(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141660
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】データ伝送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 76/25 20180101AFI20220921BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20220921BHJP
H04W 36/16 20090101ALI20220921BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20220921BHJP
【FI】
H04W76/25
H04W8/22
H04W36/16
H04W92/20
【審査請求】有
【請求項の数】51
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022100793
(22)【出願日】2022-06-23
(62)【分割の表示】P 2019536537の分割
【原出願日】2017-11-23
(31)【優先権主張番号】201710008537.6
(32)【優先日】2017-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シュ,シャオイン
(72)【発明者】
【氏名】ゾン,チンハイ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,チュファン
(72)【発明者】
【氏名】ゾォン,シャオシャオ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間のリンクの切り替えのいずれも必要がなく、インタフェースリソースが節約され、かつ、伝送効率が改善されるデータ伝送方法及び装置を提供する。
【解決手段】データ伝送方法は、サービング基地局が、非アクティブ状態の端末により送信された、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含むデータを受信するステップと、識別情報に基づいて端末のアンカー基地局を決定するステップと、データをアンカー基地局に送信し、それにより、アンカー基地局が、データをコアネットワークデバイスに送信するステップと、を含む。端末のアップリンクデータは、サービング基地局を使用することにより、アンカー基地局と端末のためにエアインタフェースリソースを現在提供しているサービング基地局との間の相互作用を通じて、アンカー基地局に転送され、次いでコアネットワークデバイスに伝送される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ伝送方法であって、
サービング基地局により、非アクティブ状態の端末により送信されたデータを受信するステップであり、前記データは、前記端末により送信される送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、ステップと、
前記サービング基地局により、前記識別情報に基づいて前記端末のアンカー基地局を決定するステップと、
前記サービング基地局により、前記データを前記アンカー基地局に送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記端末により送信された前記データに対応する論理チャネル識別子を受信するステップと、
前記送信対象データに対応するIPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプを前記アンカー基地局に送信するステップであり、前記論理チャネル識別子は、前記データに含まれるか或いは前記データに含まれない、ステップと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別情報は、
前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子、又は
セル無線ネットワーク一時識別子C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
端末により送信された前記データを受信する前に、
構成情報をブロードキャストするステップであり、前記構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含む、ステップを更に含み、
前記フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、ハイブリッド自動再送要求HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、媒体アクセス制御MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用される物理ダウンリンク制御チャネルPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含み、
前記物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、伝送時間間隔TTI持続時間、サイクリックプレフィクスCP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含み、
前記非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能な復調参照信号DRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式MCSのうち少なくとも1つを含み、
前記MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、チャネル状態情報CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、パワーヘッドルーム報告PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、バッファ状態報告BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含み、
前記チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応する無線リンク制御RLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記データは、RLCデータ、MACデータ、RLCデータの一部又はMACデータの一部である、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記データは、前記端末により送信される鍵更新指示情報を更に含む、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
新たな端末識別情報を前記端末に割り当てるステップと、
前記新たな端末識別情報を前記端末に送信するステップ、及び/又は前記新たな端末識別情報を前記アンカー基地局に送信するステップと
を更に含む、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記データが受信された後にタイマを開始し、前記タイマが終了した後に前記端末の前記識別情報を削除するステップを更に含む、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記端末に対応するMACエンティティ又はRLCエンティティを確立するステップ、又は
前記端末に対応するRLCエンティティの、前記アンカー基地局により送信された構成情報及び/又は状態情報を受信するステップ
を更に含む、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記アンカー基地局に対して前記端末の前記識別情報を削除するように命令するために、端末識別削除命令を前記アンカー基地局に送信するステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
データ伝送方法であって、
非アクティブ状態の端末により、データ送信に使用される構成情報を取得するステップと、
前記端末により、前記構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信するステップであり、前記データは、送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、ステップと
を含む方法。
【請求項12】
前記端末がアクティブ状態から前記非アクティブ状態に入るとき、各論理チャネルのパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPエンティティ及びRLCエンティティを記憶し、MACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットするステップ、又は
前記端末がアクティブ状態から前記非アクティブ状態に入るとき、PDCPエンティティを記憶又は構成し、RLCエンティティ及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットするステップ
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記端末の前記識別情報は、
前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子、又は
セル無線ネットワーク一時識別子C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
データ送信に使用される構成情報を取得するステップは、
プロトコルで予め構成された前記構成情報を取得するステップ、又は
前記サービング基地局によりブロードキャストされるか、或いはアンカー基地局により送信された前記構成情報を受信するステップを含み、
前記構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含み、
前記フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、ハイブリッド自動再送要求HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、媒体アクセス制御MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用される物理ダウンリンク制御チャネルPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含み、
前記物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、伝送時間間隔TTI持続時間、サイクリックプレフィクスCP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含み、
前記非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能な復調参照信号DRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式MCSのうち少なくとも1つを含み、
前記MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、チャネル状態情報CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、パワーヘッドルーム報告PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、バッファ状態報告BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含み、
前記チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応するRLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項15】
前記構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信する前に、
前記送信対象データを取得するステップと、
予め取得された鍵又は計算を通じて現在取得された鍵を使用することにより、前記送信対象データに対して暗号化及び/又は完全性保護を実行するステップと
を更に含む、請求項11乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記送信対象データを取得する前に、
前記アンカー基地局により送信された指示情報を受信するステップであり、前記指示情報は、前記端末が鍵を更新する必要があるか否かを示すために使用される、ステップと、
前記端末が前記鍵を変更する必要がないことを前記指示情報が示す場合、最後に取得された前記鍵が依然として使用できると決定するステップと
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記端末が前記鍵を更新する必要があることを前記指示情報が示す場合、最後に受信した推論パラメータを使用することにより推論を実行することにより、新たな鍵を取得するステップと、
鍵更新指示情報を前記サービング基地局に送信するステップと
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記サービング基地局により割り当てられた新たな端末識別情報を取得するステップを更に含む、請求項11乃至17のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
データ伝送方法であって、
アンカー基地局により、サービング基地局により送信されたデータを受信するステップであり、前記データは、端末により送信される送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、ステップと、
前記アンカー基地局により、前記端末の前記識別情報に基づいて前記端末に対応するリンク情報を取得するステップと、
前記アンカー基地局により、前記リンク情報に基づいて前記データをコアネットワークデバイスに送信するステップと
を含む方法。
【請求項20】
前記送信対象データに対応し且つ前記サービング基地局により送信されたIPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプを受信するステップであり、前記論理チャネル識別子は、前記データに含まれるか或いは前記データに含まれない、ステップを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記サービング基地局により送信された前記端末の新たな端末識別情報を受信するステップを更に含む、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記サービング基地局により送信された端末識別削除命令を受信するステップと、
前記端末識別削除命令に従って前記端末の前記識別情報を削除するステップと
を更に含む、請求項19乃至21のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記端末に対応する無線リンク制御RLCエンティティの構成情報及び/又は状態情報を前記サービング基地局に送信するステップを更に含む、請求項19乃至22のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
データ伝送方法であって、
サービング基地局により、アンカー基地局により送信されたデータを受信するステップであり、前記データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、ステップと、
前記サービング基地局により、前記送信対象データを前記端末に送信するステップと
を含む方法。
【請求項25】
データ伝送方法であって、
アンカー基地局により、コアネットワークデバイスにより送信されたデータを受信するステップであり、前記データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、ステップと、
前記アンカー基地局により、前記端末の前記識別情報に基づいて前記端末のサービング基地局を決定するステップと、
前記アンカー基地局により、前記データを前記サービング基地局に送信するステップと
を含む方法。
【請求項26】
データ伝送装置であって、
非アクティブ状態の端末により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、前記データは、前記端末により送信される送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
前記識別情報に基づいて前記端末のアンカー基地局を決定するように構成された処理モジュールと、
前記データを前記アンカー基地局に送信するように構成された送信モジュールと
を含む装置。
【請求項27】
データ伝送装置であって、
データ送信に使用される構成情報を取得するように構成された処理モジュールと、
前記構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信するように構成された送信モジュールであり、前記データは、送信対象データ及び識別情報を含む、送信モジュールと
を含む装置。
【請求項28】
データ伝送装置であって、
サービング基地局により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、前記データは、端末により送信される送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
前記端末の前記識別情報に基づいて前記端末に対応するリンク情報を取得するように構成された処理モジュールと、
前記リンク情報に基づいて前記データをコアネットワークデバイスに送信するように構成された送信モジュールと
を含む装置。
【請求項29】
データ伝送装置であって、
アンカー基地局により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、前記データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
前記送信対象データを前記端末に送信するように構成された送信モジュールと
を含む装置。
【請求項30】
