(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014221
(43)【公開日】2022-01-19
(54)【発明の名称】血液測定装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1455 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
A61B5/1455
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020116444
(22)【出願日】2020-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】513139873
【氏名又は名称】LOOK TEC株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】504145364
【氏名又は名称】国立大学法人群馬大学
(74)【代理人】
【識別番号】100147913
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 義敬
(74)【代理人】
【識別番号】100091605
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100197284
【弁理士】
【氏名又は名称】下茂 力
(72)【発明者】
【氏名】小倉 仁
(72)【発明者】
【氏名】竹沢 幸一
(72)【発明者】
【氏名】浅尾 高行
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL05
4C038KL07
4C038KX01
4C038KY01
(57)【要約】
【課題】被測定部位の厚みを均一にした状態でグルコース量等を測定することが出来る血液測定装置を提供する。
【解決手段】血液測定装置10は、発光部11と、受光部19と、発光部11を支える発光支持部21と、受光部19を支える受光支持部22と、発光支持部21と前記受光支持部との間で移動可能に配置された移動押圧部46と、を具備する。また、移動押圧部46は、発光支持部21の側に接近することで、被測定部位18を挿入することが可能となる挿入状態となり、受光支持部22の側に接近することで、被測定部位18を押圧し、被測定部位18に光線を照射して測定を行う測定状態となる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定部位を透過または反射した光線に基づいて血液に含まれる成分を測定する血液測定装置であり、
前記被測定部位を透過または反射する前記光線を射出する発光部と、
前記被測定部位を透過または反射した前記光線を受光する受光部と、
前記発光部を支える発光支持部と、
前記受光部を支える受光支持部と、
前記発光支持部と前記受光支持部との間で移動可能に配置された移動押圧部と、を具備し、
前記移動押圧部は、
前記発光支持部の側に接近することで、前記光線の光路に前記被測定部位を挿入することが可能となる挿入状態となり、
前記受光支持部の側に接近することで、前記被測定部位を押圧し、前記被測定部位に前記光線を照射して測定を行う測定状態となることを特徴とする血液測定装置。
【請求項2】
前記移動押圧部を移動させる移動機構は、
カムシャフトと、
前記カムシャフトに相対回転不能に取り付けされ、前記移動押圧部を移動させるカムと、
前記カムシャフトに相対回転不能に取り付けされたレバーと、を有することを特徴とする請求項1に記載の血液測定装置。
【請求項3】
前記移動押圧部に付勢力を付与するスプリングが配置されることを特徴とする請求項2に記載の血液測定装置。
【請求項4】
前記移動押圧部は、挿入孔を有し、
前記発光支持部は、前記光線が通過する筒状部を有し、
前記挿入状態および前記測定状態において、前記筒状部は前記挿入孔に挿入されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の血液測定装置。
【請求項5】
前記移動押圧部は移動当接部を有し、
前記受光支持部は受光側当接部を有し、
前記挿入状態では、前記移動当接部と前記受光側当接部とは、前記被測定部位の厚み以上に離れ、
前記測定状態では、前記移動当接部と前記受光側当接部とは、前記被測定部位の厚み以下に接近することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の血液測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体等の被測定部位の内部に於ける血液中含有成分量を光学的に計測する血液測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被測定部位の内部における糖分を検出する方法として、侵襲法と非侵襲法がある。侵襲法とは、例えば人体の指先等より採血を行い、その血液を用いてグルコース量を測定する方法である。非侵襲法とは、人体から血液を採取すること無く、人体の外部に配置されたセンサでグルコース量を測定する方法である。正確なグルコース量算出のためには侵襲法が一般的であるが、ユーザの苦痛軽減や利便性向上のために非侵襲法による算出装置が望まれている。
