(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022144344
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】脆性板の加工装置および脆性板の加工方法
(51)【国際特許分類】
B24B 7/02 20060101AFI20220926BHJP
B24B 49/10 20060101ALI20220926BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20220926BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
B24B7/02
B24B49/10
B24B49/12
H01L21/304 621E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021045291
(22)【出願日】2021-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000174220
【氏名又は名称】坂東機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】坂東 和明
【テーマコード(参考)】
3C034
3C043
5F057
【Fターム(参考)】
3C034BB73
3C034BB92
3C034CA12
3C043BA01
3C043BA16
3C043CC04
3C043DD02
3C043DD04
3C043DD05
3C043DD06
5F057AA34
5F057BA30
5F057BB03
5F057BB09
5F057BB40
5F057CA16
5F057DA17
5F057GB02
5F057GB03
5F057GB31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置および脆性板の加工方法を提供する。
【解決手段】脆性板2の加工装置1は、脆性板2を保持するテーブル4と、テーブル4に保持された脆性板2の外周縁5を加工する加工ホイール6を有した加工ヘッド7と、脆性板2に対する加工ホイール6の軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部8と、測定部8が測定した加工ホイール6の軸心方向における位置ずれ量に基づいて加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれを補正し、位置ずれが補正された加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる制御部9とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備えたことを特徴とする脆性板の加工装置。
【請求項2】
前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に先端部を備えた軸部材を有する回転手段とを備え、
前記測定部は、前記軸部材をその軸周りにおける第一の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が第一の周り方向に回転して前記加工ホイールの前記加工面に接触した第一の位置を測定し、前記軸部材を前記第一の周り方向とは逆方向である第二の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が第二の周り方向に回転して前記加工ホイールの前記加工面に接触した第二の位置を測定し、
前記制御部は、所定の加工基準位置から前記第一の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第一の距離を算出し、前記所定の加工基準位置から前記第二の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第二の距離を算出し、前記第一の距離及び前記第二の距離に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせることを特徴とする請求項1に記載の脆性板の加工装置。
【請求項3】
脆性板の加工装置は、前記測定部による第一の位置及び第二の位置の測定と、前記制御部による前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれの補正とを交互に複数回繰り返し、前記位置ずれが複数回補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせることを特徴とする請求項2に記載の脆性板の加工装置。
【請求項4】
前記回転手段が、トルクを制御するサーボモータであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の脆性板の加工装置。
【請求項5】
前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射して加工面を測定するレーザー測定手段とを備え、
前記制御部は、レーザー測定手段が測定した測定値に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における所定の加工基準位置からの位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における所定の加工基準位置からの位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせることを特徴とする請求項1に記載の脆性板の加工装置。
【請求項6】
前記レーザー測定手段は、前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射した状態で、前記加工ホイールと前記レーザー測定手段とのうちの少なくとも一方が該加工ホイールの軸心方向の一方から他方に向かって移動することにより、前記加工ホイールの加工面を測定し、
前記制御部は、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせることを特徴とする請求項5に記載の脆性板の加工装置。
【請求項7】
前記レーザー測定手段は、前記加工ホイールの軸心方向における加工面の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイールの加工面を測定し、
前記制御部は、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせることを特徴とする請求項5に記載の脆性板の加工装置。
【請求項8】
脆性板の加工装置が、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備えている脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法であって、
前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定工程と、
前記測定工程で測定した前記位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正する補正工程と、
前記補正工程後の前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程と、を備えたことを特徴とする脆性板の加工方法。
【請求項9】
脆性板の加工装置が、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備え、前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に先端部を備えた軸部材を有する回転手段とを備えた脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法であって、
前記軸部材を所定の位置に合わせる位置合わせ工程と、
前記軸部材をその軸周りにおける第一の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が接触した前記加工ホイールの前記加工面上の第一の位置を測定する第一の測定工程と、
前記軸部材を前記第一の周り方向とは逆方向である第二の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が接触した前記加工ホイールの前記加工面上の第二の位置を測定する第二の測定工程と、
所定の加工基準位置から前記第一の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第一の距離を算出し、前記所定の加工基準位置から前記第二の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第二の距離を算出し、前記第一の距離及び前記第二の距離に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する算出工程と、
前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正する補正工程と、
補正工程後の前記位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程と、を備えたことを特徴とする脆性板の加工方法。
【請求項10】
前記第一の測定工程と、前記第二の測定工程と、前記算出工程と、前記補正工程とを複数回繰り返し、前記位置ずれが複数回補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせることを特徴とする請求項9に記載の脆性板の加工方法。
