(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014458
(43)【公開日】2022-01-19
(54)【発明の名称】生体に付着される模様層および生体に付着される模様層を付着された植物の作成方法
(51)【国際特許分類】
B32B 27/00 20060101AFI20220112BHJP
C09J 7/29 20180101ALI20220112BHJP
【FI】
B32B27/00 E
B32B27/00 M
C09J7/29
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021112436
(22)【出願日】2021-07-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】P 2020116736
(32)【優先日】2020-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】515120143
【氏名又は名称】井澤 佑斗
(72)【発明者】
【氏名】井澤 佑斗
【テーマコード(参考)】
4F100
4J004
【Fターム(参考)】
4F100AR00A
4F100AR00B
4F100AR00C
4F100BA03
4F100BA07
4F100CA13
4F100CA13B
4F100CB00
4F100CB00C
4F100HB00
4F100HB00B
4F100JD01C
4F100JL11
4F100JL11C
4F100JN01
4F100JN02
4J004BA02
4J004CB01
4J004CB03
4J004CE01
4J004FA01
4J004FA09
(57)【要約】
【課題】特許文献1には、型抜きされたステンシルシートに形成されており、このステンシルシートを花弁に押し当て、しかも型抜き部分に化粧パウダーを塗りつけることにより図柄が描かれる贈答用生花技術が公開されている。しかしながら、生体表面にインクを付着させると、インクが生体に吸収されてしまうので、図柄が次第に無くなってしまう。
【解決手段】本開示は、表層と接着層とを有し、前記接着層は生体表面へと接着する機能を有し、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着され、前記接着層は前記染料を浸透させない物質で構成されることを特徴とする生体に付着される模様層を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表層と接着層とを有し、前記接着層は生体表面へと接着する機能を有し、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着されることを特徴とする生体に付着される模様層。
【請求項2】
前記接着層は前記染料を浸透させない性質であることを特徴とする、請求項1に記載の生体に付着される模様層。
【請求項3】
前記生体は植物であることを特徴とする、請求項1もしくは請求項2のいずれか一に記載の生体に付着される模様層。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一に記載の生体に付着される模様層を付着された植物。
【請求項5】
広告主の依頼するデザインあるいは画像あるいは文字を広告内容として、前記広告主から前記広告内容を取得する広告内容データ取得ステップと、前記広告内容を前記図柄とする請求項1から請求項3のいずれか一に記載の生体に付着される模様層を添付して広告植物を作成する作成ステップ若しくは前記広告内容を植物表面に印刷して広告植物を作成する作成ステップのいずれか一以上を有し、前記広告植物を展示する展示ステップとを有する広告代理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体に付着される模様層に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生体に付加される模様層の一例が、特開2010-006035号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1には、型抜きされたステンシルシートに形成されており、このステンシルシートを花弁に押し当て、しかも型抜き部分に化粧パウダーを塗りつけることにより図柄が描かれる贈答用生花技術が公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の印刷方法では、インクが直接に生体表面に付着している。しかしながら、生体表面にインクを付着させると、インクが生体に吸収されてしまうので、図柄が次第に無くなってしまう。したがって、印刷した図柄の明瞭性が持続しないという課題があった。
