(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141719
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】HCVを処置するための固体医薬組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/454 20060101AFI20220921BHJP
A61K 38/12 20060101ALI20220921BHJP
A61K 9/24 20060101ALI20220921BHJP
A61K 47/14 20060101ALI20220921BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20220921BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20220921BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20220921BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20220921BHJP
A61P 31/14 20060101ALI20220921BHJP
A61P 31/18 20060101ALI20220921BHJP
C07D 401/14 20060101ALN20220921BHJP
【FI】
A61K31/454
A61K38/12
A61K9/24
A61K47/14
A61K47/22
A61K47/32
A61K47/38
A61P1/16
A61P31/14
A61P31/18
C07D401/14
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022107289
(22)【出願日】2022-07-01
(62)【分割の表示】P 2018501944の分割
【原出願日】2016-07-18
(31)【優先権主張番号】62/193,639
(32)【優先日】2015-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/295,309
(32)【優先日】2016-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/192,211
(32)【優先日】2016-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512212195
【氏名又は名称】アッヴィ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カタリン・アスムス
(72)【発明者】
【氏名】イー・ガオ
(72)【発明者】
【氏名】コリーン・ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】ハーラルト・ハッハ
(72)【発明者】
【氏名】アディバラハ・ジャヤサンカー
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル・キエルマテング
(72)【発明者】
【氏名】ウテ・ランダー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】マリウス・ナリス
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンツェ・オーバーミラー
(72)【発明者】
【氏名】レギーナ・ロイル
(72)【発明者】
【氏名】カトリン・シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】ナンシー・シーバー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・ジーモン
(72)【発明者】
【氏名】ベネディクト・シュタイツ
(72)【発明者】
【氏名】ピン・トン
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ・ベステッド
(72)【発明者】
【氏名】ドンホワ・ジュウ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】抗HCV化合物を含む固体医薬組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、化合物1および化合物2を含む固体医薬組成物を特徴とする。一実施形態において、固体医薬組成物は、(1)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、下記構造を有する化合物1:100mgならびに医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含む第1の層、ならびに(2)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、ベンゾイミダゾール系化合物である化合物2:40mgならびに医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含む第2の層を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)50重量%から80重量%の医薬として許容される第1のポリマーおよび5重量%から15重量%の医薬として許容される第1の界面活性剤をさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物1(
【化1】
)100mg、ならびに
(2)50重量%から80重量%の医薬として許容される第2のポリマーおよび5重量%から15重量%の医薬として許容される第2の界面活性剤をさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物2(
【化2】
)40mg
を含む固体医薬組成物。
【請求項2】
化合物1が配合された非晶質固体分散体が、20重量%の化合物1を含み、化合物2が配合された非晶質固体分散体が、10重量%の化合物2を含む、請求項1に記載の固体医薬組成物。
【請求項3】
(1)化合物1 100mgを含む第1の層および(2)化合物2 40mgを含む第2の層を含む錠剤である、請求項1から2のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項4】
第1および第2のポリマーがコポビドンであり、第1および第2の界面活性剤がビタミンE TPGSである、請求項1から3のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項5】
第1および第2のポリマーがコポビドンであり、第1の界面活性剤がビタミンE TPGSであり、第2の界面活性剤がビタミンE TPGSとモノカプリル酸プロピレングリコールの組合せである、請求項1から3のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項6】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも80%が3時間以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも80%が3時間以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項7】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも90%が3時間以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも90%が3時間以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項8】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも75%が105分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも80%が105分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項9】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも30%が50分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも45%が50分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項10】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも5%が25分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも10%が25分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項11】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の75-100%が105分以内に放出され、組成物中の化合物2の80-100%が105分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項12】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の30-60%が50分以内に放出され、組成物中の化合物2の45-80%が50分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項13】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の5-30%が25分以内に放出され、組成物中の化合物2の10-40%が25分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【請求項14】
以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に組成物を溶解させた場合、組成物中の化合物1の5-30%が25分以内に放出されて、組成物中の化合物2の10-40%が25分以内に放出される、組成物中の化合物1の30-60%が50分以内に放出されて、組成物中の化合物2の45-80%が50分以内に放出される、組成物中の化合物1の75-100%が105分以内に放出されて、組成物中の化合物2の80-100%が105分以内に放出されることを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗HCV化合物を含む固体医薬組成物およびHCV感染を処置するためにこれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎ウイルス(HCV)は、フラビウイルス科ヘパシウイルス属に属するRNAウイルスである。エンベロープHCVビリオンは、中断されていない単鎖オープンリーディングフレーム中にあらゆる既知のウイルス特異的タンパク質をコードするプラス鎖RNAゲノムを含有する。オープンリーディングフレームは、およそ9500ヌクレオチドを含み、約3000アミノ酸の単一の大きなポリタンパク質をコードする。ポリタンパク質はコアタンパク質、エンベロープタンパク質E1およびE2、膜結合タンパク質p7ならびに非構造タンパク質NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5AおよびNS5Bを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
慢性HCV感染は、肝硬変および肝細胞癌を含む、進行性の肝臓病態を伴う。慢性C型肝炎は、リバビリンと組み合わせたペグインターフェロン-アルファにより処置され得る。多くの使用者が副作用に苦しみ、身体からのウイルス除去が不完全であることが多いため、効能および忍容性には大きな限界が依然としてある。したがって、HCV感染を処置するための新しい薬物の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、HCVを処置するために有用な固体医薬組成物を特徴とする。これらの固体医薬組成物は、
(1)非晶質固体分散体中に配合された、
【0005】
【化1】
(化合物1)または医薬として許容されるその塩、および
(2)非晶質固体分散体中に配合された、
【0006】
【化2】
(化合物2)または医薬として許容されるその塩
を含む。
【0007】
化合物1は、有力なHCVプロテアーゼ阻害剤であり、その全体を参照により本明細書に組み込む米国特許出願公開第2012/0070416号に記載されている。化合物2は、有力なNS5A阻害剤であり、その全体を参照により本明細書に組み込む米国特許出願公開第2012/0220562号に記載されている。
【0008】
一実施形態において、化合物1および化合物2は、異なる非晶質固体分散体中に別々に配合される。次いで、これらの固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合されて、化合物1および化合物2の両方を含有する固体医薬組成物が形成される。
【0009】
別の実施形態において、化合物1および化合物2は、異なる非晶質固体分散体中に別々に配合される。化合物1を含む固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、次いで、錠剤の第1の層に圧縮され、化合物2を含む固体分散体は同様に、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、同じ錠剤の第2の層に圧縮される。
【0010】
別の実施形態において、化合物1および化合物2は、異なる非晶質固体分散体中に別々に配合される。化合物1を含む固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、次いで、ミニタブレットに圧縮され、各ミニタブレットは、5mm以下の大きさである。化合物2を含む固体分散体は同様に、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、ミニタブレットに圧縮され、各ミニタブレットは、5mm以下の大きさである。次いで、化合物1を含有するミニタブレットは、化合物2を含有するミニタブレットと混合されて、化合物1および化合物2についての所望の投薬が提供される。
【0011】
別の実施形態において、化合物1および化合物2は、異なる非晶質固体分散体中に別々に配合される。化合物1を含む固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、次いで、ミニタブレットに圧縮され、各ミニタブレットは、3mm以下の大きさである。化合物2を含む固体分散体は同様に、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、ミニタブレットに圧縮され、各ミニタブレットは、3mm以下の大きさである。次いで、化合物1を含有するミニタブレットは、化合物2を含有するミニタブレットと混合されて、化合物1および化合物2についての所望の投薬が提供される。
【0012】
別の実施形態において、化合物1および化合物2は、異なる非晶質固体分散体中に別々に配合される。化合物1を含む固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、次いで、ミニタブレットに圧縮され、各ミニタブレットは、2mm以下の大きさである。化合物2を含む固体分散体は同様に、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、ミニタブレットに圧縮され、各ミニタブレットは、2mm以下の大きさである。次いで、化合物1を含有するミニタブレットは、化合物2を含有するミニタブレットと混合されて、化合物1および化合物2についての所望の投薬が提供される。
【0013】
なお別の実施形態において、化合物1および化合物2は、同じ非晶質固体分散体中に配合される。固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合されて、化合物1および化合物2の両方を含有する固体医薬剤形が提供される。
【0014】
さらに別の実施形態において、化合物1および化合物2は、同じ非晶質固体分散体中に配合される。固体分散体は、粉砕および/または他の賦形剤と混合され、次いで、錠剤に圧縮される。
【0015】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)第1の非晶質固体分散体中に配合された、化合物1または医薬として許容されるその塩であって、第1の非晶質固体分散体が、医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤をさらに含む、化合物1または医薬として許容されるその塩、ならびに
(2)第2の非晶質固体分散体中に配合された、化合物2または医薬として許容されるその塩であって、第2の非晶質固体分散体が、医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤をさらに含む、化合物2または医薬として許容されるその塩
を含む。
