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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014453
(43)【公開日】2022-01-19
(54)【発明の名称】回転溶接装置および関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
A61F13/15 329
A61F13/15 355B
A61F13/15 390
A61F13/15 370
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021111560
(22)【出願日】2021-07-05
(31)【優先権主張番号】102020000016210
(32)【優先日】2020-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】509349004
【氏名又は名称】ジーディーエム エス.ピー.エー.
【氏名又は名称原語表記】GDM S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via Battindarno, 91, I-40133 Bologna(IT)
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】ドゥキーニ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】フーザル ポリ,アルド
(72)【発明者】
【氏名】ピアントーニ,マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】レスミニ,ガブリエレ
(72)【発明者】
【氏名】ロザニ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】スパッティ,マウリツィオ
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200EA24
3B200EA27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の溶接ユニットは、回転部品が所定の円弧を通って回転する間に連続ウェブを溶接するように構成され、溶接間隔を変更するため、回転要素の回転軸に対する溶接ユニットの半径方向の位置を変更する必要がある。オペレータが手動で介入することなく作業円周の変化に対応できる回転装置を提供する。
【解決手段】連続ウェブを溶接するための回転装置であって、回転軸2aの周りを回転する回転手段2と、互いに角度的に離間するように回転手段2に取り付けられた複数の溶接ユニット3と、複数の溶接ユニット3を、回転手段2の回転軸2aに向かって、または回転軸2aから離れるように移動させることによって、複数の溶接ユニット3の半径方向位置を変えるように構成された移動手段と、を備え、複数の溶接ユニット3の半径方向の動きに対応するように、複数の溶接ユニット3に接続された耐荷重構造8によって支持されている、回転装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続ウェブを溶接するための、好ましくは吸収性物品を製造するための、または液体または固形の製品を収容するためのパックまたはポーチを製造するための回転装置であって、
回転手段であって、その回転軸(2a)の周りを回転する回転手段(2)と、
互いに角度的に離間するように前記回転手段(2)に取り付けられた、前記連続ウェブ(4)を溶接するための複数の溶接ユニット(3)であって、各々の溶接ユニット(3)が、前記回転手段(2)の回転中に、非動作位置から動作位置に、また、前記動作位置から前記非動作位置に移動するように構成された、複数の溶接ユニット(3)と、
前記複数の溶接ユニット(3)を、前記回転手段(2)の前記回転軸(2a)に向かって、または前記回転軸(2a)から離れるように移動させることによって、前記複数の溶接ユニット(3)の半径方向位置を変えるように構成された移動手段(5)と、
前記連続ウェブ(4)を支持するための、前記回転手段(2)の回転方向に関して同じ溶接ユニット(3)の上流および下流にそれぞれ配置される少なくとも1つの第1の支持要素(6)および少なくとも1つの第2の支持要素(7)であって、前記溶接ユニット(3)が前記動作位置にあるときに前記連続ウェブ(4)に張力をかけた状態に保つ、少なくとも1つの第1の支持要素(6)および少なくとも1つの第2の支持要素(7)と、を備え、