【請求項11】
脆性板の加工装置が、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備え、前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射して加工面を測定するレーザー測定手段とを備えた脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法であって、
前記レーザー測定手段を所定の位置に合わせる位置合わせ工程と、
前記加工ホイールの加工面にレーザー測定手段のレーザー光を照射して、前記加工ホイールの加工面を測定する測定工程と、
レーザー測定手段が測定した測定値に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する算出工程と、
前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正する補正工程と、
補正工程後の前記位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程と、を備えたことを特徴とする脆性板の加工方法。
【請求項12】
前記測定工程は、前記レーザー測定手段が前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射した状態で、前記加工ホイールと前記レーザー測定手段とのうちの少なくとも一方が該加工ホイールの軸心方向の一方から他方に向かって移動することにより、前記加工ホイールの加工面を測定し、
前記算出工程は、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出することを特徴とする請求項11に記載の脆性板の加工方法。
【請求項13】
前記測定工程は、前記レーザー測定手段により、前記加工ホイールの軸心方向における加工面の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイールの加工面を測定し、
前記算出工程は、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出することを特徴とする請求項11に記載の脆性板の加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用、液晶テレビ等の液晶パネル用、太陽電池用、家具用及び建築用等の脆性板において、例えば、矩形状の脆性板の外周縁を研削若しくは研磨又は研削及び研磨(以下、加工という)する脆性板の加工装置および脆性板の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばガラス板の研削装置は、例えば、研削ホイールを電動モータの作動により回転させながらガラス板の周縁に当接させて、当該ガラス板を研削するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示のガラス板の研削装置では、研削ホイール交換時などにガラス研削位置と研削ホイール位置とを合わせる方法として、研削ホイール制作時に研削ホイール取付面から研削ホイール溝の基準位置までの寸法を手動で合わせるようにしていたが、この方法だとガラス板を加工した時に微妙に加工形状がずれることがあり、その一回目のガラス板の加工形状を見て研削ホイール位置を再度調整するという方法をとっており、ガラス板に対する研削ホイールの位置合わせに時間がかかり、全体としてガラス板の加工の効率が悪くなっている。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、脆性板の加工前に加工ホイールの位置ずれ量を自動で測定し、前記位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの位置ずれを自動で補正し、前記加工ホイールの位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせるため、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置および脆性板の加工方法を提供するところにある。
【0006】
本発明の他の目的は、脆性板の加工前に加工ホイールの位置ずれ量を自動で測定し、前記位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの位置ずれを自動で補正し、これら測定と補正とを交互に複数回繰り返すことにより、前記加工ホイールの位置ずれを自動で更に精度よく補正し、前記加工ホイールの位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせるため、前記加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置および脆性板の加工方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の第1の特徴は、脆性板の加工装置が、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備えたことにある。
【0008】
第1の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の一例としては、前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に先端部を備えた軸部材を有する回転手段とを備え、
前記測定部が、前記軸部材をその軸周りにおける第一の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が第一の周り方向に回転して前記加工ホイールの前記加工面に接触した第一の位置を測定し、前記軸部材を前記第一の周り方向とは逆方向である第二の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が第二の周り方向に回転して前記加工ホイールの前記加工面に接触した第二の位置を測定し、
前記制御部が、所定の加工基準位置から前記第一の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第一の距離を算出し、前記所定の加工基準位置から前記第二の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第二の距離を算出し、前記第一の距離及び前記第二の距離に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる。
【0009】
第1の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の他の一例としては、脆性板の加工装置が、前記測定部による第一の位置及び第二の位置の測定と、前記制御部による前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれの補正とを交互に複数回繰り返し、前記位置ずれが複数回補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる。
【0010】
第1の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の他の一例としては、前記回転手段が、トルクを制御するサーボモータである。
【0011】
第1の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の他の一例としては、前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射して加工面を測定するレーザー測定手段とを備え、
前記制御部が、レーザー測定手段が測定した測定値に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における所定の加工基準位置からの位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における所定の加工基準位置からの位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる。
【0012】
第1の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の他の一例としては、前記レーザー測定手段が、前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射した状態で、前記加工ホイールと前記レーザー測定手段とのうちの少なくとも一方が該加工ホイールの軸心方向の一方から他方に向かって移動することにより、前記加工ホイールの加工面を測定し、
前記制御部が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と、所定の加工基準位置とに基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる。
【0013】
第1の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の他の一例としては、前記レーザー測定手段が、前記加工ホイールの軸心方向における加工面の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイールの加工面を測定し、
前記制御部が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と、所定の加工基準位置とに基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる。
