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特開2022-142193ゴミ廃棄支援装置及びゴミ廃棄支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142193
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】ゴミ廃棄支援装置及びゴミ廃棄支援方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20220922BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220922BHJP
   B65F 5/00 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
G01C21/34
G01C21/26 P
B65F5/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021042271
(22)【出願日】2021-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】三原 真哉
(72)【発明者】
【氏名】竹下 浩
(72)【発明者】
【氏名】近藤 礼子
(72)【発明者】
【氏名】杉山 友樹
(72)【発明者】
【氏名】古川 直史
【テーマコード(参考)】
2F129
3E025
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129BB03
2F129BB08
2F129DD13
2F129DD15
2F129DD62
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF32
2F129FF62
2F129FF63
2F129HH12
3E025EA01
3E025EA06
(57)【要約】
【課題】ゴミを廃棄する人の負担を軽減可能なゴミ廃棄支援装置を実現する。
【解決手段】本開示の一形態に係るゴミ廃棄支援装置(5)は、物体(O)を所持する人(P)の位置情報を取得する位置取得部(53)と、人(P)が所持する物体(O)の画像情報を取得する物体画像取得部(54)と、人(P)が所持する物体(O)の画像情報と、データベース(6)に格納されたゴミ画像情報と、を照合して、物体(O)がゴミであるか否かを判定するゴミ判定部(55)と、物体(O)がゴミである場合、人(P)の位置情報と、データベース(6)に格納された廃棄場所情報と、に基づいて、ゴミの廃棄場所(S)までの経路情報(M)を生成する経路生成部(56)と、経路情報(M)を表示装置に送信する送信部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を所持する人の位置情報を取得する位置取得部と、
前記人が所持する物体の画像情報を取得する物体画像取得部と、
前記人が所持する物体の画像情報と、データベースに格納されたゴミ画像情報と、を照合して、前記物体がゴミであるか否かを判定するゴミ判定部と、
前記物体がゴミである場合、前記人の位置情報と、前記データベースに格納された廃棄場所情報と、に基づいて、前記ゴミの廃棄場所までの経路情報を生成する経路生成部と、
前記経路情報を表示装置に送信する送信部と、
を備える、ゴミ廃棄支援装置。
【請求項2】
前記人が所有する携帯端末のID情報を取得するID取得部と、
前記廃棄場所の画像情報を取得する廃棄画像取得部と、
前記人の位置情報と、前記廃棄場所の画像情報と、に基づいて、前記人が前記廃棄場所に前記物体を廃棄したか否かを確認する廃棄確認部と、
を備え、
前記人が前記廃棄場所に前記物体を予め設定された時間内に廃棄しない場合、前記廃棄確認部は、前記送信部を介して前記物体の廃棄を督促する督促情報を前記携帯端末に送信する、請求項1に記載のゴミ廃棄支援装置。
【請求項3】
前記人の顔画像情報を前記携帯端末のID情報と紐付けて取得する顔画像取得部を備え、
