IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社大晃の特許一覧

<>
  • 特開-人工芝マット 図1
  • 特開-人工芝マット 図2
  • 特開-人工芝マット 図3
  • 特開-人工芝マット 図4
  • 特開-人工芝マット 図5
  • 特開-人工芝マット 図6
  • 特開-人工芝マット 図7
  • 特開-人工芝マット 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022144389
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】人工芝マット
(51)【国際特許分類】
   E01C 13/08 20060101AFI20220926BHJP
   E01C 13/00 20060101ALI20220926BHJP
   A63B 69/36 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
E01C13/08
E01C13/00 Z
A63B69/36 511A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021045372
(22)【出願日】2021-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】594177151
【氏名又は名称】株式会社大晃
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小▲崎▼ 國人
(72)【発明者】
【氏名】大西 則男
(72)【発明者】
【氏名】川崎 孝
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AB04
2D051AG03
2D051AG12
2D051AG13
2D051AG16
2D051HA01
2D051HA06
(57)【要約】
【課題】敷設面との間に介在させる弾性体を備えながらも、折り畳むことを可能とすることにより持ち運びを容易にした人工芝マットを提供する。
【解決手段】人工芝マット10は、シート状の基材1と、基材1の一方の面1aに植設される芝葉2と、基材1の他方の面1bに積層される板状の弾性体3とを備える人工芝マットであって、少なくともひとつの折曲部4を有し、折曲部4の位置において少なくとも弾性体3が分断されており、折曲部4は、芝葉2が折り返されて重なるか、弾性体3が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の基材と、前記基材の一方の面に植設される芝葉と、前記基材の他方の面に積層される板状の弾性体とを備える人工芝マットであって、
少なくともひとつの折曲部を有し、前記折曲部の位置において少なくとも前記弾性体が分断されており、
前記折曲部は、前記芝葉が折り返されて重なるか、前記弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている、人工芝マット。
【請求項2】
前記折曲部は、可撓性を有する前記基材に設けられる折曲部を含み、前記折曲部の位置において前記弾性体が分断されており、
前記折曲部は、前記芝葉が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている、請求項1に記載の人工芝マット。
【請求項3】
前記弾性体は、分断されたそれぞれの端部の一定幅が前記基材の面から剥がれた状態となっている、請求項2に記載の人工芝マット。
【請求項4】
前記弾性体の表面に貼設される可撓性を有するシート材をさらに備えており、
前記折曲部は、前記シート材に設けられる折曲部を含み、前記折曲部の位置において前記弾性体及び前記基材が分断されており、
前記折曲部は、前記弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている、請求項1~3のいずれか一項に記載の人工芝マット。
【請求項5】
前記弾性体の表面に貼設される可撓性を有するシート材をさらに備えており、
前記折曲部は、前記基材に設けられる少なくともひとつの第1折曲部と、前記シート材に設けられる少なくともひとつの第2折曲部とを交互に含むものであり、
前記第1折曲部の位置において前記弾性体が分断され、前記第2折曲部の位置において前記弾性体及び前記基材が分断されており、
前記第1折曲部は、前記芝葉が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっており、
前記第2折曲部は、前記弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている、請求項1に記載の人工芝マット。
【請求項6】
前記折曲部は、ひとつの前記第2折曲部に対してふたつの前記第1折曲部が設けられる、請求項5に記載の人工芝マット。
【請求項7】
前記折曲部は、ひとつの前記第1折曲部に対してふたつの前記第2折曲部が設けられる、請求項5に記載の人工芝マット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人工芝マットに関し、より詳細には、持ち運びを容易にした人工芝マットに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフや野球のスイングを練習する際には、練習者の足下に打席マットまたはスタンスマットが敷設される。例えば特許文献1には、ゴルフ練習場において各打席に敷設して使用される、ゴルフ用の人工芝マットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-193305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
