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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022140715
(43)【公開日】2022-09-27
(54)【発明の名称】映像表示装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/436 20110101AFI20220915BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20220915BHJP
【FI】
H04N21/436
H04N21/442
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123963
(22)【出願日】2022-08-03
(62)【分割の表示】P 2021142052の分割
【原出願日】2016-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】石山 明
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康宣
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 光信
(57)【要約】
【課題】少ない負担で外部機器と映像表示装置と遠隔操作端末との間の連携を確立し、ユーザに高い操作性をもたらす機器間の連携動作を実現する。
【解決手段】映像表示装置であって、外部機器を接続し、当該外部機器と通信するインタフェース部と、遠隔操作端末とネットワークを介して通信する通信部と、外部機器から受信した映像を表示する表示部と、制御部と、を備え、制御部は、インタフェース部に接続された外部機器から外部機器の機器情報を受信すると、外部機器と連携動作をすることが可能な遠隔操作端末のなかから選択された遠隔操作端末に対して、外部機器との連携動作を開始させるための通信を通信部と遠隔操作端末との間で行うように制御する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置であって、
外部機器を接続し、当該外部機器と通信するインタフェース部と、
遠隔操作端末とネットワークを介して通信する通信部と、
前記外部機器から受信した映像を表示する表示部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記インタフェース部に接続された前記外部機器から当該外部機器の機器情報を受信すると、前記外部機器と連携動作をすることが可能な遠隔操作端末のなかから選択された前記遠隔操作端末に対して、前記外部機器との連携動作を開始させるための通信を前記通信部と前記遠隔操作端末との間で行うように制御する
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像表示装置であって、
前記外部機器は無線又はケーブルによって前記インタフェース部と接続されること
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の映像表示装置であって、
前記ケーブルが接続される前記インタフェース部は、HDMIインタフェースである
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】
映像表示装置であって、
外部機器を接続し、当該外部機器と通信するインタフェース部と、
遠隔操作端末とネットワークを介して通信する通信部と、
前記外部機器から受信した映像を表示する表示部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記インタフェース部に接続された前記外部機器から当該外部機器の電源がオンした情報を受信すると、前記外部機器と連携動作をすることが可能な遠隔操作端末のなかから選択された前記遠隔操作端末に対して、前記外部機器との連携動作を開始させるための通信を前記通信部と前記遠隔操作端末との間で行うように制御する
ことを特徴とする映像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像データを保持する外部機器、映像表示装置、および遠隔操作端末間の機
器連携技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特許文献1には、課題として「複数のモニタに接続され
たSTB(セット・トップ・ボックス)に記憶された映像コンテンツをスマートフォンな
どで操作可能な映像送信システムにおける操作性を向上させる制御部、送信装置、及び送
信方法を提供する。」と記載されている。
【0003】
この課題の解決手段として、「映像データ制御部(スマートフォン)は、表示装置(ベ
ッドルームTV)に対して特定情報を無線発信する状態にするよう指示する特定情報発信
指示を送信可能に構成された特定情報発信指示送信部(近距離無線通信部、Wi-Fi通
信部)と、特定情報の電波強度に基づいて最も近くの表示装置を特定可能に構成された表
示装置特定部(制御部)と、映像データを無線で送信可能に構成された映像データ送信装
置(サーバ)に対して、最も近くの表示装置に映像データを送信するよう指示する映像デ
ータ送信指示を送信可能に構成された映像データ送信指示送信部(Wi-Fi通信部)と
、を備える。(要約抜粋)」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-25599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記文献に記載の技術においては、映像データ制御部(スマホ)を所有す
るユーザが、主体的に、表示装置(テレビ)および映像データ送信装置(サーバ)に対して指
示をすることにより、映像データ制御部(スマホ)と表示装置(テレビ)と映像データ送信装
置(サーバ)との間の連携を確立する必要があり、使い勝手が悪かった。また、上記映像デ
ータ送信装置(サーバ)に代替する機器として、ビデオカメラやビデオレコーダ等の外部機
器が考えられるが、上記表示装置(テレビ)と接続される外部機器が変更された際の連携動
作についても考慮されていない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、多種多様な外部機器が映像表示装置に接
続される可能性のある環境において、少ない負担で外部機器、映像表示装置および遠隔操
作端末間の連携を確立するとともに、ユーザに高い操作性をもたらす機器間の連携動作を
実現する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、例えば、映像表示装置であって、外部機器を接続し、当該外部機器と通信するインタフェース部と、遠隔操作端末とネットワークを介して通信する通信部と、外部機器から受信した映像を表示する表示部と、制御部と、を備え、制御部は、インタフェース部に接続された外部機器から当該外部機器の機器情報を受信すると、外部機器と連携動作をすることが可能な遠隔操作端末のなかから選択された遠隔操作端末に対して、外部機器との連携動作を開始させるための通信を通信部と遠隔操作端末との間で行うように制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、多種多様な外部機器が映像表示装置に接続される可能性のある環境に
おいて、少ない負担で外部機器、映像表示装置および遠隔操作端末間の連携を確立でき、
ユーザに高い操作性をもたらす機器間の連携動作を実現できる。上記に記載した以外の目
的、構成、効果は以下の説明で明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第一の実施形態の三者連携システムの構成図である。
図2】(a)は、第一の実施形態のテレビ(TV)のブロック構成図であり、(b)は、第一の実施形態の映像表示装置(TV)の機能ブロック図である。
図3】(a)は、第一の実施形態のスマートフォンのブロック構成図であり、(b)は、第一の実施形態のスマートフォンの機能ブロック図である。
図4】第一の実施形態のビデオカメラのブロック構成図である。
図5】第一の実施形態の中継テーブルを説明するための説明図である。
図6】第一の実施形態の連携テーブルを説明するための説明図である。
図7】第一の実施形態の三者連携処理のフローチャートである。
図8】第一の実施形態の中継アプリ取得処理のフローチャートである。
図9】第一の実施形態のリモコン決定処理のフローチャートである。
図10】第一の実施形態のリモコンアプリ取得処理のフローチャートである。