【0014】
前記課題を解決するための本発明の第2の特徴は、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備えている脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法であって、
脆性板の加工方法が、
前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定工程と、
前記測定工程で測定した前記位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正する補正工程と、
前記補正工程後の前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程と、を備えている。
【0015】
前記課題を解決するための本発明の第3の特徴は、脆性板の加工装置が、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備え、前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に先端部を備えた軸部材を有する回転手段とを備えた脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法であって、
脆性板の加工方法が、
前記軸部材を所定の位置に合わせる位置合わせ工程と、
前記軸部材をその軸周りにおける第一の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が接触した前記加工ホイールの前記加工面上の第一の位置を測定する第一の測定工程と、
前記軸部材を前記第一の周り方向とは逆方向である第二の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が接触した前記加工ホイールの前記加工面上の第二の位置を測定する第二の測定工程と、
所定の加工基準位置から前記第一の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第一の距離を算出し、前記所定の加工基準位置から前記第二の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第二の距離を算出し、前記第一の距離及び前記第二の距離に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する算出工程と、
前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正する補正工程と、
補正工程後の前記位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程と、を備えている。
【0016】
第3の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の一例としては、脆性板の加工方法が、前記第一の測定工程と、前記第二の測定工程と、前記算出工程と、前記補正工程とを複数回繰り返し、前記位置ずれが複数回補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる。
【0017】
前記課題を解決するための本発明の第4の特徴は、脆性板の加工装置が、脆性板を保持するテーブルと、前記テーブルに保持された前記脆性板の外周縁を加工する加工ホイールを有した加工ヘッドと、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定部と、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる制御部とを備え、前記測定部が、取付板と、前記加工ホイールの軸心に直交する第一の方向において前記取付板に対して相対移動自在に設けられている移動台と、前記移動台を前記第一の方向に移動させる移動手段と、前記移動台に設けられていると共に前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射して加工面を測定するレーザー測定手段とを備えた脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法であって、
脆性板の加工方法が、
前記レーザー測定手段を所定の位置に合わせる位置合わせ工程と、
前記加工ホイールの加工面にレーザー測定手段のレーザー光を照射して、前記加工ホイールの加工面を測定する測定工程と、
レーザー測定手段が測定した測定値に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する算出工程と、
前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正する補正工程と、
補正工程後の前記位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程と、を備えている。
【0018】
第4の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の一例としては、前記測定工程が、前記レーザー測定手段が前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射した状態で、前記加工ホイールと前記レーザー測定手段とのうちの少なくとも一方が該加工ホイールの軸心方向の一方から他方に向かって移動することにより、前記加工ホイールの加工面を測定し、
前記算出工程が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する。
【0019】
第4の特徴を有した本発明の脆性板の加工装置の他の一例としては、前記測定工程が、前記レーザー測定手段により、前記加工ホイールの軸心方向における加工面の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイールの加工面を測定し、
前記算出工程が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する。
【発明の効果】
【0020】
第1の特徴を有した脆性板の加工装置によれば、前記測定部が、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定し、前記制御部が、前記測定部が測定した前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて該加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせるので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置を提供することができる。
【0021】
第1の特徴を有した一の脆性板の加工装置によれば、前記制御部が、所定の加工基準位置から前記第一の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第一の距離を算出し、前記所定の加工基準位置から前記第二の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第二の距離を算出し、前記第一の距離及び前記第二の距離に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせるので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置を提供することができる。
【0022】
第1の特徴を有した他の一の脆性板の加工装置によれば、前記測定部による第一の位置及び第二の位置の測定と、前記制御部による前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれの補正とを交互に複数回繰り返すことにより、前記加工ホイールの位置ずれを自動で更に精度よく補正し、前記加工ホイールの位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせるため、前記加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置を提供することができる。
【0023】
第1の特徴を有した他の一の脆性板の加工装置によれば、回転手段が、トルクを制御するサーボモータであるので、前記軸部材の前記先端部が加工面に接触した位置において、回転手段の回転(角度)を制御し、確実に止めることができ、而して、前記加工ホイールの位置ずれ量を更に精確に測定することができ、前記加工ホイールの位置ずれを精度よく補正することができる。
【0024】
第1の特徴を有した他の一の脆性板の加工装置によれば、前記制御部が、レーザー測定手段が測定した測定値に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における所定の加工基準位置からの位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における所定の加工基準位置からの位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせるので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置を提供することができる。
【0025】