天然芝に近いクッション性や使用感を実現するために、練習者の足下に敷設される人工芝マットには、床面や地面等の敷設面との間に弾性体が介在するように構成される。特許文献1の人工芝マットにおいても、底面部にゴム層体が備えられている。しかしながら、敷設面との間にゴム層体などの弾性体が備えられていると、人工芝マットを折り畳むことができず持ち運びが不便である。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、敷設面との間に介在させる弾性体を備えながらも、折り畳むことを可能とすることにより持ち運びを容易にした人工芝マットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る人工芝マットは、シート状の基材と、基材の一方の面に植設される芝葉と、基材の他方の面に積層される板状の弾性体とを備える人工芝マットであって、少なくともひとつの折曲部を有し、折曲部の位置において少なくとも弾性体が分断されており、折曲部は、芝葉が折り返されて重なるか、弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。
【0007】
本発明に係る人工芝マットによると、折曲部の位置において少なくとも弾性体が分断されており、折曲部は、芝葉が折り返されて重なるか、弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。これにより、人工芝マットは、敷設面との間に介在させる弾性体を備えながらも、折り畳みが可能となり持ち運びが容易になる。
【0008】
人工芝マットの好ましい実施形態では、折曲部は、可撓性を有する基材に設けられる折曲部を含み、折曲部の位置において弾性体が分断されており、折曲部は、芝葉が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。これにより、谷折り型の折曲部を実現することができる。
【0009】
好ましくは、弾性体は、分断されたそれぞれの端部の一定幅が基材の面から剥がれた状態となっている。これにより、人工芝マットは、敷設時には敷設面との間に弾性体を介在させながらも、折り畳み時には谷折り型の折曲部において容易に折り畳むことが可能となる。
【0010】
人工芝マットの他の好ましい実施形態では、弾性体の表面に貼設される可撓性を有するシート材をさらに備えており、折曲部は、シート材に設けられる折曲部を含み、折曲部の位置において弾性体及び基材が分断されており、折曲部は、弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。これにより、山折り型の折曲部を実現することができる。
【0011】
人工芝マットのさらに他の好ましい実施形態では、弾性体の表面に貼設される可撓性を有するシート材をさらに備えており、折曲部は、基材に設けられる少なくともひとつの第1折曲部と、シート材に設けられる少なくともひとつの第2折曲部とを交互に含むものであり、第1折曲部の位置において弾性体が分断され、第2折曲部の位置において弾性体及び基材が分断されており、第1折曲部は、芝葉が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっており、第2折曲部は、弾性体が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。これにより、人工芝マットにおいて第1折曲部と第2折曲部とで交互に谷折りと山折りとが実現され、折り畳み時には第1,第2の各折曲部において折り畳むことが可能となり、人工芝マットを折り畳んだ際の平面寸法を縮小することが可能となる。
【0012】
好ましくは、折曲部は、ひとつの第2折曲部に対してふたつの第1折曲部が設けられる。
【0013】
好ましくは、折曲部は、ひとつの第1折曲部に対してふたつの第2折曲部が設けられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、敷設面との間に介在させる弾性体を備えながらも、折り畳むことを可能としたことにより持ち運びを容易にした人工芝マットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施形態に係る人工芝マットの平面図である。
図2】第1の実施形態に係る人工芝マットの底面図である。
図3】第1の実施形態に係る人工芝マットの側面図である。
図4】第1の実施形態に係る人工芝マットを折り畳んだ状態を示す側面図である。
図5】第1の実施形態に係る人工芝マットを折り畳む途中の状態を示す側面図である。
図6図5に示す人工芝マットの側面図の部分拡大図であり、(a)は第1折曲部の部分拡大図であり、(b)は第2折曲部の部分拡大図である。
図7】第2の実施形態に係る人工芝マットを折り畳む途中の状態を示す側面図である。
図8】他の実施形態に係る芝葉に図柄が表示された人工芝マットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する重複した説明を省略する。
【0017】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る人工芝マットの平面図である。図2は、第1の実施形態に係る人工芝マットの底面図である。図3は、第1の実施形態に係る人工芝マットの側面図である。図4は、第1の実施形態に係る人工芝マットを折り畳んだ状態を示す側面図である。
【0018】
