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  • 特開-埋め込み磁石同期モータの製造方法 図1
  • 特開-埋め込み磁石同期モータの製造方法 図1A
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  • 特開-埋め込み磁石同期モータの製造方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022144817
(43)【公開日】2022-10-03
(54)【発明の名称】埋め込み磁石同期モータの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H02K 15/02 20060101AFI20220926BHJP
   H02K 1/27 20220101ALI20220926BHJP
   H02K 1/22 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
H02K15/02 K
H02K1/27 501D
H02K1/27 501K
H02K1/22 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021045990
(22)【出願日】2021-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】000144027
【氏名又は名称】株式会社ミツバ
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒尾 匠
(72)【発明者】
【氏名】金子 庸人
【テーマコード(参考)】
5H601
5H615
5H622
【Fターム(参考)】
5H601AA09
5H601CC01
5H601CC15
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601EE12
5H601GA02
5H601GA23
5H601GA24
5H601GA32
5H601GA33
5H601GA37
5H601GA40
5H601GC03
5H601GC12
5H601GD03
5H601GD07
5H601GD08
5H601GD10
5H601HH12
5H601JJ05
5H601KK01
5H601KK08
5H601KK26
5H601KK30
5H615AA01
5H615BB01
5H615BB07
5H615BB14
5H615PP02
5H615SS03
5H615SS05
5H615SS44
5H622AA03
5H622CA02
5H622CA07
5H622CB03
5H622CB05
5H622PP10
5H622PP20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ロータに複数の分割コアを備えてなる埋め込み磁石同期モータを、精度よく短時間で製造することができる製造方法を提供する。
【解決手段】磁石40が埋め込まれたロータRTを有する埋め込み磁石同期モータの製造方法であって、ロータは、回転軸の外周側に周方向に配列された複数の分割コア30と、複数の分割コアに接合された樹脂モールド部50と、を備える。埋め込み磁石同期モータの製造方法は、複数の分割コアに対応するコア部と、複数の分割コア部を互いに接続する接続部とを有する複数の板状部材を、軸方向に積層する第1のステップと、第1のステップにより複数の板状部材を積層した状態で、樹脂モールド部を形成する第2のステップと、第2のステップにより、複数の板状部材と、樹脂モールド部とが一体に形成された状態で、複数の板状部材の接続部を除去する第3のステップと、備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁石が埋め込まれたロータを有する埋め込み磁石同期モータの製造方法であって、
前記ロータは、
回転軸の外周側に周方向に配列された複数の分割コアと、
前記複数の分割コアに接合された樹脂モールド部と、
を備え、
前記埋め込み磁石同期モータの製造方法は、
前記複数の分割コアに対応するコア部と、前記複数の分割コア部を互いに接続する接続部とを有する複数の板状部材を、軸方向に積層する第1のステップと、
前記第1のステップにより前記複数の板状部材を積層した状態で、前記樹脂モールド部を形成する第2のステップと、
前記第2のステップにより、前記複数の板状部材と、前記樹脂モールド部とが一体に形成された状態で、前記複数の板状部材の前記接続部を除去する第3のステップと、
を備える、埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【請求項2】
前記接続部は、前記複数のコア部の外周側において、前記複数のコア部を互いに接続する、請求項1に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【請求項3】
前記接続部は環状に形成され、前記接続部の内周端に前記複数のコア部のそれぞれが接続されている、請求項2に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【請求項4】
前記第2のステップでは、打ち抜きにより前記複数の板状部材の前記接続部が除去される、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【請求項5】
前記ロータは、
前記複数の分割コアから内周側に離れて配置された、環状のインナーコアをさらに備え、