前記廃棄確認部は、前記廃棄場所の画像情報と、前記人の顔画像情報と、の照合結果を加味して、前記人が前記廃棄場所に前記物体を廃棄したか否かを確認する、請求項2に記載のゴミ廃棄支援装置。
【請求項4】
前記送信部は、前記経路情報を前記携帯端末、または前記廃棄場所が配置された施設内に設けられた表示装置に送信する、請求項2又は3に記載のゴミ廃棄支援装置。
【請求項5】
物体を所持する人の位置情報を取得する工程と、
前記人が所持する物体の画像情報を取得する工程と、
前記人が所持する物体の画像情報と、データベースに格納されたゴミ画像情報と、を照合して、前記物体がゴミであるか否かを判定する工程と、
前記物体がゴミである場合、前記人の位置情報と、前記データベースに格納された廃棄場所情報と、に基づいて、前記ゴミの廃棄場所までの経路情報を生成する工程と、
前記経路情報を表示装置に送信する工程と、
を備える、ゴミ廃棄支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゴミ廃棄支援装置及びゴミ廃棄支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴミの不法廃棄を減少させるために、ゴミを廃棄する人の負担を軽減することが重要である。例えば、特許文献1のゴミ箱は、ゴミ箱の前に配置された重量センサにより人の存在を検知した場合、自動的に可動扉が開放する構成とされている。そして、特許文献1のゴミ箱は、廃棄対象のプラスチックゴミ以外のゴミが廃棄された場合、ゴミを廃棄した人に警告する構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-168951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のゴミ箱は、ゴミを廃棄する人の負担が軽減されるように、ゴミ箱(即ち、廃棄場所)の前に人の存在を検知した場合、自動的に可動扉が開放する構成とされているが、ゴミを廃棄する人の更なる負担の軽減が望まれる。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ゴミを廃棄する人の負担を軽減可能な、ゴミ廃棄支援装置及びゴミ廃棄支援方法を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態に係るゴミ廃棄支援装置は、
物体を所持する人の位置情報を取得する位置取得部と、
前記人が所持する物体の画像情報を取得する物体画像取得部と、
前記人が所持する物体の画像情報と、データベースに格納されたゴミ画像情報と、を照合して、前記物体がゴミであるか否かを判定するゴミ判定部と、
前記物体がゴミである場合、前記人の位置情報と、前記データベースに格納された廃棄場所情報と、に基づいて、前記ゴミの廃棄場所までの経路情報を生成する経路生成部と、
前記経路情報を表示装置に送信する送信部と、
を備える。
【0007】
本開示の一形態に係るゴミ廃棄支援方法は、
物体を所持する人の位置情報を取得する工程と、
前記人が所持する物体の画像情報を取得する工程と、
前記人が所持する物体の画像情報と、データベースに格納されたゴミ画像情報と、を照合して、前記物体がゴミであるか否かを判定する工程と、
前記物体がゴミである場合、前記人の位置情報と、前記データベースに格納された廃棄場所情報と、に基づいて、前記ゴミの廃棄場所までの経路情報を生成する工程と、
前記経路情報を表示装置に送信する工程と、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ゴミを廃棄する人の負担を軽減可能な、ゴミ廃棄支援装置及びゴミ廃棄支援方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態のゴミ廃棄支援装置を用いたゴミ廃棄支援システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態のゴミ廃棄支援システムを用いて物体を廃棄する流れを示すフローチャート図である。
