(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142642
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3205 20060101AFI20220922BHJP
H01L 27/11582 20170101ALI20220922BHJP
H01L 27/11556 20170101ALI20220922BHJP
【FI】
H01L21/88 T
H01L21/88 Q
H01L27/11582
H01L27/11556
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021042893
(22)【出願日】2021-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100178984
【弁理士】
【氏名又は名称】高下 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】藤井 光太郎
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 慎也
【テーマコード(参考)】
5F033
5F083
【Fターム(参考)】
5F033HH07
5F033HH11
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5F033HH18
5F033HH21
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5F083ER22
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA31
5F083JA37
5F083JA39
5F083MA06
5F083MA16
5F083PR03
5F083PR05
5F083ZA30
(57)【要約】
【課題】信頼性が向上する半導体装置を提供する。
【解決手段】実施形態の半導体装置は、第1の金属層と、第1の金属層を囲む第1の絶縁層と、を含む第1の基板と、第1の金属層に接する第2の金属層と、第2の金属層を囲み、第1の絶縁層に接する第2の絶縁層と、一部が第2の金属層の中に設けられ、第2の金属層から第1の金属層に向かう第1の方向に延びた第1の導電体と、を含む第2の基板と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の金属層と、
前記第1の金属層を囲む第1の絶縁層と、
を含む第1の基板と、
前記第1の金属層に接する第2の金属層と、
前記第2の金属層を囲み、前記第1の絶縁層に接する第2の絶縁層と、
一部が前記第2の金属層の中に設けられ、前記第2の金属層から前記第1の金属層に向かう第1の方向に延びた第1の導電体と、
を含む第2の基板と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記第1の導電体と前記第1の金属層との間の前記第1の方向の距離は、前記第2の金属層の前記第1の方向の厚さの2分の1以下である請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1の導電体と前記第1の金属層との間の前記第1の方向の距離は、前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層の界面と前記第1の導電体との間の前記第1の方向に垂直な第2の方向の距離よりも小さい請求項1又は請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1の金属層は銅(Cu)を含み、前記第2の金属層は銅(Cu)を含む請求項1ないし請求項3いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1の導電体はタングステン(W)を含む請求項1ないし請求項4いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2の基板は、前記第1の導電体と前記第2の金属層との間、及び、前記第1の導電体と前記2の絶縁層との間に設けられた導電膜を、更に含む請求項1ないし請求項5いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項7】
前記導電膜は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マンガン(Mn)、及びコバルト(Co)から成る群から選ばれる少なくとも一つの金属元素を含む請求項6記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2の基板は、前記第2の金属層との間に前記第1の導電体を挟み、前記第1の導電体に電気的に接続された導電層を、更に含む請求項1ないし請求項7いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1の導電体は、前記第1の金属層と前記第1の方向に離間する請求項1ないし請求項8いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1の導電体の別の一部は、前記第1の金属層の中に設けられた請求項1ないし請求項8いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1の基板は、少なくとも一部が前記第1の金属層の中に設けられ、前記第1の方向に延びた第2の導電体を、更に含む請求項1ないし請求項10いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第2の基板は、少なくとも一部が前記第2の金属層の中に設けられ、前記第1の方向に延びた第3の導電体を、更に含む請求項1ないし請求項11いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第1の基板は、メモリセルアレイを更に含み、
