(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142129
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】冷却装置
(51)【国際特許分類】
B60K 11/04 20060101AFI20220922BHJP
F01P 11/10 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
B60K11/04 K
F01P11/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021042153
(22)【出願日】2021-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000241496
【氏名又は名称】豊田鉄工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106781
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 稔也
(72)【発明者】
【氏名】吉田 研一
【テーマコード(参考)】
3D038
【Fターム(参考)】
3D038AA05
3D038AA06
3D038AB01
3D038AC01
3D038AC11
3D038AC12
3D038AC14
3D038AC20
(57)【要約】
【課題】熱交換器を通過する空気の量を多くすることができる冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置6は、車両におけるコンデンサ3及びラジエータ4よりも車両前後方向前方側に配置された噴流型ブロワ10,11と、その噴流型ブロワ10,11に一次空気を供給する空気供給装置12と、を備える。噴流型ブロワ10,11は、スリット13,14を有しており、一次空気をスリット13,14から主流として噴出させ、噴流型ブロワ10,11の前に存在する外気をコアンダ効果によって一次空気の主流に誘引することにより、外気による二次空気の副流を生じさせる。そして、噴流型ブロワ10,11によって生じた一次空気の主流及び二次空気の副流がコンデンサ3及びラジエータ4を通過する。噴流型ブロワ10,11は、コンデンサ3の前面に沿って長く延びるように配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両における熱交換器よりも車両前後方向前方側に配置された噴流型ブロワと、その噴流型ブロワに一次空気を供給する空気供給装置と、を備え、
前記噴流型ブロワは、スリットを有しており、前記一次空気を前記スリットから主流として噴出させ、前記噴流型ブロワの前に存在する外気をコアンダ効果によって前記一次空気の主流に誘引することにより、前記外気による二次空気の副流を生じさせるものであり、
前記噴流型ブロワによって生じた前記一次空気の主流及び前記二次空気の副流が前記熱交換器を通過する冷却装置において、
前記噴流型ブロワは、前記熱交換器の前面に沿って長く延びるように配置されている冷却装置。
【請求項2】
前記噴流型ブロワは、前記熱交換器の外縁に沿って延びている請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記噴流型ブロワは、車両のフロントグリルと前記熱交換器とを繋ぐダクトと一体に形成されており、そのダクトと同様に前記熱交換器の外縁に沿って一周している請求項2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記噴流型ブロワは、前記熱交換器の前で同熱交換器の前面に沿って直線状に延びるバンパーリンフォースに沿うように配置されている請求項1に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記熱交換器の後ろには、その熱交換器の前から後ろに向けて空気を吸引するファンが配置されており、
前記空気供給装置は、前記ファンによって前記熱交換器の後ろに流された空気の一部を前記一次空気として前記噴流型ブロワに流す通路部材を有している請求項1~4のいずれか一項に記載の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、原動機を冷却するための冷却回路、並びに、車室内の温度及び湿度等を調整するためのエアコンディショナが搭載されている。エアコンディショナはコンデンサを備えている。コンデンサは、エアコンディショナの冷媒を凝縮させる熱交換器である。冷却回路はラジエータを備えている。ラジエータは、冷却回路を循環する冷却水から熱を放出させる熱交換器である。