第1の特徴を有した他の一の脆性板の加工装置によれば、前記レーザー測定手段が、前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射した状態で、前記加工ホイールと前記レーザー測定手段とのうちの少なくとも一方が該加工ホイールの軸心方向の一方から他方に向かって移動することにより、前記加工ホイールの加工面を測定し、前記制御部が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせるので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置を提供することができる。
【0026】
第1の特徴を有した他の一の脆性板の加工装置によれば、前記レーザー測定手段が、前記加工ホイールの軸心方向における加工面の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイールの加工面を測定し、前記制御部が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出し、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正し、前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせるので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工装置を提供することができる。
【0027】
第2の特徴を有した脆性板の加工方法によれば、脆性板の加工方法が、前記脆性板に対する前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を測定する測定工程と、前記測定工程で測定した前記位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正する補正工程と、前記補正工程後の前記位置ずれが補正された加工ホイールに前記脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程とを備えているので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工方法を提供することができる。
【0028】
第3の特徴を有した脆性板の加工方法によれば、脆性板の加工方法が、前記軸部材を所定の位置に合わせる位置合わせ工程と、前記軸部材をその軸周りにおける第一の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が接触した前記加工ホイールの前記加工面上の第一の位置を測定する第一の測定工程と、前記軸部材を前記第一の周り方向とは逆方向である第二の周り方向に回転させて前記先端部を前記加工ホイールの前記加工面に接触させ、前記先端部が接触した前記加工ホイールの前記加工面上の第二の位置を測定する第二の測定工程と、所定の加工基準位置から前記第一の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第一の距離を算出し、前記所定の加工基準位置から前記第二の位置までの前記加工ホイールの軸心方向における第二の距離を算出し、前記第一の距離及び前記第二の距離に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する算出工程と、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向の位置ずれを補正する補正工程と、補正工程後の前記位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程とを備えているので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工方法を提供することができる。
【0029】
第3の特徴を有した一の脆性板の加工方法によれば、脆性板の加工方法が、前記第一の測定工程と、前記第二の測定工程と、前記算出工程と、前記補正工程とを複数回繰り返し、前記加工ホイールの位置ずれを自動で更に精度よく補正でき、前記位置ずれが複数回補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせるため、前記加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工方法を提供することができる。
【0030】
第4の特徴を有した脆性板の加工方法によれば、脆性板の加工方法が、前記レーザー測定手段を所定の位置に合わせる位置合わせ工程と、前記加工ホイールの加工面にレーザー測定手段のレーザー光を照射して、前記加工ホイールの加工面を測定する測定工程と、レーザー測定手段が測定した測定値に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出する算出工程と、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量に基づいて前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれを補正する補正工程と、補正工程後の前記位置ずれが補正された前記加工ホイールに脆性板の外周縁の加工を行わせる加工工程とを備えているので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工方法を提供することができる。
【0031】
第4の特徴を有した一の脆性板の加工方法によれば、前記測定工程が、前記レーザー測定手段が前記加工ホイールの加工面にレーザーを照射した状態で、前記加工ホイールと前記レーザー測定手段とのうちの少なくとも一方が該加工ホイールの軸心方向の一方から他方に向かって移動することにより、前記加工ホイールの加工面を測定し
前記算出工程が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出するので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工方法を提供することができる。
【0032】
第4の特徴を有した他の一の脆性板の加工方法によれば、前記測定工程が、前記レーザー測定手段により、前記加工ホイールの軸心方向における加工面の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイールの加工面を測定し、
前記算出工程が、前記レーザー測定手段が測定した前記第一の方向における前記レーザー測定手段から前記加工ホイールの加工面までの距離が最大となる位置と所定の加工基準位置とに基づいて、前記加工ホイールの軸心方向における位置ずれ量を算出するので、脆性板と加工ホイール溝との手作業による位置合わせを何度も試験することなく、加工ホイール交換後の手動による脆性板に対する加工ホイールの位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率が高い脆性板の加工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は、一例として示す脆性板の加工装置の正面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す脆性板の加工装置の一部省略平面説明図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す脆性板の加工装置の一部省略左側面説明図である。
【
図4】
図4は、
図1に示す脆性板の加工装置の加工ヘッドの説明図である。
【
図5】
図5は、
図1に示す脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、
図1に示す脆性板の加工装置の測定部の動作説明図である。
【
図7】
図7は、
図1に示す脆性板の加工装置の軸部材の動作説明図である。
【
図8】
図8は、
図1に示す脆性板の加工装置の軸部材の測定動作説明図である。
【
図9】
図9は、他の一例として示す脆性板の加工装置の正面図である。
【
図10】
図10は、
図9に示す脆性板の加工装置を用いた脆性板の加工方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。なお、本発明はこれら実施例に何等限定されないのである。
【0035】
一例として示す脆性板の加工装置1の正面図である
図1等に添付の図面を参照し、本発明にかかる脆性板の加工装置の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、
図2は、脆性板の加工装置1の一部省略平面説明図であり、
図3は、脆性板の加工装置1の一部省略左側面説明図であり、
図4は、脆性板の加工装置1の加工ヘッド7の説明図であり、
図5は、脆性板の加工装置1を用いた脆性板の加工方法を示すフローチャートである。
図6は、脆性板の加工装置1の測定部8の動作説明図であり、
図7は、脆性板の加工装置1の軸部材97の動作説明図であり、
図8は、脆性板の加工装置1の軸部材97の測定動作説明図であり、
図1では、脆性板の加工装置1の上流側、例えば、脆性板の搬入部、スクライブ、折割部等の図示を省略しており、
図2では、基台3の横支持枠13及び加工ヘッド7等の図示を省略しており、
図3では、テーブル4及び加工ヘッド7等の図示を省略している。
図1では、脆性板2の搬送方向をX軸方向、上下方向をZ軸方向、X軸方向及びZ軸方向に直交する方向をY軸方向で示す。
【0036】
図1から