図11】(a)および(b)は、第一の実施形態のリモコン画像を説明するための説明図である。
図12】第二の実施形態の三者連携システムの構成図である。
図13】(a)は、第二の実施形態のビデオカメラの機能ブロック図であり、(b)は、第二の実施形態のスマートフォンの機能ブロック図であり、(c)は、第二の実施形態のテレビの機能ブロック図である。
図14】第二の実施形態の連携テーブルを説明するための説明図である。
図15】第二の実施形態の三者連携処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第一の実施形態>
以下、図面を用いて本発明の第一の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形
態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件に
よって、適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定され
るものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成しても良い。
【0011】
図1は、本実施形態の三者連携システムの構成図である。本図に示すように、本実施形
態の三者連携システムは、映像表示装置10と、遠隔操作端末20と、外部機器30と、
を備える。映像表示装置10と外部機器30とは、例えば、HDMI(High-Def
inition Multimedia Interface:高精細度マルチメディア
インターフェース)(登録商標)ケーブル等により接続される。また、遠隔操作端末20
は、近距離無線通信(例えば、NFC、IR通信、Bluetooth(登録商標)等)
又は無線LANにより、映像表示装置10に接続される。また、映像表示装置10は、イ
ンターネットを経由して、サーバ90に接続される。
【0012】
映像表示装置10は、外部から映像データを取得し、自身が備える表示部に表示する。
本実施形態の映像表示装置10は、例えば、テレビ、TVチューナを備えないモニタ等で
ある。以後、テレビを例にあげて説明する。テレビ10は、無線LANのアクセスポイン
ト機能をさらに備え、インターネットを経由して、サーバ90に接続される。
【0013】
遠隔操作端末20は、リモコン機能を実現するアプリケーションソフトウェア(以下「
リモコンアプリ」と略記する)を格納する。遠隔操作端末20では、遠隔操作端末20を
構成するハードウェアがリモコンアプリを実行することにより、リモコン機能が実現され
る。本実施形態の遠隔操作端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯
端末等の通信機能を有する情報処理端末である。以後、スマートフォンを例に挙げて説明
する。
【0014】
外部機器30は、映像データを保持あるいは中継する。また、テレビ10に接続され、
保持あるいは中継する映像データをテレビ10に送信する。本実施形態の外部機器30は
、例えば、ビデオカメラ、ビデオレコーダ、セットトップボックス(STB)等である。
以後、ビデオカメラを例に挙げて説明する。
【0015】
ビデオカメラ30とテレビ10とはHDMIケーブルで接続しているが、両者の接続は
、これに限定されない。ビデオカメラ30とテレビ10とを1対1で接続するインタフェ
ースであれば有線、無線を問わず可能である。また、ビデオカメラ30に代えて、テレビ
10のUSB端子(図示しない)に接続可能なUSBメモリ装置を用いても良い。この場
合、前記USBメモリ装置は、USBケーブルを用いて、或いは直接テレビ10と接続さ
れて良い。また、本実施形態では、スマートフォン20とテレビ10とは、近距離通信で
も接続されているが、この機能はなくてもよい。
【0016】
[ハードウェア構成]
以下、本実施形態の三者連携システムにおけるテレビ10、スマートフォン20、ビデ
オカメラ30それぞれについて、詳細な構成を説明する。
【0017】
[テレビ]
図2(a)は、本実施形態のテレビ10のブロック図である。テレビ10は、制御部1
1と、TVチューナ12と、表示部13と、記憶部14と、HDMI通信インタフェース
(I/F)15と、有線LAN通信インタフェース(I/F)16と、無線LAN通信イ
ンタフェース(I/F)17と、近距離通信インタフェース(I/F)18と、を備える
【0018】
制御部11は、所定のプログラムに従ってテレビ10全体を制御するマイクロプロセッ
サユニットである。
【0019】
記憶部14は、プログラム領域と、一時記憶領域と、ストレージ記憶領域とを備える。
プログラム領域は、基本動作プログラムおよびその他のアプリケーションプログラムを実
行する際、これらのプログラムが展開される領域である。一時記憶領域は、各種アプリケ
ーションプログラム実行時に必要に応じてデータを一時的に保持する。ストレージ記憶領
域は、各種設定値、各種プログラム、動画像データ等を電源が供給されていない状態であ
っても記憶する。ストレージ記憶領域には、例えば、フラッシュROM、SSD(Sol
id State Drive)、HDD(Hard Disc Drive)等のデバ
イスが用いられる。
【0020】
なお、本実施形態では、テレビ10は、アプリケーションサーバから、インターネット
を介して、新規アプリケーションプログラムをダウンロードすることにより、機能拡張が
可能であるものとする。この際、ダウンロードした新規アプリケーションプログラムは、
記憶部14のストレージ記憶領域に記憶される。
【0021】
本実施形態のテレビ10は、ストレージ記憶領域に記憶された新規アプリケーションプ
ログラムを、制御部11がプログラム領域に展開するとともに、展開した新規アプリケー
ションプログラムを実行することにより、多種の新規機能を実現する。
【0022】
表示部13は、例えば、液晶パネルまたは有機ELディスプレイ等の表示デバイスであ
る。本実施形態の表示部13は、後述のTVチューナ12が、アンテナで受信した放送電
波を受け取り、映像処理した画像等を表示する。
【0023】
TVチューナ12は、アンテナで受信した放送電波を映像信号として出力する。TVチ
ューナ12は、地上デジタルチューナ、BS/CSデジタルチューナ、OFDM復調部、
MPEGデコーダ等を備える。
【0024】
HDMI通信I/F15は、HDMI通信のインタフェース部である。HDMI通信I
/F15は、TMDS(Transition Minimized Differen
tial Signaling)処理部、TMDS処理部で受信した暗号化された映像信
号を復号する復号化部、CEC(Consumer Electronics Cont
rol)制御部等を備え、テレビ10をビデオカメラ30等と1対1に接続する。
【0025】
無線LAN通信I/F17は、無線LANのアクセスポイントとして機能し、スマート
フォン20等の無線LAN通信I/Fを備える機器とデータの送受信を行う。
【0026】
有線LAN通信I/F16は、ホームゲートウエイを通じてインターネットと接続し、
サーバ90との間でデータの送受信を行う。
【0027】
近距離通信I/F18はスマートフォン20等との間で近距離無線通信(NFC、IR
通信、Bluetooth等)を行う。
【0028】
[スマートフォン]
図3(a)は、本実施形態のスマートフォン20のブロック図である。スマートフォン
20は、制御部21と、携帯網通信I/F22と、タッチパネル23と、記憶部24と、
無線LAN通信I/F27と、近距離通信I/F28と、を備える。
【0029】
制御部21は、所定のプログラムに従ってスマートフォン20全体を制御するマイクロ
プロセッサユニットである。
【0030】
記憶部24は、プログラム領域と、一時記憶領域と、ストレージ記憶領域とを備える。
プログラム領域は、基本動作プログラムおよびその他のアプリケーションプログラムを実
行する際、これらのプログラムが展開される領域である。一時記憶領域は、各種アプリケ
ーションプログラム実行時に必要に応じてデータを一時的に保持する。ストレージ記憶領
域は、各種設定値、各種プログラム、動画像データ等を電源が供給されていない状態であ
っても記憶する。ストレージ記憶領域には、例えば、フラッシュROM、SSD、HDD
等のデバイスが用いられる。
【0031】
本実施形態のスマートフォン20は、アプリケーションサーバから、インターネットお
よび無線LANアクセスポイントを介して、上記リモコンアプリを含む新規アプリケーシ
ョンプログラムをダウンロードすることにより、機能拡張可能とする。この際、ダウンロ
ードした新規アプリケーションプログラムは、記憶部24のストレージ記憶領域に記憶さ