前記第2の基板は、前記メモリセルアレイを制御する制御回路を更に含む請求項1ないし請求項12いずれか一項記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1の金属層は前記メモリセルアレイに電気的に接続され、
前記第2の金属層は前記制御回路に電気的に接続される請求項13記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
貼合技術は、例えば、それぞれに電子回路が形成された2枚のウェハを貼り合わせることにより、高機能又は高集積の半導体デバイスを実現する。例えば、メモリセルアレイが形成された半導体ウェハと、メモリセルアレイを制御する制御回路が形成された半導体ウェハを貼り合わせる、その後、熱処理を加えて接合された半導体ウェハを、ダイシングにより複数のチップに分割することで、高機能又は高集積の半導体メモリが実現できる。
【0003】
貼合技術を用いて製造された半導体デバイスでは、信頼性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、信頼性が向上する半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の半導体装置は、第1の金属層と、前記第1の金属層を囲む第1の絶縁層と、を含む第1の基板と、前記第1の金属層に接する第2の金属層と、前記第2の金属層を囲み、前記第1の絶縁層に接する第2の絶縁層と、一部が前記第2の金属層の中に設けられ、前記第2の金属層から前記第1の金属層に向かう第1の方向に延びた第1の導電体と、を含む第2の基板と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】第1の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図。
【
図3】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図4】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図5】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図6】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図7】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図8】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図9】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図10】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図11】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図12】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図13】第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す模式断面図。
【
図14】第1の実施形態の半導体装置の作用及び効果の説明図。
【
図15】第1の実施形態の半導体装置の作用及び効果の説明図。
【
図16】第2の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図。
【
図17】第3の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図。
【
図18】第4の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、同一又は類似の部材などには同一の符号を付し、一度説明した部材などについては適宜その説明を省略する場合がある。
【0009】
また、本明細書中、便宜上「上」、又は、「下」という用語を用いる場合がある。「上」、又は、「下」とは、例えば、図面内での相対的位置関係を示す用語である。「上」、又は、「下」という用語は、必ずしも、重力に対する位置関係を規定する用語ではない。
【0010】
本明細書中の半導体装置を構成する部材の化学組成の定性分析及び定量分析は、例えば、二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectrometry:SIMS)、エネルギー分散型X線分光法(Energy Dispersive X-ray Spectroscopy:EDX)により行うことが可能である。また、半導体装置を構成する部材の厚さ、部材間の距離等の測定には、例えば、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)又は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いることが可能である。
