(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142199
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】バッテリ
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20220922BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220922BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20220922BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
H01M50/244 A
H02J7/00 301B
H01M50/247
H05K5/03 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021042284
(22)【出願日】2021-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】藤本 淳司
【テーマコード(参考)】
4E360
5G503
5H040
【Fターム(参考)】
4E360AB02
4E360AB22
4E360AB24
4E360AB25
4E360AB42
4E360BB04
4E360BB23
4E360BC03
4E360CA02
4E360EA18
4E360ED02
4E360ED03
4E360FA12
4E360GA07
4E360GB26
4E360GB46
5G503FA03
5H040AA07
5H040AS12
5H040AY02
5H040CC13
5H040CC20
5H040CC42
(57)【要約】
【課題】複雑なロック機構を採用することなく、意図しないバッテリの外れを防止可能な構成を提供する。
【解決手段】延出部33aによる装着部13の係合凹部13aへの係合を制御するスライド部34aは、筐体本体31の組付面31cに対して対向面35aにて対向した状態で対向面35aと組付面31cとの距離が変化するようにスライド可能に筐体本体31に組み付けられる。そして、組付面31cと対向面35aとの間に介在するように組付面31cに着脱可能に規制部40aが組み付けられることでスライド部34aのスライドが規制される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末の電力供給源となるバッテリであって、
筐体本体と、
前記筐体本体の組付面に対して対向面にて対向した状態で前記対向面と前記組付面との距離が変化するようにスライド可能に前記筐体本体に組み付けられるスライド部と、
前記携帯端末のバッテリ装着部に当該バッテリが装着された状態で前記スライド部のロック方向へのスライドに応じて前記筐体本体から延出することで前記バッテリ装着部の係合部に係合し、前記スライド部がロック解除方向にスライドすることで前記係合部との係合が解除される延出部と、
前記組付面と前記対向面との間に介在するように前記組付面に着脱可能に組み付けられることで前記スライド部のスライドを規制する規制部と、
を備えることを特徴とするバッテリ。
【請求項2】
前記規制部は、前記組付面に対して前記対向面側からネジ止めされることで組み付けられることを特徴とする請求項1に記載のバッテリ。
【請求項3】
前記ネジ止めに使用されるネジの頭部は、専用工具で締結及び締結解除可能に、特定の溝形状を有するように形成されることを特徴とする請求項2に記載のバッテリ。
【請求項4】
前記規制部は、前記組付面への組付け時において前記携帯端末の背面側を構成する面が、前記筐体本体における前記携帯端末の背面側を構成する面に沿うように形成されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のバッテリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末の電力供給源となるバッテリに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯端末の電力供給源となるバッテリには、携帯端末本体に対して着脱可能な着脱式と着脱不能に携帯端末本体に組み込まれる組み込み式とがある。バッテリを着脱式とするメリットとしては、例えば、作業中に充電不足になっても、充電済の予備電池に交換することでその作業を継続でき、経年劣化等によってバッテリの性能が低下しても、新たなバッテリに容易に交換することができる。
