(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022144031
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】給仕管理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20220926BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220926BHJP
【FI】
G07G1/12 361C
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021044866
(22)【出願日】2021-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】511279737
【氏名又は名称】株式会社ノンピ
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】柿沼 寛之
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA07
3E142BA01
3E142BA07
3E142CA11
3E142CA17
3E142DA08
3E142EA04
3E142EA12
3E142GA03
3E142GA15
3E142GA16
3E142GA17
3E142HA02
3E142HA03
3E142JA01
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】効率のよい給仕管理を実現する給仕管理装置及びプログラムを提供すること。
【解決手段】ユーザ端末2から所定の位置情報を取得する位置情報取得部11と、取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部12と、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する注文情報取得部13と、取得された注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部14と、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部15と、取得した調理完了情報に基づいて、ユーザ端末2を呼び出す呼出部16と、注文された料理の受け取りの際に、ユーザ端末2を認証する認証情報を取得する認証情報取得部17と、取得した認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部18と、を備え、調理完了情報取得部15は、調理人から収音される音声に基づいて、調理完了情報を取得する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置であって、
前記ユーザ端末から所定の位置情報を取得する位置情報取得部と、
取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部と、
注文可能と判定された前記ユーザ端末から、前記注文情報を取得する注文情報取得部と、
取得された前記注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部と、
調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部と、
取得した前記調理完了情報に基づいて、前記ユーザ端末を呼び出す呼出部と、
注文された料理の受け取りの際に、前記ユーザ端末を認証する認証情報を取得する認証情報取得部と、
取得した前記認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部と、
を備え、
前記調理完了情報取得部は、調理人から収音される音声に基づいて、前記調理完了情報を取得する給仕管理装置。
【請求項2】
前記注文可否判定部は、前記ユーザ端末が予め定められた領域内に存在する場合に、注文可能と判断する請求項1に記載の給仕管理装置。
【請求項3】
前記認証情報取得部は、注文された料理に付された料理識別情報を前記認証情報とともに取得し、
前記受渡完了情報出力部は、前記料理識別情報及び前記認証情報に基づいて、前記受渡完了情報を出力する請求項1又は2に記載の給仕管理装置。
【請求項4】
前記調理完了情報取得部は、配膳棚を撮像する配膳棚撮像部によって撮像された撮像画像に含まれる料理の画像に基づいて、調理が完了した料理を識別する請求項1から3のいずれかに記載の給仕管理装置。
【請求項5】
下げ膳の画像を取得する下げ膳画像取得部と、
下げ膳中のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得部と、
前記下げ膳画像に基づいて、料理の消費量及び摂取カロリーを算出する消費量算出部と、
算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、前記ユーザの健康に関するアドバイスを出力するアドバイス出力部と、
をさらに備える請求項1から4のいずれかに記載の給仕管理装置。
【請求項6】
算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、前記ユーザに推奨する料理に関する推奨情報を生成する推奨情報生成部をさらに備える請求項5に記載の給仕管理装置。
【請求項7】
ユーザ端末から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置であって、
ユーザの飲食する食堂から所定の範囲内に所定のコードを無線送信する送信部と、
