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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142297
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】回転電機
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/22 20060101AFI20220922BHJP
   H01R 9/22 20060101ALI20220922BHJP
【FI】
H02K5/22
H01R9/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021042428
(22)【出願日】2021-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】平野 貴久
(72)【発明者】
【氏名】米野 中央人
(72)【発明者】
【氏名】立松 和高
(72)【発明者】
【氏名】執行 洋充
【テーマコード(参考)】
5E086
5H605
【Fターム(参考)】
5E086CC31
5E086CC47
5E086DD05
5E086DD35
5E086LL04
5E086LL06
5E086LL20
5H605AA04
5H605BB01
5H605BB05
5H605BB10
5H605CC01
5H605CC06
5H605EC01
5H605EC07
5H605EC08
5H605FF06
5H605GG02
5H605GG03
5H605GG06
5H605GG18
(57)【要約】
【課題】コイルに接合されている接合導体部の接合部分に発生する応力をより低減することが可能な回転電機を提供する。
【解決手段】この回転電機100は、コイル22に接合されているとともに、端子部材11U、11Vおよび11Wに接合された中間接合導体部13U、13Vおよび13W(接合導体部)と、端子部材11U、11Vおよび11Wを含むように樹脂成形することにより形成された樹脂成形部12(端子樹脂成形部)と、ケース部31に固定されたプレート部32と、プレート部32に対して締結部材34(第1締結部材)により締結固定され、樹脂成形部12を固定する第1固定部材40(固定部材)および第2固定部材50(固定部材)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルを含むステータと、
前記ステータに対向するように配置されるとともに回転軸を有するロータと、
電源部端子が取り付けられる金属製の端子部材と、
前記コイルに接合されているとともに、前記端子部材に接合された接合導体部と、
前記端子部材を含むように樹脂成形することにより形成された端子樹脂成形部と、
前記ステータを収容するケース部と、
前記回転軸を挿入する開口部を有するとともに、前記ケース部に固定されたプレート部と、
前記プレート部に対して第1締結部材により締結固定され、前記端子樹脂成形部を固定する固定部材と、備える、回転電機。
【請求項2】
前記固定部材は、前記プレート部に対して前記第1締結部材により前記ステータの軸方向に沿って締結固定されている、請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記固定部材は、
前記ステータの径方向一方側から前記端子樹脂成形部を固定する第1固定部材と、
前記第1固定部材とは別個に形成されており、前記ステータの径方向他方側から前記端子樹脂成形部を固定する第2固定部材と、を含む、請求項1または2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記接合導体部は、前記コイルと第1方向に隣接した状態で、前記コイルに接合されているとともに、前記端子部材に接合されており、
前記固定部材は、
前記第1方向の一方側から前記端子樹脂成形部を固定する第1固定部材と、
前記第1固定部材とは別個に形成されており、前記第1方向の他方側から前記端子樹脂成形部を固定する第2固定部材と、を含む、請求項1または2に記載の回転電機。
【請求項5】
前記固定部材は、前記端子部材に対して第2締結部材により前記ステータの径方向に沿って締結固定されることにより前記端子樹脂成形部を固定するように構成されている、請求項1または2に記載の回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コイルに接合されている接合導体部を備える回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、一端がステータコイルに接合された動力線(接合導体部)を備える回転電機が開示されている。上記特許文献1に記載の回転電機では、動力線の他端は、端子金具に接合されている。そして、端子金具は、L字バスバー等の幾つかの部材を介して電源線に接続されている。また、端子金具は、端子金具に振動が発生するのを抑制するために、樹脂部材と一体的に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-79531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の回転電機では、一体的に形成された端子金具および樹脂部材自体が振動する場合、端子金具と、端子金具に接合された動力線との接合部分、および、動力線と、動力線に接合されたステータコイルとの接合部分に発生する応力を十分に抑制することができない。