(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022144030
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】カメラシステム、および照明システム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20220926BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20220926BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220926BHJP
【FI】
G08G1/14 A
F21V33/00 400
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021044865
(22)【出願日】2021-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 俊也
(72)【発明者】
【氏名】平松 拓朗
(72)【発明者】
【氏名】高原 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】西垣 英則
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 靖弘
(72)【発明者】
【氏名】石川 琢視
【テーマコード(参考)】
3K014
5H181
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014RB00
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB15
5H181CC04
5H181KK01
5H181KK06
5H181KK07
(57)【要約】
【課題】カメラによって撮像された動画像を有効に活用することができる情報処理装置、照明装置、および照明システムを提供する。
【解決手段】実施形態に係るカメラシステムは、第1カメラと、第2カメラと、画像処理装置とを具備する。第1カメラは、駐車場内に設けられる。第2カメラは、駐車場内に設けられ、第1カメラよりも低い位置に設けられる。画像処理装置は、第1カメラによって撮像された画像、および第2カメラによって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場内に設けられた第1カメラと;
前記駐車場内に設けられ、前記第1カメラよりも低い位置に設けられた第2カメラと;
前記第1カメラによって撮像された画像、および前記第2カメラによって撮像された画像から、前記駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する画像処理装置と;
を具備するカメラシステム。
【請求項2】
前記第1カメラは、前記駐車場内に設けられた第1照明装置に設けられる
請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
前記第2カメラは、前記駐車場内に設けられ、かつ前記第1照明装置よりも低い位置に設けられた第2照明装置に設けられる
請求項2に記載のカメラシステム。
【請求項4】
前記車両の駐車状態は、前記駐車区画における車両の有無、前記駐車区画に駐車された車両の大きさ、前記駐車区画における車両の駐車時間、および前記駐車区画に駐車された車両内の搭乗者の有無の少なくとも1つを含む
請求項1~3のいずれか1つに記載のカメラシステム。
【請求項5】
駐車場内に設けられ、第1カメラを有する第1照明装置と;
前記駐車場内に設けられ、前記第1照明装置よりも低い位置に設けられ、かつ第2カメラを有する第2照明装置と;
前記第1カメラ、および前記第2カメラによって撮像された画像から、前記駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する画像処理装置と;
を具備する照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、カメラシステム、および照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置に設けられたカメラによって、空いている駐車区画に車両が駐車可能であるか否かを判定するシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、車両や、駐車スペースが、障害物によって隠れている場合に、車両の駐車状態を検出できないおそれがある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、駐車区画における車両の駐車状態を正確に検出するカメラシステム、および照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係るカメラシステムは、第1カメラと、第2カメラと、画像処理装置とを具備する。第1カメラは、駐車場内に設けられる。第2カメラは、駐車場内に設けられ、第1カメラよりも低い位置に設けられる。画像処理装置は、第1カメラによって撮像された画像、および第2カメラによって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、駐車区画における車両の駐車状態を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムを説明する概略図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る照明システムを説明する図である。
