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▶ 堤内 徹の特許一覧

特開2022-140707点火スパークの高圧電流の有無を判別する方法
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  • 特開-点火スパークの高圧電流の有無を判別する方法 図1
  • 特開-点火スパークの高圧電流の有無を判別する方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140707
(43)【公開日】2022-09-27
(54)【発明の名称】点火スパークの高圧電流の有無を判別する方法
(51)【国際特許分類】
   F23Q 3/00 20060101AFI20220916BHJP
   G01R 19/15 20060101ALI20220916BHJP
   F23N 5/24 20060101ALI20220916BHJP
【FI】
F23Q3/00 Z
G01R19/15
F23Q3/00 625G
F23N5/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021076792
(22)【出願日】2021-03-13
(71)【出願人】
【識別番号】521184335
【氏名又は名称】堤内 徹
(72)【発明者】
【氏名】堤内 徹
【テーマコード(参考)】
2G035
【Fターム(参考)】
2G035AB11
2G035AC13
2G035AD10
2G035AD18
2G035AD19
2G035AD33
(57)【要約】
【課題】バーナーの操業を邪魔せずに点火スパークの高電圧電流を検知する方法を提供する
【解決手段】バーナーの点火失敗の原因を調べる時、高圧変圧器1から高圧ケーブル6に高圧電流が流れてきているのかいないのかを、高圧ケーブル6に巻き付けたコイル状アンテナ5に誘導される電圧でネオン管4を発光させて検出し、高圧ケーブル6を切り離すことなしに調べられることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業用ガス燃焼設備の点火に用いられる高圧スパークのための電流の有無を外部から配線を断続せずに検知する方法。
【請求項2】
請求項1の装置をあらかじめ点火スパーク配線に設けておく方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工業用ガス燃焼設備の点火に用いられる高圧スパークが跳ぶための高圧電流が流れているかいないかを配線を断続せずに検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガス燃焼設備の点火方法としては機構が簡単な高圧スパークが用いられることが多いが、点火失敗の原因を探るとき
放電電極は燃焼室側にあって簡単に目視確認することができず、
また、5000V以上の高電圧を導通させる配線の為取り回しに制約があり、検査をするために配線を断続→検査治具に接続→もとに復旧すのに手間がかかり、心得のある人員でないと困難であり、
また、不具合の原因が高圧ケーブルの接触不良であった場合には、検査の時は正常に見えるものの復帰させるとまた症状がおこる、ないしは治ってしまって恒久対策を見つけられない点で課題が残っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】[出願番号]特願昭59-70319*ただし目的が違う
上記特許はスパークの発生を高圧電流の誘導によるネオン管で検出する方法では同じであるが、その利用は電磁弁開弁のタイミングを調整するためであり、本件のスパークが跳ぶための前提条件を確かめることとは違う
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は点火スパークを直接目視確認しにくい場合でも、また配線を外すことが困難な場合でも、簡単に、スパークの為の高圧電流の存在を検知する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
点火スパークに供される高圧電流の誘導電圧を高圧ケーブルに巻き付けられたコイル状アンテナ5によりネオン管4に導き、その発光を確認することにより点火トランスの二次高圧電流が発生していることを検知する
【発明の効果】
【0007】
コイル状アンテナを高圧ケーブルの外側に巻き付けるだけで高圧ケーブルを外すことなく高圧電流の存在を確認でき、バーナー不着火の要因推定に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】 携帯用の点火電流検出器のブロック図である
図2】 据置用の点火電流検出器のブロック図である
【発明を実施するための形態】
【0009】
工業用ガス燃焼設備において、機能が正常であれば、高圧変圧器1で昇圧された高電圧電流は高圧ケーブル6を通り、点火ロッド9にてバーナー7本体との間に設けられた火花ギャップを介してスパークをおこす。変圧器に電気が来ていない、変圧器が断線、高圧ケーブル6が断線や接触不良などで、流れるべき高電圧電流がながれないとスパークが起きないため燃焼ガス・エアーが適切な状態でも点火することができない。
そこで高圧ケーブル6に高電圧電流がながれていることをコイル状アンテナ5に起きた誘導電圧でネオン管4を光らせ、もって点火電流は流れていることを確認し、故障原因の診断に用いる。抵抗3はネオン管4を過電流から保護する。アース2は携帯用においてはワニ口クリップなど脱着に便利な方法であり、バーナー本体7や躯体11などに適宜アースをとり、他方据置用にてはY端子などで前述のアース電位部に恒久的に配線できるアース接続である。
【実施例0010】
携帯用は故障点検を行う作業員が作業を行うときに持参し点火電流が流れているかを点火不具合が発生した都度当該装置の通電状況を確認する。
据置用は燃焼設備施工時に高圧電流ケーブルに挿入して配線、上記の検査の都度の配線作業を行わずに目視確認する。
【産業上の利用可能性】
【0011】
工業用の燃焼設備の不具合(点火失敗)時の故障要因の絞り込みに役立つ。
【符号の説明】
【0012】
1 高圧変圧器
2 アース配線
3 保護抵抗
4 ネオン管
5 コイル状アンテナ
6 高圧ケーブル
7 バーナー本体
8 炎
9 点火ロッド
10 検出器ケース
11 燃焼設備躯体
図1
図2