【0016】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)第1の非晶質固体分散体を含む第1の層であって、第1の非晶質固体分散体が、(i)化合物1または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む、第1の層、ならびに
(2)第2の非晶質固体分散体を含む第2の層であって、第2の非晶質固体分散体が、(i)化合物2または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む、第2の層
を含む錠剤である。
【0017】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤をさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物1 100mg、ならびに
(2)医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤をさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物2 40mg
を含む。
【0018】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)コポビドンおよびビタミンEポリエチレングリコールスクシネート(ビタミンE TPGS)をさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物1 100mg、ならびに
(2)コポビドンおよびビタミンE TPGSをさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物2 40mg
を含む。
【0019】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)コポビドンおよびビタミンE TPGSをさらに含む非晶質固体分散体中に配合された化合物1 100mg、ならびに
(2)コポビドン、ビタミンE TPGSおよびモノカプリル酸プロピレングリコールをさらに含む非晶質固体分散体中に配合された、化合物2 40mg
を含む。
【0020】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、化合物1 100mgならびに医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含む第1の層、ならびに
(2)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、化合物2 40mgならびに医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含む第2の層
を含む錠剤である。
【0021】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、化合物1 100mgならびにコポビドンおよびビタミンE TPGSを含む第1の層、ならびに
(2)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、化合物2 40mgならびにコポビドンおよびビタミンE TPGSを含む第2の層
を含む錠剤である。
【0022】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、化合物1 100mgならびにコポビドンおよびビタミンE TPGSを含む第1の層、ならびに
(2)それらすべてが非晶質固体分散体中に配合された、化合物2 40mgならびにコポビドン、ビタミンE TPGSおよびモノカプリル酸プロピレングリコールを含む第2の層
を含む錠剤である。
【0023】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物1または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物2または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレット
を含む。
【0024】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物1または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物2または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレット
を含む。
【0025】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物1または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物2または医薬として許容されるその塩、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレット
を含む。
【0026】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0027】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0028】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)医薬として許容される親水性ポリマーおよび(iii)医薬として許容される界面活性剤を含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0029】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0030】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0031】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0032】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、5mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)コポビドンならびに(iii)ビタミンE TPGSおよびモノカプリル酸プロピレングリコールを含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0033】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、3mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)コポビドンならびに(iii)ビタミンE TPGSおよびモノカプリル酸プロピレングリコールを含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0034】
なお別の実施形態において、本発明の固体医薬組成物は、
(1)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物1、(ii)コポビドンおよび(iii)ビタミンE TPGSを含む非晶質固体分散体を含む、第1種のミニタブレットであって、第1種のミニタブレット中に含まれる化合物1の総量が100mgである、第1種のミニタブレット、ならびに
(2)それらのそれぞれが、2mm以下の大きさであり、(i)化合物2、(ii)コポビドンならびに(iii)ビタミンE TPGSおよびモノカプリル酸プロピレングリコールを含む非晶質固体分散体を含む、第2種のミニタブレットであって、第2種のミニタブレット中に含まれる化合物2の総量が40mgである、第2種のミニタブレット
を含む。
【0035】
好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物1の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して10重量%から40重量%の範囲である。より好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物1の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して15重量%から30重量%の範囲である。非常に好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物1の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して20重量%である。
【0036】