対応するそれぞれの前記溶接ユニット(3)に関連付けられた前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)は、前記複数の溶接ユニット(3)の半径方向の動きが前記回転手段(2)の前記回転軸(2a)に向かう、および前記回転軸(2a)から離れる前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)の動きに対応するように、前記複数の溶接ユニット(3)に接続された耐荷重構造(8)によって支持されている、回転装置。
【請求項2】
対応するそれぞれの溶接ユニット(3)に関連付けられた少なくとも1つの第1の支持要素(6)および少なくとも1つの第2の支持要素(7)は、2つの溶接ユニット(3)の間に二つ一組で配置されており、前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)の周りに巻き付けられた前記連続ウェブ(4)は、前記回転手段(2)の前記回転軸(2a)に対する前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)の位置に応じて長さが可変である多角形の外周を規定する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記耐荷重構造(8)は、各々が少なくとも1つの支持要素(6)および少なくとも1つの第2の支持要素(7)の少なくとも1つの対のための取付本体(9)と、各々が前記耐荷重構造(8)を対応する溶接ユニット(3)に接続する接続本体(10)と、を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記取付本体(9)が、互いに異なる対応するそれぞれの接続本体(10)に移動可能に結合されており、各取付本体(9)は、対応する前記接続本体(10)に向かう、および当該接続本体(10)から離れるように移動可能である、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
各取付本体(9)が第1の要素(11)および第2の要素(12)を含み、前記第1の要素(11)および前記第2の要素(12)は、対応するそれぞれの接続本体(10)に接続されている、請求項3または4に記載の装置。
【請求項6】
取付本体(9)の各第1の要素(11)および各第2の要素(12)は、前記回転手段(2)の前記回転軸(2a)に対して半径方向に沿った前記耐荷重構造(8)の対応する接続本体(10)にスライド可能に連結された第1の部分(13)を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
取り付け本体(9)の各第1の要素(11)および各第2の要素(12)は、前記回転手段(2)の前記回転軸(2a)に対して円周方向に沿った前記第1の部分(13)にスライド可能に連結された第2の部分(14)を備え、前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)は、前記取付本体(9)の前記第1の要素(11)および前記第2の要素(12)の前記第2の部分(14)によって支持されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
各取付本体(9)が、対応する第1の支持要素(6)および第2の支持要素(7)を収容するためのそれぞれのハウジング部材(15)を支持し、同じ前記ハウジング部材(15)によって支持される前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)は、互いに異なる対応するそれぞれの前記溶接ユニット(3)に関連付けられている、請求項3から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)は、対応する前記ハウジング部材(15)上に一定の距離で配置されており、より具体的には、前記ハウジング部材(15)の第1の端部(15a)および第2の端部(15b)に配置されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
