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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022143585
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】ラベル作成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20220926BHJP
   G06K 1/12 20060101ALI20220926BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20220926BHJP
   B41J 3/36 20060101ALN20220926BHJP
【FI】
G06F3/12 343
G06F3/12 303
G06F3/12 351
G06F3/12 378
G06K1/12 A
B41J21/00 Z
B41J3/36 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021044174
(22)【出願日】2021-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】特許業務法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺藤 凌
【テーマコード(参考)】
2C055
2C187
【Fターム(参考)】
2C055CC01
2C187AD05
2C187AG08
2C187CD17
2C187DB09
2C187DB10
2C187DB29
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ウェブページのURLをユーザがキー入力することなく、ウェブページのURL情報を含む2次元コードが印刷されたラベルを作成するプログラムを提供する。
【解決手段】プログラムは、CPUに対し、印刷対象のウェブサイトページのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報及びサイト特定情報を取得してアドレス情報に対応する2次元コードを生成し、印刷装置に装着された被印刷媒体のサイズ又は操作端末の操作部を介して入力された被印刷媒体のサイズを取得し、生成した2次元コード及び取得したサイト特定情報を示す文字列を、被印刷媒体のサイズによって規定される印刷領域内に、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能か否かを判定し、配置可能と判定された場合に、2次元コード及び文字列を1つのラベルにおいて印刷する第1印刷データを印刷装置に送信する第1送信手順と、を実行させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印刷媒体に印刷を行う印刷装置と通信可能な通信部を備える操作端末に実行させるラベル作成プログラムであって、前記操作端末の制御部に対し、
印刷対象のウェブサイトページのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報及びサイト特定情報を取得する第1取得手順と、
前記第1取得手順で取得された前記アドレス情報に対応する2次元コードを生成する生成手順と、
前記印刷装置に装着された前記被印刷媒体のサイズを前記通信部を介して取得する、又は前記操作端末の操作部を介して入力された前記被印刷媒体のサイズを取得する第2取得手順と、
前記生成手順で生成された前記2次元コード及び前記第1取得手順で取得された前記サイト特定情報を示す文字列を、前記第2取得手順で取得した前記被印刷媒体のサイズによって規定される印刷領域内に、前記文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能か否かを判定する判定手順と、
前記判定手順で、前記2次元コード及び前記文字列が前記印刷領域内に並べて配置可能と判定された場合に、前記2次元コード及び前記文字列を1つのラベルにおいて印刷する第1印刷データを前記通信部を介して前記印刷装置に送信する第1送信手順と、
を実行させるためのラベル作成プログラム。
【請求項2】
前記制御部に対し、さらに、
前記判定手順で前記印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、前記2次元コード及び前記文字列のうち前記2次元コードのみを1つのラベルにおいて印刷する第2印刷データを前記通信部を介して前記印刷装置に送信する第2送信手順を実行させる、請求項1記載のラベル作成プログラム。