れる。
【0032】
本実施形態のスマートフォン20は、制御部21が、ストレージ記憶領域に記憶された
新規アプリケーションプログラムを、プログラム領域に展開して実行することにより、多
種の新規機能を実現可能であるものとする。
【0033】
タッチパネル23は、例えば液晶パネルまたは有機ELディスプレイ等の表示デバイス
と、タッチパネル等の信号入力装置とを組み合わせた装置である。本実施形態のスマート
フォン20は、テレビ10およびビデオカメラ30のリモコンとして機能する。タッチパ
ネル23は、この際のリモコン画面等を表示する。また、画面上へのユーザの接触による
操作を検出することにより操作入力の検出を行う。
【0034】
携帯網通信I/F22は、移動体電話通信網の基地局と無線通信を行い、電話通信(通
話)およびデータの送受信を行う。
【0035】
無線LAN通信I/F27は、無線LANアクセスポイントを介してテレビ10、ビデ
オカメラ30、または、サーバ90とデータの送受信を行う。
【0036】
近距離通信I/F28は、テレビ10との間で近距離無線通信(NFC、IR通信、B
luetooth等)を行う。
【0037】
[ビデオカメラ]
図4(a)は、本実施形態のビデオカメラ30のブロック図である。ビデオカメラ30
は、制御部31と、映像入力処理部32と、表示部33と、記憶部34と、HDMI通信
I/F35と、無線LAN通信I/F37と、近距離通信I/F38と、を備える。
【0038】
制御部31は、所定のプログラムに従ってビデオカメラ30全体を制御するマイクロプ
ロセッサユニットである。
【0039】
記憶部34は、プログラム領域と、一時記憶領域と、ストレージ記憶領域とを備える。
プログラム領域は、基本動作プログラムおよびその他のアプリケーションプログラムを実
行する際、これらのプログラムが展開される領域である。一時記憶領域は、各種アプリケ
ーションプログラム実行時に必要に応じてデータを一時的に保持する。ストレージ記憶領
域は、各種設定値、各種プログラム、動画像データ等を電源が供給されていない状態であ
っても記憶する。ストレージ記憶領域には、例えば、フラッシュROM、SSD、HDD
等のデバイスが用いられる。
【0040】
表示部33は、例えば液晶パネルまたは有機ELディスプレイ等の表示デバイスである
。例えば、後述の映像入力処理部32で映像処理した映像データを表示する。
【0041】
映像入力処理部32は、撮像光学系と、撮像素子と、映像信号処理系とを備える。撮像
光学系は、レンズ、絞り等を備える。映像信号処理系は、入力された映像信号に対し、デ
ジタル信号処理を行う。
【0042】
HDMI通信I/F35は、HDMI通信のI/F部である。HDMI通信I/F35
は、TMDS処理部、映像信号を暗号化する暗号化部、CEC制御部を備え、テレビ10
等と1対1に接続される。
【0043】
無線LAN通信I/F37は、無線LANアクセスポイントを介してテレビ10または
スマートフォン20とデータの送受信を行う。
【0044】
近距離通信I/F38は、無接点充電機(例えば、充電ドック)との間で近距離無線通
信(NFC、IR通信、Bluetooth等)を行う。
【0045】
[機能構成]
次に、本実施形態のテレビ10,スマートフォン20およびビデオカメラ30の、機能
について説明する。
【0046】
[テレビ]
本実施形態のテレビ10は、映像データを保持するビデオカメラ30がHDMI通信I
/F15を介して接続されたことを検知すると、スマートフォン20にリモコンアプリを
起動させ、その後の連携動作を制御する。スマートフォン20がスリープ状態にある場合
には、スリープ状態を解除した後に、リモコンアプリを起動させるようにしても良い。な
お、スマートフォン20への各種の指示は、無線LAN通信I/F17または近距離通信
I/F18を介して行う。特に区別する必要がない場合は、通信I/Fと呼ぶ。
【0047】
これを実現するため、図2(b)に示すように、本実施形態のテレビ10は、テレビ1
0、ビデオカメラ30およびスマートフォン20の三者間の連携を確立する第一連携確立
部120と、三者間の連携確立後の連携動作を制御する中継部130と、接続検知部14
0と、を備える。また、第一連携確立部120は、ペアリング部121と、リモコン決定
部122と、を備える。
【0048】
接続検知部140は、ビデオカメラ30がHDMI通信I/F15を介して接続された
ことを検知し、第一連携確立部120に通知する。本実施形態では、ビデオカメラ30か
らHDMI通信I/F15を介して機器IDが通知される。接続検知部140は、この機
器IDを得ることにより、接続を検知する。
【0049】
ペアリング部121は、スマートフォン20等の、三者連携システムでリモコンとなり
得る各種の端末(候補スマートフォン)からの要求(ペアリング要求)に応じて候補ビデ
オカメラを対応づける。対応づける候補ビデオカメラは、その候補スマートフォンで操作
可能なビデオカメラであって、接続する可能性のあるビデオカメラである。対応づけた結
果は、中継テーブル500として保持する。
【0050】
本実施形態では、ペアリング部121は、ビデオカメラ30が接続されたことを接続検
知部140から通知されると、そのビデオカメラ30から、機器情報を受け取り、蓄積す
る。従って、ペアリング部121は、現在接続されているビデオカメラ30および過去に
蓄積されたビデオカメラ30の機器情報を蓄積する。
【0051】
なお、機器情報は、そのビデオカメラ30を識別する情報(機器ID)と、中継アプリ
情報とを含む。中継アプリ情報は、当該ビデオカメラ30を、テレビ10を介してスマー
トフォン20から操作する際に必要とされるアプリケーションプログラム(中継アプリ)
の名称(中継アプリ名)およびスマートフォン20の対応OS情報を含む。
【0052】
中継アプリは、テレビ10がスマートフォン20から通信I/Fを介して受信した操作
指示を、ビデオカメラ30との通信I/FであるHDMI通信I/F15を介してビデオ
カメラ30に指示するアプリケーションプログラムである。
【0053】
また、本実施形態のペアリング部121は、候補スマートフォンから、ペアリング要求
を受け取ると、当該候補スマートフォンで操作可能な候補ビデオカメラを対応づけて、中
継テーブル500を生成する。候補スマートフォンから送信されるペアリング要求は、当
該候補スマートフォンの識別情報(機器ID)と、当該候補スマートフォンのOS情報と
を含む。機器IDは、例えば、候補スマートフォンのIPアドレス等であってもよい。ま
た、ペアリング部121は、対応づけた候補ビデオカメラの機器IDを、折り返し、要求
元の候補スマートフォンに通知する。
【0054】
ペアリング部121は、例えば、ペアリング要求に含まれるスマートフォンのOS情報
と、候補外部機器の対応OS情報とを用い、対応づけの可否を判別する。
【0055】
ここで、ペアリング部121が作成する中継テーブル500の例を図5に示す。本図に
示すように、本実施形態の中継テーブル500は、候補スマートフォンの機器ID510
に対応づけて、操作可能な候補ビデオカメラ520が登録される。そして、候補ビデオカ
メラ520の情報として、機器ID521と、中継アプリ名522と、その中継アプリが
インストールされているか否かを示す情報(インストール)523とが登録される。なお
図5には、インストール523として、中継アプリがインストールされている場合は「
1」を、インストールされていない場合は「0」を登録する場合を例示する。
【0056】
なお、1つの候補ビデオカメラに複数の候補スマートフォンが対応づけられる場合、そ
れらの間に、予め優先順位を付し、その情報を中継テーブル500に登録してもよい。
【0057】
リモコン決定部122は、HDMI通信I/F15を介してビデオカメラ30が接続さ
れると、三者連携システムにおいてリモコンとして用いるスマートフォン20を決定し、
決定したスマートフォン20にリモコンアプリを起動させる。スマートフォン20は、ペ
アリング部121が作成した中継テーブル500を参照し、接続されたビデオカメラ30
(候補ビデオカメラ)に対応づけて登録されている候補スマートフォンの中から決定する
【0058】
例えば、中継テーブル500に、候補スマートフォンの優先順位が付与されている場合
、当該優先順位に従って決定する。一方、優先順位が付与されていない場合は、例えば、
その時点でテレビ10に最も近い候補スマートフォンを選択する。最も近い候補スマート
フォンは、例えば、テレビ10と各候補スマートフォンとの間で近距離無線通信(NFC
、IR通信、Bluetooth等)または無線LANによる通信を行い、最も電波強度
