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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022143455
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/48 20100101AFI20220926BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20220926BHJP
【FI】
H01L33/48
H01L33/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021043963
(22)【出願日】2021-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】木越 聖博
(72)【発明者】
【氏名】濱口 直之
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA58
5F142AA65
5F142AA66
5F142AA75
5F142BA24
5F142CA03
5F142CA13
5F142CB23
5F142CC04
5F142CC26
5F142CE03
5F142CE16
5F142DA13
5F142DB02
5F142DB16
5F142DB17
5F142DB20
5F142GA04
(57)【要約】
【課題】発光素子に対する影響を低減可能とした発光表示装置を提供すること。
【解決手段】発光表示装置A1は、ケース40、金属フレーム10、閉塞部材60、半導体発光素子20、支持部材70を有している。ケース40は、Z方向を向くケース主面401と、ケース主面401からZ方向に貫通する複数の貫通孔44を有している。複数の貫通孔44は、Z方向から視て8の字を構成するように配置されている。閉塞部材60は、ケース40の複数の貫通孔44を構成する第1収容孔45に収容されている。閉塞部材60は、貫通孔44の内面を構成する第2収容孔46の内面461とともに中空状の収容空間53を形成する。半導体発光素子20は、金属フレーム10のフレーム主面101に実装されている。ワイヤ30は、半導体発光素子20と金属フレーム10を接続する。半導体発光素子20およびワイヤ30は、収容空間53に収容されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向を向くケース主面と、前記ケース主面から前記厚さ方向に貫通し、前記厚さ方向から視て8の字を構成するように配置された複数の貫通孔と、を有するケースと、
前記ケース主面と同じ方向を向くフレーム主面と、前記フレーム主面と反対側を向くフレーム裏面とを有し、前記フレーム主面に前記ケースが取り付けられた金属フレームと、
透光性を有し、前記ケース主面の側に設けられ、複数の前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、
前記フレーム主面に実装された複数の半導体発光素子と、
前記フレーム裏面に取り付けられ、前記金属フレームを支持する支持部材と、
を備え、
前記閉塞部材は、前記貫通孔の内面とともに中空状の複数の収容空間を形成し、
複数の前記半導体発光素子の各々は、複数の前記収容空間に収容されている、
発光表示装置。
【請求項2】
前記支持部材は、
前記フレーム裏面に貼り付けられたシール部材と、
前記シール部材を覆う裏面樹脂と、
を含む、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記金属フレームは、複数のリードを含み、
前記シール部材は、複数の前記リードの間を塞ぐように前記フレーム裏面に貼り付けられている、
請求項2に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記支持部材は、隣り合う2つの前記リードの間に配置され、隣り合う2つの前記リードの間を塞ぐリード間閉塞部材を備えた、請求項3に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記貫通孔は、前記ケース主面から前記金属フレームに向かう第1収容孔と、前記第1収容孔と連通する第2収容孔と、を有し、
前記ケースは、前記第1収容孔における前記第2収容孔の側の第1開口径を、前記第2収容孔における前記第1収容孔の側の第2開口径よりも大きくして段状のかえし部を有している、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記閉塞部材は、前記第1収容孔に収容され、
前記半導体発光素子は、前記第2収容孔に収容されている、
請求項5に記載の発光表示装置。
【請求項7】
複数の前記貫通孔は、前記厚さ方向から視て帯状に形成され、
前記帯状の長さ方向において、前記第1収容孔の内面と前記第2収容孔の内面の少なくとも一方は、前記ケース主面に向かうにつれて開口幅が大きくなるように傾斜している、
請求項5または請求項6に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記帯状の幅方向において、前記第1収容孔の内面と前記第2収容孔の内面は、前記厚さ方向に沿って連続するように形成されている、請求項7に記載の発光表示装置。
【請求項9】
前記厚さ方向において、前記第1収容孔の深さは、前記第2収容孔の深さよりも大きい、請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の発光表示装置。
【請求項10】
