(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014264
(43)【公開日】2022-01-19
(54)【発明の名称】身体保持構造
(51)【国際特許分類】
A47C 9/00 20060101AFI20220112BHJP
A61F 5/045 20060101ALI20220112BHJP
A47C 20/08 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
A47C9/00 Z
A61F5/045
A47C20/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020116495
(22)【出願日】2020-07-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】501095118
【氏名又は名称】上野 昭
(72)【発明者】
【氏名】上野 昭
【テーマコード(参考)】
3B095
4C098
【Fターム(参考)】
3B095CA07
3B095CA10
4C098AA02
4C098BB01
4C098BC23
4C098BC26
4C098BD02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】立位姿勢の身体を傾斜させ保持する構造を提供する。
【解決手段】身体保持構造1は、使用者の立位姿勢の身体7を傾斜させ保持する身体保持構造であって、身体保持構造は、使用者の身体が当接する身体当接部2と、使用者の足裏8が当接する足裏当接部3と、からなり、身体当接部は、足裏当接部と略直交して形成され、足裏当接部は、使用者の足裏よりも大きく形成され、身体当接部は、身体の仙骨部7aが位置する部分に角変部4を形成し、角変部は、身体当接部を身体の下半身部11が当接する下半身当接部2aと、身体の上半身部9が当接する上半身当接部2bに分割し、下半身当接部の角度は、床面6から90°<0°の角度内のいずれかであり、上半身当接部の角度は、下半身当接部の角度から上向き略鉛直の角度内のいずれかであり、下半身当接部と上半身当接部は、連続して形成されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の立位姿勢の身体(7)を傾斜させ保持する身体保持構造(1)であって、
前記身体保持構造(1)は、使用者の前記身体(7)が当接する身体当接部(2)と、
使用者の足裏(8)が当接する足裏当接部(3)と、
からなり、
前記身体当接部(2)は、前記足裏当接部(3)と略直交して形成され、
前記足裏当接部(3)は、使用者の前記足裏(8)よりも大きく形成され、
前記身体当接部(2)は、前記身体(7)の仙骨部(7a)が位置する部分に角変部(4)を形成し、
前記角変部(4)は、前記身体当接部(2)を前記身体(7)の下半身部(11)が当接する下半身当接部(2a)と、
前記身体(7)の上半身部(9)が当接する上半身当接部(2b)に分割し、
前記下半身当接部(2a)の角度(A)は、床面(6)から90°<0°の角度内のいずれかであり、
前記上半身当接部(2b)の角度(B)は、前記下半身当接部(2a)の角度から上向き略鉛直の角度内のいずれかであり、
前記下半身当接部(2a)と前記上半身当接部(2b)は、連続して形成される
ことを特徴とする前記身体保持構造(1)。
【請求項2】
前記身体当接部(2)は、前記角変部(4)に前記下半身当接部(2a)と前記上半身当接部(2b)を回転させる角変部可動部(5)を形成し、
前記角変部可動部(5)は、前記下半身当接部(2a)の角度(A)を床面(6)から90°<0°の角度内を回転させ、
前記角変部可動部(5)は、前記上半身当接部(2b)の角度(B)を前記下半身当接部(2a)の角度から上向き略鉛直の角度内を回転させる
ことを特徴とする請求項1記載の前記身体保持構造(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立位姿勢の身体を傾斜させ保持する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
我々の身体は、現在も進化の過程に在り、変化し続けているが、個人の時間の中ではたいした問題は発生しない。
しかし、現在の生活環境は、進化の過程で構築された身体には過酷な環境であり、身体が対応出来ず、現代病と言われている数々の疾患を招いていると推察される。
例えば、私たちの日常は、椅子に座り歩かないないなどの、進化の過程で獲得した二足歩行の姿勢に相反する生活を続けている。
その結果、正しい姿勢を維持できず、肩こりや腰痛などを招き加齢と共にアンバランスな姿勢を加速させている。
つまり、現在の生活環境は、進化の過程で獲得した正常な姿勢を維持することが困難な環境下にあり、筋骨系のバランスが崩れる毎日である。
そこで、人々は、その不足を補う手段として、散歩、ジョキング、ヨーガ、体操、フィットネスなどの多種多様な対策を、意識せずに採用していると推察されるものである。
【0003】