このため、ステータコイル(コイル)に接合されている動力線(接合導体部)の接合部分(端子金具と動力線との接合部分、および、動力線とステータコイルとの接合部分)に発生する応力をより低減することが可能な回転電機が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、コイルに接合されている接合導体部の接合部分に発生する応力をより低減することが可能な回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における回転電機は、コイル含むステータと、ステータに対向するように配置されるとともに回転軸を有するロータと、金属製の電源部端子が取り付けられる端子部材と、コイルに接合されているとともに、端子部材に接合された接合導体部と、端子部材の一部に対して樹脂成形することにより形成された樹脂成形部と、ステータを収容するケース部と、回転軸を挿入する開口部を有するとともに、ケース部に固定されたプレート部と、プレート部に対して第1締結部材により締結固定され、端子樹脂成形部を固定する固定部材と、を備える。
【0008】
この発明の一の局面における回転電機は、上記のように、プレート部に対して第1締結部材により締結固定され、端子樹脂成形部を固定する固定部材を備える。これにより、端子樹脂成形部が固定部材を介してプレート部に固定されているので、端子部材を含む端子樹脂成形部自体が振動するのを抑制することができる。その結果、コイルに接合されている接合導体部の接合部分(端子部材と接合導体部との接合部分、および、接合導体部とコイルとの接合部分)に発生する応力をより低減することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上記のように、コイルに接合されている接合導体部の接合部分に発生する応力をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態による回転電機の構成を示す斜視図である。
図2】第1実施形態による回転電機を軸方向に見た図である。
図3】第1実施形態による端子ユニットおよびプレート部を径方向内側から見た図である。
図4図2の500-500線に沿った断面図である。
図5】第1実施形態による端子ユニットの一部の構成を示す斜視図である。
図6】第1実施形態による端子ユニットの構成を軸方向に見た図である。
図7】第1実施形態による第1固定部材の構成を示す斜視図である。
図8】第1実施形態による第2固定部材の構成を示す斜視図である。
図9】第2実施形態による回転電機の構成を示す平面図である。
図10】第2実施形態による固定部材の構成を示す斜視図である。
図11図9の700-700線に沿った断面図である。
図12図9の800-800線に沿った断面図である。
図13図9の900-900線に沿った断面図である。
図14】第1実施形態の変形例による端子ユニットを軸方向に見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
[第1実施形態]
図1図8を参照して、第1実施形態による回転電機100の構成について説明する。
【0013】
(回転電機の全体構成)
図1に示すように、回転電機100は、端子ユニット1と、ステータ2と、ロータ(図示しない)と、ケース部31(図2参照)と、プレート部32と、を備える。たとえば、回転電機100は、モータ、ジェネレータ、または、モータ兼ジェネレータとして構成されており、車両に搭載されるように構成されている。また、回転電機100は、図示しない電力変換装置と組み合わされることにより、駆動モジュールを構成する。駆動モジュールは、電力変換装置からの電力がステータ2に供給されることにより、ステータ2に対向するように配置されるとともにシャフト(回転軸)を有するロータを回転させて、シャフトの回転力を負荷(車輪側)に伝達させるように構成されている。
【0014】
ここで、本願明細書では、「軸方向」とは、ステータ2の中心軸線C0に沿った方向を意味し、図中のZ1方向およびZ2方向を意味する。また、「径方向」とは、ステータ2の径方向を意味し、「径方向内側」は、図中のR1方向、「径方向外側」は図中のR2方向を意味する。また、「周方向」は、ステータ2の周方向(A1方向またはA2方向)を意味する。また、「周方向」は、「径方向」に直交し、かつ、「軸方向」に直交する方向である。なお、径方向は、特許請求の範囲の「第1方向」の一例である。
【0015】
(ステータの構成)
図1に示すように、ステータ2は、円環状に形成されている。そして、ステータ2は、ステータコア21と、ステータコア21に配置された複数のコイル22とを含む。ステータコア21は、たとえば、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて形成されている。また、ステータコア21は、軸方向に貫通する孔部として構成されているスロット部(図示せず)を含む。そして、コイル22は、スロット部に配置された部分と、ステータコアから軸方向外側に突出するコイルエンド部23とを含む。複数のコイル22は、互いにコイルエンド部23同士が接合(たとえば、溶接)されることにより電気的に接続されている。すなわち、コイル22は、いわゆるセグメント導体として構成されている。
【0016】
