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特開2022-14414臀部側マット部分の後方が下降する、排泄の出来る介護用ベッド
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  • 特開-臀部側マット部分の後方が下降する、排泄の出来る介護用ベッド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014414
(43)【公開日】2022-01-19
(54)【発明の名称】臀部側マット部分の後方が下降する、排泄の出来る介護用ベッド
(51)【国際特許分類】
   A61G 7/02 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
A61G7/02
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020131067
(22)【出願日】2020-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】596175463
【氏名又は名称】渡邊 諒吉
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 諒吉
【テーマコード(参考)】
4C040
【Fターム(参考)】
4C040AA11
4C040BB06
4C040CC10
4C040DD05
4C040FF06
4C040FF17
(57)【要約】
【課題】介護を要する人達の排泄処理をオムツに頼らず、介護用ベッドの上で排泄と洗浄が手軽に出来る様にする。
【解決手段】ベッドが起伏し臀部部分のマットが開閉する排泄の出来る電動式介護用ベッドであって、起伏時に折れ曲がるマットの部分(10)等を、多数の穴が開いた柔軟弾性耐水材質にしてマットの起伏作動を単純化し、そしてベッドの起伏及び復帰作動支点(1)を臀部側マット部分(3)の底部に設けて、身体臀部が下降して排泄に適した体勢になる様にしてあり、排泄後は身体臀部の排泄物出口周辺及び臀部の周辺マットに向けて、洗浄湯水及び乾燥風を複数の方向から吹き付けて身体及びマットを清潔に出来る様にした、臀部側マット部分(3)が下降する介護用ベッドを提供して、この課題を解決する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドが起伏し臀部部分のマットが開閉する排泄の出来る電動式介護用ベッドであって、開閉マット部分は、嵌合勾配を付けマット底板が鍔状に張り出しており、開閉部の下側に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付けていて、また、臀部側マット部分及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分と、これに連なって該部分を支え保持するのに必要なマットの部分を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部等を除き垂直方向に多数の穴を開け、マットと一体のマット底板にもこれに準じた多数の穴を開けてあり、そして、背側マット部分と臀部側マット部分と足側マット部分の、三つのマット部分からなって連結されているマットの起伏復帰作動支点を臀部側マット部分の底部に設け、背側マット部分と臀部側マット部分の連結部を下降及び上昇復帰作動させてマットを起伏する機構にし、また更に、背側マット部分及び足側マット部分の下側のベッド台枠には、ベッドが起伏または復帰作動する際に、夫々のマット部分の底部を、回転部が転がり動きながら支える角度調整式の転動支持点を設け、なお更に、洗浄湯水吐出装置と乾燥送風装置を備えて臀部側マット部分の便座に相当する部分の下側周辺に湯水吐出口と送風吐出口を複数配設し、排泄に際してベッド利用者身体の大小排泄物出口周辺及び臀部周辺マットに向け多方向から洗浄湯水を噴射して洗浄し、洗浄後に乾燥送風を身体臀部と臀部周辺マットへ吹き付ける様にしている、臀部側のマットが陥没する排泄洗浄の出来る介護用ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉部を設けた臀部側のマットが陥没し、臀部及び臀部周辺のマットを多方向から湯水噴射洗浄する様にした排泄が出来る介護用ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
介護を要する身体の不自由な人達のオムツによる排泄処理は、介護分野に於いて苦痛と負担を強いる困難な問題であり、多くの関係者がこの問題を解決すべく様々な提案が数多くなされている。
【0003】
臀部にオムツ状の専用パッドを装着し、排泄物の吸引と洗浄と乾燥を自動で行う自動排泄処理装置を用いる方法がある。
【0004】
