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特開2022-141836エアロゾル送達装置用の再充電可能なリチウムイオンキャパシタ
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  • 特開-エアロゾル送達装置用の再充電可能なリチウムイオンキャパシタ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141836
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】エアロゾル送達装置用の再充電可能なリチウムイオンキャパシタ
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20220921BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20220921BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220921BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/46
A24F40/40
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022115308
(22)【出願日】2022-07-20
(62)【分割の表示】P 2019529516の分割
【原出願日】2017-11-28
(31)【優先権主張番号】15/366,730
(32)【優先日】2016-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ・サー
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ティー・ハント
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ビー・シアーズ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバと、加熱要素と、加熱要素を含む電気負荷に接続された電源とを含む、エアロゾル送達装置が提供される。
【解決手段】電源は、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)と、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータとを含む。エアロゾル送達装置は、アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、マイクロプロセッサが、電源から加熱要素に電力を導き、それによって加熱要素を制御してアクティブ化し、エアロゾル前駆体組成物の構成要素を気化させるように構成されている、マイクロプロセッサも含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを囲む少なくとも1つのハウジングと、
加熱要素と、
制御本体がカートリッジと連結されたときに、ヒータを含む電気負荷に接続される電源であって、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)を含み、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータを含む、電源と、
アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、マイクロプロセッサが、電源から加熱要素に電力を導き、それによって加熱要素を制御して、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように構成されている、マイクロプロセッサとを含む、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
LICが200から400ファラドの範囲の容量を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
DC-DCコンバータがスイッチングレギュレータである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
電源が、LICと並列に接続されたスナバ回路をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
電源が、DC-DCコンバータと電気負荷との間で、DC-DCコンバータおよび電気負荷に接続されたダイオードをさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
DC-DCコンバータが入力および出力を有し、ダイオードがアノードおよびカソードを有し、
DC-DCコンバータの入力および出力が、LICとダイオードのアノードとにそれぞれ接続され、ダイオードのカソードが電気負荷に接続される、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
電源が、LICが充電可能であるエネルギー源と接続可能な端子をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
エアロゾル前駆体組成物が少なくともグリセリンおよびニコチンを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
加熱要素を備え、エアロゾル前駆体組成物を収容するカートリッジと連結されているか、連結可能な制御本体であって、加熱要素がエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように構成されているエアロゾル送達装置を形成するために、カートリッジと連結されているか、連結可能であり、制御本体が、
制御本体がカートリッジと連結されたときに、ヒータを含む電気負荷に接続される電源であって、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)を含み、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータを含む電源と、
アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、制御本体はカートリッジと連結され、マイクロプロセッサが、電源から加熱要素に電力を導き、それによって加熱要素を制御して、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように構成される、マイクロプロセッサと
を含む、制御本体。
【請求項10】
LICが200から400ファラドの範囲の容量を有する、請求項9に記載の制御本体。
【請求項11】
DC-DCコンバータがスイッチングレギュレータである、請求項9に記載の制御本体。
【請求項12】
電源が、LICと並列に接続されたスナバ回路をさらに含む、請求項9に記載の制御本体。
【請求項13】
電源が、DC-DCコンバータと電気負荷との間で、DC-DCコンバータおよび電気負荷に接続されたダイオードをさらに含む、請求項9に記載の制御本体。
【請求項14】
DC-DCコンバータが入力および出力を有し、ダイオードがアノードおよびカソードを有し、
DC-DCコンバータの入力および出力が、LICとダイオードのアノードとにそれぞれ接続され、ダイオードのカソードが電気負荷に接続される、請求項13に記載の制御本体。
【請求項15】
電源が、LICが充電可能であるエネルギー源と接続可能な端子をさらに含む、請求項9に記載の制御本体。
【請求項16】
エアロゾル前駆体組成物が少なくともグリセリンおよびニコチンを含む、請求項9に記載の制御本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、エアロゾルの発生のために電気的に生成された熱を利用してもよいエアロゾル送達装置(例えば、一般に電子タバコと呼ばれる喫煙物品)に関する。喫煙物品は、タバコから製造され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得る材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてもよく、前駆体は人間が摂取するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、称するところによれば、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないように設計されている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの代替喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれるCollettらの米国特許第8,881,737号明細書、Griffith Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0096782号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書および2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に記載の背景技術に説明されている様々な代替喫煙物品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により組み込まれるCountsらの米国特許第5,388,594号明細書およびRobinsonらの米国特許第8,079,371号明細書の背景技術の項に説明されている製品および加熱構成の様々な実施形態も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8,881,737号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2014/0096782号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0059780号明細書