【0003】
非侵襲法でグルコース量を測定する装置の一例として、近赤外光等を人体に照射することで光学的に測定するものが知られている。
【0004】
また、グルコース量の光学的測定装置として、近赤外光のグルコースによる吸収量の差異を検出するものがある。具体的には、この装置では、近赤外光をある部位において透過させ、その透過光量からグルコース量を測定する(例えば特許文献1、特許文献2)。
【0005】
しかしながら、上記した各特許文献に記載された非侵襲法によるグルコース量の測定装置では、グルコース量を必ずしも正確に測定できるとは言えない課題があった。
【0006】
具体的には、特許文献1に記載された測定技術では、グルコース酸化酵素法によりグルコース量を算出しているため、グルコース量の算出が煩雑である課題があった。また、特許文献2に記載された測定技術では、光学的手法によりグルコース量を計測しているものの、糖尿病の可能性を判定できる程度であり、グルコース量を定量的に測定できるには至っていない。
【0007】
上記事項を鑑みて、本出願人は、特許文献3に記載されている装置を発明した。当該装置は、波長が異なる複数の発光部位を有する受光部と、アクチュエータと、グルコース量を推定してアクチュエータの動作を制御する演算制御部と、を具備している。また演算制御部は、被測定部位に光線を照射する発光部位を、アクチュエータにより、被測定部位を貫通するように規定された光軸の軸上に移動させる。かかる装置により、波長が異なる各光線に於いて、各光線が通過する光路および光路長が統一される。よって、各光線の光学的条件が均一化されることから、被測定部位を透過または反射した各光線の受光強度に基づいて、血液中含有成分量を正確に計測することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3093871号公報
【特許文献2】特許第3692751号公報
【特許文献3】特願2019-121746号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献3に記載された発明では、被測定部位としてフィンガーウェブを採用する事項は記載されているものの、フィンガーウェブの厚みは被検者によって異なる。よって、被検者のフィンガーウェブの厚みの差異が、グルコース量の測定値に悪影響を与え、正確な測定を阻害してしまう課題があった。かかる課題は、グルコース量以外の物量を測定する場合にも想定される。
【0010】
本発明はこの様な問題点を鑑みて成されたものであり、本発明の目的は、被測定部位の厚みを均一にした状態でグルコース量等を測定することが出来る血液測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、被測定部位を透過または反射した光線に基づいて血液に含まれる成分を測定する血液測定装置であり、前記被測定部位を透過または反射する前記光線を射出する発光部と、前記被測定部位を透過または反射した前記光線を受光する受光部と、前記発光部を支える発光支持部と、前記受光部を支える受光支持部と、前記発光支持部と前記受光支持部との間で移動可能に配置された移動押圧部と、を具備し、前記移動押圧部は、前記発光支持部の側に接近することで、前記光線の光路に前記被測定部位を挿入することが可能となる挿入状態となり、前記受光支持部の側に接近することで、前記被測定部位を押圧し、前記被測定部位に前記光線を照射して測定を行う測定状態となることを特徴とする。
【0012】
更に、本発明では、前記移動押圧部を移動させる移動機構は、カムシャフトと、前記カムシャフトに相対回転不能に取り付けされ、前記移動押圧部を移動させるカムと、前記カムシャフトに相対回転不能に取り付けされたレバーと、を有することを特徴とする。
【0013】
更に、本発明では、前記移動押圧部に付勢力を付与するスプリングが配置されることを特徴とする。
【0014】
更に、本発明では、前記移動押圧部は、挿入孔を有し、前記発光支持部は、前記光線が通過する筒状部を有し、前記挿入状態および前記測定状態において、前記筒状部は前記挿入孔に挿入されていることを特徴とする。
【0015】
更に、本発明では、前記移動押圧部は移動当接部を有し、前記受光支持部は受光側当接部を有し、前記挿入状態では、前記移動当接部と前記受光側当接部とは、前記被測定部位の厚み以上に離れ、前記測定状態では、前記移動当接部と前記受光側当接部とは、前記被測定部位の厚み以下に接近することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、被測定部位を透過または反射した光線に基づいて血液に含まれる成分を測定する血液測定装置であり、前記被測定部位を透過または反射する前記光線を射出する発光部と、前記被測定部位を透過または反射した前記光線を受光する受光部と、前記発光部を支える発光支持部と、前記受光部を支える受光支持部と、前記発光支持部と前記受光支持部との間で移動可能に配置された移動押圧部と、を具備し、前記移動押圧部は、前記発光支持部の側に接近することで、前記光線の光路に前記被測定部位を挿入することが可能となる挿入状態となり、前記受光支持部の側に接近することで、前記被測定部位を押圧し、前記被測定部位に前記光線を照射して測定を行う測定状態となることを特徴とする。従って、本発明によれば、挿入状態と測定状態で移動する移動押圧部を有していることで、測定状態に於いて被測定部位を押圧することで、被測定部位を所定の厚みにすることができ、血糖値等の血液に関するパラメータを正確に測定することが出来る。