前記ユーザ端末による前記コード受信の有無に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部と、
注文可能と判定された前記ユーザ端末から、前記注文情報を取得する注文情報取得部と、
取得された前記注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部と、
調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部と、
取得した前記調理完了情報に基づいて、前記ユーザ端末を呼び出す呼出部と、
注文された料理の受け取りの際に、前記ユーザ端末を認証する認証情報を取得する認証情報取得部と、
取得した前記認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部と、
を備える給仕管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給仕管理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、食堂等において、注文した料理が完成したことを知らせるブザーを鳴動させる呼出システムが知られている。呼出システムでは、注文時に渡されたブザーの鳴動を用いて、注文したユーザを配膳位置に呼び出すことができる。また、携帯通信端末を用いて、オーダ情報とテーブルとを対応付けて、配膳を管理する飲食物配膳管理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、携帯通信端末は、公共ネットワークに接続可能な状況であれば、いずれの場所からでも注文を送信することができる。そのため、携帯通信端末は、例えば、食堂から離れた場所からでも注文を実行することができる。このように、通信可能な携帯通信端末からの注文を際限なく受けることで、誤注文の発生、及びすぐに料理を取りに行けない注文の集中による配膳の混雑等が考えられる。そこで、効率のよい給仕管理が実現できれば好適である。
【0005】
本発明は、効率のよい給仕管理を実現する給仕管理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、ユーザ端末から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置であって、前記ユーザ端末から所定の位置情報を取得する位置情報取得部と、取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部と、注文可能と判定された前記ユーザ端末から、前記注文情報を取得する注文情報取得部と、取得された前記注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部と、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部と、取得した前記調理完了情報に基づいて、前記ユーザ端末を呼び出す呼出部と、注文された料理の受け取りの際に、前記ユーザ端末を認証する認証情報を取得する認証情報取得部と、取得した前記認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部と、を備え、前記調理完了情報取得部は、調理人から収音される音声に基づいて、前記調理完了情報を取得する給仕管理装置に関する。
【0007】
また、前記注文可否判定部は、前記ユーザ端末が予め定められた領域内に存在する場合に、注文可能と判断するのが好ましい。
【0008】
また、前記認証情報取得部は、注文された料理に付された料理識別情報を前記認証情報とともに取得し、前記受渡完了情報出力部は、前記料理識別情報及び前記認証情報に基づいて、前記受渡完了情報を出力するのが好ましい。
【0009】
また、前記調理完了情報取得部は、調理人によるペダルの押下に基づいて、前記調理完了情報を取得するのが好ましい。
【0010】
また、前記調理完了情報取得部は、配膳棚を撮像する配膳棚撮像部によって撮像された撮像画像に含まれる料理の画像に基づいて、調理が完了した料理を識別するのが好ましい。
【0011】
また、給仕管理装置は、下げ膳の画像を取得する下げ膳画像取得部と、下げ膳中のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得部と、前記下げ膳画像に基づいて、料理の消費量及び摂取カロリーを算出する消費量算出部と、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、前記ユーザの健康に関するアドバイスを出力するアドバイス出力部と、をさらに備えるのが好ましい。
【0012】
また、給仕管理装置は、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、前記ユーザに推奨する料理に関する推奨情報を生成する推奨情報生成部をさらに備えるのが好ましい。
【0013】
また、本発明は、ユーザ端末から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置であって、ユーザの飲食する食堂から所定の範囲内に所定のコードを無線送信する送信部と、前記ユーザ端末による前記コード受信の有無に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部と、注文可能と判定された前記ユーザ端末から、前記注文情報を取得する注文情報取得部と、取得された前記注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部と、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部と、取得した前記調理完了情報に基づいて、前記ユーザ端末を呼び出す呼出部と、注文された料理の受け取りの際に、前記ユーザ端末を認証する認証情報を取得する認証情報取得部と、取得した前記認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部と、を備える給仕管理装置に関する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、効率のよい給仕管理を実現する給仕管理装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る給仕管理装置が配置される食堂と給仕管理システムとを示す概略図である。