図3】実施の形態のゴミ廃棄支援システムを用いて物体を廃棄する流れを示すフローチャート図である。
図4】人が携帯端末の支援アプリを起動した状態を概念的に示す図である。
図5】携帯端末のID情報及び人の顔画像情報を取得した状態を概念的に示す図である。
図6】施設に入場した人を撮像した状態を概念的に示す図である。
図7】施設内の画像情報から抽出された物体の画像情報を概念的に示す図である。
図8】物体の画像情報と種別毎のゴミ画像情報とを照合して、物体の種別を判定する様子を概念的に示す図である。
図9】物体の種別情報とゴミの種別毎の廃棄場所情報とに基づいて、廃棄場所を特定する様子を概念的に示す図である。
図10】経路案内が必要か否かの入力を促した際の携帯端末を概念的に示す図である。
図11】表示装置に表示される経路情報を概念的に示す図である。
図12】廃棄場所周辺の画像情報を概念的に示す図である。
図13】ポイントが付与された際の携帯端末を概念的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本開示が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0011】
図1は、本実施の形態のゴミ廃棄支援装置を用いたゴミ廃棄支援システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態のゴミ廃棄支援システム1は、例えば、施設内に配置された廃棄場所にゴミである物体を所持する人を誘導するために好適である。
【0012】
ゴミ廃棄支援システム1は、例えば、図1に示すように、認証装置2、撮像装置3、表示装置4、ゴミ廃棄支援装置5及びデータベース6を備えており、相互がネットワーク7によって接続されている。
【0013】
ここで、ネットワーク7は、例えば、インターネットであり、電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築されている。但し、認証装置2と、撮像装置3と、表示装置4と、ゴミ廃棄支援装置5と、データベース6と、は相互に有線又は無線によって接続されていればよい。
【0014】
認証装置2は、例えば、施設の入り口に配置されている。認証装置2は、図1に示すように、ID読み取り部21及び撮像部22を備えている。ID読み取り部21は、施設に入場する人が所有する携帯端末8のID情報を読み取る。撮像部22は、カメラなどを備えている。撮像部22は、施設に入場する人の顔画像を撮像し、撮像した顔画像情報と携帯端末8のID情報とを紐付ける。ここで、携帯端末8は、ネットワーク7に接続された、スマートフォン又はタブレットPC(Personal Computer)などである。
【0015】
但し、認証装置2は、携帯端末8のID情報及び当該携帯端末8を所有する人の顔画像情報を取得できればよく、例えば、携帯端末8にインストールされた支援アプリに予め登録された携帯端末8のID情報及び当該携帯端末8を所有する人の顔画像情報を取得してもよい。
【0016】
撮像装置3は、カメラなどを備えており、施設内を撮像する。撮像装置3は、例えば、施設の通路を歩行する人を撮像可能に当該通路に沿って配置されると共に、施設の内部に配置されたゴミの廃棄場所周辺を撮像可能に当該廃棄場所周辺に配置されている。そのため、複数の撮像装置3が施設内に設けられていることになる。
【0017】
表示装置4は、後述する廃棄場所情報(即ち、廃棄場所の位置情報)又は経路情報の少なくとも一方を表示する。表示装置4は、例えば、プロジェクターなどの投影装置を備えており、施設の通路を歩行する人に廃棄場所情報又は経路情報を当該通路又は壁などに表示可能に、通路に沿って配置されている。
【0018】
ゴミ廃棄支援装置5は、例えば、図1に示すように、ID取得部51、顔画像取得部52、位置取得部53、物体画像取得部54、ゴミ判定部55、経路生成部56、送受信部57、廃棄画像取得部58、廃棄確認部59、及び報酬付与部60を備えている。
