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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142774
(43)【公開日】2022-09-30
(54)【発明の名称】複数機器取り外し・取り付けツール
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/62 20210101AFI20220922BHJP
【FI】
G01N27/62 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022040024
(22)【出願日】2022-03-15
(31)【優先権主張番号】17/203,521
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】399117121
【氏名又は名称】アジレント・テクノロジーズ・インク
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】アラン・ディー・ルークス
【テーマコード(参考)】
2G041
【Fターム(参考)】
2G041CA01
2G041DA14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数機器取り外し・取り付けツールを提供する。
【解決手段】、キャッチ部材と機器の係合面が係合したときに機器取り外しツールを機器に取り付けるために、係合面に係合可能なキャッチ部材を含む機器取り外しツールを含んでもよい。キャッチ部材は、キャッチ部材が係合面と係合したときに機器を装置から取り外すために十分な取り外し力を有して係合面と係合する。複数機器取り外し・取り付けツールは、少なくとも1つの突起を有する保持部と内表面と外表面を有する駆動部材を含むトルク制限ツールを、さらに含んでもよい。トルク制限ツールは、内表面に位置する少なくとも1つの戻り止めを、さらに含んでもよい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のキャッチ部材が機器の係合面と係合したときに機器取り外しツールを前記機器に取り付けるように、前記係合面と係合可能な前記複数のキャッチ部材を含む前記機器取り外しツールを備える複数機器取り外し・取り付けツールであって、
前記複数のキャッチ部材は、前記複数のキャッチ部材と前記係合面が係合したときに前記機器を装置から取り外すために十分な取り外し力を有して前記係合面と係合している、複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項2】
前記複数のキャッチ部材は、少なくとも3つのキャッチ部材を含む、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項3】
前記係合面は、前記複数のキャッチ部材と係合するチャネルを含む、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項4】
前記機器は、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)装置を含む前記装置のサンプラーコーンまたはスキマーコーンを含む、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項5】
前記機器取り外しツールは、少なくともポリエーテルイミドから形成される、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項6】
前記複数のキャッチ部材は、概して、前記機器取り外しツールの第1の方向を向き、
前記機器取り外しツールは、前記第1の方向と、概して反対の第2の方向を、概して向いている、別の複数のキャッチ部材を含み、
前記別の複数のキャッチ部材は、前記別の複数のキャッチ部材と別の機器の別の係合面が係合したときに前記機器取り外しツールを前記別の機器に取り付けるために、前記別の係合面と係合可能であり、
前記別の複数のキャッチ部材は、前記別の複数のキャッチ部材と前記別の係合面が係合したときに前記別の機器を前記装置から取り外すために十分な別の取り外し力を有して前記別の係合面と係合する、
請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項7】
前記機器取り外しツールは、少なくとも1つのトルクビームをさらに備えている、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項8】
少なくとも1つの突起を含み、前記機器取り外しツールと取り外し可能に係合可能であるトルク制限ツールを、さらに備え、前記トルク制限ツールは、
前記少なくとも1つの突起によって、前記機器に、前記トルク制限ツールと前記機器取り外しツールの第1の回転方向に、締め付けトルクを印加し、
前記少なくとも1つの突起によって、前記機器に、前記トルク制限ツールと前記機器取り外しツールの第2の回転方向に、緩和トルクを印加するものであり、前記第2の回転方向は、概して、前記第1の回転方向の反対である、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項9】
トルク閾値を超える前記締め付けトルクが印加されると、前記機器に印加される前記締め付けトルクを制限するために少なくとも1つのトルクビームを変位させるために、前記少なくとも1つの突起は、前記機器取り外しツールの前記少なくとも1つのトルクビームと係合可能である、請求項8に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項10】
前記機器取り外しツールは、前記複数のキャッチ部材と前記機器の前記係合面の係合を可能にするために、前記機器に対する前記緩和トルクの印加のときに、機器取り外しツールを、前記機器に向かって押す少なくとも1つの切り離しビームを含む、請求項8に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項11】
前記機器取り外しツールは、前記機器を前記機器取り外しツールから排出するように移動可能なタブを含む少なくとも1つの機器エジェクタを含む、請求項1に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項12】
少なくとも1つの突起を有する保持部と、
内表面と外表面を有する駆動部材と、
前記内表面に位置する少なくとも1つの戻り止めと、を備えるトルク制限ツール。
【請求項13】
前記保持部が機器の係合面に係合する機器取り外しツールと取り外し可能に係合可能である、請求項12に記載のトルク制限ツール。
【請求項14】
てこツールに係合する少なくとも1つの係合部分を、さらに備える、請求項12に記載のトルク制限ツール。
【請求項15】
第1の機器を取り外し可能に受け入れる、第1の寸法を有する第1の受入部を有する第1の側部と、