そもそも、我々の身体は、脳が拡大すると共に重い脳を支えるために、二本の足で立ち歩く身体へ進化し、現在の姿勢を獲得した。
また、立位姿勢は、両上肢が自由に使えるようになり、文明を享受している。
一方で、哺乳類の四足歩行に適応した体を90°起こしたために、重力が背骨を上から押し圧するようになり、脊柱がS字構造に変化することで対処している。
この二足での立位姿勢は、高血圧、心臓病、椎間板ヘルニア、扁平足、難産などの人間に固有の疾病の原因と言われている各種の問題を抱えてしまった。
さらに、椅子に腰掛ける生活習慣は、狭い坐骨が下から重力を支える姿勢になるので上半身が不安定になり、腰周辺から肩や首までが過剰な筋緊張を招いている。
今日まで、身体の不調は、マッサージや鍼灸などの対処療法で曖昧に対処し、運動不足や加齢が原因であるとされてきたが、正確な座位姿勢の提唱や椅子構造の改良での対応もなされている。
一方、座位の習慣は、下半身の自由時間が増加すると共に歩行時間の減少が足腰の弱体化を加速させている。
特に近年は、座る時間が長くなり、坐骨と腰骨に掛かる負担が増加し、マッサージの需要の拡大やマッサージ器具の販売など、腰や肩や首の不調が蔓延し、頭痛や精神疾患の原因であるとの指摘もある。
つまり、背骨を直立させた身体構造は、人工的な生活環境と本来の正常な身体との対立が持続し、重力の影響が現在も進行形であるものと推察される。
近年、正しい姿勢と正しい歩行が問題視され、多様な対応手段が唱えられている。
しかし、我々が解決しなければならない問題は、身体を鍛えることは当然であるが、鍛えなければならない身体にした原因を見つけ解決することも必要である。
【0004】
そこで、立位姿勢で凭れる装置の提案がなされている。(特許第4791515号公報)
この提案は、台座にポールを立てポール部に背中から腰部を凭れさせる装置の提案である。
しかし、短時間の休息を目的とするものであり、凭れる使用形態に新規性を認めるものであるが、ただ凭れるだけでの使用でありそれ以上の視点が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
まず、一般に正しい姿勢の確認は、壁に身体を押し付け、腰の部分に丸めた手が入る状態が正常な姿勢であると言われている。
また、正しい寝姿勢は、直立時の姿勢であると言われている。
つまり、姿勢の基準は、壁を基本面として採用し、壁の垂直面に対して身体の重心軸が平行していると想定し、相対させことで正常な姿勢であることを確認している。
また、我々の二足歩行の特徴は、他の哺乳類の背骨が床面に向かってカーブした弧状であるのに対して、人間の脊柱は直立に適応した頸椎のS字カーブが重い頭部を支え、腰椎のS字カーブが二足歩行を実現し、一つの大きな背骨のS字カーブを構成することで、二足での直立と歩行を保証する優れた構造を獲得している。
【0007】
今日の我々の身体は、大地の上を裸足で立ち、回りを見渡し、しゃがみ、歩く等の自然な生活をもとに進化した柔軟な身体を獲得した。
しかし、現在、我々の環境は、机に座り、乗り物に乗り、家事やスポーツ、仕事などの画一的な動作の毎日であり、元来の自由で自然な動作が出来ない環境下に生活している。
現在の生活環境は、元来の身体がもつ柔軟性を阻害し、歪め、壊し、固めるなどアンバランスな姿勢を強要するシステムで構成されている。
その結果、我々の身体は、猫背、肩こり、肥満、腰痛、腰曲がり、O脚、ストレートネック、などの多くの不調を抱え、精神面にも影響していると指摘されている。
【0008】
まず、直立時には、常に重力が頭から足に向けて押し圧し、それに対抗して足から頭に反発する床反力で対抗する中間を重心と言い、身体が倒れように反射的反応である身体の動揺が働いて重心を維持している。
また、人間は、二本の足で立つ選択をした結果、倒れないために前屈みの姿勢になるが、筋骨系を総動員して身体を背部で引っ張っている反射的な運動で常時転倒を防止している。
そもそも、我々は、二本の足で立ち歩いていることの不思議さを意識さえしていない。
現実の生活は、各個人の癖のある姿勢が筋骨系のバランスを壊し、アンバランスな姿勢での生活が身体の動揺を拡大させ代謝熱量を増大させている。
つまり、疲れる。
原因は、腰掛ける構造にあると推察するものである。
おもそも、我々の身体構造は、腰掛けることに対応していないことは、多種多様なデザインの椅子が開発され続けていることで証明されていて、長時間の座位姿勢を続けることが身体に数々の悪影響を及ぼしていることは自明である。
【0009】
一方、横臥時は、身体全体に重力が覆い被さり、身体が一体となって対抗するのではなく各体節単位で対応している。
例えば、横臥姿勢で腹筋運動をすると腹筋は強化されるが逆に腰椎に負担が集中し損傷してしまう。
また、睡眠は、筋肉系の衰えや不適切な寝具が原因となり、重力が自由な姿勢への転換である寝返りに影響し、浅い睡眠の繰り返しが睡眠不足を招き、代謝熱量を増大させている。
この不眠の問題は、年齢に関係せず現在の社会問題として一般化している。
つまり、我々の生活は、立っても、座っても、寝ても常に重力の影響下にあり、アンバランスな姿勢で対抗し続けている以上、十分で安心出来る休息を得ることは不可能であろう、と推察するものである。
【0010】