【0005】
そのためには、インクが生体に吸収されないように構成された模様層を開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、表層と接着層とを有し、前記接着層は生体表面へと接着する機能を有し、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着され、前記接着層は前記染料を浸透させない性質であることを特徴とする生体に付着される模様層を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本構成では、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着され、前記接着層は前記染料を浸透させない性質であるため、染料が生体に吸収されることを防止できる。したがって、印刷した図柄の明瞭性がより持続する。
【0008】
生体に付着される模様層のさらなる特徴と利点は、実施形態についての以下の記載から明確となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
生体に付着される模様層の実施形態について説明する。ここでは生体の一例として植物(花弁、葉、茎、実を含む。以下同じ)を取り上げる。ただし、本開示における効果は植物に限定されることなく、あらゆる生体において発揮される。
【0010】
生体に付着される模様層は表層と接着層とを有する。接着層は生体に付着される層であり、表層は模様層が生体に接着された際に生体側から見た外層である。本開示において、表層の物性は限定をしない。図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着されるから、図柄が人から視認されるためには、表層はある程度の透明性を有すると好適である。表層の色は無色であっても有色であっても好適である。表層に微粒子を含有させて、光が反射して美観を奏する表層を作成しても好適である。表層の物質の一例として、合成繊維や合成樹脂、それらの例としてウレタンやアクリルやシリコンやゴム、人が食べることができる多糖類のシートなどが挙げられる。すなわち、染料も食べられる素材にして、生体に付着される模様層全体は人が食べることができる素材で構成することもできる。
【0011】
接着層は、染料を浸透させない性質であることを特徴とする。実施例の一例としては、接着層を水や油を浸透しない性質にすると好適である。水や油の分子が浸透しない程度に細かい重合構造を有していてもよい。その重合構造は、例えば有機物質や合成樹脂で構成することができる。そうすると、生体から分泌される油分や水分は接着層に浸透せず、染料も接着層へと浸透しないので、染料が接着層を浸透して生体へと移動して吸収されることがない。本開示において、接着層は染料が浸透しない効果を奏すればよい。すなわち、接着層は上記の合成樹脂に限られず、本開示の目的に矛盾しない限り、染料を浸透させないように分子が密集した状態で構成されることを特徴とする。接着層の素材は合成繊維であってもよいし、人が食べることができる有機物質であってもよい。人が食べられる有機物質の一例として多糖類を重合させたシートを用いても好適である。もしくは、他の実施例としては、接着層が染料を溶解しない素材で構成すれば、染料が接着層へ浸透することを防ぐことができる。たとえば、染料と接着層とはどちらか一が親水性で、どちらか一が疎水性であると本開示の目的を果たす役に立つ場合がある。
【0012】
接着層は生体に接着できる性質を有している。したがって、実施例の一つとして、接着層は生体に粘着できる糊を含有していると好適である。
【0013】
図柄を描いた染料が表層と接着層に挟み込まれるように固着されている。たくさんある実施例の一例としては、あらかじめ表層に染料を乗せることで図柄を描き、その上から接着層を押下することにより、図柄を描いた染料が表層と接着層に挟み込まれるように固着させると好適である。他の実施例としては、あらかじめ接着層に染料を乗せることで図柄を描き、その上から表層を押下することにより、図柄を描いた染料が表層と接着層に挟み込まれるように固着させると好適である。他の実施例としては、表層と接着層の間には、染料以外にも物質を挟み込んでもよい。たとえば、光を反射する物質を間に挟むことによって、光が反射して美観が向上した模様層が構成できる。
【0014】