【特許文献7】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献8】米国特許第8,079,371号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
しかし、装置の有用性を拡張し得るような改善された電子機器をエアロゾル送達装置に提供することが望ましい場合がある。
【0005】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置を形成する方法およびそのような装置の要素に関する。したがって、本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0006】
例示的な実施形態1:エアロゾル送達装置であって、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを囲む少なくとも1つのハウジングと;加熱要素と;制御本体がカートリッジと連結されたときに、ヒータを含む電気負荷に接続された電源であって、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)を含み、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータを含む、電源と;アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、マイクロプロセッサが、電源から加熱要素に電力を導き、それによって加熱要素を制御して、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように構成されている、マイクロプロセッサとを含む、エアロゾル送達装置。
【0007】
例示的な実施形態2:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、LICが200から400ファラドの範囲の容量を有する、エアロゾル送達装置。
【0008】
例示的な実施形態3:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、DC-DCコンバータがスイッチングレギュレータである、エアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態4:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、電源が、LICと並列に接続されたスナバ回路をさらに含む、エアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態5:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、電源が、DC-DCコンバータと電気負荷との間で、DC-DCコンバータおよび電気負荷に接続されたダイオードをさらに含む、エアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態6:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、DC-DCコンバータが入力および出力を有し、ダイオードがアノードおよびカソードを有し、DC-DCコンバータの入力および出力が、LICとダイオードのアノードとにそれぞれ接続され、ダイオードのカソードが電気負荷に接続される、エアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態7:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、電源が、LICが充電可能であるエネルギー源と接続可能な端子をさらに含む、エアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態8:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置であって、エアロゾル前駆体組成物が少なくともグリセリンおよびニコチンを含む、エアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態9:加熱要素を備え、エアロゾル前駆体組成物を収容するカートリッジと連結されているか、連結可能な制御本体であって、加熱要素がエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように構成されているエアロゾル送達装置を形成するために、カートリッジと連結されるか、連結可能であり、制御本体が、制御本体がカートリッジと連結されたときに、ヒータを含む電気負荷に接続された電源であって、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)を含み、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータを含む電源と;アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、制御本体はカートリッジと連結され、マイクロプロセッサが、電源から加熱要素に電力を導き、それによって加熱要素を制御して、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように構成される、マイクロプロセッサとを含む、制御本体。
【0015】
例示的な実施形態10:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、LICが200から400ファラドの範囲の容量を有する、制御本体。
【0016】
例示的な実施形態11:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、DC-DCコンバータがスイッチングレギュレータである、制御本体。
【0017】
例示的な実施形態12:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、電源が、LICと並列に接続されたスナバ回路をさらに含む、制御本体。
【0018】
例示的な実施形態13:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、電源が、DC-DCコンバータと電気負荷との間で、DC-DCコンバータおよび電気負荷に接続されたダイオードをさらに含む、制御本体。
【0019】
例示的な実施形態14:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、DC-DCコンバータが入力および出力を有し、ダイオードがアノードおよびカソードを有し、DC-DCコンバータの入力および出力が、LICとダイオードのアノードとにそれぞれ接続され、ダイオードのカソードが電気負荷に接続される、制御本体。
【0020】
例示的な実施形態15:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、電源が、LICが充電可能であるエネルギー源と接続可能な端子をさらに含む、制御本体。
【0021】
例示的な実施形態16:任意の前述の例示的な実施形態、または前述の例示的な実施形態の任意の組合せの制御本体であって、エアロゾル前駆体組成物が少なくともグリセリンおよびニコチンを含む、制御本体。
【0022】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書に説明されている特定の例示的な実施形態において明示的に組み合わされているか、そうでなければ列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に記載された2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の文脈が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が組合せ可能に見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0023】