まず、筋肉と骨は別組織であり、骨はブロック状をなし、個々の骨が靱帯及び筋肉で不完全に連結されている。
一方、筋肉は、骨のブロックが倒れ無いように覆い支えている。
つまり、骨は曲がることは無く、筋肉が正常に支えられない骨の変調が示す姿勢を猫背などと表現し、このようなアンバランスな姿勢に対して我々は不快感をおぼえる。
また、姿勢の不調は、多くの疾患の原因であると指摘され、さらに、精神的疾患にも影響を与えていると認識されている。
昨今のヨーガに対する世界的な関心は、潜在的な姿勢に対する危機意識の表れではないだろうか。
また、ランニングやフィットネス施設での鍛錬の欲求は、長時間の座位姿勢での作業が身体に悪影響を与えていることに対する防衛的反応であると推察するものである。
【0011】
現在、我々は、重力に対抗する筋力の創造と維持に努力しているが、個人として対応するには時間的にも経済的にも対応できる人は限定されている。
そもそも、我々の身体は、生活習慣が原因で筋骨系のバランスを壊し、徐々に身体の歪みを創ってしまい、正常な立位姿勢を維持し保持し続けることが出来ない身体に固定化されていることを自覚することが求められている。
そこで、我々は、壁に身体を押し付けることで正常な姿勢を確認している。
しかし、身体の各部分を壁に押しつける作業は、他人に依存するしかなく、そもそも立位姿勢の状態で壁に身体を押し付けても姿勢の状態を確認するだけである。
つまり、立位姿勢時は、常に背部に牽引し前に倒れない筋緊張状態にあり、身体は常に動揺し立位姿勢を反射的に維持しているので、立位姿勢での鍛錬は効率的ではない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の身体保持構造(1)は、使用者の立位姿勢の身体(7)を傾斜させ保持する身体保持構造(1)であって、
前記身体保持構造(1)は、使用者の前記身体(7)が当接する身体当接部(2)と、
使用者の足裏(8)が当接する足裏当接部(3)と、
からなり、
前記身体当接部(2)は、前記足裏当接部(3)と略直交して形成され、
前記足裏当接部(3)は、使用者の前記足裏(8)よりも大きく形成され、
前記身体当接部(2)は、前記身体(7)の仙骨部(7a)が位置する部分に角変部(4)を形成し、
前記角変部(4)は、前記身体当接部(2)を前記身体(7)の下半身部(11)が当接する下半身当接部(2a)と、
前記身体(7)の上半身部(9)が当接する上半身当接部(2b)に分割し、
前記下半身当接部(2a)の角度(A)は、床面(6)から90°<0°の角度内のいずれかであり、
前記上半身当接部(2b)の角度(B)は、前記下半身当接部(2a)の角度から上向き略鉛直の角度内のいずれかであり、
前記下半身当接部(2a)と前記上半身当接部(2b)は、連続して形成されることを特徴とする。
【0013】
本発明の身体保持構造(1)は、前記身体当接部(2)が前記角変部(4)に前記下半身当接部(2a)と前記上半身当接部(2b)を回転させる角変部可動部(5)を形成し、
前記角変部可動部(5)は、前記下半身当接部(2a)の角度(A)を床面(6)から90°<0°の角度内を回転させ、
前記角変部可動部(5)は、前記上半身当接部(2b)の角度(B)を前記下半身当接部(2a)の角度から上向き略鉛直の角度内を回転させることを特徴とする。
【0014】
本発明は、立位姿勢と横臥姿勢の間に視点を移し、壁に当接している身体を壁と共に倒し、立位姿勢時の身体の動揺から開放すことを発見するものである。
現在の生活環境は、立位姿勢と横臥姿勢との間には、座位姿勢しかなく、休息する装置を椅子構造が支えている。
しかし、椅子構造は、身体に対して適切な構造でないことは多くの腰部疾患が示していることで確認出来るものである。
本発明は、椅子の持つ腰掛ける構造の問題点を解決することを特徴とするものである。
【0015】
本発明は、身体を立位姿勢で凭れさせ、凭れた状態の身体を傾斜させることで身体の動揺から開放するものである。
さらに、立位姿勢で凭れた身体は、身体と足裏に重力を分割させ、傾斜角度の選択が重力の比率を調整するので、個々人の身体状態に対応する重力が身体を矯正させることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の身体保持構造は、身体が当接部に凭れることを前提とするが、立位姿勢や横臥姿勢では凭れることが出来ないことを表現するために、身体が床面に対し90°<0°の範囲の角度とするものである。
つまり、90°は身体の立位姿勢の角度を示し、0°は身体の横臥姿勢を示すものであり、凭れることが出来ない角度を示すものである。
本発明は、身体を床面に対し90°<0°の範囲の角度と表現するものである。
つまり、本発明の身体保持構造は、身体が当接部に凭れることを前提とするものであり、立位姿勢や横臥姿勢では凭れることが出来ないことを示すものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の凭れる構造の効果は、腰掛ける構造から凭れる構造に転換したので、立位姿勢時の身体の動揺から開放し、代謝熱量を軽減するので、疲れない健康な身体を実現するものである。