そして、ベッドが椅子状に変化して臀部のマット部分が開閉し便座になり、下側に設けた水洗便器等に排泄し洗浄するという、排泄の出来る介護用ベッドの提案も多い。
【0005】
以上の他、様々な提案があるものの現在に於いて未だ多くが、オムツやポータブルトイレ等による排泄処理に頼っているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】JP2001258955A
【特許文献2】特開2006-212377
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】カタログ、トイレベッドさつき
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
自動排泄処理装置は優れているが、専用パッドの着脱を煩わしく感じる人は多い。
【0009】
また、ベッドが椅子状に変化して臀部部分のマットが開閉し便座になる洗浄機能を備えたトイレ付き介護用ベッドは、提案して15年以上になるが、被介護者故のオムツなど下着の上げ下げの難しさや、排泄姿勢や洗浄効果不足や、厚みの有るマットの開閉方法の問題点が改善されないまま今日に至り、未だ広く普及するには至ってない。
【0010】
本発明はこれらの状況を鑑みて、洗浄機能を備えたトイレ付き介護用ベッドの普及を図るため、普及を妨げる要因を無くしてオムツの使用を廃止出来る様に、臀部部分のマット開閉方法をシンプルな機構にし、素早く容易に排泄が出来て尚且つ、洗浄能力も備わり、普通に就寝が出来る介護用ベッドを実現させるためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記目的を達成するため、臀部側マット部分(3)及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分(10)と、これに連なって該部分を支え保持するために必要なマットの部分(11)を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部などを除いて垂直方向に多数の穴を開けたマットにし、マットと一体のマット底板にも多数の穴を開けマットを支える様にした。
【0012】
それから、開閉マット部分(12)は、嵌合勾配をつけマット底板には鍔状の張り出し部を設けた。
【0013】
そして臀部側マット部分(3)の開閉部の下側に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付けた。
【0014】
また第2の解決手段として、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)の三つのマット部分からなって連結されているベッドの起伏及び復帰作動支点(1)を、臀部側マット部分(3)の底部に設けた。
【0015】
さらに第3の解決手段として、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)のマット連結部を下降及び上昇復帰作動させる機構にした。
【0016】
それから次に第4の解決手段として、背側マット部分(2)と足側マット部分(4)の下側のベッド台枠(5)に、ベッドが起伏または復帰作動する際、斜めに上下左右の往復運動する夫々のマット部分の底部を、回転部が転がり動きながら支える角度調整式の転動支時点(6)を設けた。
【0017】
そしてまた第5の解決手段として、洗浄湯水吐出装置(7)と乾燥送風装置(8)を備え付け、湯水吐出口と送風吐出口を臀部側マット部分(3)の便座に相当する部分の下側周辺に複数配設した。
【0018】
上記第1の問題解決手段による作用は、臀部側マット部分(3)と折れ曲がるマット部分(10)等を垂直方向に多数の穴の開いた柔軟弾性耐水材質にする事で、開閉部の開閉方法がベッド利用者の臀部皮膚等の痛痒を防ぐための複雑な開閉機構は不要となり、開閉マット部分(12)に嵌合勾配をつけマット底板を鍔状に張り出して便座に相当する部分との嵌合をフイット出来る様になる。そして又、マットの濡れを気にせずに排泄後の身体排泄物出口周辺に向け複数の方向から思い切り洗浄湯水の吐出が可能で、そのうえ臀部周辺のマットにも洗浄湯水を吐出し洗浄する事が出来て洗浄効果は格段に向上する。
【0019】
また、排泄汚水類回収受槽を設ける事により、排泄物洗浄汚水類を受け止めて内壁部を 湯水洗浄しつつ排出口からベッドの外に排出し、状況に応じた汚水類の処理が可能にな る。
【0020】
次に、第2乃至第4の問題解決手段による作用は、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)との連結部が下降作動する事により連動して、臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)の連結部(13)が上昇しマットが起伏して、ベッド上の身体は臀部が低く膝は曲がって排泄に適した姿勢になるので、開閉マット部分(12)を開ければ素早く排泄が出来る様になり排泄漏れの心配は無くなる。