【請求項3】
前記制御部に対し、さらに、
前記判定手順で前記印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、前記文字列を配置可能な大きさに変更する変更手順を実行させ、
前記2次元コード及び前記変更手順により大きさが変更された文字列を1つのラベルにおいて印刷する第3印刷データを前記通信部を介して前記印刷装置に送信する第3送信手順を実行させる、
請求項1記載のラベル作成プログラム。
【請求項4】
前記制御部に対し、さらに、
前記判定手順で前記印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、前記文字列の大きさを変更する変更手順を行うか否かの確認表示を前記操作端末の表示部に表示させる確認表示手順を実行させ、
前記確認表示手順に対応して前記操作端末の操作部を介して前記文字列の大きさの変更を許可する入力がなされた場合に、前記第3送信手順において前記第3印刷データを前記通信部を介して前記印刷装置に送信する、請求項3記載のラベル作成プログラム。
【請求項5】
前記制御部に対し、さらに、
前記判定手順で前記印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、前記2次元コード及び前記文字列を含む画像を第1画像部分と第2画像部分とに分割する分割手順を実行させ、
前記第1画像部分を先行する第1ラベルにおいて印刷するとともに前記第2画像部分を前記第1ラベルに後続する第2ラベルにおいて印刷する第4印刷データを前記通信部を介して前記印刷装置に送信する第4送信手順を実行させる、
請求項1記載のラベル作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル作成プログラムに係わり、特に、インターネット上のウェブページを印刷する場合におけるラベル作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、情報処理装置で実行する画像編集用のアプリケーション(以下、単に「画像編集アプリ」とも称する)に、ユーザが所望するウェブページのアドレス情報(以下、単に「URL」とも称する。)をキー入力すると、画像編集アプリはQRコード(登録商標、以下、「2次元コード」と称する)を生成し、そのデータをテープ印刷装置に送信することで、2次元コードの印刷を含むラベルが作成される技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-086870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したテープ印刷装置にあっては、ユーザがURLを直接入力することによって画像編集アプリが2次元コード情報を生成し、その2次元コード情報に基づいてラベルに2次元コードを印刷するため、ユーザがURLを入力する作業に手間を要するうえ、URLが長い場合には誤入力が発生するなどの問題がある。
【0005】
本発明の目的は、ウェブページのURLをユーザがキー入力することなく、ウェブページのURL情報を含む2次元コードが印刷されたラベルを作成することができるラベル作成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、被印刷媒体に印刷を行う印刷装置と通信可能な通信部を備える操作端末に実行させるラベル作成プログラムであって、前記操作端末の制御部に対し、印刷対象のウェブサイトページのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報及びサイト特定情報を取得する第1取得手順と、前記第1取得手順で取得された前記アドレス情報に対応する2次元コードを生成する生成手順と、前記印刷装置に装着された前記被印刷媒体のサイズを前記通信部を介して取得する、又は前記操作端末の操作部を介して入力された前記被印刷媒体のサイズを取得する第2取得手順と、前記生成手順で生成された前記2次元コード及び前記第1取得手順で取得された前記サイト特定情報を示す文字列を、前記第2取得手順で取得した前記被印刷媒体のサイズによって規定される印刷領域内に、前記文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能か否かを判定する判定手順と、前記判定手順で、前記2次元コード及び前記文字列が前記印刷領域内に並べて配置可能と判定された場合に、前記2次元コード及び前記文字列を1つのラベルにおいて印刷する第1印刷データを前記通信部を介して前記印刷装置に送信する第1送信手順と、を実行させるものである。
【0007】
