IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本間 充の特許一覧

特開2022-145382鉄銹鉄イオン水による水素の発生等と活用の方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022145382
(43)【公開日】2022-10-04
(54)【発明の名称】鉄銹鉄イオン水による水素の発生等と活用の方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/02 20060101AFI20220926BHJP
【FI】
C01B3/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021080049
(22)【出願日】2021-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】518161190
【氏名又は名称】本間 充
(72)【発明者】
【氏名】本間 充
(57)【要約】
【課題】水素は環境負荷の少ないエネルギーシステムとなるが、その水素の製造においてCO等の排出を抑えての低エネルギー・温度と低価な触媒などによる発生システムの構築と、その劣化を防いでの省資源や経費の削減を必要としている。そしてそれらの中で水の分解は究極の製造法で、特に水の熱分解においての容易な発生方法が求められる。
【解決手段】 水素の製造においての多くはHOを必要としており、その水を鉄銹鉄イオン化しての水を改質等に使用すれば低エネルギー温度でも水素発生が可能であり、また、そのイオンにより不動態を形成すれば安価な触媒とすることが可能である。また、鉄イオン水を使用することで、水の分解に要する超高温の温度を要さないで、1000℃以下の熱による分解によっての水素発生が可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素の発生にHOを使用する水素発生機器システムの水として鉄イオン水を使用する方法。
【請求項2】
水素発生の吸熱反応に必要な熱源の燃焼に鉄イオン水を送り入れる方法
【請求項3】
水素を発生に用いられた触媒(物質)を、鉄イオン水によって不動態を形成して用いる方法。
【請求項4】
水素を発生に用いる触媒として、鉄イオン水による不動態を形成しての鉄を用いる方法。
【請求項5】
水素を発生のに用いる触媒として、鉄イオン水による不動態を形成してのセラミックスを用いる方法。
【請求項6】
水の電気分解の電解質液を鉄イオン水を用いて作成する方法。
【請求項7】
水素発生の熱分解の水として鉄イオン化した水によって水素発生の熱分解を行う方法。
【請求項8】
請求項7の水素発生の触媒として請求項4と請求項5の触媒を用いる方法。
【請求項9】
燃料電池の電解質液を鉄イオン化する方法。
【請求項10】
燃料電池の触媒に請求項3と請求項5ある鉄イオン水による不動態を形成した触媒を用いる方法。
【請求項11】
一次電池の電解溶液を鉄イオン化して用いる方法
【請求項12】
二次電池の電解溶液を鉄イオン化して用いる方法
【請求項13】
水の光分解として、鉄イオン発生の鉄銹鉄の鉄床で太陽光を受けての鉄イオン水による水素発生方法。
【請求項14】
砂鉄を鉄イオンを発生させる鉄イオン発生体の鉄の材料とする方法。
【請求項15】
コバルト(Co)を水に浸漬しての鉄イオン発生体とする方法。
【請求項16】
石炭からの水素の取り出しにおいての石炭に鉄イオン水を散水する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「水素は二次エネルギーであり、天然にはまとまって存在しない。その利用のためには何らかの方法で作りださなければならない。水素製造方法として燃料の改質、水の分解等がある。(要約)」(水素エネルギー協会編 「水素の本 第2版」 日刊工業新聞社 平成19年1月20日 発行 39頁から 以下は、「水素の本」とする。)とあります。