第2の機器を取り外し可能に受け入れる、第2の寸法を有する第2の受入部を有する第2の側部であって、前記第1の寸法は前記第2の寸法とは異なる、第2の側部と、
トルク閾値を超える締め付けトルクが印加されると、機器に印加される前記締め付けトルクを制限するために、変位する少なくとも1つのトルクビームと、
を備えている複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項16】
前記第1の機器がスキマーコーンを含み、前記第2の機器が誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)装置を含む装置のサンプラーコーンを含む、請求項15に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項17】
前記少なくとも1つのトルクビームは、トルク制限ツールの少なくとも1つの突起と係合する、請求項15に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項18】
前記第1の機器に対する回転トルクの印加のときに、複数のキャッチ部材と前記第1の機器の係合面の係合を可能にする少なくとも1つの切り離しビームを、さらに備える、請求項15に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項19】
前記第2の機器を前記第2の受入部から排出するように移動可能なタブを含む少なくとも1つの機器エジェクタを、さらに備える、請求項15に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【請求項20】
前記第1の受入部と前記第2の受入部は、前記第1の機器と前記第2の機器を指定の高さで保持するような寸法を有すしている、請求項15に記載の複数機器取り外し・取り付けツール。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
各種製品の設計、開発、製造、および利用の環境において、機器に対して異なる取り扱いを行う必要がある場合がある。たとえば、機器は、把持して、検査、清掃、修理、および/または利用のために保守作業場またはその他の場所へ移送する必要があるかもしれない、そして、元の場所または別の場所へ移送する必要があるかもしれない。また別の実施例によると、装置が、把持して取り外し、清掃および/もしくは修理を含み得る保守作業のために検査し、装置に再び取り付け、ならびに/または、必要に応じて別の場所へ移送する必要のある各種機器を含むかもしれない。
【0002】
典型的には、ユーザは、機器を把持し、清掃および/もしくは修理を含み得る保守作業のために機器を検査し、装置に機器を再び取り付け、ならびに/または別の場所に機器を移送するかもしれない。いくつかのケースでは、機器は、損傷しやすい敏感な区域を含むかもしれない。これに関し、把持、取り外し、清掃、修理、再取り付け、および/または利用、ならびにその他のタイプの作業を含むかもしれない作業の間、その機器の敏感な区域を保護することは技術的に難しい課題となり得る。
【0003】
本開示の特徴は、以下の図において、例示として図示されており、これらに限定されるものではない、また、図において、同じ数字は同じ要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本開示の実施例による複数機器取り外し・取り付けツールの機器取り外しツールおよびトルク制限ツールの等角図である。
図2】本開示の実施例による、図1の複数機器取り外し・取り付けツールによって取り外し可能な第1の機器および第2の機器を含む、装置の透視図、ならびに、第1の機器、第2の機器、および関連コンポーネントの拡大分解図である。
図3】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールの等角図であり、第1の機器を取り外し可能に受け入れる、第1の寸法を有する第1の受入部を有する第1の側部を図示する。
図4】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールの等角図であり、第2の機器を取り外し可能に受け入れる、第2の寸法を有する第2の受入部を有する第2の側部を図示する。
図5】本開示の実施例による、図1の機器取り外しツールの、図1の5-5の線に概して沿った断面図であり、第1の受入部に取り外し可能に受け入れられる第1の機器を含む。
図6】本開示の実施例による、図1の機器取り外しツールの、図1の6-6の線に概して沿った断面図であり、第2の受入部に取り外し可能に受け入れられる第2の機器を含む。
図7】本開示の実施例による図1のトルク制限ツールの分解等角図である。
図8】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールおよびトルク制限ツールの、取り付けられた状態の構成の線断面図であり、機器取り外しツールの複数のトルクビームおよびトルク制限ツールの複数の突起の動作を図示するために第1の受入部の一部が取り除かれている。
図9】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールおよびトルク制限ツールの、取り付けられた状態の構成の線断面図であり、機器取り外しツールのトルクビームおよびトルク制限ツールの突起の動作を図示する。
図10】本開示の実施例による図1の10-10の線に概して沿ったトルク制限ツールの断面図であり、駆動部材の向きを制御するボールおよび戻り止めの拡大図を含む。
図11】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールおよびトルク制限ツールの、取り付けられた状態の構成の線断面図であり、第1の機器を回転するトルク制限ツールのピンの動作およびトルク制限ツールを機器取り外しツールに取り付けるクリップを図示する。
図12A】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールおよびトルク制限ツールの、取り付けられた状態の構成の線断面図であり、機器取り外しツールの切り離しビームの動作を図示する。
図12B】本開示の実施例による図1の機器取り外しツールおよびトルク制限ツールの、取り付けられた状態の構成の線断面図であり、機器取り外しツールの切り離しビームの動作を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
単純化と例示的説明を目的として、本開示は、主として実施例を参照して説明する。以下の説明において、本開示の十二分な理解を与えるために、多くの具体的詳細が提示される。ただし、本開示はそれらの具体的詳細に限定されずに実施可能であることは十分に明らかである。その他の例では、いくつかの方法および構造は、本開示を不必要にあいまいにしないために、詳細説明を記載していない。
【0006】
本開示全体を通じて、語「1」(aおよびan)は、個々の要素の少なくとも1つを意味する。本明細書において、語「~を含む」(includes)は、~を含むが、それに限定されないことを含意し、語「~を含む」(including)は、~を含むが、それに限定されないことを含意する。語「~に基づく」(based on)は、少なくとも部分的には~に基づくことを含意する。