例えば、椅子やソファーなどで休息しているが、座位姿勢でも身体は動揺しているので、反射的に代謝熱量を消費していることを軽減するものである。
本発明の凭れる構造の効果は、身体に掛かる重力を身体と足裏に分散させるので、アンバランスな姿勢に対して重力が矯正することを実現するものである。
例えば、凭れた立位姿勢の身体に重力が押し圧し矯正するものである。
本発明の凭れる構造の効果は、当接部を上半身と下半身に分割したので、当接部を上半身と下半身のそれぞれに掛かる重力を選択することを実現するものである。
例えば、リクライニング仕様の椅子は、上半身部分と座面部分と下半身部分がそれぞれ変角し多様の姿勢に対応するが、重力は主に座面部分掛かかり腰に負担が集中するので疲れてしまうことを解消するものである。
本発明の凭れる構造の効果は、凭れる姿勢への転換が、坐骨を圧迫しないので腰や首など疾患を発生させないので健康的な身体を実現するものである。
例えば、現在の机と椅子で構成される家具全般、公共空間に配置されている椅子やベンチ、車両用椅子やベンチなどのデザインが更新され新しい空間を出現させるものである。
本発明の凭れる構造の効果は、凭れる姿勢が個人の空間を確保できる構造を実現するものである。
例えば、航空機の座席や車両用椅子の場合、使用者どうしの接触の不快感を解消し、立位姿勢で使用するので脚や足が通路にはみ出すことを防止する空間を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の身体保持構造1の技術的思想を説明する説明図である。
図1-1は、壁6aと平行する身体7の立位姿勢及び重心線7bを示す断面図である。
図1-2は、床面6に在る身体7の横臥姿勢を示す断面図である。
図1-3は、身体保持構造1が60°と80°で形成される例を示す断面図である。
図1-4は、身体保持構造1の角度と重力の関係を示すグラフである。
図1-5は、
図1-3に示す身体保持構造1の例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の身体保持構造1の基本構造1である角変部4を説明する断面図である。
【
図3】
図3は、本発明の身体保持構造1の基本構造2である角変部可動部5を説明する断面図である。
【
図4】
図4は、実施例1である、角変部4で形成される身体保持構造1を壁ベンチとして使用する例を示す断面図である。
図4-1は、角変部4で形成される身体保持構造1の例を示す壁ベンチ13の斜視図である。
図4-2は、角変部4で形成される身体保持構造1の例を示す壁ベンチ14の側面図である。
【
図5】
図5は、実施例2である、角変部4で形成される身体保持構造1を車両用の座席15として使用する例を示す断面図である。
【
図6】
図6は、実施例3である、角変部可動部5で形成される身体保持構造1を椅子16として使用する例を示す断面図である。
【
図7】
図7は、実施例4である、角変部可動部5で形成される身体保持構造1を作業支持台17として使用する例を示す断面図である。
【
図8】
図8は、実施例5である、角変部可動部5で形成される身体保持構造1を姿勢矯正装置18として使用する例を示す断面図である。
【
図9】
図9は、実施例6である、角変部可動部5で形成される身体保持構造1を介護用シャワー装置19として使用する例を示す断面図である。
【
図10】
図10は、実施例7である、角変部可動部5で形成される身体保持構造1を睡眠装置20として使用する例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
今日まで、身体の休息は、しゃがむ姿勢やあぐらをかく姿勢から椅子に座る姿勢に変化
し、究極は横になる姿勢であるが、どの状態下においても常に重力の影響下にある。
また、身体は、腰掛ける姿勢に適応できていないために椅子に腰掛けている姿勢でも上半身は常に前後左右に動揺し重い頭部の動揺を相殺していが、意識されることはない。
そもそも、近年の道具である椅子構造は、座面と坐骨との関係が不安定であり、特に背もたれに凭れる座位姿勢は坐骨が前に倒れてしまい、上半身の姿勢を壊してしまう。
本来、立位姿勢時の代謝熱量は、座位姿勢時より少なく、立位姿勢時のほうが休息には向いているはずであるが、何故か座り疲れてしまう。
そこで、立位姿勢でもなく横臥姿勢でもない、凭れる姿勢で対応するが、単に凭れる姿勢は、立位姿勢の動揺から開放されず、立位姿勢が壊れ足元が不安定になり、姿勢の保持は短時間に限られてしまう。
【0020】
本発明の身体保持構造1は、立位姿勢を傾斜させ、身体7が凭れ当接する身体当接部2と足裏8が当接する足裏当接部3を略直交させる構造を特徴とするものである。
つまり、立位姿勢を維持しながら凭れさせることで身体の動揺から開放し、新規の休息姿勢を実現するものである。
さらに、身体7と足裏8に重力を分割させるので、凭れる角度がより掛かる重力の比率を決定するので、各個人の身体の状態に対応する重力がアンバランスな姿勢を矯正するものである。
本発明の身体保持構造1は、腰掛ける椅子の構造を異なる視点から鑑みたものである。
【0021】
以下に、
図1,
図2、
図3、
図4、
図5、
図6、
図7、
図8、
図9、