各ハウジング部材(15)が、前記耐荷重構造(8)の対応する前記取付本体(9)に、特に、前記第1の要素(11)および前記第2の要素(12)の前記第2の部分(14)に移動可能に結合されている、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記耐荷重構造(8)が、前記回転手段(2)に連結された取付フレーム(16)にスライド可能に連結されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の支持要素(6)および前記第2の支持要素(7)はローラ(23)の形態であり、各々がそれぞれの回転軸(23a)の周りを回転する、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
保持手段(17)は、溶接されることを意図していない前記連続ウェブ(4)の部分を保持し、前記保持手段(17)は、前記回転手段(2)の前記回転軸(2a)の周りに延在し且つ前記連続ウェブ(4)の前記部分が間に配置される第1の可撓性要素(18)および第2の可撓性要素(19)を備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
連続ウェブを溶接するための、好ましくは吸収性物品を製造するための、または液体または固形の製品を収容するためのパックまたはポーチを製造するための回転方法であって、前記連続ウェブ(4)を溶接するための複数の溶接ユニット(3)が互いに角度的に離間するように共通の回転軸(2a)の周りに配置されており、
前記回転方法は、前記回転軸(2a)の周りに前記連続ウェブ(4)を搬送するステップと、前記連続ウェブ(4)を搬送する前記ステップの間に前記連続ウェブ(4)を溶接するステップとを含み、
得られる溶接間隔に応じて、前記回転方法は、溶接間隔を変化させるステップを含み、当該ステップは、前記複数の溶接ユニット(3)の半径方向位置を変化させるステップと、前記回転軸(2a)に向かう、または前記回転軸(2a)から離れるように前記連続ウェブ(4)の位置を変化させるステップと、を含み、前記複数の溶接ユニット(2a)の位置を変化させる前記ステップは、前記連続ウェブ(4)の位置を変化させる前記ステップと同時に実行される、回転方法。
【請求項15】
前記連続ウェブ(4)の位置を変化させる前記ステップが、前記複数の溶接ユニット(3)の半径方向位置の変化に適応するために前記回転軸(2a)に対する前記連続ウェブ(4)の前記半径方向位置に応じて長さが可変である多角形の外周を規定するように、前記回転軸(2a)の周りに前記連続ウェブ(4)を配置することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
物品を、好ましくは吸収性物品を製造するための、または液体または固形の製品を収容するためのパックまたはポーチを製造するための機械であって、請求項1から13の一以上に記載の連続ウェブを溶接するための回転装置を備える機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転溶接装置および関連する方法に関する。
【0002】
特に、本発明による装置は、所定の溶接間隔に従ってウェブ供給方向を横切る方向に沿って連続ウェブを溶接するように構成される。
【0003】
例えば、本発明の装置は、連続ウェブを溶接して吸収性物品またはおむつを作るように、特にパンツタイプのおむつのサイドギャザーを溶接するように構成される。
【0004】
他の実施形態では、本発明の装置は、チョコレートまたは菓子などの食品および菓子製品のパッケージ、飲料ボトルおよびブリックパック、固形、液体、および半固形の食品、タバコ産業の製品、化粧品産業の製品、製薬産業の製品、パーソナルケアおよびホームケア産業の製品を収容するポーチを製造するための連続ウェブを溶接するように構成される。
【0005】
特に、連続ウェブは、液体または固形の製品を収容するためのパックまたはポーチを作るために使用することができる。
【背景技術】
【0006】
吸収性物品を溶接するための従来技術の装置は、典型的には、回転部品であって、その周面に溶接される吸収性物品の連続ウェブが配置される回転部品を含む。
【0007】
複数の溶接ユニットは、回転部品が所定の円弧を通って回転する間に連続ウェブを溶接するように構成される。
【0008】
これらの溶接ユニットは、回転部品の回転軸を中心に互いに角度的に離間している。
【0009】
一の溶接ユニットとそれに隣接する溶接ユニットとの間の角度距離によって、連続ウェブの溶接間隔が決まる。
【0010】
連続ウェブに関して、溶接間隔は、ウェブの長手方向の展開方向に順々に配置される2つの異なる溶接間の直線距離によって規定される。
【0011】
コストを最適化するために、同じ回転溶接装置を使用して、溶接間隔を変えることによって異なる製品フォーマットを製造する必要性が高まっている。
【0012】