図3において、一例として示す脆性板の加工装置1は、基台3と、基台3に設けられていると共にXY平面で規定される所定の面積を有した長方形平板状の脆性板2を下面から保持するテーブル4と、テーブル4に保持された脆性板2の外周縁5を加工する加工ホイール6を有した加工ヘッド7と、脆性板2に対する加工ホイール6の軸心方向であると共にXY平面に直交するZ軸方向における位置ずれ量Δを測定する測定部8と、測定部8が測定した加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δに基づいて加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれを補正し、位置ずれが補正された加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる制御部9とを備えている。
【0037】
本例において、例えば、脆性板2は、自動車用、液晶テレビ等の液晶パネル用、太陽電池用、家具用及び建築用の脆性を有した板であればよく、脆性板2の種類は多種多様であり、脆性板2は、ガラス板、炭化珪素板、シリコン基板等などであってもよい。
【0038】
本例において、脆性板2は長方形平板状であるが、これに代えて、脆性板2は、楕円形、円形、多角形、正方形、矩形等のいずれの形状であってもよく、また、脆性板2は、所定の面積、所定の厚みを有していればよい。
【0039】
基台3は、地面10に載置される本体11と、本体11の上面であって脆性板2の搬送方向であるX軸方向の両端部に立設された一対の門形の枠12と、前記一対の門形の枠12に架設されていると共にX軸方向に延びる横支持枠13とを備えている。
【0040】
本体11の上面には、テーブル4が設けられ、一対の門形の枠12のうちの一方の門形の枠12Aには、測定部8が設けられ、そして、横支持枠13には、加工ヘッド7が設けられている。
【0041】
テーブル4は、脆性板2の下面から吸着保持する複数の吸盤21と、複数の吸盤21が載置される吸盤台22と、吸盤台22をX軸方向に直行するY軸方向に案内移動させるY軸移動手段23と、Y軸移動手段23に電気的に接続されているケーブルベア(登録商標)24とを備えている。
【0042】
本例では、脆性板2は、複数の吸盤21により支持されているが、これに代えて、脆性板2は、一つの吸盤21で支持されてもよい。
【0043】
Y軸移動手段23は、Y軸方向に延びていると共にY軸方向に互いに平行に敷設された2本のガイドレール25と、ガイドレール25の夫々にY軸方向に移動自在に装着されていると共に吸盤台22の下面に取付けられているスライドブロック26と、吸盤台22の下面に固着されたナット(図示せず)に螺合されていると共に一対のガイドレール25間に設けられた送りネジ27と、送りネジ27を回転させるY軸制御モータ(図示せず)とを備えている。
【0044】
吸盤台22は、Y軸制御モータの作動により送りネジ27が回転させられて、Y軸方向に移動する。
【0045】
加工ヘッド7を
図4(a)から
図4(c)を参照し、詳細を説明する。なお、
図4(a)は加工ヘッド7の一部省略正面図であり、
図4(b)は、加工ヘッド7の一部省略側面図であり、
図4(c)は、加工ヘッド7の一部省略平面図である。
【0046】
加工ヘッド7は、脆性板2の外周縁5を加工するペンシルエッジ型の加工ホイール6と、Z軸方向における下端に加工ホイール6が装着されていると共に加工ホイール6を軸心C1中心として回転させる出力回転軸を有した回転手段31と、加工ホイール6の脆性板2に対する切り込み量を調節する切り込み量調節手段32と、加工ホイール6をX軸方向に移動させるX軸移動手段33と、加工ホイール6をZ軸方向に移動させるZ軸移動手段34と、加工ホイール6を軸心C2中心として旋回させる旋回軸35を有した旋回手段36と、旋回手段36の旋回軸35の下端部37の旋回軸ホルダー38に取付けられている基台39とを備えている。
【0047】
加工ホイール6は、円盤状の本体41と、ダイヤモンド砥粒等を含んでいる加工面42とを備えている。また、加工ホイール6は、脆性板2を加工面42で研削若しくは研磨又は研削及び研磨(以下、加工という)する。
【0048】
加工ヘッド7と脆性板2とは、制御部9により数値制御されてXY平面座標系を移動し、加工ホイール6が脆性板2の外周縁5に対して常に法線方向を向くように角度制御されつつ、脆性板2の外周を回り、脆性板2の外周縁5の加工を行う。
【0049】
回転手段31は、Z軸方向における下端45に加工ホイール6が取り付けられた出力回転軸46を有したスピンドルモータであり、スピンドルモータの駆動により出力回転軸46の回転軸心C1を中心として加工ホイール6を回転軸心C1の軸周りのR1方向に回転させる。
【0050】
切り込み量調節手段32は、基台39に取り付けられていると共にX軸方向に延びて互いに平行に敷設された2本の切り込みスライド51と、切り込みスライド51の夫々にX軸方向に相対移動自在に装着されているX軸方向スライド台52と、X軸方向スライド台52に固着されたナット53に螺合されている送りネジ54と、送りネジ54に取り付けられた切り込みギヤー55と、切り込みギヤー55に噛み合う切り込みギヤー56を有していると共にブラケット57を介して基台39に取り付けられた切り込み量を調節する切り込みサーボモータ58とを備えている。
【0051】
制御部9は、切り込みサーボモータ58を作動させ、切り込みギヤー55及び切り込みギヤー56を介して送りネジ54を回転させ、X軸方向スライド台52をX軸方向に移動させ、加工ホイール6の脆性板2に対する切り込み量を調節する。
【0052】
加工ホイール6は、切り込み量調節手段32の調整により、その周端面(加工面42)が旋回軸35の回転軸心C2に一致されるようになっている。
【0053】
X軸移動手段33は、加工ヘッド7が取り付けられているX軸移動台61と、横支持枠13の側面62に取り付けられたX軸方向に平行に延びた一対のガイドレール63と、一対のガイドレール63に滑動自在に嵌合されていると共にX軸移動台61の裏面に固着されたスライダ(図示せず)と、X軸移動台61に取り付けられたナット(図示せず)と、一対のガイドレール63間に設けられていると共にナットが螺合している送りネジ64と、送りネジ64が軸受65を介して連結されている出力回転軸66を有したX軸サーボモータ67とを備えている。
【0054】
加工ヘッド7は、X軸移動手段33によってX軸方向にX軸移動台61と共に一体となって直動するようになっており、X軸移動台61のX軸方向の直動は、X軸サーボモータ67の駆動により軸受65を介して送りネジ64を回転させ、X軸移動台61がX軸方向に移動する。
【0055】
Z軸移動手段34は、X軸方向スライド台52に取り付けられていると共にZ軸方向に延びて互いに平行に敷設された2本のガイドレール71と、ガイドレール71の夫々に移動自在に装着されていると共にX軸方向スライド台52に対してZ軸方向に相対移動自在に取付けられたZ軸方向スライド台72と、X軸方向スライド台52に固着されたナット73に螺合されている送りネジ74と、送りネジ74連結されたギヤーボックス75と、ギヤーボックス75に連結された出力回転軸76を有した加工ホイール6のZ軸方向の位置を調節するZ軸サーボモータ77とを備えている。
【0056】
制御部9は、Z軸サーボモータ77を作動させ、送りネジ74を回転させ、Z軸方向スライド台72をZ軸方向に移動させ、加工ホイール6をZ軸方向に移動させる。
【0057】
加工ホイール6は、Z軸移動手段34の調整により、軸心方向における位置ずれが補正される。
【0058】
旋回手段36は、加工ヘッド7を軸心C2周りで回転させる旋回サーボモータ81と、旋回サーボモータ81の出力回転軸に連結されたギヤーボックス82と、ギヤーボックス82の回転ギヤー83に噛み合わされた回転ギヤー84を有した旋回軸35と、旋回軸35を回動自在に保持するベアリングケース85とを備えている。
【0059】
旋回手段36は、X軸移動するX軸移動台61に取付けられ、旋回軸35は、その軸心C2がXY平面座標系、つまり、脆性板2の上面に直交して組込まれている。
【0060】
加工ヘッド7は、旋回手段36の旋回軸35に基台39を介して取付けられ、旋回軸35と一体となって、かつ旋回軸35の軸心C2を中心として軸心C2の軸周りR2方向に角度制御され水平回動する。
【0061】
測定部8は、一対の枠12のうちの一方の枠12Aの側面に取り付けられた取付板91と、取付板91にZ軸方向に移動自在に取り付けられたZ軸移動台92と、Z軸移動台92をZ方向に移動させるZ軸移動手段93と、取付板91に対してX軸方向に移動自在に取り付けられているX軸移動台94と、X軸移動台94を加工ホイール6の軸心C1に対して直交する第一の方向としてのX軸方向に移動させるX軸移動手段95と、X軸移動台94に設けられていると共に先端部96を有した軸部材97を有した回転手段98と、加工ホイール6の加工面44の位置を計測する位置計測センサ99とを備えている。
【0062】
Z軸移動台92は、基台101と、基台101に取付けられていると共にZ軸方向における一端102からY軸方向に延延びるフランジ部103を有したプレート104と、フランジ部103のY軸方向における先端部105が嵌合する溝106を有した板部107とを備えている。
【0063】
プレート104は、本例では、フランジ部103がZ軸方向における一端102に一体的に形成されている。
【0064】
Z軸移動手段93は、Z軸方向に延びていると共に互いに平行に敷設された1本のガイドレール(図示せず)と、ガイドレール(図示せず)の夫々にZ軸方向に移動自在に装着されていると共にZ軸移動台92に取付けられているスライドブロック(図示せず)と、Z軸移動台92の下面に固着されたナット(図示せず)に螺合されている送りネジ(図示せず)と、送りネジを回転させるZ軸制御モータ108とを備えている。
【0065】
X軸移動台94は、X軸方向に延びる所定の面積を有した板部111から形成され、板部111にはケーブルベア112を取り付けるケーブルベア取付けプレート113が取り付けられている。
