(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022144775
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20220926BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20220926BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
H01L29/78 657G
H01L29/78 653C
H01L29/78 652K
H01L29/78 652M
H01L29/78 652Q
H01L29/78 652N
H01L29/78 652S
H01L29/06 301F
H01L29/06 301V
H01L27/06 102A
H01L27/088 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021045934
(22)【出願日】2021-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】二宮 仁
(72)【発明者】
【氏名】岸 正人
【テーマコード(参考)】
5F048
【Fターム(参考)】
5F048AC10
5F048BA01
5F048BB05
5F048BB09
5F048BB19
5F048BC03
5F048BC12
5F048BD07
5F048BF03
5F048BF07
5F048BF15
5F048BF16
(57)【要約】
【課題】様々な電気機器にフレキシブルに適用することが可能なスナバ回路内蔵の半導体装置を提供する。
【解決手段】セル領域A1と、周辺領域A2とが画定された半導体装置であって、ドリフト層112、ベース領域113、及び、ソース領域114を有する半導体基体110と、ソース電極120と、ソース電極120を挟んで互いに対向する位置に配置された第1ゲート配線部141及び第2ゲート配線部142を有するゲート配線140と、互いに対向する位置に配置された第1シールド配線部141及び第2シールド配線部142を有するシールド配線140と、複数のトレンチ151と、ゲート電極153と、シールド電極154と、絶縁領域155とを備え、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160を介してソース電極120と電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置100。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面的に見てセル領域と、前記セル領域を取り囲む領域に形成された周辺領域とが画定された半導体装置であって、
前記セル領域及び前記周辺領域に形成された第1導電型のドリフト層、少なくとも前記セル領域において前記ドリフト層の表面に形成された第2導電型のベース領域、及び、前記ベース領域の表面の一部に形成された第1導電型のソース領域を有する半導体基体と、
少なくとも前記セル領域における前記半導体基体の表面上に層間絶縁膜を介して配置されたソース電極と、
前記周辺領域における前記半導体基体の表面上に層間絶縁膜を介して配置され、平面的に見て前記ソース電極を挟んで互いに対向する位置に配置された第1ゲート配線部及び第2ゲート配線部を有するゲート配線と、
前記周辺領域における前記半導体基体の表面上に層間絶縁膜を介して配置され、平面的に見て前記第1ゲート配線部、前記ソース電極及び前記第2ゲート配線部を挟んで互いに対向する位置に配置された第1シールド配線部及び第2シールド配線部を有するシールド配線と、
前記半導体基体の表面に並列に形成され、平面的に見て前記第1シールド配線部と重なる領域から前記セル領域を横断して前記第2シールド配線部と重なる領域まで延びており、前記セル領域においては前記ドリフト層に達する深さで形成された複数のトレンチと、
前記複数のトレンチのそれぞれの内部に、前記トレンチの内表面上に形成されたゲート絶縁膜を介して配置され、前記周辺領域において、前記ゲート配線と接続されているゲート電極と、
前記複数のトレンチのそれぞれの内部に、前記トレンチの内表面及び前記ゲート電極と離隔して配置され、前記周辺領域において、前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部と接続されているシールド電極と、
前記複数のトレンチのそれぞれの内部で、前記ゲート電極と前記シールド電極の間に広がり、前記ゲート電極から前記シールド電極を離隔するとともに、前記トレンチの内表面と前記シールド電極との間に広がり、前記トレンチの内表面から前記シールド電極を離隔する絶縁領域とを備え、
前記シールド配線は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部を介して前記ソース電極と電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記スナバ抵抗調整部においては、前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部が、前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部のどちらの断面積よりも小さい断面積の接続配線、及び、前記ドリフト層の表面に形成された第2導電型の周辺拡散領域のうちの少なくともいずれかを介して前記ソース電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記周辺領域において、
前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部はそれぞれ複数のシールド側接続部を有し、
前記ソース電極は、前記複数のシールド側接続部のそれぞれと対向した位置に設けられた複数のソース電極側接続部を有し、
平面的に見て前記複数のシールド側接続部と前記複数のソース電極側接続部との間の前記ドリフト層の表面にはそれぞれ帯状に形成された複数の前記周辺拡散領域が形成されており、
前記スナバ抵抗調整部において、前記複数のシールド側接続部のうち少なくとも1つは、前記周辺拡散領域を介して対応する前記複数のソース電極側接続部と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記周辺領域において、
前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部はそれぞれ複数のシールド側接続部を有し、
前記ソース電極は、前記複数のシールド側接続部と対向した位置に設けられた複数のソース電極側接続部を有し、
前記スナバ抵抗調整部において、前記複数のシールド側接続部のうち少なくとも1つは、前記接続配線を介して対応する前記複数のソース電極側接続部と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記周辺領域において、
前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部はそれぞれ複数のシールド側接続部を有し、
前記ソース電極は、前記複数のシールド側接続部と対向した位置に設けられた複数のソース電極側接続部を有し、
前記スナバ抵抗調整部において、前記複数のシールド側接続部のうち少なくとも1つは、前記接続配線又は前記周辺拡散領域を介して対応する前記ソース電極側接続部と接続されており、前記複数のシールド側接続部のうち少なくとも1つは、前記ソース電極側接続部と接続されていないことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部は、前記ソース電極と離隔されており、