【0003】
通常、携帯端末本体に装着されたバッテリは、ロックレバー等をロック解除状態に操作することで取り外し可能になるが、不用意にロックレバー等に触れたことでロック解除状態となったために、意図しないバッテリの外れが生じてしまうという問題がある。
【0004】
このような問題を解決するため、例えば、下記特許文献1に開示されるバッテリパックのロック構造が知られている。このバッテリパックのロック構造では、スライド操作部の移動に応じて収納部に収納されたバッテリパックを着脱自在にロックするメインロックに加えて、このメインロックのスライド操作部の移動を規制するサブロックがさらに設けられている。これにより、不用意にメインロックに手や他のものが触れても、サブロックによってメインロックのスライド操作部の移動が規制されるため、意図しないバッテリパックの外れが抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述のようにメインロックとサブロックとの2つのロック部材の組み合わせで意図しないバッテリの外れを抑制するような複雑なロック機構では、その機構部分が携帯端末の落下等の影響を受けやすく、落下等によっていずれかのロック部材が損傷すると、着脱操作等ができなくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、複雑なロック機構を採用することなく、意図しないバッテリの外れを防止可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
携帯端末(10)の電力供給源となるバッテリ(30)であって、
筐体本体(31)と、
前記筐体本体の組付面(31c,31d)に対して対向面(35a)にて対向した状態で前記対向面と前記組付面との距離が変化するようにスライド可能に前記筐体本体に組み付けられるスライド部(34a,34b)と、
前記携帯端末のバッテリ装着部(13)に当該バッテリが装着された状態で前記スライド部のロック方向へのスライドに応じて前記筐体本体から延出することで前記バッテリ装着部の係合部(13a,13b)に係合し、前記スライド部がロック解除方向にスライドすることで前記係合部との係合が解除される延出部(33a,33b)と、
前記組付面と前記対向面との間に介在するように前記組付面に着脱可能に組み付けられることで前記スライド部のスライドを規制する規制部(40a,40b)と、
を備えることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、延出部による携帯端末のバッテリ装着部の係合部への係合を制御するスライド部は、筐体本体の組付面に対して対向面にて対向した状態で対向面と組付面との距離が変化するようにスライド可能に筐体本体に組み付けられる。そして、組付面と対向面との間に介在するように組付面に着脱可能に規制部が組み付けられることでスライド部のスライドが規制される。
【0010】
これにより、不用意にスライド部に手や他のものが触れても、組付面に組み付けられた規制部によってスライド部のスライドが規制されるため、意図せずバッテリがバッテリ装着部から外れることもない。特に、筐体本体の組付面とスライド部の対向面との間に介在するように規制部を組み付けるだけでよいので、複雑なロック機構を採用することなく、意図しないバッテリの外れを防止することができる。
【0011】
請求項2の発明では、規制部は、組付面に対して対向面側からネジ止めされることで組み付けられる。規制部によるスライド部の規制を解除してバッテリを携帯端末本体から取り外すためには、まず、規制部を筐体本体から取り外す必要がある。組付面と対向面との距離が短い場合には、ネジ止めするネジに対してドライバーなどを対向面側から押し当てることが困難になるため、専用工具が必要になる。すなわち、専用工具が無ければ、規制部を筐体本体から取り外すこと、すなわち、バッテリを携帯端末本体から取り外すことが困難になるので、バッテリを取り外した際に露出するバッテリ装着部のカードスロットに挿入されたSIMカード等の記憶媒体の盗難防止を図ることができる。
【0012】
請求項3の発明では、ネジ止めに使用されるネジの頭部は、専用工具で締結及び締結解除可能に、特定の溝形状を有するように形成されるため、規制部を筐体本体から取り外すことがより困難になり、上述した記憶媒体の盗難防止効果をより一層高めることができる。
【0013】