好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物2の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して5重量%から20重量%の範囲である。より好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物2の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して10重量%である。
【0037】
より好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物1の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して15重量%から30重量%の範囲である。さらに、非晶質固体分散体中の化合物2の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して5重量%から15重量%の範囲である。
【0038】
非常に好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体中の化合物1の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して20重量%である。さらに、非晶質固体分散体中の化合物2の総重量は、非晶質固体分散体の総重量に対して10重量%である。
【0039】
好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体は、非晶質固体分散体の総重量に対して50重量%から80重量%の医薬として許容される親水性ポリマーおよび非晶質固体分散体の総重量に対して5重量%から15重量%の医薬として許容される界面活性剤を含み得る。
【0040】
好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体は、非晶質固体分散体の総重量に対して50重量%から90重量%の医薬として許容される親水性ポリマーおよび非晶質固体分散体の総重量に対して5重量%から15重量%の医薬として許容される界面活性剤を含み得る。
【0041】
また好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、非晶質固体分散体は、非晶質固体分散体の総重量に対して60重量%から80重量%の医薬として許容される親水性ポリマーおよび非晶質固体分散体の総重量に対して10重量%の医薬として許容される界面活性剤を含み得る。
【0042】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、医薬として許容される親水性ポリマーは、少なくとも50℃のTgを有し得、好ましくは、医薬として許容される親水性ポリマーは、少なくとも80℃のTgを有し、より好ましくは、医薬として許容される親水性ポリマーは、少なくとも100℃のTgを有する。例えば、医薬として許容される親水性ポリマーは、80℃から180℃のTgを有し得、または100℃から150℃のTgを有し得る。
【0043】
好ましくは、本発明において用いられる医薬として許容される親水性ポリマーは、水溶性である。本発明の固体医薬組成物は、架橋ポリマーのような、水にほとんど溶けないまたは水不溶性のポリマーも含み得る。本発明の固体医薬組成物中に含まれる医薬として許容される親水性ポリマーは、20℃で、2%(w/v)で水溶液中に溶解した場合、好ましくは1から5000mPa秒の見掛け粘度を有し、より好ましくは1から700mPa秒の見掛け粘度を有し、最も好ましくは5から100mPa秒の見掛け粘度を有する。
【0044】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例および組成物において、医薬として許容される親水性ポリマーは、N-ビニルラクタムのホモポリマー、N-ビニルラクタムのコポリマー、セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリアルキレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルポリマー、オリゴ糖、多糖またはこれらの組合せから選択され得る。好適な親水性ポリマーの非限定例としては、N-ビニルピロリドンのホモポリマー、N-ビニルピロリドンのコポリマー、N-ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、N-ビニルピロリドンとプロピオン酸ビニルとのコポリマー、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸セルロース、コハク酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、メタクリル酸/エチルアクリレートコポリマー、メタクリル酸/メチルメタクリレートコポリマー、ブチルメタクリレート/2-ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリ(ヒドロキシアルキルアクリレート)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、部分的に加水分解された酢酸ポリビニル、カラゲナン、ガラクトマンナン、キサンタンガムまたはこれらの組合せが挙げられる。
【0045】
好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、ポリマーはコポビドンである。
【0046】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、医薬として許容される界面活性剤は、少なくとも10のHLB値を有し得る。10未満のHLB値を有する界面活性剤も、使用され得る。
【0047】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、医薬として許容される界面活性剤は、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンのモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキレングリコール脂肪酸モノエステル、スクロース脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸モノエステルまたはこれらの組合せから選択され得る。好適な界面活性剤の非限定例としては、ポリオキシエチレングリセロールトリリシノレートもしくはポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor(登録商標)EL、BASF Corp.)またはポリエチレングリコール40水添ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH40、ポリオキシル40水添ヒマシ油もしくはヒドロキシステアリン酸マクロゴルグリセロールとしても知られる)のようなオキシステアリン酸ポリオキシエチレングリセロールまたはポリエチレングリコール60水添ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH60)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンのモノ脂肪酸エステルのようなポリオキシエチレンソルビタンのモノ脂肪酸エステル、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)80)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)60)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)40)またはモノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)20)、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(3)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(3)オクチルフェニルエーテル、モノラウリン酸PEG-200、ジラウリン酸PEG-200、ジラウリン酸PEG-300、ジラウリン酸PEG-400、ジステアリン酸PEG-300、ジオレイン酸PEG-300、モノラウリン酸プロピレングリコール(例えば、Lauroglycol)、モノステアリン酸スクロース、ジステアリン酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、ジラウリン酸スクロース、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン(sorbitan monopalnitate)、ステアリン酸ソルビタンまたはこれらの組合せが挙げられる。
