまたは螺旋ピッチ(p)を有するように説明され得、これは、第1の回転方向における完全1回転によるキラル構造の液晶分子の正味回転角度に対応する、層深度方向における長さに対応する。言い換えると、螺旋ピッチは、液晶分子が完全360°捻転を受ける距離を指す。螺旋ピッチ(p)は、例えば、温度が改変されると、または他の分子が液晶ホストに添加されると(アキラル液体ホスト材料は、キラル材料でドープされる場合、キラル位相を形成し得る)、変化し、適宜、所与の材料の螺旋ピッチ(p)が調整されることを可能にし得る。いくつかの液晶システムでは、螺旋ピッチは、可視光の波長と同一秩序である。本明細書に説明されるように、キラリティを示す液晶はまた、捻転角度または回転角度(φ)を有するものとして説明され得、これは、例えば、層法線方向における連続液晶分子間の相対的方位角回転を指し得、かつ正味捻転角度または正味回転角度を有するものとして説明され得、これは、例えば、規定された長さ、例えば、キラル構造の長さまたは液晶層の厚さを横断した最上液晶分子と最下液晶分子との間の相対的方位角回転を指し得る。
【0126】
本明細書に説明される種々の実施形態によると、上記に説明されるような種々の状態または位相を有する、液晶は、例えば、複屈折、光学異方性、および薄膜プロセスを使用した製造可能性を含む、種々の望ましい材料性質をもたらすように構成されることができる。例えば、液晶層の表面条件を変化させ、および/または異なる液晶材料を混合することによって、空間可変回折性質、例えば、勾配回折効率を呈する、格子構造が、加工されることができる。
【0127】
本明細書に説明されるように、「重合化可能液晶」は、重合される、例えば、原位置で光重合され得、また、本明細書では、反応性メソゲン(RM)として説明され得る、液晶材料を指し得る。
【0128】
液晶分子は、いくつかの実施形態では、重合化可能であり得、いったん重合されると、他の液晶分子と大規模な網状体を形成し得ることを理解されたい。例えば、液晶分子は、化学結合または化学種を他の液晶分子に連結することによって、連結されてもよい。いったんともに継合されると、液晶分子は、ともに連結される前と実質的に同一配向および場所を有する、液晶ドメインを形成し得る。説明を容易にするために、用語「液晶分子」は、本明細書では、重合化前の液晶分子と、重合化後のこれらの分子によって形成される液晶ドメインの両方を指すために使用される。
【0129】
本明細書に説明される特定の実施形態によると、光重合化可能液晶材料は、ブラッグ反射構造、例えば、回折格子を形成するように構成されることができ、複屈折、キラリティ、および複数のコーティングの容易性を含む、その材料性質は、異なる材料性質、例えば、複屈折、キラリティ、および厚さを伴う回折格子を作成するために利用されることができ、これは、異なる光学性質、例えば、いくつか挙げると、回折効率、波長選択性、および軸外回折角度選択性をもたらし得る。
【0130】
本明細書に説明されるように、「透過」または「透明」構造、例えば、透明基板は、入射光の少なくとも一部、例えば、少なくとも20、30、または50%が、それを通して通過することを可能にし得ることを理解されたい。故に、透明基板は、いくつかの実施形態では、ガラス、サファイア、またはポリマー基板であってもよい。対照的に、「反射」構造、例えば、反射基板は、入射光の少なくとも一部、例えば、少なくとも20、30、50、70、90%、以上のものを反射させ、そこから反射させ得る。
【0131】
格子の光学性質は、格子の物理的構造(例えば、周期性、深度、およびデューティサイクル)および格子の材料性質(例えば、屈折率、吸収率、および複屈折)によって決定される。液晶が、使用されるとき、格子の光学性質は、例えば、液晶材料の分子配向または分布を制御することによって制御されることができる。例えば、格子面積を横断して液晶材料の分子配向または分布を変動させることによって、格子は、段階的な回折効率を呈し得る。そのようなアプローチは、図を参照して以下に説明される。
(コレステリック液晶回折格子(CLCG))
【0132】
図6および7を参照して前述で説明されたように、本明細書に説明される種々の実施形態による、ディスプレイシステムは、光学要素、例えば、内部結合光学要素、外部結合光学要素、および光分散要素を含んでもよく、これは、回折格子を含んでもよい。例えば、図7を参照して上記に説明されるように、導波管1182の入力表面1382において導波管1182の中に投入される、光400は、全内部反射(TIR)によって、導波管1182内を伝搬する。光400が外部結合光学要素1282上に衝突する点において、光の一部は、導波管から出射ビーム402として出射する。いくつかの実装では、光学要素1182、1282、または1382のいずれかは、回折格子として構成されることができる。
【0133】
光を導波管1182の中に効率的に内部結合させる(またはそこから外部結合させる)ことは、例えば、仮想/拡張/複合現実ディスプレイ用途のための導波管ベースのシースルーディスプレイを設計する際の課題であり得る。これらおよび他の用途に関して、その構造が回折性質を含む、種々の光学性質を最適化するように構成可能な材料から形成される回折格子を有することが望ましい。望ましい回折性質は、他の性質の中でもとりわけ、偏光選択性、スペクトル選択性、角度選択性、高スペクトル帯域幅、および高回折効率を含む。これらおよび他の必要性に対処するために、本明細書に開示される種々の実施形態では、光学要素1282は、コレステリック液晶回折格子(CLCG)として構成される。後述に説明されるように、種々の実施形態によるCLCGは、とりわけ、偏光選択性、帯域幅、位相プロファイル、回折性質の空間変動、スペクトル選択性、および高回折効率を最適化するように構成されることができる。
【0134】
以下では、種々の光学性質のために最適化されたコレステリック液晶(CLC)を備える、反射液晶回折格子として構成される、CLCGの種々の実施形態が、説明される。概して、回折格子は、周期的構造を有し、これは、光を異なる方向に進行するいくつかのビームに分裂および回折させる。これらのビームの方向は、とりわけ、周期的構造の周期および光の波長に依存する。外部結合光学要素1282(図6、7)等のある用途に関して、ある光学性質、例えば、回折効率を最適化するために、CLCの種々の材料性質は、後述に説明されるように、最適化されることができる。
【0135】
前述で説明されるように、キラル(ネマチック)位相またはコレステリック位相位おけるコレステリック液晶(CLC)層の液晶分子は、液晶層の法線方向または深度方向における膜の位置の関数として、配向子の連続方位角捻転を有するように配列される、複数の液晶分子によって特徴付けられる。本明細書に説明されるように、連続方位角捻転を有するように配列される、液晶分子は、集合的に、本明細書では、キラル構造と称される。本明細書に説明されるように、方位角捻転または回転の角度(φ)は、前述で説明されるように、層法線と平行な方向に対する液晶分子の配向子間の角度として説明される。キラル構造の液晶分子の空間可変配向子は、螺旋パターンを形成するものとして説明され得、螺旋ピッチ(p)は、上記に説明されるように、配向子が360回転した距離(例えば、液晶層の層法線方向)として定義される。本明細書に説明されるように、回折格子として構成されるCLC層は、液晶の分子構造が深度方向に対して法線の側方方向に周期的に反復する、側方寸法を有する。側方方向における本周期性は、格子周期(∧)と称される。
【0136】
本明細書に説明される種々の実施形態によると、回折格子は、複数のキラル構造を備える、コレステリック液晶(CLC)層を備え、各キラル構造は、少なくともある螺旋ピッチによって、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備える。螺旋ピッチは、第1の回転方向における完全1回転によるキラル構造の液晶分子の正味回転角度に対応する、層深度方向における長さである。キラル構造の液晶分子の配列は、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。
【0137】
図10は、複数の均一キラル構造を備える、コレステリック液晶(CLC)層1004の断面側面図を図示する。CLC1004は、複数のキラル構造1012-1、1012-2、...1012-iとして配列される、液晶分子を備える、CLC層1008を備え、各キラル構造は、複数の液晶分子を備え、iは、2を上回る任意の好適な整数である。例えば、キラル構造1012-1は、層法線方向、例えば、図示される実施形態では、z-方向に延在するように配列される、複数の液晶分子1012-1-1、1012-1-2、...1012-1-jを備え、jは、2を上回る任意の好適な整数である。各キラル構造の液晶分子は、第1の回転方向に連続的に回転される。図示される実施形態では、液晶分子は、z-軸の正の方向(すなわち、軸矢印の方向)または入射光ビーム1016-L、1016-Rの伝搬方向において見られると、時計回り方向に連続的に回転される。例えば、図示される実施形態では、キラル構造1012-1の液晶分子1012-1-1、1012-1-2、...1012-1-jは、例えば、正のx-方向に対して、回転角度φ1、φ2、...φjだけ連続的に回転される。図示される実施形態では、例証的目的のために、z-方向における対向端間のキラル構造1012-1、1012-2、...1012-iのそれぞれの複数の液晶分子は、液晶分子の正味回転角度が約360であるように、完全1回転または旋回分、回転される。その結果、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iは、z-方向に、螺旋ピッチpと同一である長さLを有する。しかしながら、実施形態は、そのように限定されず、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iは、1回を上回るまたはそれ未満の任意の数の完全回転、360より低いまたはより高い任意の好適な正味回転角度、および/または螺旋ピッチpより短いまたはより長いz-方向における任意の好適な長さLを有することができる。例えば、本明細書に説明される種々の実施形態では、キラル構造の完全旋回の数は、他の数の中でもとりわけ、1~3、2~4、3~5、4~6、5~7、6~8、7~9、または8~10であることができる。
【0138】
依然として、図10を参照すると、z-方向における隣接する液晶分子間の連続回転角度φ1、φ2、...φjは、いくつかの実施形態によると、同一である、またはいくつかの他の実施形態によると、異なることができる。例証として、図示される実施形態では、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iの長さは、約pであって、正味回転角度は、z-方向における隣接する液晶分子が約360/(m-1)回転されるように、360であって、mは、キラル構造内の液晶分子の数である。例えば、例証的目的のために、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iはそれぞれ、z-方向における隣接する液晶分子が相互に対して約30回転されるように、13の液晶分子を有する。当然ながら、種々の実施形態におけるキラル構造は、任意の好適な数の液晶分子を有することができる。
【0139】
したがって、依然として、図10を参照すると、側方方向、例えば、x-方向に隣接する、キラル構造は、同様に配列される液晶分子を有する。図示される実施形態では、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iは、ほぼ同一深度における異なるキラル構造の液晶分子、例えば、光入射表面1004Sに最も近い液晶分子が、ほぼ同一深度における同一回転角度、および連続液晶分子の連続回転角度、および各キラル構造の液晶分子の正味回転角度を有するように、同様に構成される。
【0140】
以下では、図10に図示されるCLC層1004はさらに、動作時において説明される。説明されるように、CLC層1004は、側方方向、例えば、x-方向に均一配列を有する、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iを備える。動作時、左回り円偏光を有する光ビームと右回り円偏光を有する光ビームの組み合わせを有する、入射光が、ブラッグ反射によって、CLC層1008の表面1004S上に入射すると、円偏光掌性のうちの1つを伴う光は、CLC層1004によって反射される一方、反対偏光掌性を伴う光は、実質的干渉を伴わずに、CLC層1008を通して透過される。本明細書に説明されるように、本開示全体を通して、掌性は、伝搬方向において見られると定義される。実施形態によると、光ビーム1016-L、1016-Rの偏光の方向または偏光の掌性が、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iの液晶分子と回転同一方向を有するように合致されるとき、入射光は、反射される。図示されるように、表面1004S上に入射するのは、左回り円偏光を有する、光ビーム1016-Lと、右回り円偏光を有する、光ビーム1016-Rとである。図示される実施形態では、キラル構造1012-1、1012-2、...1012-iの液晶分子は、入射光ビーム1016-L、1016-Rが進行する方向、すなわち、右回り円偏光を有する光ビーム1016-Rと同一回転方向である、正のx-方向に、時計回り方向に連続的に回転される。その結果、右回り円偏光を有する光ビーム1016-Rは、実質的に反射される一方、左回り円偏光を有する光ビーム1016-Lは、CLC層1004を通して実質的に透過される。
【0141】
任意の理論によって拘束されるわけではないが、ブラッグ反射条件下では、入射光の波長(λ)は、CLC層の代表値または平均値屈折率(n)および螺旋ピッチ(p)に比例し得、いくつかの状況下では、以下の条件を満たすように表され得る。
【化1】
【0142】
加えて、ブラッグ反射波長の帯域幅(Δλ)は、CLC層1004の複屈折Δn(例えば、光の異なる偏光間の屈折率における差異)および螺旋ピッチ(p)に比例し得、いくつかの状況下では、以下の条件を満たすように表され得る。
Δλ=Δn・p [2]
【0143】
本明細書に説明される種々の実施形態では、帯域幅Δλは、約60nm、約80nm、または約100nmである。
【0144】
種々の実施形態によると、例えば、約390nm~約700nmの可視波長範囲内、または例えば、約700nm~約2500nmの近赤外線波長範囲内のピーク反射強度は、約60%、約70%、約80%、または約90%を超えることができる。加えて、種々の実施形態によると、半値全幅(FWHM)は、約100nm未満、約70nm未満、約50nm未満、または約20nm未満であることができる。
【0145】
図11は、側方方向に異なるように配列される、例えば、捻転角度を側方方向に変動させる、キラル構造を有する、CLC格子(CLCG)1150の断面側面図を図示する。図10のCLC層1004と同様に、回折格子1150は、複数のキラル構造1162-1、1162-2、...1162-iとして配列される液晶分子を備える、コレステリック液晶(CLC)層1158を備え、各キラル構造は、複数の液晶分子を備える。例えば、キラル構造1162-1は、図示される実施形態では、z-方向として表される層法線方向に延在するように配列される、複数の液晶分子1162-1-1、1162-1-2、...1162-1-jを備える。各キラル構造の液晶分子は、図10に関して説明される類似様式において、第1の回転方向に連続的に回転される。加えて、長さL、液晶分子によって行われる完全回転の数、およびキラル構造あたり液晶分子の数を含む、キラル構造の種々の他のパラメータは、図10に関して上記で説明されるキラル構造に類似する。
【0146】
しかしながら、図10の図示される実施形態と対照的に、図11の図示される実施形態では、側方方向、例えば、x-方向に隣接するキラル構造は、異なるように配列される液晶分子を有する。キラル構造1162-1、1162-2、...1162-iは、ほぼ同一深度における異なるキラル構造の液晶分子が異なる回転角度を有するように、x-方向に異なるように構成される。例えば、図示される実施形態では、キラル構造1162-1、1162-2、...1162-iの入射表面1158Sに最も近い、液晶分子1162-1-1、1162-2-1、...1162-i-1はそれぞれ、例えば、正のx-方向に対して正のx-軸方向に、回転角度φ1、φ2、...φiだけ連続的に回転される。図示される実施形態では、回折格子1150の周期に対応する、側方長さ∧を横断した、入射表面1158Sに最も近い液晶分子1162-1-1、1162-2-1、...1162-i-1の正味回転角度は、約180の回転角度である。加えて、ほぼ同一深度レベルに配置される、異なるキラル構造の液晶分子は、個別の表面に最も近い液晶分子に対してほぼ同一回転角度だけ回転される。
【0147】
依然として、図11Aを参照すると、周期∧を横断してx-方向に同一深度レベルにある液晶分子の連続回転角度φ1、φ2、...φiは、いくつかの実施形態によると、同一である、またはいくつかの他の実施形態によると、異なることができる。図示される実施形態では、周期∧に関して、正味回転角度が、図示される実施形態におけるように、360であるとき、x-方向に隣接する液晶分子は、約360/(m-1)回転され、mは、周期∧によってx-方向に及ぶ、液晶分子の数である。例えば、例証的目的のために、x-方向に同一垂直レベルにおける隣接する液晶分子が、相互に対して約30回転されるように、周期∧を横断して及ぶ、7つの液晶分子が存在する。当然ながら、種々の実施形態におけるキラル構造は、任意の好適な数の液晶分子を有することができる。
【0148】
例証目的のために、CLC層1158は、1つのみの周期∧を有するように図示されることを理解されたい。当然ながら、実施形態は、そのように限定されず、CLC層1158は、x-方向におけるCLCGの側方寸法によって決定される、任意の好適な数の周期を有することができる。
【0149】
CLCG1150によって図示されるように、側方方向、例えば、x-方向におけるキラル構造が、異なるように配列される、例えば、連続的に回転されると、連続的に回転されるキラル構造は、x-方向に沿って反射された光の相対的位相に偏移を誘発する。これは、グラフ1170に関して図示され、これは、x-軸方向に1つの周期∧において回転角度φ1、φ2、...φiだけ連続的に回転されるキラル構造から生じる位相変化φをプロットする。任意の理論によって拘束されるわけではないが、反射された光1018の相対的位相差(ΔΦ)は、ΔΦ(x)=(2πx/Λ)として表され得、式中xは、側方方向に沿った位置であって、∧は、周期である。帯域幅は、Δλ≒Δn・pとして表され得る。
【0150】
図10-11および方程式[1]および[2]に戻って参照すると、種々の実施形態によると、ブラッグ反射された波長は、キラル構造の螺旋ピッチpを変動させることによって、変動されることができる。種々の実施形態では、任意の理論によって拘束されるわけではないが、螺旋ピッチpは、上記に説明されるような回転または捻転角度を誘発するためのキラル複合物の能力を指す、螺旋捻転力(HTP)を増減させることによって、変動されることができる。HTPは、順に、キラル複合物の量を非キラル複合物の量に対して変化させることによって、変動されることができる。種々の実施形態では、化学的および/または機械的に、キラル複合物と非キラル複合物、例えば、ネマチック複合物を混合させることによって、ブラッグ反射波長、したがって、色が、キラル複合物の相対的割合と螺旋ピッチとの間の逆関係に基づいて、変動されることができる。本明細書に開示される種々の実施形態では、キラル複合物の量と非キラル複合物の量の比率は、重量比約20:1、10:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、または約1:20であることができる。
【0151】
図10および11に関して前述の説明では、入射光ビーム1016-L、1016-Rは、層法線と平行方向に、例えば、z-方向に伝搬するように図示される。しかしながら、種々の用途に関して、例えば、図6および7に関して上記に説明されるように、導波管1182内を伝搬する、例えば、全内部反射(TIR)によって伝搬する光は、外部結合光学要素1282、1284、1286、1288、1290、例えば、回折格子上に、ある軸外角度で衝突する。本明細書に説明されるような回折格子は、下記に説明されるように、そのような構成のために、帯域幅および回折効率を最大限にするように構成されることができる。
【0152】
図10および11に関して前述の説明では、液晶分子は、事前傾斜されないように図示される。しかしながら、実施形態は、そのように限定されず、液晶分子は、いくつかの実施形態によると、CLCGの主要表面と平行な方向に対して、例えば、x-y平面に対して、約+/-60度~約+/-90度または約+/-65度~約+/-85度、例えば、約+/-75度、約+/-35度~約+/-65度または約+/-40度~約+/-60度、例えば、約+/-50度、約+/-10度~約+/-40度または約+/-15度~約+/-35度、例えば、約+/-25度である、事前傾斜角度Φを有することができる。いくつかの他の実施形態によると、事前傾斜角度Φは、約±15度または約±10度または約±5、例えば、0度であることができる。
(軸外入射角における高帯域幅反射のために構成されるCLCG)
【0153】