【0019】
ID取得部51は、認証装置2のID読み取り部21が読み取った携帯端末8のID情報を取得する。但し、ID取得部51は、携帯端末8のID情報を取得できればよく、例えば、ID読み取り部21を備えていてもよい。
【0020】
顔画像取得部52は、認証装置2の撮像部22が撮像した携帯端末8を所有する人の顔画像情報を取得する。但し、顔画像取得部52は、携帯端末8を所有する人の顔画像を取得できればよく、例えば、撮像部22を備えていてもよい。
【0021】
位置取得部53は、携帯端末8を所有する人の顔画像情報と、撮像装置3が撮像した施設内の画像情報と、に基づいて、携帯端末8を所有する人の施設内の位置情報を取得する。位置取得部53は、例えば、各々の撮像装置3が撮像した施設内の画像情報に映り込んだ人の画像情報と、携帯端末8を所有する人の顔画像情報と、を照合し、当該画像情報内での携帯端末8を所有する人を特定することで、人の位置情報を取得する。但し、位置取得部53は、携帯端末8に搭載されているGPS(Global Positioning System)受信機などの位置情報に基づいて、人の位置情報を取得してもよい。
【0022】
物体画像取得部54は、撮像装置3が撮像した施設内の画像情報を画像処理することで、携帯端末8を所有する人が所持する物体の画像情報を取得(抽出)する。ゴミ判定部55は、物体画像取得部54が取得した物体の画像情報と、データベース6に格納されたゴミ画像情報と、を照合して、物体がゴミであるか否かを判定する。このとき、ゴミ判定部55は、物体の画像情報と、データベース6に格納された種別毎のゴミ画像情報と、を照合して、物体の種別を判定するとよい。
【0023】
経路生成部56は、物体がゴミである場合、携帯端末8を所有する人の位置情報と、データベース6に格納された廃棄場所情報と、データベース6に格納された施設の通路情報と、に基づいて、物体の廃棄場所を特定し、当該廃棄場所までの経路情報を生成する。
【0024】
このとき、経路生成部56は、例えば、人の現在位置から物体の廃棄場所までの距離が最短経路になる、廃棄場所を特定するとよい。また、経路生成部56は、物体の種別情報と、データベースに格納されたゴミの種別毎の廃棄場所情報と、を加味して、物体の廃棄場所を特定するとよい。なお、経路生成部56は、携帯端末8を所有する人の要求に応じて、経路情報を生成してもよい。
【0025】
送受信部57は、ネットワーク7とのインターフェイスである。送受信部57は、認証装置2から携帯端末8のID情報並びに当該携帯端末8を所有する人の顔画像情報、及び撮像装置3から施設内の画像情報を受信する。また、送受信部57は、経路生成部56が特定した廃棄場所情報又は当該経路生成部56で生成した経路情報を、表示装置4又は携帯端末8に送信する。
【0026】
廃棄画像取得部58は、廃棄場所周辺を撮像可能に当該廃棄場所に配置された撮像装置3から廃棄場所周辺の画像情報を取得する。但し、廃棄画像取得部58は、廃棄場所周辺の画像情報を取得できればよく、例えば、廃棄場所周辺を撮像する撮像装置3を備えていてもよい。廃棄確認部59は、廃棄場所周辺の画像情報に基づいて、携帯端末8を所有する人が廃棄場所に物体を廃棄したか否かを確認する。
【0027】
報酬付与部60は、携帯端末8を所有する人が廃棄場所に物体を廃棄した場合、当該人に対して報酬を付与する。報酬付与部60は、例えば、送受信部57を介して携帯端末8の支援アプリにポイントなどを加算する報酬情報を送信する。
【0028】
このとき、報酬付与部60は、例えば、廃棄する物体の大きさ、物体がリサイクル可能か否か、廃棄場所までの距離、手荷物の量、天候、又は廃棄場所情報を送信してから物体が廃棄されるまでの時間などに基づいて、報酬の量を増減するとよい。なお、報酬付与部60は、一般的なポイントサイトが運営するサーバーなどに報酬情報を送信してもよい。
【0029】