【
図2】第1実施形態の給仕管理装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態の給仕管理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る給仕管理装置の構成を示す概略図である。
【
図5】本発明の第3実施形態に係る給仕管理装置の構成を示す概略図である。
【
図6】本発明の第4実施形態に係る給仕管理装置の構成を示す概略図である。
【
図7】第4実施形態の給仕管理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の各実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムについて、
図1から
図7を参照して説明する。
まず、各実施形態に係る給仕管理装置1を説明する前に、給仕管理装置1の概要について説明する。
【0017】
給仕管理装置1は、例えば、
図1に示すように、社員食堂等の食堂100に配置される。給仕管理装置1は、食堂100で飲食をするユーザが所持するユーザ端末2(携帯端末)から、飲食の注文を示す注文情報を受信可能に構成される。また、給仕管理装置1は、注文情報に基づいて、ユーザ端末2に料理C(
図4参照)の完成を通知可能に構成される。なお、食堂100には、配膳棚101と下げ膳棚102とが配置される。配膳棚101は、調理が完了した料理Cが置かれる場所である。配膳棚101は、ユーザが料理Cを取ることが可能な場所である。また、下げ膳棚102は、食事を終えたユーザが食器を変換する場所である。以下の実施形態において、給仕管理装置1は、予め定められた領域(場所)から送信される注文情報に限り有効とするものである。
【0018】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る給仕管理装置1について、
図1から
図3を参照して説明する。
給仕管理装置1は、例えば、
図1に示すように、ユーザが所持するユーザ端末2と通信可能に構成される。給仕管理装置1は、ユーザ端末2から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する。給仕管理装置1は、
図2に示すように、位置情報取得部11と、注文可否判定部12と、注文情報取得部13と、指示出力部14と、調理完了情報取得部15と、呼出部16と、認証情報取得部17と、受渡完了情報出力部18と、受渡完了情報格納部19と、を備える。
【0019】
位置情報取得部11は、例えば、CPUが動作することにより実現される。位置情報取得部11は、ユーザ端末2から所定の位置情報を取得する。位置情報取得部11は、例えば、GPS(Global Positioning System)、近距離通信、又は光学カメラ等を用いてユーザ端末2の位置情報を取得する。また、位置情報取得部11は、ユーザ端末2の固有の端末識別情報を取得する。
【0020】
注文可否判定部12は、例えば、CPUが動作することにより実現される。注文可否変態部は、取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する。注文可否判定部12は、例えば、予め定められた領域内(食堂100内)にユーザ端末2が存在している場合に、注文が可能であると判定する。また、注文可否判定部12は、例えば、食堂100外であっても、特定のディスプレイ(図示せず)に表示されたQRコード(登録商標)に基づいて位置情報が送信された場合に、注文可能であると判断する。ここで、特定のディスプレイとは、例えば、食堂100の入口前、食堂100の近隣、食堂100に並設される部屋内等に設置される表示装置である。
【0021】
注文情報取得部13は、例えば、CPUが動作することにより実現される。注文情報取得部13は、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する。注文情報取得部13は、例えば、端末識別情報で識別される、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する。注文情報取得部13は、ユーザ端末2にインストールされる注文アプリを用いて注文される飲食物の情報を注文情報として取得する。
【0022】
指示出力部14は、例えば、CPUが動作することにより実現される。指示出力部14は、取得された注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する。指示出力部14は、例えば、食堂100の厨房に配置される表示装置に対して注文情報を表示させることで、調理開始指示を出力する。
【0023】
調理完了情報取得部15は、例えば、CPUが動作することにより実現される。調理完了情報取得部15は、調理完了を示す調理完了情報を取得する。調理完了情報取得部15は、例えば、調理を担当した調理人から、調理が完了した料理Cの種類と、調理完了を示すトリガとを調理完了情報として取得する。