の大きいものを選択する。
【0059】
なお、中継テーブル500に登録されている複数の候補スマートフォンから、リモコン
として使用するスマートフォン20を選択する手法は、これに限定されない。例えば、登
録されている全ての候補スマートフォンに通知を行い、最も早く承諾の意思を送信してき
た候補スマートフォンを選択するよう構成してもよい。
【0060】
また、ここで選択したスマートフォン20との間の通信が途切れた場合、リモコン決定
部122は、再度、上記手法でリモコンとして用いるスマートフォン20を決定する。
【0061】
リモコン決定部122は、ビデオカメラ30を操作するリモコンアプリを起動させるた
めの起動信号を生成し、決定したスマートフォン20に対し、通信I/Fを介して送信す
る。本実施形態では、起動信号は、テレビ10およびビデオカメラ30それぞれの機器I
Dを含む。この起動信号を受信したスマートフォン20側では、ビデオカメラ30を操作
するリモコンアプリを起動させる。
【0062】
中継部130は、三者連携確立後、中継アプリに従って、中継処理を行う。具体的には
、スマートフォン20がリモコンアプリを介して受け付けた操作指示をスマートフォン2
0から受信し、ビデオカメラ30に中継する。また、その操作指示に応じてビデオカメラ
30から転送されたデータを処理する。
【0063】
なお、操作指示は、ビデオカメラ30を操作する指示である。本実施形態では、例えば
、表示部13にビデオカメラ30の操作画面を表示させる指示、ビデオカメラ30が保持
する映像データを表示部13に表示させる指示等が含まれる。
【0064】
なお、テレビ10が実現する各機能は、記憶部14のストレージ領域に格納されるプロ
グラムを、制御部11のマイクロプロセッサが、プログラム領域に展開し、実行すること
により実現される。また、中継テーブル500は、ストレージ領域に格納される。テレビ
10が実現する各機能のうち、全部または一部の機能は、ASIC(Applicati
on Specific Integrated Circuit)、FPGA(fie
ld-programmable gate array)などのハードウェアによって
実現されてもよい。また、テレビ10とビデオカメラ30とがHDMIで接続される場合
、テレビ10とビデオカメラ30との間の制御信号のやり取りは、CEC機能により実現
されてもよい。
【0065】
[スマートフォン]
スマートフォン20は、テレビ10からの指示に従って、ビデオカメラ30のリモコン
として機能する。これを実現するため、図3(b)に示すように、本実施形態のスマート
フォン20は、テレビ10、ビデオカメラ30およびスマートフォン20の三者間の連携
を確立する第二連携確立部210と、リモコン処理部220とを備える。また、第二連携
確立部210は、連携テーブル作成部211を備える。
【0066】
連携テーブル作成部211は、三者間の連携を実現するために、連携テーブル600を
作成する。本実施形態では、自身が操作可能なテレビ(候補テレビ)と候補ビデオカメラ
との組み合わせ、および、操作に用いるアプリケーション(リモコンアプリ)を対応づけ
て連携テーブルとして作成する。
【0067】
具体的には、テレビ10にペアリング要求を行った結果、テレビ10から通知された候
補ビデオカメラの機器IDを、通知元のテレビ10を候補テレビとして、当該候補テレビ
の機器IDに対応づけて保持する。また、対応づけた候補ビデオカメラの機器IDおよび
テレビ10の機器IDに基づき、テレビ10を介して当該候補ビデオカメラを操作するた
めのリモコンアプリを特定する。
【0068】
なお、本実施形態では、上述のように、リモコンアプリは、テレビ10を介してビデオ
カメラ30を操作するリモコンとしてスマートフォン20を機能させる。すなわち、リモ
コンアプリは、例えば、ビデオカメラ30に保持される映像データを、テレビ10の表示
部13に表示させる指示を受け付けるアプリケーションである。このリモコンアプリは、
一般に、外部のサーバ90に保持される。本実施形態のスマートフォン20は、インター
ネットを介してサーバ90にアクセスし、該当するアプリケーションを入手する。
【0069】
図6に、本実施形態の連携テーブル作成部211が作成する連携テーブル600の例を
示す。本図に示すように、本実施形態の連携テーブル600は、候補テレビ毎に、当該候
補テレビの機器ID610と、当該候補テレビを介して操作可能なビデオカメラである候
補ビデオカメラの機器ID620と、当該候補テレビを介して当該候補ビデオカメラをそ
れぞれ制御するためのリモコンアプリを特定する情報(リモコンアプリ名)630と、を
対応づけて登録する。また、そのリモコンアプリ名630を有するリモコンアプリの、イ
ンストールの有無を示す情報(インストール)640も合わせて登録する。なお、図6
は、インストール640として、リモコンアプリがインストールされている場合は「1」
を、インストールされていない場合は「0」を登録する場合を例示する。
【0070】
リモコン処理部220は、三者連携を実現するための処理を行う。具体的には、リモコ
ンアプリを展開して実行する。
【0071】
スマートフォン20が実現する各機能は、記憶部24のストレージ領域に格納されるプ
ログラムを、制御部21のマイクロプロセッサが、プログラム領域に展開し、実行するこ
とにより実現される。また、連携テーブル600は、ストレージ領域に格納される。スマ
ートフォン20が実現する各機能のうち、全部または一部の機能は、ASIC、FPGA
などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0072】
[ビデオカメラ]
本実施形態のビデオカメラ30は、HDMI通信I/F35を介して、テレビ10に接
続されると、接続相手のテレビ10に、自身を制御するための情報を送信する。上述のよ
うに、本機能は、CEC機能により実現されてもよい。
【0073】
[三者連携処理の流れ]
以上の機能を有するテレビ10、スマートフォン20およびビデオカメラ30による、
三者連携処理の流れを説明する。図7は、本実施形態の三者連携処理の流れを説明するた
めのフローチャートである。なお、中継テーブル500および連携テーブル600は、予
め作成されているものとする。
【0074】
また、以下では、ビデオカメラ30の記憶部34に記録された動画像の中から、スマー
トフォン20への操作により所望の動画像を選択してテレビ10の表示部13に表示する
場合を例にあげて説明する。しかしながら、この例に限定されない。動画像を選択して表
示する指示以外にも、例えば、ビデオカメラ30が保持する動画像または静止画をテレビ
10の記憶部14に記憶させるための指示等でも、この連携処理を同様に適用できる。
【0075】
まず、ビデオカメラ30をテレビ10にHDMIで接続し、或いは、HDMIでテレビ
10に接続済みのビデオカメラ30の電源をONにすると(ステップS301)、ビデオ
カメラ30からテレビ10に、ビデオカメラ30の機器IDを含むトリガが送信される。
【0076】
テレビ10では、接続検知部140が機器IDの通知を受け、リモコン決定部122に
送信する。機器IDを受信すると、テレビ10のリモコン決定部122は、中継テーブル
500を参照し、中継アプリを取得する中継アプリ取得処理を行い(ステップS101)
、中継アプリを取得する。また、リモコンとして用いるスマートフォンを決定するリモコ
ン決定処理も行い(ステップS102)、スマートフォン20を決定する。
【0077】
そして、リモコン決定部122は、決定したスマートフォン20に対し、接続指示を通
知する(ステップS103)。ここでは、スマートフォン20に、テレビ10の機器ID
、ビデオカメラ30の機器IDを通知するとともに、リモコンアプリの起動を促すコマン
ドを送信する。
【0078】
ここで、ステップS101の中継アプリ取得処理の詳細を、図8を用いて説明する。
【0079】
まず、リモコン決定部122は、中継テーブル500を検索し(ステップS411)、
受信した機器IDが登録されているか否かを判別する(ステップS412)。ここで、登
録されていない場合は、三者連携処理自体を終了する。
【0080】
一方、登録されている場合は、リモコン決定部122は、当該機器ID521に対応づ
けて登録されている中継アプリが、インストール済みであるか否かを判別する(ステップ
S413)。インストール済みである場合、最新版であるか否かを判別する(ステップS
414)。最新版であるか否かは、インターネット経由でサーバ90にアクセスし、中継
アプリ情報として登録されているバージョン情報と、提供されている最新版の情報とを比
較し、判別する。
【0081】