図12は、軸外入射角における高反射帯域幅のために構成されるCLC層1158の断面側面図を図示する。本明細書に説明されるように、軸外入射角は、非ゼロ値を有し、反射角度θでブラッグ反射されたビーム1220をもたらす、層法線の方向(例えば、図12では、z-方向)に対する入射ビーム1216の入射角θincを指す。いくつかの状況下では、反射角度は、λ/Λを変動させることによって、限定された程度まで変動されることができる。任意の理論によって限定されるわけではないが、いくつかの状況下では、軸外反射は、以下の関係に基づいて説明され得る。
n・sin(θ)=λ/Λ+sin(θinc) [3]
式中、θincは、層法線θの方向に対する入射角であって、θは、層法線の方向に対する反射角であって、nは、反射されたビームが伝搬する、媒体の反射率である。CLC層1158が、軸外角度において入射ビーム1216で照明されると、反射スペクトルは、より短い波長に向かって偏移され得る。本明細書に開示される種々の実施形態によると、比率λ/Λは、0.5~0.8、0.6~0.9、0.7~1.0、0.8~1.1、0.9~1.2、1.0~1.6、1.1~1.5、または1.2~1.4の値を有することができる。
【0154】
任意の理論によって拘束されるわけではないが、CLC層1158が高効率でブラッグ反射するように構成される、軸外角度はまた、キラル構造の螺旋ピッチpに依存し得る。
【0155】
図13Aおよび13Bは、軸外入射角における反射のために構成されるCLC層の断面側面図を図示する。図13Aを参照すると、第1のコレステリック液晶(CLC)層1358Aは、第1の螺旋ピッチ(p1)を有する、第1の複数のキラル構造を備える。第1のCLC層1358Aは、第1の入射光ビーム1316Aが、CLC層1358Aの入射表面に第1の軸外角度θinc,1で指向され、これが、第1の反射角度θにおける第1の反射された光ビーム1320Aをもたらすとき、ブラッグ反射が最大であるような第1の螺旋ピッチp1を有する。図示されるように、CLC層1358Aはさらに、比較的に高回折効率が取得され得る、第1の範囲1324Aの軸外入射角を有するように構成される。第1の範囲1324Aは、軸外入射角の範囲に対応し得、その外側では、第1の反射された光ビーム1320Aの強度は、例えば、1/eを上回って低下する。例えば、第1の範囲1324Aは、θinc,1±3°、θinc,1±5°、θinc,1±7°、θinc,1±10°、またはθinc,1±20°の値を有することができる。
【0156】
図13Bを参照すると、第2のコレステリック液晶(CLC)層1358Bは、第1のCLC層1358Aと異なり、図13Aの第1のCLC層1358Aの第1の螺旋ピッチp1と異なる第2の螺旋ピッチ(p2)を有する、第2の複数のキラル構造を備える。
【0157】
図示されるように、第2のCLC層1358Bは、第2の入射光ビーム1316Bが、CLC層1358Bの入射表面に第1の軸外角度θinc,1と異なる第2の軸外角度θinc,2で指向されるとき、第1の反射角度θと異なる第2の反射角度θを有する、第2の反射された光ビーム1320Bが、生成されるように構成される。図示されるように、CLC層1358Bはさらに、図13Aに関して上記で説明される第1の範囲1324Aに類似する、軸外角度の第2の範囲1324Bを有するように構成される。
【0158】
図13Cは、複数の軸外入射角および高回折帯域幅でブラッグ反射させるために、異なる螺旋ピッチをスタックされた構成において有する、複数のCLC層を含む、CLCG1358の断面側面図を図示する。CLCG1358は、例えば、スタックされた構成において、および/または相互に接触して、相互にわたって形成される、それぞれ、図13Aおよび13Bに関して上記で説明される、CLC層1358A、1358Bを含む。異なる螺旋ピッチを含む、複数のCLC層1358A、1358Bの種々のパラメータは、CLCG1358が、複数の軸外入射角における効率的反射および1つのみのCLCを使用して取得され得るものより広範囲の軸外角度にわたる高回折効率のために構成されるように、改良または最適化されることができる。例えば、図示される実施形態では、p1およびp2は、結果として生じる第1および第2の範囲1324Aおよび1324Bが、少なくとも部分的に、重複し、第1および第2の範囲1324Aおよび1324Bを含む、連続的波長範囲にわたって、高回折効率を提供するように選択されることができる。しかしながら、他の実施形態では、p1およびp2は、第1および第2の範囲1324Aおよび1324Bが重複しないように選択されることができる。
【0159】
動作時、第1および第2のCLC層1358A、1358Bは、第1および第2の軸外角度θinc,1、θinc,2における、第1および第2の入射光ビーム1316A、1316Bが、第1のCLC層1358Aの入射表面に指向されると、第1の入射光ビーム1316Aが、第1の反射角度θで第1のCLC層1358Aによって実質的に反射される一方、第2の入射光ビーム1358Bが、第1のCLC層1358Aを通して、第2のCLC層1358Bの入射表面に向かって実質的に透過し、第2の反射角度θで第2のCLC層1358Bによって実質的に反射されるように、相互にわたって形成される。明確にするために示されないが、上記に説明される概念は、任意の好適な数のCLC層に拡張されることができることを理解されたい。
【0160】
本明細書に説明されるように、本明細書全体を通して、層を通して「実質的に透過する」光ビームは、光が層から出射するにつれて、残っている入射光強度の少なくとも20%、30%、50%、70%、または90%を有する光を指し得る。同様に、層によって「実質的に反射された」光ビームは、反射された光に残っている入射光強度の少なくとも20、30、50%、70%、または90%を有する光を指し得る。
【0161】
依然として、図13Cを参照すると、種々の実施形態では、第1および第2のCLC層1358A、1358Bの液晶分子は、CLC層1358A、1358Bが、前述で説明されるように、異なる螺旋捻転力(HTP)を有するように、同一キラル複合物を異なる量で含むことができる。例えば、第2のCLC層1358Bは、第1のCLC層1358Aと比較して、より高い相対的量の同一キラル複合物を有してもよい。いくつかの実施形態では、ピッチpは、キラルおよび非キラル複合物を含む、総液晶複合物に対するキラル複合物の割合に反比例してもよい。しかしながら、実施形態は、そのように限定されず、第1および第2のCLC層1358A、1358Bは、異なるキラル複合物を有することができる。
【0162】
加えて、種々の実施形態では、第1および第2のCLC層1358A、1358Bの液晶分子は、CLC層1358A、1358Bが、それぞれ、異なる比率λ/Λ1およびλ/Λ2を有し、CLC層1358A、1358Bが、例えば、方程式[3]に従って、異なる入射角θinc,1、θinc,2で高回折効率のために構成され得るように、同一または異なるキラル複合物を含むことができる。
【0163】
依然として、図13Cを参照すると、第1および第2のCLC層1358A、1358Bは、いくつかの実施形態によると、直接、相互の上に加工されることができる。例えば、第1のCLC層1358Aは、第1のCLC層1358Aのための整合条件を提供する、整合層上に堆積されることができ、続いて、第2のCLC層1358Bは、第1のCLC層1358B上に堆積されることができる。これらの加工条件下では、第1のCLC層1358Aの表面は、第2のCLC層1358Bのための整合条件を提供することができる。いくつかの他の実施形態では、CLC層1358A、1358Bはそれぞれ、別個の整合層を用いて加工されることができる。例えば、第1のCLC層1358Aは、第1の整合層上に形成されることができ、第2の整合層は、第1のCLC層1358A上に形成されることができ、第2のCLC層1358Bは、第2の整合層上に形成されることができる。隔離層、例えば、薄い酸化物層が、いくつかの実施形態によると、第2の整合層および/または第2のCLC層1358Bを形成することに先立って、第1のCLC層1358A上に形成されてもよい。さらに他の実施形態では、2つのCLC層1358A、1358Bは、個々に、異なる基板上に加工され、続いて、スタックされることができる。種々の実施形態では、中間層が、2つのCLC層1358A、1358B間に形成され、例えば、接着性を向上させることができる。
【0164】
異なる軸外角度における最適回折効率のために最適化された複数のCLC層を有する、CLCGに関して上記に説明される概念は、他の代替実施形態にも拡張されることができる。特に、いくつかの実施形態では、複数の層を形成する代わりに、単一CLC層は、異なる軸外角度における最適回折効率のために最適化された異なる領域を有するように構成されることができる。
【0165】
図14は、複数の軸外入射角で高回折帯域幅を伴う異なる垂直領域においてブラッグ反射させるために、深度方向に沿って異なる螺旋ピッチを伴う垂直領域を有する、単一CLC層1404を含む、CLCG1400の断面側面図を図示する。CLC層1404は、高回折効率が、均一ピッチを深度方向に有する1つのみのCLC層を使用して取得され得るものより広範囲の軸外角度にわたって取得され得るように最適化された、異なるパラメータ、例えば、異なる螺旋ピッチを有する、複数の垂直領域を有する。図示される実施形態では、単一CLC層1404は、複数の垂直領域1404A、1404B、1404C、および1404Dを含み、これは、それぞれ、異なる螺旋ピッチp、p、p、およびpを有することができる。図13Cに関して上記に説明されるものと同様に、螺旋ピッチp、p、p、およびpは、複数の垂直領域1404A、1404B、1404C、および1404Dが、それぞれ、入射角θincA、θincB、θincC、およびθincDにおける最適回折効率のために構成され、これが、それぞれ、対応する反射角度θA、θB、θ、およびθDで異なる垂直深度に反射された光ビームをもたらすように選択されることができる。さらに、図13Cに関して上記に説明されるように、CLC層1404はさらに、比較的に高回折効率が取得されることができる、個別の範囲の軸外角度を有するように構成される。当然ながら、4つの垂直領域が、明確にするために、図示されるが、任意の好適な数の領域が、CLC層1404内に含まれることができる。加えて、複数のCLC層を有する、図13CのCLCG1358に関して上記に説明される異なる変動も、CLCG1400に適用可能であり得る。
【0166】
図14の図示される実施形態では、螺旋ピッチp、p、p、およびpの値は、螺旋ピッチの勾配の減少が深度方向(負のz-方向)に作成されるように、入射表面1404Sからの深度の増加に伴って減少する。z-方向における層深度の関数としての螺旋ピッチの減少率が、CLC層の1404の厚さを横断して均一であるとき、深度と螺旋ピッチとの間の線形関係を表すグラフ1408が、取得され得る。しかしながら、実施形態は、そのように限定されない。実施例のために、螺旋ピッチp、p、p、およびpは、いくつかの他の実施形態によると、任意の深度で増減することができ、層深度の関数として、異なる率で変化することができる。
【0167】
螺旋ピッチの勾配を有する、CLC層1404は、CLC層の異なる深度における液晶分子の螺旋捻転力(HTP)を変動させる、例えば、増減させることによって、加工されることができる。HTPは、順に、キラル複合物の相対的量を変化させることによって、空間的に変動されることができる。種々の実施形態では、異なる垂直深度において、化学的および/または機械的に、キラル複合物と非キラル複合物、例えば、ネマチック複合物を混合させることによって、垂直領域1404A、1404B、1404C、および1404Dの螺旋ピッチは、キラル複合物の相対的割合と螺旋ピッチとの間の逆関係に基づいて、それぞれ、異なる入射角θincA、θincB、θincC、およびθincDにおける最適回折効率のために構成されることができる。例えば、UV照射下において異なる反応率で重合化プロセスを受ける、異なる化学成分(例えば、キラルジアクリレートモノマーおよびネマチック/非キラルモノアクリレートモノマー)の混合物が、使用されることができる。加えて、または代替として、HTPは、CLC層の異なる深度におけるUV照射の暴露強度および/または暴露時間を含む、照射条件を変化させることによって、空間的に変動されることができる。HTPはまた、UV照射の前、後、および/または間、熱処理を含む、UV重合化プロセスの前/後処理を変動させることによって、空間的に変動されることができる。例えば、UV吸収染料が、混合物に添加されると、CLC層の異なる深度におけるUV光の強度勾配が、作成されることができる。例えば、UV強度勾配に起因して、表面の近傍の重合化は、CLC層の底部領域と比較して、より高速で進み得る。例えば、コレステリック成分が、ジアクリレートであるとき、結果として生じるポリマーの中に組み込まれる確率は、ポリマー内に組み込まれるネマチックモノアクリレートの確率よりはるかに高い、例えば、2倍となり得る。いくつかの状況下では、全体的重合化率が、CLC層の表面領域の近傍のキラルジアクリレートの枯渇が、ジアクリレート濃度勾配をCLC層の深度方向に生成するように制御される。これは、ひいては、CLC層の表面領域に向かってジアクリレートの拡散を開始する。完全光重合化後、CLC層の表面領域が、比較的により大量の非キラル複合物を含有する、CLC層の底部領域と比較して、より多くのキラル材料を含有する、したがって、より短い螺旋ピッチを有する結果となり得る。ある他の状況下では、UV照射前/後または間の熱処理が、重合化プロセスに追加され、螺旋ピッチ勾配を制御することができる。したがって、熱処理の有無にかかわらず、2つの異なる液晶モノマー間の比率および/または異なる深度におけるUV照射の用量を制御することによって、螺旋ピッチ勾配が、CLC層の深度方向に沿って達成されることができる。
【0168】
いくつかの用途に関して、層法線方向に直交する側方方向に沿って変動させるために、他のパラメータの中でもとりわけ、オフ角度回折効率、屈折率、波長選択性、偏光選択性、および位相選択性等の回折格子のある光学特性を有することが望ましくあり得る。側方変動は、光が側方方向に伝搬するように、例えば、上記の図6および7に関して図示されるように、例えば、格子が導波管とともにスタックされるとき、所望される。しかしながら、そのような構成下では、光の強度は、導波管(例えば、図7における1182)内で伝搬するにつれて減衰し得る。そのような構成はまた、例えば、光強度を格子(例えば、図7における1282)を横断して意図的に歪曲させ、ヒトの眼と関連付けられた感知効率の空間および/または角度変動に適合させ、ユーザ体験を最大限にするために望ましくあり得る。したがって、空間可変光学特性を有する、光学要素、例えば、回折格子の必要がある。
【0169】
図15は、ブラッグ反射を空間的に変動させるために、側方方向に沿って異なる螺旋ピッチを伴う側方領域を有する、CLC層を含む、CLCGの断面側面図を図示する。CLC層1424は、側方可変性質、例えば、ブラッグ反射のための側方可変軸外入射角が、取得され得るように、異なる液晶材料パラメータ、例えば、螺旋ピッチを有する、複数の側方領域を有する。図示される実施形態では、CLC層1424は、それぞれ、周期∧を有し、個別の螺旋ピッチp、p、およびpを有する、複数の側方領域1424A、1424B、および1424Cを含む。螺旋ピッチp、p、およびpは、複数の垂直領域1424A、1424B、および1404Cが、それぞれ、異なる軸外入射角θincA、θincB、およびθincCにおける最適回折効率のために構成され、これが、それぞれ、対応する反射角度θ、θ、およびθにおいて反射された光ビームをもたらすように選択されることができる。さらに、図13Cに関して上記に説明されるように、CLC層1424の異なる側方領域はさらに、比較的に高回折効率が取得され得る、類似の個別の範囲の軸外角度を有するように構成される。当然ながら、3つの垂直領域が、明確にするために、図示されるが、任意の好適な数の領域は、CLC層1424内に含まれることができる。
【0170】
図15の図示される実施形態では、螺旋ピッチp、p、およびpの大きさは、螺旋ピッチの勾配が作成されるように、単調に側方方向に変化することができる。x-方向における螺旋ピッチの変化率が、CLC層1424の幅または長さを横断して均一であるとき、長さまたは幅と螺旋ピッチとの間の線形関係は、グラフ1428に図示されるように、取得されることができる。しかしながら、実施形態は、そのように限定されない。実施例のために、螺旋ピッチp、p、およびpは、任意の側方位置で増減することができ、種々の他の実施形態に従って、長さまたは幅に沿ってx-方向に異なる率で変化することができる。
【0171】
種々の実施形態によると、CLC層は、例えば、液晶分子の整合特性または他の材料性質を空間的に変動させることによって、側方可変回折特性を有するように加工されることができる。例えば、図14に関して前述で説明される類似様式において、例えば、2つの異なる液晶モノマー間の比率および/または異なる側方領域におけるUV照射の用量を制御することによって、側方螺旋ピッチ勾配が、側方寸法に沿って達成されることができる。
(波長選択的光結合のためにCLCGと結合される導波管)
【0172】
前述で説明されるように、光の内部結合および外部結合を含む、種々の用途に関して、導波管デバイスは、全内部反射(TIR)によって、光を伝搬するように構成されることができる。図16は、CLCG1150に結合される導波管1604を備える、光学導波デバイス1600の実施例を図示する。CLCG1150は、図11に関して前述で説明されるキラル構造1162-1、1162-2、...1162-iと類似様式において、複数のキラル構造として配列される液晶分子を備える。導波管1604は、CLCG1150にわたって配置され、CLCG1150に光学的に結合される。楕円/円偏光入射光1016-R/Lが、キラル構造の液晶分子の回転方向に合致する、偏光掌性を有するとき、入射光1016-R/Lは、結合された光が、全内部反射(TIR)によって、側方方向(例えば、x-方向)に進行するような角度で、CLCG1150によってブラッグ反射され、導波管1604の中に結合される。任意の理論によって拘束されるわけではないが、TIR条件は、回折角度θが導波管の臨界角θを上回るときに満たされ得る。いくつかの状況下では、TIR条件は、以下のように表され得る。
sin(θ)=1/n [4]
式中、nは、導波管1604の屈折率である。種々の実施形態によると、nは、約1~約2、約1.4~約1.8、または約1.5~約1.7であってもよい。例えば、導波管は、ポリカーボネートまたはガラス等のポリマーから成ってもよい。
【0173】
図17Aは、第1のCLCG1750Aに結合され、θ>θc3であるとき、全内部反射(TIR)によって、第3の波長λを有する光を伝搬するように構成される、第1の導波管1704Aを備える、第1の光学導波デバイス1700Aを図示する。第1のCLCG1750Aは、第1の周期∧1と、第1の螺旋ピッチp1とを有する。いくつかの実施形態によると、第1の導波デバイス1700Aは、TIRによって、可視スペクトル(例えば、波長約400nm~700nmを伴う)内の光を伝搬するために構成されてもよい。いくつかの他の実施形態によると、第1の導波デバイス1700Aは、TIRによって、赤外線スペクトル(例えば、波長約700nm~1400nmを伴うスペクトルの近赤外線部分内)内の光を伝搬するために構成されてもよい。図10および11に関して上記に説明されるように、ブラッグ反射は、前述の方程式[1]によって表される波長において、前述の方程式[2]によって表される波長Δλの帯域幅内で生じる。例えば、第1のCLCG1750Aは、TIRによって、青色(例えば、約450nm)、緑色(例えば、約550nm)、赤色(例えば、約650nm)、または赤外線のうちの1つ内の第3の波長λを有する、第3の入射光1736を結合するために設計されてもよい。図示されるように、Δλが、前述で説明されるように、約60nm、約80nm、または約100nmであるとき、第1および第2の波長λ1、λ2を有する、第1および第2の光1716および1726は、方程式[1]がこれらの色に関して満たされないため、実質的に透過され、これは、方程式[4]が満たされないため、第1の導波管1704の中に結合されない。
【0174】
図17Bは、図17Aに関して上記で図示される第1の光学導波デバイス1700Aと組み合わせられる、第2の光学導波デバイス1700Bを図示する。光学導波デバイス1700Bは、光学導波デバイス1700Aに続いて、光学経路内に配置され、第2のCLCG1750Bに結合され、θ>θc2であるとき、全内部反射(TIR)によって、第2の波長λ2を有する第2の光1726を伝搬するように構成される、第2の導波管1704Bを備える。第2のCLCG1750Bは、第2の周期∧2と、第2の螺旋ピッチp2とを有する。図17Aに関して上記に説明されるように、第1および第2の波長λ1、λ2を有する、第1および第2の光1716および1726は、第1の光学導波デバイス1700Aを通して実質的に透過される。透過される第1および第2の光1716および1726のうち、第2のCLCG1750Bは、θ>θc2であるとき、TIRによって、青色(例えば、約450nm)、緑色(例えば、約550nm)、赤色(例えば、約650nm)、または赤外線のうちの透過されたもの内の第2の波長λ2を有する、第2の入射光1726を結合するために設計されてもよい。したがって、図示されるように、Δλが、前述で説明されるように、約60nm、約80nm、または約100nmであるとき、第1の波長λ1を有する第1の光1716は、第2の導波デバイス1700Bをさらに通して実質的に透過される。