【0066】
X軸移動手段95は、板部107のY軸方向の一方の面109に取付けられていると共にX軸方向に移動自在なスライダ121を有したロッドレスエアーシリンダ123と、スライダ121に連結されていると共に板部111に連結されたロッドレスエアーシリンダ接続プレート124と、板部107のY軸方向の他方の面110に敷設されたX軸方向に延びるガイドレール125と、ガイドレール125にX軸方向に移動自在に装着されていると共に板部111のY軸方向の一方の面115に取付けられているガイドブロック126とを備えている。
【0067】
X軸移動手段95は、ロッドレスエアーシリンダ123の駆動により、スライダ121に連結されたロッドレスエアーシリンダ接続プレート124を介して板部111をX軸方向に移動させる。
【0068】
回転手段98は、ブラケット131を介して板部111のY軸方向の他方の面116に取付けられていると共に出力回転軸132を有したトルクを制御するサーボモータ133と、先端部96を有した軸部材97と、出力回転軸132と軸部材97とを連結するカップリング134と、板部111のY軸方向の他方の面116に取付けられていると共に軸部材97を回転自在に支持するベアリングケース135とを備えている。
【0069】
本例では、軸部材97の軸心とサーボモータ133の出力回転軸132の軸心とは、軸心C3(同軸)上に配置されている。
【0070】
回転手段98は、サーボモータ133の駆動により、カップリング134を介して軸部材97を軸心C3の軸周りR3方向に回転させる。
【0071】
軸部材97は、X軸方向に延びる軸本体141と、X軸方向における軸本体141の一端部142に設けられた切り欠き部143と、切り欠き部143に挿入されて挟持される先端部96と、先端部96を軸本体141に固定する固定手段144とを備えている。
【0072】
先端部96は、硬質材料から形成されていると共に貫通孔151を有した矩形状の先端部本体152と、先端部本体152の軸心C3方向の端部153に形成された先端部切り欠き部154とを備えている。
【0073】
先端部96は、硬質材料から形成されていればよく、本例では、先端部96は、ステンレス硬質材料から形成されている。
【0074】
固定手段144は、雄ネジ部(図示せず)が外周面に形成されているネジ本体161と、ネジ本体161の一端に設けられたヘッド部162とから形成されており、軸部材97の貫通孔151には、貫通孔151を規定する内周面に形成された雌ネジ部(図示せず)が形成され、固定手段144は、ネジ本体161が貫通孔151を貫通し、雄ネジ部が貫通孔の雌ネジ部に螺合して、先端部96を軸部材97に固定する。
【0075】
位置計測センサ99は、ブラケット171を介して板部111のY軸方向の他方の面116に取付けられている接触センサ172と、ブラケット171を介して板部111のY軸方向の他方の面116に取付けられていると共にフランジ部103のY軸方向の一方の側面173に接触するストッパ174とを備えている。
【0076】
X軸移動台94は、ロッドレスエアーシリンダ123によるX軸方向の一の方向であるX1方向において、先ず、接触センサ172がフランジ部103の側面173に接触し、次に、X軸移動台94のX1方向への更なる移動で、ストッパ174がフランジ部103の側面173に接触し、X1方向への移動が停止される。
【0077】
X軸移動台94は、フランジ部103の側面173に接触センサ172及びストッパ174が接触した状態でロッドレスエアーシリンダ123によるエアー圧力による弾性力によりX1方向へ付勢されている。
【0078】
接触センサ172は、制御部9に接続されており、制御部9は、加工ヘッド7のX2方向への移動で、X軸移動台94をX2方向へ移動させる。制御部9は、このX軸移動台94をX2方向へ移動において、接触センサ172に予め設定された移動量に達した時に、加工ヘッド7のX1方向への移動を停止する。
【0079】
接触センサ172は、本例では、接触式のセンサであるが、これに代えて、例えば、電気的或いは光学的に変位を検出するディジタル式のダイヤルゲージ、レーザー変位センサ、また、非接触センサ等であってもよい。
【0080】
ストッパ174は、ブラケット171からのX1方向における突出量を調節することにより、ストッパ174がフランジ部103の側面173に接触するまでの距離を調節できる。
【0081】
制御部9は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理(プロセッシング)手段181と、フラッシュメモリ等の記憶(メモリー)手段182とを備えている。例えば、制御部9は、マイクロプロセッサのような計算機(コンピューター)であってもよく、制御部9は、クラウドに構築された仮想サーバ又は機械室等に設置された物理的なコンピュータであってもよい。また、制御部9は、単一のコンピュータによって構成されてもよく、互いに連携する複数のコンピュータによって構成されてもよく、コンピュータ資源の集合であるクラウドによって構成されてもよい。
【0082】
制御部9は、テーブル4と、加工ヘッド7と、測定部8並びに脆性板の加工装置1を駆動させるために必要なモータ、ロッドレスエアーシリンダ、ケーブルベア等に接続され、これらを予めプログラムされた数値制御命令を介して制御する。このような制御部9は公知であるので、それの詳細な説明は省略する。
【0083】
記憶手段182は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶手段182は、制御部9が実行するプログラムを予め記憶している。記憶手段182は、脆性板の加工装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部9との間でデータの授受を行ってもよい。
【0084】
本例において、テーブル4、加工ヘッド7及び測定部8の夫々は独立して数値制御され、また、テーブル4、加工ヘッド7及び測定部8の夫々は同期して数値制御されてもよい。
【0085】
次に、
図5から
図8を参照して、脆性板の加工装置1を用いた脆性板2を加工する脆性板の加工法について説明する。脆性板の加工装置1の下記の動作は、制御部9によって制御される。また、
図5は、本例の脆性板の加工装置1を用いた脆性板2を加工する脆性板の加工法を示すフローチャートである。
【0086】
図5に示すように、脆性板の加工法は、軸部材97を所定の位置に合わせる位置合わせ工程S101と、軸部材97を軸心C3の軸周りR3方向の第一の周り方向であるR4方向に回転させて先端部96を加工ホイール6の加工面42に接触させ、先端部96が接触した加工ホイール6の加工面42上の第一の位置Aを測定する第一の測定工程S102と、軸部材97を軸心C3の軸周りR3方向の第一の周り方向であるR4方向とは逆方向である第二の周り方向であるR5方向に回転させて先端部96を加工ホイール6の加工面42に接触させ、先端部96が接触した加工ホイール6の加工面42上の第二の位置Bを測定する第二の測定工程S103と、所定の加工基準位置B1から第一の位置Aまでの加工ホイール6のZ軸方向における第一の距離D3を算出し、所定の加工基準位置B1から第二の位置Bまでの加工ホイール6のZ軸方向における第二の距離D4を算出し、第一の距離D3及び第二の距離D4に基づいて脆性板2に対する加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを算出する算出工程S104と、加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δに基づいて加工ホイール6のZ軸方向の位置ずれを補正する補正工程S105と、補正工程後の加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる加工工程S106とを備えている。
【0087】
まず、位置合わせ工程S101として、加工すべき脆性板2をテーブル4の上方に載置し、テーブル4の吸盤21により脆性板2を真空吸着支持して位置決めする。
【0088】
Z軸移動台92をZ軸移動手段93によりZ軸方向に移動させ、所定の加工基準位置B1に軸部材97の軸心C3を位置合わせする。本例では、所定の加工基準位置B1は、脆性板2をZ軸方向(脆性板2の厚み方向)において二分する位置である。
【0089】
図6(a)及び
図6(b)に示すように、X軸移動手段95を駆動させ、X軸移動台94をX1方向に移動させ、加工基準位置B1に位置合わせ後の軸部材97を、X1方向に移動させ、接触センサ172をフランジ部103の側面173に接触させ、X軸移動台94をX1方向に更に移動させ、ストッパ174をフランジ部103の側面173へ接触させ、X軸移動台94のX1方向への移動を停止(制限)する。
【0090】
図6(b)及び
図6(c)に示すように、接触センサ172がフランジ部103の側面173に接触し、ストッパ174がフランジ部103の側面173へ接触し、X軸移動台94のX1方向への移動が停止(制限)された状態において、X軸移動手段33により加工ホイール6をX2方向に移動させ、加工ホイール6の加工面42を軸部材97に徐々に接近させる。
【0091】
制御部9は、加工ホイール6をX2方向に徐々に移動させ、加工ホイール6の加工面42を先端部本体152の端部153に接触させ、ロッドレスエアーシリンダ123のX1方向へのエアー圧力とは逆向きのX2方向への対抗力をもって加工ホイール6をX2方向に更に移動させる。
【0092】
加工ホイール6は、加工面42に先端部本体152の端部153が接触した状態でX2方向へ移動する。
【0093】
制御部9は、接触センサ172がフランジ部103の側面173から加工ホイール6によりX2方向へ移動させられた水平距離D1が接触センサ172に予め設定された移動量に達した時、加工ホイール6のX2方向の移動を停止する。