【0017】
更に、本発明では、前記移動押圧部を移動させる移動機構は、カムシャフトと、前記カムシャフトに相対回転不能に取り付けされ、前記移動押圧部を移動させるカムと、前記カムシャフトに相対回転不能に取り付けされたレバーと、を有することを特徴とする。従って、本発明によれば、ユーザは、レバーを回転させることでカムを回転させ、発光支持部と受光支持部との相対距離を自在に変化させることができる。
【0018】
更に、本発明では、前記移動押圧部に付勢力を付与するスプリングが配置されることを特徴とする。従って、本発明によれば、カムの押圧力およびスプリングの付勢力で、移動押圧部の位置を精密に制御できる。
【0019】
更に、本発明では、前記移動押圧部は、挿入孔を有し、前記発光支持部は、前記光線が通過する筒状部を有し、前記挿入状態および前記測定状態において、前記筒状部は前記挿入孔に挿入されていることを特徴とする。従って、本発明によれば、挿入状態および測定状態において、筒状部が挿入孔に挿入されていることで、光路を常に筒状部により覆うことができる。
【0020】
更に、本発明では、前記移動押圧部は移動当接部を有し、前記受光支持部は受光側当接部を有し、前記挿入状態では、前記移動当接部と前記受光側当接部とは、前記被測定部位の厚み以上に離れ、前記測定状態では、前記移動当接部と前記受光側当接部とは、前記被測定部位の厚み以下に接近することを特徴とする。従って、本発明によれば、挿入状態に於いては移動当接部と受光側当接部との間に容易に被測定部位を挿入でき、測定状態においては被測定部位を移動当接部と受光側当接部とで挟むことで、被測定部位の厚みを一定化し、これにより光学的条件を揃え、グルコース量を正確に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施形態に係る血液測定装置を示す図であり、(A)は血液測定装置を示す斜視図であり、(B)は被測定部位の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る血液測定装置を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る血液測定装置を示す図であり、(A)は切開斜視図であり、(B)は側方断面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る血液測定装置を示す接続図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る血液測定装置の挿入状態を示し、(A)は血液測定装置を前方から見た斜視図であり、(B)は血液測定装置を後方から見た斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る血液測定装置の測定状態を示し、(A)は血液測定装置を前方から見た斜視図であり、(B)は血液測定装置を後方から見た斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る血液測定装置の横方向に関する効果を示すグラフであり、(A)、(B)および(C)は積分球部を有さない比較例の血液測定装置による結果を示し、(D)、(E)および(F)は積分球部を有する本実施形態による結果を示している。
【
図8】本発明の実施形態に係る血液測定装置の縦方向に関する効果を示すグラフであり、(A)、(B)および(C)は積分球部を有さない比較例の血液測定装置による結果を示し、(D)、(E)および(F)は積分球部を有する本実施形態による結果を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態に係る血液測定装置10を図面に基づき詳細に説明する。以下の説明では、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。本実施形態では、血液測定装置10が計測する血液中含有成分量の一例として、グルコース量を採用している。
【0023】
図1は、血液測定装置10の概略的構成を示す図である。
図1(A)は血液測定装置10を示す斜視図であり、(B)は被測定部位18の一例を示す図である。
【0024】
図1(A)を参照して、血液測定装置10は、発光部11と、受光部19と、積分球部14と、を主要に具備している。
図1(A)では、発光部11は、積分球部14に内蔵されるので図示されていない。同様に、受光部19は、受光カバー部24に内蔵されるので図示されていない。
【0025】
血液測定装置10の機能は、光線を被測定部位18である人体に照射し、人体を透過または反射した光線の強度から、非侵襲法により人体のグルコース量を計測することにある。ここで、グルコース量とは、血中あるいは間質のグルコース量である。また、グルコース量は、血糖値等と称されることもある。
【0026】