装置の溶接間隔を変更するために、作業円周であって、それに沿って所望の溶接間隔が得られる作業円周を決定するように、回転要素の回転軸に対する溶接ユニットの半径方向の位置を変更する必要がある。
【0013】
作業円周を変更することは、各溶接ユニットとそれに隣接する溶接ユニットとの間の円弧を変更することを意味する。連続ウェブを支持する要素は、対応する溶接ユニットによって溶接されるウェブの部分に張力をかけることを確実にするために、その円弧に沿って配置されなければならない。
【0014】
これに関連して、手動で部品を取り外して再度組み立てする必要性を回避して、ひいては、作業を高速化して、溶接される連続ウェブの部分が正しく張力をかけられることを確実にするべく、オペレータが手動で介入することなく作業円周の変化に対応できる、連続ウェブを支持するための要素を開発する必要性が感じられた。
【0015】
事実上、手動で行われるフォーマット切り替え中に部品が手動で取り外される場合、支持要素上に配置された連続ウェブは切断され、部品を再度組み立てした後、連続ウェブはもう一度支持要素に巻き付けられる必要があることに留意されたい。
【0016】
実際には、関連する作業により、これは非常に時間のかかる工程になる。
【0017】
作業円周の変更に関して、標準および非標準のフォーマットを作成できるようにするために、この円周を中断することなく変更できる必要性が感じられている。
【発明の概要】
【0018】
この必要性を満たすために、連続ウェブを溶接するための、好ましくは吸収性物品を製造するための、または液体または固形の製品を収容するポーチを製造するための回転装置であって、回転手段であって、その回転軸の周りを回転する回転手段と、連続ウェブを溶接するための、互いに角度的に離間するように回転手段に取り付けられた複数の溶接ユニットと、を備える回転装置が提供される。
【0019】
溶接ユニット間の角度距離が溶接間隔を規定することに留意されたい。
【0020】
各溶接ユニットは、回転手段の回転中に、非動作位置から動作位置に、また、動作位置から非動作位置に移動するように構成される。
【0021】
移動手段は、溶接ユニットを回転手段の回転軸に向かって、または当該回転軸から離れるように移動させることによって、溶接ユニットの半径方向の位置を変えるように構成される。
【0022】
溶接ユニットの半径方向の位置を変えることにより、連続ウェブの溶接間隔を変えることができる。
【0023】
回転手段の回転方向に関して同じ溶接ユニットの上流および下流にそれぞれ配置された、連続ウェブを支持するための第1の支持要素および第2の支持要素は、溶接ユニットが動作位置にある場合に、連続ウェブに張力をかけたままにする。
【0024】
対応するそれぞれの溶接ユニットに関連付けられた第1の支持要素および第2の支持要素は、回転手段の回転軸の周りに延びる耐荷重構造によって支持される。
【0025】
耐荷重構造は、溶接ユニットの半径方向の動きが、回転手段の回転軸に向かう、および回転手段から離れる第1の支持要素および第2の支持要素の動きに対応するように、溶接ユニットに接続される。
【0026】
有利なことに、溶接ユニットと連続ウェブの支持要素との間の同時移動は、オペレータの助けなしに回転装置のフォーマット切り替えを管理することを可能にする。
【0027】
対応するそれぞれの溶接ユニットに関連付けられた少なくとも1つの第1の支持要素および少なくとも1つの第2の支持要素は、第1の支持要素および第2の支持要素の周りに巻き付けられた連続ウェブが回転手段の回転軸に対する第1の支持要素および第2の支持要素の位置に応じて長さが可変である多角形の外周を規定するように、2つの溶接ユニットの間に二つ一組で配置される。
【0028】
有利なことに、第1の支持要素および第2の支持要素を二つ一組で1つの溶接ユニットと回転手段の回転方向において次の溶接ユニットとの間に配置することにより、多角形の外周を全体で規定するポリラインに沿って連続ウェブを配置することができる。これにより、支持要素間のスペースまたは干渉の問題なしに、回転手段の回転軸に対する各位置の支持要素を管理することができる。
【0029】
図3および4に詳細に示されるように、耐荷重構造は、各々が少なくとも1つの支持要素および1つの第2の支持要素の少なくとも1つの対のための取付本体と、各々が耐荷重構造を対応する溶接ユニットに接続する接続本体と、を備える。
【0030】
有利なことに、耐荷重構造を溶接ユニットに接続する接続本体は、溶接ユニットが動かされるときに耐荷重構造全体を動かすことを可能にする。
【0031】
取付本体は、互いに異なる対応するそれぞれの接続本体に移動可能に結合されている。
【0032】