データ伝送装置であって、
コアネットワークデバイスにより送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、前記データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び前記端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
前記端末の前記識別情報に基づいて前記端末のサービング基地局を決定するように構成された処理モジュールと、
前記データを前記サービング基地局に送信するように構成された送信モジュールと
を含む装置。
【請求項31】
基地局であって、
前記基地局は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記基地局は、請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実行する、基地局。
【請求項32】
端末であって、
前記端末は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記端末は、請求項11乃至18のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実行する、端末。
【請求項33】
基地局であって、
前記基地局は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記基地局は、請求項19乃至23のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実行する、基地局。
【請求項34】
基地局であって、
前記基地局は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記基地局は、請求項24又は25に記載のデータ伝送方法を実行する、基地局。
【請求項35】
読取可能媒体と、コンピュータ命令とを含むコンピュータ読取可能記憶媒体であって、
コンピュータプログラムは、請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実現するために使用される、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項36】
読取可能媒体と、コンピュータ命令とを含むコンピュータ読取可能記憶媒体であって、
コンピュータプログラムは、請求項11乃至18のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実現するために使用される、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項37】
読取可能媒体と、コンピュータ命令とを含むコンピュータ読取可能記憶媒体であって、
コンピュータプログラムは、請求項19乃至23のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実現するために使用される、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項38】
読取可能媒体と、コンピュータ命令とを含むコンピュータ読取可能記憶媒体であって、
コンピュータプログラムは、請求項24又は25に記載のデータ伝送方法を実現するために使用される、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この出願は、2017年1月5日に中国特許庁に提出された「DATA TRANSMISSION METHOD AND APPARATUS」という名称の中国特許出願第201710008537.6号の優先権を主張し、その全内容を参照により援用する。
【0002】
[技術分野]
この出願の実施形態は、通信技術に関し、特にデータ伝送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワーク技術の発展及びモバイル端末デバイスの普及に伴い、ユーザがモバイル端末デバイスを使用することによりデータを送信又は受信するシナリオがより一般的になっている。データが送信又は受信される必要がない場合であっても、携帯電話のようなデバイスはネットワーク接続状態のままになる。ネットワークリソースを節約するために、ライト接続状態/inactive状態の概念が提案されている。ライト接続状態はロングタームエボリューション(Long Term Evolution, LTE)ネットワークにおいて使用される。非アクティブ状態と呼ばれる状態は、5Gのような新たなもの(Radio Access Technique, RAT)に導入される。当該状態の挙動は、LTEにおけるライト接続状態の挙動に類似しており、単にUEにサービス提供する、コアネットワークノードとアクセスネットワークとの間の接続を保持することである。
【0004】
図1は、UEデータのトラッキングエリアアップデートの概略図である。
図1に示すように、「ライト接続状態/inactive状態」の端末(User Equipment, UE)にサービス提供する、CNと無線アクセスネットワーク(Radio Access Network, RAN)との間のインタフェースは、RANノード(例えば、アンカー基地局eNB1、すなわち、UEがデータを伝送するために移動中に接続される基地局)にアンカー(anchor)される。UEが所定のエリア(5Gでは通知エリアと呼ばれ、LTEではページングエリア、すなわち
図1におけるeNB1のトラッキングエリアと呼ばれる)内で移動するときに、UEは、基地局に通知する必要はない。しかし、UEがエリア外にあり、eNB3のトラッキングエリアに移動すると、UEは、UEの位置を基地局eNB3に通知し、すなわち、トラッキングエリアアップデートプロセスを実行する必要がある。「ライト接続状態/inactive状態」のUEが他の基地局に移動し、データを送信する必要があるとき、UEはサービング基地局への接続回復プロセスを開始し、active状態に入る。サービング基地局は、UEのためにエアインタフェースリソースを提供するセルが属する基地局である。サービング基地局は、UEのコンテキストをUEが属するサービング基地局eNB3に移行するために、アンカー基地局へのUEのためのコンテキスト要求を開始し、同時に、UEに対応する接続パスS1をサービング基地局に切り替えるために、パス切り替え要求がコアネットワークノードに送信される。その後でのみ、UEのデータ伝送が実現できる。
【0005】
しかし、上記の方式では、UEのサービング基地局が変化する毎に、コンテキスト移行及びコアネットワークと基地局との間の接続の切り替えが実行される必要があり、アンカー基地局が変更される必要がある。アンカー基地局の変更は、UE鍵の更新及びコンテキストの取得を生じる。これは、UEの移動中に比較的高いシグナリングオーバーヘッドを引き起こす。UEが2つの基地局の間で移動するとき、UEのコンテキストは2つの基地局の間で頻繁に移行され、基地局とコアネットワークとの間のインタフェースオーバーヘッド及びエアインタフェース無線リソース制御(Radio Resource Control, RRC)シグナリングオーバーヘッドは高い。
【発明の概要】
【0006】
この出願の実施形態は、以下の問題、すなわち、比較的高いシグナリングオーバーヘッドが端末の移動中に引き起こされ、端末が2つの基地局の間で移動するとき、端末のコンテキストが2つの基地局の間で頻繁に移行され、基地局とコアネットワークとの間のインタフェースオーバーヘッド及びエアインタフェースRRCシグナリングオーバーヘッドが高いという問題を解決するためのデータ伝送方法及び装置を提供する。
【0007】
この出願の実施形態の第1の態様によれば、データ伝送方法が提供され、
サービング基地局により、非アクティブ状態の端末により送信されたデータを受信するステップであり、データは、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含む、ステップと、
サービング基地局により、識別情報に基づいて端末のアンカー基地局を決定するステップと、
サービング基地局により、データをアンカー基地局に送信するステップと
を含む。
【0008】
この解決策は、サービング基地局により実行される。端末のアップリンクデータは、サービング基地局を使用することにより、アンカー基地局と端末のためにエアインタフェースリソースを現在提供しているサービング基地局との間の相互作用を通じて、アンカー基地局に転送される。アンカー基地局はデータをコアネットワークデバイスに送信する。コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間の切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、シグナリング及びインタフェースオーバーヘッドが低減され、データ伝送効率が改善される。
【0009】
具体的な実現方式では、当該方法は、
端末により送信されたデータに対応する論理チャネル識別子を受信するステップと、
送信対象データに対応するIPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプをアンカー基地局に送信するステップであり、論理チャネル識別子は、データに含まれるか或いはデータに含まれない、ステップと
を更に含む。
【0010】
具体的な実現方式では、識別情報は、
端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は
セル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier, C-RNTI)、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む。
【0011】
上記の解決策では、識別情報は、端末が属するアンカー基地局を示す情報を更に含んでもよく、すなわち、端末の識別情報は、端末のアンカー基地局を識別するために具体的に使用される、構成された識別情報でもよく、或いはC-RNTIでもよい。
【0012】
上記の解決策に基づいて、端末により送信されたデータを受信する前に、当該方法は、
構成情報をブロードキャストするステップであり、構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含む、ステップを更に含む。
【0013】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest, HARQ)プロセス番号、再送冗長バージョン、媒体アクセス制御(Media Access Control, MAC)をリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用される物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel, PDCCH)時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。
【0014】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、伝送時間間隔(Transmission Time Interval, TTI)持続時間、サイクリックプレフィクス(Cyclic Prefix, CP)長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0015】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能な復調参照信号DRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(Modulation and Coding Scheme, MCS)のうち少なくとも1つを含む。
【0016】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、チャネル状態情報(Channel State Information, CSI)を報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、パワーヘッドルーム報告(Power Headroom Report, PHR)を報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、バッファ状態報告(Buffer Status Report, BSR)を報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0017】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応する無線リンク制御(Radio Link Control, RLC)構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0018】
上記の解決策では、RLC層がアンカー基地局により維持されるとき、構成情報はチャネル構成情報を含まない。
【0019】
具体的な実現方式では、サービング基地局によりアンカー基地局に送信されるデータは、RLCデータ又はMACデータである。
【0020】
この解決策の意味は以下の通りである。サービング基地局は、物理層、MAC層及びRLC層を維持することに責任があってもよく、アンカー基地局は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol, PDCP)層を維持し、この場合、サービング基地局によりアンカー基地局に送信されるデータは、RLCデータである。代替として、サービング基地局は、物理層及びMAC層を維持することに責任があってもよく、アンカー基地局は、RLC層及びPDCP層を維持し、この場合、サービング基地局によりアンカー基地局に送信されるデータは、MACデータである。
【0021】
具体的な実現方式では、データは、端末により送信される鍵更新指示情報を更に含み、鍵更新指示情報は、単純な鍵変更指示又は具体的な鍵推論パラメータを含んでもよい。
【0022】
この解決策では、端末により以前に使用された鍵が変更される必要がある場合、サービング基地局及びアンカー基地局は、鍵を変更するために端末により使用される推論パラメータを取得する必要がある。具体的な方式は以下の通りでもよい。端末が推論パラメータを送信するか、或いは推論パラメータが予め構成された情報に基づいて取得されるか、或いはアンカー基地局又はサービング基地局が推論パラメータを端末に送信する。
【0023】
具体的な実現方式では、当該方法は、
新たな端末識別情報を端末に割り当てるステップと、
新たな端末識別情報を端末に送信するステップ、及び/又は新たな端末識別情報をアンカー基地局に送信するステップと
を更に含む。
【0024】
具体的な実現方式では、当該方法は、
データが受信された後にタイマを開始し、タイマが終了した後に端末の識別情報を削除するステップを更に含む。
【0025】
具体的な実現方式では、当該方法は、
アンカー基地局に対して端末の識別情報を削除するように命令するために、端末識別削除命令をアンカー基地局に送信するステップを更に含む。
【0026】
上記の解決策では、サービング基地局は、新たな端末識別情報を端末に割り当ててもよく、或いは端末の識別情報を削除してもよい。双方のプロセスにおいて、アンカー基地局は、対応する更新を実行するように命令される必要がある。
【0027】
具体的な実現方式では、当該方法は、
端末に対応するMACエンティティ又はRLCエンティティを確立するステップ、又は
端末に対応するRLCエンティティの、アンカー基地局により送信された構成情報及び/又は状態情報を受信するステップ
を更に含む。
【0028】
この解決策では、端末に対応するMACエンティティ又はRLCエンティティは、通常では、衝突が解決された後、又はアンカー基地局がデータを成功して受信した後、又は端末のアップリンクデータが成功して送信されて確認メッセージが端末に返信された後に確立される。
【0029】
この出願の実施形態の第2の態様によれば、データ伝送方法が提供され、当該方法は、
非アクティブ状態の端末により、データ送信に使用される構成情報を取得するステップと、
端末により、構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信するステップであり、データは、送信対象データ及び端末の識別情報を含む、ステップと
を含む。
【0030】
この解決策は、端末により実行される。端末がアップリンクデータを送信する必要があるとき、端末は、予め構成された構成情報又はサービング基地局によりブロードキャストされた受信した構成情報に基づいて、端末の識別情報とともに送信対象データをサービング基地局に送信し、サービング基地局を使用することによりデータを端末のアンカー基地局に送信し、それにより、アップリンクデータ伝送を実現する。コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間のリンクの切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、インタフェースリソースが節約され、伝送効率が改善される。
【0031】
具体的な実現方式では、当該方法は以下の実現方式を更に含む。
【0032】
実現方式では、端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、各論理チャネルのPDCPエンティティ及びRLCエンティティが記憶され、MACエンティティ及び/又は物理チャネル構成がリセットされるか、或いは端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPエンティティが記憶又は構成され、RLCエンティティ及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成がリセットされる。
【0033】
具体的には、PDCP及びRLCの状態情報及び構成情報が記憶される。
【0034】
実現方式では、端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、SN番号、HFN及びPDCPの鍵のようなセキュリティコンテキストが記憶され、RLCエンティティ及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成がリセットされる。具体的な実現方式では、ブロードキャスト論理チャネルに対応するPDCPエンティティが構成される。
【0035】
具体的な実現方式では、端末の識別情報は、
