(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022142939
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】システム、方法、コンピュータプログラム、発信者装置、消費者装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220926BHJP
【FI】
G06Q30/02 332
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021043223
(22)【出願日】2021-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】520508077
【氏名又は名称】Free Standard株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】張本 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】山田 一慶
(72)【発明者】
【氏名】小野 敬明
(72)【発明者】
【氏名】野村 晃裕
(72)【発明者】
【氏名】黒木 主唯
(72)【発明者】
【氏名】森内 健太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】 インフルエンサーなどの消費者や、商品サービスの得意客(ファン)からリアルな口コミ、紹介などが生まれるきっかけを作り、口コミから商品サービスが直接売れることが望まれている。
【解決手段】 システムは、発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を送信する発信者装置と、前記商品/サービス詳細情報に基づいて、購入オブジェクトを生成するサーバ装置とを備え、前記サーバ装置は、前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬を、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を送信する発信者装置と、
前記商品/サービス詳細情報に基づいて、購入オブジェクトを生成するサーバ装置とを備え、
前記サーバ装置は、前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬を、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定する、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記サーバ装置は、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて、前記商品/サービスの予約販売の数を決定する、システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシステムにおいて、
前記サーバ装置は、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて、前記商品/サービスの在庫数を管理する、システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一つに記載のシステムにおいて、
前記サーバ装置は、前記発信者装置の利用者から報酬を受けたことに応じて、前記商品及びサービスの少なくとも一方を、前記発信者装置に提供できることを特定する、システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一つに記載のシステムにおいて、
前記サーバ装置は、前記購入オブジェクトを、発信者識別子と関連付けて生成する、システム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムにおいて、
前記サーバ装置は、前記購入オブジェクトを生成したことを示すメッセージ、又は、前記購入オブジェクトの生成の許可を得るメッセージを、前記発信者識別子に基づいて前記発信者装置に送信する、システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一つに記載のシステムは、さらに、前記商品及びサービスの少なくとも一方を、前記購入オブジェクトを介して購入する消費者装置を備え、
前記サーバ装置は、前記消費者装置が、以前購入した前記商品及びサービスの少なくとも一方を中古品として販売することを選択したことに応じて、前記中古品を前記購入オブジェクトに追加する、システム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一つに記載のシステムにおいて、
前記サーバ装置は、利用者に関するデータを分析し、複数の利用者を2以上のグループに分類する、システム。
【請求項9】
サーバ装置が実行する方法であって、
発信者が送信した、消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を受信するステップと、
前記商品/サービス詳細情報に基づいて、購入オブジェクトを生成するステップと、
前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬を、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、サーバ装置に、
発信者が送信した、消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を受信するステップと、
前記商品/サービス詳細情報に基づいて、購入オブジェクトを生成するステップと、
前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬を、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定するステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項11】
発信者装置が実行する方法であって、
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を送信するステップと、
前記商品/サービス詳細情報に基づいて生成された購入オブジェクトを介して前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬に関する情報をサーバ装置から受信するステップであって、前記報酬が前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定される、ステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
コンピュータプログラムであって、発信者装置に、
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を送信するステップと、
前記商品/サービス詳細情報に基づいて生成された購入オブジェクトを介して前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬に関する情報をサーバ装置から受信するステップであって、前記報酬が前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定される、ステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項13】
発信者装置であって、
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を送信し、
前記商品/サービス詳細情報に基づいて生成された購入オブジェクトを介して前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬に関する情報をサーバ装置から受信し、
前記報酬が前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定される、発信者装置。
【請求項14】
消費者装置が実行する方法であって、