【0175】
図17Cは、図17Bに関して上記に図示される第1および第2の光学導波デバイス1700Aおよび1700Bと組み合わせられる、第3の光学導波デバイス1700Cを図示する。第3の光学導波デバイス1700Cは、第1および第2の光学導波デバイス1700Aおよび1700Bに続いて、光学経路内に配置され、第3のCLCG1750Cに結合され、θ>θc1であるとき、全内部反射(TIR)によって、第1の波長λ2を有する第1の光1716を伝搬するように構成される、第3の導波管1704Cを備える。第3のCLCG1750Cは、第3の周期∧3と、第3の螺旋ピッチp3とを有する。図17Bに関して上記に説明されるように、第1の波長λ1を有する第1の光1716は、第1および第2の導波デバイス1700Aおよび1700Bを通して実質的に透過される。第3のCLCG1750Cは、θ>θc1であるとき、TIRによって、青色(例えば、約450nm)、緑色(例えば、約550nm)、赤色(例えば、約650nm)、または赤外線のうちの透過されたもの内の第1の波長λ1を有する、第1の入射光1716を結合するために設計されてもよい。したがって、図示されるように、Δλが、前述で説明されるように、約60nm、約80nm、または約100nmであるとき、第1の波長λ1を有する第1の光1716は、方程式[4]が満たされるため、第3の導波管1704Cの中に実質的に結合される。
【0176】
したがって、図17A-17Cに関して上記に説明されるように、第1、第2、および第3の光学導波デバイス1700A、1700B、および1700Cのうちの1つ以上のものを同一光学経路内に設置することによって、異なる波長λ1、λ2、およびλを有する、第1、第2、および第3の光1716、1726、および1736のうちの1つ以上のものが、それぞれ、第1、第2、および第3の導波管1704A、1704B、および1704Cのうちの1つ内でTIRによって伝搬するように結合されることができる。図17A-17Cのそれぞれでは、第1-第3の光学導波デバイス1704A、1704B、および1704Cはそれぞれ、それぞれ、専用第1-第3の導波管1704A、1704B、および1704Cと、専用第1-第3のCLCG1750A、1750B、および1750Cとを有するが、実施形態は、そのように限定されない。例えば、単一導波管は、TIRによって、図18に関して後述に図示されるように、複数のCLCGのスタックからブラッグ反射された光を結合することができる。加えて、3つを上回る(または3つ未満の)任意の好適な数の光学導波デバイスもまた、ブラッグ反射によってさらに選択的結合するために、組み合わせられることができる。
【0177】
図18は、複数のCLCG1750に結合される共通導波管1704を備える、光学導波デバイス1800を図示する。複数のCLCG1750は、第1-第3のCLCG1750A-1750Cを備える、スタックとして構成され、それぞれ、全内部反射(TIR)によって、第3、第2、および第1の波長λ、λ2、およびλ1を有する、第3、第2、および第1の光1736、1726、および1716を伝搬するように構成される。TIRは、それぞれ、第3、第2、および第1の光1736、1726、および1716のうちの1つ以上のものが、図17A-17Cに関して上記に説明される類似様式において、それぞれ、条件θ>θc3、θ>θc2、およびθ>θc1を満たすときに生じる。また、類似様式において、第1、第2、および第3のCLCG1750A、1750B、および1750Cは、それぞれ、θ>θc3、θ>θc2、およびθ>θc1であるとき、第3、第2、および第1の光1736、1726、および1716を選択的にブラッグ反射させるように構成される。当然ながら、3つ未満以上の(または3つ未満の)任意の好適な数のCLCGが、ブラッグ反射によってさらに選択的に結合するためにスタックされることができる。したがって、図17Bおよび17Cに関して上記で説明される実施形態と比較して、よりコンパクトな導波デバイス1800が、共通導波管1704を採用することによって取得されることができる。また、3つの明確に異なるCLCG層(図18に示されるように)の代わりに、CLCG層のスタックは、p1~p3の範囲を含む、螺旋ピッチ勾配を有する、単一(または複数の)層として配列され得る。
【0178】
図17A-18に関して上記に説明されるように、第1-第3のCLCG1750、1750B、1750Cは、それぞれ、第1-第3の周期∧1、∧2、および∧3と、それぞれ、第1-第3の螺旋ピッチp、p、およびpとを有する。種々の実施形態では、CLCGはそれぞれ、波長/周期比率λ/∧が、約0.3~2.3、約0.8~1.8または約1.1~約1.5、例えば、約1.3であるように構成されることができる。代替として、周期(∧)は、CLCGがブラッグ反射のために構成される個別の波長(λ)より約1nm~250nm小さい、約50nm~200nm小さい、または約80nm~170nm小さいように構成されることができる。例えば、λ1、λ2、およびλが、それぞれ、可視範囲、例えば、約620nm~約780nm、例えば、約650nm(赤色)、約492nm~約577nm、例えば550nm(緑色)、および約435nm~約493nm、例えば、約450nm(青色)内であるとき、対応する周期Λ1、Λ2、およびΛ3は、それぞれ、約450nm~約550nm、例えば、約500nm、約373nm~約473nm、例えば、約423nm、および約296nm~約396nm、例えば、約346nmであることができる。代替として、λ1、λ2、およびλが、赤外線範囲、例えば、近赤外線範囲約750nm~約1400nm内、例えば、約850nmであるとき、対応する周期Λ1、Λ2、およびΛ3は、約975nm~約1820nm、例えば、約1105nmであることができる。加えて、種々の実施形態では、CLCGはそれぞれ、波長/螺旋ピッチ比率λ/pが、約0.6~2.6、約1.1~2.1、または約1.4~約1.8、例えば、約1.6であるように構成されることができる。代替として、螺旋ピッチ(p)は、CLCGがブラッグ反射のために構成される個別の波長(λ)より約50nm~350nm小さい、約100nm~300nm小さい、または約140nm~280nm小さいように構成されることができる。例えば、λ1、λ2、およびλが、それぞれ、約620nm~約780nm、例えば、約650nm(赤色)、約492nm~約577nm、例えば550nm(緑色)、および約435nm~約493nm、例えば、約450nm(青色)であるとき、対応する螺旋ピッチp、p、およびpは、それぞれ、約350nm~約450nm、例えば、約400nm、約290nm~約390nm、例えば、約340nm、約230nm~約330nm、例えば、約280nmであることができる。代替として、λ1、λ2、およびλが、赤外線範囲、例えば、近赤外線範囲約750nm~約1400nm内、例えば、約850nmであるとき、対応する周期Λ1、Λ2、およびΛ3は、約1200nm~約2240nm、例えば、約1360nmであることができる。
(波長選択的光結合のためにCLCGおよびミラーと結合される導波管)
【0179】
図19は、図16に関して前述で説明される光学導波デバイスと同様に、CLCG1150に結合される導波管1604を備える、光学導波デバイス1900を図示する。図10および11に関して前述で説明されるように、動作時、楕円形/円偏光入射光の偏光の掌性が、CLCG1150のキラル構造の液晶分子と同一回転方向を有するとき、CLCG1150は、入射光を実質的に反射させる。図示されるように、表面1050S上に入射するのは、左回り円偏光を有する光ビーム1016-Lと、右回り円偏光を有する光ビーム1016-Rとである。図示される実施形態では、キラル構造の液晶分子は、液晶分子の回転方向が右回り円偏光を有する光ビーム1016-Rの掌性に合致するように、入射光ビーム1016-L、1016-Rが進行する方向、すなわち、負のz-方向において見られると、時計回り方向に連続的に回転される。その結果、右回り円偏光を有する光ビーム1016-Rは、CLCG1150によって実質的に反射される一方、左回り円偏光を有する光ビーム1016-Lは、CLCG1150を通して実質的に透過される。
【0180】
いくつかの用途に関して、図19に関して上記で説明されるものに類似する導波デバイスの中に結合することに先立って、楕円または円偏光された光の偏光掌性を反転させることが望ましくあり得る。これは、例えば、前述で議論されるように、CLCGが導波管の中に結合するために光をブラッグ反射させるように構成されないように、入射楕円または円偏光の偏光掌性が、CLCG内のキラル構造の回転方向に合致しないときに該当し得る。ある他の用途に関して、入射楕円または円偏光の偏光掌性とCLCG内のキラル構造の回転方向との間の合致の欠如に起因して、CLCGを通して透過される光をリサイクルすることが望ましくあり得る。これらおよび他の必要性に対処するために、以下では、偏光変換反射体を採用し、これらの必要性に対処する、導波デバイスの種々の実施形態が、開示される。
【0181】
図20は、CLCG1604および偏光変換反射体2004に結合される導波管1150を備える、光学導波デバイス2000を図示し、CLCG1604は、入射光を受光するように構成され、導波管1150は、全内部反射(TIR)によって、CLCGからブラッグ反射された光を伝搬するように構成される。偏光変換反射体2004は、そこからの反射に応じて、入射楕円または円偏光の偏光掌性が、反対偏光掌性(例えば、左回りから右回りまたは右回りから左回り)に反転されるように構成される。導波デバイス2000は、図19に関して上記で説明される、導波デバイス1900に類似するが、最初に、入射光ビームを導波管1150を通して受光するように構成される代わりに、導波デバイス2000は、最初に、例えば、左回り円偏光を有する入射光ビーム2016-LをCLCG1604を通して受光するように構成される。入射光ビーム2016-Lは、CLCG1604によってブラッグ反射されないように、入射光ビーム2016-Lの伝搬方向(負のz-方向)において見られると、CLCG1604内のキラル構造の回転方向に合致しない、偏光掌性を有する。その結果、入射光ビーム2016-Lは、CLCG1604を通して実質的に透過され、続いて、偏光変換反射体2004によって反射される。例えば、右回り円偏光を有する反射された光ビーム2016-Rは、それによって、導波管1150の表面1150S上への入射光ビームとなる。反転された偏光掌性のため、ここで、導波管1150の表面1150S上に入射する、反射された光ビーム2016-Rは、CLCG1604によってブラッグ反射されるように、反射された光ビーム2016-R(正のz-方向)の伝搬方向において見られると、CLCG1604内のキラル構造の回転方向に合致する、偏光掌性を有する。さらに反射されたビーム2018が層法線方向(z-軸)に対して角度θ>θcで反射されるにつれて反射された反射光ビーム2016-Rは、導波管1150に結合し、それを通して側方方向(例えば、x-方向)に進行する。
【0182】
図21Aは、入射光ビーム2116が、それぞれ、左回りおよび右回り円偏光成分の両方を含むように処理され得る、線形偏光または非偏光される条件下における、図20に関して上記で説明される、光学導波デバイス2000を図示する。そのような条件下では、入射光ビーム2116は、TIRによって、両側方方向において、導波管の中に結合されることができる。例えば、図20に関して上記に説明されものと同様に、CLCG1604内のキラル構造の回転方向に合致しない、偏光掌性、例えば、左掌性を有する、入射光ビーム2116の成分は、CLCG1604を通して実質的に透過され、続いて、偏光変換反射体2004によって反射され、偏光掌性が反転され、例えば、右掌性に反転され、導波管1150の中に結合され、それを通して第1の側方方向(例えば、正のx-方向)に進行する。他方では、図19に関して上記に説明されるものと同様に、CLCG1604内のキラル構造の回転方向に合致する、偏光掌性、例えば、右掌性を有する、入射光ビーム2116の成分は、CLCG1604によって直接実質的に反射され、続いて、導波管1150の中に結合され、それを通して第1の側方方向と反対の第2の側方方向(例えば、負のx-方向)に進行する。
【0183】
図21Bは、入射光が、2つの直交楕円または円偏光ビーム、例えば、左回り円偏光を有する光ビーム1016-Lと、右回り円偏光を有する光ビーム1016-Rとに偏光される条件における、図21Aに関して上記で説明される、光学導波デバイス2000を図示する。そのような条件下では、入射光ビーム1016-L、1016-Rは、前述で図21Aに関して説明される類似様式において、TIRによって、両側方方向に伝搬するように、導波管の中に結合されることができる。例えば、CLCG1604内のキラル構造の回転方向に合致しない、偏光掌性、例えば、左掌性を有する、光ビーム1016-Lは、CLCG1604を通して実質的に透過され、続いて、偏光変換反射体2004によって反射され、偏光掌性が反転され、例えば、右掌性に反転され、導波管1150の中に結合され、それを通して第1の側方方向(例えば、正のx-方向)に進行する。他方では、CLCG1604内のキラル構造の回転方向に合致する、偏光掌性、例えば、右掌性を有する、入射光ビーム1016-Rは、CLCG1604によって直接実質的に反射され、続いて、導波管1150の中に結合され、それを通して第1の側方方向と反対の第2の側方方向(例えば、負のx-方向)に進行する。
【0184】
図22Aは、例えば、第1の回転方向を有するキラル構造を有する、第1のCLCG2204と、第1の回転方向と反対の第2の回転方向を有するキラル構造を有する、第2のCLCG2208とを含む、スタックとして配列される、複数のCLCGに結合される共通導波管2204を備える、光学導波デバイス2200を図示する。種々の実施形態に関して前述で説明されるように、動作時、入射光ビームの偏光方向の方向が、CLCGのキラル構造の液晶分子の回転の方向に合致されると、入射光は、反射される。図示される光学導波デバイス2200は、入射光ビーム2116が線形偏光または非偏光される条件下にある。そのような条件下では、入射光ビーム2116は、TIRによって、両側方方向(正のおよび負のx方向)の両方において、導波管の中に結合されることができる。図示される実施形態では、入射光2116が進行する方向、すなわち、負のz-方向において見られると、第1のCLCG2204のキラル構造の液晶分子は、時計回り方向に連続的に回転される一方、第2のCLCG2204のキラル構造の液晶分子は、反対の反時計回り方向に連続的に回転される。
【0185】
依然として、図22Aを参照すると、第1のCLCG2204のキラル構造の回転方向、例えば、時計回り方向に合致する、第1の偏光掌性、例えば、右回り偏光成分を有する、楕円または円形入射光ビーム2116の成分は、第1のCLCG2204によって実質的に反射され、それによって、層法線方向(z-軸)に対して角度θ>θc1における第1の反射されたビーム2118Aをもたらし、共通導波管2204に結合し、それを通して第1の側方方向(例えば、正のx-方向)に進行する。
【0186】
依然として、図22Aを参照すると、他方では、第1のCLCG2204のキラル構造の回転方向に合致しない、第2の偏光掌性、例えば、左回り偏光成分を有する、楕円または円形入射光ビーム2116の成分は、第1のCLCG2204を通して実質的に透過される。第1のCLCG2204を通して透過された後、第2のCLCG2208のキラル構造の回転方向、例えば、反時計回り方向に合致する、第2の偏光掌性2116を有する、楕円または円形入射光ビーム2116は、第2のCLCG2208によって実質的に反射され、それによって、層法線方向(z-軸)に対して角度θ>θc2における第2の反射されたビーム2118Bをもたらし、共通導波管2204に結合し、それを通して第2の側方方向(例えば、負のx-方向)に進行する。
【0187】
図22Bは、入射光が、2つの直交楕円または円偏光ビーム、例えば、左回り楕円形/円偏光を有する、例えば、光ビーム1016-Lと、例えば、右回り楕円形/円偏光を有する、光ビーム1016-Rとに偏光される異なる条件における、図22Aに関して上記で説明される、光学導波デバイス2000を図示する。そのような条件下では、入射光ビーム1016-L、1016-Rは、第1および第2の偏光掌性、例えば、左掌性および右掌性を有する、入射光ビーム1016-L、1016-Rを結合するために、前述で図22Aに関して説明される類似様式において、TIRによって、両側方方向において、共通導波管2204の中に結合されることができる。
【0188】
図21Bおよび22Bに関して上記で説明される実施形態は、特に、例えば、異なる光信号(すなわち、画像)が直交円偏光においてエンコードされる、ある用途において有利であり得る。そのような状況下では、光は、偏光掌性に応じて、反対方向(例えば、正のおよび負のx-方向)に結合されることができる。
【0189】
図22Cは、例えば、第1の回転方向を有するキラル構造を有する、第1のCLCG2204と、第1の回転方向と反対の第2の回転方向を有するキラル構造を有する、第2のCLCG2208とを含む、スタックとして配列される、複数のCLCGに結合される共通導波管2250を備える、光学導波デバイス2220を図示する。図22Aおよび22Bに関して説明される実施形態と異なり、導波デバイス2220では、共通導波管2250は、第1および第2のCLCG層2204、2208間に介在される。例証目的のために、図示される光学導波デバイス2220は、入射光ビーム2116が線形偏光または非偏光される条件下にある。そのような条件下では、入射光ビーム2116は、TIRによって、両側方方向において、導波管の中に結合されることができる。図示される実施形態では、入射光2116が進行する方向、すなわち、負のz-方向において見られると、第1のCLCG2204のキラル構造の液晶分子は、時計回り方向に連続的に回転される一方、第2のCLCG2204のキラル構造の液晶分子は、反対反時計回り方向に連続的に回転される。当然ながら、反対配列も、可能性として考えられる。
【0190】
依然として、図22Cを参照すると、第1のCLCG2204のキラル構造の回転方向、例えば、時計回り方向に合致する、第1の偏光掌性、例えば、右回り偏光成分を有する、楕円または円形入射光ビーム2116の成分は、第1のCLCG2204によって実質的に反射され、それによって、層法線方向(z-軸)に対して角度θ>θc1における第1の反射されたビーム2118Aをもたらし、これは、順に、TIRによって、共通導波管2250の中に結合し、それを通して第1の側方方向(例えば、負のx-方向)に進行する前に、第1のCLCG2204の外側表面から反射する。
【0191】
依然として、図22Cを参照すると、他方では、第1のCLCG2204のキラル構造の回転方向、例えば、時計回り方向に合致しない、第2の偏光掌性、例えば、左回り偏光成分を有する、楕円または円形入射光ビーム2116の成分は、第1のCLCG2204を通して、さらに、共通導波管2204を通して実質的に透過され、その後、第2のCLCG2208によって実質的に反射され、それによって、層法線方向(z-軸)に対して角度θ>θc2における第2の反射されたビーム2218Bをもたらし、TIRによって、共通導波管2250に結合し、それを通して第2の側方方向(例えば、正のx-方向)に進行する。
(コレステリック液晶軸外ミラー)
【0192】
種々の実施形態に関して前述で説明されるように、入射楕円または円偏光の偏光の掌性とCLC層のキラル構造の液晶分子回転方向を合致させることによって、CLC層は、ブラッグ反射体として構成されることができる。さらに、異なる螺旋ピッチを有する、1つ以上のCLC層は、高帯域幅を伴う、波長選択的ブラッグ反射体として構成されることができる。種々の実施形態に関して本明細書に説明される概念に基づいて、CLC層は、第1の範囲の波長、例えば、赤外線波長(例えば、近赤外線)を選択的に反射させる一方、別の範囲の波長、例えば、可視波長を透過させるように構成される、軸外ミラーとして構成されることができる。以下では、眼追跡システム内に実装されるCLC軸外ミラーの種々の実施形態の用途が、開示される。
【0193】
図23は、種々の実施形態による、視認者の眼302を結像するように構成される、コレステリック液晶反射体(CLCR)、例えば、波長選択的CLCR1150を採用する、眼追跡システム2300の実施例を図示する。眼追跡は、他の用途の中でもとりわけ、仮想/拡張/複合現実ディスプレイ用途のためのウェアラブルディスプレイ、例えば、図2におけるウェアラブルディスプレイシステム200または図24A-24Hに説明されるシステム700を含む、双方向視覚または制御システムにおける重要な特徴であり得る。良好な眼追跡を達成するために、眼302の画像を低視点角度において取得することが望ましくあり得、そのために、ひいては、眼追跡カメラ702bを視認者の眼の中心位置の近傍に配置することが望ましくあり得る。しかしながら、カメラ702bのそのような位置は、ユーザのビューに干渉し得る。代替として、眼追跡カメラ702bは、より低い位置または側に配置されてもよい。しかしながら、カメラのそのような位置は、眼画像がより急峻な角度で捕捉されるため、ロバストかつ正確な眼追跡を取得することの困難度を増加させ得る。選択的に、赤外線(IR)光2308(例えば、850nmの波長を有する)を眼302から反射させる一方、図4に示されるように世界からの可視光2304を透過させるように、CLCR1150を構成することによって、カメラ702bは、眼画像を法線または低視点角度で捕捉しながら、ユーザのビューから離れるように設置されることができる。そのような構成は、可視光が反射されないため、ユーザのビューに干渉しない。同一CLCR1150はまた、図示されるように、IR照明源2320として構成されることができる。IR照明器の低視点角度は、例えば、睫毛からのオクルージョンを殆どもたらし得ず、その構成は、鏡面反射のよりロバストな検出を可能にし、これは、現代の眼追跡システムにおいて重要な特徴であり得る。