血液測定装置10の概略的構成は、発光部11を支える発光支持部21と、受光部19を支える受光支持部22と、移動押圧部46と、移動押圧部46を上下方向に移動する移動機構41と、を具備する。血液測定装置10の具体的な構成は、
図2等を参照して後述する。
【0027】
図1(B)を参照して、グルコース量を測定するための被測定部位18としては、指先、耳たぶ、フィンガーウェブ等を採用できる。これらの中でも、被測定部位18としては、含有される脂肪分が少なく、厚みの個人差が小さく、且つ、太い血管が形成されていないフィンガーウェブが好適である。
【0028】
後述するように、血液測定装置10を用いてグルコース量を測定する際には、ユーザが、受光カバー部24と移動押圧部46との間に、被測定部位18としてのフィンガーウェブを配置し、フィンガーウェブに対して光線を透過させ、フィンガーウェブを透過した光線の強度からグルコース量を算出する。グルコース量の詳細な測定方法は後述する。
【0029】
図2は、血液測定装置10を示す分解斜視図である。上記したように、血液測定装置10は、発光支持部21と、受光支持部22と、移動押圧部46と、移動機構41と、を主要に有している。
【0030】
発光支持部21は、積分球部14や発光部11等を支持する部位である。発光支持部21の前方部分に積分球部14およびモニタ受光部20が固定されている。また、発光支持部21の後方側を上下方向に貫通する支持シャフト挿通孔33が形成されている。ここでは、2つの支持シャフト挿通孔33が形成されている。支持シャフト挿通孔33には、後述する支持シャフト32が挿通される。また、発光支持部21の後端部分を左右方向に貫通するカムシャフト挿通孔31が形成されている。カムシャフト挿通孔31には、後述するカムシャフト29が挿通される。更に、発光支持部21の後端部であって左右方向中央部を切り欠くことで、切欠部48が形成されている。切欠部48には、後述するカム28が収納される。発光支持部21の下面は、受光支持部22の上面に固定されている。
【0031】
発光支持部21の前方部分には、積分球部14が固定されている。積分球部14は、ここでは図示しない発光部11から照射される光を乱反射することで均一化する機能を有する。積分球部14の前側上部にはモニタ受光部20が取りつけられている。モニタ受光部20は、積分球部14の内部から光線を受光し、当該光線の強度をモニタする素子である。
【0032】
受光支持部22は、下方から、台座部44、支柱部45および受光支持上部47を有している。
【0033】
台座部44は、血液測定装置10を全体的に支持する台座であり、その上面に受光配置部39が取りつけられている。受光配置部39の上面に受光部19が配置されている。
【0034】
受光カバー部24は、台座部44の上面で、受光配置部39および受光部19を被覆する中空部材である。受光カバー部24の上面を略円形に開口することで受光入口部25が形成されている。上方から見た場合、受光部19は、受光入口部25の範囲内に収納されている。かかる構成により、ここでは図示しない発光部11から照射された光線を、受光入口部25を経由して受光部19に照射させることができる。また、受光カバー部24の上面であって、受光入口部25の周囲には略平坦な受光側当接部43が形成されている。受光側当接部43は、グルコース量を測定する際に、ユーザのフィンガーウェブの下面が接触する部位である。
【0035】
支柱部45は、台座部44の後端から上方に向かって略壁状に伸びる部材である。
【0036】
受光支持上部47は、支柱部45の上部に形成された部位であり、発光支持部21が固定される部位である。また、受光カバー部24の左右方向の両端部近傍を前方に向かって突出させることで、ガイド部49が形成されている。
【0037】
移動押圧部46は、受光支持上部47の前側に、上下方向に沿って移動可能なように配置されている。移動押圧部46の後側面は、受光支持上部47の前面に当接している。また、移動押圧部46の後端部における左方側面および右方側面は、ガイド部49に当接している。かかる構成により、使用状況下に於ける移動押圧部46の上下方向に沿う移動が、好適にガイドされている。
【0038】
移動押圧部46の前端を円形に貫通することで挿入孔36が形成されている。挿入孔36には、積分球部14の筒状部35が移動可能に挿入される。また、移動押圧部46の前端近傍の下面には移動当接部42が形成されている。使用状況下に於いて、移動当接部42は被測定部位18であるフィンガーウェブの上面を上方から押圧する。
【0039】
移動押圧部46の後端部上面に円柱状の支持シャフト32が固定されている。ここでは2つの支持シャフト32が立設されている。支持シャフト32はスプリング34に挿通されている。スプリング34は、移動押圧部46を下方に向かって付勢する付勢手段であり、その下端は移動押圧部46の上面に当接し、その上端は発光支持部21の上面に当接する。また、支持シャフト32の中間部分は、発光支持部21の支持シャフト挿通孔33を摺動可能に挿通する。更に、支持シャフト32の上端は、当接部37の当接挿入孔38に固定される。かかる構成により、移動押圧部46、支持シャフト32および当接部37は、支持シャフト32により付勢された状態で、レバー27の操作に応じて、上下方向に移動する。