【0007】
本明細書に開示するように、機器は把持して、検査、清掃、修理、および/もしくは利用のために保守作業場またはその他の場所へ移送する必要があるかもしれない、ならびに/または、必要に応じて元の場所または別の場所へ移送する必要があるかもしれない。たとえば、装置が、把持して取り外し、清掃および/もしくは修理を含み得る保守作業のために検査し、装置に再び取り付け、または、必要に応じて別の場所へ移送する必要のある各種機器を含むかもしれない。1つの実施例では、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)装置を含む装置について、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器が、把持されて装置から取り外され、清掃および/または修理を含み得る保守作業のために検査され、装置に再び取り付けられる必要があるかもしれない。ICP-MS装置は、装置のプラズマ側と検出器側の間にスキマーコーンとサンプラーコーンをそれぞれ配置し、誘導結合プラズマを用いて試料をイオン化し得る。スキマーコーンとサンプラーコーンは、インターフェースコーンと呼ばれることもある。ICP-MS装置のユーザは、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンを把持し、清掃および/または修理を含み得る保守作業のためにそれらのコーンを検査し、それらのコーンをICP-MS装置に再び取り付けるかもしれない。スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンは、損傷しやすい場合があるコーンネジ部、コーン尖端など、敏感な区域を含むかもしれない。この点で、取り外し、清掃および/または修理を含み得る保守作業、再取り付け作業に際して、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンの把持し、それらのコーンの敏感な区域を保護することは、技術的に難しい課題となり得る。
【0008】
少なくとも上述の技術的課題に取り組むために、複数機器取り外し・取り付けツールは本明細書に開示され、これは、機器を取り外し、保持し、再び取り付ける機器取り外しツールを含んでもよく、機器は、ICP-MS装置を含み得る装置のスキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンを含んでもよい。複数機器取り外し・取り付けツールは、さらに、装置に機器を取り付ける際、機器に印加され得るトルクを制限するトルク制限ツールを含んでもよい。機器取り外しツールは、サンプラーコーンを含み得る機器を取り外し、保持し、再び取り付けるために単独で用いられてもよい。スキマーコーンを含み得る機器について、機器取り外しツールは、スキマーコーンを取り外し、保持し、装置に再び取り付けるために、トルク制限ツールと協働するように用いてもよい。機器の保持については、機器取り外しツールは、たとえば、機器を装置から保守作業場所へ移送する間、機器を保持するために、本明細書に開示するように構成されてもよい。保守作業場において、機器に対して、検査、清掃等、いろいろな作業が行われてもよい。機器は、それらの作業の間、機器取り外しツールに保持され得るが、機器の敏感な区域は機器取り外しツールおよび/またはトルク制限ツールとの接触を免れて、それにより機械的に保護されてもよい。それらの作業が完了した後、機器は、装置の再取り付けまで、引き続き機器取り外しツールに保持されてもよく、または、機器取り外しツールに付けたまま、必要に応じて、保管してもよい。
【0009】
本明細書に開示する実施例によると、複数機器取り外し・取り付けツールは、機器の係合面と係合可能な複数のキャッチ部材を含む機器取り外しツールを含んでもよく、そのような係合面と複数のキャッチ部材が係合したときに機器取り外しツールは機器に取り付けられる。複数のキャッチ部材は、それらの複数のキャッチ部材がそのような係合面と係合したときに装置から機器を取り外すために十分な取り外し力を有してそのような係合面と係合してもよい。たとえば、本明細書に開示するように、取り外し力は、ICP-MS装置のスキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンを含んでもよい機器に対して、機器取り外しツールの中心軸に対して垂直な20G以上の力であってもよい。
【0010】
本明細書に開示する実施例によるキャッチ部材に関し、複数のキャッチ部材は、3つ以上のキャッチ部材を含んでもよい。たとえば、本明細書に開示する機器取り外しツールの1つの構成において、複数のキャッチ部材は、ICP-MS装置を含む装置のスキマーコーンを含む機器の係合面と係合可能な4つのキャッチ部材を含んでもよい。本明細書に開示する別の実施例によると、複数のキャッチ部材は、ICP-MS装置を含む装置のサンプラーコーンを含む機器の係合面と係合可能な6つのキャッチ部材を含んでもよい。ただし、当業者であれば、本開示の範囲を逸脱することなく、機器取り外しツールを機器に取り付けるために必要に応じて、キャッチ部材の数を増減し得ることは、本開示に鑑みて理解するであろう。さらに、当業者であれば、機器が、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールによって把持、移動され得る任意のタイプの機器を含み得ることは、本開示に鑑みて理解するであろう。
【0011】
本明細書に開示する実施例による係合面に関し、サンプラーコーンを含む機器について、係合面は、複数のキャッチ部材と係合するチャネルを含んでもよい。たとえば、係合面は、V形状、U形状、またはその他のタイプのチャネルを含んでもよい。ただし、当業者であれば、チャネルの形状は、本開示の範囲を逸脱することなく、キャッチ部材に係合する任意の構成で形成してもよいことは、本開示に鑑みて理解するであろう。
【0012】
本明細書に開示する実施例によると、トルク制限ツールは、少なくとも1つの突起を含んでもよく、機器取り外しツールと取り外し可能に係合可能であってもよい。トルク制限ツールは、少なくとも1つの突起によって、機器に対して、トルク制限ツールおよび機器取り外しツールの第1の回転方向に、締め付けトルクを印加してもよい。さらに、トルク制限ツールは、少なくとも1つの突起によって、機器に対して、トルク制限ツールおよび機器取り外しツールの第2の回転方向に、緩和トルクを印加してもよい。第2の回転方向は、概して、第1の回転方向と反対であってもよい。
【0013】
本明細書に開示する実施例によると、少なくとも1つの突起は、トルク閾値を超える締め付けトルクが印加されると、機器に印加される締め付けトルクを制限するため、少なくとも1つのトルクビームを変位させるために、機器取り外しツールの少なくとも1つのトルクビームと係合可能であってもよい。このようにして、本明細書に開示するように、トルクビームは、機器が装置に再び回転可能に取り付けられるとき、機器の過剰締め付けを防いでもよい。