図2に示すように、複数のコイル22の一部のコイル22には、リード線部24U、24Vおよび24Wが設けられている。リード線部24U、24Vおよび24Wは、スロット部からコイルエンド部23よりも径方向外側に延びるように配置されている。そして、リード線部24U、24Vおよび24Wの先端部分には、それぞれ、図1に示すように、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wが設けられている。コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wは、それぞれ、リード線部24U、24Vおよび24Wの絶縁被覆が剥離された部分である。なお、リード線部24Uおよびコイル接合導体部25Uは、コイル22に供給されるU相の電流が流れる部分であり、リード線部24Vおよびコイル接合導体部25Vは、コイル22に供給されるV相の電流が流れる部分であり、リード線部24Wおよびコイル接合導体部25Wは、コイル22に供給されるW相の電流が流れる部分である。すなわち、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wは、それぞれ、コイル22に電気的に接続されている。
【0017】
(ケース部の構成)
図2に示すように、ケース部31は、車両等に固定されており、ステータ2を保持する機能を有する。具体的には、ケース部31は、ステータ2の外周面22aを覆うように配置されており、ステータ2を収容するように構成されている。また、ケース部31は、図示しない電力変換装置のケース部および/または車両に固定されている。
【0018】
(プレート部の構成)
プレート部32は、円環状に形成されているとともに、板状に形成されており、ステータ2のZ1方向側に配置されている。プレート部32は、シャフト(回転軸)を挿入する開口部32aを有する。
【0019】
また、プレート部32には、ステータ2よりも径方向外側の部分に孔部32bが設けられており、ステータ2の外周面22aよりも径方向内側の部分に雌ねじ部32cが設けられている。プレート部32は、孔部32bに締結部材33が配置された状態で締結部材33がケース部31に締結されている。すなわち、プレート部32は、ケース部31に締結固定されている。
【0020】
図3に示すように、プレート部32には、Z1方向に突出するボス部32dが設けられている。ボス部32dには、雌ねじ部32cが設けられている。図4に示すように、プレート部32は、後述する第1固定部材40および第2固定部材50を介して締結部材34が雌ねじ部32cに締結されることにより、第1固定部材40および第2固定部材50を固定するように構成されている。なお、第1固定部材40および第2固定部材50は、特許請求の範囲の「固定部材」の一例である。また、締結部材34は、特許請求の範囲の「第1締結部材」の一例である。
【0021】
(端子ユニットの構成)
図1に示すように、端子ユニット1は、端子部材11U、11Vおよび11Wと、樹脂成形部12と、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wと、第1固定部材40と、第2固定部材50とを含む。なお、樹脂成形部12は、特許請求の範囲の「端子樹脂成形部」の一例である。また、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wは、特許請求の範囲の「接合導体部」の一例である。
【0022】
〈端子部材の構成〉
図5に示すように、端子部材11U、11Vおよび11Wは、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wとは別個に形成されている。そして、端子部材11U、11Vおよび11Wは、金属製である。端子部材11U、11Vおよび11Wは、たとえば、金属の板部材により構成されている。また、端子部材11U、11Vおよび11Wは、空間絶縁距離以上の間隔を隔てて周方向に並んで配置されている。また、端子部材11U、11Vおよび11Wは、軸方向に延びるように配置されている。
【0023】
また、端子部材11U、11Vおよび11Wには、それぞれ、電源部端子101U、101Vおよび101Wが電気的に接続されている。そして、電源部端子101U、101Vおよび101Wは、電源部(図示しない)に電気的に接続された端子台部102(図9参照)に電気的に接続されるとともに固定されている。なお、電源部端子101U、101Vおよび101Wと、端子台部102とは、後述する第2実施形態において詳細に説明する。
【0024】
〈樹脂成形部の構成〉
図5に示すように、樹脂成形部12は、端子部材11U、11Vおよび11Wを含むように樹脂成形することにより形成されている。具体的には、樹脂成形部12は、端子部材11U、11Vおよび11Wの各々の一部を一体的に樹脂成形(モールド)することにより形成されている。樹脂成形部12は、端子部材11U、11Vおよび11Wの各々の径方向内側の面の一部と周方向の両側の面の一部とに固定されている。これにより、端子部材11U、11Vおよび11Wは、樹脂成形部12により一体的に保持されている。
【0025】
図6に示すように、樹脂成形部12は、ステータ2の軸方向(Z2方向)に見て、U字状(またはコの字状)に形成されている。具体的には、樹脂成形部12は、周方向に沿って延びる本体部12aと、本体部12aの周方向両端部から径方向内側に突出する突部12bとを含む。本体部12aの径方向外側の面に、端子部材11U、11Vおよび11W(図5参照)が固定されている。本体部12aの周方向に沿った長さ(径方向に直交し軸方向に直交する長さ)は、L1である。突部12bの径方向内側への突出長さは、L2である。突出長さL2は、長さL1よりも小さい。また、樹脂成形部12は、本体部12aのうちの端子部材11Uおよび11Vの間および端子部材11Vおよび11Wの間の各々から、径方向外側に突出する凸部12cを含む。