端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は
C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む。
【0036】
この解決策では、識別情報は、端末が属するアンカー基地局を示す情報を更に含んでもよい。
【0037】
具体的な実現方式では、データ送信に使用される構成情報を取得するステップは、
プロトコルで予め構成された構成情報を取得するステップ、又は
サービング基地局によりブロードキャストされるか、或いはアンカー基地局により送信された構成情報を受信するステップを含み、
構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含む。
【0038】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用されるPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。
【0039】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、TTI持続時間、CP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0040】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能なDRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能なMCSのうち少なくとも1つを含む。
【0041】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0042】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応するRLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0043】
具体的な実現方式では、構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信する前に、当該方法は、
送信対象データを取得するステップと、
予め取得された鍵又は計算を通じて現在取得された鍵を使用することにより、送信対象データに対して暗号化及び/又は完全性保護を実行するステップと
を更に含む。
【0044】
具体的な実現方式では、送信対象データを取得する前に、当該方法は、
アンカー基地局により送信された指示情報を受信するステップであり、指示情報は、端末が鍵を更新する必要があるか否かを示すために使用される、ステップと、
端末が鍵を変更する必要がないことを指示情報が示す場合、最後に取得された鍵が依然として使用できると決定するステップと
を更に含む。
【0045】
この解決策の具体的な実現方式では、当該方法は、
端末が鍵を更新する必要があることを指示情報が示す場合、最後に受信した推論パラメータを使用することにより推論を実行することにより、新たな鍵を取得するステップと、
鍵更新指示情報をサービング基地局に送信するステップであり、鍵更新指示情報は、推論パラメータを含んでもよい、ステップと
を更に含む。
【0046】
他の具体的な実現方式では、当該方法は、
サービング基地局により割り当てられた新たな端末識別情報を取得するステップを更に含む。
【0047】
この出願の実施形態の第3の態様によれば、データ伝送方法が提供され、当該方法は、
アンカー基地局により、サービング基地局により送信されたデータを受信するステップであり、データは、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含む、ステップと、
アンカー基地局により、端末の識別情報に基づいて端末に対応するリンク情報を取得するステップと、
アンカー基地局により、リンク情報に基づいてデータをコアネットワークデバイスに送信するステップと
を含む。
【0048】
この解決策は、端末のアンカー基地局、すなわち、端末がデータ伝送のために最後に接続された基地局により実行される。端末のアップリンクデータは、サービング基地局を使用することにより、アンカー基地局と端末のためにエアインタフェースリソースを現在提供しているサービング基地局との間の相互作用を通じて、アンカー基地局に転送され、次いでコアネットワークに伝送される。コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間の切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、シグナリング及びインタフェースオーバーヘッドが低減され、データ伝送効率が改善される。
【0049】
具体的な実現方式では、当該方法は、
送信対象データに対応し且つサービング基地局により送信されたIPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプを受信するステップであり、論理チャネル識別子は、データに含まれるか或いはデータに含まれない、ステップを更に含む。
【0050】
具体的な実現方式では、当該方法は、
サービング基地局により送信された端末の新たな端末識別情報を受信するステップを更に含む。
【0051】
具体的な実現方式では、当該方法は、
サービング基地局により送信された端末識別削除命令を受信するステップと、
端末識別削除命令に従って端末の識別情報を削除するステップと
を更に含む。
【0052】
具体的な実現方式では、当該方法は、
端末に対応するRLCエンティティの構成情報及び/又は状態情報をサービング基地局に送信するステップを更に含む。
【0053】
この出願の実施形態の第4の態様によれば、データ伝送方法が提供され、
サービング基地局により、アンカー基地局により送信されたデータを受信するステップであり、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含む、ステップと、
サービング基地局により、送信対象データを端末に送信するステップと
を含む。
【0054】
具体的な実現方式では、識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又はC-RNTI、又はコアネットワークデバイスにより端末に割り当てられた識別子を含む。
【0055】
この解決策は、サービング基地局により実行される。端末のダウンリンクデータ伝送は、サービング基地局とアンカー基地局との間の相互作用を通じて実現される。サービング基地局は、コアネットワークデバイスへのリンクを確立する必要はないが、アンカー基地局を使用することにより、コアネットワークデバイスにより送信されたダウンリンクデータを直接受信し、端末の識別情報に基づいてダウンリンクデータを端末に転送する。したがって、インタフェースリソースが節約され、シグナリングオーバーヘッドが低減される。
【0056】
この出願の実施形態の第5の態様によれば、データ伝送方法が提供され、
アンカー基地局により、コアネットワークデバイスにより送信されたデータを受信するステップであり、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含む、ステップと、
アンカー基地局により、端末の識別情報に基づいて端末のサービング基地局を決定するステップと、
アンカー基地局により、データをサービング基地局に送信するステップと
を含む。
【0057】
具体的な実現方式では、識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は端末に割り当てられたC-RNTIについての情報を含む。
【0058】
この解決策は、アンカー基地局により実行される。アンカー基地局は、コアネットワークにより送信されたダウンリンクデータをサービング基地局に直接転送し、それにより、サービング基地局は、ダウンリンクデータを端末に転送する。このプロセスでは、コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間のリンクの切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、インタフェースリソースが節約され、シグナリングオーバーヘッドが低減される。
【0059】
この出願の実施形態の第6の態様によれば、データ伝送装置が提供され、
非アクティブ状態の端末により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、データは、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
識別情報に基づいて端末のアンカー基地局を決定するように構成された処理モジュールと、
データをアンカー基地局に送信するように構成された送信モジュールと
を含む。
【0060】
具体的な実現方式では、受信モジュールは、端末により送信されたデータに対応する論理チャネル識別子を受信するように更に構成され、
送信モジュールは、送信対象データに対応するIPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプをアンカー基地局に送信するように更に構成され、論理チャネル識別子は、データに含まれるか或いはデータに含まれない。
【0061】
具体的な実現方式では、受信モジュールにより受信される識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は
C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む。
【0062】
具体的な実現方式では、送信モジュールは、構成情報、すなわち、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つをブロードキャストするように更に構成される。
【0063】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用されるPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。
【0064】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、TTI持続時間、CP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0065】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能なDRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能なMCSのうち少なくとも1つを含む。
【0066】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0067】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応するRLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0068】
具体的な実現方式では、受信モジュールにより受信される送信対象データは、RLCデータ又はMACデータである。
【0069】
具体的な実現方式では、データは、端末により送信される鍵更新指示情報を更に含む。この解決策における鍵更新指示情報は、推論パラメータを含んでもよい。
【0070】
具体的な実現方式では、処理モジュールは、新たな端末識別情報を端末に割り当てるように更に構成され、
送信モジュールは、新たな端末識別情報を端末に送信するように、及び/又は新たな端末識別情報をアンカー基地局に送信するように更に構成される。
【0071】
具体的な実現方式では、処理モジュールは、データが受信された後にタイマを開始し、タイマが終了した後に端末の識別情報を削除するように更に構成される。
【0072】
具体的な実現方式では、送信モジュールは、アンカー基地局に対して端末の識別情報を削除するように命令するために、端末識別削除命令をアンカー基地局に送信するように更に構成される。
【0073】
具体的な実現方式では、処理モジュールは、端末に対応するMACエンティティ又はRLCエンティティを確立するように更に構成されるか、或いは
受信モジュールは、端末に対応するRLCエンティティの、アンカー基地局により送信された構成情報及び/又は状態情報を受信するように更に構成される。
【0074】
この出願の実施形態の第7の態様によれば、データ伝送装置が提供され、
データ送信に使用される構成情報を取得するように構成された処理モジュールと、
構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信するように構成された送信モジュールであり、データは、送信対象データ及び識別情報を含む、送信モジュールと
を含む。
【0075】
具体的な実現方式では、処理モジュールは、
装置がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、各論理チャネルのPDCPエンティティ及びRLCエンティティを記憶し、MACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットするか、或いは
装置がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、PDCPエンティティを記憶又は構成し、RLCエンティティ及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットするように具体的に構成される。
【0076】
具体的な実現方式では、端末の識別情報は、
端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は
C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む。
【0077】
具体的な実現方式では、処理モジュールは、プロトコルで予め構成された構成情報を取得するように更に構成されるか、或いは
受信モジュールは、サービング基地局によりブロードキャストされるか、或いはアンカー基地局により送信された構成情報を受信するように更に構成され、
構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含む。
【0078】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用されるPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。
【0079】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、伝送時間間隔TTI持続時間、サイクリックプレフィクスCP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0080】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能なDRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能なMCSのうち少なくとも1つを含む。
【0081】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0082】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応するRLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0083】
具体的な実現方式では、データが構成情報に基づいてサービング基地局に送信される前に、処理モジュールは、
送信対象データを取得し、
予め取得された鍵又は計算を通じて現在取得された鍵を使用することにより、送信対象データに対して暗号化及び/又は完全性保護を実行する
ように更に構成される。
【0084】
具体的な実現方式では、送信対象データが取得される前に、受信モジュールは、アンカー基地局により送信された指示情報を受信するように更に構成され、指示情報は、端末が鍵を更新する必要があるか否かを示すために使用され、
端末が鍵を変更する必要がないことを指示情報が示す場合、処理モジュールは、最後に取得された鍵が依然として使用できると決定する。
【0085】
具体的な実現方式では、端末が鍵を更新する必要があることを指示情報が示す場合、処理モジュールは、最後に受信した推論パラメータを使用することにより推論を実行することにより、新たな鍵を取得するように更に構成され、
送信モジュールは、鍵更新指示情報をサービング基地局に送信するように更に構成され、鍵更新指示情報は、推論パラメータを含んでもよい。
【0086】
具体的な実現方式では、処理モジュールは、サービング基地局により割り当てられた新たな端末識別情報を取得するように更に構成される。
【0087】
この出願の実施形態の第8の態様によれば、データ伝送装置が提供され、
サービング基地局により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、データは、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
端末の識別情報に基づいて端末に対応するリンク情報を取得するように構成された処理モジュールと、
リンク情報に基づいてデータをコアネットワークデバイスに送信するように構成された送信モジュールと
を含む。
【0088】
具体的な実現方式では、受信モジュールは、送信対象データに対応し且つサービング基地局により送信されたIPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプを受信するように更に構成され、論理チャネル識別子は、データに含まれるか或いはデータに含まれない。
【0089】
具体的な実現方式では、受信モジュールは、サービング基地局により送信された端末の新たな端末識別情報を受信するように更に構成される。
【0090】
具体的な実現方式では、受信モジュールは、サービング基地局により送信された端末識別削除命令を受信するように更に構成され、
処理モジュールは、端末識別削除命令に従って端末の識別情報を削除するように更に構成される。
【0091】
具体的な実現方式では、送信モジュールは、端末に対応するRLCエンティティの構成情報及び/又は状態情報をサービング基地局に送信するように更に構成される。
【0092】
この出願の実施形態の第9の態様によれば、データ伝送装置が提供され、
