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特開2022-145347載置物品回動機構及びそれを備える車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022145347
(43)【公開日】2022-10-04
(54)【発明の名称】載置物品回動機構及びそれを備える車両
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/14 20060101AFI20220926BHJP
   B60N 2/06 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
B60N2/14
B60N2/06
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021046711
(22)【出願日】2021-03-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-11
(71)【出願人】
【識別番号】501334615
【氏名又は名称】加地 朝一
(74)【代理人】
【識別番号】100117374
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 真一
(72)【発明者】
【氏名】加地 朝一
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BA03
3B087BA09
3B087BB07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】簡易かつ安価に製造することができる載置物品回動機構を提供する。
【解決手段】枠体21を有する回動スライド体20は、前記枠体21に固定される上板22と、下板24と、前記上板22及び前記下24板に介在する回動盤23とを備え、前記下板24の下部には、長方形状に枠を組み形成される支持枠31のガイド孔31gに突入し、スライド移動可能なガイド突部を備え、前記回動スライド体20の前記上板22が、前記支持枠31内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体20の前記ガイド軸が、前記ガイド孔31gの水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔31gの斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体20の前記上板22が、前記支持枠31の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体20の前記枠体21が回動自在となるとなるよう構成した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、
前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、
前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、前記下板の下部には、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能なガイド突部を備え、
前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、
前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となることを特徴とする載置物品回動機構。
【請求項2】
前記回動スライド体の前記下板の下部に備える突部は、前記下板の下面に棒状材を、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するように取り付けて形成してなることをを特徴とする請求項1に記載の載置物品回動機構。
【請求項3】
前記回動スライド体の上部に自動車又は電車の座席を取り付けて、前記自動車又は電車の座席の回動を行うことをことを特徴とする請求項1又は2に記載の載置物品回動機構。
【請求項4】
請求項3に記載の載置物品回動機構を備えることを特徴とする自動車または電車。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、載置された物品を回動する載置物品回動機構、特に、車両用の回動座席(載置物品)に好適な載置物品回動機構及びそれを自動車用座席回動機構として備える自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、車両用の回動座席に使用される回動機構としては、特許第3575354号(特許文献1)に示すような回動機構が公知である。前記公報記載の回動機構は、車両前方を向いた着座位置と車両側方を向いた乗降のための横向き位置との間を回動可能な車両用回動座席であって、座席本体を前記着座位置と前記横向き位置との間で水平回動可能に支持するための回動支持台と、前記座席本体を車幅方向に移動可能に支持するための幅方向支持台とを備え、前記幅方向支持台は、車両フロアまたは前記回動支持台に相互に平行に固定された左右一対の固定レールを有する固定枠体と、前記両固定レールの内側に沿って移動可能に支持された左右一対の第1可動レールと該両第1可動レール間を連結する連結板を有する中間スライド枠体と、前記両第1可動レールの内側に沿って移動可能に支持された左右一対の第2可動レールと該両第2可動レール間を連結する連結板を有するトップスライド枠体を備え、該トップスライド枠体に前記座席本体が支持されて、該座席本体を2 段階で車幅方向にスライド可能な構成とされるとともに、前記固定レール間に第1の駆動装置を配置し、該第1の駆動装置を前記中間スライド枠体の連結板に連結して該中間スライド枠体を前記固定枠体に対して移動させ、かつ前記第1可動レール間に第2の駆動装置を配置し、該第2の駆動装置を前記トップスライド枠体の連結板に連結して該トップスライド枠体を前記中間スライド枠体に対して移動させる構成とされている。