【0024】
呼出部16は、例えば、CPUが動作することにより実現される。呼出部16は、取得した調理完了情報に基づいて、ユーザ端末2を呼び出す。呼出部16は、例えば、調理完了情報に含まれる料理Cの種類、トリガ、及び注文したユーザ端末2の固有識別情報を用いて、対応するユーザ端末2を呼び出す。呼出部16は、例えば、完成した料理Cの種類をユーザ端末2に表示させることで、ユーザ端末2を呼び出す。
【0025】
認証情報取得部17は、例えば、CPUが動作することにより実現される。認証情報取得部17は、注文された料理Cの受け取りの際に、ユーザ端末2を認証する認証情報を取得する。認証情報取得部17は、例えば、配膳棚101に配置される読取装置(図示せず)を用いて、顔認証用の画像、QRコード(登録商標)、又は端末識別情報を読み取る(取得する)。
【0026】
受渡完了情報出力部18は、例えば、CPUが動作することにより実現される。受渡完了情報出力部18は、取得した認証情報に基づいて、料理Cの受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する。受渡完了情報出力部18は、例えば、後述する受渡完了情報格納部19に、受渡完了情報を格納する。受渡完了情報出力部18は、例えば、受渡完了した料理Cの種類、受渡日時、個数、及び端末識別情報等を受渡完了情報として出力する。
【0027】
受渡完了情報格納部19は、例えばハードディスク等の二次記憶媒体である。受渡完了情報格納部19は、受渡完了情報出力部18から出力される受渡完了情報を格納する。
【0028】
次に、本実施形態による給仕管理装置1の動作について、
図3を参照して説明する。
まず、位置情報取得部11は、ユーザ端末2から位置情報を取得する(ステップS1)。次いで、注文可否判定部12は、取得した位置情報に基づいて注文可否を判定する(ステップS2)。注文可能と判定された場合(ステップS2:YES)、処理は、ステップS3に進む。一方、注文不能と判定された場合(ステップS2:NO)、処理は、ステップS9に進む。
【0029】
ステップS3において、注文情報取得部13は、ユーザ端末2から注文情報を取得する。次いで、指示出力部14は、取得した注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する(ステップS4)。
【0030】
次いで、調理が完了すると、調理完了情報取得部15は、調理の完了を示す調理完了情報を取得する(ステップS5)。次いで、呼出部16は、注文情報を取得した相手のユーザ端末2を呼び出す(ステップS6)。
【0031】
次いで、配膳棚101に配置される料理Cが取得されるとともに、認証情報取得部17が認証情報を取得する(ステップS7)。次いで、受渡完了情報出力部18は、受渡完了情報を出力する8ステップS8)。これにより、本フローは終了する。
【0032】
ステップS9において、注文可否判定部12は、注文不能であることをユーザ端末2に出力する。これにより、本フローは終了する。
【0033】
次に、プログラムについて説明する。
給仕管理装置1に含まれる各構成は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせによりそれぞれ実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0034】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、表示プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0035】
以上の本実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(1)ユーザ端末2から送信される飲食の注文含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置1であって、ユーザ端末2から所定の位置情報を取得する位置情報取得部11と、取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部12と、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する注文情報取得部13と、取得された注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部14と、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部15と、取得した調理完了情報に基づいて、ユーザ端末2を呼び出す呼出部16と、注文された料理Cの受け取りの際に、ユーザ端末2を認証する認証情報を取得する認証情報取得部17と、取得した認証情報に基づいて、料理Cの受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部18と、を備える。
また、ユーザ端末2から送信される飲食の注文含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置1としてコンピュータを機能させるプログラムであって、コンピュータを、ユーザ端末2から所定の位置情報を取得する位置情報取得部11、取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部12、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する注文情報取得部13、取得された注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部14、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部15、取得した調理完了情報に基づいて、ユーザ端末2を呼び出す呼出部16、注文された料理Cの受け取りの際に、ユーザ端末2を認証する認証情報を取得する認証情報取得部17、取得した認証情報に基づいて、料理Cの受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部18、として機能させる。