アンカー基地局により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
端末の識別情報に基づいて送信対象データを端末に送信するように構成された送信モジュールと
を含む。
【0093】
この出願の実施形態の第10の態様によれば、データ伝送装置が提供され、
コアネットワークデバイスにより送信されたデータを受信するように構成された受信モジュールであり、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュールと、
端末の識別情報に基づいて端末のサービング基地局を決定するように構成された処理モジュールと、
データをサービング基地局に送信するように構成された送信モジュールと
を含む。
【0094】
この出願の実施形態の第11の態様によれば、基地局が提供される。基地局は、端末のためにエアインタフェースを提供し、基地局は、他の基地局と相互作用してもよい。基地局は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インタフェース(例えば、受信機及び送信機)とを含む。少なくとも1つのプロセッサ、メモリ及び通信インタフェースは、バスを使用することにより互いに接続される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、通信インタフェースを通じて他の基地局及び端末とデータを交換することにより、第1の態様若しくは第1の態様の実現方式のうちいずれか1つ又は第5の態様若しくは第5の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実行する。
【0095】
この出願の実施形態の第12の態様によれば、端末が提供される。端末は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インタフェースとを含む(例えば、端末は、受信機及び送信機を使用することによりデータを伝送する)。少なくとも1つのプロセッサ、メモリ及び通信インタフェースは、バスを使用することにより互いに接続される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、端末は、通信インタフェースを通じてサービング基地局又はアンカー基地局とデータを交換することにより、第2の態様又は第2の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実行する。
【0096】
この出願の実施形態の第13の態様によれば、基地局が提供される。基地局は、他の基地局と相互作用してもよく、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インタフェースとを含む(例えば、基地局は、受信機及び送信機を使用することによりデータを伝送する)。少なくとも1つのプロセッサ、メモリ及び通信インタフェースは、バスを使用することにより互いに接続される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、通信インタフェースを通じて他の基地局又は端末とデータを交換することにより、第3の態様若しくは第3の態様の実現方式のうちいずれか1つ又は第4の態様若しくは第4の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実行する。
【0097】
この出願の実施形態の第14の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。基地局の少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、基地局は、第1の態様若しくは第1の態様の実現方式のうちいずれか1つ又は第5の態様若しくは第5の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実行する。
【0098】
この出願の実施形態の第15の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。端末の少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、端末は、第2の態様又は第2の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実行する。
【0099】
この出願の実施形態の第16の態様によれば、コンピュータ読取可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。基地局の少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、基地局は、第3の態様若しくは第3の態様の実現方式のうちいずれか1つ又は第4の態様若しくは第4の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実行する。
【0100】
この出願の実施形態の第17の態様によれば、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶される。基地局の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ読取可能記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ってもよく、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、第1の態様若しくは第1の態様の実現方式のうちいずれか1つ又は第5の態様若しくは第5の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実現する。
【0101】
この出願の実施形態の第18の態様によれば、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶される。端末の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ読取可能記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ってもよく、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、端末は、第2の態様又は第2の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実現する。
【0102】
この出願の実施形態の第19の態様によれば、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶される。基地局の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ読取可能記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ってもよく、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、第3の態様若しくは第3の態様の実現方式のうちいずれか1つ又は第4の態様若しくは第4の態様の実現方式のうちいずれか1つによるデータ伝送方法を実現する。
【0103】
この出願の実施形態において提供されるデータ伝送方法及び装置によれば、非アクティブ状態の端末がデータを送信する必要があるとき、端末は、データ及び端末の識別を、インタフェースを提供するサービング基地局に送信する。端末のアップリンクデータは、サービング基地局を使用することにより、アンカー基地局と端末のためにエアインタフェースリソースを現在提供しているサービング基地局との間の相互作用を通じて、アンカー基地局に転送され、次いでコアネットワークに伝送される。コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間の切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、シグナリング及びインタフェースオーバーヘッドが低減され、データ伝送効率が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【
図1】UEデータのトラッキングエリアアップデートの概略図である。
【
図2】この出願の実施形態によるデータ伝送方法の適用アーキテクチャの概略図である。
【
図3】この出願の実施形態によるデータ伝送方法の実施形態1の概略フローチャートである。
【
図4】この出願の実施形態によるデータ伝送方法の実施形態2の概略フローチャートである。
【
図5】この出願の実施形態によるデータ伝送方法におけるアンカー基地局及びサービング基地局の設計の概略図である。
【
図6】この出願の実施形態によるデータ伝送方法におけるアンカー基地局及びサービング基地局の他の設計の概略図である。
【
図7】この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態1の概略構造図である。
【
図8】この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態2の概略構造図である。
【
図9】この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態3の概略構造図である。
【
図10】この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態4の概略構造図である。
【
図11】この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態5の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0105】
端末のサービング基地局が変化する毎に、コンテキスト移行が実行される必要があり、コアネットワークと基地局との間の接続の切り替えがデータ伝送中に実現される必要があり、アンカー基地局が変更される必要がある。アンカー基地局の変更は、端末鍵の更新及びコンテキストの取得を生じる。これは、比較的高いシグナリングオーバーヘッドを引き起こす。さらに、端末が2つの基地局の間で移動するとき、端末のコンテキストは2つの基地局の間で頻繁に移行され、基地局とコアネットワークとの間のインタフェースオーバーヘッド及びエアインタフェース無線リソース制御(Radio Resource Control, RRC)シグナリングオーバーヘッドは高い。上記の問題を解決するために、この出願の実施形態は、データ伝送方法を提案する。端末が非アクティブ状態にあるとき、端末のアップリンクデータ又は端末のダウンリンクデータは、コアネットワークと基地局との間のリンクを切り替える必要なく、サービング基地局とアンカー基地局との間の相互作用を通じて伝送される。したがって、インタフェース及びシグナリングオーバーヘッドが低減される。
【0106】
図2は、この出願の実施形態によるデータ伝送方法の適用アーキテクチャの概略図である。
図2に示すように、端末は例として使用される。端末は、複数の基地局(セル、無線アクセスネットワークノード等とも呼ばれる)のトラッキングエリア間を行き来してもよい。この解決策では、この出願のこの実施形態において提供されるデータ伝送方法は、例えば、端末がアクティブな状態にあるときに端末が接続されるアンカー基地局と、端末が移動した後に端末のためにインタフェースを提供するサービング基地局とを例として使用することにより記載される。
【0107】
図3は、この出願の実施形態によるデータ伝送方法の実施形態1の概略フローチャートである。
図3に示すように、
図2に示す適用の概略図に基づいて、非アクティブ状態の端末のアップリンクデータを伝送するための方法は、以下のステップを具体的に含んでもよい。
【0108】
S101.データ送信に使用される構成情報を取得する。
【0109】
このステップは、端末により実行される。端末は、アップリンク/ダウンリンクデータ交換を実行する必要があるユーザ側デバイス、例えば、携帯電話又はタブレットコンピュータである。非アクティブ状態の端末がアップリンクデータを送信する必要があるとき、端末は、データ送信に使用される構成情報を取得してもよい。
【0110】
具体的な取得方式は、以下のうち少なくとも1つを含む。
【0111】
第1の方式では、端末は、サービング基地局によりブロードキャストされた構成情報を受信する。
【0112】
第2の方式では、端末は、プロトコルで予め構成された構成情報を取得し、言い換えると、プロトコルから構成情報を取得する。
【0113】
第3の方式では、端末は、アンカー基地局により送信された構成情報を受信する。
【0114】
第4の方式では、端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、端末は、各論理チャネルのパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol, PDCP)エンティティ及び無線リンク制御(Radio Link Control, RLC)エンティティを記憶し、MACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットする。端末は、ローカルに記憶された構成情報を直接取得してもよい。PDCPエンティティ及びRLCエンティティは、それぞれPDCPエンティティコンテキスト及びRLCエンティティコンテキストを含む。MACエンティティは、MACエンティティコンテキストを含む。
【0115】
第5の方式では、端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、端末はパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol, PDCP)エンティティ及びコンテキストを記憶し、無線リンク制御(Radio Link Control, RLC)エンティティ及びコンテキスト及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットする。端末は、ローカルに記憶された構成情報を直接取得する。
【0116】
第6の方式では、端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、端末は、パケットデータコンバージェンスプロトコルPDCPエンティティを記憶又は構成し、RLCエンティティ及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットする。PDCPエンティティは、PDCPエンティティコンテキストを含む。MACエンティティは、MACエンティティコンテキストを含む。
【0117】
上記の実現方式のうちいずれか1つにおいて、構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含む。
【0118】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest, HARQ)プロセス番号、再送冗長バージョン、媒体アクセス制御(Media Access Control, MAC)をリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用される物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel, PDCCH)時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。MACをリセットするか否かについての指示において、リセットは、記憶されたMAC層構成情報を解放すること、又はゼロに設定すること、例えば、MAC層に対応するチャネルを解放すること、又はMAC層タイマをゼロに設定することを意味する。さらに、RLCリセットもこの明細書に記載されており、例えば、RLC層に対応するチャネルを解放すること、RLC層タイマをゼロに設定すること、又はRLCのシーケンス番号SNをゼロに設定することを意味する。
【0119】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、伝送時間間隔(Transmission Time Interval, TTI)持続時間、サイクリックプレフィクス(Cyclic Prefix, CP)、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0120】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能な復調参照信号DRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(Modulation and Coding Scheme, MCS)のうち少なくとも1つを含む。非スケジュール伝送構成情報は、非スケジュール伝送構成情報を更に含んでもよい。この解決策では、非スケジュール伝送は、端末がブロードキャストメッセージを使用することによりアップリンク送信リソースを取得した後に、1回以上のアップリンク送信を直接実行すること、又は端末が専用メッセージを使用することによりアップリンク送信リソースを取得した後に、1回以上のアップリンク送信を実行することを意味する。
【0121】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、チャネル状態情報(Channel State Information, CSI)を報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、パワーヘッドルーム報告(Power Headroom Report, PHR)を報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、バッファ状態報告(Buffer Status Report, BSR)を報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0122】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応するRLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0123】
構成情報は、端末の識別情報を更に含む。端末(すなわち、UE)が以下の説明において例として使用される。例えば、端末の識別情報は、RNA UE ID、resume ID、C-RNTI又はコアネットワークにより割り当てられた端末識別情報でもよい。端末の識別情報は、アンカー基地局又はサービング基地局により割り当てられてもよく、或いは送信されてもよい。