データベース6は、ゴミ画像情報、廃棄場所情報、及び施設の通路情報を格納する。このとき、データベース6は、上述のように、種別毎のゴミ画像情報及びゴミの種別毎の廃棄場所情報を格納しているとよい。ここで、ゴミ画像情報は、例えば、ゴミの形状、色、材質、リサイクル可能か否か、などに基づいて、教師あり機械学習することによって生成することができる。
【0030】
次に、本実施の形態のゴミ廃棄支援システム1を用いて物体を廃棄する流れを説明する。図2及び図3は、本実施の形態のゴミ廃棄支援システムを用いて物体を廃棄する流れを示すフローチャート図である。図4図13は、各工程での様子を概念的に示す図である。
【0031】
先ず、図4に示すように、携帯端末8を所有する人Pが当該携帯端末8の支援アプリを起動させる(S1)。ここで、図4では、左側に携帯端末8を所有する人Pの様子を示し、右側に当該携帯端末8の支援アプリが起動されている様子を示している。そして、施設の入り口に対して予め設定された範囲内に人Pが侵入すると、認証装置2のID読み取り部21は、携帯端末8から当該携帯端末8のID情報を読み取る。
【0032】
また、認証装置2の撮像部22は、人Pの顔画像を撮像し、当該人Pの顔画像情報と携帯端末8のID情報とを紐付ける。そして、認証装置2は、携帯端末8のID情報及び当該携帯端末8を所有する人Pの顔画像情報をゴミ廃棄支援装置5に送信する。
【0033】
これにより、図5に示すように、ゴミ廃棄支援装置5のID取得部51は、携帯端末8のID情報を取得する(S2)。また、ゴミ廃棄支援装置5の顔画像取得部52は、携帯端末8のID情報と紐付けられた当該携帯端末8を所有する人Pの顔画像情報を取得する。
【0034】
次に、撮像装置3は、図6に示すように、施設内の画像を撮像し、施設内の画像情報をゴミ廃棄支援装置5に送信する。ゴミ廃棄支援装置5の位置取得部53は、人Pの顔画像情報と、撮像装置3が撮像した施設内の画像情報と、を照合して、人Pの施設内の位置情報を取得する(S3)。なお、位置取得部53による人Pの位置情報の取得は、人Pが物体を廃棄するまで継続される。
【0035】
次に、ゴミ廃棄支援装置5の物体画像取得部54は、撮像装置3が撮像した施設内の画像情報を画像処理することで、人Pが所持する物体の画像情報の取得を試みる(S4)。撮像装置3が撮像した施設内の画像情報から物体の画像情報を取得できなかった場合(S4のNO)、ゴミ廃棄支援装置5は、S4の工程に戻る。
【0036】
一方、図7に示すように、撮像装置3が撮像した施設内の画像情報から物体Oの画像情報を取得できた場合、ゴミ廃棄支援装置5のゴミ判定部55は、物体画像取得部54が取得した物体Oの画像情報と、データベース6に格納されたゴミ画像情報と、を照合して、物体Oがゴミであるか否かを判定する(S5)。
【0037】
このとき、上述のように、ゴミ廃棄支援装置5のゴミ判定部55は、物体Oの画像情報と、データベース6に格納された種別毎のゴミ画像情報と、を照合して、図8に示すように、物体Oがゴミか否かを判定するだけではなく、物体Oのゴミの種別を判定するとよい。
【0038】
ちなみに、図8では、データベース6に格納されている第1の種類(例えば、燃えないゴミ)のゴミD1の画像情報と、第2の種類(例えば、ペットボトル)のゴミD2の画像情報と、第3の種類(例えば、燃えるゴミ)のゴミD3の画像情報と、物体Oの画像情報と、の照合結果として、物体Oが第1の種類のゴミD1であると判定している様子を示している。
【0039】
物体Oがゴミでない場合(S5のNO)、ゴミ廃棄支援装置5は、S4の工程に戻る。一方、物体Oがゴミの場合(S5のYES)、ゴミ廃棄支援装置5の経路生成部56は、人Pの位置情報と、データベース6に格納された廃棄場所情報と、データベース6に格納された施設の通路情報と、に基づいて、物体Oの廃棄場所を特定する(S6)。
【0040】
このとき、上述のように、物体Oの種別を判別した場合、経路生成部56は、図9に示すように、物体Oの種別情報と、データベース6に格納されたゴミの種別毎の廃棄場所情報と、を加味して、廃棄場所Sを特定するとよい。
【0041】