【0094】
この時、加工ホイール6の加工面42と先端部本体152の端部153とは接触した状態を維持している。接触センサ172がX2方向へ移動した水平距離D1と、加工ホイール6がX2方向へ移動した水平距離D2とは、等しい。
【0095】
加工ホイール6のX2方向の移動が停止された後、加工ホイール6の加工面42と先端部本体152の端部153とが接触した状態を維持したまま、接触センサ172に予め設定された移動量に基づいて、加工ホイール6をX1方向に移動させる。
【0096】
以上により、制御部9は、加工面42と先端部本体152の端部153とが接触する位置を計測し、位置情報を取得する。
【0097】
加工ホイール6の加工面42と先端部本体152の端部153とを所定の隙間S1をもって対面させるべく、加工ホイール6をX1方向に更に移動させる。
【0098】
図7に示すように、所定の隙間S1は、本例では、先端部本体152の端部153が、加工ホイール6の加工面42に接触しない程度であればよく、好ましくは、隙間S1は、0.1mmから0.5mm程度であってもよく、より好ましくは、0.3mmである。隙間S1は、加工面42の形状により変更され得る。
【0099】
先端部本体152の端部153は、径方向における加工ホイール6の外輪郭と加工面42で規定された環状の空間S2内に位置している。
【0100】
次に、軸部材97の測定動作を
図8(a1)から(a3)及び
図8(b1)から(b3)を参照し、詳細を説明する。なお、
図8(a1)から(a3)は、軸部材97の一部省略断面図であり、
図8(b1)から(b3)は、先端部96の一部省略側面図である。
【0101】
第一の測定工程S102として、
図8(a1)及び(a2)並びに
図8(b1)及び(b2)に示すように、測定部8は、軸部材97をR4方向に回転させて先端部本体152の端部153を加工ホイール6の加工面42に接触させ、先端部本体152の端部153がR4方向に回転して加工ホイール6の加工面42に接触した第一の位置Aの位置座標を測定する。
【0102】
次に、
図8(a3)及び
図8(b3)に示すように、第二の測定工程S103として、測定部8は、軸部材97をR5方向に回転させて先端部本体152の端部153を加工ホイール6の加工面42に接触させ、先端部本体152の端部153がR5方向に回転して加工ホイール6の加工面42に接触した第二の位置Bの位置座標を測定する。
【0103】
次に、算出工程S104として、制御部9は、所定の加工基準位置B1から第一の位置Aまでの加工ホイール6のZ軸方向における第一の距離D3を算出し、所定の加工基準位置B1から第二の位置Bまでの加工ホイール6のZ軸方向における第二の距離D4を算出する。例えば、第一の距離D3は、先端部本体152と加工基準位置B1とがなす角度θ1と先端部本体152のY軸方向の長さh1とから算出され、第二の距離D4は、先端部本体152と加工基準位置B1とがなす角度θ2と先端部本体152のY軸方向の長さh1とから算出される。また、角度θ1および角度θ2は、サーボモータ133から算出されてもよい。
【0104】
第一の距離D3及び第二の距離D4に基づいて脆性板2に対する加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを算出する。
【0105】
位置ずれ量Δの算出は、演算処理手段181にて行われる。演算処理手段181での算出において、位置ずれ量Δは、例えば、D3<D4の場合、位置ずれ量Δ(補正量)=((D3+D4)/2-D3)により求められる。
【0106】
次に、補正工程S105として、制御部9は、演算処理手段181での位置ずれ量Δに基づいて、Z軸移動手段34を駆動させ、加工ホイール6をZ軸方向の他方であるZ2方向(上方)に移動させ、加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ(脆性板2の所定の加工基準位置B1から加工ホイール6の加工面42をZ軸方向において二分する位置B2までの位置ずれ)を補正する。
【0107】
次に、加工工程S106として、位置ずれが補正された加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる。
【0108】
本例の脆性板の加工方法によれば、加工ホイール6の加工面42に回転手段31の先端部96を有した軸部材97を環状の空間S2内に差し入れ、軸部材97をR4方向及びR5方向に回転させて、先端部96が加工ホイール6の加工面42に接触した位置座標(第一の位置A及び第二の位置B)を夫々測定し、その位置座標により加工基準位置B1から加工ホイール6のZ軸方向の位置ずれ量Δを制御部9により自動で計算し、加工ホイール6のZ軸方向の位置ずれを自動で補正できるため、例えば、加工ホイール6の交換のたびに行われる、手動による加工ホイール6の位置合わせを自動化でき、加工ホイール6の交換後の手動による脆性板2に対する加工ホイール6の位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率を高くすることができる。
【0109】
本例の他の一例によれば、脆性板の加工方法は、第一の測定工程S102、第二の測定工程S103、算出工程S104及び補正工程S105を順番に複数回繰り返すことにより、脆性板2に対する加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを限りなく0に近づけることができ、加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれをなくし、複数回補正された加工ホイール6の加工面42を脆性板2に精度よく接触させ、脆性板2の高精度な加工を行うことができる。本例の他の一例において、脆性板の加工方法は、好ましくは、第一の測定工程S102から補正工程S105までの各工程を、順番に2回から5回繰り返してもよく、より好ましくは、第一の測定工程S102から補正工程S105までの工程を、順番に3回繰り返し、脆性板2に対する加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを限りなく0に近づけることができる。また、脆性板2に対する加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ少なくするために、更に第一の測定工程S102、第二の測定工程S103、算出工程S104及び補正工程S105を順番に繰り返してもよい。
【0110】
本例の他の一の例によれば、脆性板の加工方法は、補正工程S105後のZ軸方向における位置ずれが補正された加工ホイール6又は第一の測定工程S102から補正工程S105までの各工程が順番に複数回繰り返されて位置ずれが複数回補正された加工ホイール6において、制御部9は、X軸移動手段95を駆動させ、X軸移動台94をX1方向に移動させ、加工基準位置B1に位置合わせ後の軸部材97をX1方向に移動し、接触センサ172及びストッパ174をフランジ部103の側面173に接触させ、X軸移動台94のX1方向への移動を停止(制限)し、X軸移動台94のX1方向への移動が停止(制限)された状態において、X軸移動手段33により加工ホイール6をX2方向に移動させ、加工ホイール6の加工面42を軸部材97に徐々に接近させ(移動させ)、加工ホイール6の加工面42を先端部本体152の端部153に接触させ、ロッドレスエアーシリンダ123のX1方向へのエアー圧力とは逆向きのX2方向への対抗力をもって加工ホイール6をX2方向に更に移動させ、センサ172のフランジ部103の側面175からのX2方向へ移動した水平距離D1が接触センサ172に予め設定された移動量に達した時、加工ホイール6のX2方向の移動を停止し、加工ホイール6のX2方向の移動が停止された後、加工ホイール6の加工面42と先端部本体152の端部153とが接触した状態を維持したまま、接触センサ172に予め設定された移動量に基づいて、加工ホイール6をX1方向に移動させることにより、制御部9が、Z軸方向における位置ずれが補正された加工ホイール6の加工面42と先端部本体152の端部153とが接触する位置を計測し、位置情報を取得し、この位置情報と制御部9とに予め設定された値、例えば、加工ホイール6、軸部材97、先端部96の寸法等の予め設定された情報に基づいて加工ホイール6の加工面42を脆性板2の外周縁5に精確に接触させることができるので、脆性板の加工方法は、補正工程S105後のZ軸方向における位置ずれが補正された加工ホイール6又は第一の測定工程S102から補正工程S105までの各工程が順番に複数回繰り返されて位置ずれが複数回補正された加工ホイール6により、脆性板2に対する精確な切り込みができる。
【0111】
他の一例として示す脆性板の加工装置200の正面図である
図9等に添付の図面を参照し、本発明にかかる脆性板の加工装置200の詳細を説明すると、以下のとおりである。
図10は、脆性板の加工装置200の脆性板の加工方法を示すフローチャートである。また、
図9に示す脆性板の加工装置200は、
図1のそれと異なるところは、回転手段98及び位置計測センサ99に代えて、レーザー測定手段201が使用されている点にある。この脆性板の加工装置200のその他の構成は
図1の脆性板の加工装置1のそれらと同一であるから、
図1と同一の符号を付すとともに
図1の説明を援用することで、この脆性板の加工装置1のその他の構成の詳細な説明を省略する。
【0112】
レーザー測定手段201は、X軸移動台94に設けられていると共に加工ホイール6の加工面42にレーザーを照射して加工面42を測定する。
【0113】
