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特開2022-143624パッケージ、電子部品、及び製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022143624
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】パッケージ、電子部品、及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/02 20060101AFI20220926BHJP
【FI】
H01L23/02 B
H01L23/02 J
H01L23/02 C
H01L23/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021044242
(22)【出願日】2021-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】301072650
【氏名又は名称】NECスペーステクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】高橋 寿俊
(72)【発明者】
【氏名】森田 知樹
(72)【発明者】
【氏名】中村 純一
(57)【要約】
【課題】検査者が接合箇所を視認しやすいパッケージ、電子部品、及び製造方法を提供する。
【解決手段】パッケージは、電子素子を収容可能な収容空間の開口を囲む載置面を有する周壁を備える収容部と、開口を囲むスリットを有し、載置面に載置されているキャップと、スリットを埋めるように載置面に接合され、収容部にキャップを気密封止している封止部と、を備える。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子素子を収容可能な収容空間の開口を囲む載置面を有する周壁を備える収容部と、
前記開口を囲むスリットを有し、前記載置面に載置されているキャップと、
前記スリットを埋めるように前記載置面に接合され、前記収容部に前記キャップを気密封止している封止部と、を備える
パッケージ。
【請求項2】
前記封止部の内周が、前記周壁の内周と略面一である請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記封止部が、前記収容部と前記キャップとの合金を含む請求項1又は2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記封止部が、前記開口の全周を囲む請求項1から3のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記電子素子が、マイクロ波通信機器用ハイブリッドICである請求項1から4のいずれか一項に記載のパッケージ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のパッケージと、
前記パッケージ内に前記電子素子と、を備える
電子部品。
【請求項7】
電子素子を収容可能な収容空間の開口を囲む載置面を有する周壁を備える収容部に、前記電子素子を収め、
複数の加工前スリットを有する加工前キャップを、前記複数の加工前スリットが前記開口を囲むように、前記載置面に載置し、
前記収容部に前記加工前キャップを気密封止し、
前記気密封止において、前記複数の加工前スリットに沿ってスリットを形成しながら、前記スリットを埋めるように封止部を前記載置面に接合する
製造方法。
【請求項8】
前記加工前キャップが、前記複数の加工前スリットの間に肉薄部を備える請求項7に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パッケージ、電子部品、及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品等の部品には、パッケージで素子を気密に収容しているものが知られている。
例えば、特許文献1には、半導体チップを気密に収容する気密封止筐体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-258435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された気密封止筐体では、気密封止用の金属蓋が、筐体本体の開口縁の上面に接合されている。
しかし、特許文献1に開示された気密封止では、接合箇所が気密封止用の金属蓋で隠れるため、検査者は、封止後、接合箇所を視認しにくい。
【0005】