【0003】
しかしながら、前記回動機構は、車両外に身体障害者等を着座したまま移動させる構成であるので、例えば、3列シートや4列シートからなる車両において、例えば、2列目の座席を3列目の座席と対面するように回動させる回動機構としては不適である。
【0004】
また、前記の3列シートや4列シートからなる車両において、完成車に後付けで位置のシートを回動対面シートとする改造を行う場合には、前記シートが回動する場合に、内側壁と抵触しないように回動代(しろ)を設ける必要があるとともに、簡易な構造であることが要求される。
【0005】
そこで、本件出願人は前記問題点を解決するために、特許第6763502号(特許文献2)を提案した。前記公報記載の回動機構は、長方形状の枠で形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記枠体の長手方向に移動可能な、方形状(正方形状及び長方形状を含む)の枠体を有する回動スライド体を備え、前記回動スライド体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備える回動盤を備え、前記下板の下部には、前記支持部材と対応する位置に下方に突出するスライド部材を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠の高さ方向の内部に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体が、前記支持枠の長辺方向にスライドしつつ、前記スライド部材が前記支持部材に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記スライド体の枠が回動自在となるよう構成したものである。
【0006】
しかしながら、本件出願人は、より簡易な構成で安価に製造することができ、量産性に有利な改良された載置物品回動機構を発明した。
【0007】
【特許文献1】特許第3575354号 図3図5図6
【特許文献2】特許第6763502号 第1頁、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記の事情に鑑み発明されたものであり、より簡易な構成で容易に製造することができ、量産性に富む載置物品回動機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の載置物品回動機構は、長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、前記下板の下部には、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能なガイド突部を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の載置物品回動機構にあっては、前記回動スライド体が前記支持に対して、スライドしつつ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の下端が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記スライド体の枠が回動自在となる動作を、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔と前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能なガイド突部を備える回動スライド体で実現し、前記ガイド孔と前記ガイド突部は、比較的簡易な構成で、前記載置物品回動機構に実現できるため、全体として、容易に製造することができる。
【0011】
請求項2に記載の載置物品回動機構は、請求項1に記載の載置物品回動機構において、前記回動スライド体の前記下板の下部に備える突部は、前記下板の下面に棒状材を前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するように取り付けて形成してなることをを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の載置物品回動機構にあっては、前記突部を、前記下板の下面に棒状材を、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するようにして形成しているので、前記突部を鋼製の棒材で形成するができるので、製造コストが安く、簡易に製造することができる。また、前記下板は、上方からの押圧力に対して剛性が上がることとなる。
【0013】
請求項3に記載の載置物品回動機構は、請求項1又は2に記載の載置物品回動機構において、前記回動スライド体の上部に自動車又は電車の座席を取り付けて、前記自動車又は電車の座席の回動を行うことを特徴とする載置物品回動機構。
【0014】
請求項3に記載の載置物品回動機構にあっては、自動車又は電車の座席の回動機構として使用する場合に、座席が回動する場合に、内側壁と抵触しないように回動代を設けることができるので、座席を側壁に近接して配置することができる。
【0015】
請求項4に記載の自動車又は電車は、請求項3に記載の自動車又は電車の載置回動機構を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の自動車又は電車にあっては、自動車又は電車の座席の回動機構として使用する場合に、座席が回動する場合に、スライドにより、回動代を設けることができるので、座席を側壁に近接して配置することができる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の載置物品回動機構に依れば、長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、前記下板の下部には、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能なガイド突部を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となるので、簡易な構成で安価に製造することができる。また、前記回動スライド体はスライドして回動するため、回動代を生じさせることができる。