【0021】
そして、第5の問題解決手段による作用は、複数の湯水吐出口を適宜の位置に配設する事により、身体の大小排泄物の出口周辺及び該周辺マットに向けて多方向から洗浄湯水を吐出し排泄物を洗浄除去して後、速やかに乾燥送風して濡れと湿気を取り除いて身体とマットの清潔さを保つ事が出来る。
【発明の効果】
【0022】
上述した様に、本発明による介護用ベッドを使用する事により、被介護者が排泄したいと思った時は、シンプルにマットが起伏し素早く臀部が陥没して背中と大腿部はV字状に、大腿部と脛側は逆V字状に曲がる排泄に適した姿勢になり、排泄後は身体の排泄物出口周辺に向け多方向から周辺のマット諸共に洗浄湯水を思い切り吐出させ排泄物を洗浄して身体とマットを清潔にし、且つ、乾燥させ、就寝というベッド本来の役目を果たせる。
【0023】
また、被介護者にとって煩わしい排泄時に於けるオムツなど下着の、上げ下げ及び脱衣着衣の問題点は、オムツに代えて特許取得済の穴あき介護用パンツを着用すれば解決されるので、これで洗浄機能を備えた排泄の出来る介護用ベッドの普及を妨げる要因は解消される事になり、オムツにまつわる被介護者及び介護関係者の苦痛と負担は無くなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】マットが起伏し開口部分も開口した時の、本発明介護用ベッドの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明を実施するための形態を実施例に基づいて図面を参照にして説明する。
【0026】
臀部側マット部分(3)及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分(10)と、これに連なって該部分を支え保持するのに必要なマットの部分(11)を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部等を除き垂直方向に多数の穴を開け、マットと一体のマット底板もこれに準じた多数の穴が開いている防錆材質のものを採用した。このマット穴の形は、丸形に限らず他の形でも良いし数量や径や形が必ずしも均一または同一でなくても良い。また、開閉マット部分(12)の形は、卵形や楕円形に限らず長方形や台形などでも良い。図1参照。
【0027】
次に、開閉部の下側に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付け、内壁を湯水洗浄しつつ排泄物汚水類を受け止めてベッドの外に排出し、状況に応じて浄化槽や水洗トイレ等に接続出来る様にした。ここの開閉マット部分(12)の開閉方法はマットの柔軟弾性の特性を活かしシンプルに片開きのハッチ式とし、且つ、抜き勾配状の、嵌合勾配を付けマット底板には鍔状の張り出し部を設けて、便座に相当する部分との嵌合をフイットさせる様にし、アクチュエター等で開閉作動させる機構にした。
【0028】
更に、ベッドの起伏及び復帰作動支点(1)を臀部側マット部分(3)の底部に設け、臀部側マット部分(3)を遊具のシ-ソーの状態で両端を交互に下降及び上昇、また、上昇及び下降させる様にした。これにより、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)の連結部を下降作動させると、片端の臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)の連結部(13)は上昇してマット上の被介護者身体は、さながら未だ一人で排泄の出来ない幼児を親が後ろ向きに大腿部を抱えて排泄させる様に、お尻を下げ膝は曲げた排泄体形になり理想に近い排泄姿勢となる。ここの起伏及び復帰作動支点(1)は、臀部側マット部分(3)底部全長の二等分の位置である必要はないし、また、位置移動調整も可能である。図1参照
【0029】
それから、背側マット部分(2)と足側マット部分(4)の下側のベッド台枠(5)に、回転部がマットの底部に接しながら転がり動き支える転動支時点(6)を設けた。そしてベッドの起伏角度を調整出来る様に転動支時点(6)の位置を自動又は手動で移動調整出来る様にした。ベッドの起伏角度は転動支時点(6)を夫々のマット連結部に近付ける程大きくなる。また、ベッドの起伏作動はリンクを用い排泄汚水類回収受槽を跨ぐ方式にした。このベッドの起伏とは、マットの起伏と同じ意味であり、さらに又、ベッド床面の起伏及びマット床面の起伏とも大体同じ意味である。図1参照。
【0030】
そしてまた、ベッドの頭側柵枠(9)の傍に洗浄湯水吐出装置(7)と乾燥送風装置(8)を備え付け、湯水吐出口と送風吐出口を臀部側マット部分(3)の便座に相当する部分の下側周辺に複数配設した。ここの乾燥送風装置は温風と空気風の切り替え式である。図1参照。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明に係る介護用ベッドは、工業的に量産する事が可能であるため、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0032】