【0026】
〈中間接合導体部の構成〉
図5に示すように、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wは、それぞれ、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wに接合されている。また、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wは、それぞれ、端子部材11U、11Vおよび11Wに接続(接合)されている。すなわち、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wは、それぞれ、コイル接合導体部25Uと中間接合導体部13Uとを接続する部分、コイル接合導体部25Vと中間接合導体部13Vとを接続する部分、および、コイル接合導体部25Wと中間接合導体部13Wとを接続する部分である。
【0027】
中間接合導体部13Uは、たとえば、断面が円状の導体線が束状になって形成されている。そして、中間接合導体部13Uは、一端部および他端部がそれぞれ軸方向外側に延びるとともに、一端部および他端部以外の部分が径方向または周方向に延びるように形成されている。そして、中間接合導体部13Uの一端部は、コイル接合導体部25Uに径方向に隣接した状態で、コイル接合導体部25Uに接合されている。詳細には、中間接合導体部13Uの一端部の径方向外方にコイル接合導体部25Uが隣接した状態で、中間接合導体部13Uの一端部とコイル接合導体部25Uとが溶接されて形成された溶接部13aが設けられている。中間接合導体部13Vおよび13Wには、中間接合導体部13Uと同様に、それぞれ、溶接部13aが設けられている。中間接合導体部13U、13Vおよび13Wの溶接部13aは、それぞれ、周方向に離れて配置されている。なお、中間接合導体部13Uは、平角線または板状に形成されていてもよい。
【0028】
また、中間接合導体部13Uの他端部は、端子部材11Uに径方向に隣接した状態で、端子部材11Uに接合されている。詳細には、中間接合導体部13Uの他端部の径方向外方に端子部材11Uが隣接した状態で、中間接合導体部13Uの他端部と端子部材11Uとが溶接されている。中間接合導体部13Vおよび13Wは、中間接合導体部13Uと同様に、それぞれ、端子部材11Vおよび11Wに溶接されている。中間接合導体部13U(13Vおよび13W)の他端部と、端子部材11U(11Vおよび11W)とは、溶接に限られず、たとえば、カシメ接合されていてもよい。
【0029】
〈第1固定部材および第2固定部材の構成〉
図6に示すように、第1固定部材40と第2固定部材50とは、互いに別個に形成されている。第1固定部材40および第2固定部材50は、たとえば、絶縁部材により構成されている。
【0030】
ここで、図4に示すように、第1固定部材40および第2固定部材50は、プレート部32に対して締結部材34により締結固定され、樹脂成形部12を固定するように構成されている。これにより、樹脂成形部12が第1固定部材40および第2固定部材50を介してプレート部32に固定されているので、端子部材11U、11Vおよび11Wを含む樹脂成形部12自体が振動するのを抑制することができる。その結果、コイル22に接合されている中間接合導体部13U、13Vおよび13Wの接合部分(端子部材11U、11Vおよび11Wと中間接合導体部13U、13Vおよび13Wとの接合部分、および、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wとコイル22との接合部分)に発生する応力をより低減することができる。
【0031】
詳細には、第1固定部材40および第2固定部材50は、プレート部32に対して締結部材34により軸方向に沿って締結固定されている。これにより、第1固定部材40および第2固定部材50と、プレート部32とが、軸方向に対向するように配置されている場合に、第1固定部材40および第2固定部材50をプレート部32に対して容易に締結固定することができる。
【0032】
具体的には、第1固定部材40および第2固定部材50は、軸方向に重ねて配置されている。たとえば、第1固定部材40、第2固定部材50およびプレート部32のボス部32dが、この順にZ2方向に並んで配置されている。すなわち、第1固定部材40は、第2固定部材50よりもZ1方向側に配置されている。
【0033】
そして、第1固定部材40の孔部41と、第2固定部材50の孔部51と、ボス部32dの雌ねじ部32cとが、軸方向に見て、互いにオーバーラップする位置(図6参照)に配置されている。そして、締結部材34が、孔部41および51を介して、雌ねじ部32cに締結されることにより、第1固定部材40および第2固定部材50は、プレート部32に固定されている。
【0034】
すなわち、第1固定部材40および第2固定部材50は、ステータ2の軸方向に沿って互いに重ねられた状態で、共通の締結部材34によりプレート部32に固定されている。これにより、第1固定部材40および第2固定部材50を、別個の締結部材によりプレート部32に固定する場合に比べて、部品点数が増加するのを防止することができるとともに、回転電機100の構成が複雑化するのを防止することができる。
【0035】