これにより、取得した位置情報に応じて注文の可否を判定した後に、注文情報を受けることができる。すなわち、注文情報を送信可能なユーザ端末2について、その位置によって制限することができる。したがって、例えば、注文を受けられない位置を敢えて設けることで、注文情報の集中により配膳棚101が混雑してしまうことを抑制できる。これにより、給仕の効率を向上することができる。
【0036】
(2)注文可否判定部12は、ユーザ端末2が予め定められた領域内に存在する場合に、注文可能と判断する。これにより、例えば、食堂100内又は特定の領域以外からの注文の送信を抑制でき、給仕の効率を向上することができる。
【0037】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムについて、
図4を参照して説明する。第2実施形態の説明にあたって、前述の実施形態と同一の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態に係る給仕管理装置1は、
図4に示すように、認証情報取得部17が、注文された料理Cに付された料理識別情報を認証情報とともに取得する点で、第1実施形態と異なる。また、第2実施形態に係る給仕管理装置1は、受渡完了情報出力部18が、料理識別情報及び認証情報に基づいて、受渡完了情報を出力する点で、第1実施形態と異なる。
【0038】
認証情報取得部17は、例えば、
図4に示すように、配膳棚撮像部103を用いて料理Cを撮像することにより、料理Cに付されたラベルLも同時に撮像する。認証情報取得部17は、ラベルLで示される料理識別情報と、認証情報とを取得する。
【0039】
以上の本実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(3)認証情報取得部17は、注文された料理Cに付された料理識別情報を認証情報とともに取得し、受渡完了情報出力部18は、料理識別情報及び認証情報に基づいて、受渡完了情報を出力する。これにより、いずれの料理Cがいずれのユーザに提供されたかを管理することができる。したがって、顧客管理を容易にすることができる。
【0040】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムについて、
図5を参照して説明する。第3実施形態の説明にあたって、前述の実施形態と同一の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第3実施形態に係る給仕管理装置1は、
図5に示すように、調理完了情報取得部15が、調理人によるペダル105の押下に基づいて、調理完了情報を取得する点で、第1及び第2実施形態と異なる。また、第3実施形態に係る給仕管理装置1は、調理完了情報取得部15が、配膳棚101を撮像する配膳棚撮像部103によって撮像された撮像画像に含まれる料理Cの画像に基づいて、調理が完了した料理Cを識別する点で、第1及び第2実施形態と異なる。
【0041】
以上の本実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(4)調理完了情報取得部15は、調理人によるペダル105の押下に基づいて、調理完了情報を取得する。これにより、調理人が手を使わずに配膳棚101に料理Cを置くことができるので、衛生面を良好に保つことができる。
【0042】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムについて、
図6及び
図7を参照して説明する。第4実施形態の説明にあたって、前述の実施形態と同一の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第4実施形態に係る給仕管理装置1は、
図6及び
図7に示すように、下げ膳画像取得部21と、ユーザ識別情報取得部22と、消費量算出部23と、アドバイス出力部24と、推奨情報生成部25と、をさらに備える点で第1から第3実施形態と異なる。
【0043】
下げ膳画像取得部21は、例えば、CPUが動作することにより実現される。下げ膳画像取得部21は、下げ膳の画像を取得する。下げ膳画像取得部21は、例えば、
図6に示すように、下げ膳側撮像部104を用いて撮像された、下げ膳棚102に戻される食器及び食べた量を示す撮像画像を取得する。
【0044】
ユーザ識別情報取得部22は、例えば、CPUが動作することにより実現される。ユーザ識別情報取得部22は、下げ膳中のユーザを識別するユーザ識別情報を取得する。ユーザ識別情報取得部22は、例えば、ユーザ端末2の端末識別情報、顔認証、又はトレイに埋め込まれるチップ(ユーザに紐づけられた識別番号を含むチップ)を用いてユーザ識別情報を取得する。
【0045】
消費量算出部23は、例えば、CPUが動作することにより実現される。消費量算出部23は、下げ膳画像に基づいて、料理Cの消費量及び摂取カロリーを算出する。消費量算出部23は、例えば、配膳される料理Cの画像と、下げ膳画像とを比較して、料理Cの消費量を算出する。また、消費量算出部23は、算出された料理Cの消費量に基づいて、予め定められている該当する料理Cの全体のカロリーに対して消費量を乗算することで、摂取カロリーを算出する。
【0046】