【0011】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の半導体装置は、第1の金属層と、第1の金属層を囲む第1の絶縁層と、を含む第1の基板と、第1の金属層に接する第2の金属層と、第2の金属層を囲み、第1の絶縁層に接する第2の絶縁層と、一部が第2の金属層の中に設けられ、第2の金属層から第1の金属層に向かう第1の方向に延びた第1の導電体と、を含む第2の基板と、を備える。
【0012】
第1の実施形態の半導体装置は、不揮発性半導体メモリ100である。不揮発性半導体メモリ100は、例えば、メモリセルを3次元的に配置した3次元NANDフラッシュメモリである。
【0013】
図1は、第1の実施形態の半導体装置の模式断面図である。
【0014】
第1の実施形態の不揮発性半導体メモリ100は、メモリチップ101と、制御チップ102と、を含む。メモリチップ101は、第1の基板の一例である。制御チップ102は、第2の基板の一例である。
【0015】
メモリチップ101と制御チップ102は、貼合面S(sticking interface)で接合している。メモリチップ101と制御チップ102は、貼合技術を用いて接合されている。
【0016】
メモリチップ101は、第1の半導体層10、複数の第1の金属パッド11、第1の層間絶縁層12、第1のコンタクトプラグ13a、第1の配線層14、及びメモリセルアレイ15を備える。
【0017】
制御チップ102は、第2の半導体層20、複数の第2の金属パッド21、第2の層間絶縁層22、第2のコンタクトプラグ23a、第2の配線層24、及び制御回路25を備える。
【0018】
第1の金属パッド11は、第1の金属層の一例である。第1の層間絶縁層12は、第1の絶縁層の一例である。第1のコンタクトプラグ13aは、第2の導電体の一例である。
【0019】
第2の金属パッド21は、第2の金属層の一例である。第2の層間絶縁層22は、第2の絶縁層の一例である。第2のコンタクトプラグ23aは、第1の導電体の一例である。第2の配線層24は、導電層の一例である。
【0020】
第1の半導体層10は、例えば、単結晶シリコンである。
【0021】
メモリセルアレイ15は、第1の半導体層10と制御チップ102との間に設けられる。メモリセルアレイ15には、例えば、メモリセルが3次元的に配置される。
【0022】
第1の金属パッド11は、メモリセルアレイ15に電気的に接続される。第1の金属パッド11は、第1のコンタクトプラグ13a及び第1の配線層14を経由してメモリセルアレイ15に電気的に接続される。
【0023】
第1の層間絶縁層12は、第1の半導体層10と制御チップ102との間に設けられる。第1の層間絶縁層12は、例えば、メモリセルアレイ15内の配線や、メモリチップ101内の配線の電気的絶縁を確保する機能を有する。第1の層間絶縁層12は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0024】
第2の半導体層20は、例えば、単結晶シリコンである。
【0025】
制御回路25は、第2の半導体層20とメモリチップ101との間に設けられる。制御回路25は、複数のトランジスタ等の半導体素子、及び、半導体素子間を電気的に接続する多層配線層を含む。制御回路25は、メモリセルアレイ15を制御する機能を有する。
【0026】
第2の金属パッド21は、制御回路25に電気的に接続される。第2の金属パッド21は、第2のコンタクトプラグ23a及び第2の配線層24を経由してメモリセルアレイ15に電気的に接続される。
【0027】
第2の層間絶縁層22は、第2の半導体層20とメモリチップ101との間に設けられる。第2の層間絶縁層22は、例えば、制御回路25内の半導体素子や、多層配線層の中の配線の電気的絶縁を確保する機能を有する。第2の層間絶縁層22は、例えば、酸化シリコンを含む。
【0028】
第2の金属パッド21は、貼合面Sで第1の金属パッド11に接する。第2の金属パッド21は、第1の金属パッド11に電気的に接続される。
【0029】
第1の金属パッド11と第2の金属パッド21を経由して、メモリチップ101と制御チップ102が電気的に接続される。
【0030】
以下、第1の金属パッド11と第2の金属パッド21とが貼合面Sで接続される近傍の領域(
図1中のX)を、接続領域と称する。
【0031】
図2は、第1の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図である。
【0032】
不揮発性半導体メモリ100の接続領域のメモリチップ101側の部分は、第1の金属パッド11、第1の層間絶縁層12、第1のコンタクトプラグ13a、第1の配線層14、第1のバリアメタル膜16、第1の拡散防止膜17a、及び第1の拡散防止膜17bを含む。
【0033】
不揮発性半導体メモリ100の接続領域の制御チップ102側の部分は、第2の金属パッド21、第2の層間絶縁層22、第2のコンタクトプラグ23a、第2の配線層24、第2のバリアメタル膜26、第2の拡散防止膜27a、及び第2の拡散防止膜27bを含む。
【0034】
第1の金属パッド11は、第1の金属層の一例である。第1の層間絶縁層12は、第1の絶縁層の一例である。第1のコンタクトプラグ13aは、第2の導電体の一例である。
【0035】
第2の金属パッド21は、第2の金属層の一例である。第2の層間絶縁層22は、第2の絶縁層の一例である。第2のコンタクトプラグ23aは、第1の導電体の一例である。第2の配線層24は、導電層の一例である。第2のバリアメタル膜26は、導電膜の一例である。
【0036】
第2の金属パッド21から第1の金属パッド11に向かう方向、及び、第1の金属パッド11から第2の金属パッド21に向かう方向を第1の方向と定義する。第1の方向に垂直な方向を第2の方向と定義する。