また、第1固定部材40の孔部41および第2固定部材50の孔部51は、それぞれ、第1固定部材40と第2固定部材50との相対位置を調整するための位置調整部として構成されている。これにより、樹脂成形部12の寸法誤差および樹脂成形部12の配置位置の誤差が生じている場合でも、樹脂成形部12の寸法誤差および樹脂成形部12の配置位置の誤差を吸収するように、第1固定部材40と第2固定部材50との相対位置を調整することができる。この結果、樹脂成形部12の寸法誤差および樹脂成形部12の配置位置の誤差が生じている場合でも、第1固定部材40と第2固定部材50とにより樹脂成形部12を確実に固定することができる。
【0036】
すなわち、孔部41および51は共に、締結部材34の軸部34aの直径d1よりも大きい直径d2およびd3で、かつ、第1固定部材40および第2固定部材50のうちの一方が他方に対して位置調整可能な直径d2およびd3を有している。これにより、締結部材34と、孔部41および51との相対位置を調整することにより、第1固定部材40と第2固定部材50との相対位置を容易に調整することができる。
【0037】
具体的には、第1固定部材40の孔部41の軸線C1(図7参照)と第2固定部材50の孔部51の軸線C2(図8参照)とが、それぞれ、雌ねじ部32cの軸線C3に対して径方向の位置および周方向の位置がずらされた状態で、プレート部32に固定可能に構成されている。すなわち、図4では、軸線C1とC2とC3とが互いに一致する場合の例を示しているが、この例に限られない。
【0038】
また、図6に示すように、第1固定部材40は、径方向内側から樹脂成形部12を固定するとともに、周方向一方側(A1方向側)から樹脂成形部12を固定するように構成されている。また、第2固定部材50は、径方向外側から樹脂成形部12を固定するとともに、周方向他方側(A2方向側)から樹脂成形部12を固定するように構成されている。これにより、第1固定部材40および第2固定部材50によって樹脂成形部12を径方向および周方向に容易に固定することができる。その結果、第1固定部材40および第2固定部材50によって端子部材11U、11Vおよび11Wを含む樹脂成形部12自体が振動するのを容易に抑制することができる。
【0039】
具体的には、第1固定部材40および第2固定部材50は、樹脂成形部12の径方向両側から樹脂成形部12を挟み込むように、径方向に樹脂成形部12を保持(固定)している。また、第1固定部材40および第2固定部材50は、U字状の樹脂成形部12の内側面に対して外側に向かって当接することにより、周方向に樹脂成形部12を保持(固定)している。
【0040】
図7に示すように、第1固定部材40は、本体部42と、突部43および44とを含む。本体部42には、孔部41が設けられている。そして、図4に示すように、本体部42は、第2固定部材50に軸方向に重ねて配置されている。突部43は、本体部42のうちの径方向外側の部分から軸方向外側(Z1方向)に突出するとともに、樹脂成形部12のうちの径方向内側の面12dに当接している。
【0041】
図8に示すように、第2固定部材50は、本体部52と、突部53および54とを含む。本体部52には、孔部51が設けられている。そして、図4に示すように、本体部52は、第1固定部材40に軸方向に重ねて配置されている。突部53は、本体部52のうちの径方向外側の部分から軸方向外側(Z1方向)に突出するとともに、樹脂成形部12のうちの径方向外側の凸部12cに当接している。これにより、第1固定部材40(突部43以外の部分)および第2固定部材50(突部53以外の部分)を、共に、樹脂成形部12よりも軸方向内側に配置した状態で、軸方向外側に突出する突部43および突部53により樹脂成形部12を固定することができる。その結果、第1固定部材40(突部43以外の部分)または第2固定部材50(突部53以外の部分)を、樹脂成形部12よりも軸方向外側に配置する場合に比べて、回転電機100が軸方向に大型化するのを防止することができる。
【0042】
また、図6に示すように、第1固定部材40の突部43および第2固定部材50の突部53は、それぞれ、一対ずつ設けられている。そして、一対の突部43のうちの一方および一対の突部53のうちの一方は、樹脂成形部12のうちの端子部材11Uおよび11V(図5参照)の間の凸部12cを径方向に挟むように当接している。また、一対の突部43のうちの他方および一対の突部53のうちの他方は、樹脂成形部12のうちの端子部材11Vおよび11W(図5参照)の間の凸部12cを径方向に挟むように当接している。これにより、樹脂成形部12は、第1固定部材40および第2固定部材50を介して、プレート部32に対して径方向に固定されている。これにより、第1固定部材40または第2固定部材50を、複数相の端子部材11U、11Vおよび11W同士の間ではなく複数相の端子部材11U、11Vおよび11Wが並ぶ方向(周方向)の外側に配置する場合に比べて、第1固定部材40、第2固定部材50および樹脂成形部12の全体としての寸法が大きくなるのを防止することができる。
【0043】
また、突部44は、本体部42の周方向他方側(A2方向側)の部分から軸方向外側(Z1方向)に突出するとともに、U字状の樹脂成形部12のうちの突部12bのA1方向側の面12f(樹脂成形部12の内側面)に当接している。また、突部54は、本体部52の周方向一方側(A1方向側)の部分から軸方向外側(Z1方向)に突出するとともに、U字状の樹脂成形部12のうちの突部12bのA2方向側の面12f(樹脂成形部12の内側面)に当接している。これにより、樹脂成形部12は、第1固定部材40および第2固定部材50を介して、プレート部32に対して周方向に固定されている。これにより、樹脂成形部12の周方向の外側面から、第1固定部材40および第2固定部材50が当接する場合に比べて、第1固定部材40および第2固定部材50が樹脂成形部12の周方向の外側に配置されない分、これによっても、第1固定部材40、第2固定部材50および樹脂成形部12の全体としての寸法が大きくなるのを防止することができる。
