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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141515
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】床下空調を備えた床構造
(51)【国際特許分類】
   F24F 5/00 20060101AFI20220921BHJP
   F24F 13/02 20060101ALI20220921BHJP
   F24D 5/10 20060101ALI20220921BHJP
   E04F 15/024 20060101ALI20220921BHJP
   E04F 15/18 20060101ALI20220921BHJP
   E04F 15/02 20060101ALI20220921BHJP
【FI】
F24F5/00 K
F24F13/02 C
F24F5/00 101B
F24D5/10
E04F15/024 606A
E04F15/18 Y
E04F15/02 T
E04F15/18 601B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021041864
(22)【出願日】2021-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000177139
【氏名又は名称】三洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(72)【発明者】
【氏名】柳原 耕平
【テーマコード(参考)】
2E220
3L071
3L080
【Fターム(参考)】
2E220AA25
2E220AA27
2E220AA37
2E220AB07
2E220AB10
2E220AC03
2E220AC11
2E220CA04
2E220CA05
2E220CA07
2E220CA14
2E220EA11
2E220GA07X
2E220GB02Y
2E220GB32Y
2E220GB39Y
3L071AA04
3L071AC06
3L071AD01
3L080AC02
(57)【要約】
【課題】 より簡単な構造で、体育施設としても避難場所としても快適な空調環境を実現することができ、かつ、既存の建物にも大掛かりな工事なしに採用することができる床下空調を備えた床構造を提供すること。
【解決手段】本発明に係る床下空調を備えた床構造は、スラブに立設した支持脚によって支持される大引材と、前記大引材上に載置され、板に連続した山部と谷部とが形成されたデッキプレートと、波形のデッキプレートの谷部に配置された根太材と、前記根太材によって支持される床面材とを備えた床構造において、デッキプレートにおける谷部の底面から山部の頂面に向けて立ち上がる側面部の少なくとも一部に複数の貫通孔を形成し、前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖して山部の内側に空気導入室を形成し、前記空気導入室に空調機からの空調空気を供給するダクトを連結したことを特徴としている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラブに立設した支持脚によって支持される大引材と、
前記大引材上に載置され、板に連続した山部と谷部とが形成されたデッキプレートと、
波形のデッキプレートの谷部に配置された根太材と、
前記根太材によって支持される床面材と
を備えた床構造において、
デッキプレートにおける谷部の底面から山部の頂面に向けて立ち上がる側面部の少なくとも一部に複数の貫通孔を形成し、
前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖して山部の内側に空気導入室を形成し、前記空気導入室に空調機からの空調空気を供給するダクトを連結した
ことを特徴とする床下空調を備えた床構造。
【請求項2】
デッキプレートにおける隣接する谷部の底面に跨って、それらの間にある山部の内側の下方を閉鎖する底板部と、
前記底板部の前端及び後端より上方に向けて屈曲され、装着時に山部の内側に入り山部の内側における前方及び後方を閉鎖する前板部及び後板部と
を備え、
前記底板部に、空調空気供給用のダクトを連結可能な空気導入孔が形成された空気導入プレートを備え、
前記空気導入プレートを、前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖するようデッキプレートに取り付けることで、空気導入室を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の床下空調を備えた床構造。
【請求項3】
前記根太材が、緩衝具を介してデッキプレートの前記谷部に配置され、
前記根太材に加わる荷重により前記緩衝具の圧縮変形が所定量に達したとき、前記デッキプレートの山部に前記床面材が当接して前記緩衝具の変形が規制される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の床下空調を備えた床構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、体育館や多目的ホール等の建物に用いるのに適した床下空調を備えた床構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、体育館等の建物における空調設備の多くは、室内へ温冷風等の空調用空気を吹き込んで空調を行う室内対流式空調設備が用いられている。