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報にある購入オブジェクトを介して、商品及びサービスの少なくとも一方を購入するステップであって、これにより、前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬が前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定される、ステップと、
前記サーバ装置が作成した商品及びサービスの少なくとも一方の一覧であって、前記消費者装置の利用者が以前購入した商品及びサービスの少なくとも一方の一覧を表示するステップと、
前記一覧から選択された商品及びサービスの少なくとも一方に関連する情報を、当該情報を前記購入オブジェクトに関連付けるために、前記サーバ装置に送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
コンピュータプログラムであって、消費者装置に
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報にある購入オブジェクトを介して、商品及びサービスの少なくとも一方を購入するステップであって、これにより、前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬が前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定される、ステップと、
サーバ装置が作成した商品及びサービスの少なくとも一方の一覧であって、前記消費者装置の利用者が以前購入した商品及びサービスの少なくとも一方の一覧を表示するステップと、
前記一覧から選択された商品及びサービスの少なくとも一方に関連する情報を、当該情報を前記購入オブジェクトに関連付けるために、前記サーバ装置に送信するステップと、
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項16】
消費者装置であって、
発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報にある購入オブジェクトを介して、商品及びサービスの少なくとも一方を購入し、これにより、前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬が前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定され、
サーバ装置が作成した商品及びサービスの少なくとも一方の一覧であって、前記消費者装置の利用者が以前購入した商品及びサービスの少なくとも一方の一覧を表示し、
前記一覧から選択された商品及びサービスの少なくとも一方に関連する情報を、当該情報を前記購入オブジェクトに関連付けるために、前記サーバ装置に送信する、消費者装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、方法、コンピュータプログラム、発信者装置、消費者装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オンラインでの商品/サービスの販売は人気を得ており、販売者は、どのようにして商品/サービスの魅力を消費者に伝えるのかが大きな関心となっている。近年、個人消費者が、商品/サービスの魅力を発信することによって、他の消費者が、商品/サービスに興味を持ち、オンラインでの商品/サービスの購入を促していることが知られている。また、インフルエンサーとも称される、影響力のある人物も、オンラインでの商品/サービスの購入を消費者に促していることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
インフルエンサーなどの消費者や、商品サービスの得意客(ファン)からリアルな口コミ、紹介などが生まれるきっかけを作り、口コミから商品サービスが直接売れることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例によるシステムは、発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである商品/サービス詳細情報を送信する発信者装置と、前記商品/サービス詳細情報に基づいて、購入オブジェクトを生成するサーバ装置とを備え、前記サーバ装置は、前記商品/サービスが購入されたことによって得られる前記発信者への報酬を、前記発信者の属性及び前記コンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図2】サーバ装置、販売者装置、発信者装置及び消費者装置を含む情報処理装置の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[システム構成]
図1は、本発明の実施例による販売システム100を示す。販売システム100は、サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120を有する。サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120は、それぞれ、インターネット150を介して接続されている。サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120は、それぞれ、二以上の装置であってもよい。
【0007】
販売者装置110は、典型的には、服飾関連や、その他商品のブランド又は店舗などのコンピュータ装置である。販売者装置110は、販売する商品やサービスを管理することができる。販売者装置110は、服飾関連に限定されず、様々な分野の販売主体で利用されてもよい。以下、本発明の理解を促すために、特に断わりが無い場合、商品/サービスを服飾関連の商品として説明する。
【0008】
発信者装置115は、販売者装置110の利用主体が販売する商品やサービスに関する情報を発信することができる。発信者装置115の利用者は、インターネットにおけるサービス利用者であり、典型的には、ソーシャルメディアサービス(SNS)などにおいて一定の有名度を有する者とすることができ、例えば、一定の有名度を有する者は、所定のフォロワー数や、投稿ごとに所定の数の「いいね」を取得するユーザであるインフルエンサーなどとすることができる。
【0009】
消費者装置120は、発信者装置115から発信された情報を取得し、発信された情報に基づいて商品やサービスを購入することができる。また、消費者装置120は、購入した商品やサービスを中古品として販売できてもよい。
【0010】
販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120は、据置型コンピュータ装置や、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどのコンピュータ端末とすることができる。サーバ装置105は、一又は二以上のコンピュータ装置によって構成される。サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120の利用主体は、典型的には異なるが、それらの一部又は全部の利用主体は、同じでもよい。
【0011】
サーバ装置105は、販売者装置110から、販売対象の商品などに関する情報を受信する。サーバ装置105は、受信した情報に基づいて、販売対象の商品などを発信者装置115に送信する。発信者装置115は、販売対象の商品から発信者装置115の利用者(発信者)が情報を発信したい商品(例えば、宣伝したい商品)を選択する。サーバ装置105は、発信したい商品の情報を発信者装置115から受信し、当該商品を販売するための仮想店舗を生成する。サーバ装置105は、仮想店舗において、当該商品を消費者装置120に送信する。発信者装置115の利用者は、サーバ装置105及び/又は他の主体が提供するソーシャルネットワークサービスを介して商品に関する情報を発信することができる。消費者装置120は、ソーシャルネットワークサービスにアクセスし、発信者装置115が発信した商品に関する情報を受信することができる。さらに、消費者装置120の利用者(消費者)は、ソーシャルネットワークサービスを介して得た商品に関する情報に基づいて、サーバ装置105上の仮想店舗から商品を購入することができる。
【0012】