したがって、この概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためにのみ提供されることが理解されるであろう。したがって、上記で説明された例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めると解釈されるべきではないことが理解されるであろう。他の例示的な実施形態、態様および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0024】
このように本開示は上述の一般的な用語で説明しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の例示的な実施形態による、制御本体に連結されたカートリッジを含むエアロゾル送達装置の側面図を示す。
図2】様々な例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の部分切欠図である。
図3】様々な例示的な実施形態による、エアロゾル送達装置の制御本体およびカートリッジの様々な要素を示す。
図4】例示的な実施形態による、リチウムイオンキャパシタ(LIC)を含むエアロゾル送達装置用の電源を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに充分に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であるように、そして本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では定量的尺度、値、幾何学的関係などを参照することがあるが、別段の記載がない限り、これらのすべてではないにしてもいずれか1つ以上のものは、技術的な許容範囲などによるものなど、起こり得る許容可能な変形例を説明するように絶対的または近似的であり得る。
【0027】
以下に説明されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル送達装置に関する。本開示によるエアロゾル送達装置は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用する。そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なすのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味では、好ましいエアロゾル送達装置の構成要素を使用しても煙が発生されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気が発生されるという結果となる。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来の構成要素を組み込み、それによりエアロゾル形態のタバコ由来の構成要素を送達する。
【0028】
特定の好ましいエアロゾル送達装置のエアロゾル生成部品は、そのいかなる構成要素も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を使用するのと同じように、その部品を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端で吸引し、選択された時間間隔で吹かしたりできる。
【0029】
システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して本明細書に説明されているが、機構、構成要素、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連してもよいことを理解されたい。例えば、本明細書に提供される説明は、従来の喫煙物品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱式タバコ(heat-not-burn cigarette)、および本明細書に開示されたいずれかの製品のための関連するパッケージングの実施形態と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示された機構、構成要素、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として論じられ、様々な他の製品および方法で具体化および使用され得ることを理解されたい。
【0030】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気発生物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合されることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0031】
本開示のエアロゾル送達装置は、使用時に、従来の種類の喫煙物品(例えば、タバコを点火し、吸入することによって使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用するときに個人によって使用される多くの物理的アクションを受け得る。例えば、本開示のエアロゾル送達装置のユーザは、従来の種類の喫煙物品に大いに似たその物品を保持し、その物品によって発生されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端で吸引し、選択された時間間隔で吹かしたりできる。
【0032】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられた多くの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得る細長いシェルまたは本体を含むことができ、それゆえ、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る。一例では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合される、および分離可能である、2つ以上のハウジングを含むことができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能な電池および/または再充電可能なスーパーキャパシタなどの蓄電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを含む制御本体を一端に有し、他端においては、そこへ取り外し可能に連結可能な、使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味含有カートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを有することができる。単一ハウジングタイプのユニット内または複数部品の分離可能ハウジングタイプのユニット内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の設計と構成要素の配置とを理解することができる。
【0033】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電源(すなわち、電気的なパワー源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ))、ヒータまたは発熱部材(例えば、単独でまたは1つ以上のさらなる要素と組み合わせて、一般に「噴霧器」と呼ばれ得る電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置での吸引を可能にするマウスエンド領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸入時に引き出され得るような、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを含む。
【0034】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の位置合わせは変更可能である。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザの口に近接して配置されるように構成され得るエアロゾル送達装置の端部の近くに配置されて、ユーザへのエアロゾル送達を最大にすることができる。ただし、他の構成は除外されない。一般に、加熱要素は、エアロゾル前駆体組成物の十分に近くに配置されて、加熱要素からの熱がエアロゾル前駆体(ならびに、同様に、ユーザへの送達のために提供され得る1つ以上の香味料、薬剤など)を揮発させるようにし、ユーザへの送達のためのエアロゾルを形成することができる。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成、放出または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出する(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成するまたは生成する(form or generate)、形成するまたは生成する(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、このような用語も、別段の定めがない限り、本明細書では言い換え可能に使用される。
