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特開2022-142271表示制御装置、表示制御方法及び表示制御用プログラム
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  • 特開-表示制御装置、表示制御方法及び表示制御用プログラム 図1
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  • 特開-表示制御装置、表示制御方法及び表示制御用プログラム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142271
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法及び表示制御用プログラム
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20220922BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20220922BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
B60R16/02 650D
G08G1/16 A
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021042391
(22)【出願日】2021-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】特許業務法人 インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】小林 仁太
(72)【発明者】
【氏名】坂本 雅人
(72)【発明者】
【氏名】友野 瑞基
(72)【発明者】
【氏名】光永 直喜
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC04
5H181FF05
5H181FF10
5H181FF22
5H181LL08
(57)【要約】
【課題】交通事故を招来するような危険な状況の発生に対応して迅速にハザードランプの点灯等を行わせることが可能な表示制御装置等を提供する。
【解決手段】車両の搭乗者の音声から危険音声を抽出する抽出部1と、危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像をディスプレイDPに表示させる制御部2と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を抽出する抽出手段と、
前記危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を表示手段に表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記移動体が車両であり、
前記機能は当該車両に備えられたハザードランプを点灯させる機能であり、
前記操作画像がハザードスイッチの画像であり、
前記制御手段は、前記危険音声が抽出されたとき、前記ハザードスイッチの画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の表示制御装置において、
前記移動体が車両であり、
前記機能は当該車両の周囲を撮像した画像の画像データを少なくとも記録する記録機能であり、
前記操作画像が当該記録機能の起動用画像であり、
前記制御手段は、前記危険音声が抽出されたとき、前記起動用画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の表示制御装置において、
前記移動体が車両であり、
前記表示手段が当該車両の搭乗者が携帯する携帯装置に備えられていることを特徴とする表示制御装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表示制御装置において、
前記制御手段は、前記抽出された危険音声の語尾の強さに基づいて、前記操作画像を前記表示手段に表示させるか否かを決定する決定手段を備え、
前記制御手段は、当該表示させると決定されたとき、当該操作画像を当該表示手段に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の表示制御装置において、
前記制御手段は、前記操作画像の表示開始から前記機能に対応して予め設定された時間が経過するまでに当該操作画像に対する操作がなかったとき、当該操作画像の表示を終了させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項7】
抽出手段と、制御手段と、を備える表示制御装置において実行される表示制御方法であって、
移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を前記抽出手段により抽出する抽出工程と、
前記危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を前記制御手段により表示手段に表示させる制御工程と、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項8】
コンピュータを、
移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を抽出する抽出手段、及び、
前記危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を表示手段に表示させる制御手段、