【0014】
本明細書に開示する実施例によると、トルク制限ツールは、少なくとも1つの突起を有する保持部を含んでもよい。保持部は、機器の係合面に係合する機器取り外しツールと取り外し可能に係合可能であってもよい。トルク制限ツールは、内表面と外表面を有する駆動部材を含んでもよい。さらに、トルク制限ツールは、内表面に配置された少なくとも1つの戻り止めを含んでもよい。トルク制限ツールは、てこツールに係合する少なくとも1つの係合部分を含んでもよい。たとえば、この係合部分は、トルク制限ツールを回転するために、てこツールがそこに挿入されてもよい溝を含んでもよい。
【0015】
本明細書に開示する実施例によると、機器取り外しツールは、機器に緩和トルクを印加すると、機器の係合面と複数のキャッチ部材の係合を可能にするために、機器に向かって機器取り外しツールを押す少なくとも1つの切り離しビームを含んでもよい。
【0016】
機器取り外しツールは、機器取り外しツールから機器を排出するように移動可能なタブを含む少なくとも1つの機器エジェクタを、さらに含んでもよい。1つの実施例では、機器取り外しツールから機器を排出するために、このタブが押されてもよい。
【0017】
本明細書に開示する実施例によると、複数のキャッチ部材は、概して、機器取り外しツールの第1の方向を向いてもよい。これに関し、機器取り外しツールは、概して第1の方向と反対の第2の方向を概して向いてもよい別の複数のキャッチ部材をさらに含んでもよい。別の複数のキャッチ部材は、別の複数のキャッチ部材が別の機器の別の係合面と係合したときに別の機器に機器取り外しツールを取り付けるように、別の係合面と係合可能であってもよい。これに関し、機器は、スキマーコーンまたはサンプラーコーンの一方を含んでもよく、別の機器は、スキマーコーンまたはサンプラーコーンの他方を含んでもよい。別の複数のキャッチ部材は、別の複数のキャッチ部材が別の係合面と係合したときに別の機器を装置から取り外すために十分な別の取り外し力を有して、別の係合面と係合してもよい。たとえば、本明細書に開示するように、別の取り外し力は、ICP-MS装置のスキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンを含んでもよい機器に対して、機器取り外しツールの中心軸に垂直に20G以上であってもよい。
【0018】
本明細書に開示する実施例によると、複数機器取り外し・取り付けツールは、第1の機器を取り外し可能に受け入れる、第1の寸法を有する第1の受入部を有する第1の側部を含む機器取り外しツールを含んでもよい。機器取り外しツールは、第2の機器を取り外し可能に受け入れる、第2の寸法を有する第2の受入部を有する第2の側部を含んでもよい。第1の寸法は、第2の寸法と異なってもよい。機器取り外しツールは、機器に印加される締め付けトルクを制限するために、トルク閾値を超える締め付けトルクが印加されると変位する少なくとも1つのトルクビームを含んでもよい。複数機器取り外し・取り付けツールのこの実施例については、第1の機器は、スキマーコーンを含んでもよく、第2の機器は、ICP-MS装置を含む装置のサンプラーコーンを含んでもよい。代替的に、第1の機器は、サンプラーコーンを含んでもよく、第2の機器は、スキマーコーンを含んでもよい。スキマーコーンを含んでもよい第1の機器の実施例については、複数機器取り外し・取り付けツールは、第1の機器に回転トルクが印加されると、複数のキャッチ部材と第1の機器の係合面の係合を可能にする、少なくとも1つの切り離しビームを、さらに含んでもよい。サンプラーコーンを含んでもよい第2の機器の実施例については、複数機器取り外し・取り付けツールは、第2の受入部から第2の機器を排出すように移動可能なタブを含む少なくとも1つの機器エジェクタを、さらに含んでもよい。本明細書に開示する実施例によると、第1の受入部と第2の受入部は、第1の機器と第2の機器を、指定の高さで、各々を保持するような寸法としてもよい。たとえば、指定の高さは、第1の機器と第2の機器が、第1の機器と第2の機器について、別の容器を使用する必要なしに、保守および/または清掃のために、容器に入っている指定量の液体またはその他の洗浄剤に浸漬することを可能にするものとしてもよい。
【0019】
本明細書に開示する実施例によると、機器取り外しツールは、少なくともポリエーテルイミド(PEI)で形成されてもよい。ただし、当業者であれば、本開示に鑑みて、本開示の範囲を逸脱することなく、機器取り外しツールが、機器取り外しツールを機器に取り付けるために、ならびに、機器に対して清掃およびその他の保守作業を行う際、機器取り外しツールに機器を保持するために、利用されてもよい、その他の適切な材料で形成されてもよいことを理解するであろう。
【0020】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの、機器の敏感な特徴に保護を与えてもよい。たとえば、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、コーン尖端、コーンオリフィス、ネジ部等の特徴に保護を与えてもよい。
【0021】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、いろいろなサイズおよび/または構成の機器を把持し、保持するように構成されてもよい。たとえば、本明細書に開示するキャッチ部材は、機器取り外しツールを機器に取り付けるために、機器のいろいろな面と係合するように構成されてもよい。
【0022】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、機器の取り外し、清掃、保管、および/または取り付けのために用いられてもよい設置設備の間に、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器を移送する必要をなくし得る。たとえば、機器取り外しツールおよびトルク制限ツールは、機器の取り外し、清掃、保管、および/または取り付けのために、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器に対して、必要に応じて使用されてもよい。
【0023】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、機器のネジ部に過剰締め付けによる損傷を与えることなく、装置へのスキマーコーンの一貫した密閉取り付けを確保するため、スキマーコーンなどの機器に、制御されたトルクを印加することを可能にしてもよい。
【0024】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、指定の高さ(例、高度)で、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器に支持を与えてもよい。これに関し、機器が機器取り外しツールに保持されると、機器は、超音波浴など、溶液に一様に浸漬されてもよい。たとえば、2つ以上の機器が、各々、対応する機器取り外しツールに保持されてもよく、機器取り外しツールが、機器を一様に浸漬する溶液内に置かれてもよい。