【0035】
上述したように、エアロゾル送達装置は、電池または他の電源を組み込んで、ヒータの電力供給、制御システムの電力供給、インジケータの電力供給などのように、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を提供してもよい。電源は様々な実施形態をとることができる。好ましくは、電源は、加熱要素を急速に加熱するのに十分な電力を送達してエアロゾル形成を提供することができ、エアロゾル送達装置に、所望の持続時間にわたり使用を通して電力を供給することができる。電源は、好ましくは、エアロゾル送達装置を容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するような大きさである。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分に軽量である。
【0036】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の構成要素の選択および配置を理解することができる。本開示のエアロゾル送達装置ならびに市販の電子エアロゾル送達装置内の構成要素の形式、構成および配置に関する追加の情報は、参照により本明細書に組み込まれる2016年10月12日に出願されたSurらの米国特許出願番号第15/291,771号明細書に見出され得る。
【0037】
図1は、本開示の様々な例示的な実施形態による、制御本体102およびカートリッジ104を含むエアロゾル送達装置100の側面図を示す。具体的には、図1は、互いに連結された制御本体およびカートリッジを示す。制御本体およびカートリッジは、機能的な関係で着脱可能に位置合わせされてもよい。様々な機構がカートリッジを制御本体に接続して、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらしてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジおよび制御本体が組み立てられた構成にあるとき、エアロゾル送達装置は、実質的に棒状、実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。エアロゾル送達装置はまた、実質的に長方形、菱形または三角形の断面、多面的形状などであってよく、そのうちの一部は、扁平型電池を含む電源など、実質的に扁平または薄膜の電源との優れた適合性がもたらされ得る。
【0038】
カートリッジおよび制御本体は、多数の異なる材料のうちのいずれかから形成され得る別個のそれぞれのハウジングまたは外側本体を含んでもよい。ハウジングは、任意の好適な構造的に安定した材料から形成されてもよい。いくつかの例では、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウムなどのような金属または合金から形成されてもよい。他の好適な材料は、様々なプラスチック(例えば、ポリカーボネート)、プラスチック上の金属めっき、セラミックなどを含む。
【0039】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置100の制御本体102またはカートリッジ104の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称され得る。例えば、制御本体は、交換可能な電池または再充電可能な電池を有してもよく、したがって、典型的な壁コンセントへの接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタなどを通したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、またはRF-DCコンバータへの接続を含む任意の種類の再充電技術と組み合わされてもよい。さらに、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジは、参照により本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されているような使い捨てカートリッジを含んでもよい。
【0040】
図2は、いくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置100をさらに具体的に示す。そこに示されている切欠図に見られるように、この場合もやはり、エアロゾル送達装置は、各々がいくつかのそれぞれの構成要素を含む制御本体102およびカートリッジ104を含むことができる。図2に示される構成要素は、制御本体およびカートリッジ内に存在してもよい構成要素の代表であり、本開示に包含される構成要素の範囲を限定することを意図するものではない。示されるように、例えば、制御本体は、制御構成要素208(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、流量センサ210、電源212および1つ以上の発光ダイオード(LED)214を含むことができる制御本体シェル206から形成することができ、そのような構成要素は、可変に位置合わせすることができる。電源は、例えば、電池(使い捨てまたは再充電可能な)、再充電可能なスーパーキャパシタ、再充電可能な固体電池(SSB)、再充電可能なリチウムイオン電池(LiB)など、またはそれらの何らかの組合せを含んでもよい。好適な電源のいくつかの例は、これもまた参照により本明細書に組み込まれる2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願番号第14/918,926号明細書に提供されている。好適な電源の他の例は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるHawesらの米国特許出願公開第2014/0283855号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2014/0014125号明細書、Nicholsらの米国特許出願公開第2013/0243410号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2010/0313901号明細書およびFernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書に提供されている。
【0041】
LED214は、エアロゾル送達装置100に備えられ得る好適な視覚的インジケータの一例であり得る。LED、量子ドット対応LEDなどの視覚的インジケータに加えて、またはそれらの代わりとして、音声的インジケータ(例えば、スピーカ)、触覚的インジケータ(例えば、振動モータ)などの他のインジケータを含めることができる。
【0042】
カートリッジ104は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ218を囲み、ヒータ222(時に加熱要素と呼ばれる)を含むカートリッジシェル216から形成することができる。様々な構成では、この構造はタンクと呼ばれてもよい。したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物のリザーバを囲み、ヒータを含むシェルまたは他のハウジングを指すために区別なく使用され得る。
【0043】
示されるように、いくつかの例では、リザーバ218は、リザーバハウジング内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物をヒータ222に吸い上げる(wick)か、そうでなければ輸送するように構成された液体輸送要素220と流体連通してもよい。いくつかの例では、弁が、リザーバとヒータとの間に配置され、リザーバからヒータに送られるか送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてもよい。
【0044】