次に、ゴミ廃棄支援装置5の送受信部57は、廃棄場所情報を人Pが所有する携帯端末8に送信する(S7)。そして、携帯端末8は、表示装置81に物体の廃棄場所情報を表示し、人Pに廃棄場所Sまでの経路案内が必要か否かの入力を促す(S8)。但し、ゴミ廃棄支援装置5は、廃棄場所情報を表示装置4に送信すると共に、携帯端末8に廃棄場所Sまでの経路案内が必要か否かの入力を促す情報を送信してもよい。
【0042】
図10に示すように、人Pが携帯端末8の支援アプリを介して経路案内が必要との回答を入力(図10では、例えば、携帯端末8の表示装置81に表示されたRoute部分に接触)した場合(S8のYES)、ゴミ廃棄支援装置5の経路生成部56は、人Pの現在位置から廃棄場所Sまでの経路情報を生成し、送受信部57を介して表示装置4に経路情報を送信する(S9)。
【0043】
ここで、図10では、左側に携帯端末8を所有する人Pの様子を示し、右側に経路案内が必要か否かの入力を促した際の携帯端末8を示している。表示装置4は、図11に示すように、経路情報Mを表示する。これにより、人Pは、物体Oの廃棄場所Sの位置及び経路を認識することができる。ここで、図11に示すように、経路情報Mには、経路案内を開始した地点と廃棄場所Sとを結んだ案内経路の他に、当該案内経路上での人Pの現在位置などを示すとよい。
【0044】
このとき、送受信部57は、人Pの施設内の位置情報に基づいて、複数の表示装置4のうち、人Pの進行方向の側で当該人Pの直近に配置された表示装置4に経路情報Mを送信し、人Pの移動に伴って経路情報Mを当該表示装置4に表示させるとよい。これにより、人Pの移動に応じて、表示装置4に廃棄場所情報及び経路情報を表示することができる。
【0045】
また、送受信部57は、携帯端末8の表示装置81に経路情報Mを送信し、図10に示すように、当該表示装置81に経路情報Mを表示させてもよい。なお、送受信部57は、表示装置4又は携帯端末8の表示装置81の何れか一方に廃棄場所情報又は経路情報Mを送信すればよい。
【0046】
次に、ゴミ廃棄支援装置5の廃棄画像取得部58は、廃棄場所S周辺を撮像可能に当該廃棄場所Sに配置された撮像装置3から廃棄場所S周辺の画像情報を取得する(S10)。ここで、人Pが携帯端末8の支援アプリを介して経路案内が必要ないとの回答を入力した場合(S8のNO)、ゴミ廃棄支援装置5は、S10の工程に移行する。
【0047】
次に、ゴミ廃棄支援装置5の廃棄確認部59は、取得した廃棄場所S周辺の画像情報に基づいて、人Pが廃棄場所Sに物体Oを廃棄したか否かを確認する(S11)。つまり、廃棄確認部59は、人Pの位置情報と、物体Oの画像情報と、廃棄場所S周辺の画像情報と、に基づいて、廃棄場所S周辺の画像に映り込んだ人Pが物体Oを廃棄場所Sに廃棄したか否かを確認する。
【0048】
このとき、廃棄確認部59は、人Pの顔画像情報と、廃棄場所S周辺の画像情報と、を照合し、照合結果を加味することで、物体Oを廃棄した人が携帯端末8を所有する人Pであることを確認するとよい。
【0049】
送受信部57が経路情報Mを表示装置4に送信してから予め設定された第1の時間が経過するまでの間に、人Pが物体Oを廃棄場所Sに廃棄したことを確認できない場合(S11のNO)、ゴミ廃棄支援装置5は、支援処理を終了する。
【0050】
このとき、廃棄確認部59は、送受信部57が経路情報Mを表示装置4に送信してから予め設定された第2の時間が経過するまでの間に、人Pが物体Oを廃棄場所Sに廃棄しない場合、送受信部57を介して物体Oの廃棄を督促する督促情報を携帯端末8に送信するとよい。ここで、第2の時間は、第1の時間に対して短い時間であるとよい。
【0051】
一方、図12に示すように、物体Oを廃棄場所に廃棄したことを確認できた場合(S11のYES)、ゴミ廃棄支援装置5の報酬付与部60は、人Pに対して報酬を付与する(S12)。
【0052】
報酬付与部60は、例えば、図13に示すように、送受信部57を介して携帯端末8の支援アプリにポイントなどを加算する報酬情報を送信する。このとき、報酬付与部60は、物体Oのゴミの種別情報、施設内の画像情報又は外部から取得した天気情報などに基づいて、付与する報酬情報を生成するとよい。ここで、図13では、左側に携帯端末8を所有する人Pの様子を示し、右側にポイントが付与された際の携帯端末8を示している。