接着層は、光を透過する物質であることを特徴としても好適である。実施例の一つとして、無色透明である物質が挙げられる。素材の一例として、合成樹脂や、多糖類でできた薄いシートが挙げられる。接着層は上記例に限られず、本開示の目的に矛盾しない限り、光を透過させる分子を混合して構成すればよい。
【0015】
接着層は、光を透過しない物質であることを特徴としても好適である。実施例の一つとして、接着層に白色の分子を配合すると好適である。そうすると、光は接着層において反射するので、接着層は光を透過しなくなる。接着層は白色の例に限られず、本開示の目的に矛盾しない限り、光を透過させない分子を混合して構成すればよい。たとえば他の色素であってもよいし、全ての可視光を反射する素材を含有してもよい。
【0016】
なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示にすぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0017】
表層に染料を乗せることで図柄を描く方法としては、プリンターを用いて表層に染料を乗せて、表層にイメージを描く方法を用いてもよい。
【0018】
本発明は、特に植物に付着させると好適である。植物は、生存のために水を与えられる必要がある。すなわち、植物の表面に印刷をすると、その印刷面は、植物に水を与える過程で濡れてしまう。従来技術では、印刷をした染料は露出をしている。すなわち、従来技術では、植物に印刷したインクが、水に濡れて流出してしまう。すると、印刷をした柄が崩れてしまい、印刷を維持することが困難になる恐れがあった。染料が露出をしていると、水だけではなく、物理的な接触、例えば人が触れたり、虫が触れたりなどして、染料の粒子が植物表面からとれてしまう恐れもあった。
【0019】
本発明は、表層と接着層とを有し、前記接着層は生体表面へと接着する機能を有し、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着されているので、染料へ物質が接触して染料分子が模様層から剥離することを防止できる。
【0020】
表層は、疎水性であると好適である。表層が疎水性であることで、模様層が水に濡れても、染料分子が水に触れて模様層から剥離することを防止できる。表層は、表層が図柄を描いた染料を表層と接着層に挟み込むように、染料全体を覆って固着されると好適である。こうすることで、染料へ物質が接触して染料分子が模様層から剥離することを防止できる。
【0021】
以下、上記において説明した生体に付着される模様層の概要について説明する。
【0022】
表層と接着層とを有し、前記接着層は生体表面へと接着する機能を有し、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着され、前記接着層は前記染料を浸透させない性質であることを特徴とする生体に付着される模様層。
【0023】
本構成では、接着層は染料を浸透させない性質であるので、染料が生体へと吸収されることを防止できる。したがって、図柄を描いた染料は表層と接着層に挟み込まれるように固着されることでその位置が保護され続けるので、図柄の明瞭性が持続する。さらには、図柄を描いた染料は表層によっておおわれているので、染料へ物質が接触して染料分子が模様層から剥離することを防止できる。したがって、図柄の明瞭性が持続する。
【0024】
前記接着層は、光を透過する物質であることを特徴とすると好適である。
【0025】
本構成では、接着層は光を透過するので、接着している生体の色が反射して見える。したがって、植物に模様層を接着する際には、添付される植物の色によって図柄の背景に生体の色が投影されるため、図柄に多様性が生まれて、美観が向上する。植物に限らず、生体すべてにおいて同様の効果が発揮される。
【0026】
前記接着層は、光を透過しない物質であることを特徴とすると好適である。
【0027】
本構成では、接着層は光を透過しないので、接着している生体の色が反射して見えない。したがって、図柄と生体の色とが混ざることによって図柄の演出性に支障がある際には、本構成が好適である。その一例として、人の顔写真を図柄として、赤いバラへと模様層を接着する場合が挙げられる。接着層が光を透過すると、人の顔写真は生体のバラの赤い色が透けるので、人の肌の色が赤く見えてしまって演出性に支障が出る。そこで、一例として接着層に白色の分子を混ぜることによって、接着層が光を透過せず、図柄は本来の人の肌の色を正確に演出することができ、図柄の美観が大きく向上する。植物に限らず、生体すべてにおいて同様の効果が発揮される。
【0028】
生体は植物であることを特徴とすると好適である。
【0029】