前記厚さ方向において、前記第1収容孔の深さは、前記第2収容孔の深さよりも小さい、請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光表示装置は、7セグメントによって数字等を表示可能に構成されている(例えば、特許文献1参照)。発光表示装置は、リードにダイボンディングおよびワイヤボンディングされた発光素子(LEDチップ)と、各セグメントに対応する導光部が形成された反射ケースと、導光部に充填された透光性樹脂と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-182589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の発光表示装置では、発光素子は透光性樹脂により覆われている。このため、周囲環境や発光素子の発光時の温度変化による発光素子への影響が懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による発光表示装置は、厚さ方向を向くケース主面と、前記ケース主面から前記厚さ方向に貫通し、前記厚さ方向から視て8の字を構成するように配置された複数の貫通孔と、を有するケースと、前記ケース主面と同じ方向を向くフレーム主面と、前記フレーム主面と反対側を向くフレーム裏面とを有し、前記フレーム主面に前記ケースが取り付けられた金属フレームと、透光性を有し、前記ケース主面の側に設けられ、複数の前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、前記フレーム主面に実装された複数の半導体発光素子と、前記フレーム裏面に取り付けられ、前記金属フレームを支持する支持部材と、を備え、前記閉塞部材は、前記貫通孔の内面とともに中空状の複数の収容空間を形成し、複数の前記半導体発光素子の各々は、複数の前記収容空間に収容されている。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、発光素子に対する影響を低減可能とした発光表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、一実施形態の発光表示装置の斜視図である。
図2図2は、一実施形態の発光表示装置の平面図である。
図3図3は、金属フレームおよび半導体発光素子を示す平面図である。
図4図4は、一実施形態の発光表示装置の底面図である。
図5図5は、ケースおよび金属フレームを示す底面図である。
図6図6は、裏面樹脂を除いた発光表示装置を示す底面図である。
図7図7は、図2の7-7線断面図である。
図8図8は、図2の8-8線断面図である。
図9図9は、閉塞部材を形成するときの発光表示装置を示す断面図である。
図10図10は、比較例の発光表示装置を示す断面図である。
図11図11は、比較例の発光表示装置を示す断面図である。
図12図12は、変更例の発光表示装置を示す断面図である。
図13図13は、変更例の発光表示装置を示す断面図である。
図14図14は、変更例の発光表示装置を示す断面図である。
図15図15は、変更例の発光表示装置を示す断面図である。
図16図16は、変更例の発光表示装置を示す断面図である。
図17図17は、変更例の発光表示装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態及び変更例について図面を参照して説明する。以下に示す実施形態及び変更例は、技術的思想を具体化するための構成や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに限定するものではない。以下の各実施形態及び変更例は、種々の変更を加えることができる。また、以下の実施形態及び変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0009】
本明細書において、「部材Aが部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bとが物理的に直接的に接続される場合、並びに、部材A及び部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合を含む。
【0010】
同様に、「部材Cが部材Aと部材Bとの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cとが直接的に接続される場合、並びに、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cとが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合を含む。
【0011】
(実施形態)
図1から図8に示すように、本実施形態の発光表示装置A1は、金属フレーム10、半導体発光素子20、ワイヤ30、ケース40、閉塞部材60、支持部材70を備えている。支持部材70は、シール部材71、リード間閉塞部材72、裏面樹脂73により構成されている。
【0012】
図1および図2に示すように、ケース40は、厚さ方向を向くケース主面401を有している。以降の説明において、厚さ方向を「Z方向」とし、Z方向と直交する方向のうちの互いに直交する2つの方向をそれぞれ「X方向」および「Y方向」とする。本実施形態の発光表示装置A1は、Z方向から視て、Y方向を長辺方向とし、X方向を短辺方向とする矩形状である。
【0013】
[概略構成]
