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  • 特開-非接触チケット管理システム 図1
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  • 特開-非接触チケット管理システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014530
(43)【公開日】2022-01-20
(54)【発明の名称】非接触チケット管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220113BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06K7/14 017
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020116879
(22)【出願日】2020-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】720005563
【氏名又は名称】大槻デザイニング株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山田晃嗣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】催し物などにおけるウイルス感染拡大防止の観点とチケット管理システムにおける問題点に鑑みて、対面での受付作業を減らし、受付周辺の混雑を緩和し、また、特に簡便な管理でチケットと配布先情報や入金情報との照合作業を容易にする非接触チケット管理システム及びその運用方法を提供する。
【解決手段】チケット管理システム1は、識別コードが印刷された紙のチケット15とネットワーク5を介して接続される配布先名簿登録手段2と、受付システム4とを含み、受付で識別コードをリーダーで読み取ることにより、個人情報を含まない識別コードを配布先名簿登録手段2へ送信する。これにより個人情報及び紙のチケット15の受け渡しをせずに配布先名簿登録手段2に登録でき、配布または発送したチケットの登録情報と照合できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字およびに英数字より構成さる認証コードを含む配布先名簿データ、QRコード(登録商標)に変換された認証コードおよび申込コードが印刷された紙のチケット、受付システム、及びこれらを関連付けるネットワークからなる催し物のチケット管理システムであって、参加者自身が、チケットに印刷されたQRコード(登録商標)をコードリーダーにかざすことにより、QRコード(登録商標)を、非接触コードリーダーが読み取り、その結果を受付システムが受け取り、配布先名簿DBが更新され、受付担当者が紙のチケットを触れることなく出欠管理を行い、受付作業が大幅に削減されることにより、受付待ちのための混雑が緩和され、入場情報が配布先名簿DBに登録されることを特徴とするチケット管理システム
【請求項2】
配布先名簿DBは、認証コード、申込の有無、配布先住所、入金情報を含み、チケットは配布先名簿データを利用した宛名に配布され、参加予定者のスマートフォンから申込コードを読み取り、ネットワークを介して、認証コードで関連付けされた配布先名簿データに申込の有無が登録され、開催前に健康状態などのアンケートを収集することを特徴とするチケット管理システム
【請求項3】
受付のコードリーダーは非接触で画像を読取るものであり、出席者が持参したチケットをリーダーにかざすことにより、受付担当者が紙のチケットに触れることなく、読み取り情報が、ネットワークを通して配布先名簿DBで集中管理されるものであり、複数のコードリーダーからの認証コード情報を配布先名簿DBと照合し、また主催者の端末に記録されることにより、インターネット環境が無い会場においても、管理しうることを特徴とするチケット管理システム
【請求項4】
主催者の端末に登録された認証コードは配布先名簿DBと照合され、出席者を特定し、健康チェックの有無、予め登録された支払い情報の参照、事前申し込みの有無を把握しうることを特徴とするチケット管理システム
【請求項5】
定期開催される催し物において、チケット管理システムによって配布先名簿DBの入金記録や入場記録が繰り返し登録されることによって、参加予定者が入金し、来場する頻度を把握し、配布先名簿DBの参照条件が設定されることにより、売上効率が設定条件に満たない場合は、配布先から削除し、売上効率を向上させることを特徴とするチケット管理システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証コードによるチケット管理システム及びその運用方法に関し、特に簡便な管理で来場者を把握でき、入金情報との照合も簡単な手続きで行うことができるとともに、対面による受付で来場者が密集するのを防止するチケット管理システム及びその運用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
政治活動パーティーは政治資金規正法第二十二条の八によって、「書面により告知しなければならない」との規定があり、案内状に同封される紙のチケットによる入場受付が行われている。そのため、対面での受付方法が取られており、当日支払いや領収証の発行を要望する来場者とともに、事前に支払いが完了していて、チケットを渡すだけの来場者も受付に並ぶことで、受付周辺は混雑し長蛇の列をなしている。そのため、会場内がソーシャルディスタンスを保つような工夫をされていても、受付周辺で密集・密着が発生することになる。
【0003】
会場内での密集を避けるためには、会場内のスペースに対して適切な人数になるよう、来場者数を把握しておく必要がある。
【0004】
対面での受付において、受付担当者はチケットの受け渡しのため多くの来場者との接触を余儀なくされるため、ウイルス感染リスクが高まる恐れがある。
【0005】
また、万が一会場での感染が確認された場合、従来の紙のチケットでは誰が来場したのかを正確に把握することは非常に難しく、不可能な場合もある。
【0006】
従来の紙のチケットでも通しナンバーを入れ、チケットの配布先名簿に記録しておき、来場者のチケットを回収しておくことで、誰に配布した紙のチケットが受付に持ち込まれたかを把握することは可能である。しかし、回収した紙のチケットを目視で確認し、配布先名簿と照合する場合、膨大な手間が掛かる上、読み間違いや入力間違いなどの人為的なミスが起こる可能性がある。
【0007】
政治資金パーティーのチケットは入金確認後に参加者に配布するのではなく、参加する可能性がある人に配布した後に、参加費用を回収する方法を取っている場合がほとんどである。そのため、事前に来場者を把握することが困難であり、また、チケットを持っていても支払いはされていない場合もあり、出欠確認と入金状況の照合作業に困難が生じている。
【0008】