前記半導体基体は、前記周辺領域における互いに隣接する前記トレンチの間において、前記第1シールド配線部又は前記第2シールド配線部と前記半導体基体とが接続されている領域から前記ソース電極と前記半導体基体とが接続されている領域までの間の前記ドリフト層の表面に形成された第2導電型の拡散領域をさらに有し、
前記スナバ抵抗調整部において、前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部が、前記拡散領域を介して前記ソース電極と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1シールド配線部又は前記第2シールド配線部と前記半導体基体とが接続されている領域から前記ソース電極と前記半導体基体とが接続されている領域までの間に、前記拡散領域の幅が互いに隣接する前記トレンチ間の長さよりも狭い領域を有することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1シールド配線部又は前記第2シールド配線部と前記半導体基体とが接続されている領域から前記ソース電極と前記半導体基体とが接続されている領域までの間に、前記拡散領域の深さが前記ベース領域よりも浅い領域を有することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1シールド配線部又は前記第2シールド配線部と前記半導体基体とが接続されている領域から前記ソース電極と前記半導体基体とが接続されている領域までの間に、前記拡散領域の不純物濃度が前記ベース領域よりも低い領域を有することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記ソース電極は、前記ソース電極から見て、前記第1シールド配線部及び前記第1ゲート配線部が配置されている方向、並びに、前記第2シールド配線部及び前記第2ゲート配線部が配置されている方向とは異なる方向に沿って、前記周辺領域に重なる領域まで延在しており、
前記ソース電極と前記周辺領域が重なる領域においては、
前記半導体基体の一方の表面に複数の周辺トレンチと、前記複数の周辺トレンチのそれぞれの内部に形成された周辺絶縁領域を介して埋め込まれたポリシリコン層とを有する周辺トレンチ構造を複数有し、
複数の前記周辺トレンチ構造のうち、前記セル領域に最も近い周辺トレンチ構造においては、前記ポリシリコン層が前記シールド配線と接続されており、
複数の前記周辺トレンチ構造のうち、前記セル領域から最も遠い周辺トレンチ構造においては、前記ポリシリコン層が前記ソース電極と接続されていることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トレンチ内にゲート電極とソース電位のシールド電極とが形成されたシールドゲート構造を有する半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなシールドゲート構造を有する半導体装置としては以下のような半導体装置が考えられる(背景技術に係る半導体装置900)。
【0003】
背景技術に係る半導体装置900は、
図11(a)に示すように、平面的に見てセル領域A1と周辺領域A2とを備える。背景技術に係る半導体装置900は、半導体基体910と、ソース電極920と、ゲート配線930と、シールド配線940と、複数のトレンチ951とを備える。
【0004】
背景技術に係る半導体装置900は、
図11(b)に示すように、ゲート絶縁膜952と、ゲート電極953と、シールド電極954と、絶縁領域955と、層間絶縁膜980と、ドレイン電極990とを備える。半導体基体910は、n型(n
+型)の低抵抗半導体層911、セル領域A1及び周辺領域A2に形成されたn型(n
-型)のドリフト層912、セル領域A1においてドリフト層912の表面に形成されたp型のベース領域913、及び、ベース領域913の表面の一部に形成されたn型(n
+型)のソース領域914を有する。
【0005】
ソース電極920は、セル領域A1における半導体基体910の表面上に層間絶縁膜980を介して配置され、金属プラグPg3を介して半導体基体910と接続されている。
ゲート配線930は、周辺領域A2における半導体基体910の表面上に層間絶縁膜980を介して配置され、ソース電極920を挟んで互いに対向する位置に配置された第1ゲート配線部931及び第2ゲート配線部932と、ゲートパッド933とを有する。
シールド配線940は、周辺領域A2における半導体基体910の表面上に層間絶縁膜980を介して配置され、第1ゲート配線部931、ソース電極920及び第2ゲート配線部932を挟んで互いに対向する位置に配置された第1シールド配線部941及び第2シールド配線部942を有する。
【0006】
背景技術に係る半導体装置900においては、第1シールド配線部941の端部及び第2シールド配線部942の端部が比較的幅広い接続配線を介してソース電極920と電気的に接続されている(
図11(a)の一点鎖線Aで囲まれた領域参照)。従って、シールド配線940の電位は、ソース電極920の電位と同電位となる。
【0007】
背景技術に係る半導体装置900において、シールド電極954は、ポリシリコンからなり、内部抵抗が存在する。また、ドリフト層912とシールド電極954とを隔離する絶縁領域955を有することから、ソース電位であるシールド電極954とドレイン電極990との間に寄生容量を有する。このことから、ソース電極920とドレイン電極990との間には、シールド電極954の内部抵抗と、シールド電極954とドリフト層912との間の寄生容量とが直列に接続された構成が半導体装置内に形成され、副次的にスナバ回路が構成されることとなる。従って、背景技術に係る半導体装置900は、スナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、背景技術に係る半導体装置900において、シールド電極954とドレイン電極990との間の寄生容量や、シールド電極954の内部抵抗は、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定されるものであり、使用する電気機器に応じてスナバ回路の特性(例えばスナバ抵抗)を変更することが難しいため、様々な電気機器にフレキシブルに適用することが可能なスナバ回路内蔵の半導体装置とすることができない、という問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、様々な電気機器にフレキシブルに適用することが可能なスナバ回路内蔵の半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の半導体装置は、平面的に見てセル領域と、前記セル領域を取り囲む領域に形成された周辺領域とが画定された半導体装置であって、前記セル領域及び前記周辺領域に形成された第1導電型のドリフト層、少なくとも前記セル領域において前記ドリフト層の表面に形成された第2導電型のベース領域、及び、前記ベース領域の表面の一部に形成された第1導電型のソース領域を有する半導体基体と、少なくとも前記セル領域における前記半導体基体の表面上に層間絶縁膜を介して配置されたソース電極と、前記周辺領域における前記半導体基体の表面上に層間絶縁膜を介して配置され、平面的に見て前記ソース電極を挟んで互いに対向する位置に配置された第1ゲート配線部及び第2ゲート配線部を有するゲート配線と、前記周辺領域における前記半導体基体の表面上に層間絶縁膜を介して配置され、平面的に見て前記第1ゲート配線部、前記ソース電極及び前記第2ゲート配線部を挟んで互いに対向する位置に配置された第1シールド配線部及び第2シールド配線部を有するシールド配線と、前記半導体基体の表面に並列に形成され、平面的に見て前記第1シールド配線部と重なる領域から前記セル領域を横断して前記第2シールド配線部と重なる領域まで延びており、前記セル領域においては前記ドリフト層に達する深さで形成された複数のトレンチと、前記複数のトレンチのそれぞれの内部に、前記トレンチの内表面上に形成されたゲート絶縁膜を介して配置され、前記周辺領域において、前記ゲート配線部と接続されているゲート電極と、前記複数のトレンチのそれぞれの内部に、前記トレンチの内表面及び前記ゲート電極と離隔して配置され、前記周辺領域において、前記第1シールド配線部及び前記第2シールド配線部と接続されているシールド電極と、前記複数のトレンチのそれぞれの内部で、前記ゲート電極と前記シールド電極の間に広がり、前記ゲート電極から前記シールド電極を離隔するとともに、前記トレンチの内面と前記シールド電極との間に広がり、前記トレンチの内表面から前記シールド電極を離隔する絶縁領域とを備え、前記シールド配線は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部を介して前記ソース電極と電気的に接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の半導体装置によれば、シールド配線は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部を介してソース電極と電気的に接続されているため、ドレイン電極とソース電極との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部の抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態1に係る半導体装置100を説明するために示す図である。
図1(a)は半導体装置100の平面図であり、
図1(b)は
図1(a)のA-A断面図であり、
図1(c)は
図1(a)のB-B断面図である。
【
図3】実施形態1におけるスナバ抵抗調整部160を説明するために示す要部拡大平面図である。なお、周辺トレンチ構造170については、最外周の周辺トレンチ構造170bを除き、図示を省略している。
【
図4】実施形態1に係る半導体装置100のスナバ回路を説明するために示す図である。
図4(a)は半導体装置100の等価回路であり、
図4(b)はスナバ回路の静電容量を説明するために示す図であり、
図4(c)はスナバ回路の抵抗を説明するために示す図である。
【
図5】実施形態2におけるスナバ抵抗調整部160aを説明するために示す要部拡大平面図である。
【
図6】実施形態3におけるスナバ抵抗調整部160bを説明するために示す要部拡大平面図である。
【
図7】実施形態4におけるスナバ抵抗調整部160cを説明するために示す要部拡大平面図である。
【
図8】実施形態5におけるスナバ抵抗調整部160dを説明するために示す要部拡大平面図である。
【
図9】実施形態6に係る半導体装置105を説明するために示す図である。
図9(a)は半導体装置105の平面図であり、
図9(b)は半導体装置105の要部拡大平面図である。
【
図10】実施形態6におけるスナバ抵抗調整部160eを説明するために示す図である。
図10(a)は半導体装置105におけるスナバ抵抗調整部160eを説明するために示す要部拡大平面図であり、
図10(b)は、
図10(a)のD-D断面図である。なお、
図10(a)は、
図9(b)に示す領域と同じ領域の半導体基体110の様子を表したものである。
【
図11】背景技術に係る半導体装置900を説明するために示す図である。
図11(a)は半導体装置900の平面図であり、
図11(b)は
図11(a)のE-E断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の半導体装置について、図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各図面は模式図であり、必ずしも実際の寸法を厳密に反映したものではない。以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。各実施形態においては、基本的な構成、特徴、機能等が同じ構成、要素(形状等が完全に同一ではない構成要素を含む。)については、実施形態をまたいで同じ符号を使用するとともに再度の説明を省略することがある。
【0015】
[実施形態1]
1.実施形態1に係る半導体装置100の構成
実施形態1に係る半導体装置100は、
図1(a)に示すように、セル領域A1と、セル領域A1を取り囲む領域に画定された周辺領域A2とを備えるトレンチゲート型の半導体装置(MOSFET)である。セル領域A1は、半導体基体110の一方の表面上(以下、単に表面という)にソース電極120が配置され、縦型のMOSFETが形成されている領域である。
【0016】
実施形態1に係る半導体装置100は、
図1(a)に示すように、半導体基体110と、ソース電極120と、ゲート配線130と、シールド配線140と、複数のトレンチ151と、接続トレンチ157,158と、スナバ抵抗調整部160と、周辺トレンチ構造170(170b)とを備える。半導体基体110は、平面的に見て長辺X1、X2及び短辺X3,X4から構成される矩形形状を有する。複数のトレンチ151は、長辺X1側から長辺X2側に向かって延びる。
また、実施形態1に係る半導体装置100は、
図1(b)及び
図1(c)に示すように、層間絶縁膜180と、ドレイン電極190とを備える。
【0017】
半導体基体110は、
図1(a)~
図1(c)に示すように、n
+型の低抵抗半導体層111と、低抵抗半導体層111上に形成され、低抵抗半導体層111よりも不純物濃度が低いn
-型のドリフト層112と、少なくともセル領域A1においてドリフト層112の表面に形成されたp型のベース領域113と、ベース領域113の表面に形成され、ドリフト層112よりも不純物濃度が高いn
+型のソース領域114と、周辺領域A2において、後述する複数のシールド側接続部143,144と複数のソース電極側接続部121,122との間のそれぞれの領域においてドリフト層112の表面に形成されたp型の周辺拡散領域115とを有する。
【0018】
低抵抗半導体層111の厚さは50μm~500μm(例えば350μm)であり、低抵抗半導体層111の不純物濃度は1×1018cm-3~1×1021cm-3(例えば1×1019cm-3)である。トレンチ151が形成されていない領域におけるドリフト層112の厚さは3μm~50μm(例えば15μm)であり、ドリフト層112の不純物濃度は1×1014cm-3~1×1019cm-3(例えば1×1015cm-3)である。ベース領域113及び周辺拡散領域115の深さは、0.5μm~10μm(例えば5μm)であり、ベース領域113及び周辺拡散領域115の不純物濃度は1×1016cm-3~1×1019cm-3(例えば1×1017cm-3)である。
【0019】
ソース電極120は、
図1(a)に示すように、セル領域A1全域を覆うとともに、短辺X3から短辺X4へ向かう軸に沿って、短辺X4側に周辺領域A2に重なる領域まで延在した略矩形形状をしている。言い換えると、ソース電極120は、ソース電極120から見て、後述する第1シールド配線部141及び第1ゲート配線部131が配置されている方向(長辺X1側)、並びに、第2シールド配線部142及び第2ゲート配線部132が配置されている方向(長辺X2側)とは異なる方向(短辺X3側から短辺X4に向かう方向)に沿って、周辺領域A2に重なる領域まで延在している。
ソース電極120は、短辺X4側に延在している周辺領域A2において、長辺X1側(第1シールド配線部141側)に向かって突出した5つのソース電極側接続部121と、長辺X2側(第2シールド配線部142側)に向かって突出した5つのソース電極側接続部122とを有する。
【0020】
ソース電極120は、
図1(b)及び