本開示の目的は、上述のいずれの課題を鑑みて、検査者が接合箇所を視認しやすいパッケージ、電子部品、及び製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るパッケージは、電子素子を収容可能な収容空間の開口を囲む接合面を有する周壁を備える収容部と、前記開口を囲むスリットを有し、前記載置面に載置されているキャップと、前記スリットを埋めるように前記載置面に接合され、前記収容部に前記キャップを気密封止している封止部と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る製造方法は、電子素子を収容可能な収容空間の開口を囲む載置面を有する周壁を備える収容部に、前記電子素子を収め、複数の加工前スリットを有する加工前キャップを、前記複数の加工前スリットが前記開口を囲むように、前記載置面に載置し、前記収容部に前記加工前キャップを気密封止し、前記気密封止において、前記複数の加工前スリットに沿ってスリットを形成しながら、前記スリットを埋めるように封止部を前記載置面に接合する。
【発明の効果】
【0008】
上記一態様によれば、検査者は接合箇所を視認しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第一実施形態に係るパッケージの平面図である。
図2図1のII-II線における断面図である。
図3】第一実施形態に係る製造方法のフローチャートである。
図4】第一実施形態の電子素子を収めるステップにおける電子素子が収められた収容部の平面図である。
図5図4のV-V線における断面図である。
図6】第一実施形態の加工前キャップを載置するステップにおける加工前キャップが載置された収容部の平面図である。
図7図6のVII-VII線における断面図である。
図8】第一実施形態の気密封止するステップにおける加工前キャップが封止された収容部の平面図である。
図9】比較例に係るパッケージの平面図である。
図10図9のX-X線における断面図である。
図11】第二実施形態に係るパッケージの平面図である。
図12】第三実施形態に係る製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係る各種実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
<第一実施形態>
以下、本開示に係る第一実施形態について、図1図8を用いて説明する。
【0012】
(電子部品及びパッケージの構成)
図1図2に示すように、電子部品9は、パッケージ8を備える。
パッケージ8は、収容部1と、キャップ2と、封止部3と、を備える。
例えば、電子部品9は、パッケージ8内に電子素子4をさらに備えてもよい。
例えば、電子部品9は、電子素子4として、マイクロ波通信機器用ハイブリッドICを備えてもよい。
【0013】
(収容部)
収容部1は、載置面SAを有する周壁11を備える。
載置面SAは、電子素子4を収容可能な収容空間VVの開口OPを囲む。
【0014】
例えば、収容部1は、金属であってもよい。
例えば、収容部1は、+Z方向側に開口OPを有してもよい。
例えば、載置面SAは、周壁11の+Z方向側の面であってもよい。
例えば、収容部1は、+Z方向側に載置面SAを有し、-Z方向側に底面S2を有してもよい。
なお、+Z方向が上方向、-Z方向が下方向であってもよい。
【0015】
例えば、収容空間VVは、底面S2と周壁11の内周面S1とで画成される空間であってもよい。
例えば、底面S2は、内周面S1とつながってもよい。
例えば、収容空間VVは、直方体形状を有してもよい。
【0016】
例えば、キャップ2側からみて、載置面SAは開口OPを囲んでもよい。
例えば、開口OPは、長方形形状を有してもよい。
【0017】
例えば、載置面SAは、キャップ2を向く面であってもよい。
例えば、載置面SAは、+Z方向を向く面であってもよい。
【0018】
(キャップ)
キャップ2は、開口OPを囲むスリットSLMを有する。
キャップ2は、載置面SAに載置されている。
【0019】
例えば、キャップ2は、金属であってもよい。
例えば、キャップ2は、±Z方向に板厚を有し、長方形形状の板面を有する板形状を有してもよい。
【0020】
例えば、スリットSLMは、キャップ2を加工する前の母材である加工前キャップが有する複数の加工前スリットSLが加工されることにより形成されてもよい。
例えば、スリットSLMは、加工前キャップの加工前スリットSLにレーザーを照射し、加工前キャップを溶かすことにより形成される加工前スリットSLの痕跡であってもよい。
例えば、スリットSLMは、加工前キャップにおける複数の加工前スリットSLがつながるように延びていてもよい。
例えば、スリットSLMは、キャップ2を+Z方向側からみて、開口OPを囲む環形状を有してもよい。
例えば、スリットSLMは、周壁11の内周面S1より少し外側に位置してもよい。
【0021】
(封止部)
封止部3は、スリットSLMを埋めるように載置面SAに接合されている。
封止部3は、収容部1にキャップ2を気密封止している。
【0022】
例えば、封止部3の内周面S3が、周壁11の内周面S1と略面一であってもよい。
例えば、封止部3が、キャップ2と収容部1との合金を含んでもよい。
例えば、加工前キャップの複数の加工前スリットSLにレーザーを照射し、加工前キャップを溶かして加工前スリットSLを埋めることにより、封止部3が形成されてもよい。
例えば、封止部3は、+Z方向側から視認できるように、パッケージ8の+Z方向側表面に晒されていてもよい。
【0023】