【0018】
請求項2に記載の載置物品回動機構に依れば、請求項1に記載の載置物品回動機構において、前記回動スライド体の前記下板の下部に備える突部は、前記下板の下面に棒状材を前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するように取り付けて形成してなるので、前記突部を、前記下板の下面に棒状材を、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するようにして形成しているため、前記突部を鋼製の棒材で形成するができ製造コストが安く、簡易に製造することができる。
【0019】
請求項3に記載の載置物品回動機構に依れば、請求項1又は2に記載の載置物品回動機構において、前記回動スライド体の上部に自動車又は電車の座席を取り付けて、前記自動車又は電車の座席の回動を行うことができるので、自動車又は電車の座席の回動機構として使用する場合に、、座席が回動するとき、スライドにより、回動代を設けることができるので、内側壁と抵触しないように回動することができ、座席を内側壁に近接して配置できるので、座席幅や通路スペースを大きくとることができる。
【0020】
請求項4に記載の自動車又は電車に依れば、請求項3に記載の載置物品回動機構を備えているので、自動車又は電車の座席の回動機構として使用する場合は、座席が回動するとき、スライドにより、回動代を設けることができるので、内側壁と抵触しないように回動することができ、座席を内側壁に近接して配置できるので、座席幅や通路スペースを大きくとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る載置物品回動機構の斜視図であり、(a)は回動スライド体が支持枠に固定された状態であり、(b)は回動スライド体を上方に持ち上げるようにスライドさせて回動位置まで移動させた状態であり、(c)は回動スライド体を回動させた状態を示し、(d)は回動スライド体が回動した状態を示し、(e)は回動スライド体をもとの固定位置まで移動させた状態を示す。
図2】回動スライド体の分解斜視図である。
図3】前記載置物品回動機構の平面図であり、(a)は回動スライド体が支持枠に固定された状態を示す平面図であり、(b)は回動スライド体を上方に持ち上げるようにスライドさせて回動位置まで移動させた状態の平面図である。
図4】(a)は図3のA-A線断面図であり、(b)は図3のB-B線断面図である。
図5】(a)は図3のC-C線断面図であり、(b)は図3のD-D線断面図である。
図6】(a)は載置物品回動機構を自動車の座席回動機構に適用した要部斜視図であり、(b)は要部側面図である。
図7】自動車の座席回動機構の回動状態を示す概略平面図であり、(a)は回動スライド体が支持枠に固定された状態であり、(b)は回動スライド体を上方に持ち上げるようにスライドさせて回動位置まで移動させた状態であり、(c)は回動スライド体を回動させた状態を示し、(d)は回動スライド体が回動した状態を示し、(e)は回動スライド体をもとの固定位置まで移動させた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る載置物品回動機構を実施するための実施形態について、図面にしたがって説明する。
【0023】
図1は本発明の実施形態に係る載置物品回動機構の斜視図であり、(a)は回動スライド体が支持枠に固定された状態であり、(b)は回動スライド体を上方に持ち上げるようにスライドさせて回動位置まで移動させた状態であり、(c)は回動スライド体を回動させた状態を示し、(d)は回動スライド体が回動した状態を示し、(e)は回動スライド体をもとの固定位置まで移動させた状態を示す斜視図である。図2は回動スライド体の分解斜視図であり、図3は前記載置物品回動機構の平面図であり、(a)は回動スライド体が支持枠に固定された状態を示す平面図であり、(b)は回動スライド体を上方に持ち上げるようにスライドさせて回動位置まで移動させた状態の平面図である。また、図4(a)は図3のA-A線断面図であり、(b)は図3のB-B線断面図であり、図5(a)は図3のC-C線断面図であり、(b)は図3のD-D線断面図である。
【0024】
図1乃至図5中、10は本実施形態に係る載置物品回動機構を示し、前記載置物品回動機構10は、物品を載置し回動する回動スライド体20と、前記回動スライド体20を支持する支持枠31とを備える。
【0025】
図2の分解斜視図に詳細に示すように、前記回動スライド体20は、断面L字状の2枚の鋼材(枠21a,枠21c)の長手方向両端を板状の鋼材(枠21b,枠21d)で溶接し、略正方形状に組んで形成した枠体21(枠21a,枠21b,枠21c,枠21d)の下側に、回動盤23をL字状の鋼材Lと上板22とを介して固定し、前記回動盤23の下面に下板24を回動自在に取り付けて形成されている。なお、前記断面L字状の2枚の前記枠21a及び前記枠21cの水平面21e,21fは、前記支持枠31に前記回動スライド体20を載置する場合の載置面となる。
【0026】
そして、前記回動盤23は、前記上板22と下板24の間に、多数の鋼球(図示せず)を備える回動部分を介在させて、前記上板22と前記下板24とを、中央で貫通する回動軸26を中心に相対的に回動するように構成されており、前記回動軸26は、固定部材29で固定されており、前記回動盤23と前記上板22と前記下板24との間にはそれぞれ、スペーサー27,28を介在させている。
【0027】
そして、前記下板24の底面には、所定間隔を隔てて、後述する前記支持枠31の枠材31eと31cに向けて両端部が前記底面側部から突出するように、断面円形状の2本の鋼製の棒状材から形成されるガイド軸25,25を溶接固定している。