として機能させることを特徴とする表示制御用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示制御装置、表示制御方法及び表示制御用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、例えば車両等の移動体における表示の制御を行う表示制御装置及び表示制御方法並びに当該表示制御装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、交通量の増加に伴い、相当数の交通事故が発生している。一方、車両に搭載されている交通事故防止のための装置の一つにハザードランプがある。そして、上記交通事故の抑制の観点から、上記ハザードランプの点灯についての誤操作の防止やその操作性の向上が求められている。このような観点で為された従来技術の一例を開示した先行技術文献としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。
【0003】
この特許文献1には、良好な操作性を維持しつつその誤操作を防止すべく、ハザードランプスイッチの画像を含む複数のスイッチ画像をディスプレイ等に表示しつつ、ステアリングホイールの表面と裏面にそれぞれ設けられたタッチパッドを用いてそれらの操作を行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-144582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、交通事故の防止の観点からは、上記ハザードランプの点灯は極めて緊急性を有するものであり、交通事故を招来するような危険な状況が発生した場合は、直ちにハザードランプが点灯できるように構成されることが望ましい。しかしながら、上記特許文献1においては、このような緊急性に関する要請について何ら考慮されていない。よって上記特許文献1に開示されている技術では、上記の要請に答えることはできない。
【0006】
そこで本願は、上記の要請及び問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、交通事故を招来するような危険な状況の発生に対応して迅速にハザードランプの点灯等を行わせることが可能な表示制御装置及び表示制御方法並びに当該表示制御装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を抽出する抽出手段と、前記危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を表示手段に表示させる制御手段と、を備える。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、抽出手段と、制御手段と、を備える表示制御装置において実行される表示制御方法であって、移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を前記抽出手段により抽出する抽出工程と、前記危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を前記制御手段により表示手段に表示させる制御工程と、を含む。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、コンピュータを、移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を抽出する抽出手段、及び、前記危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を表示手段に表示させる制御手段、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の表示制御装置の概要構成を示すブロック図である。
図2】実施例のナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図である。
図3】実施例の表示制御処理を示すフローチャートである。
図4】実施例の表示制御処理における表示例を示す図であり、(a)は第1例を示す図であり、(b)は第2例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態の表示制御装置の概要構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、実施形態の表示制御装置Sは、抽出手段1と、制御手段2と、を備えて構成されている。
【0013】
この構成において抽出手段1は、移動体の搭乗者の音声から、危険を意味する危険音声を抽出する。そして制御手段2は、抽出手段1により危険音声が抽出されたとき、当該抽出された危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を表示手段DPに表示させる。
【0014】
以上説明したように、実施形態の表示制御装置Sの動作によれば、移動体の搭乗者の音声から危険音声が抽出されたとき、当該危険音声に対応した機能を起動させるための操作画像を表示手段に表示させる。
【0015】
よって、危険の発生に対応して迅速に必要な機能を起動させることができる。
【実施例0016】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図2乃至図4を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、車両に備えられているディスプレイにおける表示内容の制御に対して本願を適用した場合の実施例である。
【0017】
また、図2は実施例のナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、図3は実施例の表示制御処理を示すフローチャートであり、図4は実施例の表示制御処理における表示例を示す図である。このとき図2では、図1に示した実施形態の表示制御装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該表示制御装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0018】