電流が印加されると熱を発生するように構成された様々な例の材料を使用して、ヒータ222を形成してもよい。これらの例のヒータは、ワイヤコイル、マイクロヒータなどのような抵抗加熱要素であってよい。加熱要素を形成してもよい材料の例は、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、ステンレス鋼、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、黒鉛および黒鉛系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)ならびにセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)を含む。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なヒータまたは加熱部材の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されるような装置に組み込まれることができる。
【0045】
形成されたエアロゾルをカートリッジ104から放出することを可能にするために、開口部224がカートリッジシェル216内に(例えば、マウスエンドに)存在してもよい。
【0046】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ部品(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ)、センサなどを含んでもよい1つ以上の電子的な構成要素226を含んでもよい。電子的な構成要素は、有線または無線手段によって、制御構成要素208および/または外部装置と通信するように構成されてもよい。電子的な構成要素は、カートリッジまたはその基部228内のどこに配置されてもよい。
【0047】
制御構成要素208および流量センサ210は別個に示されているが、制御構成要素および流量センサを含む様々な電子的な構成要素が、電子的な構成要素を支持し電気的に接続する電子プリント回路板(PCB)上で組み合わせられてもよいことを理解されたい。さらに、PCBは、PCBが制御本体の中心軸に対して長さ方向に平行であり得るという点で、図1の図に対して水平に配置されてもよい。いくつかの例では、空気流量センサは、それが取り付けられ得るそれ自体のPCBまたは他の基部要素を含んでもよい。いくつかの例では、フレキシブルPCBが利用されてもよい。フレキシブルPCBは、実質的に管状の形状を含む様々な形状に構成されてもよい。いくつかの例では、フレキシブルPCBは、ヒータ基板と組み合わされるか、ヒータ基板上に積層されるか、ヒータ基板の一部または全部を形成してもよい。
【0048】
制御本体102およびカートリッジ104は、それらの間の流体係合を容易にするように構成された構成要素を含んでもよい。図2に示すように、制御本体は、内部にキャビティ232を有するカプラ230を含むことができる。カートリッジの基部228は、カプラと係合するように構成することができ、キャビティ内に嵌合するように構成された突起234を含むことができる。このような係合は、制御本体とカートリッジとの間の安定した接続を容易にするとともに、制御本体内の電源212および制御構成要素208とカートリッジ内のヒータ222との間の電気的接続を確立することができる。さらに、制御本体シェル206は、吸気口236を含むことができ、吸気口236はシェル内のノッチであってよく、ここでノッチはカプラに接続し、これが、カプラ周辺の周囲空気が通過してシェル内に入り、次いでカプラのキャビティ232を通過し、突起234を介してカートリッジ内に入ることを可能とする。
【0049】
本開示による有用なカプラおよび基部は、参照により本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に説明されている。例えば、図2に見られるように、カプラ230は、基部228の内周240とつがいになるように構成された外周238を画定してもよい。一例では、基部の内周は、カプラの外周の半径と実質的に等しいか、それよりもわずかに大きい半径を画定してもよい。さらに、カプラは、基部の内周に画定された1つ以上の凹部244と係合するように構成された1つ以上の凸部242を外周に画定してもよい。しかし、様々な他の例の構造、形状および構成要素を使用して、基部をカプラに連結してもよい。いくつかの例では、カートリッジ104の基部と制御本体102のカプラとの間の接続が実質的に恒久的であってよいのに対して、他の例では、それらの間の接続は解放可能であってもよく、例えば、制御本体が、使い捨ておよび/または再充填可能であってよい1つ以上の追加のカートリッジとともに再利用され得る。
【0050】
図2に示すリザーバ218は、本明細書に説明されるように、容器であってもよいし、繊維質リザーバであってもよい。例えば、この例では、リザーバは、カートリッジシェル216の内部を取り囲むチューブの形状に実質的に形成された不織繊維の1つ以上の層を含むことができる。リザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を保持することができる。例えば、液体構成要素がリザーバによって吸着して保持されることができる。リザーバは、液体輸送要素220と流体接続することができる。この例では、液体輸送要素は、毛細管作用によって、金属ワイヤコイルの形態であるヒータ222に、リザーバ内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を輸送することができる。このように、ヒータは液体輸送要素を伴った加熱する配置にある。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび輸送要素の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されるような装置に、このようなリザーバおよび/または輸送要素を組み込むことができる。特に、以下にさらに説明されるような加熱部材と輸送要素との特定の組合せが、本明細書に説明されるような装置に組み込まれてもよい。
【0051】
使用時に、ユーザがエアロゾル送達装置100で吸引すると、流量センサ210によって空気流が検出され、ヒータ222がアクティブ化してエアロゾル前駆体組成物の構成要素が気化される。エアロゾル送達装置のマウスエンドでの吸引により、周囲空気が吸気口236に入り、カプラ230内のキャビティ232と、基部228の突起234内の中央開口部とを通過する。カートリッジ104では、吸引された空気が形成された蒸気と組み合わさって、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、ヒータから吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、エアロゾル送達装置のマウスエンド内の開口部224から出る。
【0052】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100は、いくつかの追加のソフトウェア制御機能を含んでもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、電源入力、電源端子への負荷、および充電入力を検出するように構成された電源保護回路を含んでもよい。電源保護回路は、短絡保護、低電圧ロックアウトおよび/または過電圧充電保護、電池温度補償を含んでもよい。エアロゾル送達装置はまた、周囲温度測定のための構成要素を含んでもよく、その制御構成要素208は、充電開始前または充電中に、周囲温度が特定の温度(例えば、0℃)を下回るか、特定の温度(例えば、45℃)を超えた場合に、少なくとも1つの機能要素を制御して、(特にあらゆる電池の)電源充電を禁止するように構成されてもよい。
【0053】
電源212からの電力送達は、電力制御機構に従って、装置100を用いた各吹かしの経過にわたって変化してもよい。装置は、ユーザまたは構成要素(例えば、流量センサ210)の故障によって装置に連続的に吹かしを試みさせる場合に、制御構成要素208が、少なくとも1つの機能要素を制御して、いくらかの期間(例えば、4秒)後に自動的に吹かしを終了させてもよいように、「長期吹かし」安全タイマを含んでもよい。さらに、装置を用いた吹かしの間の時間は、ある期間(例えば、100秒)未満に制限されてもよい。ウォッチドッグ安全タイマは、エアロゾル送達装置上で実行されるその制御構成要素またはソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば、8秒)内にタイマにサービスしない場合、エアロゾル送達装置を自動的にリセットしてもよい。流量センサ210の欠陥、そうでなければ故障の場合には、不慮の加熱を防止するためにエアロゾル送達装置を恒久的にディセーブルするなどにより、さらなる安全保護が提供されてもよい。圧力センサが故障して、4秒の最大吹かし時間後に装置を停止させることなく連続的にアクティブ化させた場合には、吹かしリミットスイッチが装置を停止させてもよい。
【0054】