【0028】
そして、前記回動盤23は、前記上板22の前記一辺および対向辺を、前記枠21aと前記枠21aに対向する前記枠21c内側面に固定される鋼材L,Lに、ボルトとナットにより固定されている。このとき、前記鋼材L、Lの下面は、前記前記枠21a、21bの下面と同面となるように固定されており、したがって、前記上板22は、その厚さ分だけ、前記枠体21の下面より下方に突出して取り付けられている。なお、前記枠21dの両側面には、前記回動スライド体20の回動位置を確認するための、位置表示マークMを設けている。
【0029】
一方、前記支持枠31は、断面逆L字状の2枚の鋼材(枠31a,枠31c)の長手方向両端を板状の鋼材(枠31b,枠31d)で溶接し、略長方形形状に組んで形成されており、前記支持枠31の長辺にあたる前記枠体31a及び前記枠体31bの垂直片には、前記ガイド軸25の突出部を嵌め込んで 前記支持枠31の長手方向に水平移動及び高さ方向に上下移動させるように、ガイド溝31gが4条穿設されている。
【0030】
前記ガイド溝31gは、下方に位置する水平溝31hとそれより上方に位置する水平溝31iと、それらを連結する斜行溝31jとで形成されており、前記ガイド軸25,25の両端の突出部に符合するように、前記枠体31a及び前記枠体31bに2箇所づつ設けられている。前記水平溝31hとそれより上方に位置する水平溝31iの高低差は、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌る位置と前記回動スライド体の枠の下端が、前記支持枠の上端より上方に位置する位置の高低差により決定される。なお、前記ガイド溝31gを前記断面L字状の鋼材(枠21a,枠21c)に形成する場合は、角材の一面に形成するよりも、加工面が開放されているので穿設作業が容易となる。
【0031】
そして、図4に示すように、前記下方に位置する水平溝31hに前記ガイド軸25が位置するときには、前記枠21a及び前記枠21cの水平面21e,21fは、前記支持枠31の前記枠31a及び前記枠31cの水平片である、31e及び31fに載置されると共に、前記上板22が前記支持枠31内に嵌まり、前記回動スライド体20の回動を阻止している。
【0032】
一方、前記下方に位置する水平溝31hとそれより上方に位置する水平溝31iとの高低差は、前記回動スライド体20の高さ方向の移動量と同じであり、すなわち、図5に示すように、前記上方に位置する水平溝31iに前記ガイド軸25が位置するときには、前記上板22は前記支持枠31より上方に位置しているが、前記下板24は前記支持枠31内に嵌まり、前記回動スライド体20の供回りを規制して、前記回動スライド体20が回動出来るように構成されている。
【0033】
図1(a)、図3(a)及び図4(a)(b)は、前記回動スライド体20の上板22が前記支持枠31内に嵌り込んで固定された状態を示す図であり、その状態においては、前述のように、前記下方に位置する水平溝31hに前記ガイド軸25が位置し、そのため、前記枠21a及び前記枠21cの水平面21e,21fは、前記支持枠31の前記枠31a及び前記枠31cの水平片である、前記31e及び前記31fに載置され、前記回動スライド体20は前記支持枠31の上で支持された状態で、前記上板22の端部が前記支持枠31内に嵌まり込んで、前記回動スライド体20は前記支持枠31に対して回動不能に前記支持枠31上に載置されている。
【0034】
そして、この状態から前記回動スライド体20を回動させるには、前記回動スライド体20を長手方向に向かって引っ張ると、前記ガイド軸25,25は、前記斜行溝31jに案内され、斜め上方に向かって摺動し移動してゆく。そして、図1(b)、図3(b)及び図5(a)(b)に示すように、前記ガイド軸25,25が前記水平溝31iに位置する状態において、前記上板22が、前記支持部材31の上面より上に位置すると共に、前記下板24は前記支持枠31の上端より下方に位置する状態となり、前記枠体21は前記支持枠31に対して回動可能な状態となる。
【0035】
そして、図1(c)に示すように、前記回動スライド体20を回動させて、回動させた位置(図1(d))において、前記回動スライド体20を前記支持枠31の長手方向に沿って、もとの固定位置に移動させ、前記下方に位置する水平溝31hに前記ガイド軸25を位置せしめ、前記水平面21e,21fを、前記水平片31e及び前記水平片31fに載置させ、前記回動スライド体20を前記支持枠31の上で支持された状態で、前記上板22の端部を前記支持枠31内に嵌め込ませ、前記回動スライド体20を前記支持枠31に対して回動不能に前記支持枠31上に載置させるのである。
【0036】
なお、図4及び図5中、40は載置物品であり、41は前記載置物品40を前記回動スライド体20に取り付けるためのステーである。前記ステー41は、設ける必要がない場合は、特に設けることなく、前記載置物品40を前記回動スライド体20に直接取り付けても良い。
【0037】
本発明に係る前記載置物品回動機構は、以上の構成からなるため、市販の鋼製断面略L字状材(アングル材)や棒状材や、回動盤を使用して簡単に製造することができ、簡易な構成で安価に提供することができる。また、鋼製断面略L字状材(アングル材)にすることにより、前記ガイド溝25を用意に開設することができる。
【0038】
図6(a)は載置物品回動機構を自動車の座席回動機構又は電車の座席回動機構に適用した要部斜視図であり、(b)は要部側面図である。図7は自動車又は電車の座席回動機構の回動状態を示す概略平面図である。
【0039】
図6及び図7は、本発明に係る載置物品回動機構10を、自動車又は電車の座席の回動機構として使用する場合を示すものであり、図6に示すように、前記載置物品回動機構の前記回動スライド体20の上部にステー41を取り付けて、前記ステーに自動車又は電車の座席STを取り付けたものである。そして、前記支持枠31の四隅下部には支持脚を取り付けて、自動車の床にボルトで固定している。