販売者装置110は、複数の販売主体によって管理されていてもよい。サーバ装置105は、複数の主体によって管理されていてもよい。
【0013】
図2は、サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120を含む情報処理装置の構成を示す。サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115及び消費者装置120は、情報処理装置であり、情報処理装置は、
図2に示すように、プロセッサ205、メモリ210、ストレージ215、入出力装置220、及び、通信装置225を備える。プロセッサ205、メモリ210、ストレージ215、入出力装置220、及び、通信装置225は、互いにバスを介して接続される。情報処理装置の構成は、例示であり、情報処理装置は、図に示した装置の一部を有していなくてもよい、及び/又は、他の装置を有していてもよい。
【0014】
[第1の実施例、システム全体の処理]
図3は、システム全体の処理フローを示す。販売者装置110は、販売を行いたい商品及び/又はサービスに関する情報をサーバ装置105に提供する(ステップ305)。サーバ装置105は、商品及び/又はサービスに関する情報の一部又は全部を、予め登録されている発信者が有する発信者装置115に送信する(ステップ310)。発信者は、発信者装置115を用いて、例えば、フェースブック、インスタグラム、ツイッターなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)や、サーバ装置105又は他のサーバ装置が管理するEC(electronic commerce)サイト、他のサービスなどを含むインターネットにおけるサービスを介して情報を発信したい商品及び/又はサービスを選択する。発信者装置115は、選択された商品及び/又はサービスに関する情報をサーバ装置105に送信する(ステップ315)。サーバ装置105は、各発信者の住所を特定する(ステップ320)。これにより、サーバ装置105の提供者は商品や、サービスに関する情報などを発信者の住所に送ることができる。なお、発信者の住所が利用されない場合、ステップ320は省略されてもよい。発信者は、商品などの利用風景や、利用した感想などを、SNSなどのインターネットにおけるサービスを介して発信することができる。サーバ装置105は、選択された商品及び/又はサービスに関する情報に基づいて、各発信者の仮想店舗を作成する(ステップ325)。サーバ装置105は、仮想店舗において、商品及び/又はサービスに関する情報を消費者装置120の利用者(消費者)に提供する。これにより、発信者装置115、消費者装置120、及び、販売者装置110は、発信者が選択した商品及び/又はサービスに関する情報を発信者装置115がサーバ装置105に送信したことに応じて、仮想店舗を表示することができる。消費者は、消費者装置120を操作して、SNSなどのインターネットにおけるサービスなどで興味のある商品などを発見し、SNSなどに関連付けされている仮想店舗から商品及び/又はサービスを購入することができる。消費者装置120は、購入したい商品及び/又はサービスに関する情報をサーバ装置105に送信する(ステップ330)。サーバ装置105は、消費者装置120の利用者に関する情報に基づいて、商品及び/又はサービスの送信先情報を作成し、さらに、商品及び/又はサービスの売上金又は利益額の一部又は全部を、少なくとも、商品及び/又はサービスの販売者及び仮想店舗の発信者に分配する(ステップ335)。各ステップに関し、以下でより詳細に説明する。
【0015】
[発信者への商品/サービスに関する情報の提供(ステップ305~310)]
サーバ装置105は、販売者装置110が提供する商品及び/又はサービスに関する情報を販売者装置110から(例えば、販売者装置110を有する販売者のEC(electronic commerce)サイトなどから)取得する(
図3のステップ305)。例えば、販売者装置110の利用者(販売者)は、販売したい商品及び/又はサービスを選択し、販売者装置110に販売リストとして登録する。サーバ装置105は、販売者装置110の販売リストにアクセスすることにより、商品及び/又はサービスに関する情報を取得することができる。
【0016】
販売リストは、少なくとも、商品及び/又はサービスを識別するための商品/サービス識別子、及び、商品及び/又はサービスの種類を特定する商品/サービス種類情報を含む。商品/サービス種類情報は、少なくとも、対象が商品であるかサービスであるかを示す情報、どのような商品/サービスであるかを示す情報を含むことができる。どのような商品/サービスであるかを示す情報の例としては、商品が洋服のコート、パンツであることや、バッグであることなどとすることができる。販売リストは、さらに、商品及び/又はサービスを紹介する情報(例えば、写真、説明文など)を含んでいてもよい。販売者装置110が、商品及び/又はサービスに関する情報をサーバ装置105に提供するとき、当該販売者装置110に対応する販売者を識別する販売者識別子を提供することができる。
【0017】
他の実施例において、販売リストは、特に販売を行いたい商品及び/又はサービスを指定する販売優先度を有していてもよい。例えば、在庫が多い商品(できるだけ早く売りたい商品)や、販売時のシーズンに適した商品には、より高い販売優先度が付加されてもよい。さらなる他の実施例において、販売リストは、売れ行き不振の商品及び/又はサービスを示す売れ行き不振情報を含んでいてもよい。売れ行き不振情報は、在庫数及び既に販売済みの数(販売数)であってもよい。この場合、サーバ装置105又は販売者装置110は、販売数/在庫数などから、売れ行き率を算出し、売れ行き率が所定の割合以下である商品及び/又はサービスを売れ行き不振として特定することができる。他の実施例において、販売リストは、商品及び/又はサービスが提供されるのに適した季節を示す季節情報を有していてもよい。サーバ装置105及び/又は販売者装置110は、売れ行き不振情報、売れ行き率、及び季節情報の少なくとも一つに基づいて販売優先度を更新することができる。
【0018】
サーバ装置105は、販売リストに基づいて、商品及び/又はサービスに関する情報の一部又は全部を、予め登録されている発信者が有する発信者装置115に送信する(
図3のステップ310)。
【0019】
サーバ装置105は、発信者に関する情報を予め登録している。サーバ装置105は、発信者を識別するための発信者識別子、及び/又は、発信者が利用しているSNSなどの識別子であるSNS識別子(例えば、発信者のSNS上のトップページのURL(uniform resource locator))を登録することができる。サーバ装置105は、さらに、発信者の趣味、興味のある分野などの発信者の嗜好情報を発信者毎に記憶することができる。
【0020】
サーバ装置105は、SNS識別子に基づいて、発信者のSNSなどのページにアクセスして、発信者がSNSで投稿した情報や、発信者のフォロワーを識別するフォロワー識別子、フォロワーがSNSなどで投稿した情報などを取得することができる。投稿した情報は、例えば、写真、動画、テキスト、ハッシュタグに付加された情報などのコンテンツを含む。サーバ装置105は、発信者及び/又は発信者のフォロワーのSNSなどのページから、発信者及び/又はフォロワーのプロフィール及び/又は投稿した情報を収集及び分析することによって、発信者の嗜好情報の生成や、更新を行うことができる。例えば、発信者及び/又は発信者のフォロワーが、食べ物に関する投稿を行っている場合、サーバ装置105は、発信者が食べ物に興味があることを特定できるように、発信者の嗜好情報を生成・更新する。サーバ装置105は、さらに、発信者のSNSなどのページから、フォロワー数や、発信者の投稿に対するコメントの数を取得し、発信者の人気度を算出することができる。発信者の人気度は、さらに、発信者のフォロワーが投稿した内容に対するコメントの数や、当該フォロワーが有するフォロワー数に基づいて算出されてもよい。他の実施例において、発信者にアンケートを提供し、アンケート結果に基づいて、サーバ装置105は、発信者の嗜好情報を生成・更新してもよい。
【0021】