図1(c)に示すように、半導体基体110の表面上に層間絶縁膜180を介して配置されており、セル領域A1においては、
図1(c)に示すように、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg3を介してソース領域114及びベース領域113とコンタクトされ、周辺領域A2においては、
図2に示すように、短辺X3側の端部で、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg4を介して、周辺トレンチ構造170のうち最も外周側(短辺X4側)の周辺トレンチ構造170bにおける周辺トレンチ171内のポリシリコン層173とコンタクトされている。
【0021】
ゲート配線130は、
図1(a)に示すように、周辺領域A2における半導体基体110の表面上において、ソース電極120の長辺X1側に配置され、短辺X3側から短辺X4側に向かって延在する第1ゲート配線部131(第1ゲートフィンガー)と、ソース電極120の長辺X2側において、ソース電極120を挟んで第1ゲート配線部131と対向する位置に配置され、短辺X3側から短辺X4側に向かって延在する第2ゲート配線部132(第2ゲートフィンガー)と、第1ゲート配線部131及び第2ゲート配線部132のそれぞれの短辺X3側の端部と接続され、ソース電極120の短辺X3側における略中央の領域に配置されているゲートパッド133とを有する。
【0022】
ゲート配線130は、
図1(b)に示すように、半導体基体110の表面上に層間絶縁膜180を介して配置されている。周辺領域A2において、第1ゲート配線部131は、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg1を介してゲート電極153の一方の端部(長辺X1側の端部)とコンタクトされ、第2ゲート配線部132は、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg1を介してゲート電極153の他方の端部(長辺X2側の端部)とコンタクトされている。
【0023】
シールド配線140は、
図1(a)に示すように、周辺領域A2における半導体基体110の表面上において、第1ゲート配線部131の長辺X1側に配置され、長辺X1に沿って短辺X4側から短辺X3側に向かって延在する第1シールド配線部141と、第2ゲート配線部132の長辺X2側に配置され、長辺X2に沿って短辺X4側から短辺X3側に向かって延在する第2シールド配線部142とを有する。第2シールド配線部142は、第1ゲート配線部131、ソース電極120及び第2ゲート配線部132を挟んで第1シールド配線部141と対向する位置に配置されている。
【0024】
第1シールド配線部141の短辺X4側の部分には、ソース電極120の5つのソース電極側接続部121のそれぞれと対向した位置に設けられ、各ソース電極側接続部121に向かってそれぞれ突出した5つのシールド側接続部143を有する。第2シールド配線部142の短辺X4側の部分には、ソース電極120の5つのソース電極側接続部122のそれぞれと対向した位置に設けられ、各ソース電極側接続部122に向かってそれぞれ突出した5つのシールド側接続部144を有する。5つのシールド側接続部143の幅の合計、又は、5つのシールド側接続部144の幅の合計は、第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142の幅よりも狭い。
【0025】
シールド配線140は、
図1(b)に示すように、半導体基体110の表面上に層間絶縁膜180を介して配置されている。第1シールド配線部141は、
図1(b)及び
図3に示すように、層間絶縁膜180に形成された、短辺X3から短辺X4に向かって延びる矩形のコンタクトホール内の金属プラグPg2を介してシールド電極154の一方の端部(長辺X1側の端部)とコンタクトされ、第2シールド配線部142は、層間絶縁膜180に形成された、短辺X3から短辺X4に向かって延びる矩形のコンタクトホール内の金属プラグPg2を介してシールド電極154の他方の端部(長辺X2側の端部)とコンタクトされている。また、シールド配線140は、
図3に示すように、隣接するトレンチ151の間の領域において層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg5を介して半導体基体110と接続されている。
【0026】
ソース電極120、ゲート配線130及びシールド配線140は、所定の箇所をマスクした状態で金属膜を堆積させることによって一括して形成することができる。ソース電極120、ゲート配線130及びシールド配線140は、例えばAl膜又はAl合金膜(例えばAlSi膜)からなり、厚さは1μm~10μm(例えば3μm)である。
【0027】
ドレイン電極190は、
図1(b)及び
図1(c)に示すように、半導体基体110の他方の表面側(低抵抗半導体層111の表面上)に形成されている。ドレイン電極190は、Ti、Ni、Au(又はAg)がこの順序で積層された積層膜からなり、ドレイン電極190の厚さは0.2μm~1.5μm(例えば1μm)である。
【0028】
複数のトレンチ151はそれぞれ、半導体基体110の表面に形成され、
図1(a)に示すように、平面的に見て長辺X1側における第1シールド配線部141と重なる領域からセル領域A1を横断して長辺X2側における第2シールド配線部142と重なる領域までストライプ状に延びている。複数のトレンチ151の長辺X1側の端部は長辺X1に沿って短辺X3から短辺X4に向かって延びる接続トレンチ157に接続され、長辺X2側の端部は長辺X2に沿って短辺X3から短辺X4に向かって延びる接続トレンチ158に接続されている。従って、実施形態1においては、複数のトレンチ151及び接続トレンチ157,158で格子状にトレンチが形成されていることになる。
【0029】
複数のトレンチ151は、
図1(c)に示すように、セル領域A1においてはドリフト層112に達する深さで形成されている。
実施形態1に係る半導体装置100は、
図1(b)及び
図1(c)に示すように、各トレンチ151内に、ゲート絶縁膜152と、ゲート電極153と、シールド電極154と、絶縁領域155とを備える。
【0030】
ゲート電極153は、複数のトレンチ151のそれぞれの内部の上側に配置されており、平面的に見てトレンチ151に沿ってストライプ状に延びている。ゲート電極153は、トレンチ151の上側の側壁の内表面上に形成されたゲート絶縁膜152を介して配置されており、ゲート電極153は、ゲート絶縁膜152を介してベース領域113と対向している。ゲート電極153はポリシリコンで形成されている。ゲート電極153の最底部は、ドリフト層112とベース領域113との間のpn結合の位置よりも深い位置にある。
【0031】
シールド電極154は、複数のトレンチ151のそれぞれの内部の下側に配置されており、平面的に見てトレンチ151に沿ってストライプ状に延びている。シールド電極154は、トレンチ151の内表面(底及び側壁)及びゲート電極153と離隔して配置されている。シールド電極154は、長辺X1側の端部で金属プラグPg2を介して第1シールド配線部141と接続されており、長辺X2側の端部で金属プラグPg2を介して第2シールド配線部142と接続されている。シールド電極154はポリシリコンで形成される。
【0032】
絶縁領域155は、複数のトレンチ151のそれぞれの内部で、ゲート電極153とシールド電極154の間に広がり、ゲート電極153からシールド電極154を離隔するとともに、トレンチ151の内面とシールド電極154との間に広がり、トレンチ151の内表面からシールド電極154を離隔する。絶縁領域155は、CVD法によって形成されたCVD酸化膜であるが、熱酸化膜でもよいし、両者を積層した酸化膜であってもよく、酸化膜以外の絶縁膜でもよい。
【0033】