前記第2のステップでは、前記樹脂モールド部により、前記インナーコアと、前記複数の板状部材と、前記樹脂モールド部とが一体に形成される、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋め込み磁石同期モータの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、磁石を有するロータを備える埋め込み磁石同期モータが開示されている。ロータは複数の分割コアと、分割コアを励磁する複数の永久磁石と、を備え、これらの部材は、互いにモールド樹脂部により固定されている。このモータでは、モールド樹脂部により分割コアからの磁束漏れが抑制されるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-033307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたモータでは、複数の分割コアをモールド樹脂部により固定するインサート成形を行う場合、多数の分割コアを正確な位置にセットする必要がある。しかし、分割コアをセットする作業は煩雑であり、工程に長時間を要するという問題がある。
【0005】
本発明は、ロータに複数の分割コアを備えてなる埋め込み磁石同期モータを、精度よく短時間で製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、
磁石が埋め込まれたロータを有する埋め込み磁石同期モータの製造方法であって、
前記ロータは、
回転軸の外周側に周方向に配列された複数の分割コアと、
前記複数の分割コアに接合された樹脂モールド部と、
を備え、
前記埋め込み磁石同期モータの製造方法は、
前記複数の分割コアに対応するコア部と、前記複数の分割コア部を互いに接続する接続部とを有する複数の板状部材を、軸方向に積層する第1のステップと、
前記第1のステップにより前記複数の板状部材を積層した状態で、前記樹脂モールド部を形成する第2のステップと、
前記第2のステップにより、前記複数の板状部材と、前記樹脂モールド部とが一体に形成された状態で、前記複数の板状部材の前記接続部を除去する第3のステップと、
を備える、埋め込み磁石同期モータの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ロータに複数の分割コアを備えてなる埋め込み磁石同期モータを、精度よく短時間で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施例の埋め込み磁石同期モータのロータユニットを軸方向から視た図である。
図1A】本実施例の埋め込み磁石同期モータのロータユニットを示す斜視図である。
図2】インナーコアおよびアウターコアを構成する鉄板を積層した状態を示す斜視図である。
図3】インナーコアおよびアウターコアを構成する鉄板を軸方向から視た図である。
図4】樹脂モールド部を成形した後の状態を示す斜視図である。
図5】樹脂モールド部の形状を示す斜視図である。
図6】樹脂モールド部を成形した後の成形体を軸方向から視た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら実施例について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施例の埋め込み磁石同期モータのロータユニットを軸方向から視た図、図1Aは、本実施例の埋め込み磁石同期モータのロータユニットを示す斜視図、図2は、インナーコアおよびアウターコアを構成する鉄板を積層した状態を示す斜視図、図3は、インナーコアおよびアウターコアを構成する鉄板を軸方向から視た図、図4は、樹脂モールド部を成形した後の状態を示す斜視図、図5は、樹脂モールド部の形状を示す斜視図、図6は、樹脂モールド部を成形した後の成形体を軸方向から視た図である。
【0011】
なお、以下の記載において、軸方向、径方向、周方向、内周側、外周側は、ロータの回転軸の軸心を基準として定義されている。
【0012】
図1図1Aに示すように、ロータユニットRT(ロータの一例)は、回転軸(不図示)に圧入される環状のインナーコア20(図2)と、インナーコア20の外周側において、周方向に配列され、磁極にそれぞれ対応する複数(10個)のアウターコア30(分割コアの一例)と、互いに隣接するアウターコア30の間にそれぞれ配置された複数(10個)の磁石40(図1)と、インナーコア20およびアウターコア30に接合された樹脂モールド部50(図1図5)と、を備える。アウターコア30は、磁石40の磁束を固定子(不図示)の側へ導入する磁性部材として機能する。
【0013】
このように、ロータユニットRTは、磁石40が周方向に配列されるスポーク型のロータを構成する。
【0014】
なお、図1Aでは、磁石40(図1)が、未装着である状態を示している。図1Aでは、磁石40が装着されるべき部位40Aが示されている。
【0015】
ロータユニットRTは、インナーコア20に形成された軸方向に延びる円柱状の貫通孔21(図1)を回転軸に圧入することにより回転軸に取り付けられる。このため、ロータユニットRTが回転軸に対して強固に固定され、強いトルクに対する耐性を確保することができる。
【0016】
また、インナーコア20とアウターコア30は、インナーコア20とアウターコア30との間に介在する樹脂モールド部50により位置的、磁気的に分離して設けられている。このため、アウターコア30からインナーコア20への磁束漏れ、およびアウターコア30から回転軸への磁束漏れを効果的に抑制することができる。
【0017】
