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特開2022-141108懇親会等の参加者募集方法、運営方法および運営システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141108
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】懇親会等の参加者募集方法、運営方法および運営システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220921BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021041258
(22)【出願日】2021-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】521108777
【氏名又は名称】合同会社おおぎ会
(74)【代理人】
【識別番号】100100044
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 重夫
(74)【代理人】
【識別番号】100205888
【弁理士】
【氏名又は名称】北川 孝之助
(72)【発明者】
【氏名】細田 庄一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】広い範囲から参加者を集めることができ、共通の体験によって会話がはずむ懇親会等の参加者募集方法を提供する。
【解決手段】同一年齢あるいは同一年齢とそれより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、毎月の同じ日または同じ日時に行う懇親会等への参加を募る。懇親会等の募集プラン10では、左端の行11には日を、開催時間を区切った欄12~17には食事か喫茶かの区別および参加者の年齢を記録する。懇親会等には、食事会や喫茶、茶話会、茶会、飲酒など、飲食をしながら談話を楽しむ会、スーパー銭湯、ゴルフやボーリングなどのスポーツあるいは旅行を伴う会が含まれる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一年齢の多数の人に対し、毎月の同じ日または同じ日時に行う懇親会等への参加を募る、参加者募集方法。
【請求項2】
前記同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記の懇親会等と同じ日または同じ日時に前記と異なる会場で行う懇親会等への参加を募る、請求項1記載の参加者募集方法。
【請求項3】
懇親会等の毎月の日と会場または日時と会場を特定し、
特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、懇親会等への参加を募り、
参加者の応募を受けつけ、当日に懇親会等を行う、懇親会等の運営方法。
【請求項4】
前記同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記の懇親会等と同じ日または同じ日時に前記と異なる会場で行う懇親会等への参加を募る、請求項3記載の懇親会等の運営方法。
【請求項5】
懇親会等の日または日時と会場を特定する手段と、
特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、懇親会等への参加を募る手段と、
参加者の応募を受けつける手段とを備えている懇親会等の運営システム。
【請求項6】
前記参加を募る手段が、同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記の懇親会等と同じ日または同じ日時に前記と異なる会場で行う懇親会等への参加を募る、請求項5記載の懇親会等の運営システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、懇親会等の参加者募集方法、運営方法および運営システムに関する。ここにいう懇親会等とは、食事会や喫茶、茶話会、茶会、飲酒など、飲食をしながら談話を楽しむ会、スーパー銭湯、ゴルフやボーリングなどのスポーツあるいは旅行を伴う会を意味する。
【背景技術】
【0002】
同窓会など、参加者が一定のグループに属し、連絡先のリストがある場合のイベントの運営は、リストに基づいて参加メンバーを募り、日時・予算、開催場所等を調整し、レストランに予約を発注するなどの処理を行う。特許文献1には、メールやインターネット等の手段を使ってそのような連絡を効率的に行う同窓会等アレンジ・システムが開示されている。
【0003】