しかしながら、体育館等の建物では、空調によって生じる空気の流れが、例えば、バトミントンの羽根を予期せぬ方向に動かしてしまう等、室内競技の邪魔になるとう問題がある。
また、自然災害時の避難場所として体育館等の建物が使用される場合には、長期間の避難生活中、身体に直接風が当たるため室内対流式空調は望ましくないという問題もある。
ところで、室内対流式空調設備に代わる空調設備として床下空調設備が知られているが、係る床下空調設備は、フロアパネル等の床材を介して間接的に室内の温度を調整するため体育館等の広いフロアの場合には、フロア全体に空調用空気を行き渡らせることが難しく、また、床下にフロア全体に空気を行き渡らせる空調設備を配置するためには大掛かりな工事が必要であるという問題もある。
上記した問題を解決するために、発明者等は、体育施設としても避難場所としても快適な空調環境を実現し、併せて、省エネルギー化にも適した床下空調を備えた床構造を発明し、既に、提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-96420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した床下空調を備えた床構造は、建物の床スラブに設置した支持脚の上部間に平行に大引を配置し、前記大引の上部に、これら大引と直交する方向に根太を配置し、根太の上部に床面材を敷設した床構造において、前記床面材の下方に、前記大引と直交する方向に第一ダクトを配置し、この第一ダクトに、これと連通する空調機から送り出される暖気又は冷気などの空調用空気を流通させ、前記並置された隣り合う大引間にわたり、前記床面材の下方を覆う断熱シートを配置して、床面材と断熱シートとで囲まれた第二ダクトを形成し、前記第二ダクトに、第一ダクトからの暖気又は冷気を流して、第二ダクトを通過する空調用空気により床面材を暖め又は冷やして温度を調整し、この床面材の床面からの輻射作用により室内の空調を行うものである。
上記した床構造によれば、床下全体に配置されている大引間に、空調用空気を流す第二ダクトが形成されることになるため、床面全体を暖めたり冷やしたりすることが可能になるので、体育施設としても、避難場所としても最適な空調環境を実現することが可能になる。
しかし、上記した従来の床下空調を備えた床構造は、第一ダクト、第二ダクトを形成する断熱シート及び第一ダクトから第二ダクトへ空調用空気を流すための送風機の設置等、多くの構成要素を必要とする複雑な構造であり、結果として、設置のために大掛かりな工事が必要になるという課題が残っている。
発明者等は、上記した床下空調を備えた床構造を提案した後も、快適な空調環境をより簡単な構造で実現するために鋭意研究を重ね、本発明を発明するに至った。
本発明は、より簡単な構造で、体育施設としても避難場所としても快適な空調環境を実現することができ、かつ、既存の建物にも大掛かりな工事なしに採用することができる床下空調を備えた床構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る床下空調を備えた床構造は、スラブに立設した支持脚によって支持される大引材と、前記大引材上に載置され、板に連続した山部と谷部とが形成されたデッキプレートと、波形のデッキプレートの谷部に配置された根太材と、前記根太材によって支持される床面材とを備えた床構造において、デッキプレートにおける谷部の底面から山部の頂面に向けて立ち上がる側面部の少なくとも一部に複数の貫通孔を形成し、前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖して山部の内側に空気導入室を形成し、前記空気導入室に空調機からの空調空気を供給するダクトを連結したことを特徴とする。
好ましくは、デッキプレートにおける隣接する谷部の底面に跨って、それらの間にある山部の内側の下方を閉鎖する底板部と、前記底板部の前端及び後端より上方に向けて屈曲され、装着時に山部の内側に入り山部の内側における前方及び後方を閉鎖する前板部及び後板部とを備え、前記底板部に、空調空気供給用のダクトを連結可能な空気導入孔が形成された空気導入プレートを設け、前記空気導入プレートを、前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖するようデッキプレートに取り付けることで、前記空気導入室を形成するように構成され得る。