エアロゾル送達装置100は、(カートリッジ内のe-リキッド充填に照らして計算された利用可能な吹かしの数に基づいて)取り付けられたカートリッジについて既定の数の吹かしが達成されると、ヒータをロックアウトするように構成された吹かし追跡アルゴリズムを含んでもよい。エアロゾル送達装置は、スリープ、スタンバイまたは低電力モード機能を含んでもよく、それによって、既定の不使用期間の後に電力送達が自動的に遮断されてもよい。電源212のあらゆる充電/放電サイクルがその寿命にわたって制御構成要素208によって監視され得るという点で、追加の安全保護が提供されてもよい。電源が所定数(例えば、200回)の完全放電および完全再充電サイクルに相当するサイクルに達した後、電源は消耗されたと宣言され得、制御構成要素が少なくとも1つの機能要素を制御して、電源がさらに充電されるのを防いでもよい。
【0055】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当該技術で説明され市販されている構成要素から選択することができる。本開示に従って使用されることができる電池の例は、参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書に説明されている。
【0056】
エアロゾル送達装置100は、エアロゾル生成が所望されるとき(例えば、使用中に吸引されたとき)、ヒータ222への電力の供給を制御するためのセンサ210もしくは別のセンサまたは検出器を組み込むことができる。そのため、例えば、使用中にエアロゾル送達装置で吸引されていないときにヒータへの給電をオフにし、吸引中にヒータによる熱の発生をアクティブ化させるかトリガするために給電をオンにする様式または方法が提供される。追加の代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書およびFlickのPCT特許出願公開WO2010/003480に説明されている。
【0057】
エアロゾル送達装置100は、吸引中にヒータ222への電力量を制御するための制御構成要素208または別の制御機構を組み込むことが最も好ましい。代表的な種類の電子的な構成要素、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書、Panの米国特許第8,205,622号明細書、Colletらの米国特許出願公開第8,881,737号明細書、Ampoliniらの米国特許第9,423,152号明細書、Fernandoらの米国特許第9,439,454号明細書およびHenryらの米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に記載されている。
【0058】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的な種類の基材、リザーバまたは他の構成要素は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるNewtonの米国特許第8,528,569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書およびBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に説明されている。さらに、様々なウィッキング(wicking)材料ならびに特定の種類の電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および動作は、参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許第8,910,640号明細書に記載されている。
【0059】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または風味料を含む様々な構成要素を含んでもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体構成要素および製剤もまた、Robinsonらの米国特許第7,217,320号明細書、Chongらの米国特許第9,254,002号明細書、Collettらの米国特許第8,881,737号明細書、Zhengらの米国特許公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらの米国特許公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらのPCT特許出願公開WO2014/182736および2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に記載され、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Imperial Tobacco Group PLCによるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.によるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体を含む。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0060】
エアロゾル前駆体とともに発泡性材料の実施形態を使用することができ、発泡性材料の実施形態は、例えば、参照により本明細書に組み込まれるHuntらの米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に説明されている。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれるNiaziらの米国特許第4,639,368号明細書、Wehlingらの米国特許第5,178,878号明細書、Wehlingらの米国特許第5,223,264号明細書、Patherらの米国特許第6,974,590号明細書、Bergquistらの米国特許第7,381,667号明細書、Crawfordらの米国特許第8,424,541号明細書およびStricklandらの米国特許第8,627,828号明細書、ならびにSunらの米国特許第9,307,787号明細書、Brinkleyらの米国特許出願公開第2010/0018539号明細書およびJohnsonらのPCT特許出願公開WO97/06786に説明されている。エアロゾル前駆体組成物に含まれるタバコまたはタバコ由来の構成要素の説明を含む、エアロゾル前駆体組成物の実施形態に関する追加の説明は、いずれも2016年7月21日に出願され、いずれもDavisらの米国特許出願番号第15/216,582号明細書および米国特許出願番号第15/216,590号明細書に提供され、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
視覚的インジケータおよび関連部品、音声的インジケータ、触覚的インジケータなど、視覚的刺激をもたらす構成要素、またはインジケータの追加の代表的な種類がエアロゾル送達装置100に使用されてもよい。好適なLED部品の例ならびにそれらの構成および使用は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書、Newtonの米国特許第8,499,766号明細書、Scatterdayの米国特許第8,539,959号明細書およびSearsらの米国特許第9,451,791号明細書に説明されている。
【0062】
本開示のエアロゾル送達装置に組み込むことができるさらに他の特徴、制御部または構成要素は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるHarrisらの米国特許第5,967,148号明細書、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Honの米国特許第8,365,742号明細書、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書、Kataseの米国特許出願公開第2005/0016550号明細書、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許第9,427,022号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書およびDePianoらの米国特許第9,220,302号明細書に説明されている。
【0063】