特許文献2の段落[0060]には、アンケートによる情報に基づき、登録者を世代ごと(年齢ごと)に分類し、世代(及び性別)ごとに9つの類型(カテゴリー)に分類する分類方法が開示されている。この方法では、各世代に固有の情報を適切に分析できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-28964号公報
【特許文献2】特許第4797183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レストランやホテル、旅行業者などが季節ごとにイベントを企画し、参加者を募る場合、お見合いパーティやお子様参加イベントでは、ある程度の年齢層を想定することができる。しかし参加条件を決めずに広く呼び掛ける場合は、イベントのイメージがつかみにくく、参加者へのアピール度が低い。他方、特許文献1の同窓会等アレンジ・システムのような、同一の学校を同学年で卒業した人たちの集まりをアレンジする場合は、イベントの雰囲気は予想しやすいものの、新しい出会いは少ない。
【0006】
特許文献2の分類方法は、データベースに基づき、いくつかの条件を組み合わせることで顧客をグループ分けすることはできる。また、新たなデータを登録し、蓄積していくことができる。しかしグループ分けしたデータをどのように使用するかについて具体的に記載されていない。
【0007】
本発明は、広い範囲から参加者を集めることができ、しかも共通の体験によって会話がはずむ懇親会等の募集方法、運営方法および運営システムを提供することを技術課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の懇親会等の参加者募集方法は、同一年齢の多数の人に対し、毎月の同じ日または同じ日時に行う懇親会等への参加を募る(S2)ことを特徴としている。
【0009】
このような参加者募集方法においては、前記同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記の懇親会等と同じ日または同じ日時に前記と異なる会場で行う懇親会への参加を募る(S12)のが好ましい。
【0010】
本発明の懇親会等の運営方法(40、40A)は、懇親会等の毎月の日と会場または日時と会場を特定し(S1、S11)、特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、懇親会等への参加を募り(S2、S12)、参加者の応募を受けつけ(S3、S13)、当日に懇親会等を行う(S6、S16)ことを特徴としている。
【0011】
このような運営方法においては、前記同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記の懇親会等と同じ日または同じ日時に前記と異なる会場で行う懇親会等への参加を募る(S12)のが好ましい。
【0012】
本発明の懇親会等の運営システム52は、懇親会等の日または日時と会場を特定する手段(57、55)と、特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、懇親会等への参加を募る手段(57)と、参加者の応募を受けつける手段(57)とを備えていることを特徴としている。
【0013】
このような運営システム52においては、前記参加を募る手段(57)が、前記同一年齢の人(53)に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人(53a)に対し、前記懇親会等と同じ日または同じ日時に前記と異なる会場で行う懇親会等への参加を募るのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の懇親会等の参加者募集方法では、参加者が同一年齢であるので、同一の時代を生きてきたという共通体験を経ている。そのため、懇親会等において思い出話に花が咲きやすい。また、初めての人同士でも共通の知人がいることが多いため、懇親会等が盛り上がり、楽しさが増す。さらに参加を検討している人に対するアピール度が高く、懇親会等が成功する可能性が高い。
【0015】
また、参加者の間で体力的な差が比較的少ないため、ゴルフなどのスポーツあるいは旅行などを伴う懇親会等であっても、楽しく過ごすことができる。さらに懇親会等の日時を毎月、同日、または同日の同時刻としているので、参加者は次の懇親会等の日時を記憶しやすく、参加人数が多くなる。
【0016】