【0040】
当接部37は、発光支持部21の上方に配置された部材であり、上記したように、支持シャフト32の上端を固定するための当接挿入孔38が形成されている。また、当接部37の後方下面には、下記するカム28が当接する。
【0041】
移動機構41は、カムシャフト29と、カム28と、レバー27と、を有する。移動機構41は、移動押圧部46を上下方向に移動させる機構である。
【0042】
カムシャフト29は、円柱状の棒部材であり、発光支持部21のカムシャフト挿通孔31に挿通される。
【0043】
カム28は、カムシャフト29の左端または中央に相対回転不能に取り付けされている。また、レバー27は、カムシャフト29の右端部分または両端部分に相対回転不能に取りつけられている。ユーザがレバー27を時計回りに回転させると、共に回転するカム28が当接部37の下面を上昇させ、それに伴い、支持シャフト32および移動押圧部46も上昇し、下記する挿入状態となる。一方、ユーザがレバー27を反時計回りに回転させると、共に回転するカム28が当接部37の下面を押圧しないようになり、スプリング34の付勢力により、支持シャフト32および移動押圧部46が下降し、下記する測定状態となる。
【0044】
図3は、血液測定装置10の内部構成を示す図であり、
図3(A)は切開斜視図であり、
図3(B)は側方断面図である。
【0045】
図3(A)および
図3(B)を参照して、積分球部14の内部には反射面26が形成されている。反射面26は、積分球部14の内面であり、球状または略球状の曲面形状を呈している。反射面26は、好適には粗面とされている。反射面26が粗面であることで、反射面26で光線を乱反射することができ、反射面26で複数回の乱反射を行った光線を、下方に向けて均一な状態で射出することができる。
【0046】
積分球部14には、光線の入射および射出を行うための複数の開口が形成されている。具体的には、積分球部14には、光入口部23、光モニタ開口部30および光出口部16が形成されている。
【0047】
光入口部23は、基板50により外側から塞がれており、積分球部14の内部に面する基板50の主面に発光部11が配置されている。発光部11は、後述するように、波長が異なる光線を照射する複数の発光点が形成されている。光入口部23は、断面が略円形を呈する反射面26の右端部に形成されている。
【0048】
光モニタ開口部30には、外側からモニタ受光部20が取りつけられている。モニタ受光部20にはフォトダイオードであるモニタ受光素子51が内蔵されている。モニタ受光素子51の受光面は、光モニタ開口部30に面している。光モニタ開口部30は、反射面26の左側上部に形成されている。
【0049】
光出口部16は、反射面26の最下部に形成された開口である。光出口部16は、上方から見た場合、略円形を呈している。また、上記したように、積分球部14の下部からは下方に向かって筒状部35が伸びており、光出口部16は筒状部35の開口でもある。
【0050】
積分球部14の内部に於いて、光線は次のように進行する。即ち、反射面26の右端部から左方に向けて発光部11から射出された光線は、先ず、反射面26の左端で乱反射する。当該箇所で乱反射した光線は、反射面26の他の部分で更に乱反射する。光線の一部は、光モニタ開口部30からモニタ受光素子51に到達する。また、光線の他の一部は、光出口部16から下方に向かって柱状の領域に於いて略均一の強度で進行する。
【0051】
上記したように、光出口部16の下方には、受光入口部25および受光部19が配置されている。よって、光出口部16を経由して下方に進行する光線は、受光入口部25を介して、受光部19の上面に略柱状に照射される。
【0052】
【0053】
血液測定装置10は、演算制御部17、表示部15、操作入力部12、受光部19、発光部11、モニタ受光素子51を有しており、これらの構成部材は相互に電気的に接続されている。
【0054】
演算制御部17は、CPUから構成され、各種演算を行うと共に血液測定装置10を構成する各部位の動作を制御している。詳しくは、演算制御部17は、発光部11の第1発光部111、第2発光部112および第3発光部113から、第1光線、第2光線および第3光線を照射する。即ち、演算制御部17は、発光部11から2以上の光線を照射する。また、演算制御部17は、受光部19等から入力される電気信号に基づいて、換算式等を用いて、グルコース量を推定する。
【0055】
記憶部13は、RAMやROMから成る半導体記憶装置等であり、受光部19の出力値からグルコース量を算出するための計算式、パラメータ、推定結果、グルコース量算出方法を実行するためのプログラム等を記憶している。
【0056】
表示部15は、例えば液晶モニタであり、演算制御部17は、算出したグルコース量を表示部15に表示するようにしても良い。表示部15にグルコース量を表示することで、血液測定装置10を使用するユーザは、自身のグルコース量の変化をリアルタイムに知ることができる。
【0057】
操作入力部12は、ユーザが演算制御部17に対して指示を与える部位であり、スイッチ、タッチパネル等から構成される。
【0058】