最新版の中継アプリがインストールされている場合は、処理を終了する。一方、中継ア
プリがインストールされていない場合、あるいは、インストールされていても最新版でな
い場合、リモコン決定部122は、インターネット経由でサーバ90にアクセスし、最新
版の中継アプリをダウンロードし(ステップS415)、インストールし(ステップS4
16)、中継アプリ取得処理を終了する。
【0082】
なお、ビデオカメラ30が中継アプリを保持し、テレビ10がビデオカメラ30から中
継アプリを取得するようにしても良い。また、サーバ90に記憶されている中継アプリと
ビデオカメラ30に記憶されている中継アプリとのバージョンを比較し、適宜新しいもの
を取得するようにしても良い。
【0083】
また、上記説明では、中継アプリがインストールされている場合でも、それが最新版で
あるか否かをインターネット経由でサーバ90に確認し、あるいは、ビデオカメラ30に
問い合わせ、常に最新版をインストールするよう構成している。しかしながら、最新版で
あるか否かの確認は行わなくてもよい。
【0084】
また、ビデオカメラ30に古いバージョンの中継アプリが記憶されている状態で、イン
ターネット経由でサーバ90から最新版の中継アプリをダウンロードした場合、テレビ1
0は、サーバ90から取得した最新版の中継アプリを以て、ビデオカメラ30に記憶され
た古いバージョンの中継アプリを更新するようにしても良い。
【0085】
次に、ステップS102のリモコン決定処理の詳細を、図9を用いて説明する。
【0086】
リモコン決定部122は、まず、テレビ10の無線LANの同一サブネットワーク(サ
ブNW)内の、リモコンとなり得る機器を検索し(ステップS421)、抽出する。ここ
では、例えば、同一サブNW内の各種の機器のうち、スマートフォンを検索する。
【0087】
そして、リモコン決定部122は、中継テーブル500を検索し(ステップS422)
、ステップS421で抽出したスマートフォンの中に、S101の処理で受信した機器I
Dを持つビデオカメラ30に対応づけて登録されている候補スマートフォンがあるか否か
を判別する(ステップS423)。
【0088】
登録されていない場合、三者連携処理自体を終了する。なお、終了前に、ユーザにリモ
コンとして使用可能なスマートフォンの登録がないことを通知するよう構成してもよい。
【0089】
一方、登録されている場合は、リモコン決定部122は、登録されている候補スマート
フォンの台数を判別する(ステップS424)。
【0090】
複数台登録されている場合、リモコン決定部122は、その中からリモコンとするスマ
ートフォン20を選択し(ステップS425)、それをリモコンとして用いるスマートフ
ォン20と決定する(ステップS426)。選択は、上述の手法により行う。
【0091】
上記ステップS424で、登録されている台数が1台であれば、その候補スマートフォ
ンを、リモコンとして用いるスマートフォン20と決定する(ステップS426)。リモ
コンとして用いるスマートフォン20が決定すると、リモコン決定部122は、リモコン
決定処理を終了する。
【0092】
なお、このリモコン決定処理は、三者連携処理実行中に、何等かの事情でリモコンとし
て用いるスマートフォン20との接続が途切れた場合も、実行される。
【0093】
図7に戻り、接続指示を受けたスマートフォン20のリモコン処理部220は、リモコ
ンアプリ取得処理を行う(ステップS201)。
【0094】
リモコンアプリ取得処理の詳細を、図10に従って、説明する。
【0095】
リモコン処理部220は、通知されたテレビ10の機器IDおよびビデオカメラ30の
機器IDを用い、連携テーブル600を検索し(ステップS431)、両者に対応づけら
れたリモコンアプリがインストールされているか否かを判別する(ステップS432)。
【0096】
リモコンアプリがインストールされている場合、リモコン処理部220は、そのアプリ
のバージョンが最新版であるか否かを判別する(ステップS433)。最新版であるか否
かの判別は、インターネット経由でサーバ90にアクセスし、リモコンアプリ情報として
登録されているバージョン情報と、提供されている最新版の情報とを比較し、行う。
【0097】
リモコンアプリがインストールされていない場合、あるいは、インストールされていて
も最新版でない場合、リモコン処理部220は、サーバ90にアクセスし、最新版のリモ
コンアプリをダウンロードする(ステップS434)。そして、それをインストールし(
ステップS435)、処理を終了する。
【0098】
なお、上述の中継アプリ同様、最新版であるか否かの判別は、行わなくてもよい。さら
に、ここでは、リモコンアプリは、サーバ90からダウンロードするものとして説明した
が、テレビ10からダウンロードしてもよい。この場合、各種リモコンアプリをテレビ1
0の記憶部14のストレージ記憶領域に予め記憶させておく。また、サーバ90に記憶さ
れているリモコンアプリとテレビ10に記憶されているリモコンアプリとのバージョンを
比較し、新しい方を取得しても良い。また、インターネット経由でサーバ90からダウン
ロードしたリモコンアプリをテレビ10のストレージ記憶領域に記憶させても良い。
【0099】
図7に戻り、リモコンアプリ取得処理を終えると、リモコン処理部220は、リモコン
アプリを起動し、スマートフォン20のタッチパネル23に、リモコン画像を表示する(
ステップS202)。ここで、表示されるリモコン画像は、スクロール可能な態様で表示
され、テレビ10またはビデオカメラ30のどちらを操作するか選択可能な操作表示、チ
ャネル操作表示、録画された動画の再生スタート、ストップの等の表示がなされる。
【0100】
表示されるリモコン画像の一例を、図11(a)および図11(b)に示す。本図に示
すように、本実施形態のリモコン画像700は、操作対象機器選択領域710と、リモコ
ン操作受付領域720とを備える。
【0101】
操作対象機器選択領域710は、このリモコン画像700を介して操作する対象の機器
の選択を受け付ける。ここでは、テレビ10およびビデオカメラ30のいずれかを受け付
ける。例えば、これらの図に示すように、選択を受け付けるためのボタンを備える。また
、これらのボタンは、選択された機器が識別可能なように表示される。
【0102】
リモコン操作受付領域720には、操作対象機器選択領域710で選択された機器の操
作画面が表示される。例えば、テレビ10が選択された場合、チャンネル選択表示等がな
される。一方、ビデオカメラ30が選択された場合、再生する動画の選択、再生スタート
、再生ストップ等の指示を受け付ける画面表示がなされる。また、いずれを選択した場合
でも、音量調整等は、共通に表示される。
【0103】
なお、リモコン操作受付領域720は、スクロールにより、操作画面が変わるよう構成
されていてもよい。この場合も、操作対象機器選択領域710に、操作画面で操作する対
象の機器が識別可能な態様で表示されてもよい。
【0104】
なお、このリモコン画像700はあくまでも1例であり、どのように表示させるかは、
各機器が実装している機能により変わる。また、例えば、機器選択の表示を3以上に設定
しても良い。また、機器毎のリモコン操作を統合したリモコン画像としてもよい。例えば
、ビデオカメラ30の動画を再生すると同時に、その画像をテレビ10の記憶部14に記
録するように指示することを可能とする画像などである。
【0105】
図7に戻り、リモコン画像がタッチパネル23に表示されると、リモコン処理部220
は、ビデオカメラ30の動画選択画面の転送指示を行う(ステップS203)。この転送
指示は、スマートフォン20から、テレビ10へ送信される。そして、それを受けたテレ
ビ10の中継部130が、当該指示を、中継先のビデオカメラ30に送信する(ステップ
S104)。
【0106】
転送指示を受信したビデオカメラ30では、動画選択画面のデータをテレビ10に転送
する(ステップS302)。なお、動画選択画面は、例えば、ビデオカメラ30に記憶さ
れている動画像を選択する画面とする。選択する画面とは、例えば、動画像のサムネイル
画像が表示されている画像等である。
【0107】
動画選択画面のデータを受信したテレビ10では、中継部130が、当該データに従っ
て、ビデオカメラ30の動画選択画面を、表示部13に表示する(ステップS105)。
そして、中継部130は、転送指示元のスマートフォン20に、画面表示が終了したこと
を意味する画面表示終了通知を行う(ステップS106)。
【0108】
画面表示終了通知を受け付けると、スマートフォン20では、リモコン処理部220が
、自身をユーザからのリモコン操作の受け付けが可能な状態とする。これにより、ユーザ