【0048】
好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、医薬として許容される界面活性剤は、D-アルファトコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート(ビタミンE TPGS)であるまたはこれを含む。
【0049】
また好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、化合物2を含む非晶質固体分散体中で使用される、医薬として許容される界面活性剤は、ビタミンE TPGSとモノカプリル酸プロピレングリコールの組合せであるまたはこれを含む。
【0050】
非常に好ましくは、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、医薬として許容される親水性ポリマーはコポビドンであり、医薬として許容される界面活性剤は、ビタミンE TPGSであるまたはこれを含む。
【0051】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、好ましくは、非晶質固体分散体は、化合物1または化合物2が医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含有するマトリクス中に非晶質に分散された、単相(熱力学において定義される)を含むまたはこれからなる。示差走査熱量測定(DSC)を使用する非晶質固体分散体の熱分析は、典型的には単一のTgのみを示し、非晶質固体分散体は、粉末X線回折分光法によって計測した場合に、典型的には検出可能な結晶性化合物を何ら含有しない。
【0052】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、本発明の固体医薬組成物は、錠剤であり得る。
【0053】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、本発明の固体医薬組成物は、ミニタブレットの混合物であり得る。
【0054】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、本発明の固体医薬組成物は、カプセル剤、糖衣錠、顆粒剤または散剤のような、他の好適な剤形に調製され得る。
【0055】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、本発明の固体医薬組成物は、HCVを処置するために、HCV患者に食物と共に投与される。食物と共に投与することにより、本発明の固体医薬組成物を使用して送達した場合、患者における化合物1および化合物2の生物学的利用能が顕著に改善し得る。
【0056】
本発明の固体医薬組成物は、別の抗HCV剤、例えば、HCVヘリカーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCV NS5A阻害剤、CD81阻害剤、シクロフィリン阻害剤または配列内リボソーム進入部位(IRES)阻害剤から選択される薬剤をさらに含み得る。
【0057】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも80%が3時間以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも80%が3時間以内に放出されることを有する。
【0058】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも90%が3時間以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも90%が3時間以内に放出されることを有する。
【0059】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも75%が105分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも80%が105分以内に放出されることを有する。
【0060】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも80%が100分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも80%が100分以内に放出されることを有する。
【0061】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも40%が50分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも50%が50分以内に放出されることを有する。
【0062】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも30%が50分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも45%が50分以内に放出されることを有する。
【0063】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも10%が25分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも20%が25分以内に放出されることを有する。
【0064】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の少なくとも5%が25分以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも10%が25分以内に放出されることを有する。
【0065】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の80-100%が3時間以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも80-100%が3時間以内に放出されることを有する。
【0066】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の90-100%が3時間以内に放出され、組成物中の化合物2の少なくとも90-100%が3時間以内に放出されることを有する。
【0067】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の75-100%が105分以内に放出され、組成物中の化合物2の80-100%が105分以内に放出されることを有する。
【0068】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の80-100%が100分以内に放出され、組成物中の化合物2の85-100%が100分以内に放出されることを有する。
【0069】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の40-60%が50分以内に放出され、組成物中の化合物2の50-80%が50分以内に放出されることを有する。
【0070】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の30-60%が50分以内に放出され、組成物中の化合物2の45-80%が50分以内に放出されることを有する。
【0071】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の10-30%が25分以内に放出され、組成物中の化合物2の20-40%が25分以内に放出されることを有する。
【0072】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の5-30%が25分以内に放出され、組成物中の化合物2の10-40%が25分以内に放出されることを有する。
【0073】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の10-30%が25分以内に放出されて、組成物中の化合物2の20-40%が25分以内に放出される、組成物中の化合物1の40-60%が50分以内に放出されて、組成物中の化合物2の50-80%が50分以内に放出される、組成物中の化合物1の80-100%が100分以内に放出されて、組成物中の化合物2の85-100%が100分以内に放出されることを有する。
【0074】