【0037】
第1の金属パッド11は、第1の層間絶縁層12に囲まれる。第1の金属パッド11は、金属である。第1の金属パッド11は、例えば、銅(Cu)を含む。第1の金属パッド11は、例えば、銅(Cu)である。
【0038】
第1の配線層14は、第1の金属パッド11の第1の方向に位置する。第1の配線層14は、第1の層間絶縁層12に囲まれる。第1の配線層14は、第1の金属パッド11との間に、第1のコンタクトプラグ13aを挟む。
【0039】
第1の配線層14は、導電体である。第1の配線層14は、例えば、金属である。第1の配線層14は、例えば、銅(Cu)又はタングステン(W)を含む。
【0040】
第1のコンタクトプラグ13aは、第1の金属パッド11と第1の配線層14との間に設けられる。第1のコンタクトプラグ13aは、第1の方向に延びる。第1のコンタクトプラグ13aは、例えば、柱状である。第1のコンタクトプラグ13aは、例えば、円柱形状又は円錐台形状である。第1のコンタクトプラグ13aは、第1の金属パッド11と第1の配線層14とを電気的に接続する。
【0041】
第1のコンタクトプラグ13aは、導電体である。第1のコンタクトプラグ13aは、例えば、金属である。第1のコンタクトプラグ13aは、例えば、タングステン(W)を含む。第1のコンタクトプラグ13aは、例えば、タングステン(W)である。
【0042】
第1のバリアメタル膜16は、第1の金属パッド11と第1の層間絶縁層12との間に設けられる。第1のバリアメタル膜16は、第1の金属パッド11と第1のコンタクトプラグ13aとの間に設けられる。第1のバリアメタル膜16は、例えば、第1の金属パッド11に含まれる金属の、第1の層間絶縁層12への拡散を抑制する機能を有する。
【0043】
第1のバリアメタル膜16は、導電体である。第1のバリアメタル膜16は、例えば、金属又は金属窒化物である。
【0044】
第1のバリアメタル膜16は、例えば、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マンガン(Mn)、及びコバルト(Co)から成る群から選ばれる少なくとも一つの金属元素を含む。第1のバリアメタル膜16は、例えば、チタン膜、窒化チタン膜、又は窒化タンタル膜である。
【0045】
第1のバリアメタル膜16の厚さは、例えば、10nm以上30nm以下である。
【0046】
第1の拡散防止膜17aは、第1の層間絶縁層12の中に設けられる。第1の拡散防止膜17bは、第1の層間絶縁層12の中に設けられる。第1の拡散防止膜17a及び第1の拡散防止膜17bは、例えば、第1の金属パッド11又は第1の配線層14に含まれる金属の、第1の層間絶縁層12への拡散を防止する機能を有する。
【0047】
第2の金属パッド21は、第2の層間絶縁層22に囲まれる。第2の金属パッド21は、第1の金属パッド11に貼合面Sで接する。
【0048】
第2の金属パッド21は、金属である。第2の金属パッド21は、例えば、銅(Cu)を含む。第2の金属パッド21は、例えば、銅(Cu)である。
【0049】
第2の配線層24は、第2の金属パッド21の第1の方向に位置する。第2の配線層24は、第2の層間絶縁層22に囲まれる。第2の配線層24は、第2の金属パッド21との間に、第2のコンタクトプラグ23aを挟む。
【0050】
第2の配線層24は、導電体である。第2の配線層24は、例えば、金属である。第2の配線層24は、例えば、銅(Cu)又はタングステン(W)を含む。
【0051】
第2のコンタクトプラグ23aは、第2の金属パッド21と第2の配線層24との間に設けられる。第2のコンタクトプラグ23aは、第1の方向に延びる。第2のコンタクトプラグ23aは、例えば、柱状である。第2のコンタクトプラグ23aは、例えば、円柱形状又は円錐台形状である。第2のコンタクトプラグ23aは、第2の金属パッド21と第2の配線層24とを電気的に接続する。
【0052】
第2のコンタクトプラグ23aの一部は、第2の金属パッド21の中に設けられる。第2のコンタクトプラグ23aの第1の金属パッド11側の端部は、第2の金属パッド21の中に設けられる。第2のコンタクトプラグ23aの一部は、第2の金属パッド21に囲まれる。第2のコンタクトプラグ23aの第1の金属パッド11側の端部は、第2の金属パッド21に囲まれる。
【0053】
第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11は、第1の方向に離間する。第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間には、第2の金属パッド21が設けられる。
【0054】
第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離(
図2中のd1)は、第2の金属パッド21の第1の方向の厚さ(
図2中のt)よりも小さい。第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離d1は、例えば、第2の金属パッド21の第1の方向の厚さtの2分の1以下である。
【0055】
第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離d1は、第1の層間絶縁層12と第2の層間絶縁層22の界面と第2のコンタクトプラグ23aとの間の第2の方向の距離(
図2中のd2)よりも小さい。
【0056】
第2のコンタクトプラグ23aは、導電体である。第2のコンタクトプラグ23aは、例えば、金属である。第2のコンタクトプラグ23aは、例えば、タングステン(W)を含む。第2のコンタクトプラグ23aは、例えば、タングステン(W)である。