図1および図2に示すように、ケース40は、複数の貫通孔44を有している。複数の貫通孔44は、8の字を構成するように配置されている。本実施形態において、ケース40は、7つの貫通孔44を有している。各貫通孔44は、Z方向から視て、帯状に形成されている。各貫通孔44の各々には、複数の半導体発光素子20が配置されている。半導体発光素子20は、たとえば発光ダイオード(LED)である。この発光表示装置A1は、複数の半導体発光素子20を選択的に発光させることで、1桁の数字を表示可能とした7セグメント表示装置として構成されている。なお、発光表示装置A1は、選択的に発光させる半導体発光素子20によって、一部の英字を1文字表示することもできる。
【0014】
また、ケース40は、1つの貫通孔47を有している。この貫通孔47は、Z方向から視て、円形に形成されている。図2に示すように、貫通孔47には半導体発光素子20が配置されている。半導体発光素子20は、たとえばLEDである。この貫通孔47および半導体発光素子20は、8の字以外の丸点を表示する。この丸点は、たとえば小数点(decimal point)として用いられる。
【0015】
[金属フレーム]
図2図3に示すように、金属フレーム10は、Z方向対して板状である。金属フレーム10は、Z方向において互いに反対側を向くフレーム主面101およびフレーム裏面102を有している。金属フレーム10は、銅(Cu)、Cuを含む合金、鉄(Fe),Feを含む合金、等から構成されている。フレーム主面101に銀(Ag)等のめっき層が施されていてもよい。
【0016】
図2図3に示すように、金属フレーム10は、複数のリード11を含む。複数のリード11は、複数の半導体発光素子20に対して個別に電力を供給するための導電部材である。複数のリード11は、Z方向に対して板状である。複数のリード11は、共通リード11A及び個別リード11Bを含む。本実施形態の発光表示装置A1は、1つの共通リード11Aと8つの個別リード11Bを有している。
【0017】
図3から図6に示すように、共通リード11Aは共通パッド部12Aを有している。複数の個別リード11Bの各々は、個別パッド部12Bを有する。共通パッド部12Aが占める領域は、複数の個別パッド部の各々が占める領域よりも大である。複数の個別パッド部12Bは、共通パッド部12Aから離れて配置されている。
【0018】
複数のリード11の各々は、複数の端子部14を有する。複数の端子部14は、共通パッド部12Aと、複数の個別パッド部12Bとにそれぞれ接続されている。複数の端子部14は、Y方向に延びている。複数の端子部14は、発光表示装置A1を配線基板等に実装する際に利用される。複数の端子部14は、たとえば錫(Sn)を含む合金めっき層により覆われていてもよい。
【0019】
[半導体発光素子、ワイヤ]
複数の半導体発光素子20は、金属フレーム10のフレーム主面101に実装されている。本実施形態において、複数の半導体発光素子20の各々は、複数の個別パッド部12Bに実装されている。複数のワイヤ30は、共通パッド部12Aに接続されている。ワイヤ30は、たとえば金(Au)、Cu、アルミニウム(Al)、またはそれらの合金から構成されている。図7図8に示すように、半導体発光素子20は、表面電極201および裏面電極202を有する。たとえば、表面電極201は、アノード電極であり、裏面電極202はカソード電極である。各半導体発光素子20の裏面電極202は、図示しない接合材により、個別パッド部12Bと電気的に接続されている。接合材は、たとえばはんだ、Agペースト、等である。図3に示すように、各半導体発光素子20の表面電極201は、ワイヤ30の第1端が接続され、ワイヤ30の第2端は共通パッド部12Aに接続されている。このように、各半導体発光素子20は、個別パッド部12Bと共通パッド部12Aとの間、つまり個別リード11Bと共通リード11Aとの間に、電気的に接続されている。なお、ワイヤ30は、第1端が共通パッド部12Aに接続され、第2端が半導体発光素子20に接続されてもよい。また、共通パッド部12Aに各半導体発光素子20が実装され、各ワイヤ30が個別パッド部12Bに接続されてもよい。半導体発光素子20として、表面電極201をカソード電極とし、裏面電極202をアノード電極とした素子が用いられてもよい。
【0020】
[ケース]
ケース40は、金属フレーム10に取り付けられている。
図1から図8に示すように、ケース40は、ケース主面401、ケース裏面402、複数のケース側面403を有している。ケース主面401とケース裏面402はZ方向において互いに反対側を向く。ケース側面403は、X方向とY方向のいずれかを向く。
【0021】
ケース40は、白色の合成樹脂製である。ケース40の構成材料は、たとえばポリフタルアミド(PPA)、または液晶ポリマー(LCP)である。なお、ケース40の構成材
料は、これらに限定されず、機械的強度が高く、かつ耐熱性に優れた材料であればよい。ケース40のケース主面401には、たとえば黒色のフィルム(図示略)が貼り付けられている。なお、ケース主面401に対して印刷により黒色の膜が形成されていてもよい。フィルムと膜の色は、黒色以外であってもよい。
【0022】
ケース40は、ケース裏面402から厚さ方向の凹む収容凹部41を有している。詳述すると、ケース40は、ケース主面401の側に設けられた板状の本体部42と、本体部42からケース主面401と反対側に向けて延びる枠状の壁部43とを有している。この本体部42および壁部43は、収容凹部41を形成する。本体部42において、ケース主面401と反対側の面は収容凹部41の底面411であり、壁部43の内側面は収容凹部41の内周面412である。収容凹部41の底面411は、ケース主面401に対して平行である。共通パッド部12Aおよび個別パッド部12Bの主面は、金属フレーム10のフレーム主面101を構成し、金属フレーム10のフレーム主面101は、接着材により収容凹部41の底面411に接着されている。これにより、金属フレーム10の共通パッド部12Aおよび個別パッド部12Bは、収容凹部41に収容されている。金属フレーム10の複数の端子部14の各々は、収容凹部41からケース40の外側に向けて曲げられている。