本願発明においては、ラベル作成プログラムを備えた操作端末が、ラベルを作成可能な印刷装置に対し通信可能に接続されている。
【0008】
操作端末において適宜のウェブサイトページが表示された状態で操作者がそのウェブサイトの印刷を行いたい場合、当該ウェブサイトのアドレス情報に対応する2次元コードを印刷装置によりラベルに印刷することができる。
【0009】
第1取得手順で、上記表示されているウェブサイトのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報とサイト特定情報とが取得される。その後、生成手順で、取得されたアドレス情報に対応する2次元コードが生成される。その後、第2取得手順において、印刷装置に装着された被印刷媒体のサイズが取得される。取得されたサイズによって規定される印刷領域内において、上記2次元コードと上記サイト特定情報を示す文字列とを、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置できるかどうかが判定手順で判定される。
【0010】
並べて配置できる場合には、その後の第1送信手順において2次元コード及びサイト特定情報の文字列の両方を含む第1印刷データが印刷装置へ送信される。これにより、印刷装置では、ウェブサイトのアドレス情報に対応した2次元コードとサイト特定情報の文字列とが印刷領域内に並んで含まれる、1つのラベルを印刷することができる。
【0011】
本願発明によれば、ウェブサイトのアドレス情報に対応する2次元コードとそのウェブサイトのサイト特定情報の文字列とを表記したラベルを簡単に作成することができる。本願発明によれば、2次元コード及びサイト特定情報を示す文字列が印刷領域内に並べて配置できることを判定手順で判定してからラベル作成が行われる。これにより、それら2次元コード及びサイト特定情報の文字列が印刷領域に収まる1つのラベルを印刷することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ウェブページのアドレス情報をユーザがキー入力することなく、ウェブページのアドレス情報を含むラベルを作成する際、2次元コード及びサイト特定情報の文字列が印刷領域に収まる1つのラベルを印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】印刷装置を用いてウェブページのアドレス情報等を印刷する一例の説明図である。
図2】操作端末及び印刷装置の機能的構成を表す機能ブロック図である。
図3】操作端末が実行するラベル作成プログラムの処理ルーチンを説明するフロー図である。
図4】印刷対象のウェブサイトページのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報及びサイト特定情報の一例を説明する説明図である。
図5】テープ印刷例を示し、(A)は併記印刷の一例の説明図、(B)は単独印刷の一例の説明図である。
図6】ダイカットラベルシート印刷例を示し、(A)は併記印刷の一例の説明図、(B)は単独印刷の一例の説明図である。
図7】ページプリンタを用いてウェブページを印刷した一例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の一実施形態に係るラベル作成プログラムについて、図面を参照して説明する。
【0015】
まず、図7に示すように、操作端末1と、インクジェットプリンタ又はレーザプリンタである印刷装置3とが無線により接続されている状態において、操作端末1の表示部2に表示しているウェブページを印刷装置3を用いて印刷する場合、表示部2に表示されたウェブページは、表示されたとおりに印刷可能面積の広い用紙Pに印刷される。
【0016】
これに対し、図1に示すように、テープ状の被印刷媒体に印刷してラベルL1を作成する印刷装置10、又はシート状(例えば、ダイカットラベルシート)の被印刷媒体に印刷してラベルL2を作成する印刷装置20においては、テープの幅又はダイカットラベルシートの大きさが、比較的小さいため、印刷領域も狭い。よって、印刷装置3のように、表示部2に表示されたウェブページを、表示されたとおりに印刷することができない。
【0017】
そこで、テープ状のラベルL1を作成する印刷装置10、或いは、シート状のラベルL2を作成する印刷装置20のような印刷装置の場合、これら各ラベルの印刷領域に適した印刷を実行し得るラベル作成プログラムを含む印刷アプリケーションが操作端末1に予めインストールされている。
【0018】
図2は、操作端末1、及び印刷装置10又は印刷装置20の機能的構成を表す機能ブロック図である。操作端末1は、図1に示すノートブック型のパーソナルコンピュータの他、デスクトップ型、又はモバイル型等の汎用のコンピュータ機能を備えた端末を用いることができる。