サーバ装置105は、販売リストから商品及び/又はサービスに関する情報を発信者装置115に送信する。サーバ装置105は、商品及び/又はサービスに関する情報の送信を、発信者装置115からの要求に応じて実行してもよい。サーバ装置105は、販売リストから所定の商品及び/又はサービスを選択して、選択した所定の商品及び/又はサービスに関する情報を発信者装置115に送信してもよい。他の実施例において、発信者装置115は、受信した販売リストから所定の商品及び/又はサービスを発信者の嗜好情報に基づいて選択して、選択した所定の商品及び/又はサービスに関する情報を発信者に提示してもよい。
【0022】
販売リストから所定の商品及び/又はサービスを選択することは、サーバ装置105及び/又は発信者装置115によって、以下のように実行されてもよい。
(1)システム利用時の季節又は発信者により入力された季節が販売リストの季節情報における季節と同じ場合、季節情報において当該季節が登録されている商品及び/又はサービスが選択される、すなわち、提供する季節に適した商品及び/又はサービスが選択される。例えば、季節として「夏」が指定されると、販売リストの季節情報が「夏」を示している商品など(例えば、Tシャツ、短パン)が選択される。
(2)商品及び/又はサービスには予めカテゴリが登録されており、発信者の嗜好情報に対応するカテゴリの商品及び/又はサービスが選択される。例えば、発信者の嗜好情報に「服飾」が登録されている場合、レストランなどではなく、服飾に関連する商品及び/又はサービスが選択される。
(3)発信者の以前の販売量に応じて、商品及び/又はサービスが選択される。例えば、所定の量の商品及び/又はサービスを購入させたことがある発信者(販売実績が良好な発信者)のみに所定の商品及び/又はサービスに関する情報が提示されるように、当該商品及び/又はサービスが、販売実績が良好な発信者のために選択される。
(4)販売者が販売を開始してから所定の期間経過した商品及び/又はサービスが選択される。例えば、販売を開始してから6か月以内、又は、販売を開始してから1年以上経過した商品及び/又はサービスが選択される。例えば、販売を開始してから1年以上経過した商品は、販売実績が良好な発信者のために選択される。
(5)売れ行き不振情報に基づいて、商品及び/又はサービスが選択される。例えば、売れ行きが不振である又は不振ではない商品及び/又はサービスが選択される。例えば、売れ行きが不振である商品は、販売実績が良好な発信者のために選択される。
(6)商品及び/又はサービスの在庫量に基づいて、商品及び/又はサービスが選択される。例えば、在庫量が少ない場合、所定の発信者のために商品及び/又はサービスが選択されてもよい。
以上の実施例は例示であり、本発明の実施例は、これらに限定されない。上記以外の選択方法が用いられてもよい。また、上記の実施例は、組み合わせることが可能である。例えば、上記(6)及び(3)の実施例を組み合わせてもよい、より具体的には、在庫量が少ない商品又はサービスの場合、当該商品又はサービスは、発信者の以前の販売量が所定の数より多い人(販売実績が良好な発信者)のために選択される。他の実施例において、販売者は、商品/サービス毎に発信者を選択できてもよい。
【0023】
サーバ装置105及び/又は発信者装置115が商品及び/又はサービスを予め選択することによって、発信者が適切な商品及び/又はサービスを発見することが容易になる。
本発明の実施例によるシステムにおいて、前記サーバ装置は、販売リストを販売者装置から受信し、前記販売リストの一部又は全部の商品及びサービスの少なくとも一方を選択し、選択した商品及びサービスの少なくとも一方に関する前記商品/サービス情報を前記発信者装置に送信することができる。
【0024】
[発信者による商品/サービスの選択及び仮想店舗の作成(ステップ315~325)]
発信者は、受信した商品及び/又はサービスに関する情報の一部又は全部から、発信を希望する商品及び/又はサービスを選択する。発信者装置115は、発信者の要求に応じて、選択された商品及び/又はサービスに関する情報(少なくとも、商品/サービス識別子を含む)及び発信者識別子をサーバ装置105に送信する(
図3のステップ315)。発信者装置115は、商品及び/又はサービスを発信者に提示するディスプレイを有していてもよい。発信者装置115は、ディスプレイにおいて、商品及び/又はサービスとともに、商品及び/又はサービスの提供に適した季節、商品及び/又はサービスのカテゴリ、商品及び/又はサービスの在庫数、発信者の以前の販売量では選択されない商品及び/又はサービス(発信者は選択することができない)及び選択可能となるために必要な販売量、発信者の以前の販売量、販売者が商品及び/又はサービスを販売開始してからの経過期間、売れ行き不振情報、商品及び/又はサービスの販売用在庫量、商品及び/又はサービスを発信者へ事前に提供することが可能であるか否かを示す情報、及び、商品及び/又はサービスの事前提供用在庫量の少なくとも一つを表示してもよい。発信者は、表示された情報を参照して、発信を希望する商品及び/又はサービスを選択することができる。
【0025】
サーバ装置105は、選択された商品及び/又はサービスに関する情報を送信した発信者装置115の発信者を特定し、当該発信者の住所を特定する(
図3のステップ320)。販売者及び/又はサーバ装置105の提供者は、特定された発信者の住所を用いて、選択された商品及び/又はサービスを発信者へ提供し、これにより、発信者は、実際の商品及び/又はサービスを利用して、それらに関する情報を発信することができる。商品及び/又はサービスの発信者への提供は、レンタル又はリースであってもよい。サーバ装置105は、発信者の住所の情報を予め記憶しており、発信者装置115から、選択された商品及び/又はサービスに関する情報とともに、発信者識別子を受信し、当該発信者識別子から予め記憶された発信者の住所の情報を特定してもよい。他の実施例において、サーバ装置105は、発信者装置115から、選択された商品及び/又はサービスに関する情報とともに、発信者の住所を受信してもよい。他の実施例において、発信者に商品及び/又はサービスを提供しない場合、すなわち、商品及び/又はサービスが発信者の住所に送られない場合、サーバ装置105は、ステップ320を省略し、発信者の住所を特定しなくてもよい。
【0026】
一実施例において、サーバ装置105は、発信者からの料金の支払いや、その他の方法により、報酬を受けたことを確認したことに応じて、商品及び/又はサービスを発信者に提供する。これにより、サーバ装置105は、商品及び/又はサービスを発信者に提供することを特定でき、さらに、サーバ装置105又は販売者装置110に、商品及び/又はサービスを発信者に提供できることを通知してもよい。他の実施例において、サーバ装置105は、発信者毎にポイントを管理しており、ポイント利用に応じて、商品及び/又はサービスが発信者に提供されてもよい。例えば、所定の商品の提供のために100ポイントが必要とされている場合、発信者は、100ポイントを利用することによって、商品の提供を受けることができる。発信者は、ポイントを購入できてもよい。また、発信者は、自身が発信した商品及び/又はサービスが仮想店舗において販売されことに応じて、ポイントを得てもよい。他の実施例において、発信者の有名度が所定の有名度以上である場合(例えば、発信者のフォロワー数が1万人以上である場合)、当該発信者が商品及び/又はサービスの提供を受けると、当該発信者にポイントが付与されてもよい。他の実施例において、商品及び/又はサービスがレンタル又はリースされた場合、発信者が商品及び/又はサービスを返却すると、ポイントが発信者に付与されたり、金銭が与えられても良い。当該金銭は、発信者が予めデポジットとして預けた金額の一部又は全部でもよい。一方で、発信者が商品及び/又はサービスを返却しないと、発信者はポイントを失ったり、又は、金銭を払うペナルティが課されてもよい。他の実施例において、商品及び/又はサービスが発信者に提供された後、サーバ装置105は、商品及び/又はサービスに関する情報が発信されたか否かを確認し(例えば、商品及び/又はサービスに関する情報がSNSなどに投稿された否かを確認する)、発信されている場合、発信者にポイント又は金銭が付与されてもよい。発信されていない場合、発信者はポイントを失ったり、又は、金銭を払うペナルティが課される。
【0027】
一実施例において、サーバ装置105は、配達員が商品及び/又はサービスを発信者から受け取ったことに応じて、返却が行われたと判断することができる。配達員は、