パーティー会場での料理を提供する施設は、来場者数によって請求金額を算出しているが、来場者数のカウントは目視で行われており、施設側と主催者側でカウント数が合わないことが起こっている。
【0009】
政治資金パーティーは定期的に行われ、配布先名簿に基づいてチケットが配布されることが多いが、配布数に対して実際に入金してくれた参加者の割合や、購入率を継続的に把握する手段は手作業で行われており、徹底されていないこともあることから、売上効率が低いまま改善されずに放置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特願2017-109259
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、催し物などにおけるウイルス感染拡大防止の観点とチケット管理システムにおける問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、対面での受付作業を減らし、受付周辺の混雑を緩和し、又特に簡便な管理でチケットと配布先情報や入金情報との照合作業を容易にする、チケット管理システム及びその運用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によるチケット管理システムは、識別コードが印刷された紙のチケットとネットワークを介して接続される識別コードで関連付けされた配布先名簿DBと、受付システムとを含み、受付で識別コードをリーダーで読み取ることにより、個人情報を含まない識別コードを配布先名簿DBへ送信することによって、個人情報及び紙のチケットの受け渡しをせずに配布先名簿DBに登録でき、配布または発送したチケットの登録情報と照合できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、催し物への来場者を把握でき、入金情報との照合を簡単な手続きで行うことができるとともに、受付で来場者が密集するのを防止し、催し物開催の度に配布先名簿DBに登録され売上効率が改善されるチケット管理を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るチケット管理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施の形態におけるチケット管理システムを示すシーケンス図である。
図3】本実施の形態における宛名入り封筒を示す図である。
図4】本実施の形態におけるQRコード(登録商標)入りチケットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明に係るチケット管理システム1の一実施の形態を示す概略的な全体構成図である。図1には、配布先名簿登録手段2と、参加者3と、受付システム4と配布先名簿登録手段2とをつなぐネットワーク5が示されている。
【0017】
配布先名簿登録手段2は、宛名生成部6と、QRコード(登録商標)生成部7と、アンケート送信部8とアンケート受信部9とDB問合受信部10と、DB情報送信部11と認証コード受信部12と配布先名簿DB13から構成される、配布先名簿DB13の更新手段である。
【0018】
図3は、本発明に係る宛名入り封筒14を示す図である。宛名入り封筒14には宛名230と受付用QRコード(登録商標)220の2つのQRコード(登録商標)が印刷されている。宛名230は、配布先名簿DB13がもつ、認証コード13aを宛名生成部6によって宛名データを宛名入り封筒14へ渡すことにより宛名印刷が行われるものであり、配布先住所と認証コード13aは関連づけされ、宛名入り封筒14とQRコード(登録商標)入りチケット15は同じ認証コード13aが印刷されたものを一対にして用いられ、参加者3へ配布される。
【0019】
図4は、本発明に係るQRコード(登録商標)入りチケット15を示す図である。QRコード(登録商標)入りチケット15にはアンケート回答用QRコード(登録商標)210と受付用QRコード(登録商標)220の2つのQRコード(登録商標)が印刷されている。
【0020】
QRコード(登録商標)入りチケット15に印刷されるアンケート回答用QRコード(登録商標)210は、配布先名簿DB13のアンケート項目を表示するためのURLをQRコード(登録商標)生成部7によって生成し、チケット15を受け取った参加者3によって、アンケート回答用QRコード(登録商標)210が読み込まれるとアンケート送信部8によって、参加者3のスマートフォン16に表示させる。
【0021】
スマートフォン16に表示されたアンケート項目に対する、参加者3の回答はアンケート受信部9によって返信され配布先名簿DB13のアンケート回答情報を更新する。アンケートによって、出欠確認や、健康チェックを行ってもよい。
【0022】
QRコード(登録商標)入りチケット15に印刷される受付用QRコード(登録商標)220は、配布先名簿DB13がもつ、認証コード13aをQRコード(登録商標)生成部7によって認証コード13aはQRコード(登録商標)に変換され印刷されるものである。
【0023】
受付システム4は、催者の端末17と、コードリーダー19、モニタ21の構成からなる受付システムである。
【0024】
催し物当日、参加者3によって会場へ持ち込まれたQRコード(登録商標)入りチケット15は受付システム4のコードリーダー19によって受付用QRコード(登録商標)220に格納された認証コード13aをQRコード(登録商標)読取部18が読取りネットワーク5を通じて配布先名簿登録手段2の認証コード受信部12へ送信され、配布先名簿DB13を更新する。
【0025】
受付にて参加者3から入金情報の参照を求められた場合、主催者の端末17からネットワーク5を通じてDB問合受信部10が配布先名簿DB13に問合せを行い、参照結果がDB情報送信部11から受付システム4のDB情報受信部20に返送され、モニタ21に参照結果が表示される。
【0026】
以上の実施によって配布先名簿DB13は更新され、繰り返し催し物が開催される度に、配布先名簿DB13は更新される。さらに、配布回数に対する入金額などの条件に応じて、配布先名簿DB13を選定する処理を行うことにより、売上効率が高い配布先名簿DB13になっていく。
【符号の説明】
【0027】
1 チケット管理システム、2 配布先名簿登録手段、3 参加者、4 受付システム
、5 ネットワーク、6 宛名生成部、7 QRコード(登録商標)生成部、8 アンケート送信部、9 アンケート受信部、10 DB問合受信部、11 DB情報送信部、12 認証コード受信部、13 配布先名簿DB、13a 認証コード、14 宛名入り封筒、15 QRコード(登録商標)入りチケット、16 スマートフォン、17 主催者の端末、18 QRコード(登録商標)読取部、19 コードリーダー、20DB情報受信部、21 モニタ、210 アンケート回答用QRコード(登録商標)、220 受付用QRコード(登録商標)、230 宛名
図1
図2
図3
図4