【0019】
操作端末1は、表示部2と、CPU4と、RAM5aやROM5b等からなるメモリ5と、操作部6と、通信部7と、大容量記憶装置8と、を備えている。なお、CPU4は制御部としての機能を実行する。
【0020】
操作部6は、ユーザからの指示や情報が入力される。表示部2は、各種情報やメッセージを表示する。なお、操作部6の機能と表示部2の機能とを併せ持つ、タッチパネルを単独またはキーボード等と併用して構成してもよい。通信部7は、印刷装置10,20との信号の送受信制御を行う。
【0021】
大容量記憶装置8は、オペレーティングシステム及び各種のプログラムや情報を記憶する。メモリ5のROM5bには、CPU4に対し後述する各手順を実行させるための、本実施形態のラベル作成プログラムが記憶されている。なお、印刷処理プログラムは、大容量記憶装置8に記憶されていてもよい。なお、大容量記憶装置8は、本体メモリに限られず、SDメモリカード等の適宜の外部メモリでもよい。
【0022】
CPU4は、RAM5aの一時記憶機能を利用しつつROM5bや大容量記憶装置8に予め記憶されたプログラムに従って、各種の処理や印刷装置3,10,20との間で各種の信号の送受を行う。なお、印刷装置3については、詳細な説明は省略する。
【0023】
印刷装置10,20は、異なる種類の被印刷媒体が収容されるが、制御系に関しては実質的に共通の機能を有している。したがって、本実施形態においては、印刷装置10と印刷装置20のどちらを用いてもよいが、以下の説明においては、特に何れの装置を用いたかの特定がない限り、印刷装置10を用いて説明する。
【0024】
印刷装置10は、制御回路部11と、テープ状の被印刷媒体を収容するカートリッジ12を着脱可能なカートリッジホルダ13と、カートリッジホルダ13に設けられたカートリッジセンサ14と、通信部15と、を有する。
【0025】
制御回路部11は、ROM16と、RAM17と、CPU18と、を備える。カートリッジホルダ13はカートリッジ12を着脱可能に装着する。
【0026】
カートリッジセンサ14は機械的検出又は光学的・磁気的検出等、公知の適宜の手法により、カートリッジ12の種類を検出する。本実施形態では、カートリッジ12の種類の情報は、被印刷媒体のサイズ、即ちテープの幅に相当する。
【0027】
制御回路部11は、通信部15を介して操作端末1の通信部7と無線によって接続されることにより、操作端末1と情報の送受信が可能となっている。なお、印刷装置1の通信部15と、操作端末1の通信部7は、無線の代わりに有線により接続されていてもよい。
【0028】
次に、図3を参照して、操作端末1が実行するラベル作成プログラムの処理ルーチンの一例を説明する。
【0029】
(ステップS1)
ステップS1において、操作端末1のCPU4は、ユーザによる操作部6によって表示部2に表示しているウェブページを印刷するための所定の印刷実行操作がなされると、印刷装置10(図3においては、印刷装置20も含めて「ラベル印刷装置」と表記)に接続されているか否かが判定される。
【0030】
(ステップS2)
操作端末1のCPU4は、印刷装置10に接続されていると判定しなかった場合(No)、ステップS2に処理を移し、操作端末1と印刷装置3が接続されている場合には、ウェブページの印刷データを印刷装置3に送信し、処理を終了する。ウェブページの印刷データを受信した印刷装置3は、図7に示したように、ページ印刷を実行する。
【0031】
ステップS1において、操作端末1のCPU4は、印刷装置10に接続されていると判定した場合(Yes)、ステップS3に処理を移す。
【0032】
(ステップS3)
ステップS3において、操作端末1のCPU4は、表示部2に表示されているウェブページを構成するHTMLデータから、例えば、図4に示すHTMLに含まれるHEAD情報からウェブページのURLであるアドレス情報とタイトル情報とを取得する第1取得手順を実行し、ステップS4に処理を移す。
【0033】
なお、操作端末1のCPU4は、例えば、ウェブページを表示部2に表示させるためのアプリケーションとしてブラウザによってHTMLデータを取得した際に、ブラウザの適宜箇所にURL及びタイトルタブとして展開表示させる文字情報(図4において薄墨マーキングで示す)をアドレス情報及びサイト特定情報として取得する。
【0034】
(ステップS4)
ステップS4において、操作端末1のCPU4は、取得したアドレス情報に基づいて、2次元コード情報を生成する生成手順を実行し、ステップS5に処理を移す。ここで、アドレス情報に基づいて2次元コード情報を生成する方法は、公知の方法を用いればよく、詳細な説明は省略する。
【0035】
(ステップS5)