本構成では、図案を描いた染料が植物表面に吸収されることがないので、植物に永く模様が持続する。植物は、運動をする他の生体に比べると模様層が剥離しにくいという利点がある。したがって植物の美観が向上したり、植物と文芸や芸術やメディアとを融合した植物由来の商品を作成することができる。また、模様層すべてを食べられる素材で構成すると、その植物を野菜や果物として食すこともできるので、食品に添付するシールの廃棄ロスを減らすことができる。
【0030】
本開示に係る生体に付着される模様層は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
【0031】
他にも、以下のような実施形態を取ることができる。
【0032】
広告主の依頼するデザインあるいは画像あるいは文字を広告内容として、前記広告主から前記広告内容を取得する広告内容データ取得ステップと、付着層を有するシートに前記広告内容を印刷して植物に前記シートを添付して広告植物を作成する作成ステップか、前記広告内容を植物表面に印刷して広告植物を作成する作成ステップのいずれか一以上を有し、前記広告植物を展示する展示ステップとを有する広告代理方法。
【0033】
あるいは、以下のような実施形態を取ることができる。広告主の依頼するデザインあるいは画像あるいは文字を広告内容として、前記広告主から前記広告内容を電子データで取得する広告内容データ取得ステップと、取得した前記電子データを、印刷したい植物の表面積サイズ以下になるように拡大あるいは縮小して加工データを作るデータ加工ステップとを有し、付着層を有するシートに前記加工データを印刷して植物に前記シートを添付して広告植物を作成する作成ステップか前記加工データを植物表面に印刷して広告植物を作成する作成ステップのいずれか一つを有し、前記広告植物を展示する展示ステップとを有する広告代理方法。
【0034】
上記の広告代理方法は、付着層を有するシートに前記広告内容を印刷して植物に前記シートを添付して広告植物を作成する作成ステップか、前記広告内容を植物表面に印刷して広告植物を作成する作成ステップのいずれか一以上を採用して、広告植物を作成するステップを有する、という意味である。
【0035】
植物による広告代理を実施するにあたり、広告主から広告内容を電子データで受信する。広告内容 には、デザインか、画像か、文字か、その組み合わせが含まれる。たとえば、広告主の保有する商標やロゴマークがデザインに該当する。たとえば、広告主の起用した俳優の画像や、広告したい商品の画像、テレビに放映されるコマーシャル映像の一部を静止画として切り取った画像でもよい。あるいは、広告主の作成した、キャッチコピーやキャッチフレーズでもよい。それらを組み合わせや、その組み合わせをデザイナーに依頼して空間配置に工夫が施された一つのデータとしてもよい。 すなわち、広告主の所望するあらゆる内容を、電子データで受信する。
【0036】
広告主とは、ある特定のデザインか、画像か、文字か、その組み合わせを不特定多数の人に認識させたい人あるいは団体である。広告内容とは、不特定多数の人に認識させたいある特定のデザインか、画像か、文字か、その組み合わせである。たとえば、企業のロゴマークであってもよいし、オリンピックのエンブレムでもよいし、アニメや映画のキャラクターや人物であってもよい。地方自治体の発行する、納税の勧告文章でもよい。広告代理は、広告主の所望する広告内容を、不特定多数の人に認識させる生業である。植物広告あるいは広告植物は、広告代理の機能を有する植物である。
【0037】
電子データの受信部は、具体的にはインターネットを経由してデータを受信するプログラム、当該プログラムを保持する不揮発性メモリ、当該プログラムを実行し各種の演算処理を行うCPUなどによって構成することができる。 あるいはUSBメモリーと、USBハブと、データを受信するプログラムと、当該プログラムを実行し各種の演算処理を行うCPUなどによって構成することができる。近年では、スマートフォンのアプリケーションが、データを通信する機能を有する。よって、スマートフォンで動作する、前記広告データ受送信用のアプリケーションで構成してもよい。これらのアプリケーションやハードウェアを用いて、データが受信するステップとして構成される。
【0038】