【
図3】
図3は、第1照明装置、および第2照明装置の配置例を示す概略図である。
【
図4】
図4は、駐車場における車両の駐車状態の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る画像処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に説明する実施形態に係るカメラシステム100は、第1カメラ12と、第2カメラ22と、画像処理装置30とを具備する。第1カメラ12は、駐車場内に設けられる。第2カメラ22は、駐車場内に設けられ、第1カメラ12よりも低い位置に設けられる。画像処理装置30は、第1カメラ12によって撮像された画像、および第2カメラ22によって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する。
【0010】
また、以下に説明する実施形態に係る第1カメラ12は、駐車場内に設けられた第1照明装置10に設けられる。
【0011】
また、以下に説明する実施形態に係る第2カメラ22は、駐車場内に設けられ、かつ第1照明装置10よりも低い位置に設けられた第2照明装置20に設けられる。
【0012】
また、以下に説明する実施形態に係る車両の駐車状態は、駐車区画における車両の有無、駐車区画に駐車された車両の大きさ、駐車区画における車両の駐車時間、および駐車区画に駐車された車両内の搭乗者の有無の少なくとも1つを含む。
【0013】
また、以下に説明する実施形態に係る照明システム2は、第1照明装置10と、第2照明装置20と、画像処理装置30とを具備する。第1照明装置10は、駐車場内に設けられ、第1カメラ12を有する。第2照明装置20は、駐車場内に設けられ、第1照明装置10よりも低い位置に設けられ、かつ第2カメラ22を有する。画像処理装置30は、第1カメラ12、および第2カメラ22によって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する。
【0014】
[実施形態]
実施形態に係る情報処理システム1について
図1を参照し説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1を説明する概略図である。
【0015】
情報処理システム1は、照明システム2と、情報処理装置3とを備える。照明システム2、および情報処理装置3は、ネットワークNを介して有線、または無線で互いに通信可能に接続される。
【0016】
情報処理装置3は、例えば、サーバ装置である。情報処理装置3は、照明システム2で生成された車両の駐車情報に関するデータを受信する。情報処理装置3は、例えば、駐車場における駐車区画の空き情報を取得する。情報処理装置3は、例えば、駐車区画の空き情報を、駐車場の整理を行っている誘導員の受信装置に送信する。これにより、誘導員は、駐車場における車両の誘導が容易となる。なお、情報処理装置3は、駐車場が設けられた施設内に設けられてもよく、クラウドシステム上に実現されてもよい。
【0017】
照明システム2は、駐車場における車両の駐車状態を検出し、検出した車両の駐車情報を情報処理装置3に送信する。車両の駐車状態は、駐車区画における車両の有無、駐車区画における車両の占有率、駐車区画における車両の駐車時間、駐車区画に駐車された車両内の搭乗者の有無、および駐車区画に駐車された車両の大きさの少なくとも1つを含む。
【0018】
駐車区画とは、駐車場内で予め設定された区画であり、1台の車両の駐車範囲(駐車スペース)である。駐車区画は、例えば、白線によって区画される。
【0019】
次に、実施形態に係る照明システム2について
図2を参照し説明する。
図2は、実施形態に係る照明システム2を説明する図である。
【0020】
照明システム2は、複数の第1照明装置10と、複数の第2照明装置20と、画像処理装置30とを備える。なお、画像処理装置30は、後述する第1照明装置10の第1カメラ12、および第2照明装置20の第2カメラ22と共に、カメラシステム100を構成する。
【0021】
第1照明装置10は、駐車場の高い位置、例えば、駐車場の天井に設けられる。第1照明装置10は、第1照明部11と、第1カメラ12とを備える。
【0022】
第1照明部11は、例えば、複数の発光素子を有する。発光素子は、例えばセラミックスで形成された本体に配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とを含む。
【0023】
第1カメラ12は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、電子的に画像を取得する撮像素子と、レンズとを備え、撮像素子およびレンズ等に応じた所定の画角を撮像する。第1カメラ12は、例えば、第1照明部11と一体に設けられる。
【0024】
第1カメラ12は、天井付近に設けられているため、広い範囲を所定の画角とすることができる。第1カメラ12は、駐車場内の複数の駐車区画を含む画像を撮像する。また、第1カメラ12は、第1照明部11と一体に設けられているため、配線が容易となる。第1カメラ12は、例えば、駐車場内の車両を上方側、または斜め上方側から撮像する。
【0025】
また、第1カメラ12は、第1照明部11と一体となっているため、天井が高い場合であっても、第1照明装置10が天井に取り付けられる際に、天井付近に容易に取り付けられる。