ステップS5において、操作端末1のCPU4は、カートリッジセンサ14で取得したカートリッジ12の種類に応じた被印刷媒体のサイズ、又は操作端末1の操作部6を介してユーザが入力(指定)した被印刷媒体のサイズを、テープ幅情報として取得する第2取得手順を実行し、ステップS6に処理を移す。
【0036】
(ステップS6)
ステップS6において、操作端末1のCPU4は、ステップS5で取得したテープ幅情報と、ステップS3で取得したタイトル情報及びステップS4で生成した2次元コード情報と、に基づいて、2次元コード及びタイトル情報の文字列を、テープ幅によって規定される印刷領域内に、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能か否かを判定する判定手順を実行する。
【0037】
(ステップS7)
ステップS6において、操作端末1のCPU4は、テープ幅によって規定される印刷領域内に、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能であると判定した場合(Yes)、ステップS7へと処理を移し、2次元コード及び文字列を1つのラベルにおいて併記して印刷する第1印刷データを生成し、ステップS9に処理を移す。
【0038】
(ステップS8)
ステップS6において、操作端末1のCPU4は、テープ幅によって規定される印刷領域内に、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能であると判定しなかった場合(No)、ステップS8へと処理を移し、2次元コード及び文字列のうち2次元コードのみを1つのラベルにおいて印刷する第2印刷データを生成し、ステップS9に処理を移す。
【0039】
(ステップS9)
ステップS9において、操作端末1のCPU4は、ステップS6でYes判定となった場合には、ステップS7で生成した第1印刷データを通信部7を介して印刷装置10に送信する第1送信手順を実行し、ステップS6でNo判定となった場合には、ステップS8で生成した第2印刷データを通信部7を介して印刷装置10に送信する第2送信手順を実行し、印刷装置10による印刷を実行させる。
【0040】
ここで、印刷装置10は、印刷処理の実行中及び完了した場合には、これらの状態を通信部15を介して印刷装置10にフィードバックさせ、その状態を印刷装置10に報知させることも可能である。
【0041】
このように、本実施の形態に係るラベル作成プログラムは、被印刷媒体(ラベルL1,L2)に印刷を行う印刷装置10,20と通信可能な通信部7を備える操作端末1に実行させるラベル作成プログラムであって、操作端末1のCPU4に対し、印刷対象のウェブサイトページのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報及びサイト特定情報を取得する第1取得手順(ステップS3)と、第1取得手順で取得されたアドレス情報に対応する2次元コードを生成する生成手順(ステップS4)と、印刷装置10,20に装着された被印刷媒体(ラベルL1,L2)のサイズを通信部7を介して取得する、又は操作端末1の操作部を介して入力された被印刷媒体(ラベルL1,L2)のサイズを取得する第2取得手順(ステップS5)と、生成手順で生成された2次元コード及び第1取得手順で取得されたサイト特定情報を示す文字列を、第2取得手順で取得した被印刷媒体(ラベルL1,L2)のサイズによって規定される印刷領域内に、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置することが可能か否かを判定する判定手順(ステップS6)と、判定手順で、2次元コード及び文字列が印刷領域内に並べて配置可能と判定された場合に、2次元コード及び文字列を1つのラベルにおいて印刷する第1印刷データを(生成して(ステップS7))通信部7を介して印刷装置10,20に送信する第1送信手順(ステップS9)と、を実行させる。
【0042】
すなわち、ラベル作成プログラムを備えた操作端末1は、ラベル(L1,L2)を作成可能な印刷装置10,20に対し通信可能に接続されている。操作端末1において適宜のウェブサイトページが表示された状態で操作者がそのウェブサイトの印刷を行いたい場合、当該ウェブサイトのアドレス情報に対応する2次元コードを印刷装置10,20によりラベルに印刷するものである。
【0043】
ここで、第1取得手順において、上記表示されているウェブサイトのHTMLデータの中に含まれるアドレス情報とサイト特定情報とが取得される。その後、生成手順において、取得されたアドレス情報に対応する2次元コードが生成される。その後、第2取得手順において、印刷装置10,20に装着された被印刷媒体(ラベルL1,L2)のサイズが取得される。さらに、ステップS6の判定手順において、取得されたサイズによって規定される印刷領域内において、2次元コードとサイト特定情報を示す文字列とを、文字列の文字が連なる方向と直交する方向に並べて配置できるかどうかが判定される。