各取付本体は、対応する接続本体に向かって、および当該接続本体から離れるように移動可能である。
【0033】
有利なことに、各取付本体は、最小長さの初期位置から最大長さの最終位置に移動することができる。このようにして、第1の支持要素および第2の支持要素は、溶接間隔が最小長さから当該最小長さよりかなり長い最大長さまでの範囲になるように連続ウェブを支持できるようにするために、回転手段の回転軸に最も近い最小位置および当該回転軸から最も遠い最大位置に配置することができる。
【0034】
例えば、吸収性衛生用品の場合に得られる溶接間隔サイズに関して、これは、サイズSの最小長さの溶接間隔、およびサイズXLの最大長さの溶接間隔に対応しており、合計で少なくとも4つの溶接間隔長は、サイズS、M、L、およびXLに対応する。
【0035】
例えば、図1は、最小長さに構成された回転装置を示す。
【0036】
例えば、図2は、最大長さに構成された回転装置を示す。
【0037】
各取付本体は、各々が対応する接続本体に接続された第1の要素および第2の要素を備える。
【0038】
取付本体の各第1の要素および各第2の要素は、回転手段の回転軸に対して半径方向に沿った耐荷重構造の対応する接続本体にスライド可能に連結される第1の部分を備える。
【0039】
有利には、各取付本体の第1の要素および第2の要素のスライドにより、対応する第1の支持要素および第2の支持要素の位置を平行移動させることができる。
【0040】
取付本体の各第1の要素および各第2の要素は、図4に示すように、回転手段の回転軸に対して円周方向に沿った対応する第1の部分にスライド可能に連結される第2の部分を備える。
【0041】
第1の支持要素および第2の支持要素は、取付本体の第1の要素および第2の要素の第2の部分によって支持される。
【0042】
有利には、第2の部分および第1の部分を互いに対してさらにスライドさせることにより、取付本体を半径方向に拡張して、互いから離れる半径方向の移動中に溶接ユニットが互いに離れていくことを相殺することができる。
【0043】
各取付本体は、対応する第1の支持要素および第2の支持要素を収容するためのそれぞれのハウジング部材を支持する。
【0044】
同じハウジング部材によって支持される第1の支持要素および第2の支持要素は、互いに異なる対応するそれぞれの溶接ユニットに関連付けられている。
【0045】
第1の支持要素および第2の支持要素は、一定の距離で対応するハウジング部材上に配置される。より具体的には、それらは、ハウジング部材の第1の端部および第2の端部に配置される。
【0046】
この一定の距離は、ハウジング部材の半径方向の変位によって得られる多角形の外周の一定の長さの辺を規定する。
【0047】
各ハウジング部材は、耐荷重構造の対応する取付本体、特に対応する第1の要素および第2の要素の第2の部分に移動可能に結合されている。
【0048】
図5に示されるように、耐荷重構造は、回転手段に連結された取付フレームにスライド可能に連結されている。
【0049】
第1の支持要素および第2の支持要素はローラの形態であり、各々がそれぞれの回転軸を中心に回転する。
【0050】
有利なことに、ローラ構造は、ウェブの長手方向の展開を横切る線に沿って連続ウェブとの接触ゾーンを規定することを可能にし、ウェブをローラに巻き付けることによって得られるポリラインのそれぞれの角を規定する。
【0051】
保持手段は、溶接されることを意図してない連続ウェブの部分を保持するために提供される。
【0052】
保持手段は、回転手段の回転軸の周りに延在し且つ間に連続ウェブの上記部分が配置される第1の可撓性要素および第2の可撓性要素を備える。
【0053】
有利なことに、溶接に関与しない連続ウェブの部分を保持するための第1の可撓性要素および第2の可撓性要素は、連続ウェブが装置から出てくる必要がある場合に、装置の保守および洗浄を容易にする。
【0054】
本発明はまた、連続ウェブを溶接するための、好ましくは吸収性物品を製造するための、または液体または固形の製品を収容するためのパックまたはポーチを製造するための回転方法に関し、連続ウェブを溶接するための複数の溶接ユニットは、互いに角度的に離間するように、共通の回転軸の周りに配置される。
【0055】
方法は、回転軸の周りに連続ウェブを搬送するステップと、連続ウェブを搬送するステップの間に連続ウェブを溶接するステップとを含む。
【0056】