【0023】
ケース40は、複数の貫通孔44を有している。図7図8に示すように、貫通孔44は、ケース主面401から収容凹部41の底面411まで厚さ方向にケース40(本体部42)を貫通している。各貫通孔44は、ケース主面401の側の第1収容孔45と、第1収容孔45から収容凹部41の底面411まで延びる第2収容孔46とを有している。
【0024】
図1図2に示すように、各貫通孔44は、帯状に形成されている。図7は、各貫通孔44(第1収容孔45および第2収容孔46)の幅方向における断面構造を示す。幅方向における貫通孔44(第1収容孔45および第2収容孔46)の開口径を開口幅とする。図8は、各貫通孔44(第1収容孔45および第2収容孔46)の長さにおける断面構造を示す。長さ方向における各貫通孔44(第1収容孔45および第2収容孔46)の開口径を開口長さとする。
【0025】
第1収容孔45は、Z方向から視て、長さ方向において、中央部から両側の端部に向けて徐々に幅狭となるように形成されている。第2収容孔46は、Z方向から視て、矩形状に形成されている。
【0026】
図7は、帯状に形成された貫通孔44について、その幅方向における断面構造を示す。
図7に示すように、第1収容孔45の内面451は、ケース主面401と直交する方向に延びている。つまり、第1収容孔45は、Z方向において開口幅W1を等しくするように形成されている。第2収容孔46の内面461は、Z方向において、第1収容孔45の内面451と連続するように形成されている。つまり、第2収容孔46の内面461は、ケース主面401と直交する方向に延び、その開口幅W2はZ方向において等しい。
【0027】
図8は、帯状に形成された貫通孔44について、その長さ方向における断面構造を示す。
図8に示すように、第1収容孔45の内面451は、ケース主面401と直交する方向に延びている。つまり、第1収容孔45は、Z方向において開口長さL1を等しくするように形成されている。第2収容孔46の内面461は、第1収容孔45から収容凹部41の底面411にむけて開口長さL2が徐々に小さくなるように傾斜している。換言すると、第2収容孔46の内面461は、収容凹部41の底面411からケース主面401にむけて開口長さL2が大きくなるように傾斜している。第1収容孔45の開口長さL1は、第1開口径に対応する。第2収容孔46の開口長さL2は第2開口径に対応する。
【0028】
本実施形態において、第1収容孔45と第2収容孔46は、第1収容孔45において第2収容孔46の側の開口長さL1(第1開口径)を、第2収容孔46において第1収容孔45の側の開口長さL2(第2開口径)よりも大きくして形成されている。この第1収容孔45と第2収容孔46との大きさの差により、ケース40は、段状のかえし部50を有している。
【0029】
図2に示すように、ケース40は、円形に形成された1つの貫通孔47を有している。この貫通孔47は、8の字を構成する貫通孔44と同様に、第1収容孔48と第2収容孔49とを有している。
【0030】
図8に示すように、ケース40は、収容凹部41の底面411からケース主面401に向けて凹む支持凹部51を有している。
図1図7に示すように、ケース40は、ケース裏面402から突出する脚部52を有している。脚部52は、壁部43から連続するように形成されている。脚部52は、X方向から視て台形状に形成されている。脚部52は、Y方向において、ケース40の中央部に設けられている。脚部52の高さは、端子部14の折曲げ部とほぼ面一となる程度、またはそれよりもやや低く(たとえば、0.5mm程度)形成される。
【0031】
[閉塞部材]
図7図8に示すように、閉塞部材60は、ケース40の複数の貫通孔44を構成する第1収容孔45に収容されている。本実施形態において、複数の閉塞部材60は、第1収容孔45の全体に充填されている。第2収容孔46には、閉塞部材60は充填されていない。つまり、第2収容孔46は、中空状である。換言すると、閉塞部材60は、貫通孔44の内面を構成する第2収容孔46の内面461とともに中空状の収容空間53を形成する。そして、ケース40は、貫通孔44の内面(第2収容孔46の内面461)と、閉塞部材60とに囲まれた中空状の収容空間53を有している。金属フレーム10のフレーム主面101に実装された半導体発光素子20と、その半導体発光素子20と金属フレーム10を接続するワイヤ30は、収容空間53に収容されている。そして、半導体発光素子20およびワイヤ30は、閉塞部材60と接していない。
【0032】
図1に示すように、閉塞部材60は、ケース40に形成された円形の貫通孔47にも収容されている。図2に示すように、貫通孔47は、第1収容孔48と第2収容孔49とを有している。閉塞部材60は、第1収容孔48に収容されている。貫通孔47に対応して配置された半導体発光素子20と、その半導体発光素子20に接続されたワイヤ30は、閉塞部材60と接していない。
【0033】
図1に示すように、複数の閉塞部材60は、ケース40のケース主面401において、複数の貫通孔44(第1収容孔45)、および貫通孔44(第1収容孔45)から露出している。複数の閉塞部材60は、透光性を有する合成樹脂である。本実施形態において、複数の閉塞部材60は、透明な樹脂である。
【0034】