【0025】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器を、倒立した姿勢に保持してもよい。これに関し、機器が溶液内に置かれるとき、機器の尖端など、指定部分が、溶液内に置かれてもよい。したがって、機器は、たとえば、機器の尖端の浸漬のための第1の溶液、および機器の底部の浸漬のための別の溶液など、1つ以上の溶液内に置かれてもよい。
【0026】
本明細書に開示する実施例によると、本明細書に開示する複数機器取り外し・取り付けツールは、スキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器の検査のためのハンズフリーのプラットフォームを与えてもよい。これに関し、機器が機器取り外しツールに保持されたならば、機器は、ユーザが手で機器を把持する必要なしに、検査されてもよい。
【0027】
複数機器取り外し・取り付けツールは、図1図12Bを参照して、さらに詳細に説明される。
【0028】
特に、図1は、本開示の実施例による、機器取り外しツール102およびトルク制限ツール104を含む、複数機器取り外し・取り付けツール100の等角図を図示する。さらに、図2は、本開示の実施例による、複数機器取り外し・取り付けツール100によって取り外し可能な第1の機器202および第2の機器204を含む、装置200の透視図、ならびに、第1の機器202、第2の機器204、および関連コンポーネントの拡大分解図を図示する。
【0029】
図1および図2を参照すると、複数機器取り外し・取り付けツール100は、機器取り外しツール102およびトルク制限ツール104を含んでもよい。機器取り外しツール102は、本明細書に開示するように、ICP-MS装置を含んでもよい装置200のスキマーコーンおよび/またはサンプラーコーンなどの機器の取り外し、保持、および/または再取り付けのために、使用されてもよい。機器取り外しツール102およびトルク制限ツール104の動作の説明のために、第1の機器202と第2の機器204は、それぞれ、装置200のスキマーコーンとサンプラーコーンに一致してもよい。ただし、当業者であれば、第1の機器202と第2の機器204が、それぞれ、装置200のサンプラーコーンとスキマーコーンに一致してもよいことは、本開示に鑑みて理解するであろう。さらに、当業者であれば、本開示に鑑みて、第1の機器202と第2の機器204が、本明細書に開示する機器取り外しツール102によって把持されてもよい、いろいろな任意の機器であってもよいことは理解するであろう。これらのほかに、図1に示すさらなるコンポーネントを、図2~12Bを参照してさらに詳細に説明する。
【0030】
図2を参照すると、外側保持リング206、機器の取り付け部208、およびマニフォルドアセンブリ210などのその他のコンポーネントが図示されている。機器の取り付け部208は、第1の機器202のネジ部214が第1の機器202を機器の取り付け部208に保持するためにネジ係合してもよい内部ネジ部212を含んでもよい。第2の機器204は、外側保持リング206によって、マニフォルドアセンブリ210に保持されてもよい。
【0031】
図3は、本開示の実施例による機器取り外しツール102の等角図を図示し、第1の機器202を取り外し可能に受け入れる第1の寸法を有する第1の受入部を有する第1の側部を図示する。図4は、本開示の実施例による機器取り外しツール102の等角図を図示し、第2の機器204を取り外し可能に受け入れる第2の寸法を有する第2の受入部を有する第2の側部を図示する。図5は、本開示の実施例による図1の線5-5に概して沿った機器取り外しツール102の断面図を図示し、第1の受入部に取り外し可能に受け入れられる第1の機器202を含む。さらに、図6は、本開示の実施例による図1の線6-6に概して沿った機器取り外しツール102の断面図を図示し、第2の受入部に取り外し可能に受け入れられる第2の機器204を含む。
【0032】
図1図4、特に図3および図4を参照すると、機器取り外しツール102は、第1の機器202を取り外し可能に受け入れる、第1の寸法304を有する第1の受入部302を有する第1の側部300を含んでもよい。機器取り外しツール102は、第2の機器204を取り外し可能に受け入れる、第2の寸法404を有する第2の受入部402を有する第2の側部400を含んでもよい。第1の寸法304は、第2の寸法404とは異なってもよい。
【0033】
図1図6、特に図3図6を参照すると、機器取り外しツール102は、複数のキャッチ部材(例、306または406)が係合面(例、500または600)に係合したときに機器取り外しツール102を機器(例、第1の機器202または第2の機器204)に取り付けるように、機器(例、第1の機器202または第2の機器204)の係合面(例、500または600)に係合可能な複数のキャッチ部材(例、306または406)を含んでもよい。複数のキャッチ部材(例、306または406)は、複数のキャッチ部材(例、306または406)と係合面(例、500または600)が係合したときに機器(例、第1の機器202または第2の機器204)を装置200から取り外すために十分な取り外し力を有して、係合面(例、500または600)と係合してもよい。たとえば、第1の機器202および第2の機器204に関して、取り外し力は、複数のキャッチ部材(例、306または406)が係合面(例、500または600)と係合したときに機器(例、第1の機器202または第2の機器204)を装置200から取り外すために必要な、機器取り外しツール102の軸118に垂直な20G以上であってもよい。この取り外し力は、第1の機器202および/または第2の機器204が機器取り外しツール102から意図せずして排出されることを防ぐように指定されてもよい。さらにまた、この取り外し力は、第1の機器202および/または第2の機器204の区域に結合腐食が存在する場合でさえ、第1の機器202および/または第2の機器204を装置200から取り外すために十分であってもよい。当業者であれば、本開示に鑑みて、取り外し力は、たとえば、第1の機器202および/または第2の機器204の材料および/または寸法特性、機器取り外しツール102の材料および/または寸法特性、装置200の特性など、いろいろな要素に基づいて増減され得ることを理解するであろう。ただし、概して、取り外し力は、第1の機器202については、約20G~約100G、たとえば、約50G~約100G、また、第2の機器204については、約20G~約25Gとしてもよい。
【0034】