【0003】
車両には、コンデンサ及びラジエータといった熱交換器に対し外気を通過させる冷却装置も搭載されている。冷却装置は、熱交換器内の上記冷媒及び上記冷却水といった流体と上記外気との間で熱交換を行うことにより、上記流体を冷却する。特許文献1に示される冷却装置は、噴流型ブロワと空気供給装置とを備えている。噴流型ブロワは、車両における熱交換器よりも車両前後方向前方側に配置される。空気供給装置は、噴流型ブロワに一次空気を供給する。
【0004】
噴流型ブロワはスリットを有している。噴流型ブロワは、そのスリットから上記一次空気を主流として噴出させる。こうしたスリットからの一次空気の主流が生じると、噴流型ブロワの前に存在する外気がコアンダ効果によって上記一次空気の主流に誘引され、その外気による二次空気の副流が生じる。一次空気の主流及び二次空気の副流は、熱交換器を通過し、そのときに熱交換器内の流体から熱を奪う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
噴流型ブロワでは、スリットを長い距離に亘って形成するほど、そのスリットから噴出する一次空気の主流を多くすることができ、ひいては二次空気の副流を多くすることができるようになる。このように一次空気の主流及び二次空気の副流を多くすることにより、熱交換器の流体を効果的に冷却することができる。
【0007】
しかし、特許文献1では、車両における熱交換器の前に、噴流側ブロワが点在するように配置されている。このため、スリットを長い距離に亘って形成することが困難であり、噴流型ブロワのスリットを長い距離に亘って形成することには限界がある。従って、熱交換器を通過する空気の量を多くすることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する冷却装置は、車両における熱交換器よりも車両前後方向前方側に配置された噴流型ブロワと、その噴流型ブロワに一次空気を供給する空気供給装置と、を備える。噴流型ブロワは、スリットを有しており、一次空気をスリットから主流として噴出させ、噴流型ブロワの前に存在する外気をコアンダ効果によって一次空気の主流に誘引することにより、外気による二次空気の副流を生じさせる。そして、噴流型ブロワによって生じた一次空気の主流及び二次空気の副流が熱交換器を通過する。噴流型ブロワは、熱交換器の前面に沿って長く延びるように配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図6】噴流型ブロワを
図5の矢印A-A方向から見た状態を示す断面図。
【
図7】バンパーリンフォース及び噴流型ブロワの他の例を示す断面図。
【
図8】バンパーリンフォースの他の例を示す断面図。
【
図9】バンパーリンフォースの他の例を示す断面図。
【
図10】バンパーリンフォースの他の例を示す断面図。
【
図11】バンパーリンフォースの他の例を示す断面図。
【
図12】バンパーリンフォースの他の例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、冷却装置の一実施形態について、
図1~
図6を参照して説明する。
図1は、車両の前部の構造を概略的に示している。
図1から分かるように、車両の前部にはエンジン等の原動機1が搭載されている。また、車両の前端(
図1の左端)には、外気を取り入れるためのフロントグリル2が取り付けられている。車両における原動機1の前(
図1の左)かつフロントグリル2の後ろ(
図1の右)には、コンデンサ3及びラジエータ4といった熱交換器が配置されている。コンデンサ3は、ラジエータ4の前で、同ラジエータ4に対し並列となるように位置している。
【0011】
コンデンサ3及びラジエータ4は、ラジエータサポート5によって車両の前部に保持されている。コンデンサ3は、車両に搭載されたエアコンディショナの冷媒を凝縮させる熱交換器である。ラジエータ4は、原動機1を冷却するための冷却回路を循環する冷却水から熱を放出させる熱交換器である。車両には、コンデンサ3及びラジエータ4といった熱交換器に対し、外気を通過させる冷却装置6が搭載されている。