このような参加者募集方法において、前記同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記と同日の同じ時刻に前記と異なる会場で行う懇親会等への参加を募る場合は、年齢が異なる2グループまたは3グループの懇親会等の管理を効率的に行うことができる。そして年齢差が大きいので、会場が近くであっても両グループの参加者同士が紛れにくい。さらに1か月(28~31日)の予定の振り分けが容易である。さらに30歳と区切りがよいので、参加者や管理者にとって分かりやすく覚えやすい。
【0017】
本発明の懇親会等の運営方法あるいは運営システムは、前述の募集方法と同じく参加者が同一年齢であるので、同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の懇親会等の参加者募集方法に関わる募集プランの一実施形態を示す表である。
図2】募集プランの他の実施形態を示す表である。
図3】募集プランのさらに他の実施形態を示す表である。
図4】本発明の募集方法に関わる予約リストの一例を示す表である。
図5】本発明の運営方法の一実施形態を示すフローチャートである。
図6】運営方法の他の実施形態を示すフローチャートである。
図7】本発明の運営システムを含む応答システムの一実施形態を示す構成図である。
図8】応答システムの他の実施形態を示す構成図である。
図9】参加者の振り分けステップを示す概念図である。
図10】振り分けステップの他の例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は一般的な懇親会等の募集プランの一例を示している。この募集プラン10では左端の行11を予定日の欄とし、左から2番目~7番目の行12~17で懇親会等の内容(食事、喫茶)及び開催時間を分けると共に、各時間の食事または喫茶に集まる年齢を特定している。すなわち12月1日(火)を31歳、61歳、91歳が集まる日とし、12月2日(水)を32歳、62歳、92歳が集まる日とするように、12月5日までは順次1日ごとに1歳ずつ年齢を増加させている。
【0020】
そして96歳以上の参加者は少ないと思われるため、12月6日を96歳以上が集まる日とし、12月7日~20日は、37歳~50歳と67歳~80歳の2グループのみが集まるようにしている。また、12月21日~30日については、51歳~60歳、81歳~90歳のほか、21歳~30歳が集まる日としている。ただし1日の募集を30歳のみとするなど、同一年齢の1グループだけとすることもできる。その場合は一巡するのに2~3か月をかける。あるいは年齢ごとに別の会場で行う。
【0021】
図1の募集プラン10からわかるように、前述のように年齢層を30歳ごとに区切ってグループ分けをすると、1か月の日数(28日~31日)に合わせて日程を組むのが容易になる。29歳以下の年齢ごとに区切ることもできるが、グループ数が多くなりがちで、また、1か月の日程に合わせにくくなる。また、31歳以上の年齢で区切ることもできるが、グループの数が少なくなり、1か月の日程に合わせにくくなる。また、30歳は区切りがよいので、客や店にとって覚えやすい。そのため、30歳で区切るのが好ましい。
【0022】
なお、図1の募集プラン10では、1日を8時~10時、11時半~12時半、12時半~13時半、18時~19時半、19時半~21時、13時半~14時半の6つの時間帯12~17に分けて、時間帯12~17ごとに集める年代のグループと会費の額を変えている。たとえば、午前から昼にかけての8時~13時半の3つの時間帯12~14を2~3グループが集まる時間帯とし、8時~10時の会費は800円、11時半~12時半と12時半~13時半の会費はそれぞれ1500円としている。
【0023】
さらに夜の時間帯15~16は、一つのグループだけが集まる時間帯とし、18時~19時半、19時半~21時の会費はそれぞれ2500円としている。また、13時半~18時の時間帯17は基本的に予定を入れない時間帯、いわばメンテナンス時間としているが、土曜日の13時半~14時半の時間帯17は、19歳、20歳、21歳、22歳が集まる日としている。食事はなく、喫茶などを予定し、会費は1000円である。
【0024】
図1の募集プラン10では特定の年齢だけの参加者を募集するので、参加者は同一の時代を生きてきたという共通体験を経ている。そのため、思い出話に花が咲きやすい。同窓の人と再会する可能性もある。また、初めての人同士でも共通の知人がいることも多いため、懇親会等が盛況となり、楽しさが増す。そして参加を検討している人に対するアピール度が高く、懇親会等が成功する可能性も高い。プランが食事の場合は、同一年齢であることにより、あっさりした和食など、食事の嗜好が共通となりやすい。懇親会等が、旅行やゴルフなどのある程度体力を伴う行事の場合は、同一年齢であることにより、歩行や階段の上り下りなどの行動の速度が近くなり、全体の行動がまとまりやすい。懇親会等は、毎月、同日または同日時に同年齢の参加者により継続して行う。それにより参加者が記憶しやすい。