請求項4の発明では、規制部は、組付面への組付け時において携帯端末の背面側を構成する面が、筐体本体における携帯端末の背面側を構成する面に沿うように形成される。これにより、携帯端末の背面側において、組付面に組み付けられた規制部が筐体本体から突出することもないので、規制部が組み付けられた携帯端末を充電台等に円滑に載置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係るバッテリを装着した携帯端末を示す正面図である。
【
図4】
図1の携帯端末の電気的構成を例示するブロック図である。
【
図7】延出部33a及びスライド部34a等に関する分解斜視図である。
【
図8】
図8(A)は、規制部を装着する前のスライド部等の状態を説明する拡大説明図であり、
図8(B)は、規制部を装着した後のスライド部等の状態を説明する拡大説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、本発明のバッテリを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1~
図3に示すように、本実施形態に係るバッテリ30をバッテリパックとして携帯端末本体11に装着して構成される携帯端末10は、QRコード(登録商標)等の外部の情報を読み取り、バッテリで駆動するタッチパネル式の読取装置として構成される。この携帯端末10は、筐体12によってバッテリ30を除く携帯端末本体11の外郭が構成され、この筐体12内に各種電子部品が収容されている。
【0016】
筐体12の背面側には、電力供給源となるバッテリ30を装着するための装着部13が設けられており、この装着部13にバッテリ30が装着されることで、
図1~
図3に示す携帯端末10が構成される。装着部13の上端側には、バッテリ30の凸部31aが嵌り込む凹部(図示略)が形成され、装着部13の下端側には、バッテリ30の延出状態の延出部33a,33bがそれぞれ係合する係合凹部13a,13bが形成されている。また、装着されたバッテリ30によって覆われる装着部13の底面には、バッテリ30の接続端子32に接触する接続端子14(
図4参照)やSDカードやSIMカード等が挿入されるカードスロットなどが設けられている。なお、装着部13は、「バッテリ装着部」の一例に相当し、係合凹部13a,13bは、「係合部」の一例に相当し得る。
【0017】
携帯端末本体11は、
図4に示すように、CPU等からなる制御部21、半導体メモリ等からなる記憶部22、カメラとして構成される撮像部23、制御部21によって表示内容が制御されるタッチパネル24、タッチパネル24に対するタッチ操作やキー操作に応じた信号を制御部21に出力する操作部25、外部機器等と通信するための通信部26、接続端子14を介してバッテリ30から電力が供給される電源部27などを備えている。
【0018】
次に、バッテリ30の具体的構成について、図面を参照して説明する。
図5及び
図6に示すように、バッテリ30は、略平板状の外郭を構成する筐体本体31と、この筐体本体31内に収容されるバッテリセル(図示略)とを備えるように構成されている。装着時に装着部13の底面に対向する筐体本体31の面には、接触した接続端子14を介してバッテリセルからの電力を供給するための接続端子32が配置されている(
図4参照)。なお、
図5及び
図6では、説明の便宜上、後述する規制部40a及び規制部40bを図示しているが、装着部13から取り外されたバッテリ30には、規制部40a及び規制部40bを取り付ける必要はない。
【0019】
筐体本体31の長手方向一側には、装着部13への装着時に上端側の凹部に嵌り込む凸部31aが形成されている。また、筐体本体31の長手方向他側には、一対の延出部33a,33b及び一対のスライド部34a,34bが設けられている。
【0020】
延出部33aは、装着部13に当該バッテリ30が装着された状態で、その延出端が筐体本体31内から外方に延出して装着部13における係合凹部13aに係合することで、ロック状態になる。この延出部33aは、スライド部34aのロック方向へのスライドに応じてその延出端が上述のように延出し、スライド部34aがロック解除方向にスライドすることで筐体本体31内に入り込んで係合凹部13aとの係合が解除されるように構成されている。
【0021】
図7に示すように、スライド部34aは、ロック解除時にユーザによって操作される操作部35と、筐体本体31に対してスライド可能に支持されるガイド部36とを備えている。ガイド部36は、ロック解除方向へのスライド時に、開口31bを介して筐体本体31内に案内されるように支持されている。このガイド部36の支持構造によって、スライド部34aは、開口31bの上縁を形成する筐体本体31の組付面31cに対して操作部35の対向面35aにて対向した状態で、対向面35aと組付面31cとの距離が変化するようにスライド可能に筐体本体31に組み付けられる。この組み付け状態では、スライド部34aは、ガイド部36にて、ばね部材等からなる付勢部37によって常時ロック方向に付勢されている。