【0053】
このように本実施の形態のゴミ廃棄支援装置5及びゴミ廃棄支援方法は、物体Oを所持する人Pに当該物体Oの廃棄場所Sの位置を認識させることができる。そのため、物体Oを廃棄する人Pの負担を軽減することができる。特に、人Pが経路案内を希望する場合、経路情報Mを表示装置に表示するので、物体Oを廃棄する人Pの負担をより軽減することができる。
【0054】
しかも、本実施の形態のゴミ廃棄支援装置5及びゴミ廃棄支援方法は、物体Oを所持する人Pが当該物体Oを廃棄場所Sに廃棄しない場合、当該人Pが所有する携帯端末8に物体Oの廃棄を督促する督促情報を送信するので、物体Oの不法投棄を抑制することができる。
【0055】
また、本実施の形態のゴミ廃棄支援装置5及びゴミ廃棄支援方法は、携帯端末8を所有する人Pの顔画像情報と、廃棄場所S周辺の画像情報と、を照合し、照合結果を加味することで、物体Oを廃棄した人が携帯端末8を所有する人Pであることを確認するので、携帯端末8を所有する人Pが物体Oを廃棄したか否かを確実に確認することができる。
【0056】
また、本実施の形態のゴミ廃棄支援装置5及びゴミ廃棄支援方法は、複数の表示装置4のうち、物体Oを所持する人Pの進行方向の側で当該人Pの直近に配置された表示装置4に経路情報Mを表示させ、全ての表示装置4に経路情報を表示させないので、電力消費量の抑制に寄与することができる。
【0057】
また、本実施の形態のゴミ廃棄支援装置5及びゴミ廃棄支援方法は、廃棄場所Sに物体Oを廃棄した人Pに対して報酬を付与するので、人Pはゲーム感覚で楽しく物体Oを廃棄することができる。
【0058】
また、本実施の形態のゴミ廃棄支援装置5及びゴミ廃棄支援方法は、物体Oの種別を判定し、物体Oの種別に応じた廃棄場所Sを特定するので、物体Oを分別して廃棄させることができる。
【0059】
本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0060】
例えば、上記実施の形態のゴミ廃棄支援装置5は、ID取得部51、顔画像取得部52、廃棄画像取得部58、廃棄確認部59及び報酬付与部60を備えているが、ID取得部51、顔画像取得部52、廃棄画像取得部58、廃棄確認部59及び報酬付与部60の一部、または全てを省略してもよい。
【0061】
例えば、上記実施の形態では、経路案内が必要か否かの回答を人Pに促した後に、経路情報Mを生成しているが、経路案内が必要か否かの回答を人Pに促すことなく、経路情報Mを生成してもよい。要するに、上記実施の形態のゴミ廃棄支援装置5は、例えば、少なくとも人Pの要求に応じて当該人Pに経路情報Mを提供できればよい。
【0062】
例えば、上記実施の形態では、施設内で移動する人が物体を廃棄することを前提に説明しているが、施設内に限らず、屋外であっても、略同様に実施することができる。
【0063】
例えば、上記実施の形態では、本開示をハードウェアの構成として説明したが、本開示は、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0064】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0065】
1 ゴミ廃棄支援システム
2 認証装置、21 ID読み取り部、22 撮像部
3 撮像装置
4 表示装置
5 ゴミ廃棄支援装置
51 ID取得部、52 顔画像取得部、53 位置取得部、54 物体画像取得部、55 ゴミ判定部、56 経路生成部、57 送受信部、58 廃棄画像取得部、59 廃棄確認部、60 報酬付与部
6 データベース
7 ネットワーク
8 携帯端末、81 表示装置
M 経路情報
O 物体
P 人
S 廃棄場所
図1
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