【0012】
冷却装置6は、コンデンサ3内の上記冷媒及びラジエータ4内の上記冷却水といった流体を上記外気によって冷却する。詳しくは、コンデンサ3を通過する上記外気とコンデンサ3内の上記冷媒との熱交換により、コンデンサ3内の上記冷媒が冷却される。また、ラジエータ4を通過する上記外気とラジエータ4内の上記冷却水との熱交換により、ラジエータ4内の上記冷却水が冷却される。
【0013】
冷却装置6は、ダクト7、ファンシュラウド8、及びファン9を備えている。ダクト7は、フロントグリル2とコンデンサ3及びラジエータ4とを繋ぐためのものである。ダクト7は、コンデンサ3及びラジエータ4の外縁に対応して位置しており、コンデンサ3及びラジエータ4からフロントグリル2に至るまで前方に突出している。
【0014】
ファンシュラウド8は、ラジエータ4の後ろに配置され、そのラジエータ4の後面を覆っている。ファン9は、ファンシュラウド8に取り付けられている。このファン9が回転することにより、コンデンサ3及びラジエータ4の前から後ろに向けて空気が吸引される。これにより、外気がフロントグリル2からダクト7に吸入される。ダクト7に吸入された外気は、ダクト7とコンデンサ3及びラジエータ4とを通過し、ラジエータ4の後方に流れる。
【0015】
冷却装置6は、噴流型ブロワ10,11と空気供給装置12とを備えている。空気供給装置12は、噴流型ブロワ10,11に一次空気を供給するためのものである。噴流型ブロワ10,11は、車両におけるコンデンサ3及びラジエータ4よりも前に、すなわち車両前後方向の前方側に配置されている。噴流型ブロワ10,11は、スリット13,14を有している。噴流型ブロワ10,11は、空気供給装置12から上記一次空気の供給を受ける。
【0016】
噴流型ブロワ10,11は、上記一次空気をスリット13,14から後方に向けて主流として噴出させる。これにより、噴流型ブロワ10,11の前に存在する外気が、コアンダ効果によって一次空気の主流に誘引されることにより、外気による二次空気の副流が生じるようになる。これら一次空気の主流及び二次空気の副流は、コンデンサ3及びラジエータ4を通過する。その結果、コンデンサ3及びラジエータ4を空気が効率よく通過するようになる。
【0017】
噴流型ブロワ10,11は、コンデンサ3の前面に沿って長く延びるように配置されている。噴流型ブロワ10は、コンデンサ3及びラジエータ4の外縁に沿って延びている。詳しくは、噴流型ブロワ10は、ダクト7と一体に形成されており、そのダクト7と同様にコンデンサ3及びラジエータ4の外縁に沿って一周している。車両の前部におけるコンデンサ3の前には、バンパーリンフォース15がコンデンサ3の前面に沿って車幅方向に直線状に延びるように配置されている。バンパーリンフォース15は、車両の前突時の衝撃を吸収するためのものである。噴流型ブロワ11は、コンデンサ3の前で、バンパーリンフォース15に沿うように配置されている。
【0018】
図2及び
図3はそれぞれ、冷却装置6を分解した状態、及び、冷却装置6を組み立てた状態を示している。
図2から分かるように、冷却装置6に設けられた空気供給装置12は通路部材16,17を有している。通路部材16は、ファン9によってラジエータ4の後ろに流された空気の一部を、一次空気として噴流型ブロワ10(
図1)に流すためのものである。通路部材17は、ファン9によってラジエータ4の後ろに流された空気の一部を、一次空気として噴流型ブロワ11(
図1)に流すためのものである。
【0019】
次に、噴流型ブロワ10,11について詳しく説明する。
図4に示すように、ダクト7と一体に形成された噴流型ブロワ10は、その内部に加圧空気室18を有している。加圧空気室18は、上記通路部材16と繋がっており、その通路部材16から上記一次空気の供給を受ける。噴流型ブロワ10の上記スリット13は、加圧空気室18に繋がるとともに、ダクト7の下流(
図4の右)に向けて開放されている。加圧空気室18及びスリット13は、噴流型ブロワ10に沿って延びている。言い換えれば、加圧空気室18及びスリット13は、コンデンサ3及びラジエータ4の外縁に沿って延びている。
【0020】
図5は冷却装置6を上方から見た状態を示しており、
図6は噴流型ブロワ11を
図5の矢印A-A方向から見た状態を示している。