図1図4に示すように、本発明の第1の実施形態に係る人工芝マット10A(10)は、可撓性を有するシート状の基材1と、基材1の一方の面1aに植設される芝葉2(パイル2)と、基材1の他方の面1bに積層される板状の弾性体3と、弾性体3の表面に貼設される可撓性を有するシート材5とを備えており、少なくともひとつ(図示例では3つ)の折曲部4を有する。人工芝マット10Aは、弾性体3を備える側の面を下向きにして、床面や地面等の設置面に敷設される。
【0019】
人工芝マット10Aは、折曲部4の位置において弾性体3が分断されるか、弾性体3及び基材1が分断されており、折曲部4は、芝葉2が折り返されて重なるか、弾性体3が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能になっている。これにより、人工芝マット10Aは、敷設面との間に介在させる弾性体3を備えながらも、図4に例示するように折り畳みが可能となり持ち運びが容易になる。
【0020】
例示的には、人工芝マット10Aの寸法は、横寸法Xが約160cm、縦寸法Yが約40cmであり、厚みZは約2.6cmである。弾性体3の厚みDは約1.0cmである。
【0021】
基材1(基布1とも呼ぶ)はシート状で薄く、強靭で可撓性を有している。芝葉2は、植設部分が基材1の裏側1bへ貫通し、表出部分が基材1の表側1aに突出するように植設されている。基材1の裏側1bに貫通する芝葉2の植設部分は、基材1の裏側1bから図示しない樹脂層により固定されている。本実施形態の基材1および芝葉2には既製の人工芝を使用する。
【0022】
弾性体3は板状であって厚みがあり、基材1の他方の面1bに接合されて積層されている。第1折曲部41の位置において、弾性体3は、分断されたそれぞれの端部31の一定幅が基材1の面1bから剥がれた状態となっている。例示的には、弾性体3の端部31において基材1の面1bから剥がれている部分の幅Wは、約2.6cmである。幅Wと人工芝マット10の厚みZとの比率W/Zは、好ましくは約0.75~約1.25の範囲内であり、より好ましくは約0.9~約1.1の範囲内であり、最も好ましくは約1.0である。
【0023】
本実施形態では、第1折曲部41の位置において、弾性体3の向き合う端部31,31間にわずかな隙間32が設けられている。例示的には、隙間32の寸法Gは約0.6cmである。また、第2折曲部42の位置において、弾性体3の向き合う端部31,31間には殆ど隙間はなく、端部31,31は互いに突き合わされている。
【0024】
本実施形態では、弾性体3には、クッション性を有するPVCシートを使用する。
【0025】
図5は、第1の実施形態に係る人工芝マットを折り畳む途中の状態を示している。図6は、図5に示す人工芝マットの側面図の部分を拡大して示しており、(a)は第1折曲部41の部分拡大図であり、(b)は第2折曲部42の部分拡大図である。
【0026】
図3図6に例示するように、本実施形態では、折曲部4は、基材1に設けられる少なくともひとつの第1折曲部41と、シート材5に設けられる少なくともひとつの第2折曲部42とを交互に含んでいる。より詳細には、本実施形態では、折曲部4は、一つの第2折曲部42に対して、二つの第1折曲部41が設けられている。
【0027】
第1折曲部41は基材1に設けられており、第1折曲部41の位置において弾性体3が分断されている。これにより、第1折曲部41は、芝葉2が折り返されて重なるまで折り曲げることが可能になっている。
【0028】
第2折曲部42はシート材5に設けられており、第2折曲部42の位置において弾性体3及び基材1が分断されている。これにより、第2折曲部42は、弾性体3が折り返されて重なるまで折り曲げることが可能になっている。
【0029】
なお、芝葉2が植設されている面を基準にすると、第1折曲部41は谷折り部と表現することができ、第2折曲部42は山折り部と表現することができる。
【0030】
第1の実施形態に係る人工芝マット10Aによると、一つの第2折曲部42に対して二つの第1折曲部41が設けられている。これにより、人工芝マット10Aを折り畳んだ際に、芝葉2が内側に隠れて弾性体3が外側に現れるので、芝葉2の汚染や損傷を防止することができる。
【0031】
シート材5は可撓性を有しており、弾性体3の表面に貼設されている。本実施形態では、シート材5は、弾性体3及び基材1が分断されている位置の弾性体3の表面に、分断されている弾性体3を繋ぐようにまたは橋渡しするように貼設されている。これにより、シート材5に第2折曲部42が設けられる。本実施形態では、シート材5は、接着剤により弾性体3の表面に貼り付けられている。
【0032】
本実施形態では、シート材5には、メッシュ状に加工されたポリエステルのシートを使用する。メッシュの隙間に接着剤が入り込むことにより、ポリエステルのシートは補強される。弾性体3の表面に貼付するポリエステルのシートは、例示するように一枚であってもよいし、複数枚を積層してもよい。例示的には、ポリエステルのシートの一枚の厚みは約1mm未満である。
【0033】
以上、本発明によると、敷設面との間に介在させる弾性体3を備えながらも、折り畳むことを可能としたことにより持ち運びを容易にした人工芝マットを提供することができる。
【0034】
第1の実施形態に係る人工芝マット10Aによると、人工芝マット10Aは、3つの折曲部4のそれぞれの位置において折り畳まれる。これにより、図4に示すように人工芝マット10Aの図中横方向の寸法は約1/4となる。これにより持ち運びが容易になる。
【0035】
また、第1の実施形態に係る人工芝マット10Aによると、一つの第2折曲部42に対して二つの第1折曲部41が設けられている。これにより、人工芝マット10Aを折り畳んだ際に、芝葉2が内側に隠れて弾性体3が外側に現れるので、芝葉2の汚染や損傷を防止することができる。