【0194】
依然として、図23を参照すると、種々の実施形態によると、CLCR1150は、それぞれ、複数のキラル構造を備える、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、各キラル構造は、前述で説明されるように、層深度方向(例えば、z-方向)に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備える。キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が、第1の波長(λ1)を有する第1の入射光を実質的にブラッグ反射させる一方、第2の波長(λ2)を有する第2の入射光を実質的に透過させるように構成されるように、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。本明細書のいずれかに説明されるように、1つ以上のCLC層はそれぞれ、層深度方向において見られると、第1の回転方向と合致される偏光の掌性を有する、楕円または円偏光第1および第2の入射光を実質的にブラッグ反射させるように構成される一方、層深度方向において見られると、第1の回転方向と反対の偏光の掌性を有する、楕円または円偏光第1および第2の入射光を実質的に透過させるように構成される。実施形態によると、側方方向に周期的に変動する液晶分子の配列は、第1の波長と周期との間の比率が約0.5~約2.0であるような周期を側方方向に有するように配列される。実施形態によると、第1の波長は、本明細書のいずれかに説明されるように、近赤外線範囲約600nm~約1.4μm、例えば、約850nm内にあって、第2の波長は、1つ以上の色を有する可視範囲内にある。実施形態によると、キラル構造の液晶分子は、層深度方向に対する法線の方向に対して事前傾斜される。構成されるように、1つ以上のCLC層は、第1の入射光が、層深度方向(z-方向)に対してある角度(θR)で、例えば、前述で説明される方程式[3]に基づいて、層深度方向に対して約50、約60、約70、または約80度を超えて反射されるように構成される。
【0195】
図2に戻って参照すると、頭部搭載型ディスプレイ(HMD)(例えば、図2におけるウェアラブルディスプレイシステム200)の装着者の眼は、例えば、ホログラフィック光学要素(HOE)であり得る、反射軸外回折光学要素(DOE)を使用して結像されることができる。結果として生じる画像は、片眼または両眼を追跡し、網膜を結像し、眼形状を3次元で再構築し、バイオメトリック情報を眼(例えば、虹彩識別)から抽出する等のために使用されることができる。
【0196】
頭部搭載型ディスプレイ(HMD)が装着者の眼の状態についての情報を使用し得るには、種々の理由が存在する。例えば、本情報は、装着者の視線方向を推定するため、またはバイオメトリック識別のために使用されることができる。しかしながら、本問題は、HMDと装着者の眼との間の短距離のため、困難である。これはさらに、視線追跡が、より大きい視野を要求する一方、バイオメトリック識別が、比較的に高ピクセル数を虹彩上の標的上に要求するという事実によって複雑になる。これらの目的の両方を遂行するように試みるであろう、結像システムに関して、2つのタスクの要件は、主として、衝突する。最後に、両問題は、眼瞼および睫毛によるオクルージョンによってさらに複雑になる。本明細書に説明される結像システムの実施形態は、これらの問題の一部または全部に対処する。図24A-24Fを参照して本明細書に説明される結像システム700の種々の実施形態は、本明細書に説明されるディスプレイデバイス(例えば、図2に示されるウェアラブルディスプレイシステム200および/または図6に示されるディスプレイシステム1000)を含む、HMDと併用されることができる。
【0197】
図24Aは、眼304を視認するために使用され、装着者のこめかみに近接して(例えば、ウェアラブルディスプレイシステム200のフレーム64、図2、例えば、耳掛け部上に)搭載される、結像機702bを備える、結像システム700の実施例を図式的に図示する。他の実施形態では、第2の結像機が、各眼が別個に結像されるように、装着者の他方の眼302のために使用される。結像機702bは、赤外線放射に敏感な赤外線デジタルカメラを含むことができる。結像機702bは、後方に面し、眼304に指向される(図6に示されるカメラ500と同様に)のではなく、前方(装着者の視覚の方向)に面するように搭載される。結像機702bを装着者の耳のより近くに配置することによって、結像機702bの重量もまた、耳のより近くとなり、HMDは、結像機が後方に面し、HMDの正面のより近くに(例えば、図2のディスプレイ62に近接して)配置される、HMDと比較して、装着がより容易になり得る。加えて、前向きに面した結像機702bを装着者のこめかみの近傍に設置することによって、装着者の眼304から結像機までの距離は、HMDの正面の近傍に配置される後方に面した結像機と比較して(例えば、図4に示されるカメラ500と比較して)、約2倍となる。画像の被写界深度は、本距離にほぼ比例するため、前向きに面した結像機702bのための被写界深度は、後方に面した結像機と比較して、約2倍となる。結像機702bのためのより大きい被写界深度は、大きいまたは突出した鼻、眉弓等を有する、装着者の眼領域を結像するために有利であり得る。
【0198】
結像機702bは、そうでなければ透明な光学要素706の内側表面704を視認するために位置付けられる。光学要素706は、HMDのディスプレイ708(または一対の眼鏡内のレンズ)の一部であることができる。光学要素706は、光学要素上に入射する可視光の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、以上のものに対して透過性であることができる。他の実施形態では、光学要素706は、透明である必要はない(例えば、仮想現実ディスプレイ内において)。光学要素706は、CLC軸外ミラー708を備えることができる。CLC軸外ミラー708は、第1の範囲の波長を反射させる一方、第2の範囲の波長(第1の範囲の波長と異なる)に対して実質的に透過性である、表面であることができる。第1の範囲の波長は、赤外線内であることができ、および第2の範囲の波長は、可視内であることができる。例えば、CLC軸外ミラー708は、ホットミラーを備えることができ、これは、赤外線光を反射させる一方、可視光を透過させる。そのような実施形態では、装着者からの赤外線光710a、712a、714aは、光学要素706に伝搬し、そこから反射し、反射された赤外線光710b、712b、714bをもたらし、これは、結像機702bによって結像されることができる。いくつかの実施形態では、結像機702bは、CLC軸外ミラー708によって反射された第1の範囲の波長の少なくともサブセット(非空サブセットおよび/または全部未満のサブセット等)に敏感である、またはそれを捕捉可能であり得る。例えば、CLC軸外ミラー708は、700nm~1.5μmの範囲内の赤外線光を反射させ得、結像機702bは、波長700nm~900nmにおける近赤外線光に敏感である、またはそれを捕捉可能であり得る。別の実施例として、CLC軸外ミラー708は、700nm~1.5μmの範囲内の赤外線光を反射させ得、結像機702bは、結像機702bが波長700nm~900nmにおける近赤外線光を捕捉し得るように、900nm~1.5μmの範囲内の赤外線光をフィルタリング除去する、フィルタを含んでもよい。
【0199】
外界(1144、図6)からの可視光は、光学要素706を通して透過され、装着者によって知覚されることができる。事実上、図24Aに示される結像システム700は、装着者の眼304に向かって逆指向される仮想結像機702cが存在するかのように作用する。仮想結像機702cは、装着者の眼704から光学要素706を通して伝搬される仮想赤外線光710c、712c、714c(点線として示される)を結像することができる。ホットミラー(または本明細書に説明される他のDOE)は、光学要素706の内側表面704上に配置され得るが、これは、限定ではない。他の実施形態では、ホットミラーまたはDOEは、光学要素706の外側表面上または光学要素706(例えば、体積HOE)内に配置されることができる。
【0200】
図24Bは、結像システム700の別の実施例を図式的に図示する。本実施形態では、視点歪曲が、視結像機702bを伴う視点制御レンズアセンブリ716b(例えば、偏移レンズアセンブリ、傾斜レンズアセンブリ、または傾斜偏移レンズアセンブリ)の使用によって、低減または排除され得る。いくつかの実施形態では、視点制御レンズアセンブリ716bは、結像機702bのレンズの一部であってもよい。視点制御レンズ716bは、結像機702bに対する法線が、DOE(またはHOE)またはホットミラーを含む、表面704の領域に対する法線と略平行であるように構成されることができる。事実上、図24Bに示される結像システム700は、装着者の眼304に向かって逆指向される仮想視点制御レンズアセンブリ716cを伴う仮想結像機702cであるかのように作用する。
【0201】
加えて、または代替として、図24Cに図式的に示されるように、光学要素706のCLC軸外ミラー708は、その表面704上に、軸外ホログラフィックミラー(OAHM)を有してもよく、これは、光710a、712a、714aを反射させ、反射された光710b、712b、714bを捕捉する、カメラ結像機702bによる眼304の視認を促進するために使用される。OAHM708は、同様に、屈折力を有してもよく、その場合、これは、図24Dに図式的に示されるように、軸外立体回折光学要素(OAVDOE)であることができる。図24Dに示される実施例では、仮想カメラ702cの効果的場所は、無限遠にある(かつ図24Dに示されない)。
【0202】
いくつかの実施形態では、HOE(例えば、OAHMまたはOAVDOE)は、複数のセグメントに分割されることができる。これらのセグメントはそれぞれ、例えば、セグメントが入射(赤外線)光を反射させる反射角度または屈折力を含む、異なる光学性質または特性を有することができる。セグメントは、光が各セグメントから結像機702bに向かって反射されるように構成されることができる。その結果、結像機702bによって入手された画像もまた、対応する数のセグメントに分割され、それぞれ、眼を異なる角度から効果的に視認する。図24Eは、眼304を異なる角度場所において結像する個別の仮想カメラ702c1、702c2、702c3として作用する、それぞれ、3つのセグメント718a1、718a2、718a3を伴う、OAHMを有する、ディスプレイシステム700の実施例を図式的に図示する。
【0203】
図24Fは、各セグメントが、眼304を異なる角度場所において結像する、無限遠における仮想カメラを生成する、屈折力(例えば、セグメント化されたOAVDOE)を有する、それぞれ、3つのセグメント718a1、718a2、718a3を伴う、OAHMを有する、ディスプレイシステム700の別の実施例を図式的に図示する。3つのセグメントが、図24Eおよび24Fに図式的に図示されるが、これは、例証のためであって、限定ではない。他の実施形態では、2つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、以上のセグメントが、利用されることができる。HOEのこれらのセグメントのいずれも、屈折力を有していない、またはその一部または全部が、屈折力を有することができる。
【0204】
3つのセグメント718a1、718a2、718a3は、図24Eおよび24Fでは、光学要素706を横断して水平に離間されるように示される。他の実施形態では、セグメントは、光学要素706上で垂直に離間されることができる。例えば、図24Gは、2つの垂直に離間されるセグメント718a1および718a2を有する、DOE718を図式的に示し、セグメント718a1は、光を結像機702b(セグメント718a1と同一略水平平面にあってもよい)に向かって反射させるように構成される、CLC軸外ミラーを備え、セグメント718a2は、光を結像機702bに向かって上向きに反射させるように構成される。二焦点レンズと同様に、図24Gに示される配列は、結像システム700が、装着者がHMDの上側部分を通して前方を見ている(実線矢印線を介して図式的に示される)とき、上側セグメント718a1から結像機702bによって入手された反射画像を使用し、装着者がHMDの下側部分を通して下向きに見ている(破線矢印線を介して図式的に示される)とき、下側セグメント718a2からの反射画像を使用することを可能にする際に有利であり得る。
【0205】
水平に離間および垂直に離間されるセグメントの混合が、他の実施形態では、使用されることができる。例えば、図24Hは、それぞれ、CLC軸外ミラーを備える、3×3のセグメントのアレイを伴う、HOE718の別の実施例を示す。結像機702bは、眼領域の異なるエリアおよびそこからの角度方向から生じる光線を表す、これらの9つのセグメントのそれぞれからの反射データを入手することができる。眼領域からHOE718に伝搬し、結像機702bに反射する、2つの例示的光線が、実線および破線として示される。結像システム700(または処理モジュール224または228)は、複数のセグメントからの反射データを分析し、眼の3次元形状または眼の視線方向(例えば、眼姿勢)を多視点的に計算することができる。
【0206】
セグメントを利用する光学システム700の実施形態は、複数の利点を有し得る。例えば、セグメントは、特定のタスクに最良の特定のセグメントを選択することによって、個々に使用されることができる、またはそれらは、集合的に使用され、眼の3次元形状または姿勢を多視点的に推定することができる。前者の場合、本選択性は、例えば、少なくとも眼瞼または睫毛によるオクルージョンを有する、装着者の虹彩の画像を選択するために使用されることができる。後者の場合、眼の3次元再構成が、配向(例えば、角膜の傍流の場所の推定によって)または遠近調節状態(例えば、瞳孔の見掛けの場所上のレンズ誘発歪曲の推定によって)を推定するために使用されることができる。
(ノッチ反射体に基づく偏光変換器)
【0207】
ライトフィールドディスプレイを実現するために、仮想画像の焦点は、輻輳・開散-遠近調節衝突を解決するように調節されるべきである。可変焦点レンズは、ディスプレイとユーザの眼との間で仮想画像の焦点を変化させるように設置されることができる。しかしながら、可変/切替可能焦点レンズの殆どが、偏光感受性である一方で、投影された仮想画像は、十分に偏光されない場合がある。そのようなディスプレイは、偏光非感受性レンズ(多くの場合、一対のレンズセット)または偏光器(非透過偏光における光の損失に起因して、明度が>50%低減する)を要求し得る。仮想画像偏光の効率的な変換が、コンパクト/光効率的な可変焦点ライトフィールドディスプレイを作製するために所望される。
【0208】
拡張現実ディスプレイにおいて仮想画像を生成するために、いくつかの狭帯域源(例えば、赤色、緑色、青色(RBG)LEDまたはレーザ)が、多くの場合、使用される。導波管ベースのディスプレイシステムは、ユーザの眼の中に画像を投影するように、回折光学要素を伴って構築されることができる。投影された画像は、多くの場合、画像の明確に画定された偏光が導波管の中に投入されるときでさえも、偏光純度を保存しない。
【0209】
本明細書に説明されるように、ノッチ反射体は、概して、実質的に改変されていない光の殆どの波長を透過させるが、比較的高い効率で具体的な波長の範囲内の光を反射させる、光反射体を指す。光が反射される、具体的な波長の範囲は、「ノッチ」と称される。ノッチ反射体は、時として、狭帯域反射体とも称される。ノッチ内の波長範囲は、例えば、<10nm、<50nm、<100nm、<250nm、またはこれらの値のうちのいずれか2つによって定義される範囲を含む、異なる範囲であってもよい。ノッチ反射体は、複数の誘電体層(多層)、液晶、メタ材料、メタ構造等から形成されることができる。ノッチ反射体は、回折光学要素、表面または体積ホログラム等を含むことができる。ノッチ反射体は、基板材料(例えば、ポリマーまたはガラス)上に積層されることができる。本明細書に説明される実装の多くでは、RGB光を反射させるために、反射体は、複数のノッチ反射体を備え、各反射体内のノッチは、具体的RGB色のうちの1つに同調される(例えば、R-ノッチ反射体、G-ノッチ反射体、およびB-ノッチ反射体を備える、反射体)。故に、各ノッチの波長範囲は、ディスプレイの中に投入される光の波長範囲に合致することができる(例えば、R-ノッチは、赤色LEDまたはレーザによって投入される赤色光の波長範囲に合致され、GおよびBノッチに関しても同様である)。
【0210】
本明細書に説明される種々の実施形態は、透過性基板、例えば、その上に形成された1つ以上の活性層を有する、研磨ガラスまたはポリマー基板を含む、ノッチ反射体を備える。本明細書に説明されるように、活性層は、本明細書に説明されるノッチ反射特性のうちの1つ以上のものを提供するように構成される、層またはコーティングを備える。1つ以上の活性層は、約50nm、約70nm、約100nm約150nm、またはこれらの値のうちのいずれか未満の範囲内、またはこれらの値のうちのいずれか2つによって定義される範囲内の波長範囲Δλを有する光をノッチ反射させるように構成され、範囲は、約620~780nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含む、赤色光、約492~577nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含む、緑色光、または約435~493nmの範囲内の1つ以上の波長の光を含む、青色光を中心とする。いくつかの実施形態では、波長範囲Δλは、約620~780nmの赤色光範囲、約492~577nmの緑色光範囲、または約435~493nmの青色光範囲を実質的に網羅し得る。
【0211】
本明細書に説明される種々の実施形態は、偏光ノッチ反射体として構成される、ノッチ反射体を備える。ノッチ反射範囲内で、偏光ノッチ反射体は、1つの極性を有する光が、実質的にそれを通して通過することを可能にする一方で、反対の極性を有する光を実質的に反射させる。例えば、ノッチ反射範囲内の左回り偏光(LHCP)および右回り円偏光(RHCP)の両方を有する光が、偏光ノッチ反射体上に入射するとき、ノッチ反射体は、RHCPおよびLHCPのうちの一方を有する光を実質的に反射させる一方で、RHCPおよびLHCPのうちの反対のものを有する光を実質的に通過させることができる。同様に、線形垂直偏光(LVP)および線形水平偏光(LHP)の両方を有する光が、偏光ノッチ反射体上に入射するとき、ノッチ反射体は、LVPおよびLHPのうちの一方を有する光を実質的に反射させる一方で、LVPおよびLHPのうちの反対のものを有する光を実質的に通過させることができる。
【0212】
本明細書に説明される種々の実施形態は、非偏光ノッチ反射体として構成される、ノッチ反射体を備える。ノッチ反射範囲内で、非偏光ノッチ反射体は、その偏光にかかわらず、その上に入射する光を実質的に反射させる。例えば、ノッチ反射範囲内のLHCPおよびRHCPの両方を有する光が、非偏光ノッチ反射体上に入射するとき、ノッチ反射体は、RHCPおよびLHCPの両方を有する光を実質的に反射させることができる。同様に、LVPおよびLHPの両方を有する光が、偏光ノッチフィルタ上に入射するとき、ノッチフィルタは、LVPおよびLHPの両方を有する光を実質的に反射させることができる。
【0213】
本明細書に説明される種々の実施形態では、偏光または非偏光ノッチ反射体として構成されるノッチ反射体はまた、偏光変換ノッチ反射体として独立して構成されることもできる。ノッチ反射範囲内で、偏光を有する光を反射させることに応じて、偏光変換ノッチ反射体は、反射された光の偏光を反対の極性に変換する。例えば、ノッチ反射範囲内のLHCPおよびRHCPのうちの一方を有する光が、偏光変換ノッチ反射体上に入射するとき、ノッチ反射体は、RHCPおよびLHCPのうちの一方をRHCPおよびLHCPのうちの反対のものに変換する。同様に、LVPおよびLHPのうちの一方を有する光が、偏光変換ノッチ反射体上に入射するとき、ノッチ反射体は、LVPおよびLHPのうちの一方をLVPおよびLHPのうちの反対のものに変換する。
【0214】
本明細書に説明されるように、ノッチ反射範囲(Δλ)内で、1つ以上の偏光を有する光を反射させるように構成されるノッチ反射体は、その上に入射する1つ以上の偏光を有する光の実質的に全てを反射させるように構成されることができる。例えば、ノッチ反射体が、RHCPおよびLHCPの一方または両方を有する光を反射させるように構成されるとき、ノッチ反射体は、例えば、その上に入射するRHCPおよびLHCPの一方または両方を有する光の80%を上回る、90%を上回る、95%を上回る、99%を上回る、99.99%を上回る、99.999%を上回る、または99.9999%を上回るものを反射させてもよい。他方では、ノッチ反射体が、RHCPおよびLHCPのうちの一方を有するが、他方を有していない光を反射させるように構成されるとき、ノッチ反射体は、例えば、その上に入射するRHCPおよびLHCPのうちの一方を有するが、他方を有していない光の80%を上回る、90%を上回る、95%を上回る、99%を上回る、99.99%を上回る、99.999%を上回る、または99.9999%を上回るものを反射させてもよい。逆に、ノッチ反射体は、反射されない光、例えば、ノッチ反射範囲(Δλ)外の波長、またはノッチ反射体が反射させるように構成されていない偏光を有する、光が、実質的に完全に透過される、例えば、その上に入射する光の80%を上回る、90%を上回る、95%を上回る、99%を上回る、99.99%を上回る、99.999%を上回る、または99.9999%を上回るものが透過され得るように、構成される。