受光部19は、例えばフォトダイオードから成る半導体素子であり、被測定部位18を透過した第1光線、第2光線および第3光線を受光し、その強度を検出する受光部位が形成されている。受光部19は、第1光線、第2光線および第3光線の受光強度に応じた信号を演算制御部17に伝送する。
【0059】
発光部11は、グルコース量を計測するために所定の波長の光線を射出する。発光部11は、波長が異なる光線を射出する第1発光部111、第2発光部112および第3発光部113を有している。第1発光部111、第2発光部112および第3発光部113は、夫々、発光ダイオードから成る。例えば、第1発光部111から射出される第1光線の波長は1310nmであり、第2発光部112から射出される第2光線の波長は1450nmであり、第3発光部113から射出される第3光線の波長は1550nmである。第1光線は生体中の成分に吸収されない光線であり、第2光線および第3光線は生体中のグルコース、タンパク質および水に吸収される光線である。
【0060】
モニタ受光素子51は、発光部11から射出され、粗面である反射面26で反射した光の一部を受光し、受光強度を示す信号を演算制御部17に伝送する。演算制御部17は、モニタ受光素子51で受光する光線の強度が所定値となるように、発光部11の出力強度を制御する。
【0061】
積分球部14に於いて、光入口部23と光出口部16とは、反射面26の中心を挟んで、互いに対向しない位置に形成されている。これにより、光入口部23から積分球部14に入光する発光部11からの光線を、反射面26で複数回にわたり乱反射させ、均一な柱状の光線として光出口部16から被測定部位18の側に導出させることができる。また、光入口部23と光モニタ開口部30とは、積分球部14の反射面26に於いて、反射面26の中心を挟んで対向しない位置に配置される。かかる構成により、反射面26で乱反射した光入口部23の光線をモニタ受光素子51でモニタできるため、光入口部23から照射される光線の強度をモニタ受光素子51で正確に検知できる。更にここでは、光出口部16と光モニタ開口部30も、反射面26の中心を挟んで対向しない位置に配置されている。
【0062】
上記構成に於いて、発光部11の第1発光部111、第2発光部112および第3発光部113から照射された光線は、積分球部14の反射面26で複数回反射された後に、均一な柱状の光線となり、光出口部16から積分球部14の外部に放射される。本実施形態では、波長が異なる3つの光線を、発光部11から積分球部14の内部で放射しているが、各々の光線が積分球部14の反射面26で乱反射することで、光出口部16から下方に向かって柱状に放射されている。
【0063】
その後、光線は、被測定部位18を透過して受光部19に照射される。受光部19は、各光線の強度を示す信号を演算制御部17に電送する。演算制御部17は、受光部19から伝送された信号等に基づいて、グルコース量を算出する。
【0064】
本実施形態では、第1光線、第2光線および第3光線は、同一の光軸に沿って、発光部11から受光部19まで照射される。すなわち、第1光線、第2光線および第3光線の、被測定部位18の内部における伝搬径路および伝搬長が同じである。
【0065】
上記のように各光線で光軸を共有することで、グルコース量を正確に計測することができる。具体的には、Lambert-Beerの法則により、グルコース量は以下の式1で算出される。
式1:C=-log10(I/I0)/(0.434×μa×r)
上記した式1に於いて、Cはグルコース量であり、Iは出射光パワーであり、I0は入射光パワーであり、μaは被測定部位18の吸光係数であり、rは光路長である。
【0066】
本実施形態では、第1光線、第2光線および第3光線で、光軸を共有することにより、光路長rを同一にすることで、算出するべき未知数を減少させ、正確且つ簡易にグルコース量Cを求めることができる。
【0067】
また、グルコース量の算出方法としては、例えば、統計学的手法を用いることができる。一例として、ユーザの採血グルコース量、各光線の受光強度、体温等を用いた統計学的分析により重回帰曲線を作成する。そして、当該回帰曲線を用いて各光線の受光強度および体温から、グルコース量を算出する。
【0068】
図5および
図6を参照して、上記した構成の血液測定装置10を用いて被測定部位18のグルコース量を計測する方法を説明する。
図5は、ユーザが被測定部位18であるフィンガーウェブを血液測定装置10の所定箇所に挿入する挿入状態を示し、
図6はフィンガーウェブでグルコース量を測定する測定状態を示している。
【0069】
図5は、血液測定装置10の挿入状態を示し、
図5(A)は血液測定装置10を前方から見た斜視図であり、
図5(B)は血液測定装置10を後方から見た斜視図である。
【0070】
図5(A)および
図5(B)を参照して、挿入状態では、レバー27が上向きであることで、当接部37の下面がカム28により上方に向かって持ち上げられている。よって、支持シャフト32を介して当接部37と接続されている移動押圧部46も、上方に配置されている。このことから、移動押圧部46の下面である移動当接部42と、受光カバー部24の上面である受光側当接部43とは大きく離間している。具体的には、移動当接部42と受光側当接部43とが離間する距離は、被測定部位18であるフィンガーウェブの厚み以上である。よって、この状態で、ユーザは、フィンガーウェブを移動当接部42と受光側当接部43との間に容易に挿入することができる。この状態で、ユーザが、測定していない方の手で、レバー27を反時計回りに約90度回転させると、