データ加工部は、取得した前記広告内容電子データを、模様層を添付する対象となる植物表面のサイズ以下になるように拡大あるいは縮小して加工データを作る。あらかじめ、模様層を添付する対象となる植物表面のサイズを測定する。たとえば直径3センチメートルの円と同等のサイズを有する花弁が対象であれば、取得した広告内容電子データを、直径3センチメートルの円と同等のサイズとなるようにデータ上から領域を切り取って、加工データを作る。あるいは、直径3センチメートルの円に収まるように、電子データを縦方向あるいは横方向に拡大あるいは縮小したものを、加工データとしてもよい。データ加工部は、係る機能を果たすためのプログラム、当該プログラムを保持する不揮発性メモリ、当該プログラムを実行し各種の演算処理を行うCPUなどによって構成することができる。 指の操作だけで直感的に画像の輪郭を切り取る機能を持つ、スマートフォンのアプリケーションとして、構成することができる。これらのアプリケーションやハードウェアを用いて、データを加工するステップとして構成される。
【0039】
付着層を有するシートに広告内容を印刷して植物に前記シートを添付して広告植物を作成する作成ステップは、先述した生体に付着される模様層を利用することで実現することができる。前記広告内容を植物表面に印刷して広告植物を作成する作成ステップは、例えば、プリンターを用いて、紙に印刷するように、紙の代わりに植物を設置してプリンターを作動させることで、植物の表面にイメージを印刷することができる。取得した前記電子データを、印刷したい植物の表面積サイズ以下になるように拡大あるいは縮小して加工データを作るデータ加工ステップは、コンピューターを用いて、印刷したい内容の電子データのサイズを変更して、その加工したデータをプリンターへ出力することで実現できる。
【0040】
加工データを植物表面に印刷する印刷部について説明する。植物を金具や粘着テープなどによって固定し、その表面に、加工データを印刷する。たとえば直径3センチメートルの円と同等のサイズを有する花弁が対象であれば、加工データは直径3センチメートルの円と同等のサイズに加工されているので、植物表面のサイズと約同等の加工データを、インクジェットやインクの塗布によって印刷できる。印刷部は、データ加工部とインターネットで接続されたパッド印刷機や、オフセット印刷機などによって構成される。 広告内容の型を作成し、型に合わせて、粉顔料や金属パウダーを塗布する方法でもよい。これらのアプリケーションやハードウェアを用いて、植物表面に加工データを印刷するステップとして構成される。パッド印刷機の際には、広告内容を模した凹版を使用して版上のインキをシリコンパッドに一次転写し、被印刷物に二次転写を行なう。オフセット印刷機の際には、広告内容を模した版を作製して、一度版に塗られたインクをゴムブラケットに転写してから植物表面に印刷する。
【0041】
データ取得部と、データ加工部と、印刷部とは、係る機能を果たすためのプログラム、当該プログラムを保持する不揮発性メモリ、当該プログラムを実行し各種の演算処理を行うCPUなどによって構成することができる。本明細書に記載の各実施形態は装置として実現できるのみでなく、その一部または全部を方法としても実現可能である。また、このような装置の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然に本明細書に記載の各実施形態の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0042】
データ取得部と、データ加工部と、印刷部とをインターネットで接続して自動的に作動する統一されたプログラムとして差動させてもよい。その構成によれば、広告主から広告内容を受信したら、そのプログラムを差動させるだけで、自動的に広告植物が作成されるので、効率よく植物による広告代理業を行える効果が生まれる。本開示は、従来の広告代理方法や、広告代理装置とは異なる、まったく新しい植物広告の作成装置および方法を提供する。
【0043】
本実施形態の植物は、その葉、花びら、茎、果実などの表面に、広告主が考案したキャッチコピーなどの文字や、企業ロゴなどの図案が施される。植物広告は、広告内容が印刷された植物であり、展示される植物である。これらの植物広告は、展示されるので、不特定多数の人に視認されるので、広告代理に著効する。人は植物広告を観て、広告内容に、植物や花の持つ生命力や可憐さなどのポジティブな印象を受ける効果が生まれる。本発明によると、紙に印刷して展示もしくは頒布するよりも美観や観念的な事柄を多く有し、より訴求力のある広告がなされて、顕著な広告効果を発揮する。
【0044】
前記植物広告の展示場所は、花屋の店舗あるいは前記花屋が装花を担当する会場でもよい。そうすることで、花屋は物広告を作成した後、他の配送業者を仲介させることなく、独自に広告代理を行える。よって、輸送コストと仲介の時間ロスとを削減し、効率的に広告代理を開始することができる。
【0045】