図2に示すように、実施形態の表示制御装置Sの一例である実施例のナビゲーション装置SSは、例えば車両に搭載されており、より具体的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる処理部10と、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等からなる不揮発性の記録部11と、操作ボタン等からなる操作部12と、マイク13と、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)撮像素子等からなるカメラ14と、GNSS(Global Navigation Satellite System)又は自立航法システム等を構成するセンサ部15と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイDPと、ディスプレイDPの表面に備えられたタッチパネルTPと、スピーカ16と、インターフェース17と、により構成されている。
【0019】
一方処理部10は、抽出部1と、制御部2と、により構成されている。このとき、抽出部1及び制御部2は、処理部10を構成するハードウエアロジック回路により実現されてもよいし、実施例の表示制御処理を示すフローチャートに対応するプログラムを処理部10が例えば記録部11から読み出して実行することにより、ソフトウェア的に実現されてもよい。そして、抽出部1が実施形態の抽出手段1の一例に相当し、制御部2が実施形態の制御手段2の一例に相当し、処理部10が本願の「決定手段」の一例に相当する。このとき図2に破線で示すように、抽出部1及び制御部2により、実施形態の表示制御装置Sの一例を構成している。
【0020】
以上の構成において、記録部11には、実施例の表示制御処理に対応したプログラムや当該ナビゲーション装置SSによる上記車両の案内処理に用いられる地図データ等が不揮発性に記録されており、必要に応じて処理部10により読み出される。このとき、実施例の表示制御処理は、上記案内処理の一環として実行されるものである。
【0021】
一方マイク13は、処理部10の制御の下、上記車両の搭乗者(当該車両の運転者又は同乗者を含む。以下、同様。)の発話の音を集音し、その集音結果に相当する音データを処理部10に出力する。更にカメラ14は、処理部10の制御の下、上記案内処理に必要な、例えば上記車両の前後を含むその周囲又は車内の撮像結果に相当する画像データを処理部10に出力する。更にまたセンサ部15は、処理部10の制御の下、上記案内処理の一環として、上記GNSS等を用いて上記ナビゲーション装置が備えられた車両の現在位置、移動速度及び進行方向等を検出し、その検出結果を示す検出データを生成して処理部10に出力する。
【0022】
一方、その表面にタッチパネルTPを備えるディスプレイDPは、処理部10の制御の下、上記案内処理に必要な画像(実施例の表示制御処理の対象となる後述するハザードスイッチ画像を含む)や地図等を表示する。またスピーカ16は、処理部10の制御の下、上記案内処理に必要な音又は音声を放音する。更にインターフェース17は、処理部10の制御の下、上記案内処理に必要な情報又はデータの、図示しないインターネット等のネットワークを介した授受を制御する。更にまた操作部12は、ナビゲーション装置SSに対する指示操作が上記搭乗者のいずれかにより実行された場合、当該指示操作に対応する操作信号を生成して処理部10に出力する。これらにより処理部10は、上記操作信号に基づいて、ナビゲーション装置SSを構成する各部材を制御しつつ、実施例の表示制御処理を含む上記案内処理を主として実行する。
【0023】
このとき、処理部10の抽出部1は、実施例の表示制御処理の一環として、マイク13から入力されてきた上記音データに基づき、搭乗者のいずれかが発声した実施例の危険音声を当該音データに相当する発話の中から抽出し、その抽出結果を制御部2に出力する。これにより制御部2は、実施例の表示制御処理の一環として、当該危険音声が抽出されたとき、ナビゲーション装置SSが搭載されている車両の図示しないハザードランプを点灯させるための実施例のハザードスイッチ画像であって、タッチパネルTPに対する搭乗者の指等の接触により操作可能なハザードスイッチ画像を、当該危険音声の抽出後直ちにディスプレイDPに表示させる。そして、当該ハザードスイッチ画像に対する搭乗者の操作がタッチパネルTPにより検出された場合、処理部10は、上記ハザードランプを点灯させる。
【0024】
次に、上記処理部10を中心として実行される、実施例の表示制御処理について、具体的に図2乃至図4を用いて説明する。なお実施例の表示制御処理は、上記案内処理の一環として、例えば一定時間ごとの割込処理として開始される。
【0025】
対応するフローチャートを図3に示すように、実施例の表示制御処理が開始されると、処理部10は、マイク13からの上記音データに基づき、上記搭乗者のいずれかの発話の内容を認識(音声認識)する(ステップS1)。これにより抽出部2は、認識された発話から実施例の危険音声が抽出されるか否かを判定する(ステップS2)。このとき、当該危険音声とは、例えば、「危ない!」、「うわっ!」、「マジかよ!」、「危ねぇな~!」、「やっちゃった!」といった、危険を意味する音声である。ステップS2の判定において当該危険音声が抽出されない場合(ステップS2:NO)、処理部10は後述するステップS8に移行する。
【0026】
一方、ステップ2の判定において、認識された発話から実施例の危険音声が抽出された場合(ステップS2:YES)、制御部2は、実施例のハザードスイッチ画像を直ちにディスプレイDPに表示させる(ステップS3)と共に、図示しないタイマにおける計時を開始する(ステップS4)。
【0027】
ここで、上記ステップS3により表示されるハザードスイッチ画像は、例えば図4(a)に例示されるハザードスイッチ画像MKである。このとき、当該ハザードスイッチ画像MKとしては、図4(a)に例示するように、例えば上記車両のセンターコンソールCC、ダッシュボードDB及びフロントウインドウWに囲まれた部分にディスプレイDPがタッチパネルTPと共に備えられている場合には、当該ディスプレイDPにおける表示可能領域においてなるべく大きく表示される。そして、当該表示されているハザードスイッチ画像MKの一部を搭乗者のいずれかがタッチ操作することにより、車両のハザードランプの点灯が開始される。
【0028】