【0040】
図7は、自動車又は電車の座席にSTの回動状態を示す図であり、まず、前記載置物品回動機構10の前記回動スライド体20を前記支持枠3に固定した状態(図1(a)の状態)で、前記回動スライド体20を前記座席STの下部中央の位置となるように取り付けている(図7(a))。この位置で前記座席STを回動しようとすると、自動車又は電車の内壁SWと抵触し、回動することができない。そこで、図7(b)に示すように、前記回動スライド体20を矢印方向に引っ張る。そうすると、前記座席STは、自動車又は電車の幅方向にスライドし、前記自動車又は電車の内壁SWとの間に空間が生じ、前記座席STの回動代が生じる。
【0041】
そして、図7(c)のに示すように、回動させて後部の座席と対面する位置で固定し(図7(d))、前記回動スライド体20を、もとの位置(図7(a)の位置)に押し戻し、前記回動スライド体20を、回動不能に固定するのである。
【0042】
以上のように、本発明に係る載置物品回動機構10を、自動車又は電車の座席の回動機構として使用する場合には、前記内壁SWと前記座席STとの間に回動代を形成し、回動することができ、好適なものとなる。また、簡易な構成からなるため、完成車両に後付することも容易に行うことができる。
【0043】
なお、本実施例においては、前記回転スライド体20は、正方形状に前記枠体21を組んで形成したが、前記枠体21を長方形状に組んで形成しても良いし、前記枠体21の大きさを前記支持枠31とほぼ同じ大きさに形成しても良い。また、前記回転スライド体20及び前記支持枠31は略L字状部材と板材で構成したが、上記の形状に限定されるわけではなく、例えば、角柱材によって構成する等、その他種々の変更が可能である。
【0044】
なお、本発明は、自動車又は電車のシートに適用されるだけでなく、種々の載置物に定期用可能であり、たとえば、家具等に使用してもよい。
【符号の説明】
【0045】
10 載置物品回動機構

20 回動スライド体
21 枠体
21a 枠(アングル材)
21b 枠
21c 枠(アングル材)
21d 枠

22 上板
23 回動盤
24 下板
25 ガイド軸
26 回動軸
27 スペーサー
28 スペーサー
29 固定部材

31 支持枠
31a 枠(アングル材)
31b 枠
31c 枠(アングル材)
31d 枠
31e 水平面(アングル材)
31f 水平面(アングル材)
31g ガイド溝
31h 水平溝(ガイド溝)
31i 水平溝(ガイド溝)
31j 斜行溝(ガイド溝)

40 載置物品
41 ステー

50 支持脚

60 固定具

L アングル材(上板固定用)
M 位置表示マーク
ST 自動車シート
HR ヘッドレスト
SW 自動車(電車)のサイドウォール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、
前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、
前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、
前記下板の下部には、所定間隔を隔てて、前記支持枠の枠材に向けて両端部が前記底面側部から突出する、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能な棒状のガイド軸を備え、
前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、
前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となることを特徴とする載置物品回動機構。
【請求項2】
前記回動スライド体の前記下板の下部に備えるガイド軸は、前記下板の下面に棒状材を、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するように取り付けて形成してなることをを特徴とする請求項1に記載の載置物品回動機構。
【請求項3】
前記回動スライド体の上部に自動車又は電車の座席を取り付けて、前記自動車又は電車の座席の回動を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の載置物品回動機構。
【請求項4】
請求項3に記載の載置物品回動機構を備えることを特徴とする自動車または電車。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項1に記載の載置物品回動機構は、長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、前記下板の下部には、所定間隔を隔てて、前記支持枠の枠材に向けて両端部が前記底面側部から突出する、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能な棒状のガイド軸を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項1に記載の載置物品回動機構にあっては、前記回動スライド体が前記支持に対して、スライドしつつ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の下端が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記スライド体の枠が回動自在となる動作を、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔と前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能なガイド突部を備える回動スライド体で実現し、前記ガイド孔と前記ガイド軸は、比較的簡易な構成で、前記載置物品回動機構に実現できるため、全体として、容易に製造することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項2に記載の載置物品回動機構は、請求項1に記載の載置物品回動機構において、前記回動スライド体の前記下板の下部に備えるガイド軸は、前記下板の下面に棒状材を前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するように取り付けて形成してなることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項2に記載の載置物品回動機構にあっては、前記突部を、前記下板の下面に棒状材を、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するようにして形成しているので、前記ガイド軸を鋼製の棒材で形成するができるので、製造コストが安く、簡易に製造することができる。