【0025】
図2の懇親会等の募集プラン20は、ショッピングモール内のレストランなどに適用するプランであり、時間帯は10時~11時半の朝食・喫茶タイム21、11時半~14時の昼食タイム22、14時~17時の喫茶タイム23、17時~19時の夕食タイム24の4つの時間帯を設定している。
【0026】
そして1日から9日の朝食・喫茶タイム21は、41歳~49歳のグループと、71歳~70歳のグループが集まる時間帯としている。また、10日から20日の朝食・喫茶タイム21は、50歳~60歳のグループと、80~90歳のグループと、20~30歳のグループが集まる時間帯としている。なお、20日は前述に加えて、91歳以上も一緒に集まる時間帯としている。そして21日~30日の朝食タイム21は、61歳~70歳のグループと、31歳~40歳のグループが集まる時間帯としている。
【0027】
昼食タイム22については、朝のプランを10日ずつずらしたプランとしている。すなわち、1日~20日の昼食タイム42のプランは11日~30日の朝食タイム21のプランと同一であり、21日~30日の昼食タイム22のプランは1~10日の朝食タイム21のプラント同一である。同様に1日~10日の夕食タイム24のプランは、21日~30日の朝食タイム21のプランと同一であり、11日~30日の夕食タイム24のプランは1~20日の朝食タイム21のプランと同一である。喫茶タイム23については、需要の程度が不明であるため空欄にしている。空欄は休みにしてもよい。
【0028】
図3の募集プラン30は、図1および図2の募集プラン10、20とは異なり、年齢層のグループを1日中入れ替えない募集プラン30としている。この図3の募集プラン30では、1日~30日を図2の募集プラン20の朝食タイム21と同一にしている。
【0029】
前述の懇親会等の募集プラン10、20、30に基づき、運営者が特定の年齢、たとえば30歳の懇親会等を企画し、会場を予約すると共に、データベースのデータを参照して会場や食事の内容、余興などの内容を定め、インターネット(図7図8の符号51)を介してホームページやeメールなどで参加を募る。店頭や店内の広告・宣伝や、ポスター、チラシなど、他の表示で募るようにしてもよい。
【0030】
参加希望者からの応募は、運営者のホームページに設定される予約リスト、たとえば図4に示す予約リスト31への書き込みや返信メールなどで行う。図4の予約リスト31は、基本的に図1~3の募集プラン10、20、30の表に時間の欄32と参加人数の欄33、参加者の氏名を記入する欄34を追加したものである。また、運営者のサーバー(図7図8の符号57)で参加人数を積算し、予約リスト31の人数の欄33に参加予定人数を表示する。
【0031】
予約リスト31は内部あるいは外部の会場の担当者にそのまま送られ、あるいはアクセス可能に提示される。会場の担当者はその予約リスト31に基づき、会場の設営、料理、菓子、飲み物などの準備を行い、当日に懇親会等を実施する。
【0032】
図5に示す懇親会等の運営方法40は、懇親会等の会場と日時を特定し、記憶するステップ(特定・記憶ステップ)S1と、特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、懇親会等への参加を募るステップ(募集ステップ)S2と、参加者の応募を受信するステップ(受信ステップ)S3と、受信した応募者数から参加者人数を演算するステップ(演算ステップ)S4と、応募者の人数を会場の担当者に連絡するステップ(連絡ステップ)S5と、懇親会等を実施するステップ(実施ステップ)S6とからなる。
【0033】
懇親会等の運営主体は、レストランなどの会場を運営する個人ないし企業、あるいは予約や契約、食事内容の選定などを行う専門の企画会社などである。前者の場合は、通常は自身の経営する会場を選定するが、外部業者の会場であってもよい。また、演算ステップS4によって得られた人数に応じて、予約会場や食事内容などを変更できるようにする。
【0034】
特定・記憶ステップS1において懇親会等の会場と日時を特定するには、まず懇親会等を行う年齢を定め、その年齢に応じた食事や茶菓子の内容、会場の広さなどを勘案し、インターネットの広告・宣伝および予約サイトあるいは他の情報を利用して定める。紹介業者の場合は、あらかじめ登録している会場および食事内容の情報に基づいて定めるのが便利である。一度定めた懇親会等の日時はその後も継続する。できれば会場も同一会場を繰り返し利用するのが好ましい。それにより記憶が確実で、参加者の維持、増加に寄与する。