図6に示すように、バンパーリンフォース15は、コンデンサ3及びラジエータ4に向けて開口するように屈曲した形状とされている。バンパーリンフォース15の前面(
図6の左面)には、発泡スチロール等の材料によって形成されたバンパーアブソーバ19が固定されている。
【0021】
バンパーリンフォース15に沿うように配置された噴流型ブロワ11は、バンパーリンフォース15の開口をほぼ覆うように配置されたカバー20を備えている。カバー20は、バンパーリンフォース15の開口に隙間をもって挿入され、その状態でバンパーリンフォース15に固定されている。バンパーリンフォース15とカバー20との間は加圧空気室21となっている。加圧空気室21は、
図5に示す上記通路部材17と繋がっており、その通路部材17から上記一次空気の供給を受ける。
【0022】
図6に示すように、バンパーリンフォース15における開口部の内壁とカバー20との間には、上記スリット14が形成されている。スリット14は、加圧空気室21に繋がるとともに、コンデンサ3及びラジエータ4に向けて開放されている。噴流型ブロワ11は、上記加圧空気室21及び上記スリット14を有している。加圧空気室21及びスリット14は、噴流型ブロワ11に沿って延びている。言い換えれば、加圧空気室21及びスリット14は、バンパーリンフォース15に沿って延びている。
【0023】
次に、冷却装置6の作用について説明する。
車両の走行中には、走行風(空気)がフロントグリル2からダクト7に取り入れられ、そのダクト7を通過する。その後、走行風は、コンデンサ3及びラジエータ4を前から後ろに通過し、ラジエータ4の後方に流れる。また、ファン9が駆動されることによって回転すると、コンデンサ3及びラジエータ4の前から後ろに向けて空気が吸引される。これにより、外気がフロントグリル2からダクト7に吸入される。ダクト7に吸入された外気は、ダクト7とコンデンサ3及びラジエータ4とを通過し、ラジエータ4の後方に流れる。
【0024】
ラジエータ4の後方に流れた空気の一部は、
図4に示すように通路部材16に取り込まれる。通路部材16に取り込まれた空気は、一次空気として噴流型ブロワ10の加圧空気室18に流される。噴流型ブロワ10は、加圧空気室18内の一次空気を破線の矢印で示すようにスリット13から後方(
図4の右方)に向けて主流として噴出させる。これにより、噴流型ブロワ10の前に存在する空気(外気)が、コアンダ効果によって上記一次空気の主流に誘引されることにより、外気による二次空気の副流が実線の矢印で示すように生じる。
【0025】
ラジエータ4の後方に流れた空気の一部は、
図5に示すように通路部材17に取り込まれる。通路部材17に取り込まれた空気は、一次空気として噴流型ブロワ11の加圧空気室18(
図6)に流される。噴流型ブロワ11は、加圧空気室21内の一次空気を破線の矢印で示すようにスリット14から後方(
図6の右方)に向けて主流として噴出させる。これにより、噴流型ブロワ11の前に存在する空気(外気)が、コアンダ効果によって上記一次空気の主流に誘引されることにより、外気による二次空気の副流が実線の矢印で示すように生じる。
【0026】
噴流型ブロワ10,11によって生じる一次空気の主流及び二次空気の副流は、コンデンサ3及びラジエータ4を通過する。噴流型ブロワ10,11は、コンデンサ3の前面に沿って長く延びるように配置されている。このため、噴流型ブロワ10,11に沿ってスリット13,14を形成することにより、同スリット13,14を長い距離に亘って形成することができる。そして、スリット13,14を長い距離に亘って形成することにより、スリット13,14から噴出する一次空気の主流を多くすることができ、一次空気の主流に誘引される二次空気の副流を多くすることができる。このように一次空気の主流及び二次空気の副流を多くすることにより、コンデンサ3及びラジエータ4を通過する空気の量を多くすることができる。
【0027】
また、噴流型ブロワ10,11は、コンデンサ3及びラジエータ4の前に配置されている。このため、噴流型ブロワ10,11がコンデンサ3及びラジエータ4の後ろに配置される場合のように、外気が二次空気の副流として一次空気の主流に誘引されるとき、コンデンサ3及びラジエータ4が障害物となって二次空気の副流が生じにくくなることはない。
【0028】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)コンデンサ3及びラジエータ4を通過する空気の量を多くすることができる。