【0215】
本明細書に説明される、あるディスプレイデバイスでは、導波管から外部結合される、ある程度の光をリサイクルすることが望ましくあり得る。例えば、導波管が、1つを上回る偏光を有する光を外部結合してもよい一方で、ユーザによって視認されることに先立って、光学機能、例えば、屈折力を外部結合された光に及ぼすように構成される、レンズ、例えば、透過性または反射レンズ等の光学要素は、偏光選択的であり得る。いくつかの状況下で、光学要素が光学機能を及ぼすように構成されていない偏光を有する光は、ユーザによって視認されることなく透過されてもよい。例えば、導波管に結合されるレンズは、屈折力を、偏光、例えば、RHCPまたはLHCPのうちの一方を有する光に及ぼす一方で、入射楕円または円偏光の偏光掌性とCLCG内のキラル構造の回転方向との間の合致の欠如に起因して、別の偏光、例えば、RHCPまたはLHCPのうちの他方を有する光を、それを通して透過させるように構成され得る。これらの状況では、RHCPまたはLHCPのうちの他方を有する光をリサイクルし、より高い明度を伴って視認体験をユーザに送達することが望ましくあり得る。これらおよび他の必要性に対処するために、以下では、1つ以上の偏光変換反射体を採用し、これらの必要性に対処する、導波デバイスの種々の実施形態が、開示される。
(例示的円偏光変換ディスプレイデバイス)
【0216】
図25Aは、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス2500Aを図示する。ディスプレイデバイス2500Aは、非偏光ノッチ反射体2508と偏光ノッチ反射体2512との間に介在される、アイピースとも称される導波管アセンブリ2504を備える。種々の実施形態では、導波管アセンブリ2504は、図6に関して上記で説明される導波管アセンブリ1178と類似様式において構成されることができる。図6に関して上記で説明される構成と同様に、動作時、ディスプレイデバイス2500Aは、眼4がディスプレイデバイス2500Aおよび世界1114の両方から光を受光するように、世界1114と眼4との間に配置されるであろう。
【0217】
特に、本明細書に説明される種々の実施形態では、ディスプレイデバイス2500Aの導波管アセンブリ2504は、x-方向に全内部反射(TIR)によって各個別の導波管内で光を伝搬するようにそれぞれ構成される、1つ以上の導波管(例えば、図6の1182、1184、1186、1188、1190)を備える。略x-方向に伝搬する光は、例えば、各個別の導波管内で伝搬する光を導波管から外へ再指向し、z-方向に画像情報を眼4に出力することによって、光を導波管から抽出するように構成される、外部結合光学要素または光抽出光学要素(例えば、図6の1282、1284、1286、1288、1290)を使用して、出力されてもよい。種々の実施形態では、明確にするために示されないが、導波管アセンブリ2504は、上記に説明されるように、外部結合光学要素として構成される1つ以上のCLC層から形成される、CLCGのうちのいずれかを含んでもよい。上記で説明される導波管アセンブリ2504の種々の他の詳細は、本明細書では省略される。
【0218】
依然として、図25Aを参照すると、本明細書に説明される種々の実施形態による、非偏光ノッチ反射体2508は、ノッチ反射範囲内で、非偏光ノッチ反射体2508が、その偏光にかかわらず、その上に入射する光を実質的に反射させるように、構成される。さらに、図示される実施形態では、非偏光反射体は、ノッチ反射範囲内で、偏光を有する光を反射させることに応じて、偏光変換ノッチ反射体が反射された光の偏光を反対の極性に変換するように、偏光変換ノッチ反射体として構成される。非偏光ノッチ反射体2508は、透過性基板、例えば、その上に形成された1つ以上の活性層を有する、研磨ガラスまたはポリマー基板を含む。本明細書に説明されるノッチ反射体のいくつかの実施形態では、基板上に形成される1つ以上の活性層は、その組み合わせが、上記で説明される種々のノッチ反射特性を生じさせる、1つ以上の誘電体コーティングを含むことができる。
【0219】
依然として、図25Aを参照すると、本明細書に説明される種々の実施形態による、偏光ノッチ反射体2512は、ノッチ反射範囲内で、偏光ノッチ反射体2512が偏光選択的様式でその上に入射する光を実質的に反射させるように、構成される。さらに、図示される実施形態では、偏光反射体2512は、非偏光ノッチ反射体2508と異なり、偏光ノッチ反射体2512が偏光変換ノッチ反射体として構成されないため、偏光を有する光を反射させることに応じて、偏光ノッチ反射体2512が反射された光の偏光を反対の極性に変換しないように、構成される。偏光ノッチ反射体2512は、透過性基板、例えば、その上に形成された1つ以上の活性層を有する、研磨ガラスまたはポリマー基板を含む。本明細書に説明されるノッチ反射体のいくつかの実施形態では、基板上に形成される1つ以上の活性層は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を含むことができる。基板上に形成される1つ以上の活性層は、上記で説明される種々の実施形態に従って説明される、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を含むことができる。
【0220】
依然として、図25Aを参照すると、以下では、ディスプレイデバイス2500Aはさらに、動作について説明される。上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。図示される実施形態では、導波管アセンブリ2504から外部結合される光は、LHCPを有する円偏光ビーム2516-Lと、RHCPを有する2516-Rとを含む。LHCPを有する光ビーム2516-LおよびRHCPを有する2516-Rは、ビームが偏光ノッチ反射体2512の表面上に衝突するまで、例えば、正のz-方向に進行する。
【0221】
偏光ノッチ反射体2512は、上記で説明されるものに類似するキラル構造、例えば、図10に関して上記で説明されるキラル構造1012-1、1012-2、…1012-iを有する、CLC層1004を備える。動作時、左回り円偏光を有する光ビームおよび右回り円偏光を有する光ビームの組み合わせを有する、入射光が、ブラッグ反射によって、偏光ノッチ反射体2512の表面上に入射するとき、円偏光掌性のうちの1つを伴う光は、CLC層1004によって反射される一方、反対偏光掌性を伴う光は、実質的干渉を伴わずに、CLC層1008を通して透過される。本明細書に説明されるように、本開示全体を通して、掌性は、伝搬方向において見られると定義される。実施形態によると、光ビーム2516-L、2516-Rの偏光の方向または偏光の掌性が、キラル構造1012-1、1012-2、…1012-iの液晶分子と同一の回転方向を有するように合致されるとき、入射光は、反射される。図示されるように、CLC層1004の表面上に入射するのは、左回り円偏光を有する光ビーム2516-Lおよび右回り円偏光を有する光ビーム2516-Rである。図示される実施形態では、キラル構造1012-1、1012-2、…1012-iの液晶分子は、入射光ビーム2516-L、2516-Rが、例えば、左回り円偏光を有する光ビーム1016-Lと同一の回転方向である、正のx-方向に進行する、方向において、連続的に時計回り方向に回転される。その結果、右回り円偏光を有する光ビーム2516-Lが、偏光ノッチ反射体2512から実質的に反射される一方で、右回り円偏光を有する光ビーム2516-Rは、偏光ノッチ反射体2512を通して実質的に透過される。
【0222】
CLC層1004から外部結合され、LHCPを有する光ビーム2516-Lは、光ビーム2516-Lと同一の偏光を留保する光ビーム2520-Lとして、偏光ノッチ反射体2512によって反射される。結果として生じる光ビーム2520-Lは、LHCPを有する光ビーム2520-Lが、非偏光ノッチ反射体2508の偏光変換特性に起因して、非偏光ノッチ反射体2508によって、反対の偏光掌性、例えば、RHCPを有する、光ビーム2520-Rの中に実質的に反射されるまで、非偏光ノッチ反射体2508に向かって伝搬する。RHCPを有する、結果として生じる光ビーム2520-Rは、眼4に進入するように、CLC層1004を通して、さらに偏光ノッチ反射体2512を通して実質的に透過される。依然として、図25Aを参照して、要約すると、導波管アセンブリ2504とユーザの眼4との間に偏光ノッチ反射体2512(例えば、コレステリック液晶(CLC)ノッチ反射体)を配置することによって、1つの偏光(例えば、右回り円偏光(RHCP))を有する光ビーム2516-Rが、偏光ノッチ反射体2512を通して透過される一方で、直交偏光(例えば、左回り円偏光(LHCP))を有する光2516-Lは、光ビーム2520-Lとして世界1114に向かって反射される。別のノッチ反射体、すなわち、非偏光ノッチ反射体2508(例えば、多層ノッチ反射体)は、世界1114と導波管アセンブリ2504との間に配置され、光ビーム2520-Rとしてユーザの眼に戻るように光ビーム2520-Lを反射させるように構成される。偏光ノッチ反射体2512、例えば、CLCノッチ反射体が、そこから反射される光の偏光を変換しない一方で、非偏光ノッチ反射体、例えば、多層反射体が、そこから反射される光の偏光を変換するため、光ビーム2516-Rはまた、示されるように偏光ノッチ反射体2512を通して透過されることもできる。両方のノッチ反射体2512、2508(例えば、CLCおよび多層)は、仮想画像のための光源のみを反射させ、世界1114への画像の影響を最小限にするように設計され得ることを理解されたい。
(例示的線形偏光変換ディスプレイデバイス)
【0223】
図25Bは、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス2500Bを図示する。図25Aに関して上記で図示されるディスプレイデバイス2500Aと同様に、ディスプレイデバイス2500Bは、非偏光ノッチ反射体2508と偏光ノッチ反射体2514、例えば、線形偏光ノッチ反射体との間に介在される、導波管アセンブリ2504を備える。導波管アセンブリ2504および非偏光ノッチ反射体2508は、図25Aに関して上記に説明されるように類似様式において構成され、したがって、本明細書では詳細に説明されない。
【0224】
依然として、図25Bを参照すると、図25Aに関して上記で説明される偏光ノッチ反射体2512と同様に、偏光ノッチ反射体2514は、図示される実施形態では、ノッチ反射範囲内で、ノッチ反射体2514が偏光選択的様式でその上に入射する光を実質的に反射させるように、構成される。さらに、図示される実施形態では、偏光反射体2514は、非偏光ノッチ反射体2508と異なり、偏光反射体2514が反射された光の偏光を反対の極性に変換しないように、構成される。
【0225】
しかしながら、図25Aに関して上記で説明される偏光ノッチ反射体2512と異なり、偏光ノッチ反射体2514は、図示される実施形態では、偏光ノッチ反射体2514がCLC層を含まないように構成される。代わりに、偏光ノッチ反射体2514は、透過性基板、例えば、その上に形成された1つ以上の活性層を有する、研磨ガラスまたはポリマー基板を含む。本明細書に説明されるノッチ反射体のいくつかの実施形態では、基板上に形成される1つ以上の活性層は、その組み合わせが、上記で説明される種々のノッチ反射特性を生じさせる、1つ以上の誘電体コーティングを含むことができる。
【0226】
依然として、図25Bを参照すると、ディスプレイデバイス2500Bはさらに、非偏光ノッチ反射体2508と導波管アセンブリ2504との間に介在される4分の1波長板2510を備える。
【0227】
依然として、図25Bを参照すると、以下では、ディスプレイデバイス2500Bはさらに、動作について説明される。上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。図示される実施形態では、導波管アセンブリ2504から外部結合される光は、LVPを有する線形偏光ビーム2516-Vと、LHPを有する2516-Hとを含む。LVPを有する光ビーム2516-VおよびLHPを有する2516-Hは、ビームが偏光ノッチ反射体2514の表面上に衝突するまで、例えば、正のz-方向に進行する。その上で、LVPを有する光ビーム2516-Vが、偏光ノッチ反射体2514から実質的に反射される一方で、LHPを有する光ビーム2516-Hは、偏光ノッチ反射体2514を通して実質的に透過される。
【0228】
導波管アセンブリ2504から外部結合され、LVPを有する、光ビーム2516-Vは、光ビーム2516-Vと同一の偏光を留保する光ビーム2520-Vとして、偏光ノッチ反射体2514によって反射される。LVPを有する、結果として生じる光ビーム2520-Vは、4分の1波長板2510に向かって伝搬し、それを通して透過され、非偏光ノッチ反射体2508から反射され、さらに、非偏光ノッチ反射体2508の偏光変換特性に起因して、反対の偏光掌性、例えば、LHPを有する、光ビーム2520-Hとして、4分の1波長板2510を通して透過される。LHPを有する、結果として生じる光ビーム2520-Hは、偏光ノッチ反射体2514を通して実質的に透過される。
【0229】
依然として、図25Bを参照して、要約すると、CLC含有偏光ノッチ反射体2512(図25A)の代わりに、具体的波長のための1つの線形偏光(例えば、線形垂直偏光(LVP))を反射させる、偏光ノッチ反射体2514を配置し、さらに、非偏光ノッチ反射体2508と導波管アセンブリ2504との間に介在される4分の1波長板2510を配置することによって、非偏光ノッチ反射体2508から反射される光の偏光は、示されるように直交(例えば、線形水平偏光(LHP))になる。図25Aに関して上記で説明されるCLC含有ノッチ反射体と同様に、投影された仮想画像の偏光は、効率的な様式(例えば、100%効率に近い)で1つの線形偏光に変換される。
(偏光変換器に基づく可変焦点仮想画像システム)
(例示的線形偏光可変焦点レンズ)
【0230】
図26Aおよび26Bは、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス2600A、2600Bを図示する。ディスプレイデバイス2600Aおよび2600Bは、構造的に同じである。ディスプレイデバイス2600Aが、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される一方で、ディスプレイデバイス2600Bは、実世界画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。
【0231】
ディスプレイデバイス2600A/2600Bは、図25Aに関して上記で説明されるディスプレイデバイス2500Aの種々のコンポーネントを備え、さらに、そこから出力される光を合焦および変換するための付加的光学コンポーネントを含む。図25Aに関して上記で図示されるディスプレイデバイス2500Aと同様に、ディスプレイデバイス2600A/2600Bは、非偏光ノッチ反射体2508と偏光ノッチ反射体2512との間に介在される導波管アセンブリ2504を備える。導波管アセンブリ2504、非偏光ノッチ反射体2508、および偏光ノッチ反射体2512は、図25Aに関して上記に説明されるように類似様式において構成され、したがって、本明細書ではさらに詳細に説明されない。
【0232】
ディスプレイデバイス2600A/2600Bは、加えて、非偏光ノッチ反射体2508、例えば、多層ノッチ反射体、および偏光ノッチ反射体2512、例えば、CLCノッチ反射体の外側に形成される、第1の4分の1波長板(QWP1)2604および第2の4分の1波長板(QWP2)2608を含み、さらに、QWP1 2504およびQWP2 2608の外側に形成される、第1の線形偏光レンズ(L1)2612および第2の線形偏光レンズ(L2)2616を含む。種々の実施形態では、L1およびL2の一方または両方は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって切替可能であり得る、切替可能レンズであることができる。さらに、L1およびL2の一方または両方は、可変焦点強度または焦点深度を有することができ、その焦点強度または焦点深度は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって、制御されることができる。
【0233】
図26Aを参照すると、ディスプレイデバイス2600Aは、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図25Aに関して上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。図示される実施形態では、導波管アセンブリ2504から外部結合される光は、LHCPを有する円偏光ビーム2516-Lと、RHCPを有する2516-Rとを含む。LHCPを有する光ビーム2516-LおよびRHCPを有する2516-Rは、ビームが偏光ノッチ反射体2512の表面上に衝突するまで、例えば、正のz-方向に進行する。偏光ノッチ反射体2512の中に含まれるCLC層1004により、右回り円偏光を有する光ビーム2516-Lが、偏光ノッチ反射体2512から実質的に反射される一方で、右回り円偏光を有する光ビーム2516-Rは、偏光ノッチ反射体2512を通して実質的に透過される。
【0234】
CLC層1004から外部結合され、LHCPを有する光ビーム2516-Lは、光ビーム2516-Lと同一の偏光を留保する光ビーム2520-Lとして、偏光ノッチ反射体2512によって反射される。結果として生じる光ビーム2520-Lは、LHCPを有する光ビーム2520-Lが、非偏光ノッチ反射体2508の偏光変換特性に起因して、非偏光ノッチ反射体2508によって、反対の偏光掌性、例えば、RHCPを有する、光ビーム2520-Rの中に実質的に反射されるまで、非偏光ノッチ反射体2508に向かって伝搬する。RHCPを有する、結果として生じる光ビーム2520-Rは、CLC層1004を有する偏光ノッチ反射体2512を通して実質的に透過される。
【0235】
偏光ノッチ反射体2512から出射することに応じて、RHCPを有する光ビーム2516-Rおよび2520-Rはさらに、円偏光ビーム2516-Rおよび2520-Rを、それぞれ、線形偏光ビーム2520-Hおよび2516-Hに変換する、QWP2 2608を通して透過される。その後、QWP2 2608から出射することに応じて、光ビーム2520-Hおよび2516-Hはさらに、L2 2616を通して透過される。アクティブ化されたとき、L2 2616は、眼4によって視認されることに先立って、光ビーム2520-Hおよび2516-Hを集束出力光ビーム2620に合焦または合焦解除させる。
【0236】
要約すると、図26Aの図示される実施形態は、線形偏光(例えば、図示される実施形態ではLHP)を有する光に作用するように構成される、可変焦点/切替可能レンズを有する導波管ベースの投影ディスプレイの一実施例を示す。したがって、仮想画像の光の偏光は、光が偏光ノッチ反射体2512、例えば、CLCノッチ反射体を通過するにつれて、円偏光のうちの1つ(例えば、図26AのRHCP)を有するように変換され、さらに、QWP2 2608によって線形偏光のうちの1つ(例えば、図26AのLHP)を有するように変換される。仮想画像の焦点は、図26Aに示されるように、L2 2616によって制御される。
【0237】
図26Bを参照すると、ディスプレイデバイス2600Bは、世界1114の画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図示されるように、それぞれ、LHPおよびLVPを有する、入射光ビーム2632-Hおよび2624-Vは、L1 2612に進入し、それ通して透過される。L1 2612から出射することに応じて、光ビーム2632-Hおよび2624-Vは、個別の光ビームを、それぞれ、RHCPおよびLHCPを有する、光ビーム2632-Rおよび2624-Lに変換する、QWP1 2604を通して通過する。光ビーム2632-Rおよび2624-Lは、続いて、非偏光ノッチ反射体2508、導波管アセンブリ2504、偏光ノッチ反射体2512、およびQWP2 2608を通して透過され、それによって、個別の光ビームを、それぞれ、LHPおよびLVPを有する、光ビーム2636-Hおよび2628-Vに再変換する。その後、光ビーム2636-Hおよび2628-Vは、L2 2616を通して透過され、それによって、それぞれ、個別の光ビーム2636および2628を出力する。
【0238】
実世界画像を出力するために、レンズL1 2612およびL2 2616は、線形偏光のうちの一方を有するが、他方を有していない、光に作用するように構成される。その結果、図示される実施形態では、入射光ビーム2632-Hおよび2624-Vのうちの一方、例えば、LHPを有する光ビーム2632-Hは、レンズL1 2612およびL2 2616によって影響されない。