また、前記下板は、上方からの押圧力に対して剛性が上がることとなる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項1に記載の載置物品回動機構に依れば、長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、所定間隔を隔てて、前記支持枠の枠材に向けて両端部が前記底面側部から突出する、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能な棒状のガイド軸を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となるので、簡易な構成で安価に製造することができる。また、前記回動スライド体はスライドして回動するため、回動代を生じさせることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
請求項2に記載の載置物品回動機構に依れば、請求項1に記載の載置物品回動機構において、前記回動スライド体の前記下板の下部に備えるガイド軸は、前記下板の下面に棒状材を前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するように取り付けて形成してなるので、前記ガイド軸を、前記下板の下面に棒状材を、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠とのそれぞれの対向する面に設けられるガイド孔に向けて突出するようにして形成しているため、前記突部を鋼製の棒材で形成するができ製造コストが安く、簡易に製造することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
本発明に係る前記載置物品回動機構は、以上の構成からなるため、市販の鋼製断面略L字状材(アングル材)や棒状材や、回動盤を使用して簡単に製造することができ、簡易な構成で安価に提供することができる。また、鋼製断面略L字状材(アングル材)にすることにより、前記ガイド溝25を容易に開設することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、
前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、
前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、
前記下板の下部には、所定間隔を隔てて、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠に向けて両端部が前記下板から突出する、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能な棒状のガイド軸を備え、
前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、
前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となることを特徴とする載置物品回動機構。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項1に記載の載置物品回動機構は、長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え前記下板の下部には、所定間隔を隔てて、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠に向けて両端部が前記下板から突出する、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能な棒状のガイド軸を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項1に記載の載置物品回動機構に依れば、長方形状に枠を組み形成される支持枠と、前記支持枠の枠上に支持され、前記支持枠の長手方向に移動可能な、方形状に組まれ形成される枠体を有する回動スライド体を備え、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠との、それぞれの対向する面に、長手方向に長尺で、水平部とそれに連続する斜行部とを備えるガイド孔が適宜間隔を開けて穿設され、前記回動スライド体は、前記枠体に固定される上板と、下板と、前記上板及び前記下板に介在する回動盤とを備え、前記下板の下部には、所定間隔を隔てて、前記支持枠の一長辺の枠とその対向辺の枠に向けて両端部が前記下板から突出する、前記ガイド孔に突入し、スライド移動可能な棒状のガイド軸を備え、前記回動スライド体の上板が、前記支持枠内に嵌ることによって、回動を阻止され、前記回動スライド体の前記ガイド軸が、前記ガイド孔の水平部に沿ってスライドしつつ、前記ガイド軸が前記ガイド孔の斜行部に乗り上げ、上方に移動して、前記回動スライド体の枠の上板が、前記支持枠の上端より上方に位置することにより、前記回動スライド体の枠体が回動自在となるので、簡易な構成で安価に製造することができる。また、前記回動スライド体はスライドして回動するため、回動代を生じさせることができる。