は、テレビ10の表示部13に表示される動画選択画面を見ながらビデオカメラ30への
指示を行うことができる。
【0109】
リモコン処理部220は、ユーザからの操作による指示(操作指示)を受け付けると、
当該操作指示をテレビ10に送信する(ステップS204)。ここで受け付ける操作指示
は、例えば、選択した動画の再生指示等である。動画の選択は、例えば、テレビ10に動
画選択画面として表示される動画像のサムネイル画像から選択する。
【0110】
スマートフォン20から操作指示を受信すると、テレビ10では、中継部130が、ビ
デオカメラ30に当該操作指示を中継する(ステップS107)。
【0111】
指示を受け取ったビデオカメラ30では、操作指示に従って、データをテレビ10に転
送する(ステップS303)。例えば、所定の動画の再生指示を受け取った場合、当該動
画像データをテレビ10に転送する。
【0112】
テレビ10の中継部130は、転送されたデータを表示部13に表示する(ステップS
108)とともに、中継処理を終了したことを意味する処理終了通知を、スマートフォン
20に送信する(ステップS109)。例えば、動画像データを受信した場合、当該動画
像の表示を開始する。
【0113】
処理終了通知を受信したスマートフォン20では、リモコン処理部220が、リモコン
画像を更新する(ステップS205)。なお、ステップS103でテレビ10から通知さ
れた接続指示を受信したスマートフォン20は、リモコンアプリがインストール済みの場
合、リモコンアプリの自動起動を促さず、代わりに、リモコンアプリのアイコンの色を変
更することによりテレビ10からの通知があった旨をユーザに知らせるようにしても良い
。ユーザは、リモコンアプリの色が変わったことを確認してリモコンアプリを手動で起動
するようにしても良い。
【0114】
以上説明したように、本実施形態によれば、例えば、ビデオカメラ30をテレビ10に
接続することをトリガとして、ビデオカメラ30とテレビ10とスマートフォン20との
連携を確立する。そして、スマートフォン20からのリモコン操作により、ビデオカメラ
30とテレビ10とを連携制御できる。
【0115】
このように、本実施形態によれば、特定の外部機器に限らず、多種多様な外部機器(ビ
デオカメラ)が映像表示装置(テレビ)に接続される可能性がある環境であっても、自動
的に装置間の連携を確立することができる。このため、操作性および使い勝手のよい三者
連携システムを、ユーザに過度な負担を与えることなく確立できる。
【0116】
<第二の実施形態>
次に、本発明の第二の実施形態を説明する。第一の実施形態では、映像表示装置、外部
機器、遠隔操作端末の三者連携処理を、映像表示装置が、中継装置として機能することに
より、実現している。本実施形態では、遠隔操作端末が、主導し、連携を実現する。
【0117】
すなわち、第一の実施形態では、テレビ10が中心に位置してシステム全体を制御する
役割を果している。一方、第二の実施形態では、スマートフォン20がシステム全体を制
御する。
【0118】
本実施形態の三者連携システムの構成図を、図12に示す。本図に示すように、本実施
形態の三者連携システムは、映像表示装置(テレビ)10と、遠隔操作端末(スマートフ
ォン)20と、外部機器(ビデオカメラ)30と、アクセスポイント40と、を備える。
【0119】
本実施形態のテレビ10、スマートフォン20、およびビデオカメラ30の基本的な構
成は、第一の実施形態と同様である。また、アクセスポイント40は、テレビ10、スマ
ートフォン20、ビデオカメラ30等の無線LANクライアント機器間を相互に接続し、
また、これらの無線LANクライアントを、他のネットワークに接続する。
【0120】
以下、本実施形態について、第一の実施形態と異なる構成に主眼をおいて説明する。以
下、第一の実施形態と共通する部分には、特に断らない限り、同一の符号を付し、その詳
細な説明は省略する。
【0121】
本実施形態では、テレビ10と、スマートフォン20と、ビデオカメラ30とは、例え
ば、無線LAN経由で、アクセスポイント40を介して接続される。すなわち、これらは
、HDMI接続を行わない。従って、テレビ10およびビデオカメラ30は、HDMI通
信I/F15およびHDMI通信I/F35を備えなくてもよい。
【0122】
[機能構成]
[ビデオカメラ]
本実施形態のビデオカメラ30は、図13(a)に示すように、アクセスポイント40
を介して、無線LANの同一サブネットワーク内の全ての機器に対し、接続要求を送信す
る接続要求送信部310を備える。本実施形態では、接続要求は、例えば、自身の機器I
Dを含む。なお、接続要求の送信先の機器は、テレビ10とスマートフォン20とに限定
してもよい。接続要求は、無線LAN通信I/F37を介して送信される。
【0123】
ビデオカメラ30が実現する上記機能は、記憶部34のストレージ領域に格納されるプ
ログラムを、制御部31のマイクロプロセッサが、プログラム領域に展開し、実行するこ
とにより実現される。ビデオカメラ30が実現する各機能のうち、全部または一部の機能
は、ASIC、FPGAなどのハードウェアによって実現されてもよい。
【0124】
[スマートフォン]
図13(b)に示すように、本実施形態のスマートフォン20は、第二連携確立部21
0aと、リモコン処理部220aとを備える。
【0125】
第二連携確立部210aは、ビデオカメラ30から無線LAN通信I/F27を介して
接続要求を受信すると、ビデオカメラ30およびテレビ10それぞれのリモコンアプリを
起動する。このため、第二連携確立部210aは、連携テーブル作成部211aと、リモ
コン決定部212と、表示先決定部213と、を備える。
【0126】
連携テーブル作成部211aは、連携させる機器同士のペアリングを行い、連携テーブ
ル800を作成する。ペアリングは、例えば、近距離無線通信等を用いて行う。例えば、
近接させた機器同士で相互に指定されたボタン操作を行う等の公知の手段を用いれば良く
、特に制限は無い。また、例えば、スマートフォン20が、アクセスポイント40にアク
セスし、得られる接続機器のリストから、テレビ10およびビデオカメラ30を選択する
よう構成してもよい。これにより、機器の種別、および当該機器を識別する機器IDを得
ることができる。機器の種別は、映像表示装置、画像記憶装置、等を特定可能な情報であ
り、機器IDは、例えば、IPアドレスなどである。
【0127】
連携テーブル作成部211aは、ペアリングにより得た、機器のリストに対し、機器I
D(IPアドレス)に基づき、サーバ90等にアクセスし、当該機器のリモコンアプリの
情報(例えば、リモコンアプリ名)を取得する。得られた情報を対応づけ、図14に示す
ように、連携テーブル800を作成する。
【0128】
なお、リモコンアプリの情報を取得する際、スマートフォン20は、連携可能か否かも
判別する。例えば、スマートフォン20のOS用のリモコンアプリが用意されていない場
合もある。このようなリモコンアプリしか用意されていない機器は、連携不可能と判別し
、連携テーブル800に登録しない。
【0129】
作成される連携テーブル800には、機器ID810と、当該機器の種別を特定する情
報(種別)820と、当該機器のリモコンアプリの情報(リモコンアプリ名)830と、
リモコンアプリ名830で特定されるリモコンアプリがインストールされているか否かを
示す情報(インストール)840とが対応づけて登録される。なお、図14には、インス
トール840として、リモコンアプリがインストールされている場合は「1」を、インス
トールされていない場合は「0」を登録する場合を例示する。本実施形態の連携テーブル
800は、スマートフォン20の、記憶部24に登録される。
【0130】
リモコン決定部212は、ビデオカメラ30からの接続要求を受け取ると、同一サブネ
ットワークに接続される全スマートフォン間で、リモコンとするスマートフォン20を決
定するリモコン決定処理を行う。
【0131】
具体的には、接続要求に含まれる機器IDが、自身が保持する連携テーブル800に登
録されているか否かを判別し、いなければ、処理を終了する。一方、登録されている場合
、自身をリモコンとなり得る候補スマートフォンとする。そして、同一サブネットワーク
内に、同様に候補スマートフォンとされた他のスマートフォンがあるか否かを判別する。
【0132】
このとき、他に候補スマートフォンがなければ、自身を、リモコンとして用いるスマー
トフォン20と決定する。一方、他に候補スマートフォンがある場合、当該候補スマート
フォン間でやり取りを行い、いずれがリモコンとして用いるスマートフォン20となるか
を決定する。ここでは、例えば、分散アービトレーションの手法を用いて決定する。