本明細書において記載または企図される、本発明の任意の組成物(例えば、実施例1および2に記載の組成物)は、好ましくは、以下のインビトロ放出プロファイル:37℃、75RPMで作動する、日本製シンカーを備えたUSP標準溶解装置2(パドル)を使用して、1%ポリソルベート80を含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)である溶出溶媒1000mL中に溶解させた場合、組成物中の化合物1の5-30%が25分以内に放出されて、組成物中の化合物2の10-40%が25分以内に放出される、組成物中の化合物1の30-60%が50分以内に放出されて、組成物中の化合物2の45-80%が50分以内に放出される、組成物中の化合物1の75-100%が105分以内に放出されて、組成物中の化合物2の80-100%が105分以内に放出されることを有する。
【0075】
別の態様において、本発明は、本発明の固体医薬組成物を作製する方法を特徴とする。本方法は、(1)目的の化合物、医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含む溶融物を調製するステップ、ならびに(2)溶融物を固化するステップを含む。固化された溶融物は、本明細書において記載または企図される任意の非晶質固体分散体を含み得る。本明細書で使用される場合、「目的の化合物」とは、化合物1もしくは医薬として許容されるその塩、または化合物2もしくは医薬として許容されるその塩を指す。本方法は、固化された溶融物を粉砕するステップ、続いて、粉砕された生成物を1種以上の他の賦形剤または成分と共に圧縮(例えば、粉砕された生成物を1種以上の他の賦形剤または成分とブレンドし、次いでブレンド混合物を圧縮)して、錠剤、ミニタブレットまたは錠剤中の層を形成するステップをさらに含み得る。これらの他の賦形剤または成分としては、例えば、着色剤、香味料、滑沢剤または保存料が挙げられる。フィルムコーティングも、こうして調製された錠剤またはミニタブレットに添加され得る。
【0076】
一実施形態において、溶融物は150から180℃の温度で形成される。別の実施形態において、溶融物は、150から170℃の温度で形成される。なお別の実施形態において、溶融物は、150から160℃の温度で形成される。なお別の実施形態において、溶融物は、160から170℃の温度で形成される。
【0077】
本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において記載または企図される任意の非晶質固体分散体を含む、本明細書において記載または企図される任意の非晶質固体分散体は、本明細書において記載または企図される任意の方法に従って調製され得る。
【0078】
さらに別の態様において、本発明は、本発明の方法に従って調製された固体医薬組成物を特徴とする。本明細書において記載または企図される任意の方法は、目的の化合物、医薬として許容される親水性ポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含む固体医薬組成物を調製するために使用され得る。
【0079】
本発明は、HCV感染を処置するための本発明の固体医薬組成物を使用する方法をさらに特徴とする。本方法は、それを必要とする患者に本発明の固体医薬組成物を投与するステップを含む。患者は、HCV遺伝子型1、2、3、4、5または6に感染していてよい。
【0080】
本発明に用いられる非晶質固体分散体は、制限なしに、溶融押出し、噴霧乾燥、共沈殿、凍結乾燥または他の溶媒蒸発技術のような、様々な技術によって調製され得、溶融押出しおよび噴霧乾燥が好ましい。溶融押出し法は、典型的には、有効成分(複数可)、医薬として許容される親水性ポリマー(複数可)および好ましくは医薬として許容される界面活性剤(複数可)を含む溶融物を調製するステップ、ならびに、次いで、溶融物が固化するまで冷却するステップを含む。「溶融」とは、1つの構成成分が他の1つ以上の構成成分中に包埋される、好ましくは均質に包埋されることが可能である、液体状態またはゴム状態への移行を意味する。多くの場合、ポリマー構成成分(複数可)が溶融し、有効成分(複数可)および界面活性剤(複数可)を含む他の構成成分が溶融物中に溶解し、それによって溶液が形成される。溶融には、通常、ポリマー(複数可)の軟化点を超える加熱が関与する。溶融物の調製は、様々な方法で実施できる。構成成分の混合は、溶融物の形成の前、間または後に実施できる。例えば、構成成分をまず混合し、次いで溶融する、または同時に混合および溶融することができる。溶融物はまた、有効成分を効率的に分散するために、均質化され得る。加えて、ポリマー(複数可)をまず溶融し、次いで、有効成分(複数可)に混合し、均質化することが好都合であり得る。一例において、界面活性剤(複数可)を除くすべての材料がブレンドされ、押出機に供給される一方で、医薬として許容される界面活性剤(複数可)は外部で溶融され、押出しの間にポンプで送られる。
【0081】
溶融押出し法を開始するために、有効成分(複数可)(例えば、化合物1または化合物2)は、それぞれの結晶形のような、固形で用いられ得る。有効成分(複数可)は、溶液、またはアルコール、脂肪族炭化水素、エステルもしくは一部の場合には液体二酸化炭素のような、好適な液体溶媒中の分散体としても用いられ得る。溶媒は、溶融物の調製時に除去、例えば蒸発され得る。
【0082】
様々な添加剤、例えば流動性調節剤(例えばコロイド状シリカ)、結合剤、滑沢剤、充填剤、崩壊剤、可塑剤、着色料または安定剤(例えば、酸化防止剤、光安定剤、遊離基補足剤および微生物の攻撃に対する安定剤)も、溶融物中に含まれ得る。
【0083】
溶融および/または混合は、この目的について慣用される装置において実施することができる。押出機または混錬機が、特に好適である。好適な押出機としては、一軸押出機、噛合型押出機または多軸押出機、好ましくは、共回転または逆回転することができ、任意選択的にニーディングディスクが装備された、二軸押出機が挙げられる。作業温度は押出機の種類または使用される押出機内の形状の種類によって決定されることが理解される。押出機内の構成成分の溶融、混合および溶解に必要とされるエネルギーの一部は発熱体によって提供され得る。しかし、押出機内での材料の摩擦およびせん断も、混合物に相当量のエネルギーをもたらし、構成成分の均質な溶融物の形成を助け得る。
【0084】
溶融物は薄いものからペースト状から粘性のものまで変わり得る。押出物の成形は、表面のくぼみが互いに一致した2つの逆回転ローラーを備えるカレンダーによって好都合に実施され得る。押出物は、冷却され、固化され得る。押出物はまた、固化の前(ホットカット)または後(コールドカット)のいずれかに、断片に切断され得る。
【0085】
固化された押出生成物は、さらに粉砕され、磨砕されまたはそうでなければ顆粒に縮小され得る。固化された押出物および生成した各顆粒は、医薬として許容される親水性ポリマー(複数可)および医薬として許容される界面活性剤(複数可)で構成されるマトリクス中に有効成分(複数可)の固体分散体、好ましくは、固溶体を含む。押出生成物はまた、顆粒に粉砕または磨砕される前に、他の有効成分(複数可)および/または添加剤(複数可)とブレンドされ得る。顆粒は、好適な固体経口剤形にさらに加工され得る。
【0086】
一例において、コポビドンおよび1種以上の界面活性剤(例えば、ビタミンE TPGS)は、混合および造粒され、続いて、Aerosilおよび目的の化合物が添加される。混合物は、粉砕され、次いで、押出しに供される。こうして生成した押出物は、カプセル剤または錠剤またはミニタブレットを作製するためのさらなる加工のために粉砕および櫛分けされ得る。この例において用いられる界面活性剤(複数可)は、例えば、押出しの間の液体投入によって添加され得る。
【0087】
好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、化合物1は155から180℃の温度で溶融押出しされ、化合物2は150から195℃の温度で溶融押出しされる。これらの場合、化合物2は150から222℃未満の温度で溶融押出しされてもよい。
【0088】
許容される非晶質化合物2押出物の生成は、困難であることが見出されている。例えば、押出しのために使用される結晶性化合物2の粒径分布(PSD)は、押出物の外観に重大な影響を与えることが示された。すなわち、粒子が大きいほど、結晶性の残存する濁った押出物が得られるリスクが高くなる。したがって、好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、15μm以下の中央粒径(D50)を有する粒子に粉砕される。より好ましくは、好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、10μm以下の中央粒径(D50)を有する粒子に粉砕される。非常に好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、9μm以下の中央粒径を有する粒子に粉砕される。
【0089】