図2に示したような情報処理装置(配達員が用いる装置自体は図示せず)を有し、当該情報処理装置は、配達員が商品及び/又はサービスを発信者から受け取ったことに応じて、配達員の入力により、返却が行われたことを示す情報をサーバ装置105に送信することができる。他の実施例において、配達員の情報処理装置は、サーバ装置105と通信し、商品及び/又はサービスの送付先を受け取ることができる。商品及び/又はサービスの送付先は、販売者や、サーバ装置105の提供者、他の発信者などとすることができる。送付先が他の発信者である場合、商品及び/又はサービスは、返却した発信者から次の発信者に、販売者などを介さず送られることから、より早く送ることが可能となる。短期間により多くの発信者に商品及び/又はサービスが送付される。より早い商品及び/又はサービスの送付は、流行期にある商品及び/又はサービスや、ライフサイクルの短い商品及び/又はサービスなどにおいて、特に重要である。
【0028】
サーバ装置105は、発信者の要求に応じて、発信者装置115から送信される商品/サービス識別子及び発信者識別子に少なくとも部分的に基づいて、各発信者の仮想店舗を作成する(
図3のステップ325)。仮想店舗は、ECサイトとすることができる。通常、ECサイトの構築において、サイトの構築者は、商品や、商品の価格、在庫数、販売元などの情報を入力する必要がある。一方で、本発明では、発信者が発信したい商品(又は販売したい商品)を選択する(ステップ315)だけで、ECサイトを簡単に作成することができる。サーバ装置105で実装される仮想店舗は、発信者が選択又は提供した商品及び/又はサービスに関する情報を一覧することができる。発信者は、必ずしもIT機器の利用に精通している者だけではない。本発明の実施例によって、より簡単に仮想店舗を作成することができることから、より多くの発信者が仮想店舗を作成することが可能となる。
【0029】
サーバ装置105は、一覧された商品及び/又はサービスのコンテンツと、登録されているSNS識別子により特定される発信者のSNSなどで投稿されたコンテンツとを比較する。例えば、SNS上の商品及び/又はサービスの使用風景や、コーディネートなどの写真又は動画、商品及び/又はサービスについてのコメントなどと、サーバ装置105において仮想店舗で一覧された商品及び/又はサービスのコンテンツとが比較される。サーバ装置105は、比較した結果に応じて、仮想店舗の商品及び/又はサービスをSNSなどの商品及び/又はサービスに関連付ける。関連付けにより、消費者は、仮想店舗を参照すると、併せてSNSなども参照でき、また、その逆も行える。例えば、消費者装置120において、仮想店舗の所定の商品がクリックやタップなどされると、消費者装置120は、当該所定の商品に関連付けされているSNS上の当該商品の情報を提示する。
【0030】
本発明の実施例によるシステムにおいて、前記発信者装置の利用者のソーシャルネットワーク上の投稿が前記仮想店舗に関連付けされている。
【0031】
[消費者による商品/サービスの購入(ステップ330~335)]
消費者は、消費者装置120を介して仮想店舗の商品及び/又はサービスをカートに入れてチェックアウトすることによって、商品及び/又はサービスを購入する。これにより、消費者は、発信者の仮想店舗から商品及び/又はサービスを直接購入することができる。消費者装置120は、購入された商品/サービスの情報(少なくとも商品/サービス識別子を含む)をサーバ装置105に送信する(
図3のステップ330)。サーバ装置105は、購入された商品/サービスから、購入した消費者の識別子及び販売者識別子を特定し、さらに、商品/サービスを扱っていた仮想店舗の情報から発信者識別子を特定する。商品/サービスの発送は、販売者又はサーバ装置105の提供者によって実行される。消費者の住所は、サーバ装置105に予め登録されていてもよいし、購入時に消費者が消費者装置120を介してサーバ装置105に入力及び送信されてもよい、これにより、商品/サービスが、消費者の住所、並びに、入力された住所(消費者の住所以外の住所など)に発送される。サーバ装置105の提供者が商品/サービスを発送する場合、提供者は、サーバ装置105から発送先の住所を取得する。販売者が商品/サービスを発送する場合、販売者装置110は、サーバ装置105から発送先の住所を受信する。
【0032】
本実施例において、サーバ装置105は、発信者識別子に基づいて、消費者が、どの発信者の仮想店舗から商品/サービスを購入したかを特定することができる。これにより、サーバ装置105は、発信者毎に商品/サービスの販売についての影響を定量的に判定することができる。
【0033】
一実施例において、サーバ装置105は、商品/サービスを販売したことによる売上額又は利益額を、販売者及び発信者に分配する。これにより、販売者に加えて、発信者も、利益を得ることができる。他の実施例において、サーバ装置105は、売上額又は利益額を、サーバ装置105の提供者、販売者及び発信者に分配する。他の実施例において、売上額又は利益額の分配において、発信者の有名度に応じて、発信者に分配される額を多くしてもよい。例えば、発信者のフォロワー数が1万人から9万9999人の場合、発信者に分配される額は、第1の分配バンドとして、利益額の5%であり、フォロワー数が10万人から49万9999人の場合、発信者に分配される額は、第2の分配バンドとして、利益額の10%であり、フォロワー数が50万人から99万9999人の場合、発信者に分配される額は、第3の分配バンドとして、利益額の15%である。他の実施例において、発信者がレンタル又はリースされた商品/サービスを返却していない場合、発信者に分配される額は低廉化してもよい。
【0034】
本発明の実施例によるシステムは、サーバ装置と、商品及びサービスの少なくとも一方に関する情報である商品/サービス情報を前記サーバ装置から受信する発信者装置と、を備え、前記発信者装置は、前記発信者装置の利用者により選択された商品及びサービスの少なくとも一方に関する前記商品/サービス情報の少なくとも一部を前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置は、前記商品/サービス情報の少なくとも一部を受信したことに応じて、前記商品/サービス情報の少なくとも一部に基づいて、仮想店舗を生成することができる。
【0035】
[変形例]
発信者は、商品/サービスに関するコンテンツを、SNSや、他のサービスなどのインターネットサービスにアップロードしている。近年、発信者は、商品/サービスのスペック情報だけでなく、実際に商品/サービスを利用した体験や、商品/サービスの生産者又は提供者に関する情報などの商品/サービス詳細情報(「口こみ」や、「ストーリー」、「ものがたり」などとも称される)を発信する。そして、商品/サービス詳細情報が商品/サービスの売上に影響を与えることが知られている。本実施例では、サーバ装置105は、仮想売場や、商品/サービスの購入ボタン、購入可能サイトのURL、商品/サービスの販売店に関する情報などの購入オブジェクトを、商品/サービス詳細情報に基づいて作成することができる。商品/サービス詳細情報は、商品/サービスを識別するための識別子ではなく、発信者が消費者などに商品/サービスを説明するためのコンテンツである。商品/サービスの販売店に関する情報は、商品/サービスを販売する店の情報、例えば、電話番号、住所、地図などの販売店を特定するのに役立つ情報を含むことができる。
【0036】
商品/サービス詳細情報は、商品/サービスを説明する文章、画像/映像、及び音声の少なくとも一つを含んでいる。発信者は、販売者装置110から提供された販売リストの情報を取得し、商品/サービス詳細情報で特定したい商品/サービスと同じ又は似た商品/サービスを販売リストの情報から特定する。発信者は、発信者装置115を介して、特定された商品/サービスを識別するための商品/サービス識別子とともに、商品/サービス詳細情報を、サーバ装置105又はサーバ装置105以外の装置が管理するインターネットサービスにアップロードする。
【0037】