【0124】
S102.構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信し、データは、送信対象データ及び識別情報を含む。
【0125】
このステップでは、構成情報を取得した後に、端末は、構成情報に基づいてアップリンクデータを送信し、送信のために送信対象データ及び端末の識別情報を同じデータに配置する。端末の識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又はセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier, C-RNTI)、又はコアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子でもよい。
【0126】
端末の識別情報は、アンカー基地局により端末に割り当てられてもよく、コアネットワークデバイスにより割り当てられてもよく、或いはサービング基地局により端末に割り当てられてもよい。これはこの解決策では限定されない。
【0127】
この解決策の具体的な実現方式では、端末がinactive状態(すなわち、非アクティブ状態)にあるとき、以下の識別子、すなわち、無線アクセスネットワーク通知エリア(RAN Notification Area, RNA) UE ID及びC-RNTIが存在してもよい。RNA UE IDは、端末が属する基地局を識別し、基地局下の端末の一意の識別である。任意選択で、ネットワークは、C-RNTIを端末に割り当てる。RNAが単一のセルであるとき、C-RNTIが優先的に端末に割り当てられる。RNA UE IDは、IDを割り当てるアンカー基地局についての情報を示し、基地局下の端末の一意の端末識別情報を更に示す。
【0128】
任意選択で、端末がC-RNTI又はコアネットワークにより割り当てられた識別子を使用することにより送信を実行するとき、端末は、C-RNTIを割り当てるセル、基地局又はRNAについての情報を送信する。サービング基地局は、セル、基地局又はRNAについての情報に基づいて、例えば、ネットワーク管理構成を通じて、アンカー基地局を決定してもよい。
【0129】
任意選択で、非アクティブ状態は、LTEにおけるアイドル状態を更に含んでもよい。この場合、接続状態のいくつか又は全ての構成パラメータが記憶される。この場合、UE IDはresume IDでもよい。
【0130】
構成情報を取得した後に、端末は、データを取得するために、予め取得された鍵又は計算を通じて取得された鍵を使用することにより送信対象データを暗号化し、端末の識別情報又は他のシグナリングと共にデータをサービング基地局に送信する。
【0131】
さらに、端末は、データに対応する論理チャネル識別子をサービング基地局に更に送信してもよい。論理チャネル識別子は、データ内で搬送されてもよく、或いはデータ内で搬送されなくてもよい。
【0132】
サービング基地局は、端末により送信されたデータを受信し、データは、端末により送信されたデータ及び端末の識別情報を少なくとも搬送する。
【0133】
S103.識別情報に基づいて端末のアンカー基地局を決定する。
【0134】
このステップは、端末のサービング基地局により実行される。サービング基地局は、端末のためにエアインタフェースを提供する。端末により送信されたデータを受信した後に、サービング基地局は、データ内の端末の識別情報に基づいて端末のアンカー基地局を決定し、それにより、端末のアンカー基地局を使用することにより端末のアップリンクデータをコアネットワークデバイスに伝送する。
【0135】
この解決策の具体的な実現方式では、サービング基地局は、端末の識別情報を割り当ててもよく、或いは解放してもよい。C-RNTIが例として使用される。C-RNTIを端末に割り当てる機会は、データ伝送(ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel, RACH)データ伝送又は競合ベースデータ伝送)中、セル再選択後、端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、RNA位置更新通知が受信されたとき等を含む。任意選択で、C-RNTIは、或る期間保持される。RNA位置更新通知は、端末が、RNAが変化したときに端末が位置するRNAを基地局に通知すること、又は端末が位置するRNAを基地局に周期的に通知することを意味する。
【0136】
例えば、RNAが変化したとき、又は端末のアンカー基地局が変化したとき、新たなアンカー基地局は、RNA ID又はresume IDを割り当て、RNA ID又はresume IDを端末に通知する。
【0137】
任意選択で、新たな端末識別情報(例えば、C-RNTI)を端末に割り当てた後に、サービング基地局は、新たな端末識別情報をアンカー基地局に通知し、言い換えると、サービング基地局は、新たな端末識別情報を端末に割り当て、新たな端末識別情報をアンカー基地局に送信する。
【0138】
端末のC-RNTIを解放する機会は、暗示的又は明示的な方式で端末のC-RNTIを解放することを含む。C-RNTIは、inactive timer又はL2/L1シグナリングを使用することにより、同期して解放されてもよい。代替として、C-RNTIは、端末がアイドル状態に入るとき、又は他のセルでアップリンクデータを送信するときにのみ解放される。具体的には、サービング基地局は、データを受信した後にタイマを開始し、タイマが終了した後に端末の識別情報を削除し、アンカー基地局に対して端末の識別情報を削除するように端末識別削除命令をアンカー基地局に送信してもよい。この解決策では、アンカー基地局が端末識別管理に参加しない場合、端末の識別情報を解放するとき、サービング基地局はアンカー基地局に通知する必要がない。
【0139】
任意選択の実現解決策では、アンカー基地局は、inactive timerに基づいてC-RNTIを維持する。例えば、アンカー基地局は、アップリンク又はダウンリンクデータを受信した後にinactive timerを開始し、タイマが終了した後に端末の識別情報を削除する。
【0140】
S104.データをアンカー基地局に送信する。
【0141】
このステップでは、サービング基地局は、データを端末のアンカー基地局に送信する。
【0142】
データは、端末から受信した完全若しくは部分的なRLCデータ、又は端末から受信した完全若しくは部分的なMACデータを含んでもよい。
【0143】
受信したデータをデマルチプレクスした後に、サービング基地局は更に、IPフロー識別子及び/又は論理チャネル識別子及び/又は論理チャネルタイプをアンカー基地局に送信する必要がある。
【0144】
論理チャネルとIPフロー又は無線アクセスベアラとの間に1対1のマッピング関係が存在しないとき、IPフロー情報は更に、アンカー基地局に送信される必要がある。IPフロー情報は、端末により送信されるMAC層プロトコルユニット、RLC層プロトコルユニット又はPDCP層プロトコルユニットでもよい。
【0145】
さらに、サービング基地局は、端末により送信されたデータに対応する論理チャネル及び/又はチャネルタイプをアンカー基地局に更に送信してもよい。同様に、論理チャネルは、サービング基地局による処理を通じて取得されたデータに含まれるか或いは含まれない。
【0146】
RLCエンティティがアンカー基地局上にあるとき、サービング基地局は、MACパケットをアンカー基地局に送信するか、或いはRLCエンティティがサービング基地局上にあるとき、サービング基地局は、RLCパケットをアンカー基地局に送信する。MACパケット及びRLCパケットは、論理チャネル情報を含まなくてもよい。
【0147】
任意選択の実現方式では、基地局レベルの伝送リンクがサービング基地局とアンカー基地局との間に確立されているとき、端末は、C-RNTI及びセル識別子をアンカー基地局に送信する必要がある。セルレベルの共通伝送リンクがサービング基地局とアンカー基地局との間に確立されているとき、サービング基地局は、リンクを通じてC-RNTIをアンカー基地局に送信する。専用端末リンクがサービング基地局とアンカー基地局との間に確立されているとき、端末は、端末IDをアンカー基地局に送信する必要がない。
【0148】
任意選択の実現方式では、RNA UE ID又はresume IDがサービング基地局とアンカー基地局との間で送信されるとき、サービング基地局とアンカー基地局との間の共通又は専用ベアラが使用されてもよい。
【0149】
任意選択の実現方式では、状態切り替えなしに少量のデータが伝送され、状態切り替えによって大量のデータが伝送されることを考慮して、端末は、送信対象データの量に基づいて、使用されるべき方式を決定してもよく、或いはサービング基地局は、非スケジュールデータのBSR状態に基づいて、アンカー基地局からサービング基地局への移行を実行するか、端末をアクティブ接続状態に切り替えるかを決定してもよい。
【0150】
S105.端末の識別情報に基づいて端末に対応するリンク情報を取得する。
【0151】
このステップは、アンカー基地局により実行される。サービング基地局により送信されたデータを受信した後に、アンカー基地局は、データ内で搬送された端末の識別情報に基づいて、端末に対応するリンク情報を取得する。ここで、リンク情報は、端末がデータをアンカー基地局に伝送するとき、アンカー基地局とコアネットワークデバイスとの間に確立されるリンクについての情報であり、端末のデータ、例えば、IPフロー情報又は無線アクセスベアラ情報を伝送するために具体的に使用される情報である。
【0152】
S106.リンク情報に基づいてデータをコアネットワークデバイスに送信する。
【0153】
このステップでは、アンカー基地局は、非アクティブ状態の端末のアップリンクデータ伝送を完了するために、端末に対応するリンク情報に基づいて、受信したデータをコアネットワークデバイスに送信する。
【0154】
このプロセスでは、コアネットワークデバイスと基地局との間のリンクの切り替えが実行される必要はなく、サービング基地局は、端末のアンカー基地局からコンテキストを得る必要はなく、言い換えると、コンテキスト移行が実行される必要はない。
【0155】
この実施形態において提供されるデータ伝送方法によれば、端末のアップリンクデータは、サービング基地局を使用することにより、アンカー基地局と端末のためにエアインタフェースリソースを現在提供しているサービング基地局との間の相互作用を通じて、アンカー基地局に転送され、アンカー基地局は、データをコアネットワークデバイスに送信する。コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間の切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、シグナリング及びインタフェースオーバーヘッドが低減され、データ伝送効率が改善される。
【0156】
図4は、この出願の実施形態によるデータ伝送方法の実施形態2の概略フローチャートである。
図4に示すように、コアネットワークデバイスにより、ダウンリンクデータを端末に伝送する具体的なステップは、以下のステップを含む。
【0157】
S201.アンカー基地局は、コアネットワークデバイスにより送信されたデータを受信する。
【0158】
このステップでは、コアネットワークデバイスがダウンリンクデータを端末に送信する必要があるとき或いは送信する必要がある前に、コアネットワークデバイスは、コアネットワークデバイスと端末のアンカー基地局との間に確立され且つ端末データを伝送するために具体的に使用されるリンクを通じて、データをアンカー基地局に送信する。
【0159】
専用ベアラがアンカー基地局とコアネットワークデバイスとの間に確立されていないとき、データは、コアネットワークデバイスにより端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含むか、或いはコアネットワークデバイスは、ページング応答を受信した後にのみデータをアンカー基地局に送信する。
【0160】
この解決策では、コアネットワークデバイスは、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity, MME)又はゲートウェイのようなデバイスでもよい。
【0161】
S202.端末の識別情報に基づいて端末のサービング基地局を決定する。
【0162】
コアネットワークデバイスが専用ベアラを確立しているとき、ステップS202において端末の識別が取得される必要はなく、その代わりに、ユーザは、専用ベアラ情報に基づいて決定される。
【0163】
アンカー基地局がC-RNTIを有さない場合、例えば、C-RNTIが期限切れになっているか或いは解放されている場合、アンカー基地局は、近くの基地局又はサービング基地局に対して端末をページングするように命令するために、ページングプロセスを開始してもよい。ページングメッセージは、アンカー基地局又はサービング基地局により生成されてもよい。ページングを決定するためのいくつか又は全てのパラメータ、例えば、端末の識別又はページング機会計算パラメータは、アンカー基地局により提供されてもよい。ページング応答を受信した後に、S203が実行される。
【0164】
アンカー基地局が端末の有効なC-RNTIを有する場合、S203が実行される。
【0165】
任意選択の実現方式では、C-RNTIが存在するか否かにかかわらず、アンカー基地局はデータ及び端末の識別をサービング基地局に送信する。
【0166】
S203.データをサービング基地局に送信する。
【0167】
アンカー基地局は、端末のためにエアインタフェースリソースを現在提供しているサービング基地局を決定し、受信したデータをサービング基地局に送信する。
【0168】
アンカー基地局が、端末が属するサービング基地局を決定できない場合、端末のサービング基地局は、ページング応答を受信した後に、アンカー基地局に通知する。
【0169】
実現方式では、アンカー基地局とサービング基地局との間に端末固有の伝送チャネルが存在しない場合、RNA UE識別子又はresume ID識別子がサービング基地局に送信される。
【0170】
実現方式では、アンカー基地局は、有効なC-RNTIを送信してもよい。アンカー基地局とサービング基地局との間にセルレベルの専用伝送チャネルが存在しない場合、サービングセルの識別子が更に送信され、情報はサービング基地局によりアンカー基地局に通知される。
【0171】
アンカー基地局とサービング基地局との間に端末固有の伝送チャネルが存在する場合、端末の識別はサービング基地局に送信されない。
【0172】
S204.送信対象データを端末に送信する。
【0173】
このステップでは、サービング基地局は、アンカー基地局により送信されたデータを受信し、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含み、端末のダウンリンクデータ伝送を完了するために、端末の識別情報に基づいて送信対象データを端末に送信する。
【0174】
可能な実現方式では、UEが例として使用される。端末のC-RNTIは、アンカー基地局により送信されたRNA UE識別子又はresume ID識別子に基づいて見つけられ、データは、端末が位置するセル内で送信される。
【0175】
可能な実現方式では、アンカー基地局により送信されたRNA UE識別子又はresume ID識別子に基づいて、データ及びIDがダウンリンク伝送内容に追加され、ダウンリンク送信は、共通RNTI、例えば、P-RNTI、又はUEが非アクティブ状態に入るときにUEに割り当てられた共通RNTIを使用することにより実行される。
【0176】
可能な実現方式では、データは、アンカー基地局により送信されたC-RNTIに基づいて、端末が位置するセル内で送信される。
【0177】
この解決策では、アップリンクデータ情報のものと同様に、端末の識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子についての情報、又は端末に割り当てられたC-RNTIを含む。
【0178】
この実施形態において提供されるデータ伝送方法によれば、端末のダウンリンクデータ伝送は、サービング基地局とアンカー基地局との間の相互作用を通じて実現される。サービング基地局は、コアネットワークデバイスへのリンクを確立する必要はないが、アンカー基地局を使用することにより、コアネットワークデバイスにより送信されたダウンリンクデータを直接受信し、端末の識別情報に基づいてダウンリンクデータを端末に転送する。したがって、インタフェースリソースが節約され、シグナリングオーバーヘッドが低減される。
【0179】
上記の実施形態のいずれかにおいて提供されるデータ伝送方法の実施プロセスにおいて、アンカー基地局とサービング基地局との間の相互作用は、MAC層データ交換でもよく、或いはRLC層データ交換でもよい。アップリンクデータ伝送が例として使用される。詳細は下記の通りである。
【0180】
図5は、この出願の実施形態によるデータ伝送方法におけるアンカー基地局及びサービング基地局の設計の概略図である。
図5に示すように、サービング基地局は、物理層、MAC層及びRLC層を維持することに責任があり、アンカー基地局は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol, PDCP)層を維持し、セキュリティ及びコアネットワークデバイスへの接続を維持することに責任がある。この場合、サービング基地局によりアンカー基地局に送信されるデータは、完全又は部分的なRLCデータである。
【0181】
任意選択で、いくつかのRLC層機能は、サービング基地局上に構成され、いくつかのRLC機能は、アンカー基地局上に構成される。
【0182】
RLC機能は、自動再送要求(Automatic Repeat Request, ARQ)機能、セグメンテーション及び再ソートのうち少なくとも1つを含む。
【0183】
任意選択で、ダウンリンクRLC機能は、サービング基地局上に構成され、アップリンクRLC機能は、アンカー基地局上に構成される。
【0184】
任意選択の実現方式では、サービング基地局は分散ユニットDUであり、アンカー基地局は集中ユニットCUである。
【0185】
図6は、この出願の実施形態によるデータ伝送方法におけるアンカー基地局及びサービング基地局の他の設計の概略図である。