その水素製造おける水素発生には高い熱エネルギーや高圧、高価な触媒が必要であることが多い。
この水素発生において必要とされる水を鉄銹鉄イオン化することによって、それほど高レベルの燃焼・加熱あるいは圧力や高価な触媒を要さないでも水素が発生するので省資源となる。
また、「水の分解は究極的水素エネルギーの社会の根幹をなす水素製造方法である。(要約)」(「水素の本」 46頁)ともあり、その水の分解において技術的に困難とされる水の熱分解においても鉄銹鉄イオン水(以下は、「鉄イオン水」又は「イオン水」とする。)を活用することによって、超高温の熱エネルギーを要さないでH(以下は、「水素」と表記する。)が発生することが可能である。
さらに、鉄イオン水の活用による水素発生は、個々家庭レベルおける使用の燃焼機器の改良などにより容易に水素を発生させて水素を有効に使うことが可能となり、低炭素化に向けての国家・産業プロジェクトと相俟っての個々の事業所・家庭も取り組める省資源と二酸化炭素の排出削減を実現可能とする。
これらのことによる地球温暖化の防止に役立つ水素の発生方法を提案するものである。
【背景技術】
【0002】
「エネルギーキャリアとしての水素は、再生可能エネルギーからつくり出す必要があり、再生可能エネルギーから製造した水素を「グリーン水素」と名付け、化石燃料から製造した水素と区別している。(要約)」(「水素の本」 22頁)とあります。
そして、その“水素のつくり方”については、化石燃料と化石燃料による電力によって多くは賄われているのが現状であり、「大量の水素源としては、現実的には化石燃料に依存せざるをえないであろう。この場合、水素を核とした高度なエネルギーシステムにより、一次エネルギーから考えた正味効果を現状より格段に向上させることが必須であるが。水素製造時に生成する二酸化炭素の対策がなければならない。(抜粋)」(水素エネルギー協会編「水素エネルギー読本」 〔株〕オーム社 2007年1月20日発行 18頁 以下は、「水素読本」とする。)とあり、二酸化炭素の排出をしないあるいは低減しての水素の発生による“水素のつくり方”は地球温暖化防止に必須のことである。さらに、健康や美容に良いとされる水素水の利用がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】出願番号 2019-189761 識別番号 518161190 特許提出日 令和1年9月26日 特許出願人 本間 充 整理番号 H-19092601 発明の名称「鉄銹鉄イオン発生による空気清浄と生活環境の浄化活性の方法」
【非特許文献2】整理番号 H-21032202 ※ 本特許願と同日出願提出 識別番号 518161190 特許提出日 令和3年3月22日 特許出願人 本間 充 発明の名称「化石燃料等の燃焼等に鉄銹鉄イオン水よって遠赤外線を発生させることとその活用の方法」
【非特許文献3】整理番号 H-21032202 ※ 本特許願と同日出願提出 識別番号 518161190 特許提出日 令和3年3月22日 特許出願人 本間 充 発明の名称「鉄イオンによる化石燃料等の燃焼における燃焼消費単位あたりの熱エネルギー量の向上とその活用についての方法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「現在、日本国内で使用される大部分の水素は、天然ガス、LPG、ナフサ、灯油などの化石燃料に水蒸気を反応させて水素を製造する水蒸気改質の方法で作られている。」(「水素の本」 52頁)
この方法で問題となる点は、「反応を継続して進行させるために、外部から加熱する必要があり、この熱供給が水蒸気改質の効率に大きな影響を与える(要約)」こと。「水蒸気改質の効率は、技術の進展により70%代まで向上が図られているが、さらなる高効率と高価な貴金属触媒の削減があげられる。(要約)」「水蒸気改質による水素製造では、温室効果ガスである二酸化炭素も生産されている。」(同上書 同頁)。