【0057】
第2のバリアメタル膜26は、第2の金属パッド21と第2の層間絶縁層22との間に設けられる。第2のバリアメタル膜26は、第2の金属パッド21と第2のコンタクトプラグ23aとの間に設けられる。
【0058】
第2のバリアメタル膜26は、第2の金属パッド21の中の第2のコンタクトプラグ23aを囲む。第2の金属パッド21の中の第2のコンタクトプラグ23aの側面及び上面に第2のバリアメタル膜26が設けられる。
【0059】
第2のバリアメタル膜26は、例えば、第2の金属パッド21に含まれる金属の、第2の層間絶縁層22への拡散を抑制する機能を有する。
【0060】
第2のバリアメタル膜26は、導電体である。第2のバリアメタル膜26は、例えば、金属又は金属窒化物である。
【0061】
第2のバリアメタル膜26は、例えば、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マンガン(Mn)、及びコバルト(Co)から成る群から選ばれる少なくとも一つの金属元素を含む。第2のバリアメタル膜26は、例えば、チタン膜、窒化チタン膜、又は窒化タンタル膜である。
【0062】
第2のバリアメタル膜26の厚さは、例えば、10nm以上30nm以下である。
【0063】
第2の拡散防止膜27aは、第2の層間絶縁層22の中に設けられる。第2の拡散防止膜27bは、第2の層間絶縁層22の中に設けられる。第2の拡散防止膜27a及び第2の拡散防止膜27bは、例えば、第2の金属パッド21又は第2の配線層24に含まれる金属の、第2の層間絶縁層22への拡散を防止する機能を有する。
【0064】
【0065】
以下、不揮発性半導体メモリ100の接続領域Xに着目して製造方法を説明する。
【0066】
最初に、接続領域Xのメモリチップ101側の部分の製造方法について説明する。
【0067】
酸化シリコン膜51の中に、タングステン層52を形成する。次に、酸化シリコン膜51及びタングステン層52の上に、窒化シリコン膜53及び酸化シリコン膜54を形成する(
図3)。
【0068】
酸化シリコン膜51及び酸化シリコン膜54は、最終的に第1の層間絶縁層12の一部となる。窒化シリコン膜53は、最終的に第1の拡散防止膜17bとなる。タングステン層52は、最終的に第1の配線層14となる。
【0069】
次に、酸化シリコン膜54及び窒化シリコン膜53をエッチングし、タングステン層52に達するコンタクトホールを形成する。次に、形成したコンタクトホールをタングステン膜55で埋め込む(
図4)。タングステン膜55は、最終的に、第1のコンタクトプラグ13aとなる。
【0070】
次に、酸化シリコン膜54及びタングステン膜55の上に、窒化シリコン膜56及び酸化シリコン膜57を形成する(
図5)。窒化シリコン膜56は、最終的に第1の拡散防止膜17aとなる。酸化シリコン膜57は、最終的に第1の層間絶縁層12の一部となる。
【0071】
次に、酸化シリコン膜57及び窒化シリコン膜56をエッチングし、開口部58を形成する(
図6)。開口部58の底には、タングステン膜55が露出する。
【0072】
次に、開口部58の中に、チタン膜59及び銅膜60を形成する(
図7)。銅膜60の表面は、例えば、化学機械研磨法(Chemical Mechanical Polishing法:CMP法)により平坦化される。
【0073】
チタン膜59は、最終的に第1のバリアメタル膜16となる。また、銅膜60は、最終的に、第1の金属パッド11となる。
【0074】
以上の製造方法により接続領域Xのメモリチップ101側の部分が形成される。
【0075】
次に、接続領域Xの制御チップ102側の部分の製造方法について説明する。
【0076】
酸化シリコン膜61の中に、タングステン層62を形成する。次に、酸化シリコン膜61及びタングステン層62の上に、窒化シリコン膜63、酸化シリコン膜64、窒化シリコン膜66、及び酸化シリコン膜67を形成する(
図8)。
【0077】
酸化シリコン膜61、酸化シリコン膜64、及び酸化シリコン膜67は、最終的に第2の層間絶縁層22の一部となる。窒化シリコン膜63及び窒化シリコン膜66は、最終的に第1の拡散防止膜17b及び第1の拡散防止膜17aとなる。タングステン層62は、最終的に第2の配線層24となる。
【0078】
次に、酸化シリコン膜67、窒化シリコン膜66、酸化シリコン膜64、及び窒化シリコン膜63をエッチングし、タングステン層62に達するコンタクトホールを形成する。次に、形成したコンタクトホールをタングステン膜65で埋め込む(
図9)。タングステン膜65は、最終的に、第2のコンタクトプラグ23aとなる。
【0079】
次に、酸化シリコン膜67及びタングステン膜65の上に、酸化シリコン膜68を形成する(
図10)。酸化シリコン膜68は、最終的に第2の層間絶縁層22の一部となる。
【0080】
次に、酸化シリコン膜68、酸化シリコン膜67、及び窒化シリコン膜66をエッチングし、開口部69を形成する(
図11)。開口部69の中に、タングステン膜65の上部が突き出る形になる。
【0081】
次に、開口部69の中に、チタン膜70及び銅膜71を形成する(
図12)。銅膜71の表面は、例えば、CMP法により平坦化される。銅膜71の中にタングステン膜65の上部が突き出る形になる。
【0082】
チタン膜70は、最終的に第2のバリアメタル膜26となる。また、銅膜71は、最終的に、第2の金属パッド21となる。
【0083】
以上の製造方法により接続領域Xの制御チップ102側の部分が形成される。
【0084】