図6に示す測定状態となる。
【0071】
図6は、血液測定装置10の測定状態を示し、
図6(A)は血液測定装置10を前方から見た斜視図であり、
図6(B)は血液測定装置10を後方から見た斜視図である。
【0072】
図6(A)および
図6(B)を参照して、ユーザがレバー27を手前である反時計回りに回転させることで、カム28も反時計回りに回転し、カム28が当接部37に付与していた支持力が無くなる。上記したように、移動押圧部46はスプリング34により下方に向けて付勢されている。よって、移動押圧部46は、当接部37の下面が、発光支持部21の上面に当接するまで、下降する。これにより、ここでは図示しない被測定部位18としてのフィンガーウェブは、移動押圧部46の移動当接部42と、受光カバー部24の受光側当接部43との間で所定の厚みとなるように押される。
【0073】
この際、移動当接部42と受光側当接部43との間隔は、被測定部位18であるフィンガーウェブの一般的な厚み以下とされており、例えば、1.5mm以上3.0mm以下である。このようにすることで、移動当接部42と受光側当接部43とで挟まれるフィンガーウェブを、所定の厚みにすることができる。よって、フィンガーウェブの厚みに個人差があったとしても、測定時にフィンガーウェブの厚さを等しくすることができ、グルコース量を正確に計測することができる。
【0074】
かかる状態で、
図4に示した発光部11から光線を射出すると、射出された光線は、積分球部14の反射面26で反射された後に、光出口部16から被測定部位18に照射され、被測定部位18を透過して受光部19に至る。演算制御部17は、受光部19の出力に基づいて、グルコース量を算出する。
【0075】
この際、
図6(A)に示しているように、移動押圧部46が下方に移動したとしても、筒状部35の下端部は、移動押圧部46の挿入孔36に挿入されている。よって、筒状部35の内部に形成される光路が、外乱の影響を受けることを抑止できる。
【0076】
グルコース量の算出が終了した後は、ユーザはレバー27を時計回りに90度回す。これにより、血液測定装置10は、
図5に示した挿入状態となり、即ち移動当接部42と受光側当接部43とが離れ、ユーザのフィンガーウェブを血液測定装置10から離すことができる。
【0077】
図7および
図8を参照して、血液測定装置10が積分球部14を有することで奏される具体的な効果を説明する。
【0078】
図7は、血液測定装置10の横方向に関する効果、即ち、光線が横方向に移動した場合を示すグラフである。
図7の各グラフに於いて、横軸は光軸が横方向に変位した距離を示し、縦軸は光線の強度の変化の割合を示している。
図7(A)、
図7(B)および
図7(C)は積分球部を有さない比較例の血液測定装置による結果を示す。一方、
図7(D)、
図7(E)および
図7(F)は積分球部を有する本実施形態の血液測定装置10による結果を示している。また、
図7(A)および
図7(D)は波長が1550nmの光線の結果を示し、
図7(B)および
図7(E)は波長が1450nmの光線の結果を示し、
図7(C)および
図7(F)は波長が1310nmの光線の結果を示している。
【0079】
図7(A)、
図7(B)および
図7(C)を参照して、積分球部14が光路に介装されない比較例に於いては、光軸のずれに起因して光量が大きく変化している。特に、
図7(B)および
図7(C)を参照して、波長が1450nmおよび1310nmの場合は、光軸のずれに伴う光量の減少が0.03程度に大きくなる。
【0080】
一方、
図7(D)、
図7(E)および
図7(F)を参照して、積分球部14を光路に有する本実施形態の血液測定装置10に於いては、光軸がずれたとしても、光量の変化は大きくない。特に、
図7(D)、
図7(E)および
図7(F)を参照しても、光軸のずれに伴う光量の減少量は、0.01ないし0.02程度と小さくなっている。
【0081】
図8は、血液測定装置10の縦方向に関する効果、即ち、光軸から縦方向に移動した場合を示すグラフである。
図8の各グラフに於いて、横軸は光軸が縦方向に変位した距離を示し、縦軸は光線の強度の変化の割合を示している。
図8(A)、
図8(B)および
図8(C)は積分球部を有さない比較例の血液測定装置による結果を示す。一方、
図8(D)、
図8(E)および
図8(F)は積分球部を有する本実施形態の血液測定装置10による結果を示している。また、
図8(A)および
図8(D)は波長が1550nmの光線の結果を示し、
図8(B)および
図8(E)は波長が1450nmの光線の結果を示し、
図8(C)および
図8(F)は波長が1310nmの光線の結果を示している。
【0082】
図8(A)、
図8(B)および
図8(C)を参照して、積分球部14が光路に介装されない比較例に於いては、光軸のずれに起因して光量が大きく変化している。特に、
図8(B)を参照すると、光軸の縦方向のズレに正相関する形で光量が大きく変化している。また、