キャッチ部材(例、306または406)に関して、本明細書に開示する実施例によると、複数のキャッチ部材(例、306または406)は、3つ以上のキャッチ部材を含んでもよい。たとえば、本明細書に開示する機器取り外しツール102の1つの構成について、図3に示すように、複数のキャッチ部材306は、装置200のスキマーコーンを含む機器(例、第1の機器202)の係合面500と係合可能な4つのキャッチ部材を含んでもよい。本明細書に開示する別の実施例によると、複数のキャッチ部材406は、装置200のサンプラーコーンを含む機器(例、第2の機器204)の係合面600と係合可能な6つのキャッチ部材を含んでもよい。ただし、当業者であれば、本開示に鑑みて、キャッチ部材(例、306または406)の数は、本開示の範囲を逸脱することなく、機器取り外しツール102を機器(例、第1の機器202または第2の機器204)に取り付けるために、必要に応じて増減し得ることを理解するであろう。さらに、当業者であれば、本開示に鑑みて、機器(例、第1の機器202または第2の機器204)は、機器取り外しツール102によって把持し、動かされるかもしれない任意のタイプの機器を含み得ることを理解するであろう。
【0035】
図1図6、特に図3図6を参照すると、本明細書に開示する実施例によると、複数のキャッチ部材(例、306または406の一方)は、概して、機器取り外しツール102の第1の方向(例、図5の向きで上方向)を向いてもよい。これに関し、機器取り外しツール102は、概して第1の方向とは反対方向である第2の方向(例、図6の向きで上方向、図5図6では機器取り外しツール102の向きは逆であることに注意)を概して向く別の複数のキャッチ部材(例、306または406の他方)を含んでもよい。別の複数のキャッチ部材(例、306または406の他方)は、複数のキャッチ部材(例、306または406の他方)が別の係合面(例、500または600の他方)と係合したときに機器取り外しツール102を別の機器(例、202または204の他方)に取り付けるために、別の機器(例、202または204の他方)の別の係合面(例、500または600の他方)と係合可能であってもよい。これに関し、機器(例、202または204の他方)は、スキマーコーンまたはサンプラーコーンの一方を含んでもよく、別の機器は、スキマーコーンまたはサンプラーコーンの他方を含んでもよい。別の複数のキャッチ部材(例、306または406の他方)は、別の複数のキャッチ部材(例、306または406の他方)が別の係合面(例、500または600の他方)と係合したときに別の機器(例、202または204の他方)を装置200から取り外すために十分な取り外し力を有して、別の係合面(例、500または600の他方)と係合してもよい。
【0036】
係合面600に関して図3および図6を参照すると、本明細書に開示する実施例により、係合面600は、複数のキャッチ部材406と係合するチャネル602を含んでもよい。たとえば、係合面600は、V形状またはU形状のチャネルを含んでもよい。ただし、当業者であれば、本開示に鑑みて、チャネル602の形状は、本開示の範囲を逸脱することなく、キャッチ部材と係合する任意の構成で形成し得ることを理解するであろう。
【0037】
図7は、本開示の実施例による図1のトルク制限ツール104の分解等角図を図示する。図8は、本開示の実施例による図1の機器取り外しツール102とトルク制限ツール104の、取り付け構成の線断面図を図示し、機器取り外しツール102の複数のトルクビームとトルク制限ツール104の複数の突起の動作を図示するために、第1の受入部302の一部が除かれている。図9は、本開示の実施例による図1の機器取り外しツール102とトルク制限ツール104の取り付け構成の線断面図を図示し、機器取り外しツール102のトルクビーム108とトルク制限ツール104の突起106の動作を図示する。
【0038】
図1図2、および図7図9、特に図8および図9を参照すると、トルク制限ツール104は、少なくとも1つの突起106を含んでもよく、機器取り外しツール102と取り外し可能に係合可能であってもよい。トルク制限ツール104は、少なくとも1つの突起106によって、トルク制限ツール104および機器取り外しツール102の第1の回転方向(例、図8および図9の向きで反時計回り方向)に、第1の機器202の締め付けトルクを印加してもよい。さらに、トルク制限ツール104は、少なくとも1つの突起106によって、トルク制限ツール104および機器取り外しツール102の第2の回転方向(例、図8および図9の向きで時計回り方向)に、第1の機器202に緩和トルクを印加してもよい。
【0039】
さらに、図1、2、および7~9、特に図8および図9を参照すると、少なくとも1つの突起106は、トルク閾値を超える締め付けトルクが印加されると、第1の機器202に印加される締め付けトルクを制限するために、少なくとも1つのトルクビーム108を変位させるために(例、図8の向きで外側方向へ)、機器取り外しツール102の少なくとも1つのトルクビーム108と係合可能であってもよい。たとえば、図8および図9に示すように、少なくとも1つのトルクビーム108の傾斜面900は、トルク閾値を超える締め付けトルクが印加されると、第1の機器202に印加される締め付けトルクを制限するために、少なくとも1つのトルクビーム108を変位させるために、少なくとも1つの突起106と係合してもよい。このようにして、トルクビームは、第1の機器202が装置200に再び回転可能に取り付けられるとき、第1の機器202の過剰締め付けを防いでもよい。さらに、図8および図9に示すように、少なくとも1つのトルクビーム108の補完的係合面902は、第1の機器202を緩めるために、無制限のトルクを与える少なくとも1つの突起106と係合してもよい。
【0040】
図10は、本開示の実施例による図1の線10-10に概して沿ったトルク制限ツール104の断面図を図示し、駆動部材112の向きを制御するためのボールおよび戻り止めの拡大図を含む。
【0041】
図1、5、7、および10を参照すると、トルク制限ツール104の少なくとも1つの突起106は、保持部110に設けられてもよい。保持部110は、第1の機器202の係合面500と係合する機器取り外しツール102と取り外し可能に係合可能であってもよい。トルク制限ツール104は、内表面1000と外表面1002を有する駆動部材112を含んでもよい。図1および図7に示すように、駆動部材112は、ノブ126に対する駆動部材112の相対回転を可能にする、中間ワッシャ702を含む、コネクタ700によって回転可能に取り付けられてもよい。さらに、図10に示すように、トルク制限ツール104は、内表面1000に配置された少なくとも1つの戻り止め1004を含んでもよく、対応するボール1006が駆動部材112によってその中に押し込まれる。たとえば、トルク制限ツール104は、6つの戻り止めを含んでもよく、駆動部材112によって対応するボールがその中に押し込まれる。戻り止めとボールの係合は、機器取り外しツール102とトルク制限ツール104の連結のために少なくとも1つの突起106と少なくとも1つのポケット120のアライメントを与えてもよい。少なくとも1つのポケット120(例、図1に示す4つのポケット)は、トルク制限ツール104に対する機器取り外しツール102のアライメントを確保するために、機器取り外しツール102の少なくとも1つの対応するボス408(例、図4に示す4つのボス)と係合してもよい。
【0042】
図1および図7を参照すると、トルク制限ツール104は、てこツール(図示せず)と係合する少なくとも1つの係合部分128を含んでもよい。たとえば、係合部分128は、溝を含んでもよく、トルク制限ツール104を回転するために、てこツールがその中に挿入されてもよい。