上記のように、制御構成要素208は、いくつかの電子的な構成要素を含み、いくつかの例では、PCBから形成されてもよい。電子的な構成要素は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコアおよびメモリを含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、統合されたプロセッサコアおよびメモリを有するマイクロコントローラを含んでもよく、1つ以上の統合された入力/出力周辺機器をさらに含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティング装置または他の適切にイネーブルされた装置との無線通信を可能にするために通信インターフェース246に連結されてもよい。好適な通信インターフェースの例は、Marionらの米国特許出願公開第2016/0261020号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。好適な通信インターフェースの別の例は、Texas Instruments製のCC3200シングルチップワイヤレスマイクロコントローラユニット(MCU)である。また、エアロゾル送達装置が無線通信するように構成されてもよい好適な様式の例は、Ampoliniらの米国特許出願公開第2016/0007651号明細書およびHenry,Jr.らの米国特許出願公開第2016/0219933号明細書に開示されており、その各々は参照により本明細書に組み込まれる。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御構成要素208は、エアロゾル送達装置の脆弱性を示すエアロゾル送達装置100の既定のモーションを検出するように構成されたモーションセンサ248を含んでもよいか、それに連結されてもよい。モーションセンサは、既定のモーションを検出し、既定のモーションを電気信号に変換し、電気信号を出力するように構成され得る複数のセンサのうちのいずれかであってよい。好適なモーションセンサの例は、傾斜センサ、単軸または多軸加速度計、ジャイロスコープなどの1つまたは組合せを含み、それらのうちの任意の1つ以上が、微小電気機械システムベース(MEMS)技術を使用して構築されてもよい。
【0065】
モーションセンサ248は、既定のモーションを電気信号に変換するように構成されてもよい。制御構成要素208またはモーションセンサは、電気信号に基づいて、脆弱性と、脆弱性に関連する動作とを認識するように構成されてもよい。いくつかの例では、モーションセンサによって検出可能な既定のモーションは、振動、衝撃または自由落下を含んでもよい。モーションセンサが加速度計である特定の例を考慮する。これらの例では、少なくとも閾値量の周期的加速によって振動が検出可能であってよい。追加的または代替的に、閾値期間未満の少なくとも閾値量の加速によって衝撃が検出可能であってよいか、少なくとも閾値期間の閾値量未満の加速によって自由落下が検出可能であってよい。
【0066】
次いで、制御構成要素は、エアロゾル送達装置100の少なくとも1つの機能要素を制御して動作を実行するように構成されてもよく、それにより、脆弱性の検出に応答して動作が実行されてもよい。例えば、制御構成要素は、電源212を遮断するように構成されてもよく、それにより、エアロゾル送達装置の脆弱性の検出に応答して、電源212が遮断されてもよい。この態様に関するさらに多くの情報については、参照により本明細書に組み込まれる2015年12月7日に出願されたSurらの米国特許出願番号第14/961,421号明細書を参照されたい。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態によれば、制御構成要素208は、装置の様々な状態でエアロゾル送達装置100の1つ以上の機能要素を制御するように構成されてもよい。図3は、アクティブモードでカートリッジ104と連結された制御本体102を示す。示されるように、制御本体は、ヒータ222(加熱要素)の対応する端子と接続可能な正負の端子302、304を含んでもよい。制御構成要素208は、電源212およびヒータと連結されて電気回路を形成してもよいマイクロプロセッサ306と、抵抗器、キャパシタ、スイッチなどのような複数の他の電気的な構成要素とを含んでもよい。いくつかの例では、ヒータは、吹かし回数などのデータを通信するための通信端子を含んでもよい。
【0068】
本開示の例示的な実施形態によれば、マイクロプロセッサ306は、正端子302で電圧を測定し、それに基づいてヒータ222への電力を制御するように構成されてもよい。いくつかの例では、マイクロプロセッサはまた、正端子の電圧に基づいてエアロゾル送達装置100の少なくとも1つの機能要素の動作を制御してもよい。好適な機能要素の一例は、視覚的、音声的または触覚的インジケータなどのインジケータ308であり得る。
【0069】
マイクロプロセッサ306は正端子302の実際の電圧により動作してもよいか、実際の電圧をデジタル等価物に変換するためにアナログ-デジタルコンバータ(ADC)が含まれてもよい。いくつかの例では、ADCは、正端子に存在し得る最大電圧よりも低い最大電圧に定格され得る。これらの例では、制御構成要素208は、マイクロプロセッサへの電圧を下げるように構成された分圧器310を含んでもよい。示されるように、例えば、分圧器は、抵抗器R1およびR2を含んでもよく、接地を基準にして正端子およびマイクロプロセッサに接続され、それらの間に配置されてもよい。マイクロプロセッサは、分圧器から、正端子の電圧を測定するように構成されてもよい。これに関して、分圧器はマイクロプロセッサに接続された出力を含み、そこからマイクロプロセッサが正端子の電圧を測定するように構成されてもよい。
【0070】
エアロゾル送達装置100が分離可能な本体から形成されたハウジングを有する例では、エアロゾル送達装置、さらに具体的には制御構成要素102は、制御構成要素がカートリッジ104と連結されていないときにスタンバイモードにあってよい。一体型のまたは分離可能なハウジングの例では、エアロゾル送達装置は、制御構成要素がカートリッジと連結されているときに、吹かしの合間にスタンバイモードにあってよい。同様に、一体型のまたは分離可能なハウジングの例では、ユーザが装置で吸引し、流量センサ210が空気流を検出すると、エアロゾル送達装置がアクティブモードになってもよく、その間にセンサを介して電源212からの電力を導いてヒータ222に電力を供給して、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させてもよい。別の例では、電源からの電力がセンサを通過せず(センサがインラインになることなく)ヒータにさらに直接的に電力を供給してもよいが、流量センサは、ユーザが装置で吸引するとやはり空気流を検出してもよい。上記のように、電源からの電力供給は電力制御機構に従って変化してもよい。いくつかの例では、この電力制御機構は、正端子302で測定された電圧に依存してもよい。
【0071】
制御本体102がカートリッジ104と(一体型のまたは分離可能なハウジングによって)連結されているアクティブモードでは、マイクロプロセッサ306は、ヒータ222に電力を導いて、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように構成されてもよい。正端子302の電圧は、正のヒータ電圧に対応し得る。マイクロプロセッサは、分圧器310などから正のヒータ電圧を測定し、それに基づいてヒータに導かれる電力を制御するように構成されてもよい。
【0072】
いくつかのさらに具体的な例では、マイクロプロセッサ306は、電源212からの電力を(例えば、直接または流量センサ210を通して)導いてヒータ222をオンにし、それに応じて加熱期間を開始するように構成されてもよい。これは、例えば、図3に示すように、電源(またはインライン流量センサ)とヒータとの間のスイッチQ1を含んでもよく、マイクロプロセッサは閉状態で動作してもよい。次いで、マイクロプロセッサは、加熱期間の満了まで周期的な速度で、正端子302の電圧に基づいてヒータに導かれる電力を調整してもよい。
【0073】
いくつかの例では、ヒータ222に導かれる電力のこの調整は、ヒータに導かれた瞬間の実際の電力の測定値の移動ウィンドウを決定するように構成されたマイクロプロセッサ306を含んでもよく、測定値ウィンドウの各測定値は、正のヒータ電圧とヒータを通る電流との積として決定される。この電流は、電流センス抵抗器R3からなど、複数の異なる方法で測定されてもよい。いくつかの例では、マイクロプロセッサは、ヒータを通る実際の電流により動作してもよいか、制御構成要素208またはマイクロプロセッサは、実際の電流をデジタル等価物に変換するように構成されたADCを含んでもよい。
【0074】
マイクロプロセッサ306は、瞬間の実際の電力の測定値の移動ウィンドウに基づいてヒータ222に導かれる単純な移動平均電力を計算し、単純な移動平均電力と、電源212に関連する選択された電力設定点とを比較してもよい。次いで、マイクロプロセッサは、ヒータに導かれる電力を調整して、単純な移動平均電力が選択された電力設定点をそれぞれ上回るか下回るそれぞれの場合に、周期的な速度でヒータをオフまたはオンにしてもよい。本開示の例示的な実施形態による制御構成要素の態様に関するさらに多くの情報は、上記で引用され組み込まれるAmpoliniらの米国特許出願公開第2014/0270727号明細書に見出され得る。
【0075】