【0035】
前記募集ステップS2は、たとえば会場を経営するレストランなどのインターネットのサイト上で募集したり、あるいは紹介業者が作成した予約サイト上で参加者の年齢を特定して募集したり、メールやSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を利用して募集する。特定の地域とは、想定する会場あるいは最寄り駅からの距離が一定範囲の地域などである。多数の人とは、参加予定人数の100~1000倍など、参加予定人数(席数と予想応募率)から割り出した人数である。会場媒体としては、スマートフォン、タブレット、パソコンなどが用いられる。インターネットのサイトを利用して募集するとき、そのサイトを通じて応募できるようにするのが好ましい。ただしインターネットによる募集とは別の手段で応募させるようにしてもよい。
【0036】
募集する参加者の年齢は通常は20歳以上の特定の年齢、たとえば20歳、30歳、・・・60歳、70歳などとする。参加者を増やし、参加費用を高めにするには、社会的な活動が活発な30~60歳を多くするのが好ましい。高齢者の場合は、他のイベントで集まる機会が少ないため、イベントの企画自体が喜ばれる。会場となるレストランなどの店頭、店内の看板、ポスター、近所の掲示板や電柱などに掲示することもでき、郵便を利用したりチラシを配って広告・宣伝することもできる。高齢者はインターネットに慣れていないことがあるので、このような従来の広告・宣伝手段の利用も好ましい。その場合、参加希望者からの応募手段も電話やファクシミリ、郵便など、従来の通信手段でも認めるのが好ましい。
【0037】
参加者の応募を受信する応募ステップS3は、前述のインターネットのサイトを利用して応募させるのが好ましい。応募シートあるいは応募フォームには通常は住所氏名、連絡先など、必要な情報の項目の欄を設ける。会場となるレストランの店頭、店内で募集を掲示する場合は、氏名と連絡先をメモなどに書かせるだけの応募としてもよい。さらに直接、その店の従業員に口頭で応募の意思、住所氏名、連絡先を伝えるだけでもよい。通常は応募を受け付ける期限日を設ける。
【0038】
ついで参加者人数を演算する演算ステップS4を行う。そして応募者の人数を会場の担当者に連絡する連絡ステップS5では、メールやSNSなどによって直接連絡するほか、担当者が演算結果を含む予定リスト(図4参照)を見ることができるようにするようにしてもよい。キャンセル情報はこの連絡ステップS5で用いるルートで連絡するのが好ましい。また、期限日までに応募人数が会場の収容人数などの予定数に達したときは、募集をやめ、以後の応募者に対し、受け付けられない旨を返信し、あるいは連絡する。ついで特定された参加者が懇親会等の当日に集まり、懇親会等を実施する(実施ステップS6)。
【0039】
図6の運営方法40Aは、2つのグループの懇親会等を同時に開催する場合を示している。この方法では、あらかじめ互いに近接する2つの会場を準備しておき(S11)、2つの年齢、たとえば30歳と60歳の参加者グループを同時に、同じ経路で募集する(S12)。互いに近接する2~3の会場とは、同一の建物あるいは同一の敷地内の建物など、一人の担当者で賄える程度に近接している2~3の会場である。各グループからの受信に基づき(S13)、懇親会等はそれぞれのグループごとに、すなわち30歳のグループと60歳のグループの参加者を別々に演算し(S14)、会場の担当者にそのグループの参加人数を連絡する(S15)。懇親会等は年齢別に分かれて、それぞれの会場において行う(S16)。そのため、集合した参加者を各年齢のグループごとに準備した会場に振り分ける(図9図10参照)。
【0040】
なお、3つの会場を準備して、30歳、60歳および90歳などの3組のグループで行うこともできる(図10参照)。運営方法40Aによれば、2つあるいは3つの年齢層グループを並行して行うことができ、効率的に懇親会等を運営することができる。たとえば会場の設定(特定および記憶)、募集の発信、応募の受信、参加人数の演算、参加人数の連絡などは単一のグループの場合と同程度であるにも関わらず、取り扱う参加者を多くすることができる。また、1か月の28~31日内に、21歳、22歳、・・・・95歳などの75グループ(95-21+1グループ)を取り扱うことができる。
【0041】
グループの年齢は25~35歳程度、とくに30歳の年齢差を設ける。この程度の年齢差があれば、参加者がいずれのグループに属するか、見分けやすい。会場の担当者が案内する場合は、一つの建物など、一か所に集合させた参加者を2つ、あるいは3つの会場に振り分けやすい(図9参照)。30歳の年齢差とすれば、たとえば31歳、61歳、91歳と1の位の数字を合わせることができ、カレンダーの30日への振り分けについても容易である。なお、2月については28日あるいは29日であるため、特定のグループの懇親会等が少なくなる。31日の月はずらさずに休日にする。