他の実施例において、サーバ装置105などが、商品/サービス詳細情報に基づいて販売リストの情報を検索し、商品/サービス識別子を取得してもよい。例えば、発信者は、商品/サービス詳細情報を、サーバ装置105又はサーバ装置105以外の装置が管理するインターネットサービスにアップロードする。この場合、サーバ装置105は、アップロードされた商品/サービス詳細情報を検索する。サーバ装置105は、アップロードされた商品/サービス詳細情報と、販売者装置110から提供された販売リストの情報とを比較し、商品/サービス詳細情報及び販売リストの情報の少なくとも一部が一致したことに応じて、商品/サービス詳細情報で特定したい商品/サービスと同じ又は似た商品/サービスを特定し、特定された商品/サービス識別子及び商品/サービス詳細情報を取得する。
【0038】
サーバ装置105は、商品/サービス詳細情報、及び、商品/サービス詳細情報に関連する商品/サービス識別子に基づいて、購入ボタンなどの購入オブジェクトを、商品/サービス詳細情報を提示しているページ上に生成することができる。サーバ装置105は、購入オブジェクトを、発信者を識別する発信者識別子と関連付けて生成する。
【0039】
商品/サービス詳細情報が、サーバ装置105が発信者を識別できるインターネットサービス(例えば、サーバ装置105が管理するインターネットサービス)にアップロードされている場合、サーバ装置105は、購入オブジェクトを生成したこと、又は、購入オブジェクトの生成の許可を得るメッセージを、ショートメッセージ、電子メール、又は、その他のメッセージサービスを介して発信者(発信者装置115又は発信者が利用する他の装置)に送信することができる。
【0040】
商品/サービス詳細情報が、サーバ装置105が発信者を識別できないインターネットサービス(例えば、サーバ装置105以外の装置が管理するインターネットサービス)にアップロードされている場合、サーバ装置105は、インターネットサービスにアクセスし、サーバ装置105以外の装置から発信者識別子を取得してもよい。サーバ装置105は、発信者識別子に基づいて、購入オブジェクトを生成したこと、又は、購入オブジェクトの生成の許可を得るメッセージを発信者に送信することができる。
【0041】
購入オブジェクトの生成の許可を得るメッセージが送信された場合、サーバ装置105は、購入オブジェクトの生成許可を発信者などから受信したことに応じて、購入オブジェクトを、商品/サービス詳細情報を提示しているページ上に生成してもよい。
【0042】
消費者装置120が商品/サービス詳細情報を提示しているページの購入オブジェクトを介して商品/サービスを購入した場合、サーバ装置105は、商品/サービスの販売により発生した利益の一部を、当該購入オブジェクトに関連付けされている発信者識別子の発信者に分配することができる。
【0043】
商品/サービス詳細情報及び販売リストの情報が一致したことは、例えば、以下の処理により決定される。以下の処理は、例示であり、他の方式が用いられてもよい。
(1)販売リストにある商品/サービスの名称が商品/サービス詳細情報に所定の回数以上(例えば5回以上)現れる。
(2)販売リストにある商品/サービスにおける画像/映像の1又は2以上の特徴部分が、商品/サービス詳細情報の画像/映像に存在すること。特徴部分は、予め決められてもよいし、AI(artificial intelligence)などの学習機能により決定/更新されてもよい。
(3)販売リストにある商品/サービスに関連する音声の少なくとも一部が、商品/サービス詳細情報の画像/映像に存在すること。
【0044】
他の実施例において、発信者は、発信者装置115を介して、商品及び/又はサービスの発信者への提供(レンタル、リースなど)をサーバ装置105に要求することができる。サーバ装置105は、要求を受けたことの通知を、サーバ装置105又は販売者装置110の利用者に通知する。サーバ装置105は、所定の商品/サービスの提供を行ったこと又は提供の要求を受けたことに応じて、購入オブジェクトを、所定の商品/サービスに関する商品/サービス詳細情報を提示しているページ上に生成してもよい。他の実施例において、サーバ装置105は、発信者からの料金の支払いや、その他の方法により、報酬を受けたことを確認したことに応じて、商品及び/又はサービスを発信者に提供することを特定してもよい。サーバ装置105が商品及び/又はサービスを発信者に提供することを特定したことに基づいて、販売者又はサーバ装置105の利用者は、商品及び/又はサービスを発信者に提供する。
【0045】
本実施例により、発信者は詳細情報をアップロードするだけで、自身の商品/サービスに関するコンテンツの購入オブジェクトが自動生成される。
【0046】
商品/サービスに関するコンテンツに、購入オブジェクトが生成されることによって、コンテンツにおける商品/サービスの購入を希望する利用者は、簡単にそれらを購入することができる。購入オブジェクトを経由して商品/サービスが購入された場合、購入オブジェクトが設置されたコンテンツの発信者に報酬(インセンティブ)が発生するようにすることができる。報酬は、典型的にはお金であり、インターネットにおけるサービスなどで利用できるポイントでもよい。
【0047】
サーバ装置105は、報酬を決定することができる。報酬は、発信者の属性、及び発信者のコンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定されてもよい。サーバ装置105は、決定した報酬に関する情報を発信者装置115に送信することができる。
【0048】
発信者の属性は、例えば、発信者の人気度を含めることができる。人気度は、SNSなどのインターネットにおけるサービスのフォロワー数や、友人の数、関連付けされているユーザ数、発信者の一部又は全部のコンテンツに付された利用者のコメント数、発信者の一部又は全部のコンテンツに付された利用者の反応(例えば、「いいね」など)の数、又は、それらの2以上の組み合わせなどとすることができる。
【0049】
発信者のコンテンツの属性は、発信者の一部又は全部のコンテンツが読まれた回数、発信者の一部又は全部のコンテンツが参照された回数、発信者の一部又は全部のコンテンツの読まれた量、又は、それらの2以上の組み合わせなどとすることができる。コンテンツの読まれた量は、例えば、コンテンツが画面に表示されていた時間(「滞在時間」とも称される)や、コンテンツを表示している画面においてスクロールされた数又はスクロールされた量などによって決定されてもよい。
【0050】
サーバ装置105は、予約販売に関連する購入オブジェクトを作成することができる。この場合、サーバ装置105は、予約販売を行う商品/サービスの予約数を、発信者の属性及び発信者のコンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて決定することができる。例えば、人気度が高い発信者が予約商品のコンテンツを提供する場合、商品の予約数を発信者のフォロワー数の0.005%とすることができる。サーバ装置105は、決定した予約数を、販売者装置110に送信することができる。
【0051】
サーバ装置105は、発信者の属性及び発信者のコンテンツの属性の少なくとも一方に基づいて、商品/サービスの在庫数を管理することができる。例えば、人気度が高い発信者のコンテンツに所定の商品の購入オブジェクトが生成されたとき、当該商品の在庫数が所定の閾値以下である場合、サーバ装置105は、当該商品の在庫を追加する必要があることを特定する。また、サーバ装置105は、在庫を追加する必要があることや、在庫の追加指示などを販売者装置110に通知してもよい。
【0052】
他の実施例において、発信者が店員である場合、サーバ装置105は、発信者の属性、及び発信者のコンテンツの属性、発信者の購入オブジェクトを介して販売された商品の数の少なくとも一つに応じて、店員の報酬を増減することができる。これにより、サーバ装置105は、人事考課機能を提供することができる。
【0053】
変形例において、
図3で示したステップの一部は省略されてもよい、
図3で示されていない処理が追加されてもよい、または、
図3で示したステップが修正されて実行されてもよい。
【0054】
[第2の実施例、在庫管理]
本発明の実施例において、商品/サービスがレンタル又はリースされる場合、サーバ装置105は、少なくとも、販売用在庫、及び、レンタル又はリースのための提供用在庫の2つの在庫管理を行う。
【0055】