【0133】
なお、リモコンとして用いるスマートフォン20の選択方法は、予めスマートフォン間
の優先順位を決め、最も優先順位の高い候補スマートフォンを選択する方法、ビデオカメ
ラ30に最も近接した候補スマートフォンを選択する方法等が可能である。ビデオカメラ
30とスマートフォン20との距離は、ビデオカメラ30の設置場所を特定し、GPSま
たは無線LANの電波強度により、スマートフォン20のアクセスポイント40からの位
置を推定することにより算出する。
【0134】
なお、三者連携処理開始後、リモコンとして選択されたスマートフォン20との間の通
信が切れた場合には、ビデオカメラ30は、再度、接続要求を行う。このとき、リモコン
決定部212は、その接続要求を受け、リモコン決定処理を行い、リモコンとして用いる
スマートフォン20を決定することにより、再選択を行う。
【0135】
さらに、本実施形態のリモコン決定部212は、後述の表示先決定部213が映像を表
示するテレビ10を決定すると、連携テーブル800に、三者連携に用いるビデオカメラ
30、テレビ10それぞれのリモコンアプリがインストールされているか否かを判別する
。判別後、必要に応じてリモコンアプリを取得し、インストールを行う。
【0136】
表示先決定部213は、自身がリモコンとして用いるスマートフォン20と決定された
場合、同一サブネットワーク内のテレビのうち、ビデオカメラ30の画像の表示先(表示
先装置)とするテレビ10を決定する。
【0137】
同一サブネットワーク内のテレビであって、連携テーブル800に登録されたテレビ(
候補テレビ)が複数ある場合は、その中の1つを表示先装置のテレビ10として選択する
。表示先装置とするテレビ10の選択は、例えば、予め候補テレビ間の優先順位を決め、
最も優先順位の高いテレビを選択する方法、スマートフォン20に最も近い候補テレビを
表示先装置のテレビ10とする方法、ビデオカメラ30に最も近い候補テレビを表示先装
置のテレビ10とする方法、或いは複数の候補テレビを一覧表示してユーザに選択させる
方法、などにより行う。
【0138】
なお、スマートフォン20に最も近い候補テレビを選択する場合、例えば、各候補テレ
ビとスマートフォン20との間で近距離無線通信を行い、その際の電波強度が最も大きい
候補テレビをスマートフォン20に最も近接している候補テレビとする。ビデオカメラ3
0に最も近い候補テレビを選択する場合、例えば、ビデオカメラ30および各候補テレビ
について、図示しないGPS機能等を用いてビデオカメラ30および各候補テレビがそれ
ぞれ位置情報を取得し、該取得した各位置情報からビデオカメラ30と各候補テレビの距
離を検出し、最も近接している候補テレビを決定する。
【0139】
リモコン処理部220aは、自スマートフォン20と、表示先装置とするテレビ10と
、ビデオカメラ30との間で、三者連携処理を実行する。本実施形態では、表示先装置と
するテレビ10用のリモコンアプリと、ビデオカメラ30用のリモコンアプリとを起動し
、ユーザの指示に応じて両者をそれぞれ実行する。
【0140】
両リモコンアプリが起動され、スマートフォン20のタッチパネル23に表示されるリ
モコン画像は、第一の実施形態の図11(a)および図11(b)のリモコン画像と同様
である。本実施形態では、操作対象機器選択領域710を介して、操作対象機器が選択さ
れると、それに応じて、当該機器のリモコンアプリを動作させる。
【0141】
例えば、テレビ10が選択されると、スマートフォン20のタッチパネル23に、テレ
ビ10用のリモコン画像(例えば、図11(a))700を表示する。そして、当該画面
を介して受け付けた指示を、テレビ10に向けて送出する。本実施形態では、例えば、テ
レビ10のIPアドレスを宛先としたコマンドを、アクセスポイント40に向けて送出す
る。
【0142】
また、ビデオカメラ30が選択されると、スマートフォン20のタッチパネル23に、
ビデオカメラ30用のリモコン画像(例えば、図11(b))を表示する。そして、当該
リモコン画像を介して受け付けた指示を、ビデオカメラ30に向けて送出する。本実施形
態では、例えば、ビデオカメラ30のIPアドレスを宛先としたコマンドを、アクセスポ
イント40に向けて送出する。
【0143】
スマートフォン20が実現する各機能は、記憶部24のストレージ領域に格納されるプ
ログラムを、制御部21のマイクロプロセッサが、プログラム領域に展開し、実行するこ
とにより実現される。また、連携テーブル800は、ストレージ領域に格納される。スマ
ートフォン20が実現する各機能のうち、全部または一部の機能は、ASIC、FPGA
などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0144】
[テレビ]
本実施形態のテレビ10は、三者連携のための中継を行わない。従って、図13(c)
に示すように、第一連携確立部120および中継テーブル500は、備えなくてもよい。
また、中継部130の代わりに、中継部130aを備える。
【0145】
本実施形態の中継部130aは、スマートフォン20からデータの送信元を特定する機
器IDと、当該データに対する操作指示とを受信する。また、受信した機器IDを有する
ビデオカメラ30からデータを受信すると、受信した操作指示に従って当該データを処理
する。受信する操作指示は、例えば、当該データを表示部13に表示する、記憶部14に
格納するなどである。また、処理を終えると、スマートフォン20にその旨を通知する。
なお、機器ID、操作指示、データは、無線LAN通信I/F17を介して受信する。
【0146】
[三者連携処理の流れ]
以上の機能を有するテレビ10、スマートフォン20およびビデオカメラ30による、
本実施形態の三者連携処理の流れを説明する。図15は、本実施形態の三者連携処理の流
れを説明するためのフローチャートである。なお、連携テーブル800は、予め作成され
ているものとする。
【0147】
ここでも、第一の実施形態同様、ビデオカメラ30の記憶部34に記録された動画像の
中から、スマートフォン20からの操作により所望の動画像を選択してテレビ10の表示
部13に表示する場合を例にあげて説明する。なお、これ以外のリモコン操作、例えば、
ビデオカメラ30が保持する動画像または静止画をテレビ10の記憶部14に記憶する操
作等、通常のビデオカメラ30およびテレビ10が有するリモコン操作であれば特にこの
例に限定されない。
【0148】
まず、ビデオカメラ30の接続要求送信部310が、アクセスポイント40を介して、
接続要求を送信する(ステップS321)。接続要求は、同一サブネットワーク内の全ス
マートフォンに送信される。
【0149】
同一サブネットワーク内の全スマートフォンのリモコン決定部212は、それぞれ、ビ
デオカメラ30からの接続要求を受信すると、リモコン決定処理を行い、この三者連携処
理において、リモコンとなるスマートフォン20を決定する(ステップS221)。決定
は、上述の手法にて行う。
【0150】
その後、ステップS221で決定したスマートフォン20の表示先決定部213は、同
一サブネットワーク内の全テレビの中から、表示先装置とするテレビ10を決定する(ス
テップS222)。
【0151】
そして、リモコン決定部212は、リモコンアプリを取得する(ステップS223)。
リモコンアプリの取得処理の流れは、第一の実施形態の図10で説明したリモコンアプリ
取得処理と略同様である。ただし、本実施形態では、テレビ10およびビデオカメラ30
それぞれについて本処理を実行する。
【0152】
すなわち、通知されたビデオカメラ30の機器IDおよび決定したテレビ10の機器I
Dを用い、連携テーブル800を検索し、それぞれの機器IDに対応づけてリモコンアプ
リがインストールされているか否かを判別する。そして、インストールされている場合、
そのアプリのバージョンが最新版であるか否かを判別する。そして、リモコンアプリがイ
ンストールされていない場合、あるいは、インストールされていても最新版でない場合、
対応サーバから最新版のリモコンアプリをダウンロードし、それをインストールする。
【0153】
リモコンアプリ取得処理を終えると、スマートフォン20のリモコン処理部220aは
、各リモコンアプリを起動し、スマートフォン20のタッチパネル23に、リモコン画像
を表示する(ステップS224)。
【0154】
その後、リモコン処理部220aは、ビデオカメラ30の動画選択画面の転送指示を行
う(ステップS225)。この転送指示は、スマートフォン20から、アクセスポイント
40を介して、テレビ10およびビデオカメラ30へ送信される。なお、転送指示は、テ
レビ10、スマートフォン20およびビデオカメラ30それぞれの識別情報(例えば、I