スナバ抵抗調整部160は、
図1(a)に示すように、第1シールド配線部141の短辺X4側の端部とソース電極120との間、及び、第2シールド配線部142の短辺X4側の端部とソース電極120との間にそれぞれ形成されている。スナバ抵抗調整部160においては、
図3に示すように、シールド側接続部143,144とソース電極側接続部121,122とが形成されており、複数のソース電極側接続部121,122と複数のシールド側接続部143,144との間の前記ドリフト層の表面にはそれぞれ帯状の周辺拡散領域115が形成されている。周辺拡散領域115は、ドリフト層112の表面に形成されたp型の半導体領域である。複数のソース電極側接続部121,122は、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg6を介して周辺拡散領域115と接続され、複数のシールド側接続部143,144は、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg7を介して周辺拡散領域115と接続されている。実施形態1において、5つのシールド側接続部143,144は全て、周辺拡散領域115を介して対応する5つのソース電極側接続部121,122と接続されている。
【0034】
スナバ抵抗調整部160においては、シールド側接続部143,144とソース電極側接続部121,122とが形成されており、ソース電極120とシールド配線140との間の電流導通路が狭く、電流が流れ難くなっている。また、p型の周辺拡散領域115は、ソース電極120やシールド配線140を構成する金属よりも電気伝導度が小さく、電流が流れ難くなっている。これらのことから、スナバ抵抗調整部160は、抵抗成分となる。
【0035】
実施形態1においては、1つのスナバ抵抗調整部においては、5つのシールド側接続部143,144全てが、周辺拡散領域115を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されているが、周辺拡散領域115と接続しないシールド側接続部143,144があってもよい。使用する電気機器に応じて周辺拡散領域115を介して接続する個数、及び、接続しない個数を決定又は変更することによってスナバ抵抗を調整することができる。
【0036】
複数の周辺トレンチ構造170は、
図2に示すように、半導体基体110の一方の表面に形成された周辺トレンチ171と、複数の周辺トレンチ171のそれぞれの内部に周辺絶縁領域172を介して埋め込まれたポリシリコン層173とで構成されている。複数の周辺トレンチ構造170は、少なくともソース電極120と周辺領域A2が重なる領域に形成されている。実施形態1においては、トレンチ151と同じ深さで形成されている。周辺絶縁領域172は、例えば、酸化膜からなる。
【0037】
複数の周辺トレンチ構造170のうち、セル領域A1に最も近い周辺トレンチ構造170aにおいては、ポリシリコン層173が層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグ(図示せず)を介してシールド配線140と接続されており、複数の周辺トレンチ構造170のうち、セル領域A1から最も遠い周辺トレンチ構造170bにおいては、ポリシリコン層173が層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg4を介してソース電極120と接続されている。周辺トレンチ構造170bは、半導体基体110の外周に沿って一周するように配置されている。
【0038】
2.実施形態1に係る半導体装置100におけるスナバ回路
実施形態1に係る半導体装置100においては、
図1(a)及び(b)に示すように、ソース電極120から、スナバ抵抗調整部160、シールド配線140、金属プラグPg2を介してシールド電極154に接続されている。従って、シールド電極154は、ソース電極120に近い電位(厳密には、ソース電極120の電位から、各シールド電極154の内部抵抗の合成抵抗R1と、スナバ抵抗調整部160の抵抗R2との抵抗分だけ低下した電位)となる。
また、シールド電極154は、
図1(b)及び(c)に示すように、絶縁領域155を介して、ドリフト層112と対向しており、ドリフト層112は、低抵抗半導体層111を介してドレイン電極190に接続されている。
従って、
図4(b)に示すように、各シールド電極154とドリフト層112との間に静電容量C
DS1が存在することになる。
【0039】
一方、実施形態1に係る半導体装置100においては、ベース領域113とドリフト層112との間のpn接合の空乏層に起因した静電容量CDS2が存在する。
【0040】
すなわち、実施形態1に係る半導体装置100においては、ソース電極120とドレイン電極190との間に、静電容量C
DS1(各シールド電極154とソース領域114との間の静電容量C
DS1の合成容量)及び静電容量C
DS2が配置されていることとなり、これらの静電容量(寄生容量)は、ソース電極120とドレイン電極190との間のコンデンサCを構成する(
図4(a)参照)。
【0041】
シールド電極154は、所定の濃度で不純物を含有したポリシリコンからなり、内部抵抗を有する。また、シールド電極154は、平面的に見てストライプ状に形成されているトレンチ151内に配置されているため(
図1(a)参照)、電流導通路の断面積が比較的小さく、かつ、電流導通路の長さが比較的長くなる。従って、シールド電極154の内部抵抗は無視できない大きさの抵抗値となる。従って、シールド電極154それぞれに、抵抗成分を有し、各シールド電極154の内部抵抗の合成抵抗は、シールド配線140とドレイン電極190との間の抵抗R1を構成する(
図4(a)及び(c)参照)。なお、断面積とは、電流経路に対して垂直な断面の面積のことをいう。
【0042】
また、スナバ抵抗調整部160は、抵抗成分であり、ドレイン電極190とソース電極120との間の抵抗R2を構成する(
図4(a)及び(c)参照)。
【0043】
このことから、半導体装置100は、コンデンサC及び抵抗R(抵抗R1と抵抗R2との合成抵抗)が直列に接続されたRCスナバ回路を内蔵した半導体装置(MOSFET)となる(
図4(a)参照)。
【0044】
ここで、スナバ抵抗調整部160の抵抗R2は、MOSFETの特性に寄らずに変更することができるため、実施形態1に係る半導体装置100は、スナバ回路の抵抗値を容易に調整できることとなり、フレキシビリティが高い半導体装置となる。
【0045】
3.実施形態1に係る半導体装置100の効果
実施形態1に係る半導体装置100によれば、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160を介してソース電極120と電気的に接続されているため、ドレイン電極190とソース電極120との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部160の抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0046】
また、実施形態1に係る半導体装置100によれば、スナバ抵抗調整部160において、第1シールド配線部141及び第2シールド配線部142が、ドリフト層112の表面に形成されたp型の周辺拡散領域115を介してソース電極120と接続されているため、ソース電極120とシールド配線140とを電気的に接続することができるとともに、周辺拡散領域115の幅、深さ、長さ不純物濃度等を調整することによりシールド配線140とソース電極120との間の抵抗値を容易に調整することができる。このため、スナバ抵抗の調整が容易な半導体装置となる。
【0047】