図8(C)を参照すると、光軸の縦方向のズレに負相関する形で光量が大きく変化している。
【0083】
一方、
図8(D)、
図8(E)および
図8(F)を参照して、積分球部14を光路に有する本実施形態の血液測定装置10に於いては、光軸がずれたとしても、光量の変化は大きくない。特に、
図8(D)、
図8(E)および
図8(F)を参照しても、光軸のずれに伴う光量の減少量は、0.02程度と小さくなっている。
【0084】
上記のことから、
図4を参照して、積分球部14を有する血液測定装置10は、積分球部14の反射面26で乱反射された光線を、光出口部16を経由して柱状に均一に照射することで、光軸がずれた場合でも、そのずれに起因して受光部19が受光する光量が変化してしまうことを抑制できる。よって、グルコース量を正確に計測することができる。
【0085】
上記した各実施形態によれば、以下のような主要な効果を奏することができる。
【0086】
図4を参照して、光路に積分球部14が介装されることで、積分球部14の反射面26で反射することで均一化された光線を、被測定部位18に柱状の領域に於いて均一に照射することができる。よって、光線を照射する発光素子の位置が設計箇所から若干ずれた場合でも、受光素子に照射される光線の強度が著しく低下してしまうことを抑制できる。
【0087】
図4を参照して、波長が異なる第1光線および第2光線を、第1発光部111および第2発光部112から照射すると、通常の場合、第1発光部111および第2発光部112を光軸上に移動させるアクチュエータを必要になる。一方、本発明では、上記したように、積分球部14の反射面26で反射することで均一化された光線を、被測定部位18に柱状の領域に於いて均一に照射するので、アクチュエータを不要にして波長が異なる複数の光線を、光路に沿って被測定部位18および受光部19に向けて照射することができる。
【0088】
図4を参照して、積分球部14の反射面26が球面状であることで、反射面26で複数回反射した光線を、均一な状態で光出口部16から被測定部位18および受光部19に向けて照射できる。
【0089】
図4を参照して、反射面26で反射される光線の強度をモニタ受光部20で計測し、この結果に基づいて演算制御部17が発光部11から照射される光の強度を調整することで、被測定部位18および受光部19に照射される光の強度を所定のものにすることができる。
【0090】
図4を参照して、積分球部14の反射面26が粗面であることで、反射面26で光線が効果的に乱反射し、光出口部16から柱状の光線を被測定部位18および受光部19に向けて照射することができる。
【0091】
図5および
図6を参照して、挿入状態と測定状態で移動する移動押圧部46を有していることで、測定状態に於いて被測定部位18を押圧することで、被測定部位18を所定の厚みにすることができ、血糖値等の血液に関するパラメータを正確に測定することが出来る。
【0092】
図5を参照して、ユーザは、レバー27を操作することでカム28を回転させ、発光支持部21と受光支持部22との相対距離を自在に変化させることができる。
【0093】
図2を参照して、スプリング34による付勢力で移動押圧部46を下降させることで、カム28の回動により、移動当接部42と受光側当接部43との距離を所定の長さにすることができる。
【0094】
図5および
図6を参照して、挿入状態および測定装置において、筒状部35が挿入孔36に挿入されていることで、光路を筒状部35により覆うことができる。
【0095】
図5および
図6を参照して、挿入状態に於いては移動当接部42と受光側当接部43との間に容易に被測定部位18を挿入でき、測定状態においては被測定部位18を移動当接部42と受光側当接部43とで挟むことで、被測定部位18の厚みを一定化し、グルコース量を正確に測定できる。
【0096】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、上記した各形態は相互に組み合わせることが可能である。
【0097】
図3(A)を参照して、積分球部14の反射面26は、必ずしも正確な球形である必要は無く、球形状に類似した湾曲形状でも良い。
【0098】
本実施形態では、血液のグルコース量を血液測定装置10で算出したが、グルコース量以外の物理量を血液測定装置10で測定することも可能である。
【符号の説明】
【0099】
10 血液測定装置
11 発光部
111 第1発光部
112 第2発光部
113 第3発光部
12 操作入力部
13 記憶部
14 積分球部
15 表示部
16 光出口部
17 演算制御部
18 被測定部位
19 受光部
20 モニタ受光部
21 発光支持部
22 受光支持部
23 光入口部
24 受光カバー部
25 受光入口部
26 反射面
27 レバー
28 カム
29 カムシャフト
30 光モニタ開口部
31 カムシャフト挿通孔
32 支持シャフト
33 支持シャフト挿通孔
34 スプリング
35 筒状部
36 挿入孔
37 当接部
38 当接挿入孔
39 受光配置部
41 移動機構
42 移動当接部
43 受光側当接部
44 台座部
45 支柱部
46 移動押圧部
47 受光支持上部
48 切欠部
49 ガイド部
50 基板
51 モニタ受光素子