レーザー測定手段201の測定範囲は、レーザー測定手段201の種類によって異なるが、例えば、KEYENCE社のCL-3000シリーズのミドルレンジタイプ(CL-L070/CL-P070)であれば、その測定範囲は、70mm±10mmであり、LJ-G5000シリーズのミドルレンジタイプ(LJ-G080)であれば、その測定範囲は、80mm±23mmであり、LJ-G5000シリーズの高精度(LJ-G030)であれば、その測定範囲は、80mm±23mmである。また、レーザー測定手段201の種類は、特にこれらに限定されないが、用途に応じて適宜選択し、使用することができる。
【0114】
また、レーザー測定手段201は、例えば、高さ(ピーク高さ、ボトム高さ、平均高さ)、幅、位置、段差、角度、交点、形状、断面積、形状比較などの多彩な測定ができ、また、所定の領域又は全領域を瞬時に測定が可能であり、本例では、レーザー測定手段201から加工ホイール6の加工面42までの間のX軸方向の距離が最大となる位置を測定できる。
【0115】
制御部9は、レーザー測定手段201が測定した測定値により、レーザー測定手段201から加工ホイール6の加工面42までの間のX軸方向の距離が最大となる位置を算出し、レーザー測定手段201から加工ホイール6の加工面42までの間の距離が最大となる位置(加工ホイール6のZ軸方向における中心B2)と加工基準位置B1とに基づいて加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを算出し、加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δに基づいて加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれを補正し、位置ずれが補正された加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる。
【0116】
次に、
図10を参照して、本例の脆性板の加工装置200により脆性板2を加工する脆性板の加工法について説明する。脆性板の加工装置200の下記の動作は、制御部9によって制御される。また、
図10は、本例の脆性板の加工装置200を用いた脆性板2を加工する脆性板の加工法を示すフローチャートである。
【0117】
図10に示すように、脆性板の加工法は、レーザー測定手段201を所定の位置に合わせる位置合わせ工程S201と、加工ホイール6の加工面42にレーザー測定手段201のレーザー光を照射して、加工ホイール6の加工面42を測定する測定工程S202と、レーザー測定手段201による測定値に基づいて加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを算出する算出工程S203と、加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δに基づいて加工ホイール6のZ軸心方向における位置ずれを補正する補正工程S204と、補正工程後の加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる加工工程S205とを備えている。
【0118】
まず、位置合わせ工程S201として、加工すべき脆性板2をテーブル4の上方に載置し、テーブル4の吸盤21により脆性板2を真空吸着支持して位置決めする。
【0119】
レーザー測定手段201により加工ホイール6の加工面42を測定できる範囲に配置させるべく、Z軸移動手段93を駆動させ、Z軸移動台92のZ軸方向の位置を調節し、X軸移動手段95を駆動させ、X軸移動台94をX1方向に移動させ、レーザー測定手段201を、レーザー測定手段201の測定範囲内において、加工ホイール6に近接させる。
【0120】
次に、測定工程S202として、レーザー測定手段201は、加工ホイール6の加工面42にレーザー光を照射して加工ホイール6の加工面42を測定する。
【0121】
次に、算出工程S203として、制御部9は、レーザー測定手段201が測定した測定値に基づいて加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを算出する。
【0122】
位置ずれ量Δの算出は、演算処理手段181にて行われる。
【0123】
次に、補正工程S204として、制御部9は、演算処理手段181での位置ずれ量Δに基づいて、Z軸移動手段34を駆動させ、加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれを補正する。
【0124】
次に、加工工程S205として、Z位置ずれが補正された加工ホイール6に脆性板2の外周縁5の加工を行わせる。
【0125】
本他の一例の脆性板の加工方法によれば、レーザー測定手段201により加工ホイール6のZ軸方向における位置ずれ量Δを容易に自動で計算し、加工ホイール6のZ軸方向の位置ずれを自動で補正できるため、例えば、加工ホイール6の交換のたびに行われる、手動による加工ホイール6の位置合わせを自動化でき、加工ホイール6の交換後の手動による脆性板2に対する加工ホイール6の位置合わせの手間と時間を短くでき、全体として脆性板の加工の効率を高くすることができる。
【0126】
本他の一例の一の例によれば、測定工程S202は、レーザー測定手段201が加工ホイール6の加工面42にレーザーを照射した状態で、加工ホイール6とレーザー測定手段201とのうちの少なくとも一方がZ軸方向の一方から他方に向かって相対的に移動することにより、加工ホイール6の加工面42の測定の時間を短縮できるため、例えば、加工ホイール6の交換のたびに行われる、手動による加工ホイール6の脆性板2に対する位置合わせを自動化でき、加工ホイール6の脆性板2に対する位置合わせの時間を大幅に短縮することができる。
【0127】
本他の一例の他の一の例によれば、測定工程S202は、レーザー測定手段201がZ軸方向における加工ホイール6の加工面42の少なくとも一の所定の領域、複数の所定の領域又は全領域にレーザーを照射して加工ホイール6の加工面42を測定でき、加工ホイール6の加工面42の測定の時間を短縮できるため、例えば、加工ホイール6の交換のたびに行われる、手動による加工ホイール6の位置合わせを自動化でき、加工ホイール6の位置合わせの時間を大幅に短縮することができる。所定の領域は、Z軸方向における加工ホイール6の加工面42に対するレーザーの照射幅であればよく、一つの幅を有した領域、または、複数の幅を有した領域であてもよい。
【0128】
本他の一例の他の一の例によれば、測定工程S202は、Z軸方向における加工ホイール6の加工面42の所定の領域、例えば、Z軸方向における加工ホイール6の加工面42上の任意の8か所にレーザーを同時に照射して、加工ホイール6の加工面42を同時に測定でき、また、測定工程S202は、Z軸方向における加工ホイール6の加工面42の全領域にレーザーを同時に照射して、加工ホイール6の加工面42を同時に測定できる。
【0129】
脆性板の加工装置1及び脆性板の加工装置200の例では、測定部8は、取付板91にZ軸方向に移動自在に取り付けられたZ軸移動台92と、Z軸移動台92をZ方向に移動させるZ軸移動手段93とを備えて、Z軸方向に移動するようになっているが、これに代えて、測定部8は、Z軸移動台92及びZ軸移動手段93を備えることなしに、枠12AにZ軸方向に位置合わせされた状態でZ軸方向に不動に取り付けられていてもよい。
【符号の説明】
【0130】
1 脆性板の加工装置
2 脆性板
3 基台
4 テーブル
5 外周縁
6 加工ホイール
7 加工ヘッド
8 測定部
9 制御部
10 地面
11 本体
12 枠
12A 枠
13 横支持枠
21 吸盤
22 吸盤台
23 Y軸移動手段
24 ケーブルベア
25 ガイドレール
26 スライドブロック
27 送りネジ
31 回転手段
32 切り込み量調節手段
33 X軸移動手段
34 Z軸移動手段
35 旋回軸
36 旋回手段
37 下端部
38 旋回ホルダー
39 基台
41 本体
42 加工面
45 下端
46 出力回転軸
51 切り込みスライド
52 X軸方向スライド台
53 ナット
54 送りネジ
55 切り込みギヤー
56 切り込みギヤー
57 ブラケット
58 切り込みサーボモータ
61 X軸移動台
62 側面
63 ガイドレール
64 送りネジ
65 軸受け
66 出力回転軸
67 X軸サーボモータ
71 ガイドレール
72 Z軸方向スライド台
73 ナット
74 送りネジ
75 ギヤーボックス
76 出力回転軸
77 Z軸サーボモータ
81 旋回サーボモータ
82 ギヤーボックス
83 回転ギヤー
84 回転ギヤー
85 ベアリングケース
91 取付台
92 Z軸移動台
93 Z軸移動手段
94 X軸移動台
95 X軸移動手段
96 先端部
97 軸部材
98 回転手段
99 位置計測センサ
101 基台
102 一端
103 フランジ部
104 プレート
105 先端部
106 溝
107 板部
108 Z軸制御モータ
109 面
110 面
111 板部
112 ケーブルベア
113 ケーブルベア取付けプレート113
115 面
116 面
121 スライダ
123 ロッドレスエアーシリンダ
124 ロッドレスエアーシリンダ接続プレート
125 ガイドレール
126 ガイドブロック
131 ブラケット
132 出力回転軸
133 サーボモータ
134 カップリング
135 ベアリングケース
141 軸本体
142 端部
143 切欠き部
144 固定手段
151 貫通孔
152 先端部本体
153 端部
154 先端部切欠き部
161 ネジ本体
162 ヘッド部
171 ブラケット
172 接触センサ
173 側面
174 ストッパ
181 演算処理手段
182 記憶手段
200 脆性板の加工装置
201 レーザー測定手段