【0239】
L1 2612およびL2 2616は、それを通して通過する光に反対レンズ効果または屈折力を及ぼすように構成されることができる。例えば、L1 2612が合焦レンズ効果を有するよう構成される場合、L2 2616は、反対レンズ効果が相互を無効にするように、合焦効果を有するよう構成されることができる。したがって、入射光ビーム2632-Hおよび2624-Vのうちの他方、例えば、LVPを有する光ビーム2632-Vは、それを通して通過することに応じて、L1 2612による、レンズ効果、例えば、合焦または合焦解除を受ける。しかしながら、LHCPを有する光ビーム2624-Lに変換され、LVPを有する光ビーム2628-Vに戻るように変換された後、L1 2612のレンズ効果は、反対レンズ効果を有するL2 2616によって無効にされる。したがって、その光遅延効果が相互を無効にする、2つの4分の1波長板QWP1 2604、QWP2 2608があるので、そして、そのレンズ効果が相互を無効にする、2つのレンズL1 2612およびL2 2616があるので、眼4によって視認されるような世界1114の画像が、実質的に影響を受け得ない一方で、仮想画像は、図26Bに関して上記に説明されるように、L2 2616によって影響される。
【0240】
上記に説明されるように、CLC層1004を含む偏光ノッチ反射体2512を有する、ディスプレイデバイス2500A(図25A)を使用して実施されるものに類似する偏光変換はまた、CLC層を含まない偏光ノッチ反射体2514を有する、ディスプレイデバイス2500B(図25B)を使用して実施されることもできる。故に、図26Cおよび26Dは、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス2600C、2600Dを図示し、ディスプレイデバイス2600C、2600Dは、CLC層を含まない偏光ノッチ反射体2514を有する。ディスプレイデバイス2600Cおよび2600Dは、構造的に同じである。ディスプレイデバイス2600Cが、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される一方で、ディスプレイデバイス2600Dは、実世界画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。
【0241】
図25Bに関して上記に図示されるディスプレイデバイス2500Bと同様に、ディスプレイデバイス2600C/2600Dは、非偏光ノッチ反射体2508と偏光ノッチ反射体2514との間に介在される導波管アセンブリ2504を備える。導波管アセンブリ2504および非偏光ノッチ反射体2508は、図25Aに関して上記に説明されるように類似様式において構成され、したがって、本明細書ではさらに詳細に説明されない。
【0242】
依然として、図26Cを参照すると、図25Bに関して上記で説明されるような類似様式において、偏光ノッチ反射体2514は、図示される実施形態では、ノッチ反射範囲内で、ノッチ反射体2514が偏光選択的様式でその上に入射する光を実質的に反射させるように、構成される。さらに、図示される実施形態では、偏光反射体2514は、非偏光ノッチ反射体2508と異なり、偏光反射体2514が反射された光の偏光を反対の極性に変換しないように、構成される。
【0243】
依然として、図25Bに関する上記の説明と同様に、ディスプレイデバイス2600C/2600Dの偏光ノッチ反射体2514は、図示される実施形態では、偏光ノッチ反射体2514がCLC層を含まないように構成される。加えて、ディスプレイデバイス2600C/2600Dはさらに、非偏光ノッチ反射体2508と導波管アセンブリ2504との間に介在される第2の4分の1波長板QWP1 2510を備える。
【0244】
ディスプレイデバイス2600C/2600Dは、加えて、非偏光ノッチ反射体2508、例えば、多層ノッチ反射体の左側(世界1114の側)に形成される、第1の4分の1波長板(QWP1)2604を含み、さらに、それぞれ、QWP1 2504および偏光ノッチ反射体2514の外側に形成される、第1の線形偏光レンズ(L1)2612および第2の線形偏光レンズ(L2)2616を含む。種々の実施形態では、L1およびL2の一方または両方は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって切替可能であり得る、切替可能レンズであることができる。さらに、L1およびL2の一方または両方は、可変焦点強度または焦点深度を有することができ、その焦点強度または焦点深度は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって、制御されることができる。
【0245】
図26Cを参照すると、ディスプレイデバイス2600Cは、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図25Bに関して上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。図示される実施形態では、導波管アセンブリ2504から外部結合される光は、LVPを有する線形偏光ビーム2516-Vと、LHPを有する2516-Hとを含む。LVPを有する光ビーム2516-VおよびLHPを有する2516-Hは、ビームが偏光ノッチ反射体2514の表面上に衝突するまで、例えば、正のz-方向に進行する。その上で、LVPを有する光ビーム2516-Vが、偏光ノッチ反射体2514から実質的に反射される一方で、LHPを有する光ビーム2516-Hは、偏光ノッチ反射体2514を通して実質的に透過される。
【0246】
導波管アセンブリ2504から外部結合され、LVPを有する、光ビーム2516-Vは、光ビーム2516-Vと同一の偏光を留保する光ビーム2520-Vとして、偏光ノッチ反射体2514によって反射される。LVPを有する、結果として生じる光ビーム2520-Vは、QWP2 2510に向かって伝搬し、それを通して透過され、非偏光ノッチ反射体2508から反射され、さらに、非偏光ノッチ反射体2508の偏光変換特性に起因して、反対の偏光掌性、例えば、LHPを有する、光ビーム2520-Hとして、QWP2 2510を通して透過される。LHPを有する、結果として生じる光ビーム2520-Hは、偏光ノッチ反射体2514を通して実質的に透過される。
【0247】
偏光ノッチ反射体2514から出射することに応じて、LHPを有する光ビーム2516-Vおよび2516-Hはさらに、L2 2616を通して透過される。アクティブ化されたとき、L2は、眼4によって視認されることに先立って、光ビーム2520-Hおよび2516-Hを集束出力光ビーム2620に合焦または合焦解除させる。
【0248】
図26Dを参照すると、ディスプレイデバイス2600Dは、世界1114の画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図示されるように、それぞれ、LHPおよびLVPを有する、入射光ビーム2632-Hおよび2624-Vは、L1 2612に進入し、それを通して透過される。L1 2612から出射することに応じて、光ビーム2632-Hおよび2624-Vは、個別の光ビームを、それぞれ、RHCPおよびLHCPを有する、光ビームに変換する、QWP1 2604を通して通過する。光ビーム2632-Rおよび2624-Lは、続いて、非偏光ノッチ反射体2508を通して透過され、その後に、RHCPおよびLHCPを有する光ビームを、それぞれ、LHPおよびLVPを有する、光ビーム2636-Hおよび2628-Vに後方変換する、QWP2 2510が続く。その後、光ビーム2636-Hおよび2628-Vは、導波管アセンブリ2504を通して透過され、その後に偏光ノッチ反射体2514が続き、その後にL2 2616が続き、それによって、それぞれ、個別の光ビーム2636および2628を出力する。
【0249】
図26A/26Bに関して上記で説明されるディスプレイデバイスと同様に、レンズL1 2612およびL2 2616は、線形偏光のうちの一方を有するが、他方を有していない、光に作用するように構成される。その結果、図示される実施形態では、入射光ビーム2632-Hおよび2624-Vのうちの一方、例えば、LHPを有する光ビーム2632-Hは、レンズL1 2612およびL2 2616によって影響されない。
【0250】
また、図26A/26Bに関して上記で説明されるディスプレイデバイスと同様に、その光遅延効果が相互を無効にする、2つの4分の1波長板QWP1 2604、QWP2 2608があるので、そして、そのレンズ効果が相互を無効にする、2つのレンズL1 2612およびL2 2616があるので、眼4によって視認されるような世界1114の画像が、実質的に影響を受けない一方で、仮想画像は、図26Cに関して上記に説明されるように、L2 2616によって影響される。
【0251】
要約すると、図26Cおよび26Dに図示される実施形態では、その中にCLC層を備える、偏光ノッチ反射体を有する、ディスプレイデバイス2600A/2600Bを使用して、達成されるものに類似する偏光変換は、図26Cおよび26Dに示されるように、その中にCLC層を有する偏光ノッチ反射体2514(図26A/26B)の代わりに、偏光ノッチ反射体2514、例えば、線形偏光ノッチ反射体を使用して、達成されることができる。仮想画像の偏光を変換するために、QWP2 2510は、非偏光ノッチ反射体2508と導波管アセンブリ2504との間に配置される。偏光ノッチ反射体2514、例えば、線形偏光ノッチ反射体が、仮想画像偏光を線形偏光(例えば、LHP)に変換するため、別の4分の1波長板QWP1 2604が、補償するようにL1 2612と非偏光ノッチ反射体2508との間に配置される。
(例示的円偏光可変焦点レンズ)
【0252】
任意の理論によって拘束されるわけではないが、光ビームが光の偏光状態の空間内で閉鎖サイクルに沿って辿られるとき、累積経路長から、および幾何学的位相から動的位相を入手し得る。幾何学的位相から入手される動的位相は、偏光の局所変化に起因する。対照的に、所望の位相面を形成するための幾何学的位相に基づくいくつかの光学要素は、パンチャラトナムベリー位相光学要素(PBOE)と称され得る。PBOEは、高速軸の配向が波長板要素の空間位置に依存する、波長板要素から構築されてもよい。PBOEの用途は、種々の他の用途の中でもとりわけ、回折格子、例えば、ブレーズド格子、集束レンズ、およびアキシコンを含む。
【0253】
以下では、図27A-27Dに関して、PBレンズの直接変調によって、または静的PBレンズに結合されるLC波長板の変調によって、動的に切り替えられ得る、例えば、パンチャラトナムベリー位相(PB)レンズ要素を含む、切替可能レンズ要素または切替可能レンズアセンブリを採用する、ディスプレイデバイスが、説明される。異なる焦点距離を伴う複数のPBレンズ要素がスタックされるとき、レンズスタックの全体的な焦点は、それらの間に設置されるPBレンズまたはLC波長板を変調させることによって、それらの間で切り替えられることができる。有利には、PBレンズは、円偏光を有する光を合焦または合焦解除させるように構成されることができる。その結果、ディスプレイデバイス、例えば、ディスプレイデバイス2600A、2600Bの一部として含まれる4分の1波長板は、仮想画像偏光がCLC反射体を通して円偏光(例えば、RHCP)に変換されるため、省略されることができる。
【0254】
図27Aおよび27Bは、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス2700A、2700Bを図示する。ディスプレイデバイス2700Aおよび2700Bは、構造的に同じである。ディスプレイデバイス2700Aが、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される一方で、ディスプレイデバイス2700Bは、実世界画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。
【0255】
ディスプレイデバイス2700A/2700Bは、図26Aおよび26Bに関して上記で説明されるディスプレイデバイス2600A/2600Bの種々のコンポーネントを備え、さらに、そこから出力される光を集束および変換するための付加的光学コンポーネントを含む。図26Aおよび26Bに関して上記で図示されるディスプレイデバイス2600A/2600Bと同様に、ディスプレイデバイス2700A/2700Bは、非偏光ノッチ反射体2508と偏光ノッチ反射体2512との間に介在される導波管アセンブリ2504を備える。導波管アセンブリ2504、非偏光ノッチ反射体2508、および偏光ノッチ反射体2512は、図26Aおよび26Bに関して上記に説明されるように類似様式において構成され、したがって、本明細書ではさらに詳細に説明されない。
【0256】
しかしながら、ディスプレイデバイス2600A/2600Bと異なり、ディスプレイデバイス2700A/2700Bでは、非偏光ノッチ反射体2508、例えば、多層ノッチ反射体、および偏光ノッチ反射体2512、例えば、CLCノッチ反射体の外側に形成される4分の1波長板は、省略される。さらに、ディスプレイデバイス2600A/2600Bと異なり、線形偏光レンズの代わりに、ディスプレイデバイス2700A/2700Bは、それぞれ、非偏光ノッチ反射体2508および偏光ノッチ反射体2512の外側に形成される、第1のPBレンズ(PB L1)2712および第2のPBレンズ(PB L2)2716を含む。種々の実施形態では、PB L1 2712およびPB L2 2716の一方または両方は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって切替可能であり得る、切替可能レンズであることができる。さらに、PB L1 2712およびPB L2 2716の一方または両方は、可変焦点強度、屈折力、または焦点深度を有することができ、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって、制御されることができる。
【0257】
図27Aを参照すると、ディスプレイデバイス2700Aは、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。動作時、図25Aに関して上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。LHCPを有する円偏光ビーム2516-LおよびRHCPを有する2516-Rを含む、導波管アセンブリ2504から外部結合される光ビームの経路は、RHCPを有する光ビーム2516-Rおよび2520-Rが、CLC層1004を有する偏光ノッチ反射体2512を通して透過されるまで、図26Aに関して上記で説明されるものと同一である。偏光ノッチ反射体2512から出射することに応じて、RHCPを有する光ビーム2516-Rおよび2520-Rはさらに、PB L2 2716を通して透過される。アクティブ化されたとき、PB L2は、眼4によって視認されることに先立って、光ビーム2520-Hおよび2516-Hを集束出力光ビーム2620に合焦または合焦解除させる。
【0258】
図27Bを参照すると、ディスプレイデバイス2700Bは、世界1114の画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図示されるように、それぞれ、RHCPおよびLHCPを有する、入射光ビーム2632-Rおよび2624-Lは、続いて、非偏光ノッチ反射体2508、導波管アセンブリ2504、偏光ノッチ反射体2512およびPB L2 2716を通して透過される、光ビーム2636-Rおよび2628-Lとして、PB L1 2712を通して透過される。図26Bに関して上記に図示されるディスプレイデバイス2600Bと異なり、ディスプレイデバイス2700の中に4分の1波長板がないため、光ビームは、位相変換および合焦の全体を通して円偏光ビームとして留まる。その後、光ビーム2636-Rおよび2628-Lは、PB L2 2716を通して透過され、それによって、それぞれ、個別の光ビーム2632および2628を出力する。
【0259】
実世界画像を出力するために、レンズPB L1 2712およびPB L2 2716は、円偏光のうちの一方を有するが、他方を有していない、光に作用するように構成される。その結果、図示される実施形態では、入射光ビーム2632-Rおよび2624-Lのうちの一方、例えば、LHCPを有する光ビーム2624-Lは、レンズPB L1 2712およびPB L2 2716によって影響されない。
【0260】
PB L1 2712およびPB L2 2716は、それを通して通過する光に反対レンズ効果を及ぼすように構成されることができる。例えば、PB L1 2712が合焦レンズ効果を有するよう構成される場合、PB L2 2716は、反対レンズ効果が相互を無効にするように、合焦解除効果を有するよう構成されることができる。その結果、眼4によって視認されるような世界1114の画像が、実質的に影響を受け得ない一方で、仮想画像は、図27Aに関して上記に説明されるように、PB L2 2716によって影響される。
【0261】
上記に説明されるように、CLC層1004を含む偏光ノッチ反射体2512を有する、ディスプレイデバイス2500A(図25A)を使用して実施されるものに類似する偏光変換はまた、CLC層を含まない偏光ノッチ反射体2514を有する、ディスプレイデバイス2500B(図25B)を使用して実施されることもできる。故に、図27Cおよび27Dは、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス2700C、2700Dを図示し、ディスプレイデバイス2700C、2700Dは、CLC層を含まない偏光ノッチ反射体2514を有する。ディスプレイデバイス2600Cおよび2600Dは、構造的に同じである。ディスプレイデバイス2700Cが、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される一方で、ディスプレイデバイス2700Dは、実世界画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。
【0262】
図25Bに関して上記に図示されるディスプレイデバイス2500Bと同様に、ディスプレイデバイス2700C/2700Dは、非偏光ノッチ反射体2508と偏光ノッチ反射体2514との間に介在される導波管アセンブリ2504を備える。導波管アセンブリ2504および非偏光ノッチ反射体2508は、図25Aに関して上記に説明されるように類似様式において構成され、したがって、本明細書ではさらに詳細に説明されない。
【0263】
ディスプレイデバイス2700C/2700Dは、加えて、非偏光ノッチ反射体2508、例えば、多層ノッチ反射体と導波管アセンブリ2504との間に形成される、第1の4分の1波長板(QWP1)2604と、偏光ノッチ反射体2514と第2のPBレンズ(PB L2)2616との間に形成される、第2の4分の1波長板(QWP2)2510とを含む。ディスプレイデバイス2700C/2700Dはさらに、非偏光ノッチ反射体2508の外側に第1のPBレンズ(PB L1)2612を含む。したがって、ディスプレイデバイス2700C/2700Dは、QWP1 2604およびQWP2510の相対位置およびレンズのタイプを除いて、図26Cおよび27Dに関して説明されるディスプレイデバイス2600C/2600Dに類似する。
【0264】
種々の実施形態では、PB L1 2612およびPB L2 2616の一方または両方は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって切替可能であり得る、切替可能レンズであることができる。さらに、PB L1 2612およびPB L2 2616の一方または両方は、可変焦点強度または焦点深度を有することができ、その焦点強度または焦点深度は、例えば、電場、電圧、または電流の印加によって、制御されることができる。
【0265】
図27Cを参照すると、ディスプレイデバイス2700Cは、仮想画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図25Bに関して上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。LVPを有する線形偏光ビーム2516-VおよびLHPを有する2516-Hを含む、導波管アセンブリ2504から外部結合される光ビームの経路は、LVPを有する光ビーム2516-Vおよび2520-Vが、偏光ノッチ反射体2514、例えば、線形偏光ノッチ反射体を通して透過されるまで、図26Cに関して上記で説明されるものと同一である。偏光ノッチ反射体2514から出射することに応じて、光ビーム2516-Vおよび2520-Vは、QWP2 2510を通して透過され、それによって、RHCPを有する光ビーム2516-Rおよび2520-Rに変換される。その後、RHCPを有する光ビーム2516-Rおよび2520-Rはさらに、PB L2 2716を通して透過される。アクティブ化されたとき、PB L2は、眼4によって視認されることに先立って、光ビーム2520-Rおよび2516-Rを集束出力光ビーム2620に合焦または合焦解除させる。
【0266】