上記のように、いくつかの例では、電源212は再充電可能なスーパーキャパシタを含む。スーパーキャパシタは、いくつかの異なる種類のスーパーキャパシタのうちのいずれか、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)、ハイブリッドキャパシタ、例えば、リチウムイオンキャパシタ(LIC)などであってよい。図4は、本開示の様々な例示的な実施形態による、LICを含む電源212をさらに具体的に示す。示されるように、電源は、制御本体102がカートリッジ104と連結されたときにヒータ222を含む電気負荷402に接続されてもよい。さらに具体的には、電気負荷は、上で説明したように、電源と連結されて電気回路を形成してもよい制御構成要素208(および分圧器310を含むその電気部品)およびヒータを含んでもよい。これは、例えば、流量センサ210、インジケータ308などをさらに含んでもよい。
【0076】
示されるように、電源212は、電気負荷402に電力を供給するように構成されたLICを含む。LICなどのハイブリッドキャパシタは、一般に、急速充電(例えば3秒)、高い耐久性、安全性および環境に優しい、などのキャパシタの従来の特性を維持しながら、高電圧および高エネルギー密度などの電池の特徴を有する。いくつかの例では、LICは200から400ファラドの範囲の容量を有し、これが、同じまたは類似のフォームファクタを有する公称LiBのエネルギー密度よりも約33%大きいエネルギー密度を、LICに与える。また、ハイブリッドキャパシタは再充電可能であり、ハイブリッドキャパシタを充電可能であり得る別のエネルギー源を必要とせずに、より長期間にわたってそれ自体で動作する能力を有する。ハイブリッドキャパシタはまた、他の選択肢に比して、より長い寿命(例えば10年)およびサイクル寿命を有し得、より環境に優しい。
【0077】
いくつかの例では、スナバ回路404が、LICと並列に接続されてもよい。1つの例示的な実施形態では、定格3.8ボルトのLICは、LICを少なくとも2.2ボルトに維持するのを補助するために並列接続スナバ回路を含んでもよい。
【0078】
いくつかの例では、電源212は、LICが充電可能であり得るエネルギー源と接続可能な端子406、408をさらに含んでもよい。エネルギー源は、電池充電器と同様の様式で動作するように構成された様々な再充電器など、いくつかの異なる種類のうちのいずれかであってよい。他の例では、エネルギー源は電池であってよいか、電池を含んでもよい。
【0079】
また示されるように、いくつかの例では、電源212は、DC-DCコンバータ410および/またはダイオードDなどの他の構成要素をさらに含んでもよい。図4は、DC-DCコンバータおよびダイオードの両方を含む電源を示しているが、電源はどちらか一方を含み他方を含まなくてもよいことを理解されたい。いくつかの例では、DC-DCコンバータはスイッチングレギュレータであり、スイッチングレギュレータはLICの速すぎる放電を回避し、LICが電気負荷402に一定の電力を供給するように電流の均一な散逸を容易にし得る。ダイオードは、キャパシタが放電されたときに、電気負荷への電流の流れを容易にし、電流の逆流を防ぎ得る。
【0080】
DC-DCコンバータ410は、LICと電気負荷402との間でLICに接続されてもよい。示されるように、いくつかのさらに特定の例では、ダイオードDは、DC-DCコンバータと電気負荷との間で、DC-DCコンバータおよび電気負荷に接続されてもよい。また、これらの例のうちの少なくともいくつかでは、DC-DCコンバータの入力および出力は、LICとダイオードのアノードとにそれぞれ接続されてもよく、ダイオードのカソードは電気負荷に接続されてもよい。
【0081】
物品の使用の上記の説明は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして当業者には明らかであり得る軽微な修正を介して、本明細書に記載される様々な例示的な実施形態に適用され得る。しかし、上記の使用の説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示のすべての必要な開示要件に従うために提供される。図1から図4に示されたか、そうでなければ上記に説明された物品に示された要素はいずれも、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれ得る。
【0082】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本明細書に記載された開示の多くの修正および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるべきである。さらに、上記の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例の組合せに照らして例示的な実施形態を説明しているが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態によって要素および/または機能の異なる組合せが提供されてもよいことが理解されるべきである。これに関して、例えば、添付の特許請求の範囲のいくつかに記載され得るように、明示的に上述されたもの以外の要素および/または機能の異なる組合せも考えられる。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
エアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成された電気負荷に接続される電源であって、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)を含む、電源と、
アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、マイクロプロセッサが、電源から電気負荷に電力を導き、それによって電気負荷を制御して、エアロゾルを生成させる、マイクロプロセッサとを含む、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
エアロゾル前駆体組成物は基板に支持されている、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
エアロゾル前駆体組成物は、タバコまたはタバコ由来の一つ以上の構成要素を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
LICが200から400ファラドの範囲の容量を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
電源が、LICと並列に接続されたスナバ回路をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
電源が、LICが充電可能であるエネルギー源と接続可能な端子をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
エアロゾル前駆体組成物が少なくともグリセリンおよびニコチンを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
電源が、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータをさらに含み、DC-DCコンバータが、LICに接続された入力を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
DC-DCコンバータがスイッチングレギュレータである、請求項8に記載のエアロゾル送達装置
【請求項10】
電気負荷がエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを生成するように構成された、エアロゾル送達装置の制御本体であって、制御本体は、
電気負荷に接続される電源であって、電気負荷に電力を供給するように構成されたリチウムイオンキャパシタ(LIC)を含む、電源と、
アクティブモードで動作するように構成されたマイクロプロセッサであって、アクティブモードにおいて、マイクロプロセッサが、電源から電気負荷に電力を導き、それによって電気負荷を制御して、エアロゾルを生成させる、マイクロプロセッサと
を含む、エアロゾル送達装置の制御本体。
【請求項11】
エアロゾル前駆体組成物は基板に支持されている、請求項10に記載の制御本体。
【請求項12】
エアロゾル前駆体組成物は、タバコまたはタバコ由来の一つ以上の構成要素を含む、請求項10に記載の制御本体。
【請求項13】
LICが200から400ファラドの範囲の容量を有する、請求項10に記載の制御本体。
【請求項14】
電源が、LICと並列に接続されたスナバ回路をさらに含む、請求項10に記載の制御本体。
【請求項15】
電源が、LICが充電可能であるエネルギー源と接続可能な端子をさらに含む、請求項10に記載の制御本体。
【請求項16】
エアロゾル前駆体組成物が少なくともグリセリンおよびニコチンを含む、請求項10に記載の制御本体。
【請求項17】
電源が、LICと電気負荷との間でLICに接続されたDC-DCコンバータをさらに含み、DC-DCコンバータが、LICに接続された入力を有する、請求項10に記載の制御本体。
【請求項18】
DC-DCコンバータがスイッチングレギュレータである、請求項17に記載の制御本体。