アドバイス出力部24は、例えば、CPUが動作することにより実現される。アドバイス出力部24は、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、ユーザの健康に関するアドバイスを出力する。アドバイス出力部24は、例えば、一般的な摂取目標量に対する食事の量の多寡、摂取カロリーの多寡に基づいて、ユーザ端末2にアドバイスを出力する。
【0047】
推奨情報生成部25は、例えば、CPUが動作することにより実現される。推奨情報生成部25は、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、ユーザに推奨する料理Cに関する推奨情報を生成する。
【0048】
次に、本実施形態に係る給仕管理装置1の処理の流れを説明する。
まず、ユーザが下げ膳棚102に食器を置くことで、下げ膳画像取得部21が動作する。下げ膳画像取得部21は、下げ膳の画像を取得する。
【0049】
次いで、ユーザ識別情報取得部22は、下げ膳画像に基づいて、ユーザ識別情報を取得する。次いで、消費量算出部23は、料理Cの消費量及び摂取カロリーを算出する。消費量算出部23は、例えば、ユーザ識別情報と、消費量と、摂取カロリーとを紐づけて、ユーザ情報格納部(図示せず)に格納する。アドバイス出力部24は、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、ユーザ端末2にアドバイスを出力する。
【0050】
以上の本実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(5)給仕管理装置1は、下げ膳の画像を取得する下げ膳画像取得部21と、下げ膳中のユーザを識別するユーザ識別情報を取得するユーザ識別情報取得部22と、下げ膳画像に基づいて、料理Cの消費量及び摂取カロリーを算出する消費量算出部23と、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、ユーザの健康に関するアドバイスを出力するアドバイス出力部24と、をさらに備える。これにより、給仕管理装置1の汎用性を向上することができる。
【0051】
(6)給仕管理装置1は、算出された消費量及び摂取カロリーに基づいて、ユーザに推奨する料理Cに関する推奨情報を生成する推奨情報生成部25をさらに備える。これにより、ユーザの健康を加味した提案をすることができ、汎用性を向上することができる。
【0052】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムについて説明する。第5実施形態の説明にあたって、前述の実施形態と同一の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第5実施形態に係る給仕管理装置1は、調理完了情報取得部15が、調理人から発せられる音声に基づいて、調理完了情報を取得する点で、第3実施形態と異なる。
【0053】
調理完了情報取得部15は、例えば、調理人によって保持されるマイクによって収音された音声に基づいて、調理完了情報を取得する。調理完了情報取得部15は、例えば、予め定められた音声の収音により、調理完了情報を取得する。一例として、調理完了情報取得部15は、料理ごとに定められた「色」と、調理完了した個数との収音により、調理完了情報を取得する。具体的には、調理完了情報取得部15は、「白1」という音声を収音することにより、白に紐づけられた料理の1つの完成を調理完了情報として取得する。また、他の例として、調理完了情報取得部15は、調理完了した料理の略称と、調理完了した個数との収音により調理完了情報を取得する。具体的には、調理完了情報取得部15は、料理「オムライス」の略称である「オム」と個数を示す「1」とを合わせた「オム1」という音声を収音することにより、料理「オムライス」の1つの完成を調理完了情報として取得する。
【0054】
以上の本実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(7) ユーザ端末2から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置1であって、ユーザ端末2から所定の位置情報を取得する位置情報取得部11と、取得された位置情報に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部12と、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する注文情報取得部13と、取得された注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部14と、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部15と、取得した調理完了情報に基づいて、ユーザ端末2を呼び出す呼出部16と、注文された料理の受け取りの際に、ユーザ端末2を認証する認証情報を取得する認証情報取得部17と、取得した認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部18と、を備え、調理完了情報取得部15は、調理人にから収音される音声に基づいて、調理完了情報を取得する。これにより、調理人が手を使わずに配膳棚101に料理Cを置くことができるので、衛生面を良好に保つことができる。
【0055】
[第6実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムについて説明する。第6実施形態の説明にあたって、前述の実施形態と同一の構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第6実施形態に係る給仕管理装置1は、ユーザの飲食する食堂から所定の範囲内に所定のコードを無線送信する送信部(図示せず)をさらに備える点で、第1から第5実施形態と異なる。また、第6実施形態に係る給仕管理装置1は、注文可否判定部12が、ユーザ端末2によるコード受信の有無に基づいて、注文が可能か否かを判定する点で、第1から第5実施形態と異なる。