【0022】
延出部33b及びスライド部34bは、延出部33a及びスライド部34aと対称形状である。スライド部34bは、スライド部34aにおける組付面31cに相当する筐体本体31の組付面31dに対して、その操作部35の対向面35aにて対向した状態で、対向面35aと組付面31dとの距離が変化するようにスライド可能に筐体本体31に組み付けられる。そして、スライド部34bのロック方向へのスライドに応じて延出部33bの延出端が係合凹部13bに係合することでロック状態になり、スライド部34bがロック解除方向にスライドすることで延出部33bが筐体本体31内に入り込んで係合凹部13bとの係合が解除されることでロック解除状態になる。
【0023】
また、バッテリ30は、装着部13に装着されたロック状態において、スライド部34aのスライドを規制するための規制部40aとスライド部34bのスライドを規制するための規制部40bとを備えている。規制部40aは、装着部13に装着されたロック状態での組付面31cに対して着脱可能に組み付けられるもので、装着時に使用する締結用の締結孔41aが形成される締結部41と、装着時に操作部35の対向面35aに当接する当接部42とを備えている。すなわち、規制部40aは、ロック状態で筐体本体31の組付面31cに装着されて、組付面31cと対向面35aとの間に介在することで、スライド部34aのスライドを規制するように機能する。
【0024】
締結部41における締結孔41aは、上記装着時に操作部35の対向面35aに向かうように形成される。また、締結部41は、組付面31cへの組付け時において携帯端末10の背面側を構成する面41bが、筐体本体31における携帯端末10の背面側を構成する面31eに沿うように形成される。
【0025】
規制部40bは、規制部40aと対称形状であり、上述した締結部41及び当接部42を備えるように構成されている。この規制部40bは、装着部13に装着されたロック状態で筐体本体31の組付面31dに装着されて、この組付面31dとスライド部34bの対向面35aとの間に介在することで、スライド部34bのスライドを規制するように機能する。
【0026】
このように構成されるバッテリ30は、指でスライド部34a,34bをそれぞれロック解除方向(互いに近づく方向)にスライドさせて延出部33a,33bが筐体本体31内に入り込むことで、装着部13に装着可能な状態になる。この状態でバッテリ30を装着部13に装着した後に、スライド部34a,34bから指が離されると、スライド部34a,34bがそれぞれロック方向にスライドして延出部33a,33bがそれぞれ係合凹部13a,13bに係合することで、バッテリ30が装着部13から取り外し不能になるロック状態になる(
図8(A)参照)。
【0027】
このロック状態時に、規制部40aを、締結孔41aを介したネジ50によって筐体本体31の組付面31cに締結固定するとともに、規制部40bを、同様にして筐体本体31に締結固定することで、スライド部34a及びスライド部34bのスライドが規制される(
図8(B)参照)。締結孔41aは、操作部35の対向面35aに向かうように形成されており、締結部41と操作部35との距離が短いため、後述する専用工具を利用してネジ50が締め付けられる。
【0028】
この規制状態では、不用意にスライド部34a,34bの操作部35に触れたとしても、スライド部34aやスライド部34bがスライドできないので、意図せずにロック状態が解除されることもない。
【0029】
そして、規制部40a,40bによるスライド部34a,34bの規制を解除してバッテリ30を装着部13から取り外す場合には、規制部40a,40bを筐体本体31から取り外す必要がある。組付面31c,31dと対向面35aとの距離が短いため、ネジ止めするネジ50に対してドライバーなどを対向面側から押し当てることが困難になるため、専用工具が必要になる。すなわち、専用工具が無ければ、規制部40a,40bを筐体本体31から取り外すこと、すなわち、バッテリ30を携帯端末本体11から取り外すことが困難になる。
【0030】
このため、本実施形態では、ネジ押し付け側がL字状等に屈曲した専用工具を利用する。この専用工具を利用して、ネジ50を取り外して規制部40a及び規制部40bを取り除くことで、スライド部34a及びスライド部34bがスライド可能な状態になる。
【0031】