また、実施形態1に係る半導体装置100によれば、第1シールド配線部141及び第2シールド配線部142はそれぞれ複数のシールド側接続部143,144を有し、ソース電極120は、複数のシールド側接続部143,144と対向した位置に設けられた複数のソース電極側接続部121,122を有するため、シールド配線140とソース電極120を直接接続した場合と比較して接続する断面積を小さくすることができ、スナバ抵抗の抵抗成分に寄与することができる。また、複数のシールド側接続部143,144は、周辺拡散領域115を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されているため、複数のシールド側接続部143,144が周辺拡散領域115とコンタクトする数を調整することで、スナバ抵抗の調整ができる。従って、スナバ抵抗の調整がより一層容易な半導体装置となる。
【0048】
また、実施形態1に係る半導体装置100によれば、複数の周辺トレンチ構造170を有するため、逆バイアスを印加したときに、周辺領域A2まで空乏層を延ばすことができ、さらには酸化膜(周辺絶縁領域)の比誘電率がシリコンの比誘電率よりも高く、酸化膜に大きな電圧を印加しても破壊され難いことから周辺領域A2における耐圧を高くすることができる。
【0049】
また、実施形態1に係る半導体装置100によれば、複数の周辺トレンチ構造170のうち、セル領域A1に最も近い周辺トレンチ構造170aにおいては、ポリシリコン層173が層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグ(図示せず)を介してシールド配線140と接続されているため、周辺領域A2に最も近いトレンチ151と、セル領域A1に最も近い周辺トレンチ構造170aとの間において、p型のベース領域113、周辺領域A2に最も近いトレンチ151、及び、セル領域A1に最も近い周辺トレンチ構造170のそれぞれから空乏層が延び、ピンチオフ効果を用いて空乏層を延ばし易くなる。従って、この領域での耐圧が高くなる。
【0050】
ところで、一般に、周辺トレンチ171内のポリシリコン層173は、シールド配線140と接続され、シールド配線140は直接ソース電極120と電気的に接続されるため、ポリシリコン層173はソース電位となる。従って、ソース電極120が0Vになった場合、シールド配線140も0Vになる。
しかしながら、実施形態1に係る半導体装置100において、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160を介してソース電極120と電気的に接続されているため、シールド配線140は、ソース電極120と異なる電位を有することになる。従って、ソース電極120が0Vになった場合でも、シールド配線140は0Vにならず、ポリシリコン層173が電位を有することとなる。このような電位はわずかであるため、半導体基体110内の電位分布に影響を与えて不具合を起こす可能性低いが、実施形態1に係る半導体装置100においては、複数の周辺トレンチ構造170のうち、セル領域A1から最も遠い周辺トレンチ構造170bにおいては、ポリシリコン層173が層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg4を介してソース電極120と接続されており、最外周の周辺トレンチ171内のポリシリコン層173はソース電位となることから、半導体基体内の電位分布に影響を与えて不具合を起こすことをより確実に防ぐことができる。
【0051】
[実施形態2]
実施形態2に係る半導体装置101は、基本的には実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、実施形態2に係る半導体装置101において、スナバ抵抗調整部160aにおいて、複数のシールド側接続部143,144は、周辺拡散領域115の代わりに金属製の接続配線162を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されている(
図5参照)。
【0052】
接続配線162は、ソース電極120とシールド配線140と一括して形成されている金属膜をエッチング等で細くしたものであってもよい。この場合、局所的にレーザーを照射するなどして、接続配線162を切断することでスナバ抵抗を調整することもできる。接続配線162は、導電性物質からなる(例えば、金属製の)ワイヤや接続子でもよい。接続配線162の幅(断面積)の合計は、第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142の幅(断面積)よりも狭い(小さい)ことから、電流が流れ難く抵抗成分となる。
【0053】
このように、実施形態2に係る半導体装置101は、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置100の場合と同様に、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160aを介してソース電極120と電気的に接続されているため、ドレイン電極190とソース電極120との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部160aの抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0054】
また、実施形態2に係る半導体装置101によれば、複数のシールド側接続部143,144は、導電性物質からなる(例えば、金属製の)接続配線162を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されているため、ソース電極120とシールド配線140とを電気的に接続することができるとともに、接続配線162の断面積、長さ、素材等を調整することによりシールド配線140とソース電極120との間の抵抗値を容易に調整することができる。このため、スナバ抵抗の調整が容易な半導体装置となる。
【0055】
また、実施形態2に係る半導体装置101によれば、複数のシールド側接続部143,144は、接続配線162を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されているため、ソース電極120、ゲート配線130及びシールド配線140と一括して形成することができる。この場合、半導体装置の製造の終盤、例えば、ソース電極120やゲート配線130、シールド配線140の形成後であってもレーザ等でいくつかの接続配線162の接続を遮断することによってスナバ抵抗を調整することができる。
【0056】
なお、実施形態2に係る半導体装置101は、スナバ抵抗調整部の構成以外の点においては実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る半導体装置100が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0057】
[実施形態3]
実施形態3に係る半導体装置102は、基本的には実施形態2に係る半導体装置101と同様の構成を有するが、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態2に係る半導体装置101の場合とは異なる。すなわち、実施形態3に係る半導体装置102のスナバ抵抗調整部160bにおいて、複数のシールド側接続部143,144のうちの所定の数(実施形態3における第1シールド配線部141とソース電極120との間のスナバ抵抗調整部においては2つ)は、金属製の接続配線162を介してソース電極側接続部121,122と接続されており、残りは接続されていない(
図6参照)。
【0058】