なお、本実施例では、磁極の数が10の場合を示しているが、極数は任意である。
【0018】
インナーコア20は、例えば、それぞれ図2図4に示す形状の所定枚数の鉄板20Aを、軸方向に積層することで構成される。鉄板20Aには、回転軸が貫通する貫通孔21に対応する開口21A(図2図3)が形成されている。インナーコア20は、任意の金属材料を用いて構成することができ、非磁性材料を用いてもよい。例えば、鉄板20Aに代えて、非磁性材からなる金属板を積層してインナーコア20を構成してもよい。インナーコア20の材質には、アウターコア30と同様の磁気特性は要求されないため、高価な電磁鋼板を使用する必要はなく、任意の金属材料を使用することができる。
【0019】
一方、アウターコア30(板状部材の一例)は、例えば、それぞれ図2図4に示す形状の所定枚数の鉄板30Aを、軸方向に積層することで構成される。アウターコア30は、冷間圧延鋼板のほか、任意の素材の鉄板を用いて構成することができる。また、アウターコア30は、任意の磁性材による板状部材(例えば、電磁鋼板)を用いて構成してもよい。アウターコア30に要求される磁気特性を満たすような磁性材が、適宜、使用される。
【0020】
図3に示すように、鉄板30Aは、アウターコア30に対応する複数のコア部Cと、周方向に配列するコア部Cを外周側から接続する環状の接続部Rを有する。接続部Rは、複数のコア部Cの外周側において、コア部Cを互いに接続し、それぞれのコア部Cは、接続部Rの内周端に接続されている。本実施例では、積層された鉄板30Aの接続部Rを除去する工程を経て、ロータが作製される。ロータの製造方法については後述する。
【0021】
磁石40は、回転軸の周りに、均等の角度で(36°ずつずれて)配置される。アウターコア30は、互いに隣接する磁石40に挟まれた位置において、回転軸の周りに均等の角度で(36°ずつずれて)配置される。
【0022】
磁石40は、軸方向に延びる直方体形状とされ、図1図1Aに示すように、互いに隣接する磁石40のN極どうし、またはS極どうしが対向する方向に配置される。これにより、アウターコア30のそれぞれは、周方向にN極およびS極を交互に繰り返す磁極として機能する。
【0023】
また、図3に示すように、鉄板20Aには、貫通孔22Aが形成されている。貫通孔22Aは積層された鉄板20A、すなわちインナーコア20を軸方向に貫く円柱形状の貫通孔22(図2)を形成する。この円柱形状の貫通孔22は、樹脂モールド部50の柱部50C(図5)に対応している。
【0024】
さらに、鉄板30Aのコア部Cには、貫通孔32Aが形成されている。貫通孔32Aはアウターコア30を軸方向に貫く円柱形状の貫通孔32(図1図2)を形成する。この円柱形状の貫通孔32は、樹脂モールド部50の柱部51C(図5)に対応している。
【0025】
なお、本実施例では、インナーコア20を軸方向に貫通する樹脂モールド部50の柱部50C、およびアウターコア30を軸方向に貫通する樹脂モールド部50の柱部51Cを設けることにより、樹脂の肉厚を増すことなくゲートから反ゲートまでの樹脂の流路を確保することができ、樹脂の充填不足を補うことができる。また、樹脂モールド部50が柱部50C、51Cを有することにより、硬化時において樹脂が収縮する際のインナーコア20およびアウターコア30の傾きや位置ずれを抑制できるなどの効果がある。
【0026】
鉄板30Aのコア部Cにおける外周部には、周方向に突出する2つの突出部33A(図1図3図6)が形成されている。突出部33Aは、隣接する鉄板30Aの突出部33Aと周方向に対向して形成されており、磁石40の外周側への脱落を防止する機能を有する。
【0027】
インナーコア20(鉄板20A)と対向する鉄板30Aの内周面には、外周側に窪んだ凹部35(図1図2図3)が形成されている。互いに積層される鉄板30Aの凹部35は、軸方向に連通して、アウターコア30の溝部D(図1図2)を形成する。溝部Dは、アウターコア30の内周面において内周側に向けて開口し、軸方向に延設される。この溝部Dは、プレス加工時における鉄板20Aの位置決めに利用される。
【0028】
次に、ロータの製造方法について説明する。
【0029】
図2および図3に示すように、樹脂成型加工時には、所定枚数の鉄板20Aおよび鉄板30Aを積層した状態で金型にセットする。このとき、上記のように、鉄板30Aは、アウターコア30に対応する10個のコア部Cが、環状の接続部Rによって互いに連結された一体形状とされている。このため、分割コアごとに部材をセットする必要がなく、鉄板30Aを金型に容易にセットすることができる。また、コア部Cの位置は、鉄板30Aの形状の精度(例えば、打ち抜き精度)により決まるため、アウターコア30の位置について高い精度を確保することができる。なお、磁石40が装着される部位40A(図1A図4図6)には、対応する形状の金型部材が配置される。また、溝部Dを含み、軸方向に貫通する貫通孔52(図1)にも、対応する形状の金型部材が配置される。
【0030】
次に、金型を閉めると、鉄板20Aおよび鉄板30Aが所定の位置に固定される。
【0031】
この状態で、樹脂を金型内に充填し、硬化させると、図4図6に示すように、樹脂モールド部50によって鉄板20Aおよび鉄板30Aが固定される。また、積層された鉄板20Aの貫通孔22A、および鉄板30Aの貫通孔32Aに充填された樹脂により、柱部50Cおよび柱部51Cが形成される(図5)。
【0032】