図27Dを参照すると、ディスプレイデバイス2700Dは、世界1114の画像をユーザに出力することを説明するために本明細書で使用される。図示されるように、それぞれ、RHCPおよびLHCPを有する、入射光ビーム2632-Rおよび2624-Lは、PB L1 2712を通して、非偏光ノッチ反射体2508を通して、およびQWP1 2604を通して透過され、それに応じて、光ビームは、線形偏光ビームに変換される。円偏光ビームはさらに、導波管アセンブリ2504、偏光ノッチ反射体2514、例えば、線形偏光ノッチ反射体を通して、およびQWP2 2510を通して透過され、それに応じて、光ビームは、それぞれ、RHCPおよびLHCPを有する、円偏光ビーム2636-Rおよび2628-Lに後方変換される。その後、光ビーム2636-Rおよび2628-Lは、PB L2 2716を通して透過され、それによって、それぞれ、個別の光ビーム2636および2628を出力する。
【0267】
実世界画像を出力するために、レンズPB L1 2712およびPB L2 2716は、円偏光のうちの一方を有するが、他方を有していない、光に作用するように構成される。その結果、図示される実施形態では、入射光ビーム2632-Rおよび2624-Lのうちの一方、例えば、LHCPを有する光ビーム2624-Lは、レンズPB L1 2712およびPB L2 2716によって影響されない。
【0268】
PB L1 2712およびPB L2 2716は、それを通して通過する光に反対レンズ効果を及ぼすように構成されることができる。例えば、PB L1 2712が合焦レンズ効果を有するよう構成される場合、PB L2 2716は、反対レンズ効果が相互を無効にするように、合焦解除効果を有するよう構成されることができる。その結果、眼4によって視認されるような世界1114の画像が、実質的に影響を受け得ない一方で、仮想画像は、図27Cに関して上記に説明されるように、PB L2 2716によって影響される。
(偏光感受性可変焦点レンズのための例示的空間オフセット補償器)
【0269】
PBレンズ等の偏光感受性レンズが使用されるとき、2つの直交偏光画像が、レンズを通した異なる光学通過を受ける。例えば、PBレンズは、世界画像を、(それらの間に空間オフセットを伴う二重画像につながり得る)異なる倍率を有する2つの偏光画像に分割することができる。本効果は、図27Aおよび27Bのディスプレイデバイス2700A/2700Bと同様に構成されるディスプレイデバイス2800Aを図示する、図28Aに図示される。上記に説明されるように、2つのPBレンズは、相互のレンズ効果を無効にするように構成されることができるが、LHCPを有する光ビーム2632によって、およびRHCPを有する光ビーム2628によって形成される、2つの偏光画像のサイズのオフセット2804は、図28Aに図示されるように残留し得る。例えば、図28Aでは、PB L1は、LHCPを有する光ビーム2624-Lに負の屈折力を及ぼす一方で、RHCPを有する光ビーム2632-Rに正の屈折力を及ぼす。以下では、オフセット2804を補償するように構成される種々の配列が、開示される。
【0270】
図28Bは、一対のレンズ2804、2808、例えば、一対のPBレンズを備える、オフセット補償器2800Bを図示する。一対のレンズPB L3 2804およびPB L4 2808は、RHCPおよびLHCPを有する入射光ビームがPB L3上に入射するとき、PB L3が、LHCPを有する光ビームに正の屈折力を及ぼす一方で、RHCPを有する光ビームに負の屈折力を及ぼすように、構成される。したがって、PB L3 2804およびPL4 2808の屈折力は、空間オフセット2812が、方向が反対であり、オフセット補償器2800Bから出力される出力光ビーム2632および2628と比較して大きさが実質的に同一である、ディスプレイデバイス2800A(図28A)から出力される出力光ビーム2632と2628との間に存在するように、それぞれ、PB L1 2612およびPB L2 2716のものと反対である。したがって、図28Aに図示される空間オフセット2804は、図28Bに図示されるものと反対の方向に同一の大きさを有するオフセット2812を生成する、一対のレンズを設置することによって、補償されることができる。
【0271】
図28Cは、オフセット補償器2800B(図28B)とともにスタックされたディスプレイデバイス2800A(図28A)の組み合わせを図示する。図28Aの光学系で使用されるものと同一タイプの可変焦点レンズが、オフセット補償器を構築するために使用されることができる。静的レンズが、部分補償が容認可能であるときに使用されることができる。図示されるように、オフセットは、ノッチフィルタの前に偏光器(例えば、線形LCレンズ用の線形偏光器またはPBレンズ用の円偏光器)を設置する一方で、世界画像の明度を犠牲にすることによって、回避されることができる。依然として、仮想画像は、影響されない。オフセット補償器2800Bは、(例えば、図28Cに示されるように)アイピースの世界の方に配置されることができる、またはアイピースの眼の方に(例えば、ユーザの眼が位置する右に向かって)配置されることができる。複数のオフセット補償器が、使用されることができる。
【0272】
種々のディスプレイデバイスに関して上記に説明されるように、導波管アセンブリ2504内の1つ以上の導波管(例えば、図6の1182、1184、1186、1188、1190)内で、概して、伝搬方向、例えば、x-方向に伝搬する光は、直交方向、例えば、z-方向に画像情報を出力するように、例えば、外部結合光学要素または光抽出光学要素(例えば、図6の1282、1284、1286、1288、1290)を使用して、導波管から出力されてもよい。上記に説明されるように、外部結合光学要素の種々の実施形態は、コレステリック液晶格子(CLCG)を備えてもよい。光が1つ以上の導波管(例えば、図6の1182、1184、1186、1188、1190)内で伝搬すると、CLCG(例えば、図6の1282、1284、1286、1288、1290)は、1つ以上の導波管から外へ光を結合する。CLCGのCLC層のある構成の下で、外部結合された光は、実質的に単一の方向、例えば、z-方向に均一な偏光状態を有することができる。例えば、液晶分子が、同一方向、例えば、時計回りまたは反時計回りに回転される、キラル構造(例えば、図10の1012-1、1012-2、…1012-i)を有するCLCGのCLC層は、実質的に均一な偏光、例えば、LHCPまたはRHCPを有する、光を外部結合してもよい。これらの実施形態では、導波管アセンブリ2504が、実質的に均一な偏光を有する光を外部結合するため、CLCGを備える導波管アセンブリ2504を組み込む、ディスプレイデバイスは、出力光の偏光を変換するための上記で説明される光学要素のうちのいくつかを省略してもよい。
(可変焦点レンズを伴う例示的偏光アイピース)
【0273】
以下では、アイピース1004は、他の方向(例えば、図29では左に、世界に向けて)と比較して、特定の方向に(例えば、図29では右に、眼に向けて)光を優先的に投影してもよい。図29を参照すると、ディスプレイデバイス2900は、導波管アセンブリ2904が、それぞれ、第1および第2のPBレンズ2612および2616の間に介在される、導波管アセンブリ2904を備える。有利には、本実施例では、導波管アセンブリ2904から出力される画像の光ビーム2636-Rがすでに偏光されている(例えば、右回り円偏光またはRHCP)ため、付加的偏光器または偏光変換は、アイピース1004から投影される光が、すでに優先的にレンズ2616によって作用される偏光状態(本実施例ではRHCP)であるため、省略されてもよい。したがって、導波管アセンブリ2904内で、TIR下で伝搬する光の一部は、例えば、円偏光ビーム2636-R(または他の実装では線形偏光ビーム)として、その中に形成されたDOEによって外部結合されてもよい。RHCPを有する光ビーム2636-Rは、眼4によって視認される前に、ビームが偏光ノッチ反射体を通過することなくPB L2 2616上に衝突するまで、例えば、正のz-方向に進行する。アイピース1004は、所望の方向に、(随意に)所望の偏光状態を伴って(例えば、図29では、RHCPを伴って右に)光を非対称に投影するように設計される、DOE、メタ材料、ホログラムを含んでもよい。
(例示的変形可能ミラー可変焦点ディスプレイ)
【0274】
いくつかの実施形態では、変形可能ミラーが、ミラーから反射されるときに仮想画像上に可変焦点効果をもたらすために使用されることができる。図30は、導波管アセンブリ2904および変形可能ミラー3004を使用して、画像情報をユーザに出力するように構成される、ディスプレイデバイス3000を図示する。ディスプレイデバイス3000は、導波管アセンブリ2904が、(屈折力を有するように)湾曲または変形可能ミラー3004と随意のクリーン偏光器3008との間に介在される、導波管アセンブリ2904を備える。図29を参照して説明されるように、アイピース2904は、本実施例では、右(眼に向けて)ではなく左に向かって(世界に向けて)光を非対称に投影するように構成されてもよい。アイピース2904は、所望の非対称方向および/または所望の偏光状態(例えば、線形または円形)で光を優先的に投影し得る、DOE、メタ材料、ホログラムを備えてもよい。例えば、図34に示されるように、アイピース2904は、CLC層またはCLCGを備えてもよい。
【0275】
動作時、図29に関して上記に説明されるように、導波管アセンブリ2904内の1つ以上の導波管内でx-方向に伝搬する光の一部は、均一な円偏光(例えば、RHCP)を有する光ビーム3012として、z-方向に再指向または外部結合されてもよい。導波管アセンブリ2904は、湾曲または変形可能ミラー3004に向かって(ユーザの眼4の反対側に)仮想画像の光ビーム3012を投影する。いくつかの実施形態では、変形可能ミラー3004は、指定偏光を有する光、例えば、CLCGの外部結合偏光と同一の偏光を有する光を反射させるように、かつ実世界1114からの光が眼4に向かって透過されることを可能にするように、偏光反射層(例えば、多層線形偏光反射体または広帯域コレステリック液晶円偏光反射体)でコーティングされる。いくつかの他の実施形態では、偏光反射層の代わりに、変形可能ミラー3004は、導波管アセンブリ2904からの外部結合された光の仮想画像帯域幅に合致する、狭い帯域幅Δλ内の光を反射させるように設計される、ノッチ反射層またはCLC反射層でコーティングされる。いくつかの実施形態では、クリーンアップ偏光器3008が、随意に、変形可能ミラーを通過することなく任意の残像を排除するように、図30に示されるように設置されることができる。
(コレステリック液晶レンズ)
【0276】
本明細書の他の場所に説明されるように(例えば、図30および34参照)、いくつかのディスプレイデバイスは、世界に向けて(例えば、世界1114に向かってユーザの眼4から離れるように)光を非対称に投影するように構成される、アイピースと、次いで、ユーザの眼4に向かって戻るように光の方向を(例えば、反射または回折によって)逆転させる、光学構造(例えば、図30の変形可能ミラー3004または図34のCLCレンズ)とを備える。
【0277】
図31Aおよび31Bは、反射回折レンズ3100Aが、透過性PB LCレンズと類似様式において反射偏光ミラーとしての役割を果たすパターン化されたCLC材料から形成される、ディスプレイデバイスの一部として実装され得る反射回折レンズ3100Aを図示する。図31Aは、二元フレネルレンズパターンの上の液晶配向子(矢印)の局所配向を図示する。故に、CLCレンズ3100Aは、(印加される電場等によって調節可能であり得る)屈折力を有するように構成されることができる。CLCレンズ3100Aの実施形態は、図30のディスプレイでは変形可能ミラー3004の代替物として使用されることができる、または(例えば、ミラー3004の表面上にCLCレンズをコーティングまたは積層することを介して、例えば、CLCレンズ3100Aおよびミラー3004を組み合わせることによって)図30のディスプレイでは付加的反射性または屈折力を提供するために使用されることができる。
【0278】
図31Bを参照すると、レンズ3100Aが、CLCキラリティの掌性(例えば、RHCP)に対応する(例えば、同一の掌性を有する)円偏光を有する、円偏光入射光3012で照明されるとき、反射された光3016は、透過性PBレンズに類似するレンズ効果を呈する。他方では、直交偏光(例えば、LHCP)を伴う光が、干渉を伴わずに透過される。レンズ3100Aは、約10nm未満、約25nm未満、約50nm未満、約100nm未満の範囲、またはある他の範囲内の帯域幅を有するように構成されることができる。
【0279】
図31Cは、複数の反射回折レンズ3100-R、3100-G、および3100-Bを備える、反射回折レンズ3100Cを図示する。図示される実施形態では、反射回折レンズ3100-R、3100-G、および3100-Bは、スタックされた構成にあり、それぞれ、赤色、緑色、および青色スペクトル内の波長Δλの範囲内の光を反射させるように構成される。レンズ3100Cが、CLCキラリティの掌性に対応する円偏光(例えば、RHCP)と、赤色、緑色、および青色スペクトル内の波長Δλの範囲内の波長とを有する、円偏光入射光3012で照明されるとき、反射された光3016は、透過性PBレンズに類似するレンズ効果を呈する。他方では、直交偏光(例えば、LHCP)を伴う光が、干渉を伴わずに透過される。
【0280】
回折レンズ(例えば、フレネルレンズ)は、多くの場合、焦点距離3204が光の波長に応じて変動するにつれて、深刻な色収差を被る。これは、レンズ3200Aから異なる距離において集束されている入射赤色、緑色、および青色光を示す、回折レンズ3200Aに関して図32Aに図示される。
【0281】
CLC材料の適度な帯域幅の利益を受けると、レンズのスタックは、異なる色に関して実質的に同一の焦点距離を有するように実装されることができる。図32Bは、図31Cに関して図示される反射回折レンズ3100Cに類似するスタックされた構成において複数の反射回折レンズ3200-R、3200-G、および3200-Bを備える、反射回折レンズ3200Bを図示する。図32Bに示されるように、3つの個々のレンズ3200-R、3200-G、および3200-Bは、それぞれ、赤色、緑色、および青色波長に関して実質的に同一の焦点距離または屈折力を有するように設計される。CLC材料の帯域幅が、多くの実装では約50nm~100nmであるため、3つの波長の間のクロストークが、低減される、または最小限にされることができる。3つのCLC層が示されているが、より少数または多数の層が、レンズ3200B上に入射する光の色に対応して使用されることができる。
(CLCレンズの間の例示的動的切替)
【0282】
図33Aは、異なる焦点距離の間の動的切替のために構成される、反射回折レンズアセンブリ3300を図示する。動的切替は、第1、第2、および第3の多層回折レンズCLC L1、CLC L2、およびCLC L3を備える、複数の反射回折レンズサブアセンブリ3300-1、3300-2、および3300-3をスタックすることによって達成され、多層回折レンズCLC L1、CLC L2、およびCLC L3はそれぞれ、複数のレンズ3100-R、3100-G、および3100-Bを備える。構成されると、反射回折レンズサブアセンブリ3300-1、3300-2、および3300-3は、異なる焦点距離を有するように構成される。複数の反射回折レンズサブアセンブリ3300-1、3300-2、および3300-3は、第1、第2、および第3の切替可能な2分の1波長板HWP1、HWP2、およびHWP3(例えば、切替可能LC2分の1波長板)を含む。図示される実施形態では、反射回折レンズサブアセンブリ3300-1、3300-2、および3300-3は、サブアセンブリ3300-1、3300-2、および3300-3の多層回折レンズCLC L1、CLC L2、およびCLC L3が、サブアセンブリ3300-1、3300-2、および3300-3の切替可能な2分の1波長板(HWP)と交互になるように、スタックされた構成にある。
【0283】
図33Bおよび33Cは、それぞれの中に配置されるHWPを変調させることによる、2つの異なる反射回折レンズサブアセンブリ3300-1および3300-2の間の例示的切替動作を図示する。第1のHWP(HWP1)がオフ状態(例えば、遅延なし)であるとき、光が、第1のCLCレンズ(CLC L1)によって反射され、画像焦点が、第1のCLC L1によって決定される。HWP1およびHWP2が両方ともオン状態(例えば、半波遅延)であるとき、その偏光が動作偏光(例えば、RHCP)と直交(例えば、LHCP)になるため、光は、CLC L1から反射されない。偏光状態は、HWP2によって復元され、光は、CLC L2から反射される。画像焦点は、ここで、CLC L2によって決定される。
【0284】
同様に、3つの異なる焦点距離が、図33Dに示されるように、付加的な一対のCLCレンズおよびHWPを追加することによって、実装されることができる。光偏光は、HWP1によって動作偏光(例えば、RHCP)に対する直交偏光(例えば、LCHP)に変換される。HWP2がオフ状態であるため、偏光は、影響されず、光は、干渉を伴わずにCLC L2を通して伝搬する。HWP3の後、偏光は、再び反転され、動作偏光(例えば、RHCP)になり、光は、CLC L3によって反射される。画像焦点は、ここで、図33Dに示されるように、CLC L3によって決定される。
【0285】
実施形態では、仮想画像の可変焦点は、図34に図示されるように、導波管アセンブリ3404(およびCLCレンズ3408も)を組み合わせることによって、実装されることができる。CLCレンズ3408は、本明細書に説明されるCLCレンズ3100A、3100C、3200A、3200B、3300の実施形態のうちのいずれかを含むことができる。導波管アセンブリ3404から投影される画像が、均一な円偏光を伴ってCLCレンズに向かって(例えば、世界に向けて、ユーザの眼から離れる方向に)優先的に伝搬するため、画像焦点は、上記に説明されるようなCLCレンズによって制御されることができる。CLCレンズ3408は、複数の深度平面(例えば、図33Aに示されるDoF1-DoF3)を含み、図33B-33Dを参照して説明されるように、動的に切替可能であり得る。色順次ディスプレイが仮想画像を生成するために使用されるとき、CLCレンズ内の波長板は、アイピース3404によって投影される動作色と同期して変調される必要がある。上記に説明されるように、CLCレンズ3408は、仮想画像用の可変焦点ディスプレイデバイスを提供するために、単独で、または変形可能ミラー(例えば、ミラー3004)と組み合わせて、使用されることができる。
(付加的側面)
【0286】
第1の側面では、ディスプレイデバイスは、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように構成される、導波管を備える。外部結合要素が、導波管上に形成され、導波管の主要表面に対する法線の方向に可視光の一部を外部結合するように構成される。偏光選択的ノッチ反射体が、導波管の第1の側に配置され、第2の偏光を有する可視光の一部を透過させながら、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成される。偏光無依存ノッチ反射体が、導波管の第2の側に配置され、第1の偏光を有する可視光および第2の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、偏光無依存ノッチ反射体は、そこから反射する可視光の偏光を変換するように構成される。
【0287】
第2の側面では、第1の側面のディスプレイデバイスにおいて、偏光選択的ノッチ反射体および偏光無依存ノッチ反射体はそれぞれ、波長範囲外の波長を有する光を透過させながら、赤色、緑色、または青色光のうちの1つに対応する波長範囲内の波長を有する可視光を反射させるように構成される。
【0288】
第3の側面では、第1から第2の側面のうちのいずれかのディスプレイデバイスにおいて、偏光選択的ノッチ反射体は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備える。
【0289】
第4の側面では、第1から第3の側面のうちのいずれかのディスプレイデバイスにおいて、1つ以上のCLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、キラル構造はそれぞれ、少なくとも螺旋ピッチによって、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備える。螺旋ピッチは、第1の回転方向における完全1回転によるキラル構造の液晶分子の正味回転角度に対応する、層深度方向における長さである。キラル構造の液晶分子の配列は、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。
【0290】
第5の側面では、第1から第4の側面のうちのいずれかのディスプレイデバイスにおいて、第1の偏光は、第1の円偏光であり、第2の偏光は、第2の円偏光である。
【0291】
第6の側面では、第1から第5の側面のうちのいずれかのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、第1の4分の1波長板と、第2の4分の1波長板とを備え、偏光無依存ノッチ反射体は、第1の4分の1波長板と導波管との間に介在され、偏光選択的ノッチ反射体は、導波管と第2の4分の1波長板との間に介在される。
【0292】