その後、接続領域Xの制御チップ102側の部分と接続領域Xのメモリチップ101側の部分を、第2の金属パッド21と第1の金属パッド11とが向き合うように、貼り合わせる(
図13)。接続領域Xの制御チップ102側の部分と接続領域Xのメモリチップ101側の部分を、機械的圧力により貼り合わせる。その後、熱処理を行うことで、接続領域Xの制御チップ102側の部分と接続領域Xのメモリチップ101側の部分を接合させる。
【0085】
以上の製造方法により、不揮発性半導体メモリ100の接続領域Xが製造できる。
【0086】
次に、第1の実施形態の半導体装置の作用及び効果について説明する。以下、第1の金属パッド11及び第2の金属パッド21の材料が銅(Cu)であり、第1のバリアメタル膜16及び第2のバリアメタル膜26がチタン膜である場合、すなわち、第1のバリアメタル膜16及び第2のバリアメタル膜26に含まれる金属元素がチタン(Ti)である場合を例に説明する。
【0087】
図14は、第1の実施形態の半導体装置の作用及び効果の説明図である。
図14は、比較例の半導体装置の接続領域の模式断面図である。比較例の接続領域は、第1の導電体が第2の金属層の中に設けられない点で、第1の実施形態の不揮発性半導体メモリ100の接続領域Xと異なる。
【0088】
比較例の接続領域は、第2のコンタクトプラグ23aは、第2の金属パッド21の中に設けられない。比較例の接続領域は、接続領域の制御チップ102側の部分を、第1の実施形態の不揮発性半導体メモリ100の接続領域Xのメモリチップ101側の部分と同様の方法で形成することで、製造できる。
【0089】
図14に示すように、接続領域の製造後に、第1の金属パッド11と第2の金属パッド21との間の貼合面Sに、ボイド80(空隙)が生じる場合がある。第1の金属パッド11と第2の金属パッド21との間の貼合面Sにボイド80が生じると、接続領域のエレクトロマイグレーション耐性が低下するおそれがある。エレクトロンマイグレーションによりボイド80が成長し、第1の金属パッド11と第2の金属パッド21の間の接触抵抗が増大したり、第1の金属パッド11と第2の金属パッド21の間が断線したりおそれがある。接続領域のエレクトロマイグレーション耐性が低下することで、不揮発性半導体メモリ100の信頼性が低下する。
【0090】
第1のバリアメタル膜16及び第2のバリアメタル膜26に含まれるチタンが、ボイド80や貼合面Sに拡散し偏析することで、接続領域のエレクトロマイグレーション耐性が向上することが考えられる。銅(Cu)の粒界にチタン原子が存在することで、銅原子の移動が抑制できると考えられる。
【0091】
図15は、第1の実施形態の半導体装置の作用及び効果の説明図である。
図15は、半導体装置の接続領域の模式断面図である。
【0092】
第1の実施形態の不揮発性半導体メモリ100の接続領域Xでは、第2のコンタクトプラグ23aの一部が第2の金属パッド21の中に設けられる。第2のコンタクトプラグ23aと第2の金属パッド21の間には、チタン(Ti)を含む第2のバリアメタル膜26が設けられる。
【0093】
第2のコンタクトプラグ23aの一部が第2の金属パッド21の中に設けられることで、第1の金属パッド11と第2の金属パッド21との間の貼合面Sの近傍に、チタン(Ti)の供給源が設けられることになる。したがって、比較例の接続領域に比べ、ボイド80や貼合面Sへのチタンの供給量が増加する。よって、接続領域Xのエレクトロマイグレーション耐性が向上し、不揮発性半導体メモリ100の信頼性が向上する。
【0094】
第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離(
図2中のd1)は、第2の金属パッド21の第1の方向の厚さ(
図2中のt)の2分の1以下であることが好ましく、3分の1以下であることがより好ましく、4分の1以下であることが更に好ましい。第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第2のバリアメタル膜26が貼合面Sに近づくことで、ボイド80や貼合面Sへのチタンの供給量が増加し、接続領域Xのエレクトロマイグレーション耐性が更に向上する。
【0095】
第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離d1は、第1の層間絶縁層12と第2の層間絶縁層22の界面と第2のコンタクトプラグ23aとの間の第2の方向の距離(
図2中のd2)よりも小さいことが好ましい。第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第2のバリアメタル膜26が、第2の層間絶縁層22と第1の金属パッド11との間の第2のバリアメタル膜26よりも貼合面Sに近づくことで、ボイド80や貼合面Sへのチタンの供給量が増加し、接続領域Xのエレクトロマイグレーション耐性が更に向上する。
【0096】
なお、第1のバリアメタル膜16及び第2のバリアメタル膜26に含まれる金属元素は、チタン(Ti)に限られるものではない。例えば、金属元素がタンタル(Ta)、マンガン(Mn)、又はコバルト(Co)であっても、チタン(Ti)と同様の作用及び効果が得られると考えられる。
【0097】
以上、第1の実施形態によれば、エレクトロマイグレーション耐性が向上し、信頼性が向上する半導体装置を提供できる。
【0098】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の半導体装置は、第1の基板は、少なくとも一部が第1の金属層の中に設けられ、第1の方向に延びた第2の導電体を、更に含む点で、第1の実施形態の半導体装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