得られる溶接間隔に応じて、方法は、溶接ユニットの半径方向位置を変化させるステップであって、同時に、回転軸に向かう、または回転軸から離れるよう連続ウェブの位置を変化させるステップを含む。連続ウェブは、溶接ユニットの半径方向位置の変化に適応できるように回転軸に対する連続ウェブの半径方向位置に応じて長さが可変である多角形の外周を規定するように、回転軸の周りに延在する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本発明のさらなる特徴およびその利点は、添付の図面に概略的に示されているように、回転溶接装置のいくつかの好ましい実施形態の以下の非限定的な説明においてより明白である。
図1】最小長さの位置での本発明による回転溶接装置の概略正面図である。
図2】最大長さの位置での本発明による回転溶接装置の概略正面図である。
図3図1の拡大された詳細である。
図4図2の拡大された詳細である。
図5】回転溶接装置の詳細の概略斜視図を示し、他の部分をわかりやすく説明するために一部の部分が切り取られている。
【発明を実施するための形態】
【0058】
参照番号1は、本発明による連続ウェブ4を溶接するための回転装置を示す。
【0059】
好ましくは、回転溶接装置1は、吸収性物品またはその部品、または液体または固形の製品を収容するためのポーチを製造する。
【0060】
回転装置1は、回転手段2であって、その回転軸2aを中心に回転する回転手段2と、連続ウェブ4を溶接するための、互いに角度的に離間するように回転手段2に取り付けられた複数の溶接ユニット3と、を備える。
【0061】
好ましくは、回転手段2は、回転軸2aの周りを回転するシャフトに取り付けられた円筒形ドラムを備える。
【0062】
各溶接ユニット3は、回転手段2の回転中に、非動作位置から動作位置に、また、動作位置から非動作位置に、移動するように構成される。
【0063】
回転軸2aの周りのそれらの回転に関して、溶接ユニット3は、非動作位置から作業円周の弧内の動作位置へと移動する。
【0064】
作業円周の弧の長さは、連続ウェブ4に溶接を行うのに必要な時間の関数である。
【0065】
移動手段5は、溶接ユニット3を、回転手段2の回転軸2aに向かって、または回転軸2aから離れるように移動させることによって、溶接ユニット3の半径方向位置を変化させるように構成される。
【0066】
換言すれば、移動手段5は、回転手段2の回転軸2aに向かって、または回転軸2aから離れるように溶接ユニット3を並進移動させる。
【0067】
移動手段5は、全ての溶接ユニット3を、回転手段2の回転軸2aに向かって、または回転軸2aから離れるように、同時に移動させる。
【0068】
各溶接ユニット3に関して、連続ウェブ4を支持するための少なくとも1つの第1の支持要素6および少なくとも1つの第2の支持要素7が、それぞれ、回転手段2の回転方向において溶接ユニット3の上流および下流に配置される。
【0069】
第1の支持要素6および第2の支持要素7はローラ23の形態であり、各々がそれぞれの回転軸23aの周りを回転する。
【0070】
第1の支持要素6および第2の支持要素7は、溶接ユニット3が動作位置にあるときに、連続ウェブ4に張力をかけたままにすることを可能にする。
【0071】
対応するそれぞれの溶接ユニット3に関連付けられた第1の支持要素6および第2の支持要素7は、溶接ユニット3に接続された耐荷重構造8によって支持されている。
【0072】
溶接ユニット3の半径方向の動きは、耐荷重構造8による動きに対応し、第1の支持要素6および第2の支持要素7を回転手段2の回転軸2aに向かって、および回転軸2aから離れるように移動させる。
【0073】
耐荷重構造8は、オペレータの助けなしにフォーマット切り替え作業を実行するように、全ての溶接ユニット3を、連続ウェブ4を支持する第1の支持要素6および第2の支持要素7と共に同時に移動させることを可能にする。
【0074】
対応するそれぞれの溶接ユニット3に関連付けられた第1の支持要素6および第2の支持要素7は、2つの溶接ユニット3の間に二つ一組で配置される。
【0075】
このようにして、第1の支持要素6および第2の支持要素7の周りに巻き付けられた連続ウェブ4は、回転手段2の回転軸2aに対する第1の支持要素6および第2の支持要素7の位置に応じて長さが可変である多角形の外周を規定する。
【0076】
有利なことに、多角形の構成は、第1の支持要素6および第2の支持要素7のサイズに関係なく、最小および最大の多角形長さに沿って連続ウェブ4を支持する機能を形成することを可能にする。
【0077】
耐荷重構造8は、第1の支持要素6および第2の支持要素7を取り付けるための取付本体9を備える。
【0078】
各取付本体9は、少なくとも1つの第1の支持要素6および1つの第2の支持要素7の対を支持する。
【0079】