図6に示すように、代替として、サービング基地局は、物理層及びMAC層を維持することに責任があり、アンカー基地局は、RLC層及びPDCP層を維持する。この場合、サービング基地局によりアンカー基地局に送信されるデータはMACデータである。これは、アンカー基地局がRLC層及びPDCP層を維持し、ARQ、セグメンテーション等及びセキュリティに責任があり、サービング基地局が物理層(Physical Layer, PHY)及びMACを維持することを意味し、この場合、サービング基地局によりアンカー基地局に送信されるデータは、完全又は部分的なMACデータである。
【0186】
任意選択で、この出願のこの実施形態では、アンカー基地局のいくつかのRLC機能は、MACに移動してもよく、アンカー基地局のいくつかのRLC機能は、サービング基地局のPDCPに移動してもよい。
【0187】
構成管理:端末がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るか、或いは端末のセルが変更した後に、端末はMAC及びPHYをリセットし、アクティブ状態に専用のRLCとRB/論理チャネルとフロー識別子(flow ID)との間の関係をデフォルトで維持する。状態切り替えのとき、ネットワークは、端末に対していくつかのベアラを削除するように命令してもよい。
【0188】
データ送信:端末のセルが変更しない場合、端末は、送信対象データ及び識別情報(例えば、C-RNTI)を送信する。セルが変更した後に、端末は、送信対象データ及びRNA UE ID/(C-RNTI及びC-RNTIを割り当てるセルについての情報)を送信する。
【0189】
基地局の間のデータ伝送:サービング基地局により受信されるデータは、送信対象データ及び端末の識別情報を含む。サービング基地局は、端末の識別情報に基づいて、元のgNB、すなわち、アンカー基地局を決定する。gNBが変更した後に、サービング基地局は、MACサービスデータユニット(Service Data Unit, SDU)データ及び論理チャネル/flow ID、すなわちRNA UE IDを端末のアンカー基地局に送信する。
【0190】
この解決策の具体的な実現方式では、端末により送信されたデータを受信した後に、サービング基地局は、アンカー基地局からRLC構成パラメータを取得し、すなわち、サービング基地局は、端末に対応するRLCエンティティの、アンカー基地局により送信された構成情報及び/又は状態情報を受信し、RLCエンティティを確立する。inactiveタイマが終了した後に、RLCエンティティが解放される。通常では、inactiveタイマは、アップリンク又はダウンリンクデータが受信されたときに開始又は再開される。
【0191】
任意選択の実現方式では、サービング基地局は、代替として、競合ベース送信衝突が解決された後、例えば、ランダムアクセスが完了するか或いは競合ベース非スケジュール伝送が完了した後、又はアンカー基地局がデータを成功して受信したと決定されたとき、又は端末のアップリンクデータが成功して送信されて確認メッセージが端末に返信された後に、端末に対応するMACエンティティ又はRLCエンティティを確立してもよい。
【0192】
上記の2つの実現方式では、複数の論理チャネルが存在する場合、複数の論理チャネルに対応する複数のRLCエンティティが確立される必要があるか、或いは1つのみの論理チャネルが存在する場合、1つのみのRLCエンティティが存在する。
【0193】
端末がエアインタフェースでアップリンクデータを伝送するとき、データは競合ベース方式で送信されてもよく、或いはデータはRACHを通じて送信されてもよい。具体的には、競合ベースデータ送信が例として使用される。端末は、データ(論理チャネル、フロー識別子及び端末の識別情報(例えば、RNA UE ID)を含む)をサービング基地局に送信し、サービング基地局からRNA ID及び割り当てられたC-RNTIを搬送するフィードバック情報を受信する(言い換えると、端末は、サービング基地局により割り当てられた新たな端末識別情報を取得する)。RNA IDは、元のセルID及び元のセルにより割り当てられたC-RNTIでもよい。フローIDと論理チャネル間のマッピングが決定された場合、端末はフローIDを送信しなくてもよい。
【0194】
任意選択で、端末が有効なC-RNTIを有し、端末がC-RNTIを割り当てるセル内でアップリンク送信を更に実行するとき、C-RNTIは、RNA UE IDを置換するために使用される。端末が複数のUE IDをサポートする場合、送信された識別子のタイプが示される。例えば、RNA UE IDが使用されるかC-RNTIが使用されるかが示される。任意選択で、端末の元のセルID及び元のC-RNTIが、RNA UE IDを置換するために使用される。任意選択で、端子のセルが変更した後、RLC、MAC及びPHYがリセットされる。アップリンク送信衝突が解決された後、基地局はRLCエンティティ及びMACエンティティを確立する。
【0195】
サービング基地局とアンカー基地局との間のアップリンクデータ伝送プロセスは以下の通りである。サービング基地局は、RNA IDに基づいて、端末が属するアンカー基地局を決定し、アンカー基地局が変更した後に、RLC SDUデータ、論理チャネル/フローID及びRNA UE IDをアンカー基地局に転送する。解読及び/又は完全性保護処理を実行した後に、アンカー基地局は、対応するフローにおいてサービスデータをコアネットワークデバイスに転送する。
【0196】
基地局の間のダウンリンクデータ伝送プロセスは以下の通りである。アンカー基地局は、ダウンリンクデータ及び端末の識別情報(例えば、C-RNTI、RAN UE ID又はresume ID)をサービング基地局に送信する。
【0197】
端末のコンテキスト更新は以下の通りである。サービング基地局は、データと共にC-RNTI及びRNA UE ID(又は元のC-RNTI及び元のセルID)をアンカー基地局に送信する。任意選択で、サービング基地局は、確認応答を受信する。代替として、基地局の間のシグナリング相互作用を通じて、アンカー基地局は、RNA UE IDに対応するC-RNTI及びC-RNTIを割り当てるセルを更新するように命令される。
【0198】
上記の実現方式のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法では、基地局の間のインタフェース管理の具体的な場合は以下の通りである。
【0199】
共通又は専用ベアラがサービング基地局とアンカー基地局との間に確立される。共通ベアラは、セル粒度又は基地局粒度に基づいてもよい。データ送信の前に、共通ベアラ又は専用ベアラの確立がトリガされる。セル又は基地局に基づく共通ベアラの確立は、データ送信の前にトリガされてもよい。
【0200】
コンテキスト移行及びCNと基地局との間の接続/ベアラの切り替えは以下の通りである。サービング基地局は、BSR及びネットワーク負荷状態に基づいて、コンテキストを取得すること、CNとRANとの間の接続を切り替えること、及び更新鍵及び推論パラメータを取得することをトリガするか否かを決定する。
【0201】
サービング基地局(RNA)が単一のセルであるとき、このアーキテクチャが使用され、C-RNTIが割り当てられて維持される。C-RNTIが解放される必要がある場合、任意選択で、アンカー基地局及び/又は端末は、C-RNTIを解放するように明示的に命令される。
【0202】
端末がアップリンクデータを送信する必要があるとき、又は、コアネットワークデバイスがダウンリンクデータを端末に送信する必要があるとき、サービング基地局とアンカー基地局との間の相互作用を通じて、アップリンク伝送において、サービング基地局は、アンカー基地局を使用することによりデータをコアネットワークデバイスに送信し、それにより、アップリンクデータ伝送を実現し、ダウンリンク伝送において、アンカー基地局は、コアネットワークにより配信されたデータを受信し、サービング基地局を使用することによりデータを端末に転送する。この解決策では、サービング基地局とアンカー基地局との間の相互作用は、RLCデータでもよく、或いはMACデータでもよい。アップリンク伝送プロセスにおいて、コンテキスト移行もコアネットワークと基地局との間のリンクの切り替えのいずれも実行される必要はない。したがって、インタフェースリソースが節約され、伝送効率が改善される。
【0203】
上記の実施形態のいずれか1つにおいて提供される技術的解決策に基づいて、アップリンクデータ伝送が例として使用される。データを送信するとき、端末は、送信対象データを取得し、次いで予め取得された鍵又は計算を通じて現在取得された鍵を使用することにより、送信対象データに対して暗号化処理及び/又は完全性保護を実行する。したがって、端末は鍵を取得する必要がある。具体的な方式は以下の通りである。非アクティブ状態に入った後に、端末は、以前のデータ伝送プロセスにおいて使用された鍵を記憶し、端末が非アクティブ状態になっている以降のデータ伝送プロセスにおいて、鍵を直接使用してもよく、或いは推論パラメータに基づいて推論を実行することにより新たな鍵を取得し、基地局側に対して鍵を更新するように命令してもよい。
【0204】
鍵を変更するか否かを決定する具体的な実現方式は、以下を含む。
【0205】
端末は、アンカー基地局により送信された指示情報を受信し、指示情報は、端末が鍵を更新する必要があるか否かを示すために使用され、端末が鍵を変更する必要がないことを指示情報が示す場合、端末は、最後に取得された鍵が依然として使用できると決定するか、或いは
端末が鍵を更新する必要があることを指示情報が示す場合、端末は、最後に受信した推論パラメータを使用することにより推論を実行することにより、新たな鍵を取得し、任意選択で、端末は、サービング基地局に対して鍵を変更するように命令するために、鍵更新指示情報をサービング基地局に送信し、鍵更新指示情報は、推論を通じて新たな鍵を取得するために端末により使用される推論パラメータを含んでもよい。
【0206】
以下の場合、端末は鍵を変更しない。
ネットワークは、端末が位置するセルがCU-DU分離/安全であることを端末に通知する。この場合、端末はセル内で受信した鍵が安全であると考え、以降のアップリンク送信において、端末は常にユーザプレーン又は制御プレーンデータの保護を含むセキュリティ保護のために鍵を使用するか、
端末は、使用される鍵が安全であることをサービング基地局に示すか、或いは端末は、端末のアンカー基地局がCU-DU分離であるか否かをサービング基地局に通知するか、或いは元のセルについての情報のみをサービング基地局に通知し、それにより、サービング基地局は、端末が鍵を変更する必要があるか否かを決定できるか、或いは
サービング基地局は、端末が属する元のセルがCU-DU分離であり、鍵が安全であると決定し、したがって、端末に対して鍵を変更するように命令しない。
【0207】
以下の場合、端末は鍵を変更する(セルが変更する毎に鍵が変更されるか、或いは最後に鍵が端末により使用されたセルがCU-DU分離ではないか、或いはセルが安全でないことをネットワークが示すと考えられる)。
端末は、最後に受信した推論パラメータを使用することにより推論を実行し、鍵が更新されたことをネットワークに示し、任意選択で、使用された推論パラメータをネットワークに通知するか、或いは
端末は、保護のために、最後に使用された鍵を依然として使用し、アンカーセルについての情報及び鍵が安全でないか或いはアンカーセルがCU-DU分離でないことをサービング基地局に通知し、端末により使用される鍵が更新される必要があるとネットワークが決定した場合、ネットワークは、端末に対して鍵を変更するように命令し、例えば、端末に対して最後に送信された推論パラメータを使用することにより鍵の推論を実行するように命令するか、或いは推論パラメータを端末に送信し、端末は確認を行う。
【0208】
この実現方式では、端末の鍵が安全である場合、鍵は更新される必要はない。これは、ある程度、非アクティブ状態の端末の鍵更新により引き起こされるシグナリングオーバーヘッドを低減できる。
【0209】
図7は、この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態1の概略構造図である。データ伝送装置10は、
非アクティブ状態の端末により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュール11であり、データは、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュール11と、
識別情報に基づいて端末のアンカー基地局を決定するように構成された処理モジュール12と、
データをアンカー基地局に送信するように構成された送信モジュール13と
を含む。
【0210】
この実施形態において提供されるデータ伝送装置は、上記の実施形態のいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法のプロセスにおけるサービング基地局側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0211】
上記の実施形態に基づいて、受信モジュール11は、端末により送信されたデータに対応する論理チャネル識別子を受信するように更に構成され、
送信モジュール13は、送信対象データに対応する論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプをアンカー基地局に送信するように更に構成され、論理チャネル識別子は、データに含まれるか或いはデータに含まれない。
【0212】
具体的な実現方式では、受信モジュール11により受信される識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は
C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む。
【0213】
具体的な実現方式では、送信モジュール13は、構成情報、すなわち、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つをブロードキャストするように更に構成される。
【0214】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用されるPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。
【0215】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、TTI持続時間、CP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0216】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能なDRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能なMCSのうち少なくとも1つを含む。
【0217】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0218】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応する無線リンク制御RLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0219】
具体的な実現方式では、受信モジュール11により受信される送信対象データは、RLCデータ、MACデータ、又はRLCデータ若しくはMACデータの一部である。
【0220】
具体的な実現方式では、データは、端末により送信される鍵更新指示情報を更に含み、鍵更新指示情報は、推論パラメータを含んでもよい。
【0221】
具体的な実現方式では、処理モジュール12は、新たな端末識別情報を端末に割り当てるように更に構成される。
【0222】
具体的な実現方式では、送信モジュール13は、新たな端末識別情報を端末に送信するように、及び/又は新たな端末識別情報をアンカー基地局に送信するように更に構成される。
【0223】
具体的な実現方式では、処理モジュール12は、データが受信された後にタイマを開始し、タイマが終了した後に端末の識別情報を削除するように更に構成される。
【0224】
具体的な実現方式では、送信モジュール13は、アンカー基地局に対して端末の識別情報を削除するように命令するために、端末識別削除命令をアンカー基地局に送信するように更に構成される。
【0225】
具体的な実現方式では、処理モジュール12は、端末に対応するMACエンティティ又はRLCエンティティを確立するように更に構成されるか、或いは
受信モジュール11は、端末に対応するRLCエンティティの、アンカー基地局により送信された構成情報及び/又は状態情報を受信するように更に構成される。
【0226】
上記の実現方式のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおけるサービング基地局側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0227】
図8は、この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態2の概略構造図である。データ伝送装置20は、
データ送信に使用される構成情報を取得するように構成された処理モジュール21と、
構成情報に基づいてデータをサービング基地局に送信するように構成された送信モジュール22であり、データは、送信対象データ及び識別情報を含む、送信モジュール22と
を含む。
【0228】
この実施形態において提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおける端末側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0229】
上記の実施形態に基づいて、処理モジュール21は、
装置がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、各論理チャネルのPDCPエンティティ及びRLCエンティティを記憶し、MACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットするか、或いは
装置がアクティブ状態から非アクティブ状態に入るとき、PDCPエンティティを記憶又は構成し、RLCエンティティ及び/又はMACエンティティ及び/又は物理チャネル構成をリセットするように具体的に構成される。
【0230】
具体的な実現方式では、端末の識別情報は、
端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又は
C-RNTI、又は
コアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子
を含む。
【0231】
具体的な実現方式では、処理モジュール21は、プロトコルで予め構成された構成情報を取得するように更に構成されるか、或いは