1 起伏及び復帰作動支点
2 背側マット部分
3 臀部側マット部分
4 足側マット部分
5 ベッド台枠
6 転動支時点
7 洗浄湯水吐出装置
8 乾燥送風装置
9 ベッド柵枠
10 折れ曲がるマットの部分
11 支え保持するのに必要なマットの部分
12 開閉マット部分
13 臀部側マット部分と足側マット部分の連結部
図1
【手続補正書】
【提出日】2020-10-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明は上記目的を達成するため、臀部側マット部分(3)及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分(10)と、これに連なって該部分を支え折れ曲がり変形圧力等を吸収して保持するために必要なマットの部分(11)を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部などを除いて垂直又は垂直に準ずる方向に多数の穴を開けたマットにし、マットと一体のマット底板にも類似の穴を開けマットを支える様にした。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
そして臀部側マット部分(3)の下側に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付けた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
それから次に第4の解決手段として、背側マット部分(2)と足側マット部分(4)の下側のベッド台枠(5)に、ベッドが起伏または復帰作動する際、斜めに上下左右の往復運動する夫々のマット底板側を、回転部が転がり動きながら支え起伏角度の増減を補助し調整する転動支点(6)装置を設けた。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
そしてまた第5の解決手段として、洗浄湯水吐出装置(7)と乾燥送風装置(8)を備え付け、湯水吐出口と送風吐出口を臀部側マット部分(3)の周辺に複数配設した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
更に、ベッドの起伏及び復帰作動支点(1)を臀部側マット部分(3)の底部に設け、臀部側マット部分(3)を遊具のシーソーの状態で両端を交互に下降及び上昇、また、上昇及び下降させる様にした。これにより、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)の連結部を下降作動させると、片端の臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)の連結部(13)は上昇してマット上の被介護者身体は、さながら未だ一人で排泄の出来ない幼児を親が後ろ向きに大腿部を抱えて排泄させる様に、お尻を下げ膝は曲げた排泄体形になり理想に近い排泄姿勢となる。ここの起伏及び復帰作動支点(1)は、臀部側マット部分(3)底部全長の二等分の位置であっても良いし、また、そうでなくても良い図1参照。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
それから、背側マット部分(2)と足側マット部分(4)の下側のベッド台枠(5)に、回転部がマット底板側に接しながら転がり動き支える転動支点(6)装置を設け、起伏角度の増減を補助調整出来る様にした回転部は単式でも複式であっても良い。また、ベッドの起伏作動はリンクを用い排泄汚水類回収受槽を跨ぐ方式にした。このベッドの起伏とは、マットの起伏と同じ意味であり、ベッド床面の起伏も同様である図1参照。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
1 起伏及び復帰作動支点
2 背側マット部分
3 臀部側マット部分
4 足側マット部分
5 ベッド台枠
6 転動支
7 洗浄湯水吐出装置
8 乾燥送風装置
9 ベッド柵枠
10 折れ曲がるマットの部分
11 支え保持するのに必要なマットの部分
12 開閉マット部分
13 臀部側マット部分と足側マット部分の連結部