また、好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、100μm以下のD90を有する粒子に粉砕される。より好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、80μm以下のD90を有する粒子に粉砕される。非常に好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、60μm以下のD90を有する粒子に粉砕される。
【0090】
好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、15μm以下のD50および100μm以下のD90を有する粒子に粉砕される。より好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、10μm以下のD50および80μm以下のD90を有する粒子に粉砕される。非常に好ましくは、化合物1および化合物2が錠剤中の別々の層に含まれる、本発明の任意の態様、実施形態、実施例、好ましい事項および組成物において、溶融押出しの前に、結晶性化合物2は、9μm以下のD50および60μm以下のD90を有する粒子に粉砕される。
【0091】
本明細書において使用される場合、粒径はマスタサイザーを用いたレーザー回折によって計測される。D90とは、粒子の90%がその粒径未満に存在する粒径を指す。
【0092】
噴霧乾燥を介した溶媒蒸発の手法により、必要な場合、より低い温度での加工性を可能にする利点がもたらされ、粉末特性をさらに改善するために、方法の他の改変が可能になる。噴霧乾燥された粉末は、次いで、必要な場合、さらに配合され得、最終製剤は、カプセル剤、錠剤、ミニタブレットまたは任意の他の固体剤形が望ましいかどうかに関して融通がきく。
【0093】
例示的な噴霧乾燥法および噴霧乾燥装置はK.Masters、SPRAY DRYING HANDBOOK(Halstead Press、New York、第4版、1985年)に記載されている。本発明に好適な噴霧乾燥装置の非限定例としては、Niro Inc.すなわちGEA Process Engineering Inc.、Buchi Labortechnik AGおよびSpray Drying Systems、Inc.によって製造されている噴霧乾燥機が挙げられる。噴霧乾燥法は、一般に、液体混合物を小さな小滴に破砕するステップおよび小滴から溶媒を蒸発させる強い推進力が存在する容器(噴霧乾燥装置)中で小滴から溶媒を迅速に除去するステップを含む。噴霧技術としては、例えば、二流体ノズルもしくは加圧ノズルまたは回転噴霧器が挙げられる。溶媒蒸発の強い推進力は、例えば、噴霧乾燥装置内の溶媒の分圧を、乾燥中の小滴の温度での溶媒の蒸気圧より十分低く維持することによってもたらされ得る。これは(1)噴霧乾燥装置内の圧力を部分真空に維持すること、(2)液滴を温かい乾燥ガス(例えば、加熱された窒素)と混合することまたは(3)その両方のどれかによって達成され得る。
【0094】
乾燥ガスの温度および流速ならびに噴霧乾燥機の設計は、小滴が装置の壁に到達する時点までに、小滴が十分に乾燥されているように選択され得る。これは、乾燥された小滴が本質的に固体であり、微粉末を形成でき、装置壁に付着しないことを確実にするのを助ける。噴霧乾燥生成物は、材料を手動で、空気圧で、機械的にまたは他の好適な手段によって取り出すことによって、収集され得る。好ましい乾燥レベルを達成するための時間の実際の長さは、小滴の大きさ、配合物および噴霧乾燥機の動作に依存する。固化に続き、固体粉末から溶媒をさらに蒸発させるために、固体粉末は、さらなる時間(例えば、5-60秒)乾燥チャンバー内に留まり得る。乾燥機を出るときの固体分散体中の最終溶媒含量は、好ましくは、最終製品の安定性を改善するように十分に低いレベルである。例えば、噴霧乾燥粉末の残留溶媒含量は、2重量%未満であり得る。非常に好ましくは、残留溶媒含量は、医薬品規制ハーモナイゼーション国際会議(ICH)のガイドラインに示される制限内である。加えて、噴霧乾燥組成物を、残留溶媒をさらに低いレベルに低下させるためにさらなる乾燥に供することが有用であり得る。溶媒レベルをさらに低下させる方法としては、これらに限られないが、流動層乾燥、赤外線乾燥、タンブル乾燥、真空乾燥ならびにこれらおよび他の方法の組合せが挙げられる。
【0095】
上記の固体押出物のように、噴霧乾燥生成物は、医薬として許容される親水性ポリマー(複数可)および医薬として許容される界面活性剤(複数可)で構成されるマトリクス中の有効成分(複数可)の固体分散体、好ましくは、固溶体を含有する。
【0096】
噴霧乾燥機に供給する前に、有効成分(複数可)(例えば、化合物1または化合物2)、医薬として許容される親水性ポリマー(複数可)ならびに医薬として許容される界面活性剤(複数可)のような他の賦形剤は、溶媒中に溶解され得る。好適な溶媒としては、これらに限られないが、アルカノール(例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールまたはこれらの混合物)、アセトン、アセトン/水、アルカノール/水混合物(例えば、エタノール/水混合物)またはこれらの組合せが挙げられる。溶液はまた、噴霧乾燥機に供給される前に、予備加熱され得る。
【0097】
溶融押出し、噴霧乾燥または他の技術によって生成した固体分散体は、任意の好適な固体経口剤形に調製され得る。一実施形態において、溶融押出し、噴霧乾燥または他の技術によって調製された固体分散体(例えば、押出物または噴霧乾燥粉末)は、錠剤またはミニタブレットに圧縮され得る。固体分散体は、直接圧縮され得、または圧縮の前に顆粒もしくは粉末に粉砕もしくは磨砕され得る。圧縮は、2つの可動パンチの間の鋼製ダイにおけるように、打錠プレスにおいて実施され得る。
【0098】
流動性調節剤、結合剤、滑沢剤、充填剤、崩壊剤または可塑剤から選択される少なくとも1つの添加剤が、固体分散体の圧縮において使用され得る。これらの添加剤は、圧縮成形の前に、磨砕または粉砕された固体分散体と混合され得る。崩壊剤は、胃における圧縮成形物の迅速な崩壊を促進し、遊離した顆粒を互いに離れたままにする。好適な崩壊剤の非限定例は、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウムのような架橋ポリマーである。好適な充填剤(増量剤とも呼ばれる)の非限定例は、ラクトース一水和物、リン酸水素カルシウム、微結晶性セルロース(例えば、Avicell)、ケイ酸塩であり、特に二酸化ケイ素、酸化マグネシウム、タルク、ジャガイモもしくはコーンデンプン、イソマルトまたはポリビニルアルコールである。好適な流動性調節剤の非限定例としては、高分散シリカ(例えば、Aerosilのようなコロイド状シリカ)および動物性または植物性の脂肪またはワックスが挙げられる。好適な滑沢剤の非限定例としては、(例えば、1000から6000の分子量を有する)ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム、ならびにフマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。
【0099】
様々な他の添加剤または成分、例えば、アゾ色素のような色素、酸化アルミニウムもしくは二酸化チタンのような有機もしくは無機顔料または天然起源の色素、酸化防止剤、光安定剤、遊離基補足剤、微生物の攻撃に対する安定剤のような安定剤または他の有効医薬成分も、本発明の固体組成物の調製において使用され得る。
【0100】
固体剤形を摂取しやすくするために、剤形に適切な形状を与えることが有利である。したがって、快適に飲み込むことのできる大きい錠剤は、好ましくは、丸い形状ではなく細長い形状である。
【0101】
錠剤上のフィルムコートは、錠剤を飲み込むことのできる容易さにさらに寄与する。フィルムコートはまた、風味を改善し、上品な外観をもたらす。フィルムコートは通常、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアクリレートまたはメタクリレートコポリマーのようなポリマー性フィルム形成材料を含む。フィルム形成ポリマー以外に、フィルムコートは、可塑剤、例えば、ポリエチレングリコール、界面活性剤、例えば、ポリソルベートおよび任意選択的に顔料、例えば、二酸化チタンまたは酸化鉄をさらに含み得る。例えば、二酸化チタンは乳白剤として使用され得、および/またはベンガラは着色料として使用され得る。フィルムコートは、充填剤、例えばラクトースも含み得る。フィルムコーティングは、抗接着剤としてタルクも含み得る。好ましくは、フィルムコーティングは、本発明の医薬組成物の5重量%未満を占める。より多い量のフィルムコーティングも使用され得る。
【0102】