また、前記根太材を、緩衝具を介してデッキプレートの前記谷部に配置し、前記根太材に加わる荷重により前記緩衝具の圧縮変形が所定量に達したとき、前記デッキプレートの山部に前記床面材が当接して前記緩衝具の変形が規制されるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る床下空調を備えた床構造は、スラブに立設した支持脚によって支持される大引材と、前記大引材上に載置され、板に連続した山部と谷部とが形成されたデッキプレートと、波形のデッキプレートの谷部に配置された根太材と、前記根太材によって支持される床面材とを備えた床構造において、デッキプレートにおける谷部の底面から山部の頂面に向けて立ち上がる側面部の少なくとも一部に複数の貫通孔を形成し、前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖して山部の内側に空気導入室を形成し、前記空気導入室に空調機からの空調空気を供給するダクトを連結して成るので、山部の内側に形成された空気導入室に供給された空調空気が、側面部に形成された複数の貫通孔を通して谷部に流れ、谷部に流れた空気が、谷部を流れると共に、床面材と山部との間に形成される隙間にも流れる。デッキプレートは床下全体に引き渡されており、そのデッキプレートの谷部と、床面材及び山部間に形成される隙間に空調用空気が流れるので、床面全体を暖め又は冷やして温度を調整し、この床面材の床面からの輻射作用により室内の空調を行うことができる。また、本発明に係る床下空調を備えた床構造は、デッキプレートの山部を利用して空気導入室を形成し、谷部を利用して空気が流れる通路を形成するので、構造が簡単で、かつ、設置も簡単であり、既存の建物にも大掛かりな工事なしで適用することが可能になる。
また、デッキプレートにおける隣接する谷部の底面に跨って、それらの間にある山部の内側の下方を閉鎖する底板部と、前記底板部の前端及び後端より上方に向けて屈曲され、装着時に山部の内側に入り山部の内側における前方及び後方を閉鎖する前板部及び後板部とを備え、前記底板部に、空調空気供給用のダクトを連結可能な空気導入孔が形成された空気導入プレートを設け、前記空気導入プレートを、前記山部における前記貫通孔が形成された側面部に対応する部分を下方から閉鎖するようデッキプレートに取り付けることで、前記空気導入室を形成するように構成することで、折り曲げ加工した空気導入プレート一枚で、デッキプレートに空気導入室を形成することが可能になるので、極めて簡単な構造で、床構造に床下空調を設けることが可能になる。
さらに、前記根太材を、緩衝具を介してデッキプレートの前記谷部に配置し、前記根太材に加わる荷重により前記緩衝具の圧縮変形が所定量に達したとき、前記デッキプレートの山部に前記床面材が当接して前記緩衝具の変形が規制されるように構成することで、運動競技等のように比較的荷重の少ない目的で使用する場合には緩衝具により衝撃を吸収でき、イベント等のために重量機械を使用する場合には根太材で直接床面材を支持することができる多目的に使用する施設に、床下空調を設けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る床構造の一部断面概略上面図である。
図2図1における概略A-A断面図である。
図3図2における根太材の周囲の拡大図である。
図4図2における床下空調部分の周囲の拡大図である。
図5】(a)~(d)は、空気導入プレート21の平面図、正面図、右側面図及び部分斜視図を各々示している。
図6】デッキプレートの一部を示す斜視図である。
図7】デッキプレートの空気導入プレートを装着する前の状態を示す斜視図である。
図8】デッキプレートの空気導入プレートを装着した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面に示した一実施例を参照して、本発明に係る床下空調を備えた床構造(以下、「床構造」と称する)の実施の形態を説明していく。
【0009】
図1は、本発明に係る床構造の一部断面概略上面図、図2は、図1における概略A-A断面図を各々示している。
図面に示すように、この床構造は、床スラブ1の上に、支持脚2を用いて大引材3を支持し、該大引材3上にデッキプレート4を載置し、デッキプレート4に、根太材5を介してシートパネル6及び床板材7を配置して成る。
【0010】
図3は、図2における根太材5の周囲をさらに拡大した図を、図4は、図2における床下空調の周囲をさらに拡大した図を各々示している。
図2図4に示すように、デッキプレート4は、鋼板を連続した山谷状にプレス加工した板材であり、山部の頂面を形成する上面部10、傾斜した側面を形成する側面部11及び谷部の底面を形成する下面部12を有する。上記したように構成されたデッキプレート4は、大引材3上に設置され、適当な間隔で、下面部12の位置で大引材3にネジ止めされる。デッキプレート4の山部は断面台形状であり、その上面部10及び底面部12が共に平坦に構成されているので、高い強度が確保されると共に、大引材3上に安定して設置固定することができる。
【0011】
根太材5は、前記デッキプレート4の谷部に適当な間隔で、緩衝具13を介して配置されている。緩衝具13は、弾性体14と受け具15とから成る。弾性体14は、直方体状のゴムや合成樹脂等の弾性材から成る。弾性体14の左右側面部には、断面C字状の長尺チャンネル鋼から成る根太材5を取り付けるために、内側に向けて切り込まれた切込部14aが形成されている。受け具15は、中央に形成された平坦な受け部15aと、受け部15aの前後部位を下方に屈曲して形成された規制部15bと、受け部15aの左右部位を斜め上方に屈曲し、さらに先端部を外向きに屈曲してフランジ部15cを形成して成る翼部15dとを有し、前記フランジ部15cが隣接する山部の上面部10にネジ止めされている。前記弾性体14は、前記受け具15の受け部15aに接着等で固定されている。
【0012】