【0044】
また、第1固定部材40は、周方向の長さは、L3である。長さL3は、樹脂成形部12の長さL1よりも小さい。また、第2固定部材50は、周方向の長さは、L4である。長さL4は、樹脂成形部12の長さL1よりも小さい。
【0045】
また、一対の突部43のZ1方向側の端部の各々には、径方向外側に延びる部分45が設けられている。そして、部分45は、孔部45aが設けられている。図4に示すように、孔部45aには、樹脂成形部12のうちの軸方向一方側の端面12eに当接する当接部45bが配置されている。当接部45bは、たとえば、孔部45aに対して螺合される軸方向の位置が調整可能に構成されている。当接部45bは、端面12eに当接するように、軸方向の位置が調整されている。これにより、第1固定部材40により、樹脂成形部12のZ1方向への移動を規制することができる。
【0046】
また、第2固定部材50の本体部52は、樹脂成形部12よりもZ2方向側において、樹脂成形部12の径方向内側から径方向外側に亘って設けられている。そして、本体部52のうちのZ1方向側の端面52aと、樹脂成形部12のZ2方向側の端面12gとは、隙間CLを隔てて配置されている。これにより、樹脂成形部12の軸方向の寸法誤差、および、樹脂成形部12の軸方向の配置位置の誤差が生じている場合でも、樹脂成形部12と第2固定部材50とが機械的に干渉するのを防止することができる。
【0047】
また、図7および図8に示すように、第1固定部材40の本体部42と第2固定部材50の本体部52とには、それぞれ、位置調整の際に使用される治具が配置される治具用孔部42aおよび52bが設けられている。
【0048】
[第2実施形態]
図9図13を参照して、第2実施形態による回転電機200の構成について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付している。
【0049】
図9に示すように、回転電機200は、上記第1実施形態の回転電機100と異なり、第1固定部材40および第2固定部材50を備えない。一方、回転電機200は、上記第1実施形態の回転電機100と異なり、固定部材240を備えている。
【0050】
固定部材240は、プレート部32に対して締結部材234により締結固定され、樹脂成形部12を固定するように構成されている。これにより、上記第1実施形態と同様に、樹脂成形部12が固定部材240を介してプレート部32に固定されているので、端子部材11U、11Vおよび11Wを含む樹脂成形部12自体が振動するのを抑制することができる。その結果、上記第1実施形態と同様に、コイル22に接合されている中間接合導体部13U、13Vおよび13Wの接合部分(端子部材11U、11Vおよび11Wと中間接合導体部13U、13Vおよび13Wとの接合部分、および、中間接合導体部13U、13Vおよび13Wとコイル22との接合部分)に発生する応力をより低減することができる。
【0051】
詳細には、固定部材240は、プレート部32に対して締結部材234により軸方向に沿って締結固定されている。これにより、固定部材240と、プレート部32とが、軸方向に対向するように配置されている場合に、固定部材240をプレート部32に対して容易に締結固定することができる。
【0052】
具体的には、図10に示すように、固定部材240は、周方向に延びるように形成されている。固定部材240は、周方向の中央部に設けられた第1部分241と、周方向の両端部に設けられた第2部分242と、を含む。図9に示すように、第1部分241は、周方向において、樹脂成形部12の突部12b同士の間に配置されている。第1部分241には、軸方向に貫通する孔部241aが形成されている。また、第2部分242は、周方向において、樹脂成形部12の突部12bの外側(すなわち、樹脂成形部12よりも外側)に配置されている。第2部分242には、軸方向に貫通する孔部242aが形成されている。
【0053】
そして、図11に示すように、第1部分241に形成された孔部241aと、プレート部32のボス部32dの雌ねじ部32cとが、軸方向に見て、互いにオーバーラップする位置に配置されている。そして、締結部材234が孔部241aを介して、雌ねじ部32cに締結されることにより、第1部分241(固定部材240)が、プレート部32に固定されている。なお、締結部材234は、特許請求の範囲の「第1締結部材」の一例である。
【0054】
同様に、図12に示すように、第2部分242に形成された孔部242aと、プレート部32のボス部32dの雌ねじ部32cとが、軸方向に見て、互いにオーバーラップする位置に配置されている。そして、締結部材234が孔部242aを介して、雌ねじ部32cに締結されることにより、第2部分242(固定部材240)が、プレート部32に固定されている。これにより、第1部分241と第2部分242との両方がプレート部32に固定されているので、固定部材240を、プレート部32に対して比較的強固に固定することができる。
【0055】