【0044】
ここで、操作端末1のCPU4は、例えば、印刷装置10を用いてテープ状のラベルL1を作成するに際して、印刷領域内に並べて配置できる場合には、その後の第1送信手順において2次元コード及びサイト特定情報の文字列の両方を含む第1印刷データが印刷装置10へ送信される。これにより、印刷装置10では、図5(A)に示すように、ウェブサイトのアドレス情報に対応した2次元コードとサイト特定情報の文字列とがテープの幅方向(紙面上下方向)に並んで含まれる、1つのラベルL1aを印刷することができる。なお、図5(A)に示す2次元コード、及び、後述する図5(B)に示す2次元コードは、簡略化して図示している。また、図5(A),(B)において、紙面左右方向がテープ状の被印刷媒体の長手方向である。
【0045】
また、操作端末1のCPU4は、例えば、印刷装置20を用いてシート状のラベルL2を作成するに際して、ユーザが入力したダイカットラベルのサイズによって規定される印刷領域内に並べて配置できる場合には、その後の第1送信手順において2次元コード及びサイト特定情報の文字列の両方を含む第1印刷データが印刷装置20へ送信される。これにより、印刷装置20では、図6(A)に示すように、ウェブサイトのアドレス情報に対応した2次元コードとサイト特定情報の文字列とがダイカットラベルの印刷領域内に並んで含まれる、1つのラベルL2aを印刷することができる。なお、図6(A)に示す2次元コード、及び、後述する図6(B)に示す2次元コードは、簡略化して図示している。また、図6(A),(B)において、紙面上下方向がシート状の被印刷媒体の長手方向である。
【0046】
したがって、ウェブサイトのアドレス情報に対応する2次元コードとそのウェブサイトのサイト特定情報の文字列とを表記したラベルL1a,L2aを簡単に作成することができる。
【0047】
また、2次元コード及びサイト特定情報を示す文字列が印刷領域内に並べて配置できることをステップS6の判定手順で判定してからラベル作成が行われることにより、それら2次元コード及びサイト特定情報の文字列が印刷領域に収まる1つのラベルを印刷することができる。
【0048】
さらに、本実施の形態に係るラベル作成プログラムは、CPU4に対し、ステップS6の判定手順で印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、2次元コード及び文字列のうち2次元コードのみを1つのラベルにおいて印刷する第2印刷データを通信部7を介して印刷装置10,20に送信する第2送信手順(ステップS9)を実行させる。
【0049】
すなわち、印刷領域内において2次元コードとサイト特定情報の文字列とを並べて配置可能と判定されなかった場合、第2送信手順において2次元コードのみを含む第2印刷データが印刷装置10,20へ送信される。
【0050】
ここで、操作端末1のCPU4は、例えば、印刷装置10を用いてテープ状のラベルL1を作成するに際して、印刷領域内に並べて配置できない場合には、その後の第2送信手順において2次元コードを含む第2印刷データが印刷装置10へ送信される。これにより、印刷装置10では、図5(B)に示すように、ウェブサイトのアドレス情報に対応した2次元コードのみが含まれる、1つのラベルL1bを印刷することができる。
【0051】
また、操作端末1のCPU4は、例えば、印刷装置20を用いてテープ状のラベルL2を作成するに際して、印刷領域内に並べて配置できない場合には、その後の第2送信手順において2次元コードを含む第2印刷データが印刷装置20へ送信される。これにより、印刷装置20では、図6(B)に示すように、ウェブサイトのアドレス情報に対応した2次元コードのみが含まれる、1つのラベルL2bを印刷することができる。
【0052】
これにより、サイト特定情報及び2次元コードをそのまま印刷するにはスペースが十分でない場合に2次元コードのみの印刷とすることで、印刷領域への印刷内容が途切れて不完全な情報表記となるのを防止できる。
【0053】
本発明は上記実施形態に限定されず、以下に記載する種々の変更が可能である。これらの変更形態においても、印刷装置10と印刷装置20のどちらを用いてもよいが、説明の簡略化のため、印刷装置10を用いて説明する。
(1)文字の自動縮小