このように規制部40a,規制部40bを取り除いた状態で、スライド部34a及びスライド部34bをロック解除方向にスライドさせることで(
図8(A)の矢印F参照)、延出部33a,33bが筐体本体31内に入り込んで係合凹部13a,13bとの係合が解除される。これにより、ロック解除状態となり、バッテリ30を装着部13から取り外し可能な状態になる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態に係るバッテリ30では、延出部33aによる装着部13の係合凹部13aへの係合を制御するスライド部34aは、筐体本体31の組付面31cに対して対向面35aにて対向した状態で対向面35aと組付面31cとの距離が変化するようにスライド可能に筐体本体31に組み付けられる。そして、組付面31cと対向面35aとの間に介在するように組付面31cに着脱可能に規制部40aが組み付けられることでスライド部34aのスライドが規制される。同様に、延出部33bによる装着部13の係合凹部13bへの係合を制御するスライド部34bは、筐体本体31の組付面31dに対して対向面35aにて対向した状態で対向面35aと組付面31dとの距離が変化するようにスライド可能に筐体本体31に組み付けられる。そして、組付面31dと対向面35aとの間に介在するように組付面31dに着脱可能に規制部40bが組み付けられることでスライド部34bのスライドが規制される。
【0033】
これにより、不用意にスライド部34a,34bに手や他のものが触れても、組付面31c,31dに組み付けられた規制部40a,40bによってスライド部34a,34bのスライドが規制されるため、意図せずバッテリ30が装着部13から外れることもない。特に、筐体本体31の組付面31c,31dとスライド部34a,34bの対向面35aとの間に介在するように規制部40a,40bを組み付けるだけでよいので、複雑なロック機構を採用することなく、意図しないバッテリ30の外れを防止することができる。さらに、バッテリ30の落下防止が図れるだけでなく、意図せずにバッテリ30が外れたために装着部13を介して砂塵などが入り込むことも防止することができる。
【0034】
そして、規制部40a,40bは、組付面31c,31dに対して対向面側からネジ50にてネジ止めされることで組み付けられる。これにより、上述したような専用工具が無ければ、規制部40a,40bを筐体本体31から取り外すこと、すなわち、バッテリ30を携帯端末本体11から取り外すことが困難になるので、バッテリ30を取り外した際に露出する装着部13のカードスロットに挿入されたSDカードやSIMカード等の記憶媒体の盗難防止を図ることができる。
【0035】
なお、ネジ止めに使用されるネジ50の頭部は、専用工具で締結及び締結解除可能に、特定の溝形状(例えば、星形形状など)を有するように形成されてもよい。これにより、規制部40a,40bを筐体本体31から取り外すことがより困難になり、上述した記憶媒体の盗難防止効果をより一層高めることができる。
【0036】
そして、規制部40a,40bは、組付面31c,31dへの組付け時において携帯端末10の背面側を構成する面41bが、筐体本体31における携帯端末10の背面側を構成する面31eに沿うように形成される。これにより、携帯端末10の背面側において、組付面31c,31dに組み付けられた規制部40a,40bが筐体本体31から突出することもないので、規制部40a,40bが組み付けられた携帯端末10を充電台等に円滑に載置することができる。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)意図しないバッテリ30の外れを防止するために、ロック状態において、規制部40a及び規制部40bの双方が組付面31cと組付面31dとに組み付けられることに限らず、規制部40a及び規制部40bの一方が対応する組付面に組み付けられてもよい。
【0038】
(2)本発明に係るバッテリ30は、上述した携帯端末10のようなタッチパネル式の携帯端末に装着されるバッテリとして構成されることに限らず、例えば、テンキーやファンクションキー等が設けられる携帯端末や無線タグ等を読み書きする非接触通信機能等を有する携帯端末に装着されるバッテリとして構成されてもよい。
【符号の説明】
【0039】
10…携帯端末
13…収容部(バッテリ収容部)
13a,13b…係合凹部(係合部)
30…バッテリ
31…筐体本体
31c,31d…組付面
33a,33b…延出部
34a,34b…スライド部
35…操作部
35a…対向面
36…ガイド部
37…付勢部
40a,40b…規制部
41…締結部
42…当接部
50…ネジ