販売用在庫については、サーバ装置105は、各発信者の仮想店舗で販売された商品/サービスに基づいて、商品/サービス毎に販売用在庫数をカウントする。また、商品/サービスの販売用在庫数が所定の数より少なくなると、サーバ装置105は、当該商品/サービスの販売用在庫の追加指示を、販売者装置110に送信する。他の実施例において、所定の期間における販売用在庫数の減少数が多い、すなわち、減少率(=減少数/所定の期間(日数又は時間))が所定の数値より大きい場合、サーバ装置105は、当該商品/サービスの販売用在庫の追加指示を、販売者装置110に送信することができる。他の実施例において、サーバ装置105は、減少率が所定の数値より大きい場合、提供用在庫の数を増やす指示を販売者装置110に送信することができる。
【0056】
提供用在庫については、サーバ装置105は、各発信者へのレンタル又はリースした数に基づいて、商品/サービス毎に提供用在庫数をカウントする。サーバ装置105は、さらに、レンタル又はリース期間も管理し、各レンタル又はリース期間において、提供用在庫数が所定の数より少なくならないように管理する。提供用在庫数は、商品/サービスがレンタル又はリースされると減り、商品/サービスが返却されると増える。所定のレンタル又はリース期間における提供用在庫数が所定の数より少なくなると、サーバ装置105は、当該商品/サービスの提供用在庫の追加指示を、販売者装置110に送信する。他の実施例において、所定の期間における提供用在庫数の減少数が多い、すなわち、減少率(=減少数/所定の期間(日数又は時間))が所定の数値より大きい場合、サーバ装置105は、販売用在庫数の追加指示を、販売者装置110に送信することができる。他の実施例において、サーバ装置105は、減少率が所定の数値より大きい場合、提供用在庫の数を増やす指示を販売者装置110に送信することができる。
【0057】
サーバ装置105は、商品/サービスを発信した発信者の有名度に基づいて、提供用在庫及び/又は販売用在庫の数を増やす指示を販売者装置110に送信してもよい。有名な発信者が商品/サービスを発信した場合、多くのフォロワーが当該商品/サービスを参照することから、販売数量が多くなる可能性が高い。したがって、有名な発信者が商品/サービスを発信したことに応じて、提供用在庫及び/又は販売用在庫の数を増やすことによって、在庫が無くなることを防止できる。
【0058】
サーバ装置105は、以前販売されていたが、現在販売されていない商品/サービス(終売商品/サービス)に関する情報を発信した発信者の数や、発信された情報に応じて、終売商品/サービスの販売を再開することの要望があることを特定する。サーバ装置105は、要望を販売者装置110に送信してもよい。販売者装置110に関連するユーザは、要望に応じて、終売商品/サービスの再製造や再販売を行うことができる。一実施例において、サーバ装置105は、終売商品/サービスに関する情報を発信した発信者の数が所定の閾値を超えたことや、良い評判を記載した口コミや評価などの数又は割合が所定の閾値以上であることなどに応じて、要望あることを特定することができる。サーバ装置105は、少なくとも、終売商品/サービスに関する情報(口コミなど)を提供することができ、これにより、商品/サービスが終売した後であっても、終売商品/サービスに関する情報に関連するコメントや、評価、新たな口コミなどを収集することができる。
【0059】
サーバ装置105は、商品/サービスがレンタル又はリースから返却されたことを管理する。具体的には、サーバ装置105は、レンタル又はリースにより提供した商品又はサービスを識別する提供品識別子を有する。サーバ装置105は、返却フラグ、提供品識別子、及び、レンタル又はリース返却日時を、提供を受けている発信者の発信者識別子と関連付けて記憶する。例えば、返却フラグが「オン」のものは、返却されており、返却フラグが「オフ」のものは、返却されていない。さらに、返却フラグが「オフ」であり、レンタル又はリース返却日時が現在時刻を経過している場合、サーバ装置105は、返却されていない商品/サービス、及び、提供を受けている発信者を特定できる。
【0060】
本発明の実施例によるシステムにおいて、前記サーバ装置は、仮想店舗において商品及びサービスの少なくとも一方の販売を管理するための販売用在庫と、前記発信者装置の利用者への提供を管理するための提供用在庫とを管理することができる。
【0061】
[第3の実施例、購入処理]
サーバ装置105は、仮想店舗に関連付けされている発信者、販売者のブランド、及び購入者毎に、仮想店舗で商品/サービスを販売されたことを集計する。集計は、1時間毎、1週間毎、1ケ月毎など所定の周期毎に行われてもよい。販売者が商品/サービスを発送する場合、販売者装置110は、サーバ装置105から、集計された情報と、購入者の住所とを取得し、発送を行う。サーバ装置105の提供者が商品/サービスを発送する場合、提供者は、サーバ装置105から、集計された情報と、購入者の住所とを取得し、発送を行う。
【0062】
本発明の実施例によるシステムにおいて、前記サーバ装置は、前記商品/サービス情報の少なくとも一部を受信したことに応じて、前記発信者装置の利用者の住所を特定することができる。
【0063】
[第4の実施例、予約販売サービス]
サーバ装置105は、予約販売のサービスを提供する。発信者は、仮想店舗において、商品/サービスの予約販売を行うことができる。予約販売とは、まだ実際の商品/サービスは存在していないが、予め販売を行い、販売できた数の商品/サービスが準備できた後、購入者に提供する販売形態をいう。したがって、予約販売において、販売数を早期に確定することによって、商品/サービスの準備すべき数が早く特定され、不良在庫を減少させることができる。
【0064】
本発明の実施例では、サーバ装置105は、予約販売を行った発信者の人気度に基づいて、予約販売数を算出する。例えば、発信者のフォロワー数の0.02%が、当該発信者のSNSなどのインターネットサービス上で予約販売の商品を知り、購入すると仮定した場合、0.02%を係数とすることにより、サーバ装置105は、予約販売数=フォロワー数×0.02%として算出する。
【0065】
他の実施例において、サーバ装置105は、全ての発信者についての所定の商品の予約販売数を、ある発信者の当該商品の予約販売数に基づいて算出する。サーバ装置105は、一又は二以上の他の商品などに関する当該発信者の予約販売数と、全ての発信者についての所定の商品の予約販売数との間の相関関係を関数化する。全ての発信者についての所定の商品の予約販売数は、当該関数に基づいて算出される。
【0066】
他の実施例において、サーバ装置105は、仮想店舗ではなく、予約販売される商品/サービスの購入オブジェクトを設置したコンテンツの発信者の人気度に基づいて予約販売数を算出してもよい。さらに他の実施例において、サーバ装置105は、予約販売される商品/サービスに関連したコンテンツの発信者を特定し、この発信者の人気度に基づいて予約販売数を算出してもよい。
【0067】
[第5の実施例、ソーシャルログイン]
サーバ装置105は、ソーシャルログインサービスを提供する。ソーシャルログインとは、サーバ装置105において登録されたID(Identifier)や、パスワードなどを、他のシステムのIDなどとして用いることである。近年、グーグルなどのポータルサイトで登録したIDなどが、他のサービスのログインで利用されている。本実施例では、サーバ装置105が提供する仮想店舗を利用したことがある消費者が、当該消費者の仮想店舗におけるIDなどを他のシステムで利用することを予め承諾している場合、消費者が、他のシステムに当該消費者の仮想店舗におけるIDなどを用いてログインすることができる。他の実施例において、サーバ装置105が提供する購入オブジェクトを利用したことがある消費者が、他のシステムに当該消費者の購入オブジェクトを利用するときに用いられたIDなどを用いてログインすることができる。さらに、消費者が、サーバ装置105における自身の情報を他のシステムで利用することを承諾している場合、他のシステムは、サーバ装置105から消費者の情報を取得することができる。サーバ装置105から取得される情報が消費者の購入履歴の場合、他のシステムは、購入履歴を分析することで、当該消費者が興味がありそうな商品などの情報を提供することができる。他の実施例において、消費者の情報は、購入履歴の以外にも、閲覧履歴や、嗜好情報などを含んでいてもよい。
【0068】
[第6の実施例、中古品販売サービス]