また、図13に示すように、固定部材240は、端子部材11U、11Vおよび11Wに対して締結部材235によりステータ2の径方向に沿って締結固定されることにより樹脂成形部12を固定するように構成されている。これにより、固定部材240は、プレート部32に加えて樹脂成形部12に対しても締結固定されるので、樹脂成形部12を固定部材240を介してプレート部32に確実に固定することができる。また、固定部材240を、径方向および軸方向に沿って締結固定されているので、固定部材240(ひいては樹脂成形部12)において径方向における振動および軸方向における振動が生じるのを抑制することができる。なお、締結部材235は、特許請求の範囲の「第2締結部材」の一例である。
【0056】
具体的には、第1部分241には、径方向に貫通する孔部241bが形成されている。また、端子部材11U、11Vおよび11Wには、それぞれ、径方向に貫通する孔部11aが形成されている。また、電源部端子101U、101Vおよび101Wは、Z方向(軸方向)に沿って延びる第1部分101aと、R方向(径方向)に沿って延びる第2部分101bと、を含むL字形状を有している。第1部分101aには、径方向に貫通する孔部102aが形成されている。
【0057】
そして、R1側からR2側に向かって、第1部分241に形成された孔部241bと、端子部材11U、11Vおよび11Wに形成された孔部11aと、第1部分101aに形成された孔部102aとが、この順に、径方向に見て、互いにオーバーラップする位置に配置されている。そして、第1部分101a、孔部11aおよび孔部102aを貫通させた締結部材235のボルトに、締結部材235のナットが締結されている。これにより、第1部分241(固定部材240)と、端子部材11U、11Vおよび11W(樹脂成形部12)と、電源部端子101U、101Vおよび101Wと、とが互いに固定されている。
【0058】
なお、電源部端子101U、101Vおよび101Wの第2部分101bには、軸方向に貫通する孔部102bが形成されている。第2部分101bのZ2側には、端子台103の一部が配置されている。端子台103には、軸方向に延びる雌ねじ部103aが形成されている。そして、Z1側からZ2側に向かって、第2部分101bに形成された孔部102bと、端子台103に形成された雌ねじ部103aとが、この順に、軸方向に見て、互いにオーバーラップする位置に配置されている。そして、締結部材236が孔部241bを介して雌ねじ部103aに締結されることにより、第2部分101b(電源部端子101U、101Vおよび101W)が、端子台103に固定されている。
【0059】
なお、第2実施形態の回転電機200のその他の構成は、上記第1実施形態の回転電機100と同様である。
【0060】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0061】
たとえば、上記第1実施形態では、第1固定部材40および第2固定部材50により、樹脂成形部12(端子樹脂成形部)を径方向(第1方向)および周方向の両方向において固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1固定部材および第2固定部材により、端子樹脂成形部を径方向(第1方向)のみにおいて固定してもよい。
【0062】
また、上記第1および第2実施形態では、中間接合導体部13U、13Vおよび13W(接合導体部)が、それぞれ、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wに径方向に隣接した状態で、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wに接合される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数相の接合導体部を、それぞれ、複数相のコイル接合導体部に周方向に隣接した状態で、複数相のコイル接合導体部に接合してもよい。この場合、第1固定部材および第2固定部材によって端子樹脂成形部を固定する構成の場合、第1固定部材および第2固定部材は、端子樹脂成形部を少なくとも周方向(この場合の第1方向)に固定するように構成される。
【0063】
また、上記第1および第2実施形態では、コイル接合導体部25U、25Vおよび25Wを、それぞれ、リード線部24U、24Vおよび24Wの一部(絶縁被覆が剥離された部分)として構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リード線部とコイル接合導体部との間に別部材(バスバー等)が配置されていてもよい。
【0064】
また、上記第1および第2実施形態では、コイルをセグメント導体として構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、コイルをカセットコイルとして構成してもよいし、ステータコアに直接的に導線を巻き付けるように構成してもよい。
【0065】
また、上記第1実施形態では、U字状の樹脂成形部12(端子樹脂成形部)の周方向内側の面12fに、第1固定部材40と第2固定部材50とが、それぞれ、当接する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図14に示す第1実施形態の変形例による端子ユニット301のように、第1固定部材340の突部344と第2固定部材350の突部354とが、樹脂成形部12の突部12bの周方向外側から当接するように、第1固定部材340および第2固定部材350を配置してもよい。
【0066】
また、上記第1実施形態では、第1固定部材40に、樹脂成形部12(端子樹脂成形部)の軸方向一方側の端面12eに当接する当接部45bを設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2固定部材に、端子樹脂成形部の軸方向一方側の端面に当接する当接部を設けてもよい。