【0056】
送信部は、例えば、CPUが動作することにより実現される。送信部は、例えば、食堂を有する建物内に特定のコードを無線配信可能に構成される。送信部は、例えば、建物内に配置される無線LANを用いて特定のコードを送信する。
【0057】
注文可否判定部12は、位置情報に代えて、送信部から送信されるコード受信の有無に基づいて注文が可能か否かを判定する。注文可否判定部12は、例えば、コードを受信可能なエリア(建物)内に位置するユーザに限定して注文の受付を可能にする。
【0058】
以上の本実施形態に係る給仕管理装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(8)ユーザ端末2から送信される飲食の注文を含む注文情報を受け付けて給仕を管理する給仕管理装置1であって、ユーザの飲食する食堂から所定の範囲内に所定のコードを無線送信する送信部と、ユーザ端末2によるコード受信の有無に基づいて、注文が可能か否かを判定する注文可否判定部12と、注文可能と判定されたユーザ端末2から、注文情報を取得する注文情報取得部13と、取得された注文情報に基づいて、調理開始指示を出力する指示出力部14と、調理完了を示す調理完了情報を取得する調理完了情報取得部15と、取得した調理完了情報に基づいて、ユーザ端末2を呼び出す呼出部16と、注文された料理の受け取りの際に、ユーザ端末を認証する認証情報を取得する認証情報取得部17と、取得した認証情報に基づいて、料理の受け渡しの完了を示す受渡完了情報を出力する受渡完了情報出力部18と、を備える。これにより、コードを受信可能なエリア内に位置するユーザに限定して注文を可能とすることができる。食堂の利用者を限定したい場合に、より容易に利用者の限定をすることができる。
【0059】
以上、本発明の給仕管理装置及びプログラムの好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、呼出部16は、認証情報取得部17による認証情報の取得までユーザ端末2の呼び出しを継続してもよい。これにより、ユーザが呼び出しに気が付かなかったとしても、気が付くまで呼び出しを継続することができる。
【0060】
また、上記実施形態において、調理完了情報取得部15は、配膳棚101に料理Cが置かれたことを映像、又は圧力で感知して、調理完了情報を取得してもよい。この場合であっても、調理完了情報取得部15は、調理人の手の使用無しに調理完了情報を取得することができるので、衛生面で好適な給仕管理装置1を提供することができる。
【0061】
また、上記実施形態において、給仕管理装置1は、ユーザ端末2ごとに注文情報の履歴を格納する注文情報格納部(図示せず)を備えてもよい。推奨情報生成部25は、注文情報格納部に格納されている注文情報の履歴に基づいてユーザの嗜好を加味して推奨情報を生成してもよい。
【0062】
また、上記実施形態において、ユーザ端末2は、食堂100内のテーブル(図示せず)に配置されているテーブル端末(図示せず)であってもよい。この場合、テーブル端末は、認証情報としてユーザの顔画像を取得するようにしてもよい。
【0063】
また、上記第3実施形態において、ペダル105は、足で踏むタイプに限定されず、肘で押すタイプであってもよい。例えば、ペダル105は、配膳棚101の棚上に配置されてもよい。
【0064】
また、上記実施形態において、調理完了情報取得部15は、配膳棚101を撮像する撮像部(図示せず)によって撮像された画像に基づいて、調理完了情報を取得してもよい。調理完了情報取得部15は、例えば、配膳棚101に配置される料理について、セットに含まれる全ての料理を含むか否かを撮像された画像から判断して、調理完了情報を取得してもよい。調理完了情報取得部15は、例えば、予めセットに含まれる料理の種類と、予め登録されている料理の画像とを用いて、撮像された画像に含まれる料理の種類を判断することによって、調理完了情報を取得してもよい。また、上記実施形態において、調理完了情報取得部15は、配膳棚101に配置される料理の重さと、予め定められた重さとを比較して、調理完了情報を取得してもよい。調理完了情報取得部15は、予め定められた料理のセットの重さと、配膳棚101に配置される料理の重さとを比較して、配膳棚101の重さが予め定められたセットの重さに到達した場合に、調理完了情報を取得してもよい。この場合、調理完了情報取得部15は、配膳棚101のうち、料理の配置位置に応じて、いずれのセットであるかを判断してもよい。
【0065】
また、上記実施形態において、特定のディスプレイについて、例えば、食堂100の入口前、食堂100の近隣、食堂100に並設される部屋内等に設置される表示装置として説明したが、これに制限されない。特定のディスプレイは、ユーザ端末2のディスプレイであってもよい。また、特定のディスプレイは、表示装置に限定されず、ポスター等の紙又は看板等であってもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 給仕管理装置
11 位置情報取得部
12 注文可否判定部
13 注文情報取得部
14 指示出力部
15 調理完了情報取得部
16 呼出部
17 認証情報取得部
18 受渡完了情報出力部
21 下げ膳画像取得部
22 ユーザ識別情報取得部
23 消費量算出部
24 アドバイス出力部
25 推奨情報生成部
101 配膳棚
103 配膳棚撮像部
105 ペダル
C 料理