【0036】
[第2の実施形態]
以下において説明する、第2の実施形態に係る人工芝マット10Bの構成は、特に言及しない限り、第1の実施形態に係る人工芝マット10Aの構成と同様であるので、重複する説明は省略する。
【0037】
図7は、第2の実施形態に係る人工芝マットを折り畳む途中の状態を示している。
【0038】
図7に例示するように、本発明の第2の実施形態に係る人工芝マット10B(10)では、折曲部4は、第1折曲部41と第2折曲部42とを含んでおり、折曲部4は、一つの第1折曲部41に対して、二つの第2折曲部42が設けられている。言い替えると、第2の実施形態に係る人工芝マット10Bは、第1の実施形態に係る人工芝マット10Aにおいて、第1折曲部41と第2折曲部42とを入れ替えた構成のものである。
【0039】
第2の実施形態に係る人工芝マット10Bによると、一つの第1折曲部41に対して二つの第2折曲部42が設けられることにより、人工芝マット10Bを折り畳んだ際に、弾性体3が内側に隠れて芝葉2が外側に現れるもので、折り畳み時の見栄えが良好である。
【0040】
[その他の実施形態]
以上、本発明を特定の実施形態によって説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。
【0041】
上記した実施形態では、折曲部4は、少なくともひとつの第1折曲部41と少なくともひとつの第2折曲部42とを交互に含んでいるが、折曲部4は、第1折曲部41および第2折曲部42のいずれかひとつを有していればよい。すなわち、折曲部4が第1折曲部41および第2折曲部42のいずれかひとつを有しており、折曲部4の位置において少なくとも弾性体3が分断されていることにより、折曲部4は、芝葉2が折り返されて重なるかまたは弾性体3が折り返されて重なるまで、折り曲げることが可能となる。これにより、人工芝マット10は、敷設面との間に介在させる弾性体3を備えながらも、折り畳むことが可能となり持ち運びが容易になる。
【0042】
例えば、折曲部4がひとつの第1折曲部41を有する態様では、第1折曲部41の位置において弾性体3が二分されることにより、第1折曲部41の位置において芝葉2が折り返されて重なるまで、人工芝マット10は折り曲げることが可能になる。この場合、第1折曲部41は基材1に設けられるので、基材1は可撓性を有する必要がある。人工芝マット10は可撓性を有するシート材5を備える必要はない。
【0043】
同様に、折曲部4がひとつの第2折曲部42を有する態様では、第2折曲部42の位置において弾性体3および基材1のそれぞれが二分されることにより、第2折曲部42の位置において弾性体3が折り返されて重なるまで、人工芝マット10は折り曲げることが可能になる。この場合、第2折曲部42はシート材5に設けられるので、人工芝マット10は可撓性を有するシート材5を備える必要がある。基材1は可撓性を有する必要はない。
【0044】
人工芝マット10に用いる芝葉2の色は、既製の多くの人工芝に採用されている緑色に限定されない。人工芝マット10には、様々な色に着色された芝葉2を使用することができる。好ましくは、芝葉2の先端部分のみが着色され、より好ましくは、基材1から表出している芝葉2の全体が着色される。
【0045】
図8は、他の実施形態に係る芝葉に図柄が表示された人工芝マットの平面図である。
【0046】
図8に例示するように、人工芝マット10において芝葉2を様々な色で着色することにより、人工芝マット10A(10)に図柄9を表示することができる。図柄9は、例えば印刷機を用いて芝葉2を着色することにより、人工芝マット10Aに表示することができる。図柄9のデザインも図8に例示する野球場に限定されず、例えばスポーツチームのロゴマークやエンブレム等の種々のデザインとすることができる。
【0047】
上記した各実施形態では、基材1および芝葉2には既製の人工芝を使用しているが、基材1および芝葉2は既製の人工芝に限定されない。また、芝葉2の種類も特に限定されず、芝葉2にはショートパイル型およびロングパイル型のどちらの種類の芝葉も用いることができる。
【0048】
上記した各実施形態では、第1折曲部41の位置において、弾性体3の向き合う端部31,31間に隙間32が設けられているが、第1折曲部41の位置に設けられる隙間32は任意の構成である。
【0049】
上記した各実施形態では、弾性体3には、クッション性を有するPVCシートを使用しているが、弾性体3はこれに限定されない。PVCシートに代えて、EVA樹脂(Ethylene-Vinyl Acetate エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)、ウレタン、スポンジ、ゴム、エラストマー等の弾性を有する種々の材料を弾性体3に使用することができる。
【0050】
上記した各実施形態では、シート材5には、メッシュ状に加工されたポリエステルのシートを使用しているが、シート材5はこれに限定されない。メッシュ状に加工されたポリエステルのシートに代えて、例えばパンチカーペットをシート材5に使用することができる。パンチカーペットも接着剤により弾性体3の表面に貼り付けられる。例示的には、パンチカーペットの厚みは約2mm程度である。
【符号の説明】
【0051】
1 基材
2 芝葉(パイル)
3 弾性体
31 端部
32 (向かい合う端部間の)隙間
4 折曲部
41 第1折曲部
42 第2折曲部
5 シート材
9 図柄
10(10A,10B) 人工芝マット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8