このように、実施形態3に係る半導体装置102は、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なるが、実施形態2に係る半導体装置101の場合と同様に、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160bを介してソース電極120と電気的に接続されているため、ドレイン電極190とソース電極120との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部160bの抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0059】
また、実施形態3に係る半導体装置102によれば、スナバ抵抗調整部160bにおいて、複数のシールド側接続部143,144のうちいくつかはソース電極側接続部121,122と接続されていないため、ソース電極120とシールド配線140との間の抵抗値がより大きくなる。従って、選択できるスナバ抵抗の抵抗値がより広くなり、より広範囲の電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0060】
なお、実施形態3に係る半導体装置102は、スナバ抵抗調整部の構成以外の点においては実施形態2に係る半導体装置101と同様の構成を有するため、実施形態2に係る半導体装置101が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0061】
[実施形態4]
実施形態4に係る半導体装置103は、基本的には実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、実施形態4に係る半導体装置103のスナバ抵抗調整部160cにおいて、複数のシールド側接続部143,144のうち、所定の数(実施形態4における第1シールド配線部141とソース電極120との間のスナバ抵抗調整部においては2つ)は、金属製の接続配線162を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されており、残り(実施形態4における第1シールド配線部141とソース電極120との間のスナバ抵抗調整部においては3つ)は周辺拡散領域115を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されている(
図7参照)。
【0062】
このように、実施形態4に係る半導体装置103は、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置100の場合と同様に、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160cを介してソース電極120と電気的に接続されているため、ドレイン電極190とソース電極120との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部160cの抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0063】
また、実施形態4に係る半導体装置103によれば、複数のシールド側接続部143,144のうち、所定の数は、金属製の接続配線162を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されており、残りは周辺拡散領域115を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されているため、金属製の接続配線162と接続する本数と周辺拡散領域115と接続する本数を調整することでソース電極120とシールド電極30との間の抵抗値を幅広くかつ詳細に調整することができ、より広範囲の電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0064】
なお、実施形態4に係る半導体装置103は、スナバ抵抗調整部の構成以外の点においては実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る半導体装置100が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0065】
[実施形態5]
実施形態5に係る半導体装置104は、基本的には実施形態4に係る半導体装置103と同様の構成を有するが、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態4に係る半導体装置103の場合とは異なる。すなわち、実施形態5に係る半導体装置104のスナバ抵抗調整部160dにおいて、複数のシールド側接続部143,144のうち、所定の数(実施形態5における第1シールド配線部141とソース電極120との間のスナバ抵抗調整部においては2つ)は、金属製の接続配線162を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されており、所定の数(実施形態5における第1シールド配線部141とソース電極120との間のスナバ抵抗調整部においては2つ)は周辺拡散領域115を介して対応するソース電極側接続部121,122と接続されており、残りはソース電極側接続部121,122と接続されていない(
図8参照)。
【0066】
周辺拡散領域115は、複数(実施形態5においては5つ)のシールド側接続部143,144と複数(実施形態5においては5つ)のソース電極側接続部121,122との間の全てに形成されている。このような構成とすることにより、各シールド側接続部143,144と各ソース電極側接続部121,122との間は、接続配線162で接続する、周辺拡散領域115で接続する、接続しない、のいずれかを選択することができる。
【0067】
このように、実施形態5に係る半導体装置104は、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態4に係る半導体装置103の場合とは異なるが、実施形態4に係る半導体装置103の場合と同様に、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160dを介してソース電極120と電気的に接続されているため、ドレイン電極190とソース電極120との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部160dの抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0068】
なお、実施形態5に係る半導体装置104は、スナバ抵抗調整部の構成以外の点においては実施形態4に係る半導体装置103と同様の構成を有するため、実施形態4に係る半導体装置103が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0069】
[実施形態6]
実施形態6に係る半導体装置105は、基本的には実施形態5に係る半導体装置104と同様の構成を有するが、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態5に係る半導体装置104の場合とは異なる。すなわち、実施形態6に係る半導体装置105のスナバ抵抗調整部160eは、格子状のトレンチ151,157,158の外側ではなく、隣接するトレンチ151の間に形成されている。なお、実施形態6において、第1シールド配線部141及び第2シールド配線部142は、ソース電極120と離隔されている(
図9及び
図10参照)。
【0070】
スナバ抵抗調整部160eは、第1シールド配線部141及び第2シールド配線部142が、後述する拡散領域116を介してソース電極120と電気的に接続されている領域である。
【0071】