例えば、ラベル作成プログラムは、CPU4に対し、ステップS6の判定手順で印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、文字列を配置可能な大きさに変更する変更手順を実行させたうえで、2次元コード及び変更手順により大きさが変更された文字列を1つのラベルにおいて印刷する第3印刷データを通信部7を介して印刷装置10に送信する第3送信手順を実行させてもよい。
【0054】
すなわち、印刷領域内において2次元コードとサイト特定情報の文字列とを並べて配置できると判定されなかった場合、サイト特定情報の文字列の大きさが変更手順で変更される。第3送信手順で、大きさ変更後のサイト特定情報の文字列と2次元コードとを含む第3印刷データが印刷装置10へ送信される。
【0055】
これにより、サイト特定情報及び2次元コードをそのまま印刷するにはスペースが十分でない場合に、サイト特定情報の文字列の大きさを印刷領域内に並べて配置可能な大きさに変更して2次元コードともに印刷する。この結果、印刷領域への印刷内容が途切れて不完全な情報表記となるのを防止できる。
【0056】
(2)文字の縮小選択
また、ラベル作成プログラムは、CPU4に対し、ステップS6の判定手順で印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、文字列の大きさを変更する変更手順を行うか否かの確認表示を操作端末1の表示部に表示させる確認表示手順を実行させたうえで、確認表示手順に対応して操作端末1の操作部を介して文字列の大きさの変更を許可する入力がなされた場合に、第3送信手順において第3印刷データを通信部7を介して印刷装置10に送信してもよい。
【0057】
すなわち、印刷領域内において2次元コードとサイト特定情報の文字列とを並べて配置できると判定されなかった場合、確認表示手順においてサイト特定情報の文字列の大きさを変更してよいかどうかの意思確認が行われる。
【0058】
これにより、サイト特定情報及び2次元コードをそのまま印刷するにはスペースが十分でない場合に、操作者は、サイト特定情報の文字列の大きさを変更して2次元コードともに印刷するのか、それ以外の方策とするのかを適宜に選ぶことができる。
【0059】
(3)分割印刷
さらに、ラベル作成プログラムは、CPU4に対し、ステップS6の判定手順で印刷領域内に並べて配置可能と判定されなかった場合に、2次元コード及び文字列を含む画像を第1画像部分と第2画像部分とに分割する分割手順を実行させ、第1画像部分を先行する第1ラベルにおいて印刷するとともに第2画像部分を第1ラベルに後続する第2ラベルにおいて印刷する第4印刷データを通信部7を介して印刷装置10に送信する第4送信手順を実行させてもよい。
【0060】
すなわち、印刷領域内において2次元コードとサイト特定情報の文字列とを並べて配置できると判定されなかった場合、いわゆるスプリット印刷用の第4印刷データが生成される。
【0061】
この場合、2次元コード及び文字列を含む画像が、第1画像部分と第2画像部分とに分割される。第4印刷データは、先行する第1ラベルにおいて第1画像部分を印刷し、後続する第2ラベルにおいて第2画像部分を印刷するためのデータである。第4印刷データが第4送信手順で送信されることにより、印刷装置10において、第1画像部分を含む第1ラベルが作成された後、第2画像部分を含む第2ラベルが作成される。
【0062】
操作者は、出来上がった第1ラベル及び第2ラベルを、第1画像部分及び第2画像部分が連続するように並べて貼ることにより、全体として、2次元コードとサイト特定情報の文字列とが並べて表記された姿のラベルを得ることができる。
【0063】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明した。しかしながら、本発明の技術的思想の範囲は、ここで説明した実施の形態に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正、組み合わせなどを行うことに想到できることは明らかである。したがって、これらの変更や修正、組み合わせなどの後の技術も、当然に本発明の技術的思想の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0064】
1 操作端末
2 表示部
3 印刷装置
4 CPU
5 メモリ
5a RAM
5b ROM
6 操作部
7 通信部
8 大容量記憶装置
10 印刷装置
11 制御回路部
12 カートリッジ
13 カートリッジホルダ
14 カートリッジセンサ
15 通信部
16 ROM
17 RAM
18 CPU
20 印刷装置
L1 ラベル
L1a ラベル
L1b ラベル
L2 ラベル
L2a ラベル
L2b ラベル
P 用紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7