図10を用いて、本発明の身体保持構造1を詳細に説明する。
また、本発明は、頭部9a及び首部9bを含む腰部10から上部を上半身9と言い、腰部10から下部の脚部11a及び足部11bを下半身11と言い足裏8を含む。
また、本実施は、本発明を説明し、適用する例の一部を示すものであり、本実施例に特定も限定もするものではなく、本発明の技術的思想を損なわなければ良い。
【0022】
まず、
図1を用いて本発明の身体保持構造1の技術的思想を説明する。
図1-1は、壁6aと平行する身体7の立位姿勢及び重心線7bを示す断面図である。
図1-2は、床面6に在る身体7の横臥姿勢を示す断面図である。
図1-3は、身体保持構造1が60°と80°で形成される例を示す断面図である。
図1-4は、身体保持構造1の角度と重力の関係を示すグラフである。
図1-5は、
図1-3に示す身体保持構造1の例を示す斜視図である。
【0023】
次に、本発明の身体保持構造1は、立位姿勢の身体7が身体当接部2に凭れることを前提とするものであり、立位姿勢や横臥姿勢では凭れることが出来ないことを表現するために、身体7が床面に対し90°<0°の範囲の角度と表現するものである。
つまり、90°<は、身体7が立位姿勢であり身体当接部2には凭れていない状態を表現するものである。
また、<0°は、身体7が横臥姿勢でありの身体当接部2には凭れられない状態を表現するものである。
本発明は、身体7が身体当接部2に凭れことを特徴とするものであり、凭れることが出来る角度の範囲を、床面に対し90°<0°の範囲の角度と表現するものである。
また、身体7が身体当接部2に凭れることは、身体7の前面及び後面及び側面など身体7全体を対象とするものであり特定するものではないが、一般的には後面が当接することを前提として説明するものである。
【0024】
次に、
図1-1に示す側面図は、立位姿勢時の身体7は床面6から90°を示し、身体7に想定される重心線7bが壁6aと平行している例を示すものである。
また、
図1-1に示す立位姿勢は、頭部9aから重力が100%加重されている。
しかも、身体7は、重い頭部9aを二本の足部11cで支え倒れないように、身体7は常に運動し身体の動揺と言われる反射機構が各体節を統合して制御することで立位姿勢を維持し、現実的には90°ではなく、あくまでも理論値であることは当然である。
【0025】
次に、
図1-2に示す側面図は、横臥姿勢時の身体7は0°を示し、身体7が床面6に当接し、身体7の各体節に重力がそれぞれ100%加重されていることを示すものであり、各体節は統一的に制御された筋骨系ではなく、各体節がそれぞれの重力に対応していることを示すものである。
つまり、立位姿勢時は、身体7の動揺で各体節を維持し保持する運動の基に統合されているが、横臥姿勢では各体節それぞれが独立して重力に対処している。
例えば、一つの体節が受ける重力の位置を転換する場合には、各体節が独自に動作しそれぞれが位置の変更をしていることを寝返りと言い、各体節が重力対応し調整しているに過ぎずない。
【0026】
次に、
図1-3に示す側面図は、本発明の身体保持構造1に身体7が当接している例を示すものである。
また、
図1-3に示す側面図は、身体当接部2が下半身当接部2aと上半身当接部2bは角変部4で分割されている例を示すものである。
また、
図1-3に示す側面図は、下半身当接部2aが約60°、上半身当接部2bが約80°を示し、足裏8が当接する足裏当接部3と略直交している例を示すものである。
この際に、身体7には約20%、足裏8には約80%の重力が掛かってると想定される。
【0027】
次に、
図1-4に示す図は、縦軸が身体7の角度を示し、横軸が身体7に掛かる重力を示すものである。
また、
図1-4に示す図は、本発明の身体保持構造1に身体7が凭れる角度と、凭れる
身体7に掛かる重力をグラフに示すものである。
つまり、重力は、身体当接部2の身体7と足裏当接部3の足裏8に分散され、傾斜角度
が重力の範囲を変化させることを示すものである。
例えば、単純に90°の立位時には、足裏8に約100%の重力量が掛かり、約80°に傾斜させた場合には身体7に約17%、足裏8に約83%が、約60°に傾斜させた場合には身体7に約48%、足裏8に約52%が、約30°に傾斜させた場合には身体7に約86%、足裏8に約14%がそれぞれ負荷していると想定される。
この際に、身体当接部2は、下半身当接部2aと上半身当接部2bの各角度の選択により様々な数値を示すものであり、ここで具体的な数値を示すものではない。
つまり、本発明の身体保持構造1は、凭れる使用形態が身体の動揺から開放し、傾斜角度を選択することで身体7と足裏8に掛かかる重力が選択され、身体7と足裏8に掛かる重力を加減することで、各人各様なアンバランス姿勢を各人各様の身体7の状態に対応する角度を選択することで正常な身体を獲得するものである。
以上に、身体7が受ける重力と足裏8が受ける重力の関係を示し説明しているが、この数値に特定も限定もするものではなく、あくまでも想定値を基に説明するものである。
【0028】
次に、
図1-5に示す斜視図は、本発明の身体保持構造1に身体7が当接している例を示す斜視図ものである。
また、