【0042】
図7に示す応答システム50は、インターネット51に接続された運営者側の運営システム52と、参加者側のパソコンやモバイル端末などのインターネット端末53とから構成されている。運営主体が企画会社などの場合は外部の業者の会場を利用するが、そのときはインターネット51を経由して外部の業者のサーバー54やモバイル端末に接続する。前記運営システム52は、使用できる会場のデータベースや参加予定者のリストやカレンダーを記憶しておくメモリー55と、会場設定の担当者との連絡ツール56と、運営プログラムを実行するサーバー57とを備えている。
【0043】
メモリー55のデータベースには、図5の運営方法10を実施するためのソフトウエア、募集するときのフォームのデータ、会場ごとの収容人数、料理や茶菓子の種類、カレンダーおよび予約状況のデータが保存されている。自社が会場設備を保有している運営者の場合は、自社の会場の収容可能人数、予約状況を保存しておく。外部業者の会場を利用する場合は、それらの会場の連絡先、予約状況、会場ごとの収容可能人数のリストなどを保存しておく。
【0044】
図8に示す応答システム50Aは、図6の運営方法40Aを実施するためのソフトウエアと、2以上の会場に関するデータが保存されている。この応答システム50Aでは、N歳の参加者のインターネット端末53のほか、N+30歳の参加者のインターネット端末53aが接続されている。実際には誰でも閲覧することができるが、特定の年齢の者のみ参加申し込みができるようにしている。他の点は図7の応答システム50と同様である。
【0045】
年齢別のグループが一つだけの場合は問題ないが、2つのグループを同日、同時間帯に集める場合は、それぞれの会場に案内するときに案内係が混乱する可能性がある。とくに案内係を準備しないときは、参加者自身で自分の会場番号や部屋名称を確認し、判断する必要があるので、一層混乱しやすい。しかし年齢差が30歳であれば、どのグループに属するのか一目でわかるので、案内係による振り分けは容易であり、参加者の自己判断による場合も似た年齢層のグループについていけばよいので混乱が抑制される。
【0046】
たとえば図9に示すように、N歳の参加者とN+30歳の参加者がバラバラで来館したとき、案内係はN歳の参加者か、あるいはN+30歳の参加者か、一目で把握できる。そのため、スムーズにN歳の参加者を第1会場61へ案内し、N+30歳の参加者を第2会場62に案内することができる。本人が判断する場合も同様である。
【0047】
年齢の特定がない場合、あるいは年齢差が10歳以下の場合は、案内係は名札などを見たり質問したりしていずれのグループに属するかを判断しながら対応する会場に案内する必要があり、煩雑である。しかし25歳以上、とくに30歳の年齢差があれば、上記のように属するグループの判断が容易である。
【0048】
図10は、N歳、N+30歳およびN-30歳の3つのグループの参加者がバラバラに訪れたときに、第1会場61、第2会場62および第3会場63に振り分ける例を示している。このように3つのグループが混在する場合は、2つのグループ以上にグループ分けが煩雑であるが、25~35歳、とくに30歳の年齢差であれば、3つのグループのいずれに属するのか、直ちに分かるため、スムーズに振り分けることができる。
【0049】
年齢別のグループが一つだけの場合は問題ないが、2つのグループを同日、同時間帯に集める場合は、それぞれの会場に案内するときに案内係が混乱する可能性がある。とくに案内係を準備しないときは、参加者自身で自分の会場番号や部屋名称を確認し、判断する必要があるので、一層混乱しやすい。しかし年齢差が30歳であれば、どのグループに属するのか一目でわかるので、案内係による振り分けは容易であり、参加者の自己判断による場合も似た年齢層のグループについていけばよいので混乱が抑制される。
【0050】
たとえば図9に示すように、N歳の参加者とN+30歳の参加者がバラバラで来館したとき、案内係はN歳の参加者か、あるいはN+30歳の参加者か、一目で把握できる。そのため、スムーズにN歳の参加者を第1会場61へ案内し、N+30歳の参加者を第2会場62に案内することができる。本人が判断する場合も同様である。
【0051】
年齢の特定がない場合、あるいは年齢差が10歳以下の場合は、案内係は名札などを見たり質問したりしていずれのグループに属するかを判断しながら対応する会場に案内する必要があり、煩雑である。しかし25歳以上の年齢差があれば、上記のように属するグループの判断が容易である。