【手続補正8】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドが起伏し臀部部分のマットが開閉する排泄の出来る電動式介護用ベッドであって、開閉するマット部分嵌合勾配を付けマット底板に張り出し部を設けており、臀部側マッ ト部分の下側に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付けていて、また、臀部側マット部分及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分と、これに連なって該部分を支え折れ曲がり変形圧力等を吸収し保持するのに必要なマットの部分を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部等一部を除き垂直又は垂直に準ずる方向に多数の穴を開け、マットと一体のマット底板にもこれに類する多数の穴を開けてあり、そして、背側マット部分と臀部側マット部分と足側マット部分の、三つのマット部分からなって連結されているマットの起伏及び復帰作動支点を臀部側マット部分の底部に設け、背側マット部分と臀部側マット部分の連結部を下降及び上昇復帰作動させてマットを起伏する機構にし、また更に、背側マット部分及び足側マット部分の下側のベッド台枠には、ベッドが起伏または復帰作動する際に、夫々のマット底板側を、回転部が転がり動きながら支えて起伏角度の増減を補助し調整する転動支持点装置を設け、なお更に、洗浄湯水吐出装置と乾燥送風装置を備えて臀部側マット部分の周辺に湯水吐出口と送風吐出口を複数配設し、排泄に際してベッド利用者身体の大小排泄物出口周辺及び臀部周辺マットに向け多方向から洗浄湯水を噴射して洗浄し、洗浄後に乾燥送風を身体臀部と臀部周辺マットへ吹き付ける様にしている、臀部側のマットが陥没する排泄洗浄の出来る介護用ベッド。
【手続補正書】
【提出日】2021-06-29
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、開閉部を設けた臀部側マット部分の前側寄りは上向き、後方側は下向きになって、下降し低くなる臀部及び臀部周辺マットを、複数の方向から湯水噴射洗浄する様にした排泄の出来る介護用ベッドに関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
それから次に第4の解決手段として、背側マット部分(2)び足側マット部分(4)下のベッド台枠(5)に、ベッドが起伏または復帰作動する際、夫々のマット部分のマット底板側を回転部が転がり動きながら支え、且つ、マット連結部との距離を変化させてベッド起伏角度の増減を補完作動する転動支持点(6)を設置した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
そしてまた第5の解決手段として、洗浄湯水噴射装置(7)と乾燥送風装置(8)を備えて、湯水吐出口と送風吐出口を臀部側マット部分(3)の周辺に複数配設した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
上記第1の問題解決手段による作用は、臀部側マット部分(3)と折れ曲がるマット部分(10)等を垂直方向に多数の穴の開いた柔軟弾性耐水材質にする事で、マット開閉部の開閉方法がベッド利用の被介護者臀部皮膚等の痛痒を防ぐための複雑な開閉機構は不要となり、開閉マット部分(12)に嵌合勾配を付けマット底板を鍔状に張り出して便座に相当する部分との嵌合を、ぴったり合わす事が出来、そして又、マットの濡れを気にせず排泄後の身体排泄物出口周辺に向け複数の方向から洗浄湯水の噴射が可能で、更に、臀部周辺のマットにも洗浄湯水を噴射し洗浄する事が出来て洗浄効果は格段に向上する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
そして、第5の問題解決手段による作用は、複数の洗浄湯水吐出口及び乾燥送風吐出口を適宜の位置に配置する事により、身体の大小排泄物の出口周辺及び該周辺マットに向けて複数の方向から洗浄湯水を噴射し排泄物を洗浄除去して後、速やかに乾燥風を送風して濡れと湿気を取り除いて身体とマットの清潔さを保つことが出来る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
上述した様に、本発明による介護用ベッドを使用する事により、被介護者が排泄したいと思った時は、シンプルにベッドが起伏して臀部マット部分(3)の前方は上向き、後方は下向きに傾いて下降し、背中と大腿部はV字状に大腿部と脛側は逆V字状に曲がる排泄に適した姿勢になり、また、臀部の位置が低く傾斜する事で洗浄湯水を吹き付ける的が狙い易く、また湯水噴射洗浄後の汚れた湯水等飛沫も重力に従い下方に落下し易くなるので排泄後は身体の排泄物出口周辺に向け複数の方向からマットの濡れを気にせずに、周辺のマット諸共に洗浄湯水を噴射させ排泄物を洗浄し乾燥させて身体とマットを清潔に保ち寝具本来の役目を果たせる様になる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