複数の閉塞部材60は、半透明であってもよく、また所定色(赤色、青色、緑色等)に着色されていてもよい。また、複数の閉塞部材60は、光拡散材を含んでいてもよく、蛍光体を含んでいてもよい。蛍光体は、半導体発光素子20の出射光によって励起され、半導体発光素子20の出射光の波長とは異なる波長の光を発する。
【0035】
[支持部材]
支持部材70は、金属フレーム10を支持する。
図4図7図8に示すように、支持部材70は、シール部材71、リード間閉塞部材
72、裏面樹脂73を含む。図7図8に示すように、シール部材71は、金属フレーム10のフレーム裏面102に貼り付けられている。図6に示すように、シール部材71は、金属フレーム10を構成する共通パッド部12Aおよび個別パッド部12Bの間を塞ぐようにフレーム裏面102に貼り付けられている。シール部材71は、たとえばポリイミド樹脂等の樹脂材により構成されている。シール部材71は、たとえば接着材によって金属フレーム10に貼り付けられている。
【0036】
リード間閉塞部材72は、Y方向におけるシール部材71の両側の端部711,712と、それらの端部711,712から露出する金属フレーム10(リード11)と収容凹部41の底面411とを覆うように形成されている。したがって、リード間閉塞部材72は、X方向において隣り合う2つのリード11の間に充填され、リード11の間を閉止する。リード間閉塞部材72は、たとえば接着材である。この接着材としては、硬化時間の短いものと用いることが好ましく、たとえばUV硬化樹脂を含む接着材である。UV硬化樹脂を含む接着材は、たとえば熱により硬化する接着材とくらべ、その硬化時間が短い。
【0037】
裏面樹脂73は、ケース40の収容凹部41に充填されている。図5図6図8に示すように、ケース40は、収容凹部41の底面411から凹む支持凹部51を有している。裏面樹脂73は、これらの支持凹部51にも充填されている。裏面樹脂73は、電気絶縁性を有する。また、裏面樹脂73は、遮光性を有する。このような裏面樹脂73は、軟質な黒色の合成樹脂である。裏面樹脂73は、シール部材71およびリード間閉塞部材72と、シール部材71およびリード間閉塞部材72から露出する金属フレーム10を覆う。
【0038】
(作用)
次に、本実施形態の発光表示装置A1の作用を説明する。
本実施形態の発光表示装置A1は、ケース40、金属フレーム10、閉塞部材60、半導体発光素子20、支持部材70を有している。ケース40は、Z方向を向くケース主面401と、ケース主面401からZ方向に貫通する複数の貫通孔44を有している。複数の貫通孔44は、Z方向から視て8の字を構成するように配置されている。
【0039】
閉塞部材60は、ケース40の複数の貫通孔44を構成する第1収容孔45に収容されている。閉塞部材60は、貫通孔44の内面を構成する第2収容孔46の内面461とともに中空状の収容空間53を形成する。半導体発光素子20は、金属フレーム10のフレーム主面101に実装されている。ワイヤ30は、半導体発光素子20と金属フレーム10を接続する。半導体発光素子20およびワイヤ30は、収容空間53に収容されている。半導体発光素子20およびワイヤ30は、閉塞部材60と接していない。
【0040】
閉塞部材60は、周囲環境の温度変化や、半導体発光素子20の発光時の発熱等によって熱応力が生じる場合がある。ワイヤ30や半導体発光素子20が閉塞部材60により覆われている場合、閉塞部材60に生じる熱応力は、ワイヤ30の断線や、金属フレーム10から半導体発光素子20が剥離する等の要因となり得る。
【0041】
これに対し、本実施形態の発光表示装置A1は、閉塞部材60と貫通孔44の内面(第2収容孔46の内面461)とにより構成される収容空間53に収容されている。そして、半導体発光素子20およびワイヤ30は、閉塞部材60と接していない。したがって、閉塞部材60に生じる熱応力は、半導体発光素子20およびワイヤ30に作用しない。つまり、半導体発光素子に対する影響は低減される。
【0042】
本実施形態において、第1収容孔45と第2収容孔46は、第1収容孔45において第2収容孔46の側の開口長さL1(第1開口径)を、第2収容孔46において第1収容孔
45の側の開口長さL2(第2開口径)よりも大きくして形成されている。この第1収容孔45と第2収容孔46との大きさの差により、ケース40は、段状のかえし部50を有している。このように形成されたかえし部50は、閉塞部材60が第2収容孔46に入り込むのを抑制する。
【0043】
図9に示すように、閉塞部材60は、ケース40のケース主面401を載置台80の上面に接触させた状態で、ケース40の収容凹部41の側から貫通孔44に向けて注入される。
【0044】
図10は、比較例のケース90を示す。このケース90において、貫通孔94の内面941は、収容凹部41の底面411からケース主面401まで徐々に広がるように傾斜して形成されている。図10において、二点鎖線は、設計上の閉塞部材60の上面の位置を示す。
【0045】
閉塞部材60は、貫通孔94に対する注入を容易とするように、低粘度の樹脂材が用いられる。このため、注入時に貫通孔94の内面941を這い上がる。このように這い上がる閉塞部材60がワイヤ30や半導体発光素子20に付着すると、上述したように、閉塞部材60に生じる熱応力がワイヤ30や半導体発光素子20に作用する。
【0046】
また、貫通孔94の内面941を這い上がる閉塞部材60が収容凹部41の底面411に付着する場合がある。この場合、収容凹部41の底面411に対して、金属フレーム10のフレーム主面101(図8参照)を接触させることができない。つまり、金属フレーム10が収容凹部41の底面411から離れてしまい、不良品となる。
【0047】