(2)噴流型ブロワ10は、コンデンサ3及びラジエータ4の外縁に沿って延びている。このため、噴流型ブロワ10を効果的に長く延びるように配置することができ、スリット13を長い距離に亘って形成しやすくなる。
【0029】
(3)噴流型ブロワ10は、車両のフロントグリル2とコンデンサ3及びラジエータ4とを繋ぐダクト7と一体に形成されており、そのダクト7と同様にコンデンサ3及びラジエータ4の外縁に沿って一周している。このため、車両のフロントグリル2付近に存在する外気を、噴流型ブロワ10による二次空気の副流として効率よくダクト7に取り入れ、コンデンサ3及びラジエータ4を通過させることができる。また、ラジエータ4の後方からの熱風がコンデンサ3の前に回り込むことがダクト7によって防止されるため、その熱風がコンデンサ3及びラジエータ4を通過することはない。
【0030】
(4)車両の走行中には走行風(空気)がコンデンサ3及びラジエータ4を通過する。しかし、コンデンサ3の前に同コンデンサ3の前面に沿って直線状に延びるバンパーリンフォース15が存在するため、コンデンサ3におけるバンパーリンフォース15と対向する箇所に上記走行風が流れにくくなる。しかし、噴流型ブロワ11がバンパーリンフォース15に沿うように配置されているため、噴流型ブロワ10のスリット14からの一次空気の主流を流すことにより、コンデンサ3におけるバンパーリンフォース15に対向する箇所に効率よく空気を流すことができる。
【0031】
(5)ラジエータ4の後ろには、コンデンサ3及びラジエータ4の前から後ろに向けて空気を吸引するファン9が配置されている。空気供給装置12は、上記ファン9によってラジエータ4の後ろに流された空気の一部を一次空気として噴流型ブロワ10,11に流す通路部材16,17を有している。このようにコンデンサ3及びラジエータ4に空気を流すためのファン9を利用して、噴流型ブロワ10,11に一次空気を流すことができる。このため、噴流型ブロワ10,11に一次空気を流すための機器を上記ファン9とは別に設ける必要がなく、上記機器を設ける分の部品点数の増加を抑制することができる。
【0032】
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・バンパーリンフォース15は、必ずしもコンデンサ3及びラジエータ4に向けて開口するように屈曲した形状である必要はない。例えば
図7に示すように、バンパーリンフォース15が上記開口のない閉じ断面形状を有するものであってもよい。この場合、バンパーリンフォース15の後面(
図7の右面)にカバー20を固定する。また、バンパーリンフォース15の前面、上面、及び下面を囲むようにバンパーアブソーバ22を配置し、そのバンパーアブソーバ22をバンパーリンフォース15に固定する。バンパーアブソーバ22は、コンデンサ3に向けて開口する形状とされる。そして、バンパーアブソーバ22とバンパーリンフォース15の前面との間を加圧空気室21とする。更に、バンパーリンフォース15における開口部の内壁とカバー20との間にスリット14が形成される。
【0033】
・
図7に示すバンパーリンフォース15は、
図8~
図12に示すような断面形状のものであってもよい。
・空気供給装置12は、ファン9によってラジエータ4の後ろに流された空気の一部を噴流型ブロワ10,11に一次空気として供給するものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えばファン9とは別に、噴流型ブロワ10,11に一次空気を供給するファン及びポンプといった機器を設けてもよい。この場合、ファン9を省略してもよい。
【0034】
・噴流型ブロワ10と噴流型ブロワ11との一方を省略してもよい。
・噴流型ブロワ10とダクト7とを別体としてもよい。この場合、ダクト7を省略してもよい。
【0035】
・噴流型ブロワ10は、コンデンサ3及びラジエータ4の外縁に沿って一周している必要はない。
【符号の説明】
【0036】
1…原動機
2…フロントグリル
3…コンデンサ
4…ラジエータ
5…ラジエータサポート
6…冷却装置
7…ダクト
8…ファンシュラウド
9…ファン
10,11…噴流型ブロワ
12…空気供給装置
13,14…スリット
15…バンパーリンフォース
16,17…通路部材
18…加圧空気室
19…バンパーアブソーバ
20…カバー
21…加圧空気室
22…バンパーアブソーバ