半導体基体110aは、周辺領域A2における互いに隣接するトレンチ151の間(挟まれた領域)のそれぞれにおいて、第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142が半導体基体110aと接続されている領域からソース電極120が半導体基体110aと接続されている領域の間において、ドリフト層112の表面に形成されたp型の拡散領域116を有する(
図10参照)。拡散領域116は、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg3を介してソース電極120と接続されている。また、層間絶縁膜180に形成されたコンタクトホール内の金属プラグPg5を介してシールド配線140と接続されている。
【0072】
拡散領域116は、平面的に見て第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142が半導体基体110aと接続されている領域からソース電極120が半導体基体110aとが接続されている領域の間の一部において、互いに隣接するトレンチ151間の長さよりも狭くなっている領域を有する。すなわち、拡散領域116は、一部において、平面的に見てトレンチ151から離隔した中央付近にのみ形成されており、拡散領域116と各トレンチ151との間は、ドリフト層112が表面に露出している。なお、拡散領域116においては、ベース領域113と一括して形成されるため、ベース領域113と同じ深さになっている。
【0073】
拡散領域116は、p型不純物を添加した領域であるため、内部抵抗が存在する。そして、拡散領域116の幅や深さ、p型不純物の不純物濃度を調整することによってスナバ抵抗を変更することができるため、フレキシビリティが高い半導体装置となる。
【0074】
このように、実施形態6に係る半導体装置105は、スナバ抵抗調整部の構成が実施形態1に係る半導体装置100の場合とは異なるが、実施形態1に係る半導体装置100の場合と同様に、シールド配線140は、抵抗成分を有するスナバ抵抗調整部160eを介してソース電極120と電気的に接続されているため、ドレイン電極190とソース電極120との間の電流経路に、MOSFETの特性に基づいた半導体装置の設計によって決定される抵抗成分以外の抵抗成分を付加することができる。従って、スナバ抵抗調整部160eの抵抗成分を調整することにより、MOSFETの特性を変更することなく、半導体装置を使用する電気機器に応じてスナバ抵抗、ひいては、スナバ回路の特性を変更することができる。その結果、様々な電気機器にフレキシブルに適用可能なスナバ回路内蔵の半導体装置となる。
【0075】
また、実施形態6に係る半導体装置105によれば、半導体基体110aは、周辺領域A2における互いに隣接するトレンチ151の間において、第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142が半導体基体110aとが接続されている領域からソース電極120が半導体基体110aとが接続されている領域に形成されたp型の拡散領域116を有し、スナバ抵抗調整部160eは、第1シールド配線部141及び第2シールド配線部142が、拡散領域116を介してソース電極120と電気的に接続されている領域であるため、トレンチ151が形成されている領域の外側にスナバ抵抗調整部を形成した場合と比較して専有面積が小さくて済み、小型化された半導体装置とすることができる。
【0076】
また、実施形態6に係る半導体装置105によれば、拡散領域116は、第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142と重なる領域からソース電極120と重なる領域までの間に、拡散領域116の幅が互いに隣接するトレンチ間の長さよりも狭い領域を有するため、スナバ抵抗の抵抗値を大きくすることができ、使用できる電気機器に対応し易い半導体装置となる。
【0077】
なお、実施形態6に係る半導体装置105は、スナバ抵抗調整部の構成以外の点においては実施形態1に係る半導体装置100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る半導体装置100が有する効果のうち該当する効果を有する。
【0078】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
【0079】
(1)上記各実施形態(各変形例も含む。以下同じ)において記載した形状、位置、大きさ等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。また、各実施形態や変形例を組み合わせてもよい。
【0080】
(2)上記実施形態1~5においては、ソース電極120に向かって突出したシールド側接続部を有することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。ソース電極120に向かって突出しないシールド側接続部を有してもよい。また、第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142に向かって突出した複数のソース電極側接続部を有することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。第1シールド配線部141又は第2シールド配線部142に向かって突出しないソース電極側接続部を有してもよい。
【0081】
(3)上記各実施形態において、ソース電極側接続部及びシールド側接続部の数は任意である。また、ソース電極側接続部が接続配線を介してシールド側接続部と接続している本数や、周辺拡散領域を介して接続されている本数も適宜の数とすることができる。
【0082】
(4)上記実施形態6においては、拡散領域116が狭くなっている領域を有したが、本発明はこれに限定されるものではない。拡散領域116が狭くなっていなくてもよい。この場合でも拡散領域116の電気伝導度が金属よりも小さく、抵抗成分になっている。
【0083】
(5)上記実施形態6においては、拡散領域116の深さがベース領域と同じ深さを有することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。拡散領域の深さがベース領域よりも浅い領域を有してもよいし、ベース領域よりも深い領域を有してもよい。
【0084】
(6)上記実施形態6においては、拡散領域116の不純物濃度がベース領域と同じ不純物濃度を有することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。拡散領域の不純物濃度がベース領域と異なる不純物濃度を有してもよい。また、拡散領域116の不純物がベース領域の不純物と異なる種類の不純物でもよい。
【0085】
(7)上記各実施形態においては、第1導電型をn型、第2導電型をp型としたが、本発明はこれに限定されるものではない。第1導電型をp型、第2導電型をn型としてもよい。
【符号の説明】
【0086】
100、101,102,103,104,105…半導体装置、110,110a…半導体基体、111…低抵抗半導体層、112…ドリフト層、113…ベース領域、114…ソース領域、115…周辺拡散領域、116…拡散領域、120…ソース電極、121,122…ソース電極側接続部、130…ゲート配線、131…第1ゲート配線部、132…第2ゲート配線部、140…シールド配線、141…第1シールド配線部、142…第2シールド配線部、143,144…シールド側接続部、151…トレンチ、152…ゲート絶縁膜、153…ゲート電極、154…シールド電極、155…絶縁領域、157,158…接続トレンチ、160,160a,160b,160c,160d,160e…スナバ抵抗調整部、162…接続配線、170,170a,170b…周辺トレンチ構造、171…周辺トレンチ、172…周辺絶縁領域、173…ポリシリコン層、180…層間絶縁膜、190…ドレイン電極、A1…セル領域、A2…周辺領域、Pg1~Pg7…金属プラグ