Pアドレス)を含む。
【0155】
そして、それを受けたビデオカメラ30は、動画選択画面のデータを表示先装置である
テレビ10に転送する(ステップS322)。なお、動画選択画面は、第一の実施形態同
様、例えば、ビデオカメラ30に記憶されている動画像を選択する画面とする。選択する
画面とは、例えば、動画像のサムネイル画像が表示されている画像等である。
【0156】
動画選択画面のデータを受信したテレビ10の中継部130aは、当該データに従って
、ビデオカメラ30の動画選択画面を、表示部13に表示する(ステップS121)。そ
して、送信元のスマートフォン20に、画面表示が終了したことを意味する画面表示終了
通知を行う(ステップS122)。
【0157】
画面表示終了通知を受け付けると、スマートフォン20のリモコン処理部220aは、
ユーザからのリモコン操作の受け付けが可能な状態とする。これにより、ユーザは、テレ
ビ10の表示部13に表示される動画選択画面を見ながらビデオカメラ30への指示を行
うことができる。
【0158】
リモコン処理部220aは、ユーザからの操作指示を受け付けると、当該指示をテレビ
10およびビデオカメラ30に送信する(ステップS226)。ここで受け付ける操作指
示は、例えば、選択した動画の再生指示等である。動画の選択は、例えば、テレビ10に
動画選択画面として表示される動画像のサムネイル画像から選択する。
【0159】
指示を受け取ったビデオカメラ30では、操作指示に従って、データをテレビ10に転
送する(ステップS323)。例えば、所定の動画の再生指示を受け取った場合、当該動
画像データをテレビ10に転送する。
【0160】
テレビ10の中継部130aは、転送されたデータを表示部13に表示する(ステップ
S123)とともに、表示処理を終了したことを意味する処理終了通知を、スマートフォ
ン20に送信する(ステップS124)。例えば、動画像データを受信した場合、当該動
画像の表示を開始する。
【0161】
処理終了通知を受信したスマートフォン20のリモコン処理部220aは、リモコン画
像を更新する(ステップS227)。
【0162】
以上説明したように、本実施形態によれば、アクセスポイント40を介して、ビデオカ
メラ30が接続要求を行うことにより、自動的に表示先のテレビ10およびリモコンとし
て用いるスマートフォン20を決定し、それらの間で、三者連携処理が実行される。すな
わち、ユーザは、スマートフォン20の操作により、ビデオカメラ30とテレビ10との
操作を行うことができ、ビデオカメラ30に保持される映像データを、テレビ10に表示
させることができる。
【0163】
このように、本実施形態によれば、第一の実施形態同様、操作性の良い、三者連携シス
テムを、少ない負担で実現することができる。
【0164】
なお、上記第二の実施形態では、ビデオカメラ30が、アクセスポイント40を介して
、同一サブネットワーク内のスマートフォン20に接続要求を送信することをトリガとし
て、三者連携処理を開始するよう構成しているが、これに限定されない。
【0165】
例えば、ビデオカメラ30が充電ドックに設置されたことをトリガとして、三者連携処
理を開始するよう構成してもよい。充電ドックは、例えば、無接点充電または電源コンセ
ントからの充電が可能であり、設置されるビデオカメラ30のサポート状況により、無接
点充電または電源コンセントからの充電が選択される。さらに、充電ドックは近距離通信
(NFC、IR通信、Bluetooth等)により、充電ドック機器IDをビデオカメ
ラ30に通知可能に構成される。
【0166】
この場合、ビデオカメラ30が充電ドックの上に設置されると、例えば、無接点充電が
開始され、かつ、ビデオカメラ30は、NFC通信により充電ドックのIDを受信する。
そして、ビデオカメラ30は、無線LANの同一サブネットワーク内の全ての機器に、自
身の機器IDと充電ドックの機器IDとを、トリガとして送信する。
【0167】
これにより、ビデオカメラ30を充電ドックに設置するだけで、三者連携処理が実行さ
れる。すなわち、ユーザは、ビデオカメラ30を充電ドックに設置するだけで、所定のス
マートフォン20により、ビデオカメラ30とテレビ10とを制御できる。
【0168】
また、第二の実施形態では、連携テーブル800に、機器毎に、その種別およびリモコ
ンアプリを登録しているが、これに限定されない。例えば、テレビとビデオカメラの組み
合わせ毎のリモコンアプリが得られる場合、第一の実施形態と同様の構成を有する連携テ
ーブルとしてもよい。
【0169】
すなわち、連携テーブル作成部211aは、サーバ90にアクセスし、候補テレビ毎に
、当該候補テレビと連携操作可能なリモコンアプリを有するビデオカメラを抽出する。そ
して、得られたビデオカメラを、候補ビデオカメラとしてそのリモコンアプリの情報とと
もに登録する。
【0170】
この場合、リモコン処理部220aは、第一の実施形態同様、ビデオカメラ30と決定
したテレビ10とに対応づけて連携テーブルに保持されるリモコンアプリを展開し、リモ
コン処理を実行する。
【0171】
また、上記各実施形態では、リモコンアプリがスマートフォン20に無い場合、自動的
にサーバからインターネットを介してダウンロードしてインストールしている。しかしな
がら、この手法に限定されない。例えば、スマートフォン20のタッチパネル23にリモ
コンアプリのダウンロード促すプロンプト表示を行い、ダウンロードおよびインストール
は、ユーザの指示を受け付けてから行うよう構成してもよい。また、第一の実施形態のテ
レビ10の中継アプリのダウンロードおよびインストールに関しても同様である。
【0172】
以上、本発明の実施形態の例を説明した。言うまでもなく、本発明の技術を実現する構
成は前記実施形態に限られるものではなく、様々な変形例が考えられる。また、文中や図
中に現れる数値等もあくまでも一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なう
ことはない。
【0173】
前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等
によりハードウェアで実現しても良い。また、マイクロプロセッサユニット等がそれぞれ
の機能等を実現するプログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現しても
良い。ハードウェアとソフトウェアを併用しても良い。
【0174】
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ず
しも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。
【符号の説明】
【0175】
10:映像表示装置(テレビ)、11:制御部、12:TVチューナ、13:表示部、
14:記憶部、15:HDMI通信I/F、16:有線LAN通信I/F、17:無線L
AN通信I/F、18:近距離通信I/F、
20:遠隔操作端末(スマートフォン)、21:制御部、22:携帯網通信I/F、2
3:タッチパネル、24:記憶部、27:無線LAN通信I/F、28:近距離通信I/
F、
30:外部機器(ビデオカメラ)、31:制御部、32:映像入力処理部、33:表示
部、34:記憶部、35:HDMI通信I/F、37:無線LAN通信I/F、38:近
距離通信I/F、
40:アクセスポイント、90:サーバ、
120:第一連携確立部、121:ペアリング部、122:リモコン決定部、130:
中継部、130a:中継部、140:接続検知部、
210:第二連携確立部、210a:第二連携確立部、211:連携テーブル作成部、
211a:連携テーブル作成部、212:リモコン決定部、213:表示先決定部、22
0:リモコン処理部、220a:リモコン処理部、
310:接続要求送信部、
500:中継テーブル、510:候補スマートフォンの機器ID、520:候補ビデオ
カメラ、521:候補ビデオカメラの機器ID、522:中継アプリ名、523:インス
トールの有無、
600:連携テーブル、610:候補テレビの機器ID、620:候補ビデオカメラの
機器ID、630:リモコンアプリ名、640:インストールの有無、
700:リモコン画像、710:操作対象機器選択領域、720:リモコン操作受付領
域、
800:連携テーブル、810:機器ID、820:種別、830:リモコンアプリ名
、840:インストールの有無
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10
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