本発明において用いられるすべてのミニタブレットも、フィルムコーティングされ得る。好ましくは、フィルムコートは、各ミニタブレットの30重量%以下を占める。より好ましくは、フィルムコートは、各ミニタブレットの10-20重量%を占める。
【0103】
本発明は、本明細書に記載のミニタブレットに、同じ固体分散体配合物中に同じ量の薬物を含有する一般的な錠剤と同様の、十分な生物学的利用能をもたらすためには、ミニタブレットが食物と共に投与される必要があることも、予想外に見出した。ヒト臨床研究により、食物が、ミニタブレット中に固体分散体形態で配合された化合物1および化合物2の生物学的利用能を顕著に増加させ得ることが示された。例えば、食物なしでは、化合物1 200mgを含有するミニタブレットは、ミニタブレットにおけるのと同じ固体分散体配合物中に同じ量の化合物1を含有する2つの一般的な錠剤によってもたらされたAUCよりも41%低いAUCをもたらした。対照的に、食物と共に投与した場合、ミニタブレットは、一般的な錠剤によってもたらされたAUCよりも5%だけ低いAUCをもたらした。同様に、食物なしで投与した場合、化合物2 120mgを含有するミニタブレットは、ミニタブレットにおけるのと同じ固体分散体配合物中に同じ量の化合物2を含有する3つの一般的な錠剤によってもたらされたAUCよりも28%低いAUCをもたらしたが、食物と共に投与した場合、ミニタブレットは、一般的な錠剤によってもたらされたAUCよりも6%高いAUCをもたらした。すべての一般的な錠剤の参照AUCは、絶食条件下で測定した。
【0104】
したがって、本発明は、HCV感染を処置する方法であって、それを必要とする患者に、固体医薬組成物中におけるのと同じ固体分散体配合物中に同じ量の化合物1を含む一般的な錠剤によってもたらされた化合物1 AUCに対する、固体医薬組成物によってもたらされた化合物1 AUCの比が0.8から1.25であり、固体医薬組成物中におけるのと同じ固体分散体配合物中に同じ量の化合物2を含む一般的な錠剤によってもたらされた化合物2 AUCに対する、固体医薬組成物によってもたらされた化合物2 AUCの比が0.8から1.25であるような、ミニタブレットを含有する本発明の固体医薬組成物を、食物と共に投与するステップを含む方法を特徴とする。すべてのAUCは、ヒトAUCであり、すべての一般的な錠剤のAUCは、一般的な錠剤を絶食条件下で投与した場合に計測される。ミニタブレットを含有する、本明細書に記載の任意の組成物は、これらの方法において使用され得る。患者は、HCV遺伝子型1、2、3、4、5または6に感染していてよい。
【0105】
別の態様において、本発明は、HCV感染を処置する方法であって、それを必要とする患者に、固体医薬組成物中におけるのと同じ固体分散体配合物中に同じ量の化合物1(例えば、100mg)を含む一般的な錠剤によってもたらされた化合物1 AUCに対する、固体医薬組成物によってもたらされた化合物1 AUCの比が0.8から1.25であり、固体医薬組成物中におけるのと同じ固体分散体配合物中に同じ量の化合物2(例えば、40mg)を含む一般的な錠剤によってもたらされた化合物2 AUCに対する、固体医薬組成物によってもたらされた化合物2 AUCの比が0.8から1.25であるような、ミニタブレットを含有する本発明の固体医薬組成物を、食物と共に投与するステップを含む方法を特徴とする。すべてのAUCは、ヒトAUCであり、すべての一般的な錠剤のAUCは、一般的な錠剤を絶食条件下で投与した場合に計測される。ミニタブレットを含有する、本明細書に記載の任意の組成物は、これらの方法において使用され得る。患者は、HCV遺伝子型1、2、3、4、5または6に感染していてよい。
【0106】
上記の実施形態および以下の実施例は例示として提供され、限定ではないことが理解されるべきである。本発明の範囲内での様々な変形および修正が、本記載から当業者に明らかとなる。
【実施例0107】
[実施例1] 二層フィルムコート錠
化合物1 100mgおよび化合物2 40mgを二層フィルムコート錠に調製する。二層フィルムコート錠の組成を、表1aまたは表1bに示す。錠剤コアは、それぞれが化合物1(表2)および化合物2(表3)をそれぞれ含む押出物中間体に基づく、2つの層からなる。圧縮された錠剤は、非機能性コーティングとしてヒプロメロース系コーティング配合物でフィルムコーティングする。
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
[実施例2] ミニタブレット
化合物1または化合物2を含有するミニタブレットは、実施例1の表2および3に記載の押出物をそれぞれ使用して調製することができる。化合物1ミニタブレットの製造は、以下のステップを含み得る。化合物1押出物(例えば、実施例1の表2に記載のもの)を粉砕するステップ、および次いでクロスカルメロース、コロイド状二酸化ケイ素およびフマル酸ステアリルナトリウムと一緒にブレンドするステップ、続いて、19重2mm打錠工作機を使用して、KORSCH XL 100回転式圧縮成形機を用いて打錠するステップ。
【0113】
化合物2ミニタブレットの製造は以下のステップを含み得る。化合物2押出物(例えば、実施例1の表3に記載のもの)を粉砕するステップ、次いでコロイド状二酸化ケイ素およびフマル酸ステアリルナトリウムと一緒にブレンドするステップ、続いて、19重2mm打錠工作機を使用して、KORSCH XL 100回転式圧縮成形機を用いて打錠するステップ。
【0114】
[実施例3] 化合物1/化合物2二層錠の生物学的利用能およびこれに対する食物の効果
第1相単回用量4期間無作為化完全クロスオーバー臨床治験を、化合物1/化合物2フィルムコート二層錠の生物学的利用能および食物効果を決定するために実施した。表1bに記載の錠剤をレジメンA、BおよびCにおいて使用し、化合物1または化合物2のいずれかを含有する別々の錠剤をレジメンDにおいて使用した。
【0115】
対象は化合物1/化合物2の単回用量を各期間の1日目に摂取した。投薬間には4日間の休薬期間があった。
【0116】
i.レジメンAおよびD:研究薬物を絶食条件下で与えた。
ii.レジメンB:研究薬物を中程度脂肪の朝食(脂肪から約30%カロリー)の開始約30分後に与えた。
iii.レジメンC:研究薬物を高脂肪の朝食(脂肪から50%カロリー)の開始約30分後に与えた。
【0117】
研究設計を表4aおよび4bに要約する。レジメンA、BおよびCについては、単回用量は、各錠剤が化合物1/化合物2 100mg/40mgを含有する、表1bの3つの錠剤からなった。レジメンDについては、単回用量は、それらのそれぞれが化合物1 100mgを含有する化合物1の3つの錠剤およびそれらのそれぞれが化合物2 40mgを含有する化合物2の3つの錠剤を含有した。
【0118】
【0119】
【0120】
表5aは、これらの研究における化合物1の薬物動態プロファイルおよび化合物1の生物学的利用能に対する食物効果を示している。表5bは、化合物2の薬物動態プロファイルおよび化合物2の生物学的利用能に対する食物効果を示している。
【0121】
【0122】
【0123】
上記研究により、食物と共に投与することは、化合物1および化合物2の両方の生物学的利用能を顕著に改善し、改善は食物中の脂肪含量に関して達成されたことが示された。フィルムコート二層錠と非コーティング二層錠とを比較するさらなる研究により、フィルムコーティングが、共配合された化合物1および化合物2の生物学的利用能に対して最低限の影響を有することがさらに示された。
【0124】
[実施例4] 化合物1/化合物2ミニタブレットの生物学的利用能
この研究には14名の対象を登録し、ミニタブレットに共配合された化合物1/化合物2を投薬した。研究設計を、表6aおよび6bに要約する。1名の対象が、期間2(レジメンG)の投薬の間に(総ミニタブレット100-150個のうち)4個のミニタブレットを取りこぼし、分析からは除外しなかった。ミニタブレットは、実施例2に記載のものと同様の方法に従って調製した。
【0125】
【0126】
【0127】
表7aは、これらの研究における化合物1の薬物動態プロファイルおよび化合物1の生物学的利用能に対する食物効果を示している。表7bは、化合物2の薬物動態プロファイルおよび化合物2の生物学的利用能に対する食物効果を示している。
【0128】
【0129】
【0130】
上記研究により、食物と共に投与することにより、共配合されたミニタブレットで送達された場合、化合物1および化合物2の両方の生物学的利用能が顕著に増加したことが示された。
【0131】
前述の本発明の記載により、例示および説明が提供されるが、網羅的であることは意図されない、または本発明をまさに開示されたもの限定することは意図されない。修正および変更が上記の教示に照らして可能である、または本発明の実施により獲得され得る。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定義されることが特記される。