それから、背側マット部分(2)と足側マット部分(4)下のベッド台枠(5)は、ベッドが起伏または復帰作動する際に夫々のマット底板側を回転部が転がり動きながら支え、且つ、マット連結部との距離を変化させてベッド起伏角度の増減を補完作動する転動支持点(6)を設置して、リンク及びコの字型材を用い排水汚水類回収受槽を跨いで作動させる様にし一個のアクチュエターでベッドの起伏作動と連動させる様にした。このベッドの起伏とは、マットの起伏及びベッド床面の起伏と同じ意味である。図1参照。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
そしてまた、ベッドの頭側柵枠(9)の傍に洗浄湯水噴射装置(7)と、温度調整が出来る乾燥送風装置(8)を備え付け、湯水吐出口と送風吐出口を臀部側マット部分(3)の周辺に複数配設した。図1参照。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
1 起伏及び復帰作動支点
2 背側マット部分
3 臀部側マット部分
4 足側マット部分
5 ベッド台枠
6 転動支持点
7 洗浄湯水噴射装置
8 乾燥送風装置
9 ベッド柵枠
10 折れ曲がるマットの部分
11 支え保持するのに必要なマットの部分
12 開閉マット部分
13 臀部側マット部分と足側マット部分の連結部
【手続補正11】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドが起伏し臀部部分のマットが開閉する排泄の出来る電動式介護用ベッドであって、開閉するマット部分に嵌合勾配を付けマット底板に張り出し部を設けており、臀部側マット部分の下に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付けていて、また、臀部側マット部分及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分と、これに連なって該部分を支え折れ曲がり変形圧力等を吸収し保持するのに必要なマットの部分を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部等一部を除き垂直又は垂直に準ずる方向に多数の穴を開け、マットと一体のマット底板にもこれに類する多数の穴を開けてあり、そして、背側マット部分と臀部側マット部分と足側マット部分の、三つのマット部分からなって連結されているマットの起伏及び復帰作動支点を臀部側マット部分の底部に設け、背側マット部分と臀部側マット部分の連結部を下降及び上昇復帰作動させてベッドを起伏する機構にし、また更に、背側マット部分及び足側マット部分の下のベッド台枠には、ベッドが起伏または復帰作動する際に、夫々のマット部分のマット底板側を回転部が転がり動きながら支え、マット連結部との距離を変化させてベッド起伏角度の増減を補完作動する転動支持点を設置してあり、なお更に、洗浄湯水噴射装置と乾燥送風装置を備えて臀部側マット部分の周辺に湯水吐出口と送風吐出口を複数配設し、排泄に際してベッド上の被介護者身体の大小排泄物出口周辺及び臀部周辺マットに向けて複数の方向から洗浄湯水を噴射して洗浄し、且つ、洗浄後に乾燥送風を身体臀部と臀部周辺マットへ吹き付ける様にしている、臀部側マット部分の後方が下降する排泄洗浄の出来る介護用ベッド。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、ベッドが椅子状になり足側マットの床面に近い部分が折れてL型に変化し、臀部部分のマットが開閉して便座になる洗浄機能を備えたトイレ付き介護用ベッドは、提案して15年以上なるが、被介護者故のオムツなど下着の上げ下げの難しさや、排泄姿勢や洗浄効果不足や、厚みの有るマットの開閉方法の問題点が改善されないまま今日に至り、未だ広く普及するには至ってない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また第2の解決手段として、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)の三つのマット部分からなって連なるマットの起伏及び復帰作動支点(1)を、臀部側マット部分(3)の底部に設けた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
さらに第3の解決手段として、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)とが並び接するマットの屈曲部を下降及び上昇復帰作動させる機構にした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
それから次に第4の解決手段として、背側マット部分(2)及び足側マット部分(4)下方のベッド台枠(5)側に、ベッドが起伏または復帰作動する際、背側及び足側夫々のマット部分のマット底板側を回転部が転がり動きながら支え、且つ、臀部側マット部分(3)と背側及び足側マット部分とが接する夫々のマット屈曲部との距離を変化させてベッド起伏角度の増減を補完作動する転動支持点(6)を設置した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