次に、樹脂モールド部50によって鉄板30Aの外周部を打ち抜きによって分離、除去する。この工程では、図3図6に示す切断面34Aに沿って、切断面34Aより外周側に位置する接続部Rが除去される。切断面34Aは、接続部Rの内周端に対応する。これにより鉄板30Aのうち10個のコア部CのみがロータユニットRTに残され、各コア部Cが、周方向に分離して配置された10個のアウターコア30を構成することになる。本実施例では、周方向に互いに隣接するアウターコア30間の接合部を、あらかじめハーフブランク工法を用いて半抜き状態に形成することができる(例えば、ここでの参照により本願明細書に組み込まれる特許第5864839号公報参照)。これにより、鉄板30Aの外周部を打ち抜く際に、隣接するアウターコア30が互いに正確な位置で周方向に係合された状態が維持され、容易に精度のよいロータユニットRTを得ることができる。なお、樹脂モールド部50を切断面34Aよりも外周側まで拡張して成形しておき、打ち抜き工程において、樹脂モールド部50の一部、すなわち樹脂モールド部50の外周部分を接続部Rとともに除去してもよい。
【0033】
次に、樹脂モールド部50の所定の部位40A(図1A図4)に磁石40を挿入することにより、ロータユニットRTが作成される。
【0034】
次に、以上のようにして作成されたロータユニットRTを回転軸に圧入することにより、ロータユニットRTが回転軸に取り付けられる。圧入を用いた取り付けにより、上記のように、コアユニットCUが回転軸に対して強固に固定され、強いトルクに対する耐性を確保することができる。
【0035】
以上説明したように、本実施例によれば、鉄板30Aは、アウターコア30に対応する10個のコア部Cが、環状の接続部Rによって互いに連結された一体形状とされている。このため、鉄板30Aを金型にセットする作業が容易となるとともに、アウターコア30の位置精度を向上させることができる。樹脂モールド部50を成形した後に、鉄板30Aの接続部Rを除去することにより、高精度のロータユニットRTを精度よく短時間で製造することができる。
【0036】
以上、実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形および変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部または複数を組み合わせることも可能である。
【0037】
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0038】
[付記1]
磁石(40)が埋め込まれたロータ(RT)を有する埋め込み磁石同期モータの製造方法であって、
前記ロータは、
回転軸の外周側に周方向に配列された複数の分割コア(30)と、
前記複数の分割コアに接合された樹脂モールド部(50)と、
を備え、
前記埋め込み磁石同期モータの製造方法は、
前記複数の分割コアに対応するコア部(C)と、前記複数の分割コア部を互いに接続する接続部(R)とを有する複数の板状部材(30A)を、軸方向に積層する第1のステップと、
前記第1のステップにより前記複数の板状部材を積層した状態で、前記樹脂モールド部を形成する第2のステップと、
前記第2のステップにより、前記複数の板状部材と、前記樹脂モールド部とが一体に形成された状態で、前記複数の板状部材の前記接続部を除去する第3のステップと、
を備える、埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【0039】
付記1の構成によれば、コア部と、接続部とを有する複数の板状部材を積層した状態で、樹脂モールド部を形成した後に、複数の板状部材の前記接続部を除去するので、ロータを容易に作成できるとともに、分割コアの位置精度を向上させることができる。
【0040】
[付記2]
前記接続部は、前記複数のコア部の外周側において、前記複数のコア部を互いに接続する、付記1に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【0041】
付記2の構成によれば、接続部は、複数のコア部の外周側においてコア部を互いに接続するので、第3のステップにおいて容易に接続部を除去することができる。
【0042】
[付記3]
前記接続部は環状に形成され、前記接続部の内周端(34A)に前記複数のコア部のそれぞれが接続されている、付記2に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【0043】
付記3の構成によれば、第3のステップにおいて接続部の内周端を切断することにより、容易に接続部を除去することができる。
【0044】
[付記4]
前記第2のステップでは、打ち抜きにより前記複数の板状部材の前記接続部が除去される、付記1~付記3のいずれか1項に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【0045】
付記4の構成によれば、複数の板状部材の接続部を、短時間で容易に除去できる。
【0046】
[付記5]
前記ロータは、
前記複数の分割コアから内周側に離れて配置された、環状のインナーコアをさらに備え、
前記第2のステップでは、前記樹脂モールド部により、前記インナーコアと、前記複数の板状部材と、前記樹脂モールド部とが一体に形成される、付記1~付記4のいずれか1項に記載の埋め込み磁石同期モータの製造方法。
【0047】
付記5の構成によれば、インナーコアを介して、分割コア、磁石および樹脂モールド部を強固に回転軸に固定することが可能となる。
【符号の説明】
【0048】
20 インナーコア
30 アウターコア
30A 鉄板
40 磁石
50 樹脂モールド部
C コア部
R 接続部
RT ロータユニット
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6