このため、上記ハザードスイッチ画像MKの表示中において処理部10は、ステップS4で開始された計時においてハザードランプの点灯に対応して予め設定された時間(例えば5秒)が経過したか否かを監視している(ステップS5)。ステップS5の監視において、上記予め設定された時間が経過していない場合(ステップS5:NO)、次に処理部10は、上記ハザードスイッチ画像MKに対するタッチパネルTPを介した上記タッチ操作が行われたか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定において、当該タッチ操作が行われていない場合(ステップS6:NO)、処理部10は上記計時を継続する。一方ステップS6の判定において、上記タッチ操作が行われた場合(ステップS6:YES)、処理部10は、当該タッチ操作に対応して上記ハザードランプの点灯を開始すると共に、後述するステップS7に移行する。
【0029】
他方、ステップS5の監視において上記予め設定された時間が経過した場合(ステップS5:YES)、又は上記ステップS6の判定において上記タッチ操作が行われた場合(ステップS6:YES)、処理部10は、ハザードスイッチ画像MKのディスプレイDPにおける表示を終了させる(ステップS7)。その後処理部10は、例えば上記車両がその目的地に到達した等の理由により、実施例の表示制御処理を終了するか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8の判定において、引き続き実施例の表示制御処理を実行する場合(ステップS8:NO)、処理部10は上記ステップS1に戻って上述してきた一連の処理を継続する。一方ステップS8の判定において、実施例の表示制御処理を終了する場合(ステップS8:YES)、処理部10はそのまま当該表示制御処理を終了する。
【0030】
以上説明したように、実施例の表示制御処理によれば、車両の搭乗者の音声から危険音声が抽出されたとき、当該危険音声に対応した機能(例えばハザードランプの点灯)を起動させるためのハザードスイッチ画像MK等の操作画像をディスプレイDPに表示させるので、危険の発生に対応して迅速に必要な機能を起動させることができる。
【0031】
また、危険音声に対応した上記機能がハザードランプを点灯させる機能であり、上記操作画像がハザードスイッチ画像MKである場合は、危険の発生に対応して迅速にハザードランプを点灯させることができる。
【0032】
更に、操作画像の表示開始から既定の時間が経過するまでに操作画像に対する操作がなかったとき(図4ステップS5:NO及びステップS6:NO参照)、操作画像の表示を終了させるので(図4ステップS7参照)、操作が不要であった操作画像の表示を終了させて元の表示に戻させることができる。
【0033】
なお、実施例の表示制御処理における危険音声の抽出において、危険音声における語感(特に語尾)の強さに基づいて、当該強さが危険音声の内容に応じて予め設定された閾値よりも高い(強い)場合にのみ、当該発声から危険音声が抽出されたと判定する(図4ステップS2:YES参照)ように構成してもよい。この場合には、抽出された危険音声の語感(特に語尾)の強さに基づいて操作画像を表示させるか否かを決定するので、危険の発生に対応して迅速且つ的確に必要な機能を起動させることができる。
【変形例】
【0034】
次に、上述した実施形態に対応する変形例について説明する。
(I)第1変形例
先ず第1変形例として、上述した実施例では、危険音声が抽出された場合に(図4ステップS2:YES参照)、ハザードランプを点灯させるためのハザードスイッチ画像MKをディスプレイDPに表示させる構成とした。しかしながらこれ以外に、実施例のカメラ14からの上記画像データを不揮発性に記録部11に記録する機能がある場合(すなわち、ナビゲーション装置SSにいわゆるドライブレコーダの機能が備わっている場合)において、危険音声が抽出されたとき、当該記録機能を起動させるための図4(b)に例示するような録画ボタン画像MK2をディスプレイDPに表示させて搭乗者からのタッチ操作を待機させる場合に実施形態を適用してもよい。この場合には、危険音声が抽出されたとき録画ボタン画像MK2を直ちにディスプレイDPに表示させるので、危険の発生に対応して迅速に当該記録機能を起動させることができる。なお、第1変形例のカメラ14を含む上記ドライブレコーダとして機能する部分が、ナビゲーション装置SSとは別個の、いわゆる後付けのドライブレコーダである場合に、第1変形例を適用することも可能である。
【0035】
また、実施例のハザードスイッチ画像MKと第1変形例の録画ボタン画像MK2を、例えば上下又は左右に並列して同時にディスプレイDPに表示させ、これらに対する同時のタッチ操作により、上記ハザードランプの点灯機能と上記画像データの記録機能とが同時に起動されるように構成してもよい。
【0036】
(II)第2変形例
次に第2変形例として、上述した実施例では、ディスプレイDPが車両自体に備えられている場合(図4参照)に実施形態を適用した。しかしながらこれ以外に、例えば車両の搭乗者が携帯する図示しないスマートフォンと上記処理部10とが例えば近距離無線通信により接続されており、当該スマートフォンのディスプレイに備えられたタッチパネルに対するタッチ操作により上記ハザードランプの点灯機能又は上記画像データの記録機能が起動可能である場合において、当該スマートフォンのディスプレイ上に実施例のハザードスイッチ画像MK及び/又は録画ボタン画像MK2を表示させる場合に実施形態を適用することもできる。この場合には、搭乗者にとってより身近なディスプレイにハザードスイッチ画像MK等が表示されることで、危険の発生に対応してより迅速に必要な機能を起動させることができる。
【0037】
また、実施例の表示制御処理に相当する上記プログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施例に係る処理部10として機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 抽出手段(抽出部)
2 制御手段(制御部)
DP 表示手段(ディスプレイ)
S 表示制御装置
SS ナビゲーション装置
TP タッチパネル
MK ハザードスイッチ画像
MK2 録画ボタン画像
図1
図2
図3
図4