(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141554
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】押圧検知器
(51)【国際特許分類】
H01H 13/00 20060101AFI20220921BHJP
H01H 36/00 20060101ALI20220921BHJP
【FI】
H01H13/00 C
H01H36/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021076802
(22)【出願日】2021-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】521184379
【氏名又は名称】石川 文男
(72)【発明者】
【氏名】石川 文男
【テーマコード(参考)】
5G046
5G206
【Fターム(参考)】
5G046AA03
5G046AA04
5G046AA07
5G046AB02
5G046AC58
5G046AE02
5G206AS14K
5G206AS16K
5G206AS27K
5G206FS12J
(57)【要約】
【課題】10g重以下の微小圧力で動作する押圧検知器であつて 長期間経た後でも 最初の1動作から確実に検知信号を出す。
【解決手段】メカ的な接点ではなく 圧電素子1を使用し 圧電素子1の弾性金属板2の反発力による振動と 微小な圧力を吸収する振動吸収板3を 弾性金属板2に重ねて配置する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バネ性のある金属板 圧電素子 ボタン 振動防止板よりなる 押圧検知器。
【請求項2】
振動防止板は バネ性のある金属板に密接する板である請求項1記載の押圧検知器。
【請求項3】
振動防止板の表面を 柔らかい振動吸収材とする請求項1記載の押圧検知器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は微小圧力をかける事で IC入力として十分な電圧を発生する押圧検知器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の検知方法として 電気的接点で検出するタクトスイッチ、マイクロスイッチ等が 公知の事実である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-210204
【特許文献2】
【非特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
小さい押圧力で動作するスイッチ程 接触が不安定になり 接点が錆びたり 変形したりして 長期間機能を維持するのが難しい。(温度、湿度、加速度の影響を受けるので)
特に長期間使わなかった後 最初の動作時に出力が出ない事がある。(手で1度押すと 以後は 正常に動作する)
【課題を解決するための手段】
メカ的な接点ではなく 圧電素子を使用する。
反発力による振動と微小ノイズの様な圧力を吸収する振動吸収板を 弾性金属板に重ねて配置する。
また過剰な圧力で 圧電素子が壊れない様に ストッパーを設ける。
【発明の効果】
10g重以下の微小圧力でも動作する。
長期間 経た後でも 最初の1動作から確実に信号を出す。
チャタリングに起因する様な誤動作信号を出さない。
過度な荷重でも素子を壊さない。
【実施例001】
図1は本発明の押圧検知器12の断面図であり、圧電素子1は 弾性金属板2上に接着され、弾性金属板2は 電極を兼用している。6は 圧電素子1の他方の電極である。
図2は ボタン4に押圧が掛かり 弾性金属板2が押し下げられた状態の断面図である。この時 圧電素子1は歪み リード線7に 電圧が出力される。過剰な応力が掛かってもストッパー5(底板)で止まるので 規定以上の押圧はかからず 圧電素子は保護される。
押圧がなくなると
図1に状態に戻り 弾性金属板2は 振動吸収板3に重なる。反動をは 振動吸収板3に吸収されるので 微小な振動や 微小な圧力変動では動かない。
振動吸収板と弾性金属板2の接触面に 柔らかい紙、布等を貼り 振動吸収性を高めても良い。
【002】
図3は 本発明の押圧検知器12を実装した しーそー(自称)装置のコントロールユニットの上面図である。
押圧検知器12は 電磁石10の巻き枠20の上に実装されている。
【003】
図4は しーそーのコントロールユニットの回路図である。
マグネット10が接着された可動部9が降りて来ると 可動部9の下部が 押圧検知ユニット12のボタン4を押し 検知信号(0.03秒程)が コントロール基板のタイマーICを動作させ 電磁石15に 0.5秒程 電流を流す。
【004】
電磁石15は マグネット10と同じ極性になり 反発して可動部9を押し上げる。押し上げられた可動部9は 数秒の後 落下する。
そして可動部9の下部が 押圧検知器12のボタン4を押し 可動部9は再度押し上げられ 以後この動作を繰り返す。
この繰り返し動作をする為には 最初の押圧動作で 検知信号を検出できる事が重要である。(1回でも検出できなければ 以後 止まったままになる)
【005】
図5は このユニットを搭載したしーそ一装置の外観である。
可動部9は しーそーの様に回転軸17に固定されており マグネット10の反対側に重りを付けてある為 降りて来るまでの時間が数秒と長く 又 ボタン4に当たる押圧は可動部9の重量と比べて 非常に小さい。
この構造である為 押圧検知器12は 10g重以下の小さい押圧で 動作する事が必須である。
【006】
しーそー装置の右上の基板は 人検知基板16である。
このしーそーの装置は 人が近付くと 設定した時間 コントロール基板に電源を供給し 可動部9が 上下動をする。
この 可動部9は 導光体で構成されており 上下動をしている間 可動部はLED11で発光する。
又 人検知基板16には メロディICも搭載されており 可動部9が上下動をしている間 メロディを流す。
【007】
図6は 従来の押圧センサーの構造である。
タクトスイッチ19のボタン4に 押圧がかかると 出力リード線7間の電圧は 電源電圧(Vcc)から0vに変化する。
市販のタクトスイッチを動作させるには 50~300g以上の押圧が必要である。
【008】
この押圧センサーを
図3のコントロール部に使うと 押圧力不足で 動作できない。
そこで押圧力を大きく変換する機構が必要になり 配置の自由度も下がった。
又 上記の問題をクリアーしても 長時間経た後では 動作しない問題が発生した。
これは 長時間の間に 電界、湿度等で絶縁膜ができたと考えている。