【0026】
第2照明装置20は、第1照明装置10よりも低い位置に設けられる。例えば、第2照明装置20は、駐車場に設けられたポールや、駐車場の柱や、駐車場の側壁などに設けられる。第2照明装置20は、第2照明部21と、第2カメラ22とを備える。
【0027】
第2照明部21は、例えば、複数の発光素子を有する。発光素子は、例えばセラミックスで形成された本体に配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とを含む。
【0028】
第2カメラ22は、例えばCCDやCMOSなど、電子的に画像を取得する撮像素子と、レンズとを備え、撮像素子およびレンズ等に応じた所定の画角を撮像する。第2カメラ22は、例えば、第2照明部21と一体に設けられる。第2カメラ22は、例えば、駐車場内の車両を側方側から撮像する。第2カメラ22は、駐車場内の複数の駐車区画を含む画像を撮像する。
【0029】
第1照明装置10は、駐車場の高い位置に設けられ、第2照明装置20は、第1照明装置10よりも駐車場の低い位置に設けられる。そのため、
図3に示すように、照明システム2では、第1カメラ12、および第2カメラ22によって、異なる範囲、および異なる撮像方向によって、駐車場内、具体的には、駐車区画における車両Cを撮影することができる。
図3は、第1照明装置10、および第2照明装置20の配置例を示す概略図である。
【0030】
なお、駐車場には、第1照明装置10、および第2照明装置20に限られず、カメラを有さない照明装置が設けられる。また、第1照明装置10、および第2照明装置20は、駐車区画毎に設けられるものではない。
【0031】
図2に戻り、画像処理装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。なお、画像処理装置30は、駐車場が設けられた施設内に設けられてもよく、クラウドシステム上に実現されてもよい。
【0032】
通信部31は、第1照明装置10、および第2照明装置20とデータ通信を行う通信モジュールである。具体的には、通信部31は、第1照明装置10の第1カメラ12、および第2照明装置20の第2カメラ22によって撮像された画像のデータを受信する。
【0033】
また、通信部31は、情報処理装置3とデータ通信を行う。通信部31は、制御部33によって生成された、駐車場における車両の駐車状態に関するデータを、情報処理装置3に送信する。
【0034】
記憶部32は、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、HDD、光ディスク等の記憶装置である。記憶部32は、制御部33において実行される画像処理のプログラムなどを記憶する。
【0035】
制御部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。
【0036】
この例では、制御部33は、取得部35と、解析部36と、生成部37とを有する。これらの機能は、例えば、CPUが制御部33のRAM、ROM、または記憶部32に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。取得部35と、解析部36と、生成部37それぞれの一部又は全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
【0037】
取得部35は、第1照明装置10の第1カメラ12によって撮像された画像に関する画像データを取得する。取得部35は、第2照明装置20の第2カメラ22によって撮像された画像に関する画像データを取得する。
【0038】
解析部36は、第1カメラ12によって撮像された画像、および第2カメラ22によって撮像された画像から駐車区画における車両の駐車情報を検出する。解析部36は、取得部35によって取得された画像データに対し画像処理を行い、駐車区画における車両の駐車情報を検出する。解析部36は、第1カメラ12から取得された画像データ、および第2カメラ22から取得された画像データに基づいて、駐車区画における車両の駐車情報を検出する。
【0039】
解析部36は、駐車場の或る駐車区画に対し、第1カメラ12から取得された画像データに基づいて、車両の駐車情報を検出する。さらに、解析部36は、同一の或る駐車区画に対し、第2カメラ22から取得された画像データに基づいて、車両の駐車情報を検出する。すなわち、解析部36は、同一の駐車区画に対して、第1カメラ12から取得された画像データ、および第2カメラ22から取得された画像データに基づいて、車両の駐車情報をそれぞれ検出する。
【0040】
例えば、
図4に示すように、駐車区画A1、A3に車高が高い車両C1、C2が駐車している場合には、車両C1、およびC2によって挟まれた駐車区画A2は、第1カメラ12に対し死角となるおそれがある。そのため、第1カメラ12によって取得された画像データからは、駐車区画A1と、駐車区画A3との間にある駐車区画A2の検出ができない可能性がある。
図4は、駐車場における車両の駐車状態の一例を示す図である。このような場合、解析部36は、第2カメラ22によって取得された画像データに基づいて、車両の駐車情報を検出する。
【0041】
図2に戻り、解析部36は、取得された画像データから、駐車区画を検出する。解析部36は、第1カメラ12によって取得される画像データから検出される駐車区画と、第2カメラ22によって取得された画像データから検出される駐車区画とを紐付けた駐車区画を検出する。