断面C字状の前記根太材5は、内向きに屈曲する係止部5aを、弾性体14に形成された前記切込部14aに挿入することで弾性体14に固定される。このように固定された根太材15は、その上面がデッキプレート4の上面部10よりも所定間隔hだけ高くなる。
【0013】
前記間隔h及び弾性体14の弾性力は、根太材5の上に敷設されたシートパネル6及び床板材7に通常の運動等による荷重がかかった場合には、シートパネル6が根太材15の上面に接触せずに弾性体14の圧縮変形によって前記荷重を支持することができ、会場設置等のためにフォークリフト等の重量機械が館内の床の上を走行したり、館内に多くの人数が出入りしたりする場合には、弾性体14の弾性力に抗してシートパネル6が根太材15の上面に接触して根太材15で直接荷重を支持するように設計されている。
【0014】
上記したように構成された床構造は、床下空調を備えている。
図1図2、及び図4に示すように、床下空調は、デッキプレート4における山部の内側に空気導入室20を形成するためにデッキプレート4の下側から山部の内側空間を閉鎖する空気導入プレート21と、空気導入室20に導入された空気をデッキプレート4の谷部に導くためにデッキプレート4の側面部11に形成された複数の開口22と、前記空気導入プレート21を介して空気導入室20に空調空気を供給するための可撓性ダクト23と、不図示の空調機からの空調空気を可撓性ダクト23に供給するためのメインダクト24とを有する。
【0015】
図5(a)~(d)は、空気導入プレート21の平面図、正面図、右側面図及び部分斜視図を各々示している。尚、図5では、図面を簡単化するために、空気導入プレート21の厚さは省略されている。
図面に示すように、空気導入プレート21は、隣接する谷部の底面部12に跨って、それらの間にある山部の底面を塞ぐ平板状の底板部21aと、前記底板部21aの前縁及び後縁から上方に向けて垂直に立ち上がり、先端がさらに外側に水平に屈曲された前板部21b及び後板部21cとから成る。
前記底板部21aには、可撓性ダクト23を接続可能な空気導入孔21d及び空気導入プレート21を隣接する谷部の底面部12に固定するためのビス止め孔21eが形成されており、前記前板部21b及び後板部21cは装着時に山部の内側を前後方向で閉鎖するように山部の内側形状に合致する台形形状に形成されている。また、特に、図4から明らかなように、空気導入プレート21の底板部21aの裏面における前記空気導入孔21dに対応する部分には、下方に向けて延びる円筒状のフランジが形成された可撓性ダクト接続具21fが固定されており、可撓性ダクト23は、この可撓性ダクト接続具21fにビス等の適当の固定具を用いて固定される。
図6は、デッキプレート4の一部を示す斜視図であり、図面に示すように、デッキプレート4における空気導入室20に対応する範囲にある側面部11には複数(本実施例では10個)の開口22が形成されており、これらの開口22を介して空気導入室20に導入された空調空気が谷部に流れるように構成されている。
上記したように構成された空気導入プレート21を、図7及び図8に示すようにデッキプレート4に下方から嵌め込み、不図示のネジ等で底面部12に固定することにより、デッキプレート4に空気導入室20を形成し、図2及び図4に示すように、空気導入プレート21に、可撓性ダクト23を接続することにより、不図示の空調機からの空調用空気がメインダクト24及び可撓性ダクト23から空気導入室20へ供給され、空気導入室20から開口22を介して谷部に流れる。これにより、シートパネル6及び床板材7を冷やしたり暖めたりすることが可能になる。
【0016】
尚、本実施例では、根太材15を、緩衝具13を介してデッキプレート4に支持しているため、会場設置等のためにフォークリフト等の重量機械が館内の床の上を走行したり、館内に多くの人数が出入りしたりする等の特別な場合を除いて、シートパネル6とデッキプレート4の底面との間には隙間がある。従って、空気導入室20から谷部に供給される空気は、前記隙間を通して床下全体に流れるので、床面全体を冷やしたり暖めたりすることが可能になる。
【0017】
上記した実施例では、デッキプレート4の空気導入室20には、三つの空気導入孔と左右で二十の開口が形成されているが、空気導入孔及び開口の数は、空気導入室20の大きさに応じて任意に決められ得る。
また、上記した実施例では、緩衝具13を介してデッキプレート4に根太材15を支持する床構造を例に挙げて説明しているが、床構造の構成は、デッキプレート4に根太材を支持する構成であれば任意の構成でよく、デッキプレート4に直接根太材を支持する構成であってもよい。
さらにまた、根太材15をデッキプレート4に支持する方法は、本実施例に限定されることなく任意の方法が採用され得る。
【符号の説明】
【0018】
1 床スラブ
2 支持脚
3 大引材
4 デッキプレート
5 根太材
5a 係止部
6 シートパネル
7 床板材

10 上面部(デッキプレート)
11 側面部(デッキプレート)
12 底面部(デッキプレート)
13 緩衝具
14 弾性体
14a 切込部
15 受け具
15a 受け部
15b 規制部
15c フランジ部
15d 翼部

20 空気導入室
21 空気導入プレート
21a 底板部
21b 前板部
21c 後板部
21d 空気導入孔
21e ビス止め孔
22 開口(デッキプレート側面部11)
23 可撓性ダクト
24 メインダクト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8