【0043】
図11は、本開示の実施例による図1の機器取り外しツール102とトルク制限ツール104の取り付け状態構成の線断面図を図示し、第1の機器202を回転するためのトルク制限ツールピンと、トルク制限ツール104を機器取り外しツール102に取り付けるためのクリップの動作を図示する。
【0044】
図1および図11を参照すると、機器取り外しツール102がトルク制限ツール104に連結されたとき、複数機器取り外し・取り付けツール100のアセンブリは、スキマーコーンを含んでもよい第1の機器202の上に位置し、トルク制限ツールピン122(例、2つのトルク制限ツールピンを図示する)が突出して孔124を貫通して第1の機器202の補完孔1100に係合するまで、回転されてもよい。これに関し、機器取り外しツール102の少なくとも1つのクリップ1102(例、図11に示す2つのクリップ)は、機器取り外しツール102をトルク制限ツール104と連結するために、保持部110のチャネル1104と弾性的に係合してもよい。
【0045】
図12Aおよび図12Bは、本開示の実施例による取り付け状態の構成の機器取り外しツール102とトルク制限ツール104の線断面図を図示し、機器取り外しツール102の切り離しビーム1200の動作を図示する。
【0046】
図1図2図8図9図12Aおよび図12Bを参照すると、機器取り外しツール102は、第1の機器202に緩和トルクを印加する(例、図8および図9の向きにおける時計回り方向)ときに、複数のキャッチ部材306と第1の機器202の係合面500の係合を可能にするように、機器取り外しツール102を第1の機器202へ向かって押す少なくとも1つの切り離しビーム1200を含んでもよい。これに関し、第1の機器202が装置200に取り付けられると、第1の機器202の係合面500は、マニフォルドアセンブリ210の平面に接触してもよい。この接触は、複数のキャッチ部材306が第1の機器202の係合面500と係合することを防ぐために、キャッチ部材306がマニフォルドアセンブリ210の平面と共平面になるように、機器取り外しツール102の位置を制限してもよい。トルク制限ツール104が第1の機器202に向かって押し込まれると、少なくとも1つの切り離しビーム1200は、図12Aの向きにおいて上方向に変位してもよい。次に図12Bを参照すると、第1の機器202がネジ部を逆回しされるとき、第1の機器202は、トルク制限ツール104を、マニフォルドアセンブリ210から離れる方に押してもよく、一方、少なくとも1つの切り離しビーム1200は、機器取り外しツール102を、マニフォルドアセンブリ210に向かって押してもよい。第1の機器202が引き続きネジ部を逆回しされるとき、第1の機器の前面1202が、機器取り外しツールの標的面1204上に位置してもよく、複数のキャッチ部材306が、第1の機器202を保持するために、係合面500と係合してもよい。
【0047】
図1図3図4、および図6を参照すると、機器取り外しツール102は、第2の機器204を機器取り外しツール102から排出するように移動可能なタブ116を含む、少なくとも1つの機器エジェクタ114をさらに含んでもよい。一実施例において、タブ116は、第2の機器204を機器取り外しツール102から排出するために、押し込まれてもよい。たとえば、タブ116が押し込まれると、排出面410は、第2の機器204を機器取り外しツール102から排出するために、第2の機器204の内平面604に接触してもよい。代替的に、排出面410が、第2の機器204の内平面604と連続係合する場合、排出面410は、タブ116が押し込まれると、係合面600に対するキャッチ部材406の取り外し力に十分に打ち克つように第2の機器204を押し、それにより、機器取り外しツール102から第2の機器204を排出するために利用されてもよい。
【0048】
図1および図3図6を参照すると、本明細書に開示する実施例によると、第1の受入部302と第2の受入部402は、指定の高さ502に第1の機器202と第2の機器204を保持するような寸法を有していてもよい。たとえば、指定の高さ502は、第1の機器202と第2の機器204のために異なる容器を使用する必要なしに、第1の機器202と第2の機器204が、容器内に配置された、保守および/または清掃のために指定の量を含む、液体またはその他の洗浄剤に浸漬されることを可能にしてもよい。
【0049】
再び図1を参照すると、本明細書に開示する実施例によると、機器取り外しツール102は、少なくともポリエーテルイミド(PEI)から形成されてもよい。ただし、当業者であれば、機器取り外しツール102が、本開示の範囲を逸脱することなく、機器取り外しツール102を機器(例、202または204)に取り付けるため、および、機器(例、202または204)に対する清掃およびその他の保守作業の実行の間、機器取り外しツール102に機器(例、202または204)を保持するために、使用されてもよいその他の適切な材料から形成されてもよいことは、本開示に鑑みて理解するであろう。
【0050】
複数機器取り外し・取り付けツール100の動作を、図1図12Bを参照して、さらに詳細に説明する。
【0051】
特に、図1図2図4、および図6を参照すると、サンプラーコーンを含んでもよい第2の機器204のための機器取り外しツール102の利用に関し、第2の機器204が装置200に対して露出すると、機器取り外しツール102の第2の受入部402は、第2の機器204の上に配置され、機器取り外しツール102が第2の機器204の内平面604と接触係合するまで第2の機器204に押し付けられてもよい。キャッチ部材406は、機器取り外しツール102が内平面604と接触係合すると、第2の機器204の係合面600と係合してもよい。次に、第2の機器204はそこに堅固に保持されたまま、機器取り外しツール102は、装置200から(例、引き離されることにより)後退させられる。
【0052】
機器取り外しツール102にまだ置かれている第2の機器204が装置200から取り外されると、第2の機器204は、保守およびその他の目的のために、必要に応じて、アクセスされてもよい。たとえば、サンプラーコーンを含む第2の機器204について、コーン尖端、コーンオリフィス、コーンネジ部等の特徴が検査されてもよく、第2の機器204の機械的清掃は、必要に応じて実行されてもよい。たとえば、サンプラーコーンを含む第2の機器204について、第2の機器204は、(例、図6の向きで)コーン尖端606を下向きにして、超音波清掃機内に置いてもよい。コーン尖端606の清掃のために、いろいろなタイプの洗浄溶液または溶剤が使用されてもよい。これに関し、本明細書に開示するとおり、他の機器(例、第1の機器202)も、(例、図5の向きで)コーン尖端504を下向きにして、超音波清掃機内に置いてもよい。さらに、本明細書に開示するように、第1の機器202と第2の機器204は、第1の受入部302と第2の受入部402の寸法に基づいて、指定の高さ502に保持してもよい。たとえば、指定の高さ502は、第1の機器202と第2の機器204について、コーン尖端(例、504と606)の指定量が洗浄溶液または溶剤に浸漬するように指定されてもよい。