図1-5に示す斜視図は、ソファー形状を示めす身体当接部2に身体7が凭れた状態を示し、足裏8が足裏当接部3に当接し身体7の自重を捉えている状態を示すものであり、本発明の特徴である身体当接部2と足裏当接部3が略直交している例を示すものである。
【0029】
本発明の身体保持構造1は、身体当接部2に足裏当接部3を略直交させ、立位姿勢を保持することを前提に考察するものであり、身体7が裸足であることを前提とするものである。
つまり、履き物を使用した身体7は、履き物の底構造の状態が一様でなく、極端な傾斜角度を有する履き物を使用している状態では、本発明の技術的思想を損なう恐れがある。
そこで、履き物の内部の傾斜が極端な場合には、足裏8と身体当接部2が略直交している状態を作り出すことが求められ、そのためには足裏当接部3を傾斜させる手段を備えるか履き物を脱いで使用することは当然であり、ここに明記するものである。
また、足裏8が足裏当接部3に当接すると記述しているが、あくまでも技術的思想を説明するものであり、履き物を履いて使用することは当然である。
【0030】
次に、本発明の身体保持構造1は、構造を発明するものである。
例えば、コンクリートの壁6aに凸状や凹状に形成され、公園に形成され、駅のホームに形成され、電車の座席に形成され使用されるなど、公的な空間での使用に必要な安価で強度が要求される使用形態に対応する、それぞれに好適な角度が選択されるものである。
また、本発明の身体保持構造1は、適用範囲をここで特定するものではない。
また、本発明の身体保持構造1は、身体7及び足裏8を受け止め略直交させる強度の素材を使用することは当然であり、既存の素材から好適に採用されるものであり特定するものではない。
また、本発明の身体保持構造1は、形状など特定するものではなくデザイン性などを考慮し自由な形状に形成することは当然である。
また、本発明の身体保持構造1は、身体当接部2と足裏当接部3は略直交することを特徴とするものであり、足裏8が裸足であることを前提とする角度であるが、特定するものではなく使用者が常に履き物を履いていることは当然である。
【0031】
まず、
図2を用いて本発明の身体保持構造1の基本構造1を説明する。
また、本発明の身体保持構造1は、使用者の立位姿勢の身体7を傾斜させ凭れさせた状態を保持することで身体7の動揺から開放し、身体7が受ける重力を身体7と足裏8に分散させることを特徴とするものである。
また、本発明の身体保持構造1は、使用者の身体7が当接する身体当接部2と、使用者の足裏8が当接する足裏当接部3が略直交して形成されていることを特徴とするものである。
また、身体当接部2は、使用者の身体7が凭れられる面積や強度を有し、身体7が凭れられる形状であることは当然であり特定するものではない。
また、足裏当接部3は、使用者が立位姿勢で当接する面積や強度を有し、足裏8の大きさより大きく形成することは当然であり特定するものではない。
また、身体7の仙骨部7aが位置する部分に角変部4を形成し、角変部4が身体7の上半身9が当接する上半身当接部2bと、下半身11が当接する下半身当接部2aに分割していることを特徴とするものである。
また、身体当接部2に形成する角変部4は、身体7を前屈させることを容易にする部分に形成されることは当然であり、身体7の仙骨部7aが位置する部分であると表現するものである。
また、本発明の身体保持構造1は、下半身当接部2aの角度Aが床面6から90°<0°の角度内のいずれかであり、上半身当接部2bの角度Bが下半身当接部2aの角度Aから上向き略鉛直の角度内のいずれかあり、下半身当接部2aと上半身当接部2bは連続して形成されていることを特徴とするものである。
【0032】
次に、
図2に示す断面図は、身体当接部2に形成される角変部4が下半身当接部2aと上半身当接部2bに分割し、床面6から下半身当接部2aの角度Aの範囲を示し、下半身当接部2aの角度から上半身当接部2bの角度Bの範囲を示すものである。
また、本発明は、下半身当接部2aの角度のAの範囲と上半身当接部2bの角度Bの範囲から好適な角度が選択され形成することを特徴とするものである。
また、
図2のaは、下半身当接部2aの角度Aが床面6の<0°から約10°の角度内の例を示し、上半身当接部2bの角度Bが下半身当接部2aの角度から上向き略鉛直の角度内の例を示すものである。
また、
図2のbは、下半身当接部2aの角度Aが床面6の<0°から約25°の角度内の例を示し、上半身当接部2bの角度Bが下半身当接部2aの角度から上向き略鉛直の角度内の例を示すものである。
また、
図2のcは、下半身当接部2aの角度Aが床面6の<0°から約55°の角度内の例を示し、上半身当接部2bの角度Bが下半身当接部2aの角度から上向き略鉛直の角度内の例を示すものである。
また、
図2のdは、下半身当接部2aの角度Aが床面6の<0°から約80°の角度内の例を示し、上半身当接部2bの角度Bが下半身当接部2aの角度から上向き略鉛直の角度内の例を示すものである。
また、
図2に示すように、本発明の身体保持構造1は、下半身当接部2aの角度Aを基に上半身当接部2bの角度Bの範囲が限定されることを特徴とするものである。
【0033】
まず、