当該装置は、サービング基地局によりブロードキャストされるか、或いはアンカー基地局により送信された構成情報を受信するように構成された受信モジュール23を更に含み、
構成情報は、フィードバック又は再送構成情報、物理層パラメータ構成情報、非スケジュール伝送構成情報、MAC層制御情報及びチャネル構成情報のうち少なくとも1つを含む。
【0232】
フィードバック又は再送構成情報は、以下のもの、すなわち、HARQプロセス番号、再送冗長バージョン、MACをリセットするか否かについての指示、フィードバック又はダウンリンクデータ送信に使用されるPDCCH時間周波数リソース、アップリンク送信からダウンリンクフィードバックへのタイミング関係、及びダウンリンク送信からアップリンクフィードバックへのタイミング関係のうち少なくとも1つを含む。
【0233】
物理層パラメータ構成情報は、以下のもの、すなわち、TTI持続時間、CP長、サブキャリア間隔及び物理チャネルタイプのうち少なくとも1つを含む。
【0234】
非スケジュール伝送構成情報は、以下のもの、すなわち、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール自動再送間隔、基地局により想定される非スケジュール伝送信号受信電力、非スケジュール伝送電力ブーストステップ、非スケジュール伝送に利用可能なDRMSリスト、及び非スケジュール伝送に利用可能なMCSのうち少なくとも1つを含む。
【0235】
MAC層制御情報は、以下のもの、すなわち、CSIを報告するか否か、周期的又は非周期的CSI報告、CSI報告クラス、PHRを報告するか否か、周期的又は非周期的PHR報告、BSRを報告するか否か、BSR報告フォーマット、及び周期的又は非周期的BSR報告のうち少なくとも1つを含む。
【0236】
チャネル構成情報は、以下のもの、すなわち、サービスチャネルに対応するRLC構成、サービスチャネルとフロー識別子との間の対応関係、及び制御チャネルに対応するRLC構成のうち少なくとも1つを含む。
【0237】
具体的な実現方式では、データが構成情報に基づいてサービング基地局に送信される前に、処理モジュール21は、
送信対象データを取得し、
予め取得された鍵又は計算を通じて現在取得された鍵を使用することにより、送信対象データに対して暗号化及び/又は完全性保護を実行する
ように更に構成される。
【0238】
具体的な実現方式では、送信対象データが取得される前に、受信モジュール23は、アンカー基地局により送信された指示情報を受信するように更に構成され、指示情報は、端末が鍵を更新する必要があるか否かを示すために使用され、
端末が鍵を変更する必要がないことを指示情報が示す場合、処理モジュール21は、最後に取得された鍵が依然として使用できると決定する。
【0239】
具体的な実現方式では、端末が鍵を更新する必要があることを指示情報が示す場合、処理モジュール21は、最後に受信した推論パラメータを使用することにより推論を実行することにより、新たな鍵を取得するように更に構成され、
送信モジュール22は、鍵更新指示情報をサービング基地局に送信するように更に構成され、鍵更新指示情報は、推論パラメータを含んでもよい。
【0240】
具体的な実現方式では、処理モジュール21は、サービング基地局により割り当てられた新たな端末識別情報を取得するように更に構成される。
【0241】
上記の実現方式のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおける端末側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0242】
図9は、この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態3の概略構造図である。データ伝送装置30は、
サービング基地局により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュール31であり、データは、端末により送信される送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュール31と、
端末の識別情報に基づいて端末に対応するリンク情報を取得するように構成された処理モジュール32と、
リンク情報に基づいてデータをコアネットワークデバイスに送信するように構成された送信モジュール33と
を含む。
【0243】
この実施形態において提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおけるアンカー基地局側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0244】
上記の実施形態に基づいて、受信モジュール31は、送信対象データに対応し且つサービング基地局により送信された論理チャネル識別子及び/又はチャネルタイプを受信するように更に構成され、論理チャネル識別子は、データに含まれるか或いはデータに含まれない。
【0245】
具体的な実現方式では、受信モジュール31は、サービング基地局により送信された端末の新たな端末識別情報を受信するように更に構成される。
【0246】
具体的な実現方式では、受信モジュール31は、サービング基地局により送信された端末識別削除命令を受信するように更に構成され、
処理モジュール32は、端末識別削除命令に従って端末の識別情報を削除するように更に構成される。
【0247】
具体的な実現方式では、送信モジュール33は、端末に対応するRLCエンティティの構成情報及び/又は状態情報をサービング基地局に送信するように更に構成される。
【0248】
上記の実現方式のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおけるアンカー基地局側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0249】
図10は、この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態4の概略構造図である。データ伝送装置40は、
アンカー基地局により送信されたデータを受信するように構成された受信モジュール41であり、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュール41と、
送信対象データを端末に送信するように構成された送信モジュール42と
を含む。
【0250】
この解決策では、端末の識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又はC-RNTI、又はコアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子を含む。
【0251】
この実施形態において提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法におけるサービング基地局側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0252】
図11は、この出願の実施形態によるデータ伝送装置の実施形態5の概略構造図である。データ伝送装置50は、
コアネットワークデバイスにより送信されたデータを受信するように構成された受信モジュール51であって、データは、端末に送信されるべき送信対象データ及び端末の識別情報を含む、受信モジュール51と、
端末の識別情報に基づいて端末のサービング基地局を決定するように構成された処理モジュール52と、
データをサービング基地局に送信するように構成された送信モジュール53と
を含む。
【0253】
この解決策では、端末の識別情報は、端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で端末を示すために使用される一意の識別子、又はC-RNTI、又はコアネットワークデバイスにより割り当てられた識別子を含む。
【0254】
この実施形態において提供されるデータ伝送装置は、上記の方法の実施形態のいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法におけるアンカー基地局側の技術的解決策を実行するように構成される。その実現原理及び技術的効果は同様である。詳細はここでは再び説明しない。
【0255】
この出願の実施形態は、基地局を更に提供する。基地局は、端末のためにエアインタフェースを提供し、基地局は、他の基地局と相互作用してもよい。上記の解決策におけるサービング基地局である。基地局は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インタフェース(例えば、受信機及び送信機)とを含む。少なくとも1つのプロセッサ、メモリ及び通信インタフェースは、バスを使用することにより互いに接続される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、上記の実施形態のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ送信方法におけるサービング基地局側の技術的解決策を実行するように、通信インタフェースを通じて他の基地局及び端末とデータを交換する。その実現原理及び技術的効果は同様である。
【0256】
この出願の実施形態は、端末を更に提供する。端末は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インタフェースとを含む(例えば、端末は、受信機及び送信機を使用することによりデータを送信する)。少なくとも1つのプロセッサ、メモリ及び通信インタフェースは、バスを使用することにより互いに接続される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、端末は、上記の実施形態のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法における端末側の解決策を実行するように、通信インタフェースを通じてサービング基地局及びアンカー基地局とデータを交換する。その実現原理及び技術的効果は同様である。
【0257】
この出願の実施形態は、基地局を更に提供する。基地局は、他の基地局と相互作用してもよく、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インタフェースとを含む(例えば、基地局は、受信機及び送信機を使用することによりデータを伝送する)。少なくとも1つのプロセッサ、メモリ及び通信インタフェースは、バスを使用することにより互いに接続される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶する。少なくとも1つのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、上記の実施形態のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法におけるアンカー基地局側の技術的解決策を実行するように、通信インタフェースを通じて他の基地局及び端末とデータを交換する。その実現原理及び技術的効果は同様である。
【0258】
この出願の実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を更に提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。基地局の少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、基地局は、上記の様々な実現方式において提供されるデータ伝送方法におけるサービング基地局側の技術的解決策を実行する。
【0259】
この出願の実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を更に提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。端末の少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、端末は、上記の実施形態のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法を実行する。
【0260】
この出願の実施形態は、コンピュータ読取可能記憶媒体を更に提供する。コンピュータ読取可能記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。基地局の少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、基地局は、上記の実施形態のうちいずれか1つにおいて提供されるデータ伝送方法におけるアンカー基地局のための技術的解決策を実行する。
【0261】
この出願の実施形態は、コンピュータプログラムプロダクトを更に提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶される。基地局の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ読取可能記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ってもよく、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、上記の実施形態において提供されるデータ伝送方法におけるサービング基地局側の技術的解決策を実現する。
【0262】
この出願の実施形態は、コンピュータプログラムプロダクトを更に提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶される。端末の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ読取可能記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ってもよく、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、端末は、上記の様々な実現方式において提供されるデータ伝送方法を実現する。
【0263】
この出願の実施形態は、コンピュータプログラムプロダクトを更に提供する。コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ読取可能記憶媒体に記憶される。基地局の少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ読取可能記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ってもよく、少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、基地局は、上記の様々な実現方式において提供されるデータ伝送方法におけるアンカー基地局側の技術的解決策を実現する。
【0264】
上記の端末又は基地局の実施形態では、プロセッサは、中央処理装置(英語:Central Processing Unit, 略称CPU)でもよく、或いは他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(英語:Digital Signal Processor, 略称DSP)、特定用途向け集積回路(英語:Application-Specific Integrated Circuit, 略称ASIC)等でもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでもよく、プロセッサは、いずれかの従来のプロセッサ等でもよい。この出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサにより直接実行されてもよく、或いはプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することにより実行されてもよい。
【0265】
上記の方法の実施形態におけるステップの全部又は一部は、プログラムにより関係するハードウェアに命令することにより実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取可能メモリに記憶されてもよい。プログラムが実行されるとき、上記の方法の実施形態におけるステップが実行される。メモリ(記憶媒体)は、読取専用メモリ(英語:read-only memory, 略称ROM)、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスク、ソリッドステートディスク、磁気テープ(英語:magnetic tape)、フロッピーディスク(英語:floppy disk)、光ディスク(英語:optical disc)及びこれらのいずれかの組み合わせを含む。
【0266】
最後に、上記の実施形態は、単にこの出願の技術的解決策を説明することを意図しているに過ぎず、この出願を限定することを意図するものではない点に留意すべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ伝送方法であって、
サービング基地局により、非アクティブ状態の端末から、アンカー基地局により割り当てられた前記端末の識別情報及び前記端末の送信対象データを受信するステップと、
前記サービング基地局により、前記識別情報に基づいて前記アンカー基地局を決定するステップと、
前記アンカー基地局から前記端末に対応する無線リンク制御(RLC)エンティティの構成情報を受信するステップと、
前記端末に対応する前記RLCエンティティを確立するステップと、
前記サービング基地局により、前記端末から受信した完全又は部分的なRLCデータを前記アンカー基地局に送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記識別情報は、前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サービング基地局は、前記端末のためのRLC層を維持することに責任があり、前記アンカー基地局は、前記端末のためのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層を維持することに責任がある、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記サービング基地局により、構成情報をブロードキャストするステップであり、前記構成情報は、チャネル状態情報(CSI)を報告するか否かを前記非アクティブ状態の前記端末に示す、ステップを更に含む、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記完全又は部分的なRLCデータは、RLCサービスデータユニット(SDU)である、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記サービング基地局により、新たなセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を前記端末に割り当てるステップと、