(製造方法)
本実施形態における電子部品9の製造方法について説明する。
本実施形態における電子部品9の製造方法は、図3に示すフローに従って実施される。
【0024】
まず、作業者は、図4図5に示すように、電子素子4を収容可能な収容空間VVの開口OPを囲む載置面SAを有する周壁11を備える収容部1に、電子素子4を収める(ST01:電子素子を収めるステップ)。
【0025】
次に、作業者は、図6図7に示すように、複数の加工前スリットSLを有する加工前キャップ2aを、複数の加工前スリットSLが開口OPを囲むように、載置面SAに載置する(ST02:加工前キャップを載置するステップ)。
【0026】
例えば、加工前キャップ2aを+Z方向側からみて、複数の加工前スリットSLが、開口OPを囲むように配置されていてもよい。
例えば、複数の加工前スリットSLは、周壁11の内周面S1より少し外側へ位置するところに配置されてもよい。
【0027】
例えば、加工前キャップ2aは、複数の加工前スリットSL間に、板厚が薄い肉薄部21を備えてもよい。
例えば、加工前キャップ2aにおいて、肉薄部21の板厚は、複数の加工前スリットSLが並ぶ領域の外側及び内側の領域の板厚に比べて薄くなっていてもよい。
【0028】
例えば、各加工前スリットSLは、隣接する他の加工前スリットSLに向かって延びる形状を有してもよい。
例えば、加工前スリットSLは、長方形形状の各辺に、肉薄部21を挟んで複数並んでいてもよい。
【0029】
次に、作業者は、図8に示すように、収容部1に、加工前キャップ2aを気密封止する(ST03:気密封止するステップ)。
ST03において、作業者は、複数の加工前スリットSLに沿ってスリットSLMを形成しながら、スリットSLMを埋めるように封止部3を載置面SAに接合する(ST03A:封止部を載置面に接合するステップ)。
ここで、加工前キャップ2aが気密封止されることによりキャップ2が形成される。
【0030】
例えば、ST03において、作業者は、複数の加工前スリットSLに亘りレーザーを照射し、加工前キャップ2aを溶かしてスリットSLMを形成しながら、形成されたスリットSLMを埋めるように封止部3を載置面SAに接合してもよい。
例えば、ST03において、スリットSLMは、肉薄部21がレーザーで溶けて、隣り合う加工前スリットSLと加工前スリットSLとがつながることにより形成されてもよい。
その際、レーザーの照射エネルギーに応じて、加工前キャップ2aにおける加工前スリットSLのスリット幅および加工前スリットSLの数量、肉薄部21等は、予め適正化されてもよい。
【0031】
例えば、ST03が実施された結果、パッケージ8を備える電子部品9が製造されてもよい。
【0032】
(作用及び効果)
本実施形態のパッケージ8によれば、検査者は、パッケージ8のキャップ2側から、スリットSLMを埋めている封止部3の状態を視認できる。
したがって、検査者は、接合箇所を視認しやすい。
【0033】
比較例として、収容部と加工前キャップの境界を、斜め45度の角度からレーザーLBを当てることで加工前キャップを溶かし、収容部と合金を作ることで、図9に示すような気密封止が行われたとする。
この場合、気密封止後、境界面の外観確認において、検査者は斜めから視認する必要があり、視認が難しい。
このため、封止が不十分のまま後工程へ流れ、その後の気密性試験で不良が発見されることがある。
【0034】
この比較例に対し、本実施形態によれば、上述のとおり、検査者は接合箇所を視認しやすい。
さらに、本実施形態によれば、視認性を高めることで、歩留まりが向上する。
本実施形態のように、例えば、スリットSLM内の埋まり具合を真上から視認できれば、検査者は、気密がなされていない個所を特定しやすく、気密がなされていないところは再封止を施すことができるため、歩留まりが向上する。
【0035】
また、本実施形態の一例によれば、封止部3の内周面S3が、周壁11の内周面S1と略面一である。
このため、パッケージ8のカットオフ周波数を、収容空間VVの開口OPのサイズに関連させることができる。
【0036】
上述の比較例の場合、図10に示すように、レーザーLBの当たる収容部とキャップとの境目は接合されるが、そのすぐ内側はレーザーLBによる熱応力および収容部やキャップの平坦度等により、収容部とキャップとに隙間が発生しやすい。
本来、カットオフ周波数はW1の幅で決まるが、比較例のように収容部とキャップとに隙間が発生すれば、収容部とキャップとの隙間の影響により、カットオフ周波数はW2の幅で決定され、カットオフ周波数が下がる原因となる。
このようなカットオフ周波数の低下により、比較例では空間を伝播する周波数も下がる。
一般的に、低周波数ほど増幅器の利得は高くなるため、比較例のように空間を伝播する周波数が下がると、例えば、パッケージ内に増幅器が配置されている場合、低周波数の空間伝播による発振や共振が発生する原因となる。
【0037】
この比較例に対し、本実施形態の一例によれば、上述のとおり、パッケージ8におけるカットオフ周波数を、収容空間VVの開口OPのサイズに略関連させることができる。