さらに、水電解によるグリーン水素も大きな期待を集めていますが、「再生可能エネルギーからの製造する水素は化石燃料から製造する水素に比べて高価となる現状にある。」(同上書・152頁)。
「グローバルな水素システムとして海外の未利用再生可能エネルギーから製造した水素利用が目標とされている。(要約)」(同上書 同頁)
しかし、いずれにおいても水素発生が高効率で低価格で行えるための開発と、水素製造をできるだけ国内のエネルギーと材料で賄うという方法技術により自給率を上げることが必須と思われる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
水素のつくり方において、化石燃料に水蒸気を反応させて水素を製造する水蒸気改質反応では一般的には700~800℃の熱が、水を分解する高温直接分解法では4,000℃以上もの超高温が必要とあり、水の熱化学分解法(「水素読本」54~55頁)においても850から750℃の熱が必要とあります。
これらの水素製造のための水蒸気改質や水の分解等の諸々の水素発生に必要とする水に0003の〔非特許文献1〕に鉄銹鉄イオン水(以下は、「鉄イオン水」または「イオン水」と記する。)を活用すれば、上記の温度以下で、“水素発生の機器”に強度の負荷をかけない程度の温度と圧力によって水素を発生させることが可能である。
そしてその実例として“天然の都市ガスの燃焼温度で空気圧を高めることなくて水素が発生”したことの非特許文献3の0012に記載した事項の要約を下記に掲載する。
【0006】
本特許出願人(以下は、「願者」とする。)の料理用グリル付ガステーブル(Rinnai KGM62VTGR:以下は「ガスコンロ」とする。)のバーナーの燃焼へ鉄イオン水を送り入れることによる水素発生(燃焼火炎)が観察され、これについて検討を行うと、
(1)やかん等の沸騰し過ぎによって、湯(水道水)が溢れ出してコンロ火を消すことしばしばで再度、火を着けようとするが、点火プラグが濡れていて、濡れを丁寧に拭き取って乾かさないと着火しない。
しかし、“鉄銹鉄パック(0003の〔非特許文献1〕による)をいれた加湿用のやかんの湯”の利用のために、コンロで煮沸させる際に、その湯が溢れださせたこと度々であったが、コンロ火は消えず、また、消しても拭き取り乾かさなくともすぐに着火するばかりではなく、
あふれでた湯が加熱蒸発してその気体がコンロの火の外炎・火先を鮮明な淡黄色にして燃えたたたせる。
さらに、調理のための鉄イオン水湯を鍋で沸かしたときにガスバーナーリンクに満遍なく吹きこぼれて、それが蒸発してバーナーの外炎などが淡黄色の火が吹き上がり湯をさらに煮だたせていた。これらは鉄イオン水が速く蒸発(水濡れの乾きが速い)していることと、蒸発水蒸気から水素が発生して燃焼していると思われることが観察される。
(2)また、ガスコンロのグリルで魚を焼いている時に、焼の加減のために鉄イオン水(これまでは燗冷ましに似せた水割の酒を使用)をスプレー(500cc手動)で噴霧したところグリル排気口から20cmぐらい鮮やかな炎が吹き上がってきた。家人(願者の妻)は「この水は燃えるの?」と聞く。
(3)このことから、コンロのバーナーのリングやその周辺の天板に鉄イオンスをスプレー噴射による送り入れをすると、内炎・外炎等が鮮明な淡黄色で燃え上がり広り、すぐに火先だけの淡黄色を残して青白い炎となって燃え上がる。
また、ガスコンロの(上面)2つのバーナーを点火して火力を最大にし、バーナー下のグリルを加熱して、そこに鉄イオン水をスプレーしてバーナーにその蒸気気体が吹き上がると、炎口からのガス火の内炎・外炎が鮮明な淡黄色にして燃え上がり広がるが、そのスプレーした水が蒸発気体化してくると火先だけの淡黄色を残して青白い炎となって燃える。
もちろん、これらの噴射した水(イオン水)が蒸発してなくなると火勢は元に戻っての燃焼になる。
(4)さらに、鎮火して直ぐの熱く熱しているコンロのバーナーキャップに、鉄イオン水の沸騰した湯を少々掛けて蒸発蒸気が瞬時に上がった時に、コンロバーナーにガスを送り点火(単1乾電池2本の連続放電点火)したところ、小爆発が起こって着いた火が消し飛んでしまったが、直ちに再度着火したところ炎口からガス本来の青白い炎心・内炎等と外炎・火先が鮮明な淡黄色にして一時的ではあるが激しく燃えていた。