【0053】
第2の機器204の保守および/または清掃作業の完了後、機器取り外しツール102にまだ置かれている第2の機器204は、後の使用のために保管されてもよく、または、装置200に戻されてもよい。第2の機器204が装置200に戻されるために、第2の機器204が保持されている機器取り外しツール102が、装置200に向かって運ばれてもよい。第2の機器204は、マニフォルドアセンブリ210内に戻し入れられる。各機器エジェクタ114のタブ116は、第2の機器204を機器取り外しツール102から排出するために挟まれて締め付けられてもよく、機器取り外しツール102は、第2の機器204がマニフォルドアセンブリ210に保持されている状態で、装置200から後退させられてもよい(例、引き離される)。
【0054】
引き続き図1図2、および図10を参照すると、スキマーコーンを含んでもよい第1の機器202に対する機器取り外しツール102の利用に関して、トルク制限ツール104は、図1の動作において、機器取り外しツール102に連結されてもよい。これに関し、図10を参照して開示したように、トルク制限ツール104は、内表面1000に配置される少なくとも1つの戻り止め1004を含んでもよく、この内表面には、対応するボール1006が駆動部材112によって押し込まれる。たとえば、トルク制限ツール104は、6つの戻り止めを含んでもよく、対応するボールが、駆動部材112によってそこに押し込まれる。本明細書に開示するように、戻り止めとボールの係合は、機器取り外しツール102とトルク制限ツール104の連結のために、少なくとも1つの突起106と少なくとも1つのポケット120のアライメントを与えてもよい。
【0055】
図1図2図8、および図11を参照すると、機器取り外しツール102がトルク制限ツール104と連結されると、複数機器取り外し・取り付けツール100のアセンブリが、スキマーコーンを含んでもよい第1の機器202の上に配置され、トルク制限ツールピン122(例、図示の2つのトルク制限ツールピン)が突出して孔124を貫通し、第1の機器202の補完孔1100と係合するまで、回転されてもよい。ここで、第1の機器202は、トルク制限ツール104のノブ126を反時計回り方向(例、図8の向きで時計回り)に回すことにより、マニフォルドアセンブリ210からネジ部を逆回しして抜き出してもよい。
【0056】
図1図12A、および図12Bを参照すると、第1の機器202がネジ部を逆回しされるとき、少なくとも1つの切り離しビーム1200は、複数のキャッチ部材306と第1の機器202の係合面500の係合を可能にするため、第1の機器202に緩和トルクを印加(例、図8および図9の向きで時計回り方向)するときに、機器取り外しツール102を第1の機器202に向かって押してもよい。
【0057】
引き続き図1図12A、および図12Bを参照すると、トルク制限ツール104は、機器取り外しツール102から(例、引き離すことにより)連結を切り離されてもよく、第1の機器202は、機器取り外しツール102に堅固に保持されている装置200から取り外されてもよい。
【0058】
図1図3、および図5を参照すると、第2の機器204について、上述と同様に、機器取り外しツール102にまだ置かれている第1の機器202が装置200から取り外されると、第1の機器202は、保守およびその他の目的のために、必要に応じて、アクセスされてもよい。たとえば、スキマーコーンを含む第1の機器202について、コーン尖端、コーンオリフィス、コーンネジ部等の特徴が、検査されてもよく、第1の機器202の機械的清掃が、必要に応じて、行われてもよい。たとえば、スキマーコーンを含む第1の機器202について、第1の機器202が、コーン尖端504を(例、図5の向きで)下向きにして、超音波清掃機内に置いてもよい。コーン尖端504の清掃のために、いろいろなタイプの洗浄溶液または溶剤が使用されてもよい。これに関し、本明細書に開示するように、他の機器(例、第2の機器204)も、コーン尖端606を(例、図6の向きで)下向きにして、超音波清掃機内に置いてもよい。さらに、本明細書に開示するように、第1の機器202と第2の機器204は、第1の受入部302と第2の受入部402の寸法に基づいて、指定の高さ502で保持されてもよい。たとえば、指定の高さ502は、第1の機器202と第2の機器204のためにコーン尖端(例、504と606)の指定量が洗浄溶液または溶剤に浸漬するように指定されてもよい。
【0059】
図1図2、および図8を参照すると、第1の機器202に対する保守および/または清掃作業の完了後、機器取り外しツール102にまだ置かれている第1の機器202は、後の使用のために保管されてもよく、または、装置200に戻されてもよい。第1の機器202が装置200に戻されるためには、機器取り外しツール102が、そこに保持されている第1の機器202とともに、装置200に向かって移動されてもよい。第1の機器202は、マニフォルドアセンブリ210に部分的にネジ部をはめ込まれてもよい。トルク制限ツール104は、トルク制限ツールピン122(例、図示の2つのトルク制限ツールピン)を孔124に貫通係合させて、第1の機器202の補完孔1100に係合させることにより、機器取り外しツール102と連結させてもよい。そのとき、第1の機器202は、トルク制限ツール104のノブ126を時計回り方向(例、図8の向きで反時計回り方向)に回転させることにより、マニフォルドアセンブリ210にネジ部をはめ込まれてもよい。第1の機器202を締め付けるために印加されるトルクが増加するとき、トルク閾値を超える締め付けトルクが印加されると、第1の機器202に印加される締め付けトルクを制限するために、機器取り外しツール102の少なくとも1つのトルクビーム108が、少なくとも1つのトルクビーム108を(例、図8の向きで外側方向へ)変位させてもよい。概して、トルクビーム108は、第1の機器202を締め付けるために印加されるトルクが、約4Nm~約5Nmなど、約4Nm以上に達すると、変位してもよい。このようにして、トルクビームは、第1の機器202が装置200に再び回転可能に取り付けられるとき、第1の機器202の過剰締め付けを防いでもよい。少なくとも1つのトルクビーム108が外側方向に変位すると、ノブ126は、自由回転してもよく、機器取り外しツール102とトルク制限ツール104を含むアセンブリは、取り付けられた第1の機器202から引き離されてもよい。
【0060】
本明細書に記載、図示しているのは、いくつかの変形をともなう実施例である。本明細書に使用されている用語、記載、および図は、例示としてのみ提示したものであり、制限を意味するものではない。多くの変形が、本主題の趣旨および範囲内で可能であり、本主題は、以下の請求項-およびそれらの均等物-によって定義されることが意図されており、ここでの用語全ては、特に指示のない限り、最も広い範囲の合理的な意味を表すものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
【外国語明細書】