図3を用いて本発明の身体保持構造1の基本構造2を説明する。
また、
図3に示す身体保持構造1は、
図2に示した基本構造1の角変部4を回転させる角変部可動部5を形成し、自由に角度を選択出来ることを特徴とするものである。
また、角変部可動部5は、下半身当接部2aの角度Aを床面6から90°<0°の角度内を回転させ、角変部可動部5は上半身当接部2bの角度Bを下半身当接部2aの角度から上向き鉛直の角度まで回転させることを特徴とする。
【0034】
次に、
図3に示す断面図は、身体当接部2に形成される角変部可動部5が下半身当接部2aと上半身当接部2bに分割し、床面6から下半身当接部2aの角度Aの範囲を示し、下半身当接部2aの角度から上半身当接部2bの角度Bの範囲を示すものである。
また、本発明は、下半身当接部2aの角度Aの範囲と上半身当接部2bの角度Bの範囲から好適な角度が選択され形成することを特徴とするものである。
また、
図3に示すように、本発明の身体保持構造1は、下半身当接部2aの角度を基に上半身当接部2bの角度の範囲が限定されることを特徴とするものである
【実施例0035】
そもそも、立位姿勢時の代謝熱量は、座位姿勢時の代謝熱量よりも低いと言われているが、何故、椅子に座る休息をしてしまうのだろうか。
現在、私たちの運動不足や腰掛ける生活環境は、筋肉を弱体化させ、姿勢を壊し、アンバランスな筋骨系が身体を疲れさせ、睡眠を阻害し、日々の疲労が蓄積する毎日である。
つまり、身体は、過度に疲労している状態であり、アンバランスな姿勢が消費する代謝熱量を拡大させていると推察される。
そこで、正常な身体を取り戻すために、多種多様な運動やストレッチ、ヨーガなどの努力で対応しているが、持続することは非常に困難を伴っている。
【0036】
一般に公共空間における休息手段は、ベンチが使用され、多種多様なデザインのベンチが使用されている。
しかし、正常な座位姿勢を維持した状態を持続出来る使用者はまれであり、次第に姿勢は崩れ、脚や足が散乱し、左右の他者との接触にイラツキ、休息の装置としてはあまり機能しているとは思えない。
問題は、椅子の構造が身体に対して適していない構造である事実に対しての認識が無く、
基本的な視点からの検証がなされていないことにあると推察するものである。
つまり、身体7に対する椅子の持つ不完全な構造は、暗黙的に共有されず、腰掛けることへのこだわりを捨てることが出来ずに、今日に至っている。
そもそも、座位姿勢は、腰掛ける体位が坐骨を圧迫するので腰部が不安定になり、不安定な腰部に重力が集中し、重い頭部と近いために上半身の動揺は大きく、坐骨が圧迫され続ける姿勢の維持は苦痛を伴い長時間の座位姿勢は不合理な姿勢であり、ただ、盲目的に人間工学で対処している。
さらに、座位姿勢は、脚部及び足部が自由に動作出来るので上半身を不安定になり、総合すると代謝熱量が増大し休息も一時的な効果でしかなく、休息自体がもはや休息にならず、次第に疲労が蓄積されてしまう事実は多種多様なマッサージ器具が証明している。
今日まで、椅子やソファーなどの改良が日々続けられ今日に至っているが、腰掛ける構造そのものを問う視点はなかった。
私たちは、残念なことに、進化の過程である幼児期から腰掛けることを意識することもなく続け、加齢と共に腰から背中から首に至る疾患が蔓延しているにも係わらず、腰掛ける習慣を疑問視することはない。
【0037】
本発明の身体保持構造1は、公的な空間で使用されている休息する手段である椅子やベンチの構造を根底から検証し、身体に対応する休息装置を提供するものである。
本発明の身体保持構造1は、構造を特徴とするものであり、実施例に示す例に特定も限
定もするものではなく、本発明の技術的思想を損なわなければ良い。
また、本発明の身体保持構造1は、適用する対象の構造の変革に寄与する構造であり、
多様なデザインが期待されるものである。
【0038】
次に、
図4を用いて実施例1である、角変部4で形成される身体保持構造1を壁ベンチ
として使用する例を説明する。
図4-1は、角変部4で形成される身体保持構造1の例を示す壁ベンチ13の斜視図で
ある。
図4-2は、角変部4で形成される身体保持構造1の例を示す壁ベンチ14の側面図で
ある。
【0039】
次に、
図4-1に示す壁ベンチ13は、通路やビルの内外の側面、駅のホームや地下
道などの壁6aの側面に凸形成している身体保持構造1の例を示す略斜視図である。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、壁6aの側面に凸形状に形成し、下半身当接部2aが床面6から約60°、上半身当接部2bが約80°の角度を採用している例を示すものであるが角度を特定するものではない。
また、足部当接部3は、身体当接部2と略直交して形成している例を示すものである。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、使用者が立位姿勢で凭れる使用形態が身体の
動揺から開放し、重力を身体7と足裏8に分散させる腰掛けない構造であり、坐骨を圧迫しない身体7の保持構造を提供するものである。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、角変部4から下半身当接部2aと上半身当接部2bに分割しそれぞれの長さが左右異なる仕様を示しているが、使用者の異なる身長に対応する例を示している。