また、ガスコンロ燃焼での鉄イオン水の送り入れ等の試みとして下記のことをおこなった。
(5)蒸気(100℃)を噴射等をして、台所、風呂場等の壁をスチーム洗浄する機器(仕様 100V 1500W タンク容量:450ml)の水として鉄イオン水を入れて、蒸気噴射(激しく噴射するノズルを外してホース噴射による。)をしたところコンロのバーナーの炎(通常の燃焼炎は透明感のる約6~7cm青い炎で)が淡黄色となって10~11cmほど燃え広がり上がった。噴射し続けてもガス台やその周辺に水蒸気が残余してぬれる様子もなく、コンロ上の換気扇を回さなくともあたりを湿っぽくしていることもなくて、処理を必要とするような水蒸気の残余もない。
この機器の鉄イオン水に1%と2%程度の醸造エタノールを入れたところ、バーナーの炎が透明性ある淡黄色になって上記(4)よりもさらに激しく燃え広がり、1%(約13cmほど)よりも2%(16cmほど)の方が明らかに燃え広がりの違いがあった。
さらに、鉄イオン水に約0.01%程度の天然ハッカ(株 北見ハッカ通商)を入れて上記による噴射を行ったところ、炎は上記のエタノール1%に等しいほどの燃え広がりで、炎の透明度は増したように思われた。
(6)煮沸した“やかんの鉄パック”による鉄イオン水は、“エタノールの1%程度入れたもの”と同等の噴射のいきおいと炎の燃え広がりがあり、熱を加えることによって鉄パックによる水のイオン化は高くなるものと思われる。
(7)上記(3)の試しを水道水で行ったが、炎口から出る炎の上部は淡赤色で燃え上がるが鉄イオン水のような勢いはなく、水蒸気が炎によって淡赤色になって上がり広がるようであり、燃えているようには認められない。
また、イオン水を電気点火前にバーナー周が水濡れるほどスプレーしても点火して燃焼するが、水道水で同じことをすると点火しないし水濡れによって乾くまで点火しないなどかある。
(8)また、水素の炎は肉眼でほとんど見えないとありますが、これまでの記述の実際などで使用した鉄銹パックは燃焼済化学カイロで鉄の酸化燃焼に塩も使われていいるので、鉄イオン水に塩分が使われており、その塩分で“高温で黄色に発光する”とあるところからの淡黄色の炎かよるものと思われるが、現に上記カイロパックによる鉄銹発生体の使用が長くなって塩分がより微量になった思われるものの炎の淡黄色は薄くなってゆくのが観察される。
(9)気化熱による冷風扇(AC100V 65W)に鉄イオン水を入れ、その気化した冷風にカセットコンロ(イワタニ 4.1KW)の炎に当てたところ、LPGによる炎は4~5cmほどに対して、冷風による炎は7~8cmほどまでに燃えあがった。
これらの実例から。
鉄イオン水の噴霧噴射による送り入れによってコンロのガス火が激しく燃え上がるのは水素の発生によるものと考察される。
水素の発生は高炉の溶鉄に水を掛けると発生するとも言われており、「鉄と水蒸気の高温反応からつくる。」(旺文社物理辞典)と、また、天然ガスや石油に水蒸気を反応させて水素が得られるとありますが、家庭用のコンロの鋳物でできたバーナーの鉄と天然ガスの燃焼による水蒸気の吸熱反応で容易に水素が発生するとは一般的に考えることはできない。
しかし、鉄イオン水のガス燃焼による蒸気体から燃焼バーナー炎の温度の220~250℃(北海道ガスよりの聴取)で水素が発生したことになり、石炭改質で必要される400℃以上の熱以下でも鉄イオン水は水素の発生が可能であると観察された。
〔註1〕「天然ガスの主成分であるメタンと水蒸気を700~850℃、3~25気圧で反応させて水素と一酸化酸素を発生させます。」(「水素の本」 52頁)「石炭を粉にし400℃以上の高温にすると、分解して水素等が発生する。(要約)」(同上書 54頁)とあります。
【0007】
さらに、鉄イオン水による水素発生について地上の生活レベルの温度(赤外線)でも発生していると下記の事例で考察できる。