【0067】
また、上記第1実施形態では、第1固定部材40と第2固定部材50とを軸方向に重ねて配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1固定部材と第2固定部材とを軸方向に重ねずに周方向または径方向に並べて配置してもよい。
【0068】
また、上記第1実施形態では、図6のように、位置調整部として機能する孔部41および51を真円状に図示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、位置調整部として機能する孔部を、長穴状(長円状)に形成してもよいし、楕円形状に形成してもよいし、長方形状に形成してもよい。
【0069】
また、上記第1実施形態では、位置調整部として機能する孔部41および51を、第1固定部材40および第2固定部材50の両方に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、位置調整部として機能する孔部を、第1固定部材および第2固定部材のうちの一方のみに設けてもよい。
【0070】
また、上記第1および第2実施形態では、ステータ2をU相、V相およびW相の3相交流に対応して構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、3相以外の数の相に対応してステータを構成してもよい。
【0071】
また、上記第1実施形態では、第1固定部材40および第2固定部材50が、端子部材11Uおよび11Vの周方向の間、および、端子部材11Uおよび11Vの周方向の間において、樹脂成形部12(端子樹脂成形部)を固定(保持)する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、端子部材よりも周方向外側の位置において、第1固定部材および第2固定部材が端子樹脂成形部を固定(保持)してもよい。
【0072】
また、上記第1および第2実施形態では、樹脂成形部12(端子樹脂成形部)を、軸方向に見て、U字状に形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、端子樹脂成形部をU字以外の形状に形成してもよい。たとえば、端子樹脂成形部を、軸方向に見て、矩形状に形成してもよいし、円状に形成してもよい。
【0073】
また、上記第1実施形態では、第1固定部材40の突部43および44と、第2固定部材50の突部53および54とが、樹脂成形部12(端子樹脂成形部)に当接する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1固定部材の本体部と、第2固定部材の本体部とが、樹脂成形部に当接してもよい。
【0074】
また、上記第2実施形態では、固定部材240を、周方向において樹脂成形部12の突部12b同士の間に配置された第1部分241と、周方向において樹脂成形部12の突部12bの外側に配置された第2部分242との両方がプレート部32に固定されるように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、固定部材を、周方向において樹脂成形部の突部同士の間に配置された第1部分、および、周方向において樹脂成形部の突部の外側に配置された第2部分のいずれか一方のみがプレート部に固定されるように構成してもよい。
【0075】
また、上記第2実施形態では、固定部材240を、周方向において樹脂成形部12の突部12b同士の間に配置された第1部分241と、周方向において樹脂成形部12の突部12bの外側に配置された第2部分242と、を含むように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、固定部材を、周方向において樹脂成形部の突部の外側に配置された第2部分を含まないように構成してもよい。
【0076】
また、上記第2実施形態では、固定部材240を、端子部材11U、11Vおよび11Wに対して締結部材235によりステータ2の径方向に沿って締結固定されることにより樹脂成形部12を固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、固定部材240を、締結固定以外の方法(たとえば、上記第1実施形態の方法)によって、樹脂成形部12を固定するように構成してもよい。また、上記第1実施形態の方法と上記第2実施形態とを併用してもよい。
【0077】
また、上記第1および第2実施形態では、固定部材(第1固定部材40および第2固定部材50、固定部材240)を、プレート部32に対して軸方向に沿って締結固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、固定部材を、プレート部に対して軸方向以外の方向(たとえば、径方向、周方向)に沿って締結固定するするように構成してもよい。
【符号の説明】
【0078】
2…ステータ、11U、11V、11W…端子部材、12…樹脂成形部(端子樹脂成形部)、13U、13V、13W…中間接合導体部(接合導体部)、22…コイル、31…ケース部、32…プレート部、32a…開口部、34、234…締結部材(第1締結部材)、40、340…第1固定部材(固定部材)、50、350…第2固定部材(固定部材)、100、200…回転電機、101U、101V、101W…電源部端子、235…締結部材(第2締結部材)、240…固定部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14