【0042】
解析部36は、例えば、駐車区画を示す線を抽出し、駐車区画を検出する。解析部36は、駐車区画に対応する領域を、検出エリアとする。なお、検出エリアは、画像データに対して予め設定されてもよい。そして、解析部36は、検出エリアにおける路面の検出度合いに基づいて、駐車区画における車両の有無を検出する。例えば、解析部36は、車両が駐車されていない場合の画像と、撮像された画像とにおける差分画像のデータから駐車区画における車両の有無を検出する。
【0043】
駐車区画に車両が存在すると、検出エリアにおける路面が車両によって遮蔽される。そのため、検出エリアにおける路面の検出度合いが低下する。解析部36は、検出エリアにおける路面の検出度合いを算出し、占有率を算出する。占有率は、検出エリアにおける路面が全て見えている状態が「0%」である。解析部36は、占有率が、所定占有率以上になると、駐車区画に車両が駐車されていると判定する。所定占有率は、予め設定された値であり、例えば、「70%」である。
【0044】
なお、解析部36は、駐車区画毎に所定占有率を設定してもよい。これにより、カメラによって撮像された画像に含まれる駐車区画の形状などに応じた所定占有率が設定される。そのため、解析部36は、カメラの画像に写る駐車区画毎に、車両の駐車の有無を正確に判定することができる。
【0045】
また、解析部36は、算出した占有率に基づいて、車両の大きさを推定する。すなわち、解析部36は、駐車区画に駐車されている車両の大きさを推定する。解析部36は、占有率が大きいほど、大きい車両が駐車区画に駐車していると推定する。
【0046】
なお、解析部36は、車両のナンバープレートの数字や、車両の車名を識別して駐車区画に駐車されている車両の大きさを推定してもよい。
【0047】
また、解析部36は、駐車区間における車両の駐車時間を算出する。解析部36は、駐車区間に車両が駐車されていることを検出すると、車両の駐車時間の算出を開始し、駐車区画に車両が検出されなくなると、駐車時間をリセットする。
【0048】
また、解析部36は、駐車区画に駐車された車両内の搭乗者の有無を検出する。例えば、解析部36は、取得された画像データに対して顔認証処理を実行することで、車両内の搭乗者の有無を検出する。
【0049】
解析部36は、第1カメラ12によって取得された画像データから駐車区画を検出できない場合には、第2カメラ22によって取得された画像データのみから駐車区画における車両の駐車情報を検出する。また、解析部36は、第2カメラ22によって取得された画像データから駐車区画を検出できない場合には、第1カメラ12によって取得された画像データのみから駐車区画における車両の駐車情報を検出する。
【0050】
解析部36は、第1カメラ12によって取得された画像データ、および第2カメラ22によって取得された画像データから、同一の駐車区画における車両の駐車情報を検出した場合、いずれか一方の車両の駐車情報を選択し、車両の駐車情報として採用してもよい。この場合、解析部36は、第1カメラ12によって取得された画像データ、および第2カメラ22によって取得された画像データに優先度を付与し、優先度の高い画像データから検出された車両の駐車情報を採用してもよい。優先度は、予め設定される。なお、優先度は、車両の駐車情報の種類に応じて、それぞれ設定されてもよい。
【0051】
生成部37は、解析部36によって検出された車両の駐車情報に関するデータを生成する。生成されたデータは、通信部31を介して情報処理装置3に送信される。
【0052】
例えば、生成部37は、解析部36によって検出された、駐車区画における車両の有無、具体的には、車両が駐車していない駐車区画に関するデータ、すなわち、空きの駐車区画に関するデータを生成する。生成された空きの駐車区画に関するデータは、情報処理装置3に送信され、情報処理装置3から、例えば、駐車場の誘導員の受信装置に送信される。これにより、駐車場の誘導員は、空きの駐車区画に車両を誘導することができる。
【0053】
また、情報処理装置3は、駐車場の混雑情報や、空き情報を示す表示装置(例えば、ランプや、案内表示機)を制御し、空きの駐車区画に車両を誘導してもよい。
【0054】
生成部37は、空きの駐車区画に隣接する駐車区画(以下、「隣接駐車区画」と称する。)に車両が駐車されている場合、隣接駐車区画に駐車されている車両の大きさに基づいて、空きの駐車区画に関するデータを生成してもよい。例えば、隣接駐車区画に駐車している車両が大きく(例えば、占有率が80%以上)、かつ他に空きの駐車区画がある場合、他の空きの駐車区画に車両を誘導するよう空きの駐車区画に関するデータを生成する。これにより、駐車が容易な空きの駐車区画に車両を優先的に誘導することができる。
【0055】
生成部37は、車両の駐車時間が、予め設定された第1所定時間より長い場合、第1所定時間よりも長く車両が駐車している駐車区画に関するデータを生成する。例えば、情報処理装置3は、第1所定時間よりも長く車両が駐車している駐車区画を、モニタに表示したり、警備員に通知したりする。これにより、放置された車両を検出することができる。また、例えば、警備員が第1所定時間よりも長く車両が駐車している車両を確認することができる。
【0056】