このように本発明の身体保持構造1は、基本構造を基にデザイン性を発揮し好適な仕様形態のベンチが形成出来るものであるが本実施例に特定するものではない。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、壁6aの側面に凹形状に形成しても良く、特定するものではない。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、身体当接部2の角度はあらかじめ任意の角度が選択され、使用者が複数名横に並んで使用する開放的で短時間の使用に好適な仕様を示すものである。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、既存のベンチが使用される際の使用者の脚部11bや足部11cが通路側に進出する無秩序な状態を解消するものである。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、六つの手すり部13aを形成し、便利性の向上の例を示すものであるが、特定するものではない。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、使用者の使用する位置を示すと共に身体7の中心を示す凸状の点を六つ形成し、使用者が重心線7bを関知出来るガイドとして形成している例を示しているが特定するものではない。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、中心線13bが弾性素材のものを使用している例を示しているが特定するものではなく、大きさや形状なども特定するものではなく、使用者に違和感を与える形状及び素材を使用しないことは当然である。
また、
図4-1に示す壁ベンチ13は、設置角度や形状など多彩なデザインを採用することが好ましく特定するものではない。
【0040】
次に、
図4-2に示す壁ベンチ14は、下半身当接部2aが床面6から約60°の角度に固定し、上半身当接部2bの角度が下半身当接部2aの角度から床面6から約80°の角度に固定し、上半身当接部2bと前記下半身当接部2aが連続して形成されている例を示しているが、この角度に特定するものではない。
また、上半身当接部2bや下半身当接部2aは、角変部4で分割され、それぞれの長さは使用者の身長に対応するために複数の長さから構成されることが好ましい。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14は、この使用形態が使用者の上半身9が傾いた姿勢に抵抗感を覚えることに対応するものであり、下半身当接部2aと上半身当接部2bの角度など好適な角度を採用することは当然である。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14は、足裏8が当接する足裏当接部3は、身体7が当接する身体当接部2と略直交して形成されている。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14は、壁6aの側面に凸形状に形成しても良く、特定するものではない。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14は、使用者の側面を示し一人で使用する空間を確保する仕様であるが特定するものではない。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14は、使用者が正面を向く形状に形成しても良く特定するものではなく、ここで説明はしない。
また、手すり部14aを形成している例を示し、使用者の便利性を考慮するものであり、既存の好適な手段を採用することは当然である。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14は、形状及び容積など人が圧迫感を感じない程度のものが好適に採用されるものでありここで特定はしない。
また、
図4-2に示す壁ベンチ14の設置角度や形状など多彩なデザインを採用することが好ましい。
近年、スマートフォンの使用によるストレートネック等の問題に好適に対応する設置角度が採用されることは当然である。
また、身体保持構造1の設置角度や形状など多彩なデザインを採用することが好ましい。
近年、スマートフォンの使用によるストレートネック等の問題に好適に対応する設置角度が採用されることは当然である。
本発明の身体保持構造1は、車両などの公的な交通機関の車内において、着座する利用者数を増加させ、通路における脚部や足部1の乱雑さを解消し、利用者同士の不快な接触を防止する、新規の車両用の座席を提供するものである。
本発明の身体保持構造1は、構造を特徴とするものであり、本実施例に示す例に特定も
限定もするものではなく、本発明の技術的思想を損なわなければ良い。
また、本発明の身体保持構造1は、適用する対象の構造の変革に寄与する構造であり、
多様なデザインが期待されるものである。