本発明によれば、広告内容に、植物や花の持つ生命力や可憐さなどの観念的な事柄を広告内容に与えられるという、まったく新しい広告代理方法を提供することができる。従来の技術では、紙や無機物に広告内容を印刷できても、植物や花の持つ生命力や可憐さなどの観念的な事柄を広告内容に与えることができなかった。広告内容は美しい花や葉に印刷されることで美観が増すので、美しい有形物を観るために不特定多数の人が植物広告を視認する動機が発生し、その広告内容が凝視される機会が増すので、従来の技術に比べて、広告代理に著効する。
【0046】
この広告代理方法では、美しい植物の表面にイメージを印刷することができるので、特に美しい広告をすることができる。紙やコンピュータの表示画面にイメージを印刷するよりも、植物の表面にイメージを印刷した方が、イメージが美しく特別に見える。このことによって、イメージを用いた広告をする上で、顕著な効果を有する広告代理方法を提供することができる。
【0047】
あるいは、以下のような実施形態を取ることができる。
【0048】
植物を入荷した日付を取得する日付データ取得ステップと、植物が前記日付データから起算して何日経過したかを記録する経過日取得ステップと、植物の経過日同士を比較して、経過日が多い方の植物を印刷候補植物として選別する選別ステップとを有し、印刷候補植物に前記広告内容を印刷するステップとを有する、植物を用いた広告代理方法。
【0049】
この広告代理方法では、植物を入荷した日付を取得して記録する。記録の方法は、ノートに記録しても良いし、少なくとも一のコンピューターを用意してその記憶部に記憶させても良い。また、植物の経過日は、少なくとも一のコンピューターの制御部において、植物の経過日をカウントしても良い。
【0050】
この広告代理方法では、経過日が徒過して植物の鮮度が低下して破棄される前に、印刷候補植物として選定されて、植物を用いた広告代理を行うことができる。従って、植物が廃棄されるロスが軽減される。
【0051】
あるいは、以下のような実施形態を取ることができる。
【0052】
上述のいずれか一の広告代理方法で広告植物を展示するステップにおける展示場所は、不特定多数の人が広告植物を視認する場所であることを特徴としても好適である。
【0053】
上述のいずれか一の広告代理方法で広告植物を展示するステップにおける展示場所は、広告主の所望する場所であることを特徴としても好適である。
【0054】
上述のいずれか一の広告代理方法で広告植物を展示するステップにおける展示場所は、展示場所は、花屋の店舗あるいは前記花屋が装花を担当する会場であることを特徴としても好適である。
【0055】
この広告代理方法では、不特定多数の人が見るので、広告代理の効果を発揮することができる。その場所の例として、レストランや、待合室などがあげられる。この広告代理方法では、花屋の店舗あるいは花屋が装花を担当する会場にて不特定多数の人が見るので、広告代理の効果を発揮することができる。この広告代理方法では、不特定多数の人が見るので、広告代理の効果を発揮することができる。その場所の例として、レストランや、待合室などがあげられる。
【0056】
上述のいずれか一の広告代理方法で作成された植物も、特許として保護されるべきである。また、上述のいずれか一の広告代理方法を実現する印刷装置も、特許として保護されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表層と接着層とを有し、前記接着層は生体表面へと接着する機能を有し、図柄を描いた染料が前記表層と前記接着層に挟み込まれるように固着されることを特徴とする生体に付着される模様層。
【請求項2】
あらかじめ表層に染料を乗せることで図柄を描き、その上から接着層を押下することにより、図柄を描いた染料が表層と接着層に挟み込まれるように固着させたことを特徴とする生体に付着される模様層。
【請求項3】
請求項1から請求項2のいずれか一に記載の生体に付着される模様層を付着された植物。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめ表層に染料を乗せることで図柄を描くステップと、
その上から接着層を乗せるステップと、
図柄を描いた染料が表層と接着層に挟み込まれるように固着するステップと、
で構成される、生体に付着される模様層の作成方法。
【請求項2】
あらかじめ接着層に染料を乗せることで図柄を描くステップと、
その上から表層を乗せるステップと、
図柄を描いた染料が表層と接着層に挟み込まれるように固着するステップと、
で構成される、生体に付着される模様層の作成方法。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2に記載の各ステップに加えて、
模様層を植物に付着させるステップと、
で構成される、生体に付着される模様層を付着された植物の作成方法。