(1)「世界には、ドイツの“ノルデナウの水”、フランスの“ルルドの泉”、メキシコの“トラコテの水”、日本では“日田天領水”などの奇跡の水、万病に効く水と言われている。(要約)」( 遠山涼子著「すごい水」 2008年1月20日発行 〔有〕フレインキャスト発行 33頁 以下は、「すごい水」と記す。)
「これらの“奇跡の水”と言われる水の成分分析した九州大学院教授の白畑實隆博士は、通常の水よりはるかに多い“水素”が含まれているという画期的な調査結果を発表した。(要約)」(「すごい水」 82頁)とありますが。
例えば、「水素が0.35ppm含まれているとされるノルデナウの水は、スレートの廃坑に湧きだした水であり、廃坑内部に入ると“平行感覚がおかしくなる」のは磁鉄鉱などの天然の磁石があるのではないか。(要約)」(「すごい水」 108~113頁)。
さらに、ピレネー山脈の麓の洞窟から湧き出る「ルルドの聖水には活性水素が通常の60倍も含まれていることが、フランス政府関係者から資料を入手して(要約)」(倉田大嗣 著「水を燃やす技術」三和書籍 2010年6月10日発行 184頁 以下は、「水を燃やす」とする。)知るとあります。
(2)我が国にあつては、もともとはウナギの養殖用の井戸水だった大分県の「日田天領水」は、「地下数百メートルから汲み上げられ原水は、白畑教授によつて、世界有数の活性水素含有量を誇る水であることが確かめられている。(要約)」(松下和弘:朝倉一善 著「水の新常識」 実業之日本 2005年5月27日発行 )ともあります。
〔註1〕「活性水素については、議論が行われており、結論は出ていません。(要約)」(「すごい水」 125頁)とも。また、活性水素は「水素分子が切れて生成した原子状水素。反応性に富む。水素化触媒に吸着された水素や、いわゆる発生期水素も活性水素に含めることがある。(抜粋)」(ブリタニカ国際大百科辞典)ともあります。
【0008】
上記の水の水素発生については、いずれも玄武岩などの地下帯水層から湧き・流れ出る水であり、ミネラルが豊富で鉄も含まれており、その鉄の酸化によるイオン水に「あまり高温でない物体からの熱放射はおもに赤外線によって行われる。」(マイベディア)ことによる地下の電磁波(赤外線)や磁気によって鉄イオンが“励起”されて水素が常に発生していると考えられる。
〔註1〕「赤外線波長が触媒やアンテナを媒介することにより増幅されて、水の中のミネラルに働きかけることで、低いエネルギーで水の分解ができる。」(「水を燃やす」 71頁)ともあります。
そして、これらのことから鉄イオン水によって光(電磁波)による水素発生も酸化鉄等を触媒として持ちいるなどして可能であると考えられる。
さらに、水素発生の機序から水素を発生させるの鉄イオン発生体の鉄として“磁鉄鉱”を0003の非特許文献1の鉄銹鉄イオン発生体のイオン発生における鉄として鉄材のほか(プラスする。)の“効果的有効な鉄鉱物”として明示して掲げるものである。
〔註2〕鉄材「製鉄の材料、工業、建築、土木工事などの材料に使用される鉄」(精選版 日本国語大辞典)
〔註3〕磁鉄鉱「鉄の酸化物を主成分する磁性の強い鉱物。チタン、マンガン等を含み、河床などに“砂鉄”として産する。(要約)」(同上辞典)
この“磁鉄鉱”による鉄イオン発生においても“菌を物に付着させないことによる菌の抑制等”から同前の非特許文献1の“効果”と“実施形態”が同じく生まれることになる。
そして同前の非特許文献2の“赤外線の発生”と同前の非特許文献3の“熱エネルギー発生量の向上”が“磁鉄鉱”によってもその鉄イオンの発生によって可能となる。
さらにこれら上記の事象の作用媒体としての触媒にも“磁鉄鉱”は有効な鉄鉱物として上げることができる。
【0009】
これらの名水と言われる水素発生の“水”を摂取することは、鉄を含有している水も同時に摂取していることになり、摂取した鉄は人体内で鉄イオンを発生させいることになる。