耐荷重構造8は、複数の接続本体10を備え、各接続本体10は、耐荷重構造8を対応する溶接ユニット3に接続する。
【0080】
最小長さの構成から最大長さの構成に移行できるようにするために、取付本体9は、互いに別個の対応するそれぞれの接続本体10に移動可能に結合されている。
【0081】
各取付本体9は、対応する接続本体10に向かって、および対応する接続本体10から離れるように移動可能である。
【0082】
換言すれば、各取付本体9は、対応する接続本体10に向かって、および対応する接続本体10から離れるように並進移動可能である。
【0083】
各取付本体9は、対応する接続本体10に接続された第1の要素11および第2の要素12を備える。
【0084】
取付本体9の各第1の要素11および各第2の要素12は、回転手段2の回転軸2aに向かっておよび離れるように半径方向に沿った耐荷重構造8の対応する接続本体10にスライド可能に連結された第1の部分13を備える。
【0085】
換言すれば、各第1の要素11および各第2の要素12の第1の部分13は、回転手段2の回転軸2aに向かう、および回転軸2aから離れる耐荷重構造8の接続本体10に対して並進運動する。
【0086】
取付本体9の各第1の要素11および各第2の要素12は、回転手段2の回転軸2aに対して円周方向に沿った対応する第1の部分13にスライド可能に連結された第2の部分14を含み、第1の要素11の第2の部分14および第2の要素12の第2の部分14は、互いに向かって、および互いから離れるように移動する。
【0087】
第1の支持要素6および第2の支持要素7は、取付本体9の第1の要素11および第2の要素12の第2の部分14によって支持されている。
【0088】
各取付本体9は、対応する第1の支持要素6および第2の支持要素7を収容するためのそれぞれのハウジング部材15を支持する。
【0089】
より具体的には、同じハウジング部材15によって支持される第1の支持要素6および第2の支持要素7は、互いに異なる対応するそれぞれの溶接ユニット3に関連付けられている。
【0090】
第1の支持要素6および第2の支持要素7は、対応するハウジング部材15上に一定の距離で配置されている。より具体的には、それらは、ハウジング部材15の第1の端部15aおよび第2の端部15bに配置される。
【0091】
各ハウジング部材15は、耐荷重構造8のそれぞれの取付本体9、具体的には、対応するそれぞれの第1の要素11および第2の要素12の第2の部分14に移動可能に結合される。
【0092】
耐荷重構造8は、回転手段2に連結された取付フレーム16にスライド可能に連結されている。
【0093】
取付フレーム16は複数のガイド22を備え、それに沿って耐荷重構造8はスライドする。
【0094】
回転溶接装置1は、溶接されることを意図していない連続ウェブ4の部分を保持するための保持手段17を備える。
【0095】
保持手段17は、回転手段2の回転軸2aの周りに延在し且つ溶接されない連続ウェブ4の部分が間に配置される第1の可撓性要素18および第2の可撓性要素19を備える。
【0096】
第1の可撓性要素18および第2の可撓性要素19の長さを、回転手段2の回転軸2aに対する第1の支持要素6および第2の支持要素7の溶接ユニット3の位置の変化に応じて適合させるために、第1の張力手段20および第2の張力手段21は、それぞれ、第1の可撓性要素18および第2の可撓性要素19の長さを変えるように構成される。
【0097】
本発明はまた、連続ウェブを溶接するための、好ましくは吸収性物品を製造するための、または液体または固形の製品を収容するためのポーチを製造するための回転方法を目的として有し、連続ウェブ4を溶接するための複数の溶接ユニット3は、互いに角度的に離間するように、共通の回転軸2aの周りに配置されている。
【0098】
方法は、回転軸2aの周りに連続ウェブ4を搬送するステップと、連続ウェブ4を搬送するステップの間に連続ウェブ4を溶接するステップとを含む。
【0099】
得られる溶接間隔に応じて、方法は、溶接間隔を変化させるステップを含み、当該ステップは、溶接ユニット3の半径方向位置を変化させるステップであって、同時に、連続ウェブ4の位置を回転軸2aに対して向かってまたは離れるように変化させるステップを含む。
【0100】
連続ウェブ4の位置を変化させるステップは、溶接ユニット3の半径方向位置の変化に適応できるように、回転軸2aに対する連続ウェブ4の半径方向位置に応じて長さが可変である多角形の外周を規定するように、回転軸2aの周りに連続ウェブ4を配置することを含む。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】