図11に示すように、多くの閉塞部材60が貫通孔44に注入されると、ワイヤ30の一部が閉塞部材60により覆われてしまう。なお、閉塞部材60の注入量や這い上がりによって半導体発光素子20の一部が閉塞部材60により覆われることもある。これらの場合、上述したように、閉塞部材60に生じる熱応力がワイヤ30や半導体発光素子20に作用する。
【0048】
これらに対し、本実施形態のケース40は、第1収容孔45において第2収容孔46の側の開口長さL1(第1開口径)を、第2収容孔46において第1収容孔45の側の開口長さL2(第2開口径)よりも大きくすることにより、段状のかえし部50を有している。したがって、閉塞部材60の注入時に、閉塞部材60が貫通孔44の内面(第1収容孔45の内面451)を這い上がる閉塞部材60がかえし部50により遮られ、閉塞部材60が第2収容孔46に入り難い。
【0049】
これにより、第2収容孔46に収容された半導体発光素子20およびワイヤ30に対して、閉塞部材60が付着したり被覆したりすることを抑制できる。このため、半導体発光素子に対する影響が低減される。また、第2収容孔46に対して閉塞部材60が入り難いため、閉塞部材60が収容凹部41の底面411にまで這い上がることを抑制できる。このため、金属フレーム10を収容凹部41の底面411に固定することができる。
【0050】
金属フレーム10を支持する支持部材70は、シール部材71と裏面樹脂73とを含む。シール部材71は、金属フレーム10を構成する共通パッド部12Aおよび個別パッド部12Bの間を塞ぐようにフレーム裏面102に貼り付けられている。このシール部材71は、半導体発光素子20およびワイヤ30に対して裏面樹脂73が付着することを抑制する。
【0051】
図5は、ケース40と金属フレーム10とを示す。金属フレーム10は、共通パッド部
12Aと複数の個別パッド部12Bとを有し、複数の個別パッド部12Bは、共通パッド部12Aから離れて配置されている。したがって、共通パッド部12Aと個別パッド部12Bとの間の一部は貫通孔44(図5においてドットハッチにて示す)と連通する。このため、シール部材71を備えていない発光表示装置では、裏面樹脂73をケース40の収容凹部41に充填すると、裏面樹脂73が金属フレーム10のフレーム主面101の側に回り込む。そして、裏面樹脂73は、金属フレーム10のフレーム主面101に実装された半導体発光素子20、および半導体発光素子20と金属フレーム10とを接続するワイヤ30に付着する。
【0052】
裏面樹脂73は、閉塞部材60と同様に、周囲環境の温度変化や、半導体発光素子20の発光時の発熱等によって熱応力が生じる場合がある。ワイヤ30や半導体発光素子20に裏面樹脂73が付着している場合、裏面樹脂73に生じる熱応力は、ワイヤ30の断線や、金属フレーム10から半導体発光素子20が剥離する等の要因となり得る。裏面樹脂73は、遮光性を有している。このため、フレーム主面101の側に回り込んだ裏面樹脂73は、半導体発光素子20による発光を阻害する要因となり得る。
【0053】
これに対し、シール部材71は、金属フレーム10を構成する共通パッド部12Aおよび個別パッド部12Bの間を塞ぐようにフレーム裏面102に貼り付けられている。したがって、シール部材71は、共通パッド部12Aと個別パッド部12Bとの間から金属フレーム10のフレーム主面101に裏面樹脂73が回り込むことを抑制する。これにより、半導体発光素子20およびワイヤ30に対して裏面樹脂73が付着することを抑制する。このため、シール部材71は、半導体発光素子20およびワイヤ30に対する裏面樹脂73の影響を低減する。
【0054】
リード間閉塞部材72は、Y方向におけるシール部材71の両側の端部711,712と、それらの端部711,712から露出する金属フレーム10(リード11)と収容凹部41の底面411とを覆うように形成され、X方向において隣り合う2つのリード11の間を閉止する。したがって、リード間閉塞部材72は、シール部材71の端部711,712から露出するリード11の間から、裏面樹脂73が金属フレーム10のフレーム主面101の側に回り込むことを抑制する。これにより、リード間閉塞部材72は、半導体発光素子20およびワイヤ30に対する裏面樹脂73の影響を低減する。
【0055】
図5図6図8に示すように、ケース40は、収容凹部41の底面411からケース主面401に向けて凹む支持凹部51を有している。裏面樹脂73は、ケース40の収容凹部41に充填される。さらに、裏面樹脂73は、これらの支持凹部51にも充填されている。裏面樹脂73は、収容凹部41の内周面412と、支持凹部51の内面とに密着する。収容凹部41の内周面412と支持凹部51の内面とによりケース40と裏面樹脂73との間の接触面積を、収容凹部41のみの場合とくらべて大きくすることで、ケース40から裏面樹脂73および金属フレーム10が離れることを抑制できる。
【0056】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)発光表示装置A1は、ケース40、金属フレーム10、閉塞部材60、半導体発光素子20、支持部材70を有している。ケース40は、Z方向を向くケース主面401と、ケース主面401からZ方向に貫通する複数の貫通孔44を有している。複数の貫通孔44は、Z方向から視て8の字を構成するように配置されている。
【0057】
閉塞部材60は、ケース40の複数の貫通孔44を構成する第1収容孔45に収容されている。閉塞部材60は、貫通孔44の内面を構成する第2収容孔46の内面461とともに中空状の収容空間53を形成する。半導体発光素子20およびワイヤ30は、収容空間53に収容されている。したがって、閉塞部材60に生じる熱応力は、半導体発光素子