【0099】
図16は、第2の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図である。
【0100】
第2の実施形態の不揮発性半導体メモリの接続領域のメモリチップ101側の部分は、第1の金属パッド11、第1の層間絶縁層12、第1のコンタクトプラグ13a、第1の配線層14、第1のバリアメタル膜16、第1の拡散防止膜17a、及び第1の拡散防止膜17bを含む。
【0101】
第2の実施形態の不揮発性半導体メモリの接続領域の制御チップ102側の部分は、第2の金属パッド21、第2の層間絶縁層22、第2のコンタクトプラグ23a、第2の配線層24、第2のバリアメタル膜26、第2の拡散防止膜27a、及び第2の拡散防止膜27bを含む。
【0102】
第1の金属パッド11は、第1の金属層の一例である。第1の層間絶縁層12は、第1の絶縁層の一例である。第1のコンタクトプラグ13aは、第2の導電体の一例である。
【0103】
第2の金属パッド21は、第2の金属層の一例である。第2の層間絶縁層22は、第2の絶縁層の一例である。第2のコンタクトプラグ23aは、第1の導電体の一例である。第2の配線層24は、導電層の一例である。第2のバリアメタル膜26は、導電膜の一例である。
【0104】
第1のコンタクトプラグ13aの一部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。第1のコンタクトプラグ13aの第2の金属パッド21側の端部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。第1のコンタクトプラグ13aの一部は、第1の金属パッド11に囲まれる。第1のコンタクトプラグ13aの第2の金属パッド21側の端部は、第1の金属パッド11に囲まれる。
【0105】
第1のコンタクトプラグ13aと第2の金属パッド21は、第1の方向に離間する。第1のコンタクトプラグ13aと第2の金属パッド21との間には、第1の金属パッド11が設けられる。
【0106】
第1のコンタクトプラグ13aと第2の金属パッド21との間の第1の方向の距離は、第1の金属パッド11の第1の方向の厚さよりも小さい。第1のコンタクトプラグ13aと第2の金属パッド21との間の第1の方向の距離は、例えば、第1の金属パッド11の第1の方向の厚さの2分の1以下である。
【0107】
第2の実施形態の接続領域によれば、第1のコンタクトプラグ13aの一部が、第1の金属パッド11の中に設けられることにより、第1の実施形態の接続領域Xと比較して、ボイド80や貼合面Sへのチタンの供給量が更に増加する。したがって、接続領域のエレクトロマイグレーション耐性が更に向上する。
【0108】
以上、第2の実施形態によれば、エレクトロマイグレーション耐性が向上し、信頼性が向上する半導体装置を提供できる。
【0109】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の半導体装置は、第2の基板は、少なくとも一部が第2の金属層の中に設けられ、第2の金属層から第1の方向に延びた第3の導電体を、更に含む点で、第2の実施形態の半導体装置と異なる。以下、第1又は第2の実施形態と重複する内容について、一部記述を省略する場合がある。
【0110】
図17は、第3の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図である。
【0111】
第3の実施形態の不揮発性半導体メモリの接続領域のメモリチップ101側の部分は、第1の金属パッド11、第1の層間絶縁層12、第1のコンタクトプラグ13a、第1のコンタクトプラグ13b、第1のコンタクトプラグ13c、第1の配線層14、第1のバリアメタル膜16、第1の拡散防止膜17a、及び第1の拡散防止膜17bを含む。
【0112】
第3の実施形態の不揮発性半導体メモリの接続領域の制御チップ102側の部分は、第2の金属パッド21、第2の層間絶縁層22、第2のコンタクトプラグ23a、第2のコンタクトプラグ23b、第2のコンタクトプラグ23c、第2の配線層24、第2のバリアメタル膜26、第2の拡散防止膜27a、及び第2の拡散防止膜27bを含む。
【0113】
第1の金属パッド11は、第1の金属層の一例である。第1の層間絶縁層12は、第1の絶縁層の一例である。第1のコンタクトプラグ13aは、第2の導電体の一例である。
【0114】
第2の金属パッド21は、第2の金属層の一例である。第2の層間絶縁層22は、第2の絶縁層の一例である。第2のコンタクトプラグ23aは、第1の導電体の一例である。第2のコンタクトプラグ23bは、第3の導電体の一例である。第2の配線層24は、導電層の一例である。第2のバリアメタル膜26は、導電膜の一例である。
【0115】
第1のコンタクトプラグ13aの一部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。第1のコンタクトプラグ13bの一部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。第1のコンタクトプラグ13cの一部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。
【0116】
第2のコンタクトプラグ23aの一部は、第2の金属パッド21の中に設けられる。第2のコンタクトプラグ23bの一部は、第2の金属パッド21の中に設けられる。第2のコンタクトプラグ23cの一部は、第2の金属パッド21の中に設けられる。