サーバ装置105は、仮想店舗で購入した商品などを中古品として販売することができる。サーバ装置105は、購入者が以前購入した商品の一覧を作成し、購入者の消費者装置120は、以前購入した商品を一覧する。購入者は、一覧から中古品として販売したい商品を選択する。これにより、各発信者の仮想店舗に中古品と同じ新品がある場合、サーバ装置105は、各発信者の仮想店舗において、新品及び中古品を両方表示する。したがって、サーバ装置105における仮想店舗を介して購入された商品のみが、サーバ装置105は、中古品を仮想店舗に一覧する。本実施例において、中古品の販売が簡単なことから、中古品販売を促進させることができる。
【0069】
他の実施例において、発信者の仮想店舗に中古品と同じ新しい商品が無い場合、サーバ装置105は、中古品と同じブランドや、中古品と同じカテゴリの商品と並べて、中古品を購入できる画面を仮想店舗において表示してもよい。一実施例において、発信者の仮想店舗のページ閲覧数や、発信者のフォロワー数に応じて、サーバ装置105は、中古品の価格を決定してもよい。例えば、閲覧数や、フォロワー数が多い場合、中古品の価格が高く設定されてもよい。他の実施例において、購入者は、中古品を出品するとき、消費者装置120を介して中古品の価格を入力できてもよい。さらに他の実施例において、購入者は、中古品を出品するとき、消費者装置120を介して販売したい発信者の仮想店舗を選択できてもよい。
【0070】
他の消費者が、消費者装置120を介して中古品を購入すると、サーバ装置105は、売上金を、出品者である元の購入者、販売された仮想店舗の発信者、及び、中古品の元の販売者に分配する。サーバ装置105は、さらに、売上金を、サーバ装置105の提供者に分配してもよい。
【0071】
本発明の実施例によるシステムは、前記商品及びサービスの少なくとも一方を仮想店舗から購入する消費者装置をさらに備え、前記サーバ装置は、前記消費者装置からの要求に応じて、購入した前記商品及びサービスの少なくとも一方を、中古として、前記仮想店舗にて提示することができる。
【0072】
他の実施例において、サーバ装置105は、購入オブジェクトを介して購入した商品などを中古品として販売することができる。サーバ装置105は、購入者が以前購入した商品などの一覧を作成し、購入者の消費者装置120は、以前購入した商品などを一覧する。購入者は、一覧から中古品として販売したい商品などを選択すると、サーバ装置105は、当該商品の購入オブジェクトを選択された商品に関連付けすることによって、当該商品の購入オブジェクトの参照先に中古品を追加し、中古品販売を可能にする。サーバ装置105は、売上金を、出品者である元の購入者、商品/サービス詳細情報をアップロードした発信者、中古品の元の販売者、及びサーバ装置105の提供者の少なくとも2以上に分配する。
【0073】
[第7の実施例、ユーザ分析]
サーバ装置105は、購入者などのユーザに関するデータを分析することができる。例えば、サーバ装置105は、ユーザをグループ化することができる。ユーザのグループ化は、サーバ装置105が提供するサービスの利用率、及び/又は、購入オブジェクトを介して購入された商品などの合計金額によって決定される。また、サーバ装置105は、サーバ装置105以外の他の装置が提供するサービスの利用率などを用いて、ユーザをグループ化することができる。例えば、サーバ装置105は、他の装置が提供するECサイトにおけるユーザの購入履歴や頻度などに関する外部装置情報を受信し、外部装置情報に基づいてユーザをグループ化する。外部装置情報は、他の装置が提供する様々情報を含んでいてもよい。
【0074】
サービスの利用率に関し、例えば、購入オブジェクトが消費者装置120に表示され、さらに、消費者装置120のユーザが、予め会員などとして登録されている場合、サーバ装置105は、所定期間における消費者装置120ユーザのログイン回数を算出し、また、会員登録が継続されているか否かを判定することができる。これにより、サーバ装置105は、消費者装置120ユーザのサーバ装置105が提供するサービスの利用率を決定する。例えば、所定期間におけるログイン回数の多いユーザは、サービスの利用率が高いユーザとして特定される。会員登録が継続されていないユーザや、所定期間におけるログイン回数が所定の閾値に満たないユーザは、サービスの利用率が低いユーザとして特定される。合計金額に関し、サーバ装置105は、購入オブジェクトを介して購入された商品などの合計金額を計算する。他の実施例において、サーバ装置105は、外部装置が運営するインターネットサービスや、実店舗などで販売した商品などに関するユーザ毎の購入金額を、サーバ装置105以外の外部装置から受信することができる。これにより、サーバ装置105は、外部装置から提供されたユーザ毎の購入金額に基づいて合計金額を計算することができる。さらに、サーバ装置105は、購入オブジェクトを介して購入された商品などの金額と、外部装置から受信したユーザ毎の購入金額とに基づいて、合計金額を計算してもよい。
【0075】
例えば、サーバ装置105は、サービスの利用率が所定の閾値より大きく、さらに、合計金額が所定の金額より大きいユーザを優良顧客として特定し、又は、サービスの利用率が所定の閾値より小さく、及び/又は、合計金額が所定の金額より小さいユーザを一般顧客として特定する。サーバ装置105は、購入者を、優良顧客又は一般顧客にグループ化することができる。
【0076】
サーバ装置105は、販促メッセージや、クーポン提供メッセージなどのメッセージを消費者装置120のユーザに送信することができる。サーバ装置105は、グループに基づいて、メッセージの送信先を決定することができる。例えば、サーバ装置105は、割引率が高いクーポン券の情報に関するメッセージを優良顧客グループに送信する。また、サーバ装置105は、購入金額が所定の金額になった場合、割引率が高いクーポン券が提供されることを、一般顧客グループに通知してもよい。メッセージは、パーティや、会合、販売会などの招待状でもよい。メッセージは、電子メールや、ショートメッセージ、郵送などによって送信されてもよい。
【0077】
サーバ装置105は、グループに応じた購入オブジェクトが消費者装置120に表示するように構成されていてもよい。これにより、所定のグループのユーザのみが、所定のサイトにアクセスすることができる。例えば、優良顧客のみが展示会や、ファミリーセールのECサイトにアクセスすることができる。サーバ装置105は、ファミリーセールのECサイトが利用開始して一定期間経過後、ECサイトの購入オブジェクトを一般顧客の消費者装置120に表示するように構成されていてもよい。他の実施例において、サーバ装置105は、グループに応じたランクをユーザに通知又は公開することができる。
【0078】
[その他]
サーバ装置105、販売者装置110、発信者装置115、消費者装置120、及び他の装置の少なくとも一部に記憶されたコンピュータプログラムが実行されたとき、コンピュータプログラムは、それら装置に、上記の実施例における処理の一部又は全部を実行させる。
【0079】
上記の実施例における「仮想店舗」は「仮想売場」とすることができる。「仮想売場」は、「仮想店舗」だけでなく、「仮想店舗」に設置され、商品/サービスカテゴリや、販売者などによりグループ化された棚(「商品棚」とも称される)や、2以上の「仮想店舗」であり、商品/サービスカテゴリや、販売者の住所などによりグループ化された仮想店舗群を含む。
【0080】
上記の実施例において、ハードウエアで実現するよう説明されたいくつかの要素の一部又は全ては、ソフトウエアで実現することができ、そして、ソフトウエアで実現するよう説明されたいくつかの要素の一部又は全ては、ハードウエアで実現することができることは理解されるであろう。
【0081】
以上に説明した処理又は処理順序において、ある処理において、その処理ではまだ利用することができないはずのデータを利用しているなどの処理又は処理順序上の矛盾が生じない限りにおいて、処理又は処理順序を自由に変更することができる。
【0082】
以上に説明してきた各実施例に関し、各実施例の一部又は全部を組み合わせて一つの実施例として実現されてもよい。
【0083】
以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0084】
100 :販売システム
105 :サーバ装置
110 :販売者装置
115 :発信者装置
120 :消費者装置
150 :インターネット
205 :プロセッサ
210 :メモリ
215 :ストレージ
220 :入出力装置
225 :通信装置