前記サービング基地局により、前記新たなC-RNTIを前記アンカー基地局に送信するステップと
を更に含む、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記新たなC-RNTIは、ランダムアクセスチャネル(RACH)データ伝送中に前記サービング基地局により前記端末に割り当てられるか、或いは
前記新たなC-RNTIは、無線アクセスネットワーク通知エリア位置更新通知中に前記サービング基地局により前記端末に割り当てられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記サービング基地局により、前記新たなC-RNTIを割り当てるセルの識別子を前記アンカー基地局に送信するステップであり、前記セルは前記サービング基地局のセルである、ステップを更に含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
データ伝送方法であって、
アンカー基地局により、非アクティブ状態の端末に対応する無線リンク制御(RLC)エンティティの構成情報をサービング基地局に送信するステップと、
前記アンカー基地局により、前記サービング基地局から前記非アクティブ状態の前記端末の完全又は部分的なRLCデータを受信するステップと
を含む方法。
【請求項10】
前記サービング基地局は、前記端末のためのRLC層を維持することに責任があり、前記アンカー基地局は、前記端末のためのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層を維持することに責任がある、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記完全又は部分的なRLCデータは、RLCサービスデータユニット(SDU)である、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記アンカー基地局により、前記サービング基地局から、前記サービング基地局により前記端末に割り当てられた新たなセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を受信するステップを更に含む、請求項9乃至11のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記アンカー基地局により、前記サービング基地局から、前記新たなC-RNTIを割り当てるセルの識別子を受信するステップであり、前記セルは前記サービング基地局のセルである、ステップを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記アンカー基地局により、構成情報を前記端末に送信するステップであり、前記構成情報は、フィードバックに使用される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)時間周波数リソース、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(MCS)、又はパワーヘッドルーム報告(PHR)を報告するか否かのうち少なくとも1つを含む、ステップを更に含む、請求項9乃至13のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
データ伝送方法であって、
端末により、アンカー基地局から構成情報を受信するステップと、
非アクティブ状態の前記端末により、前記構成情報に基づいて前記端末の識別情報及び前記端末の送信対象データをサービング基地局に送信するステップと
を含む方法。
【請求項16】
前記端末の前記識別情報は、前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記構成情報は、フィードバックに使用される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)時間周波数リソース、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(MCS)、又はパワーヘッドルーム報告(PHR)を報告するか否かのうち少なくとも1つを含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記非アクティブ状態の前記端末により、前記サービング基地局から他の構成情報を受信するステップであり、前記他の構成情報は、チャネル状態情報(CSI)を報告するか否かを前記非アクティブ状態の前記端末に示す、ステップを更に含む、請求項15乃至17のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
データ伝送方法であって、
サービング基地局により、非アクティブ状態の端末から、アンカー基地局により割り当てられた前記端末の識別情報及び前記端末の送信対象データを受信するステップと、
前記サービング基地局により、前記識別情報に基づいて前記アンカー基地局を決定するステップと、
前記アンカー基地局により、前記非アクティブ状態の前記端末に対応する無線リンク制御(RLC)エンティティの構成情報を前記サービング基地局に送信するステップと、
前記アンカー基地局から前記端末に対応する無線リンク制御(RLC)エンティティの構成情報を受信するステップと、
前記端末に対応する前記RLCエンティティを確立するステップと、
前記サービング基地局により、前記端末から受信した完全又は部分的なRLCデータを前記アンカー基地局に送信するステップと
前記アンカー基地局により、前記サービング基地局から前記非アクティブ状態の前記端末の前記完全又は部分的なRLCデータを受信するステップと
を含む方法。
【請求項20】
前記サービング基地局は、前記端末のためのRLC層を維持することに責任があり、前記アンカー基地局は、前記端末のためのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層を維持することに責任がある、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記完全又は部分的なRLCデータは、RLCサービスデータユニット(SDU)である、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記識別情報は、前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子を含む、請求項19乃至21のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記サービング基地局により、構成情報をブロードキャストするステップであり、前記構成情報は、チャネル状態情報(CSI)を報告するか否かを前記非アクティブ状態の前記端末に示す、ステップを更に含む、請求項19乃至22のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記アンカー基地局により、構成情報を前記端末に送信するステップであり、前記構成情報は、フィードバックに使用される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)時間周波数リソース、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(MCS)、又はパワーヘッドルーム報告(PHR)を報告するか否かのうち少なくとも1つを含む、ステップを更に含む、請求項19乃至23のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記サービング基地局により、新たなセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を前記端末に割り当てるステップと、
前記サービング基地局により、前記新たなC-RNTIを前記アンカー基地局に送信するステップと、
前記アンカー基地局により、前記サービング基地局から前記新たなC-RNTIを受信するステップと
を更に含む、請求項19乃至24のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記新たなC-RNTIは、ランダムアクセスチャネル(RACH)データ伝送中に前記サービング基地局により前記端末に割り当てられるか、或いは
前記新たなC-RNTIは、無線アクセスネットワーク通知エリア位置更新通知中に前記サービング基地局により前記端末に割り当てられる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記サービング基地局により、前記新たなC-RNTIを割り当てるセルの識別子を前記アンカー基地局に送信するステップであり、前記セルは前記サービング基地局のセルである、ステップと、
前記アンカー基地局により、前記サービング基地局から前記セルの前記識別子を受信するステップと
を更に含む、請求項25又は26に記載の方法。
【請求項28】
サービング基地局であるか或いは前記サービング基地局に含まれる装置であって、
非アクティブ状態の端末から、アンカー基地局により割り当てられた前記端末の識別情報及び前記端末の送信対象データを受信するように構成された受信モジュールと、
前記識別情報に基づいて前記アンカー基地局を決定するように構成された処理モジュールと
を含み、
前記受信モジュールは、前記アンカー基地局から前記端末に対応する無線リンク制御(RLC)エンティティの構成情報を受信するように更に構成され、
前記処理モジュールは、前記端末に対応する前記RLCエンティティを確立するように更に構成され、
前記装置は、前記端末から受信した完全又は部分的なRLCデータを前記アンカー基地局に送信するように構成された送信モジュールを含む装置。
【請求項29】
前記識別情報は、前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子を含む、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記サービング基地局は、前記端末のためのRLC層を維持することに責任があり、前記アンカー基地局は、前記端末のためのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層を維持することに責任がある、請求項28又は29に記載の装置。
【請求項31】
前記送信モジュールは、構成情報をブロードキャストするように更に構成され、前記構成情報は、チャネル状態情報(CSI)を報告するか否かを前記非アクティブ状態の前記端末に示す、請求項28乃至30のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記完全又は部分的なRLCデータは、RLCサービスデータユニット(SDU)である、請求項28乃至31のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
前記処理モジュールは、新たなセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を前記端末に割り当てるように更に構成され、
前記送信モジュールは、前記新たなC-RNTIを前記アンカー基地局に送信するように更に構成される、請求項28乃至32のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
前記処理モジュールは、ランダムアクセスチャネル(RACH)データ伝送中に前記新たなC-RNTIを前記端末に割り当てるように具体的に構成されるか、或いは
前記処理モジュールは、無線アクセスネットワーク通知エリア位置更新通知中に前記新たなC-RNTIを前記端末に割り当てるように具体的に構成される、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記送信モジュールは、前記新たなC-RNTIを割り当てるセルの識別子を前記アンカー基地局に送信するように更に構成され、前記セルは前記サービング基地局のセルである、請求項33又は34に記載の装置。
【請求項36】
アンカー基地局であるか或いは前記アンカー基地局に含まれる装置であって、
非アクティブ状態の端末に対応する無線リンク制御(RLC)エンティティの構成情報をサービング基地局に送信するように構成された送信モジュールと、
前記サービング基地局から前記非アクティブ状態の前記端末の完全又は部分的なRLCデータを受信するように構成された受信モジュールと
を含む装置。
【請求項37】
前記サービング基地局は、前記端末のためのRLC層を維持することに責任があり、前記アンカー基地局は、前記端末のためのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層を維持することに責任がある、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記完全又は部分的なRLCデータは、RLCサービスデータユニット(SDU)である、請求項36又は37に記載の装置。
【請求項39】
前記受信モジュールは、前記サービング基地局から、前記サービング基地局により前記端末に割り当てられた新たなセル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)を受信するように更に構成される、請求項36乃至38のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項40】
前記受信モジュールは、前記サービング基地局から、前記新たなC-RNTIを割り当てるセルの識別子を受信するように更に構成され、前記セルは前記サービング基地局のセルである、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記送信モジュールは、構成情報を前記端末に送信するように更に構成され、前記構成情報は、フィードバックに使用される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)時間周波数リソース、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(MCS)、又はパワーヘッドルーム報告(PHR)を報告するか否かのうち少なくとも1つを含む、請求項36乃至40のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項42】
端末であるか或いは前記端末に含まれる装置であって、
アンカー基地局から構成情報を受信するように構成された受信モジュールと、
前記端末が非アクティブ状態にあるとき、前記構成情報に基づいて前記端末の識別情報及び送信対象データをサービング基地局に送信するように構成された送信モジュールと
を含む装置。
【請求項43】
前記端末の前記識別情報は、前記端末が位置するアクセスネットワーク通知エリア内で前記端末を示すために使用される一意の識別子を含む、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記構成情報は、フィードバックに使用される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)時間周波数リソース、非スケジュールアップリンクブラインド再送の回数、非スケジュール伝送に利用可能な変調及び符号化方式(MCS)、又はパワーヘッドルーム報告(PHR)を報告するか否かのうち少なくとも1つを含む、請求項42又は43に記載の装置。
【請求項45】
前記受信モジュールは、前記サービング基地局から他の構成情報を受信するように更に構成され、前記他の構成情報は、チャネル状態情報(CSI)を報告するか否かを前記非アクティブ状態の前記端末に示す、請求項42乃至44のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項46】
サービング基地局であるか或いは前記サービング基地局に含まれる装置であって、
前記装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記サービング基地局は、請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実行する、装置。
【請求項47】
アンカー基地局であるか或いは前記アンカー基地局に含まれる装置であって、
前記装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記アンカー基地局は、請求項9乃至14のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実行する、装置。
【請求項48】
端末であるか或いは前記端末に含まれる装置であって、
前記端末は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリとを含み、前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行し、それにより、前記端末は、請求項15乃至18のうちいずれか1項に記載のデータ伝送方法を実行する、装置。
【請求項49】
請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されたサービング基地局と、請求項9乃至14のうちいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されたアンカー基地局とを含む通信システム。
【請求項50】
請求項1乃至18のうちいずれか1項に記載の方法を実行するために使用されるプログラムコードのグループを含む、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラム。
【請求項51】
コンピュータ命令を含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は、請求項1乃至18のうちいずれか1項に記載の方法を実現するために使用される、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【外国語明細書】