20およびワイヤ30に作用しない。このため、半導体発光素子に対する影響を低減できる。
【0058】
(2)ケース40は、第1収容孔45において第2収容孔46の側の開口長さL1(第1開口径)を、第2収容孔46において第1収容孔45の側の開口長さL2(第2開口径)よりも大きくすることにより、段状のかえし部50を有している。したがって、閉塞部材60の注入時に、閉塞部材60が貫通孔44の内面(第1収容孔45の内面451)を這い上がる閉塞部材60がかえし部50により遮られ、閉塞部材60が第2収容孔46に入り難い。これにより、第2収容孔46に収容された半導体発光素子20およびワイヤ30に対して、閉塞部材60が付着したり被覆したりすることを抑制できる。このため、半導体発光素子に対する影響を低減できる。
【0059】
(3)第2収容孔46に対して閉塞部材60が入り難いため、閉塞部材60が収容凹部41の底面411にまで這い上がることを抑制できる。このため、金属フレーム10を収容凹部41の底面411に固定することができる。
【0060】
(4)シール部材71は、金属フレーム10を構成する共通パッド部12Aおよび個別パッド部12Bの間を塞ぐようにフレーム裏面102に貼り付けられている。したがって、シール部材71は、共通パッド部12Aと個別パッド部12Bとの間から金属フレーム10のフレーム主面101に裏面樹脂73が回り込むことを抑制する。これにより、半導体発光素子20およびワイヤ30に対して裏面樹脂73が付着することを抑制する。このため、シール部材71は、半導体発光素子20およびワイヤ30に対する裏面樹脂73の影響を低減できる。
【0061】
(5)リード間閉塞部材72は、Y方向におけるシール部材71の両側の端部711,712と、それらの端部711,712から露出する金属フレーム10(リード11)と収容凹部41の底面411とを覆うように形成され、X方向において隣り合う2つのリード11の間を閉止する。したがって、リード間閉塞部材72は、シール部材71の端部711,712から露出するリード11の間から、裏面樹脂73が金属フレーム10のフレーム主面101の側に回り込むことを抑制する。これにより、リード間閉塞部材72は、半導体発光素子20およびワイヤ30に対する裏面樹脂73の影響を低減できる。
【0062】
(6)ケース40は、収容凹部41の底面411からケース主面401に向けて凹む支持凹部51を有している。裏面樹脂73は、ケース40の収容凹部41に充填される。さらに、裏面樹脂73は、これらの支持凹部51にも充填されている。裏面樹脂73は、収容凹部41の内周面412と、支持凹部51の内面とに密着する。収容凹部41の内周面412と支持凹部51の内面とによりケース40と裏面樹脂73との間の接触面積を、収容凹部41のみの場合とくらべて大きくすることで、ケース40から裏面樹脂73および金属フレーム10が離れることを抑制できる。
【0063】
(変更例)
上記実施形態は例えば以下のように変更できる。上記実施形態と以下の各変更例は、技術的な矛盾が生じない限り、互いに組み合せることができる。なお、以下の変更例において、上記実施形態と共通する部分については、上記実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0064】
・貫通孔44を構成する第1収容孔45および第2収容孔46の形状は、適宜変更されてもよい。
図12に示す発光表示装置A2において、第1収容孔45は、ケース主面401に向かうほど開口径が大きくなるように傾斜した内面を有している。そして、第2収容孔46は
、Z方向において開口径が等しい形状である。
【0065】
図13に示す発光表示装置A3において、第1収容孔45は、Z方向において開口径が等しい形状である。また、第2収容孔46は、Z方向において開口径が等しい形状である。
【0066】
図14に示す発光表示装置A4において、第1収容孔45は、ケース主面401に向かうほど開口径が大きくなるように傾斜した内面を有している。また、第2収容孔46は、ケース主面401に向かうほど開口径が大きくなるように傾斜した内面を有している。
【0067】
・閉塞部材60は、貫通孔44を閉塞できればよい。
図15に示す発光表示装置A5は、シート状の閉塞部材61を有し、この閉塞部材61は、ケース40のケース主面401に貼り付けられている。このように閉塞部材61は、貫通孔44に対応する部分611について透光性を有していればよく、ケース主面401と接する部分612については、透光性を有した構成、または透光性を有していない(遮光性を有する)構成としてもよい。
【0068】
・第1収容孔45と第2収容孔46とのZ方向の大きさ(Z方向の深さ)を適宜変更してもよい。
図16に示す発光表示装置A6は、第1収容孔45の深さH1を、第2収容孔46の深さH2よりも大きく形成されている。この場合、安定して組み立てを行うことができる。
【0069】
図17に示す発光表示装置A7は、第1収容孔45の深さH1を、第2収容孔46の深さH2よりも小さく形成されている。この場合、第2収容孔46の内面461の深さが大きくなる。内面461は、半導体発光素子20から出射する光を反射する。つまり、反射効率を大きくして各セグメントの輝度を向上できる。
【0070】
・リード間閉塞部材72を省略してもよい。
・シール部材71により、隣り合うリード11の間を塞ぐようにしてもよい。たとえば、半硬化状態のシール部材71を金属フレーム10のフレーム裏面102に押し付け、シール部材71をリード11の間に挿入してもよい。
【0071】
(付記)
上記各実施の形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(付記1)