このため、パッケージ8は、気密封止時のカットオフ周波数の低下を抑制できる。
【0038】
また、本実施形態の一例によれば、封止部3が、収容部1とキャップ2との合金を含むため、封止部3を介して、収容部1とキャップ2とが一体化できる。
このため、パッケージ8は、収容部1とキャップ2との隙間を気密封止できる。
【0039】
また、本実施形態の一例によれば、加工前キャップ2aは、複数の加工前スリットSL間に、板厚が薄い肉薄部21を備えるため、製造されたパッケージ8において、スリットSLMの全周に亘り封止部3を設けやすい。
【0040】
また、本実施形態の一例によれば、肉薄部21がレーザーで溶けるため、パッケージ8は、周壁11の内周面S1とほぼ同一面において、気密封止を行うことができる。
したがって、製造されたパッケージ8において、収容部1とキャップ2との間に隙間ができにくく、パッケージ8の内壁が広がりにくいため、カットオフ周波数の低下を抑制できる。
【0041】
また、本実施形態の一例によれば、電子部品9は、カットオフ周波数の低下を抑制可能なパッケージ8の内部に、電子素子4として、マイクロ波通信機器用ハイブリッドICを備えるため、マイクロ波通信機器用ハイブリッドICにおける発振や共振を抑制することができる。
【0042】
<変形例>
上述の実施形態の一例では、電子部品9は、電子素子4として、マイクロ波通信機器用ハイブリッドICを備えているが、電子素子であればどのような電子素子を備えてもよく、他の用途で使用されるパッケージ品全般へ応用されてもよい。
【0043】
上述の実施形態の一例では、収容空間VVは、直方体形状を有しているが、電子素子4を収容できるなら、どのような空間であってもよい。
変形例として、収容空間VVは、立方体形状を有してもよい。
【0044】
上述の実施形態の一例では、キャップ2は長方形形状の板面を有しているが、どのような形状を有してもよい。
変形例として、キャップ2は正方形形状の板面を有してもよい。
【0045】
上述の実施形態の一例では、スリットSLMは封止部3で埋められているが、封止部3で埋められたスリットSLMにおいて、パッケージ8は、どのような外観を有してもよい。
変形例として、封止部3で埋められたスリットSLMにおいて、パッケージ8は、溝又は段差を有してもよい。
他の変形例として、封止部3で埋められたスリットSLMにおいて、パッケージ8は、色、材料、表面粗さが不連続な領域を有してもよい。
【0046】
<第二実施形態>
以下、第二実施形態として、本開示に係るパッケージの最小構成の実施形態について、図11を用いて説明する。
【0047】
パッケージ108は、収容部101と、キャップ102と、封止部103と、を備える。
収容部101は、電子素子を収容可能な収容空間VVの開口OPを囲む載置面SAを有する周壁111を備える。
キャップ102は、開口OP1を囲むスリットSLM1を有し、載置面SA1に載置されている。
封止部103は、スリットSLM1を埋めるように載置面SA1に接合され、収容部101にキャップ102を気密封止している。
【0048】
本実施形態のパッケージ108によれば、キャップ102側から、スリットSLM1を埋めている封止部103の状態を視認できる。
したがって、検査者は接合箇所を視認しやすい。
【0049】
<第三実施形態>
以下、第三実施形態として、本開示に係る製造方法の最小構成の実施形態について説明する。
本実施形態における製造方法は、図12に示すフローに従って実施される。
【0050】
まず、作業者は、電子素子を収容可能な収容空間の開口を囲む載置面を有する周壁を備える収容部に、電子素子を収める(ST101)。
次に、作業者は、複数の加工前スリットを有する加工前キャップを、複数の加工前スリットが開口を囲むように、載置面に載置する(ST102)。
次に、作業者は、収容部に加工前キャップを気密封止する(ST103)。
気密封止において、作業者は、複数の加工前スリットに沿ってスリットを形成しながら、スリットを埋めるように封止部を載置面に接合する(ST103A)。
【0051】
本実施形態の製造方法によれば、製造品について、キャップ側から、スリットを埋めている封止部の状態を視認できる。
したがって、検査者は接合箇所を視認しやすい。
【0052】
以上、本開示の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として示したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0053】
1 収容部
2 キャップ
2a 加工前キャップ
3 封止部
4 電子素子
8 パッケージ
9 電子部品
11 周壁
21 肉薄部
101 収容部
102 キャップ
103 封止部
108 パッケージ
111 周壁
LB レーザー
OP 開口
OP1 開口
S1 内周面
S2 底面
S3 内周面
SA 載置面
SA1 載置面
SL 加工前スリット
SLM スリット
SLM1 スリット
VV 収容空間
VV1 収容空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12