第7の側面では、第6の側面のディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、第1の線形偏光レンズと、第2の線形偏光レンズとを備え、第1の4分の1波長板は、第1の線形偏光レンズと偏光無依存ノッチ反射体との間に介在され、第2の4分の1波長板は、偏光選択的ノッチ反射体と第2の線形偏光レンズとの間に介在される。
【0293】
第8の側面では、第1から第4の側面のうちのいずれかのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、偏光無依存ノッチ反射体および偏光選択的ノッチ反射体の外側に配置される、第1のパンチャラトナムベリー(PB)レンズと、第2のパンチャラトナムベリー(PB)レンズとを備える。
【0294】
第9の側面では、第1または第2の側面のうちのいずれかのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、偏光無依存ノッチ反射体と導波管との間に介在される第1の4分の1波長板を備える。
【0295】
第10の側面では、第9の側面のディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、第2の4分の1波長板を備え、偏光無依存ノッチ反射体は、第1の4分の1波長板と第2の4分の1波長板との間に介在される。
【0296】
第11の側面では、第10の側面のディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、第1の線形偏光レンズと、第2の線形偏光レンズとを備え、第1の4分の1波長板は、第1の線形偏光レンズと偏光無依存ノッチ反射体との間に介在され、偏光選択的ノッチ反射体は、導波管と第2の線形偏光レンズとの間に介在される。
【0297】
第12の側面では、第9の側面のディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、偏光無依存ノッチ反射体および偏光選択的ノッチ反射体の外側に配置される、第1のパンチャラトナムベリー(PB)レンズと、第2のパンチャラトナムベリー(PB)レンズと、第2のPBレンズと偏光選択的ノッチ反射体との間に介在される第2の4分の1波長板とを備える。
【0298】
第13の側面では、ディスプレイデバイスは、第1の切替可能レンズと第2の切替可能レンズとの間に介在される導波デバイスを備える。導波デバイスは、それぞれ、複数のキラル構造を備える、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、各キラル構造は、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備え、キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。1つ以上の導波管が、1つ以上のCLC層にわたって形成され、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射(TIR)下で可視光を伝搬するように、かつ可視光を、1つ以上のCLC層に、またはそこから光学的に結合するように構成される。
【0299】
第14の側面では、第13の側面のディスプレイデバイスにおいて、1つ以上の導波管は、偏光選択的ノッチ反射体と偏光無依存ノッチ反射体との間に介在され、偏光選択的ノッチ反射体は、第2の偏光を有する可視光を透過させながら、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、偏光無依存ノッチ反射体は、第1の偏光を有する可視光および第2の偏光を有する可視光を反射させるように構成される。
【0300】
第15の側面では、第13の側面のディスプレイデバイスにおいて、1つ以上のCLC層は、偏光選択的ノッチ反射体としての役割を果たす。
【0301】
第16の側面では、第13の側面のディスプレイデバイスにおいて、偏光選択的ノッチ反射体は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備える。
【0302】
第17の側面では、第16の側面のディスプレイデバイスにおいて、1つ以上のCLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、キラル構造はそれぞれ、少なくとも螺旋ピッチによって、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備える。螺旋ピッチは、第1の回転方向における完全1回転によるキラル構造の液晶分子の正味回転角度に対応する、層深度方向における長さである。キラル構造の液晶分子の配列は、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。
【0303】
第18の側面では、第13から第17の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、偏光選択的ノッチ反射体は、そこから反射する可視光の偏光を保存するように構成され、偏光無依存ノッチ反射体は、そこから反射する可視光の偏光を変換するように構成される。
【0304】
第19の側面では、第13から第18の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、第1の切替可能レンズおよび第2の切替可能レンズは、アクティブ化されたときに反対の符号を有する屈折力を有する。
【0305】
第20の側面では、第13から第19の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、第1の切替可能レンズは、パンチャラトナムベリー(PB)レンズを備え、第2の切替可能レンズは、第2のパンチャラトナムベリー(PB)レンズを備える。
【0306】
第21の側面では、第13から第20の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、偏光無依存ノッチ反射体と導波管との間に介在される第1の4分の1波長板を備える。
【0307】
第22の側面では、第13から第21の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、第2の切替可能レンズと偏光選択的ノッチ反射体との間に介在される第2の4分の1波長板を備える。
【0308】
第23の側面では、画像をユーザの眼に表示するように構成されるディスプレイデバイスは、前方側と、後方側とを備える、光学ディスプレイであって、後方側は、前方側よりもユーザの眼に近く、後方側に向かって波長範囲を有する光を出力するように構成される、光学ディスプレイを備える。第1のノッチ反射体が、光学ディスプレイの後方に配置され、第1のノッチ反射体は、光学ディスプレイから出力される、波長範囲を有する光を反射させるように構成される。第2のノッチ反射体が、光学ディスプレイの前方に配置され、第2のノッチ反射体は、波長範囲を有する光を反射させるように構成される。第1のノッチ反射体は、第1の偏光を有する光を実質的に透過させ、第1の偏光と異なる第2の偏光を有する光を実質的に反射させるように構成される。第2のノッチ反射体は、第2の偏光を有する、後方面上に入射する光を、第1の偏光に変換するように、かつ光を後方に再指向するように構成される。
【0309】
第24の側面では、第23の側面のディスプレイデバイスにおいて、第1のノッチ反射体は、コレステリック液晶(CLC)格子(CLCG)を備える。
【0310】
第25の側面では、第23の側面のディスプレイデバイスにおいて、第1のノッチ反射体は、多層を備え、第2のノッチ反射体は、非偏光ノッチ反射体と、4分の1波長板とを備える。
【0311】
第26の側面では、第23から第25の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、第1のノッチ反射体の後方に配置される、第1の可変焦点レンズと、第2のノッチ反射体の前方に配置される、第2の可変焦点レンズとを備え、第2の可変焦点レンズの第2の光学特性は、第1の可変焦点レンズの第1の光学特性を補償する。
【0312】
第27の側面では、第26の側面のディスプレイデバイスにおいて、第1の可変焦点レンズおよび第2の可変焦点レンズはそれぞれ、線形偏光レンズを備える。
【0313】
第28の側面では、第26の側面のディスプレイデバイスにおいて、第1の可変焦点レンズおよび第2の可変焦点レンズはそれぞれ、パンチャラトナムベリー(PB)位相レンズを備える。
【0314】
第29の側面では、第28の側面のディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、PB位相レンズによって導入される空間オフセットを補償するように構成される、空間オフセット補償器を備える。
【0315】
第30の側面では、動的集束ディスプレイシステムは、第1の円偏光状態で円偏光を出力するように構成される、ディスプレイを備える。ディスプレイは、光学軸に沿って配置され、前方側と、後方側とを有し、後方側は、前方側よりもユーザの眼に近く、光学ディスプレイは、後方側に向かって波長範囲を有する光を出力するように構成される。第1の切替可能光学要素は、光学軸に沿って第1のCLCレンズの前方に配置され、第1の切替可能光学要素は、第1の切替可能光学要素を通して透過される光の円偏光状態を、第1の円偏光状態から第2の異なる円偏光状態に変化させるように構成される。第1のコレステリック液晶(CLC)レンズは、光学軸に沿って第1の切替可能光学要素の前方に配置される。第2の切替可能光学要素は、光学軸に沿って第1のCLCレンズの前方に配置され、第2の切替可能光学要素は、第2の切替可能光学要素を通して透過される光の円偏光状態を、第1の円偏光状態から第2の異なる円偏光状態に変化させるように構成される。第2のCLCレンズは、光学軸に沿って第2の切替可能光学要素の前方に配置される。コントローラは、第1および第2の切替可能光学要素の状態を電子的に切り替え、第1のCLCレンズまたは第2のCLCレンズのいずれかを動的に選択するように構成される。
【0316】
第31の側面では、第30の側面の動的集束ディスプレイシステムにおいて、第1のCLCレンズの選択に応答して、第1の切替可能光学要素は、第1の偏光状態を有する光の透過を可能にするように切り替えら得る。第2のCLCレンズの選択に応答して、第1の切替可能光学要素は、光の偏光を第1の円偏光状態から第2の円偏光状態に変化させるように切り替えられ、第2の切替可能光学要素は、光の偏光を第2の円偏光状態から第1の円偏光状態に変化させるように切り替えられる。
【0317】
第32の側面では、第30または第31の側面の動的集束ディスプレイデバイスにおいて、第1および第2の切替可能光学要素は、2分の1波長板を備える。
【0318】
第33の側面では、ウェアラブル拡張現実ディスプレイシステムは、第30から第32の側面のうちのいずれか1つの動的集束ディスプレイシステムを備える。
【0319】
第34の側面では、ウェアラブル拡張現実頭部搭載型ディスプレイシステムは、頭部搭載型システムを装着した装着者の前方の世界から装着者の眼の中に光を通過させるように構成される。ウェアラブル拡張現実頭部搭載型ディスプレイシステムは、光を出力し、画像を形成するように構成される、光学ディスプレイと、該ディスプレイから該光を受光するように配置される、1つ以上の導波管と、該1つ以上の導波管が、前方側と、後方側とを有し、該後方側が、該前方側よりも該眼に近いように、該眼の前方に導波管を配置するように構成される、フレームと、該1つ以上の導波管の該前方側に配置される、コレステリック液晶(CLC)反射体であって、電気信号の印加に応じて調節可能である、屈折力または焦点深度を有するように構成される、CLC反射体と、1つ以上の導波管から光を抽出し、該導波管内で伝搬する該光の少なくとも一部をCLC反射体に指向するように、該1つ以上の導波管に対して配置される、1つ以上の外部結合要素であって、該光は、ディスプレイからの画像を装着者の眼の中に提示するように、該CLC反射体から該導波管を通して戻るように、かつ該眼の中に指向される、外部結合要素とを備える。
【0320】
第35の側面では、ディスプレイデバイスは、導波管の主要表面と平行方向に全内部反射下で可視光を伝搬するように、かつ主要表面に対する法線の方向に可視光を外部結合するように構成される、導波管を備える。ノッチ反射体は、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、ノッチ反射体は、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、CLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、キラル構造はそれぞれ、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備え、キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。
【0321】
第36の側面では、第35の側面のディスプレイデバイスにおいて、導波管は、選択的にノッチ反射体に向かって可視光を外部結合するように構成される。
【0322】
第37の側面では、第35または第36の側面のディスプレイデバイスにおいて、ノッチ反射体は、その上に形成された(または配置された)1つ以上のCLC層を有する、変形可能ミラーを備える。
【0323】
第38の側面では、第35から第37の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、1つ以上のCLC層のうちの異なるものは、波長範囲外の波長を有する光を透過させるように構成されながら、赤色、緑色、または青色光のうちの異なるものに対応する波長範囲内の波長を有する可視光を反射させるように構成される。
【0324】
第39の側面では、第35から第38の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、CLC層のキラル構造はそれぞれ、少なくとも螺旋ピッチによって、層深度方向に延在する、複数の液晶分子を備え、1つ以上のCLC層のうちの異なるものは、異なる螺旋ピッチを有する。
【0325】
第40の側面では、第38または第39の側面のディスプレイデバイスにおいて、1つ以上のCLC層のうちの異なるものは、実質的に同一の屈折力を有する。
【0326】
第41の側面では、第35から第40の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスは、複数のノッチ反射体を備え、ノッチ反射体はそれぞれ、第1の偏光を有する可視光を反射させるように構成され、ノッチ反射体はそれぞれ、1つ以上のコレステリック液晶(CLC)層を備え、CLC層はそれぞれ、複数のキラル構造を備え、キラル構造はそれぞれ、層深度方向に延在し、第1の回転方向に連続的に回転される、複数の液晶分子を備え、キラル構造の液晶分子の配列は、1つ以上のCLC層が入射光をブラッグ反射させるように構成されるように、層深度方向と垂直な側方方向に周期的に変動する。
【0327】
第42の側面では、第35から第41の側面のうちのいずれか1つのディスプレイデバイスにおいて、複数のノッチ反射体のうちの異なるものは、異なる屈折力を有する。
【0328】
第43の側面では、第41または第42の側面のディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイデバイスはさらに、ノッチ反射体のうちのそれぞれに対応する2分の1波長板を備える。
(付加的考慮点)
【0329】
上記に説明される実施形態では、拡張現実ディスプレイシステム、より具体的には、空間可変回折格子は、特定の実施形態に関連して説明される。しかしながら、実施形態の原理および利点は、空間可変回折格子の必要性を伴う、任意の他のシステム、装置、または方法のために使用されることができることを理解されるであろう。前述では、実施形態のうちの任意の1つの任意の特徴は、実施形態のうちの任意の他の1つの任意の他の特徴と組み合わせられる、および/またはそれで代用されることができることを理解されたい。
【0330】
文脈によって別様に明確に要求されない限り、説明および請求項全体を通して、単語「~を備える」、「~を備えている」、「~を含む」、「~を含んでいる」、および同等物は、排他的または包括的意味とは対照的に、包含的意味、すなわち、「限定ではないが~を含む」の意味で解釈されるべきである。単語「結合される」は、本明細書で概して使用されるように、直接接続されるか、または1つ以上の中間要素を経由して継続されるかのいずれかであり得る、2つ以上の要素を指す。同様に、単語「接続される」は、本明細書で概して使用されるように、直接接続されるか、または1つ以上の中間要素を経由して継続されるかのいずれかであり得る、2つ以上の要素を指す。加えて、単語「本明細書で」、「上記で」、「下記で」、「後述の」、「前述の」、および類似意味の単語は、本願で使用されるとき、全体として本願を指すものとし、本願の任意の特定の部分を指すものではない。文脈によって許容される場合、単数形または複数形を使用する上記の詳細な説明における単語はまた、それぞれ、複数形または単数形を含んでもよい。単語「または」は、2つ以上のアイテムのリストを参照する場合、本単語は、以下の単語の解釈の全て、すなわち、リスト内のアイテムのいずれか、リスト内のアイテムの全て、およびリスト内のアイテムの1つ以上のアイテムの任意の組み合わせを網羅する。加えて、本願および添付される請求項で使用されるような冠詞「a」、「an」、および「the」は、別様に規定されない限り、「1つ以上の」または「少なくとも1つ」を意味するように解釈されるべきである。
【0331】
本明細書で使用されるように、項目のリスト「~のうちの少なくとも1つ」を指す語句は、単一の要素を含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。ある実施例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、およびA、B、およびCを網羅することが意図される。語句「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」等の接続文は、別様に具体的に記載されない限り、概して、項目、用語等がX、Y、またはZのうちの少なくとも1つであり得ることを伝えるために使用されるような文脈で別様に理解される。したがって、そのような接続文は、概して、ある実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、およびZのうちの少なくとも1つがそれぞれ存在するように要求することを示唆することを意図されない。
【0332】
さらに、とりわけ、「~できる(can)」、「~し得る(could)」、「~し得る(might)」、「~し得る(may)」、「例えば(e.g.)」、「例えば(for example)」、「等(such as)」、および同等物等、本明細書で使用される条件文は、別様に具体的に記載されない限り、または使用されるような文脈内で別様に理解されない限り、概して、ある実施形態がある特徴、要素、および/または状態を含む一方、他の実施形態がそれらを含まないことを伝えることが意図されることを理解されたい。したがって、そのような条件文は、概して、特徴、要素、および/または状態が、1つ以上の実施形態に対していかようにも要求されること、またはこれらの特徴、要素、および/または状態が任意の特定の実施形態において含まれる、または実施されるべきかどうかを示唆することを意図されない。
【0333】
ある実施形態が、説明されたが、これらの実施形態は、一例としてのみ提示され、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。実際、本明細書に説明される新規装置、方法、およびシステムは、種々の他の形態で具現化されてもよい。さらに、本明細書に説明される方法およびシステムの形態における種々の省略、代用、および変更が、本開示の精神から逸脱することなく成されてもよい。例えば、ブロックが、所与の配列で提示されるが、代替実施形態は、異なるコンポーネントおよび/または回路トポロジを用いて類似機能性を実施してもよく、いくつかのブロックは、削除される、移動される、追加される、細分割される、組み合わせられる、および/または修正されてもよい。これらのブロックはそれぞれ、種々の異なる方法で実装されてもよい。上記に説明される種々の実施形態の要素および作用の任意の好適な組み合わせが、さらなる実施形態を提供するために組み合わせられることができる。上記に説明される種々の特徴およびプロセスは、相互に独立して実装されてもよい、または種々の方法で組み合わせられてもよい。いずれの要素または要素の組み合わせも、すべての実施形態に関して必要または不可欠なわけではない。本開示の特徴の全ての好適な組み合わせおよび副次的組み合わせが、本開示の範囲内であるように意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20
図21A
図21B
図22A
図22B
図22C
図23
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図24G
図24H
図25A
図25B
図26A
図26B
図26C
図26D
図27A
図27B
図27C
図27D
図28A
図28B
図28C
図29
図30
図31
図32A
図32B
図33A
図33B
図33C
図33D
図34
【外国語明細書】