次に、第2乃至第4の問題解決手段による作用は、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)とが接するマットの屈曲部が下降作動する事により連動して、臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)とが接するマットの屈曲部(13)が上昇し、足側マット部分は下降し床面に近い側の部分はL型に変化して、ベッド上の身体は臀部が低く膝は曲がって足を踏ん張れる排泄に適した姿勢になるので、開閉マット部分(12)を開ければ素早く排泄が出来る様になり排泄漏れの心配は無くなる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
更に、ベッドの起伏及び復帰作動支点(1)を臀部側マット部分(3)の底部に設け、臀部側マット部分を遊具のシーソーの状態で両端を交互に下降及び上昇、また、上昇及び下降させる様にした。これにより、背側マット部分(2)と臀部側マット部分(3)とが並び接するマットの屈曲部を下降作動させると、反対に臀部側マット部分(3)と足側マット部分(4)とが接するマットの屈曲部(13)上昇して足側マット部分は下降しL型に変化してベッド上の被介護者身体は、さながら未だ一人で排泄の出来ない幼児を親が後ろ向きに大腿部を抱えて排泄させる様に、お尻を下げ膝は曲げた排泄体形になり理想に近い排泄姿勢となる。ここの起伏及び復帰作動支点(1)は、臀部側マット部分(3)底部全長の二等分の位置であっても良いし、また、そうでなくても良い。図1参照。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
それから、背側マット部分(2)と足側マット部分(4)下方のベッド台枠(5)側には、ベッドが起伏または復帰作動する際に背側及び足側マット部分夫々のマット底板側を回転部が転がり動きながら支え、且つ、臀部側マット部分(3)と背側及び足側マット部分とが接する夫々のマット屈曲部との距離を変化させてベッド起伏角度の増減を補完作動する転動支持点(6)を設置して、リンク及びコの字型材を用い排水汚水類回収受槽を跨いで作動させる様にし、一個のアクチュエターでベッドの起伏作動と連動させる様にした。このベッドの起伏とは、マットの起伏及びベッド床面の起伏またはマット床面の起伏と同じ意味である。図1参照。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
1 起伏及び復帰作動支点
2 背側マット部分
3 臀部側マット部分
4 足側マット部分
5 ベッド台枠
6 転動支持点
7 洗浄湯水噴射装置
8 乾燥送風装置
9 ベッド柵枠
10 折れ曲がるマットの部分
11 支え保持するのに必要なマットの部分
12 開閉マット部分
13 臀部側マット部分と足側マット部分とが接するマットの屈曲部
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背中側のマットが起きて足側のマットは下降してL型になる既存の、ベッドが起伏し臀部部分のマットが開閉する排泄の出来る電動式介護用ベッドであって、開閉するマット部分には嵌合勾配を付けてマット底板に張り出し部を設けており、臀部側マット部分の下方に洗浄湯水飛散防止を兼ねる排出口を設けた排泄汚水類回収受槽を備え付けていて、また、臀部側マット部分及びベッド起伏時に折れ曲がるマットの部分と、これに連なって該部分を支え折れ曲がり変形圧力等を吸収し保持するのに必要なマットの部分を、柔軟弾性耐水材質にして外周及び掛け止め固定部等一部を除き垂直又は垂直に準ずる方向に多数の穴を開け、マットと一体のマット底板にも多くの穴を開けてあり、そして、背側マット部分と臀部側マット部分と足側マット部分の、三つのマット部分からなって連なるマットの、起伏及び復帰作動支点を臀部側マット部分の底部に設け、背側マット部分と臀部側マット部分とが並び接するマットの屈曲部を、下降及び上昇復帰作動させてベッドを起伏する機構にし、また更に、背側マット部分及び足側マット部分の下方のベッド台枠側には、ベッドが起伏または復帰作動する際に、背側及び足側夫々のマット部分のマット底板側を回転部が転がり動きながら支え、臀部側マット部分と背側及び足側マット部分とが並び接する夫々のマット屈曲部との距離を変化させてベッド起伏角度の増減を補完作動する転動支持点を設置してあり、なお更に、洗浄湯水噴射装置と乾燥送風装置を備えて臀部側マット部分の周辺に湯水吐出口と送風吐出口を複数配設し、排泄に際してはベッド上の被介護者身体の大小排泄物出口周辺及び臀部周辺のマットに向けて複数の方向から洗浄湯水を噴射して洗浄し、且つ、洗浄後に乾燥送風を身体臀部と臀部周辺のマットへ吹き付ける様にしている、臀部側マット部分の後方が下降する排泄洗浄の出来る介護用ベッド。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1