【0052】
図10は、N歳、N+30歳およびN-30歳の3つのグループの参加者がバラバラに訪れたときに、第1会場61、第2会場62および第3会場63に振り分ける例を示している。このように3つのグループが混在する場合は、2つのグループ以上にグループ分けが煩雑であるが、25~35歳の年齢差であれば、3つのグループのいずれに属するのか、直ちに分かるため、スムーズに振り分けることができる。
【0053】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されず、発明の範囲内で種々変更することができる。たとえば前記実施形態では、懇親会等としているが、会合の名称やテーマにはこだわらず、食事や喫茶等が含まれる会合であれば、新年会、忘年会、地域同年会、旅行、ゴルフやボーリングなどのスポーツイベント、旅行など、種々の会合に採用できる。さらに前記実施形態では、食事や喫茶を例示したが、飲み会、利き酒会、旅行、ゴルフなど、他のイベントであっても同様である。また、前記実施形態では、満年齢で区切っているが、たとえば1990年4月以降から1991年3月までなどと、学年度別で区切るようにしてもよい。さらに60年周期の干支(五行と十二支)で特定してもよい。その場合、2つのグループが生ずるときは、年長グループと年少グループに区切る。また、昭和30年生まれと平成30年生まれなど、年号で区切ることもできる。この場合もほぼ60歳の年齢差となる。
【符号の説明】
【0054】
10 懇親会等の募集プラン
11 左端の行
12~17 開催時間と参加者の年齢の欄
20 懇親会等の募集プラン
21 朝食・喫茶タイム
22 昼食タイム
23 喫茶タイム
24 夕食タイム
30 懇親会等の募集プラン
31 予約リスト
32 氏名記入欄
33 人数欄
40、40A 懇親会等の運営方法
S1、S11 特定・記憶ステップ
S2、S12 募集ステップ
S3、S13 受信ステップ
S4、S14 演算ステップ
S5、S15 連絡ステップ
S6、S16 実施ステップ
S17 案内ステップ
50、50A 応答システム
51 インターネット
52 運営システム
53 参加者のインターネット端末(N歳)
53a 参加者のインターネット端末(N+30歳)
54 外部業者のサーバー
55 メモリー(特定記憶手段)
56 連絡ツール(連絡手段)
57 サーバー
61 第1会場
62 第2会場
63 第3会場
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリーに、使用できる会場のデータベースと、月の日付を配列したカレンダーと、前記日付に対応するイベントおよび年齢を対応させたイベントの募集プランとを入力しておき、
前記募集プランに基づき、サーバーを介してインターネット上のサイトにおいて、イベントの毎月の日と会場または日時と会場を特定し、
特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、インターネットのサイトを介してイベントへの参加を募り、
前記サイト上に設定した、参加者の氏名欄を設けた予約リストに書き込ませることにより、参加者の応募を受けつけ、
前記予約リストに基づいてサーバーに参加者の人数を集計させ、
イベントの担当者に参加者の人数を連絡させる
イベントの運営方法。
【請求項2】
前記同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記のイベントと同じ日または同じ日時に前記と近接した異なる会場で行うイベントへの参加を募る、請求項記載のイベントの運営方法。
【請求項3】
使用できる会場のデータベースと、月の日付を配列したカレンダーと、前記日付に対応するイベントおよび年齢を対応させたイベントの募集プランを入力したメモリーと、
前記募集プランに基づき、サーバーを介してインターネット上のサイトにおいて、イベント毎月のと会場または日時と会場を特定する手段と、
特定の地域に属する同一年齢の多数の人に対し、インターネットのサイトを介してイベントへの参加を募る発信手段と、
前記サイト上に設定した、参加者の氏名欄を設けた予約リストに書き込ませることにより、参加者の応募を受けつける受信手段と
前記予約リストに基づいて参加者の人数を集計し、イベントの担当者に連絡する手段とを備えているイベントの運営システム。
【請求項4】
前記参加を募る発信手段が、同一年齢の人に加えて、それより30歳ごとの上または下の年齢の多数の人に対し、前記のイベントと同じ日または同じ日時に前記と近接した異なる会場で行うイベントへの参加を募る、請求項記載のイベントの運営システム。