【0117】
第3の実施形態の接続領域によれば、第1の金属パッド11の中の第1のコンタクトプラグの数が3つになる。また、第2の金属パッド21の中の第2のコンタクトプラグの数が3つになる。したがって、第2の実施形態の接続領域Xと比較して、ボイド80や貼合面Sへのチタンの供給量が更に増加する。よって、接続領域のエレクトロマイグレーション耐性が更に向上する。
【0118】
なお、第1の金属パッド11の中の第1のコンタクトプラグの数は、2つであっても、4つ以上であっても構わない。また、第2の金属パッド21の中の第2のコンタクトプラグの数は、2つであっても、4つ以上であっても構わない。
【0119】
以上、第3の実施形態によれば、エレクトロマイグレーション耐性が向上し、信頼性が向上する半導体装置を提供できる。
【0120】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の半導体装置は、第1の導電体の別の一部は、第1の金属層の中に設けられた点で、第1の実施形態の半導体装置と異なる。以下、第1の実施形態と重複する内容については、一部記述を省略する場合がある。
【0121】
図18は、第4の実施形態の半導体装置の接続領域の模式断面図である。
【0122】
第4の実施形態の不揮発性半導体メモリの接続領域のメモリチップ101側の部分は、第1の金属パッド11、第1の層間絶縁層12、第1のコンタクトプラグ13a、第1の配線層14、第1のバリアメタル膜16、第1の拡散防止膜17a、及び第1の拡散防止膜17bを含む。
【0123】
第4の実施形態の不揮発性半導体メモリの接続領域の制御チップ102側の部分は、第2の金属パッド21、第2の層間絶縁層22、第2のコンタクトプラグ23a、第2の配線層24、第2のバリアメタル膜26、第2の拡散防止膜27a、及び第2の拡散防止膜27bを含む。
【0124】
第1の金属パッド11は、第1の金属層の一例である。第1の層間絶縁層12は、第1の絶縁層の一例である。第1のコンタクトプラグ13aは、第2の導電体の一例である。
【0125】
第2の金属パッド21は、第2の金属層の一例である。第2の層間絶縁層22は、第2の絶縁層の一例である。第2のコンタクトプラグ23aは、第1の導電体の一例である。第2の配線層24は、導電層の一例である。第2のバリアメタル膜26は、導電膜の一例である。
【0126】
第2のコンタクトプラグ23aの一部は、第2の金属パッド21の中に設けられる。また、第2のコンタクトプラグ23aの別の一部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。第2のコンタクトプラグ23aの第1の金属パッド11側の端部は、第1の金属パッド11の中に設けられる。
【0127】
第2のコンタクトプラグ23aの一部は、第2の金属パッド21に囲まれる。第2のコンタクトプラグ23aの別の一部は、第1の金属パッド11に囲まれる。第2のコンタクトプラグ23aの第1の金属パッド11側の端部は、第1の金属パッド11に囲まれる。
【0128】
第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離は、ゼロである。したがって、第2のコンタクトプラグ23aと第1の金属パッド11との間の第1の方向の距離は、第2の金属パッド21の第1の方向の厚さよりも小さい。
【0129】
第4の実施形態の接続領域によれば、第2のコンタクトプラグ23aの別の一部が、第1の金属パッド11の中に設けられることにより、第1の実施形態の接続領域Xと比較して、ボイド80や貼合面Sへのチタンの供給量が更に増加する。したがって、接続領域のエレクトロマイグレーション耐性が更に向上する。
【0130】
以上、第4の実施形態によれば、エレクトロマイグレーション耐性が向上し、信頼性が向上する半導体装置を提供できる。
【0131】
第1の実施形態ないし第4の実施形態において、貼合面Sを定義している。不揮発性半導体メモリの最終製品では、メモリチップ101及び制御チップ102の貼合面Sの位置が、明瞭に視認できない場合がある。しかし、例えば、第1の金属パッド11と第2の金属パッド21との位置ずれから、貼合面Sの位置は確定できる。
【0132】
第1の実施形態ないし第4の実施形態において、第1の基板の一例としてメモリチップ101、第2の基板の一例として制御チップ102を備える不揮発性半導体メモリを例に説明した。しかし、本発明の半導体装置は、メモリチップ101と制御チップ102を備える不揮発性半導体メモリに限定されるものではない。例えば、第1の基板として画素チップ、第2の基板として制御チップを備える光センサにも本発明は適用できる。
【0133】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。例えば、一実施形態の構成要素を他の実施形態の構成要素と置き換え又は変更してもよい。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0134】
11 第1の金属パッド(第1の金属層)
12 第1の層間絶縁層(第1の絶縁層)
13a 第1のコンタクトプラグ(第2の導電体)
15 メモリセルアレイ
21 第2の金属パッド(第2の金属層)
22 第2の層間絶縁層(第2の絶縁層)
23a 第2のコンタクトプラグ(第1の導電体)
23b 第2のコンタクトプラグ(第3の導電体)
24 第2の配線層(導電層)
25 制御回路
26 第2のバリアメタル膜(導電膜)
100 不揮発性半導体メモリ(半導体装置)
101 メモリチップ(第1の基板)
102 制御チップ(第2の基板)