生成部37は、駐車された車両に搭乗者が検出され、かつ車両の駐車時間が予め設定された第2所定時間よりも長い場合、第2所定時間よりも長く車両が駐車している駐車区画に関するデータを生成する。第2所定時間は、例えば、第1所定時間よりも短い。例えば、情報処理装置3は、第2所定時間よりも長く車両が駐車している駐車区画を、モニタに表示したり、警備員に通知したりする。これにより、例えば、搭乗者が閉じ込められた車両を検出することができる。また、例えば、警備員が第2所定時間よりも長く車両が駐車している車両を確認することができる。そのため、車両の搭乗者の安全性を向上させることができる。
【0057】
次に、実施形態に係る画像処理について
図5を参照し説明する。
図5は、実施形態に係る画像処理を説明するフローチャートである。
【0058】
画像処理装置30は、第1カメラ12によって撮像された画像に関する画像データを取得し(S100)、第2カメラ22によって撮像された画像に関する画像データを取得する(S101)。
【0059】
画像処理装置30は、取得した画像データから車両の駐車情報を検出する(S102)。画像処理装置30は、検出した車両の駐車情報に関するデータを生成する(S103)。
【0060】
画像処理装置30は、生成した車両の駐車情報に関するデータを情報処理装置3に送信する(S104)。
【0061】
なお、上記実施形態では、第1カメラ12が第1照明装置10に設けられた一例について説明したが、これに限られることはない。第1カメラ12は、第1照明装置10に設けられなくてもよい。また、第2カメラ22は、第2照明装置20に設けられなくてもよい。すなわち、第1カメラ12は、第1照明装置10とは別に設けられてもよく、第2カメラ22は、第2照明装置20とは別に設けられもよい。なお、第2カメラ22は、第1カメラ12よりも低い位置に設けられる。
【0062】
カメラシステム100は、第1カメラ12と、第2カメラ22と、画像処理装置30とを備える。第1カメラ12は、駐車場内に設けられる。第2カメラ22は、駐車場内に設けられ、第1カメラ12よりも低い位置に設けられる。画像処理装置30は、第1カメラ12によって撮像された画像、および第2カメラ22によって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を検出する。
【0063】
これにより、カメラシステム100は、高さの異なる第1カメラ12、および第2カメラ22によって撮像された画像に基づいて、駐車区画における車両の駐車状態を正確に検出することができる。カメラシステム100は、一方のカメラによって撮像された画像から駐車区画における車両の駐車状態を検出できない場合であっても、他方のカメラによって撮像された画像から駐車区画における車両の駐車状態を検出することができる。また、カメラシステム100は、例えば、空きの駐車区間を正確に検出できるため、駐車場に必要な誘導員の数を少なくすることができる。
【0064】
第1カメラ12は、駐車場内に設けられた第1照明装置10に設けられる。これにより、第1カメラ12は、明るい画像を撮像することができる。そのため、画像処理装置30は、第1カメラ12によって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を精度よく検出することができる。
【0065】
第2カメラ22は、駐車場内に設けられ、かつ第1照明装置10よりも低い位置に設けられた第2照明装置20に設けられる。これにより、第2カメラ22は、明るい画像を撮像することができる。そのため、画像処理装置30は、第2カメラ22によって撮像された画像から、駐車場の駐車区画における車両の駐車状態を精度よく検出することができる。
【0066】
車両の駐車状態は、駐車区画における車両の有無、駐車区画に駐車された車両の大きさ、駐車区画における車両の駐車時間、および駐車区画に駐車された車両内の搭乗者の有無の少なくとも1つを含む。
【0067】
これにより、例えば、空きの駐車区画に関する情報に基づいて、情報処理装置3や、駐車場の誘導員は、車両を空きの駐車区画に正確に誘導することができる。また、情報処理装置3や、駐車場の誘導員は、例えば、駐車が容易となる空きの駐車区画に車両を誘導することができる。また、例えば、情報処理装置3や、駐車場の誘導員は、長い間、駐車された車両を検出、または発見することができる。また、例えば、情報処理装置3や、駐車場の誘導員は、トラブルが生じた車両を検出、または発見することができる。
【0068】
変形例に係る照明システム2において、車両の駐車情報は、車両の駆動源の作動状態が含まれてもよい。変形例に係る照明システム2の解析部36は、第1カメラ12によって取得された画像、および第2カメラ22によって取得された画像から、車両の駆動源、例えば、エンジンの作動状態を検出する。変形例に係る照明システム2の生成部37は、例えば、車両のエンジンが作動しており、駐車時間が予め設定された第3所定時間よりも長い場合、第3所定時間よりも長く車両が駐車している駐車区画に関するデータを生成する。これにより、長い時間エンジンが作動した状態の車両が駐車している駐車区画を、モニタに表示したり、警備員に通知したりする。これにより、放置された車両を検出することができる。また、例えば、警備員が、エンジンが作動した状態で第3所定時間よりも長く車両が駐車している車両を確認することができる。
【0069】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0070】
1 情報処理システム
2 照明システム
3 情報処理装置
10 第1照明装置
11 第1照明部
12 第1カメラ
20 第2照明装置
21 第2照明部
22 第2カメラ
30 画像処理装置
31 通信部
33 制御部
35 取得部
36 解析部
37 生成部
100 カメラシステム