厚さ方向を向くケース主面と、前記ケース主面から前記厚さ方向に貫通し、前記厚さ方向から視て8の字を構成するように配置された複数の貫通孔と、を有するケースと、
前記ケース主面と同じ方向を向くフレーム主面と、前記フレーム主面と反対側を向くフレーム裏面とを有し、前記フレーム主面に前記ケースが取り付けられた金属フレームと、
透光性を有し、前記ケース主面の側に設けられ、複数の前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、
前記フレーム主面に実装された複数の半導体発光素子と、
前記フレーム裏面に取り付けられ、前記金属フレームを支持する支持部材と、
を備え、
前記閉塞部材は、前記貫通孔の内面とともに中空状の複数の収容空間を形成し、
複数の前記半導体発光素子の各々は、複数の前記収容空間に収容されている、
発光表示装置。
【0072】
(付記2)
前記支持部材は、
前記フレーム裏面に貼り付けられたシール部材と、
前記シール部材を覆う裏面樹脂と、
を含む、付記1に記載の発光表示装置。
【0073】
(付記3)
前記金属フレームは、複数のリードを含み、
前記シール部材は、複数の前記リードの間を塞ぐように前記フレーム裏面に貼り付けられている、
付記2に記載の発光表示装置。
【0074】
(付記4)
前記支持部材は、隣り合う2つの前記リードの間に配置され、隣り合う2つの前記リードの間を塞ぐリード間閉塞部材を備えた、付記3に記載の発光表示装置。
【0075】
(付記5)
前記貫通孔は、前記ケース主面から前記金属フレームに向かう第1収容孔と、前記第1収容孔と連通する第2収容孔と、を有し、
前記ケースは、前記第1収容孔における前記第2収容孔の側の第1開口径を、前記第2収容孔における前記第1収容孔の側の第2開口径よりも大きくして段状のかえし部を有している、
付記1から付記4のいずれか一つに記載の発光表示装置。
【0076】
(付記6)
前記閉塞部材は、前記第1収容孔に収容され、
前記半導体発光素子は、前記第2収容孔に収容されている、
付記5に記載の発光表示装置。
【0077】
(付記7)
複数の前記貫通孔は、前記厚さ方向から視て帯状に形成され、
前記帯状の長さ方向において、前記第1収容孔の内面と前記第2収容孔の内面の少なくとも一方は、前記ケース主面に向かうにつれて開口幅が大きくなるように傾斜している、
付記5または付記6に記載の発光表示装置。
【0078】
(付記8)
前記帯状の幅方向において、前記第1収容孔の内面と前記第2収容孔の内面は、前記厚さ方向に沿って連続するように形成されている、付記7に記載の発光表示装置。
【0079】
(付記9)
前記厚さ方向において、前記第1収容孔の深さは、前記第2収容孔の深さよりも大きい、付記5から付記8のいずれか一つに記載の発光表示装置。
【0080】
(付記10)
前記厚さ方向において、前記第1収容孔の深さは、前記第2収容孔の深さよりも小さい、付記5から付記8のいずれか一つに記載の発光表示装置。
【0081】
(付記11)
前記ケースは、前記ケース主面とは反対側を向くケース裏面と、前記ケース裏面から厚さ方向に凹む収容凹部を有し、
前記金属フレームは、前記半導体発光素子が実装されたパッド部を有し、
前記パッド部は前記収容凹部に収容され、
前記裏面樹脂は、前記収容凹部に充填されている、
付記2から付記4のいずれか一つに記載の発光表示装置。
【0082】
(付記12)
前記複数のリードは、
複数の前記半導体発光素子の各々が実装された複数の個別リードと、
複数の前記半導体発光素子に第1端が接続された複数のワイヤの第2端が接続された共通リードと、
を含む、付記3に記載の発光表示装置。
【0083】
(付記13)
前記半導体発光素子は、発光ダイオードである、付記1から付記12のいずれか一つに記載の発光表示装置。
【0084】
(付記14)
前記シール部材は、ポリイミド樹脂を含む樹脂により構成される、付記2または付記3に記載の発光表示装置。
【0085】
(付記15)
前記リード間閉塞部材は、UV硬化樹脂である、付記4に記載の発光表示装置。
(付記16)
前記発光表示装置は、7セグメント表示装置である、付記1から付記15のいずれか一つに記載の発光表示装置。
【0086】
以上の説明は単に例示である。本開示の技術を説明する目的のために列挙された構成要素および方法(製造プロセス)以外に、より多くの考えられる組み合わせおよび置換が可能であることを当業者は認識し得る。本開示は、特許請求の範囲を含む本開示の範囲内に含まれるすべての代替、変形、および変更を包含することが意図される。
【符号の説明】
【0087】
A1~A7 発光表示装置
10 金属フレーム
101 フレーム主面
102 フレーム裏面
11 リード
11A 共通リード
11B 個別リード
11B 共通パッド部
12A 共通パッド部
12B 個別パッド部
14 端子部
20 半導体発光素子
201 表面電極
202 裏面電極
30 ワイヤ
40 ケース
401 ケース主面
402 ケース裏面
403 ケース側面
41 収容凹部
411 底面
412 内周面
42 本体部
43 壁部
44 貫通孔
45 第1収容孔
451 内面
46 第2収容孔
461 内面
47 貫通孔
48 第1収容孔
49 第2収容孔
50 かえし部
51 支持凹部
52 脚部
53 収容空間
60 閉塞部材
61 閉塞部材
70 支持部材
71 シール部材
711,712 端部
72 リード間閉塞部材
73 裏面樹脂
H1 深さ
H2 深さ
L1 開口長さ
L2 開口長さ
W1 開口幅
W2 開口幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17