すなわち、鉄を摂取するについては、「鉄の主な働きはヘモグロビンという赤血球の色素(ヘム)の原料となり、赤血球を酸素化して体のすみずみに酸素を運ぶこと。」( 新谷弘実 著「健康の結論」弘文堂 平成17年6月15日発行 240頁)とあり、「生体内に存在する鉄をヘムと呼び、酸化されやすい。(要約)」(ブリタニカ国際大百科辞典)ともあるので、酸化によって生体内には鉄イオンが存在しており、その鉄イオンが体温による電磁波(遠赤外線)によつて水素が常に発生して、その水素は生体の細胞組織をいちじるしく傷つける活性酸素を除去するとも考えられる。
アスリートが栄養上において積極的に“鉄”の摂取を進められるのは、鉄が“酸素の運搬や貯蔵に関与している”ばかりでなく、激しい運動にともなう活性酸素発生を除去する水素の発生にもあるものとも考えることができる。
また、「活性酸素を無毒化する酵素は、嫌気性細菌を除くすべての生物がもっている。(要約)」(百科辞典 マイベディア)とあり、「バイオマスにおいて、水素発酵が起きているはずですが、発生しても水素はおいしいので、微生物にすぐに吸収さ・利用され、ガスとしてはあまり発生しない。(要約)」(「水素の本」64頁)とあるところから、菌・微生物も活性酸素の除去のめに水素を利用していると考えられる。
これらのことから名水と言われる水は、鉄などによるイオンが豊富でイオンにより“菌微生物が抑制されて”おり、そのために発生する水素が菌によって吸収されることなく、水素が水に含有・保持されていることになる。
神戸の水は船でもち歩いても腐らないと言われ、“1840年に硬水の宮水が発見されて灘酒酒造の仕込み水に使われている(日本国語大辞典から)。”そして“鉄分は、酒造りにおいて清酒の色を褐色にしてしまったりで、0.02ppm以上含まれている水は酒造用水としては不適当(「日本酒/焼酎泡盛/ハンドブック」CACIO EX-wordから)”とありますが。
最近は酒造の自然の色であるとして褐色の清酒が出回っており、鉄(イオン)を多く含むことによる発酵の増進(酵素活性)を期待して色を褐色そのままの酒作りが進めていると考えられる。
このことについて、北海道内の老舗酒造が2020年8月に日本酒のフランスのコンクールにおいて純米大吟醸部門で北海道内初めとなる最高賞を得たとありました。この蔵を願者は見学したことがあり、その時に「褐色の酒」を宣伝していましたが、受賞の酒も“褐色の酒”であることを確認した。
鉄イオン水は、上述のことなどにより人体に有益であるとともに、生物的水素生産法においても鉄イオン水はその発酵を促進させる。
【発明の効果】
【0010】
水素の製造に関して、現実的な生産方法として化石燃料からの水蒸気改質方式や水の電気分解がある。
また、“化石燃料として150年分の埋蔵料があるといわれる石炭から水素を得ることについて、将来にわたつて利用していこうという気運が高まっている。”(「水素の本」54頁)と言われる石炭からの水素取り出しは、水を加えるとによって水素などのガスを得ることとなるが。
これらの水素発生にいては“HO”が必須なものになっているが、使用するHOを“純水”とするなどあるが。水素製造に要する水(水蒸気)その水そのものの性質についてはHOとする以外、斟酌がこれまでなされていないと思われる。
例えば、0003の〔非特許文献3〕の0012の(3)でも触れましたが、水の性質による効果が考えられる。
(1)ラヴォアジェは1783年に「“水蒸気を赤く熱した鉄の上に通した(灼熱した鉄管中に水蒸気を通じて-大日百科辞典から-)ところ、鉄は酸化鉄にかわり、あとに水素がのこることを発見した”」(三宅泰雄著「空気の発見」角川ソフィア文庫 60頁)とありますが。
この時に水蒸気とした水が“純水”なのか“地下水”“河川水”なのかは問われていないように思われ、明示もされてないものと思われる。
フランスの水は一般的に硬水であると言われており、“水蒸気とした水が硬水とすればカルシウム塩、マグネシウム塩などのミネラル分が多い水”で鉄も含んでおり、“鉄は酸化鉄になって水を鉄イオン化して”水素が発生していたとすることができる。この場合の灼熱した鉄管の温度は今日の製鉄所の高温ではないと推測され、鉄(鉄鋼)を赤く灼熱した程度の温度で鉄イオン水の水蒸気を通すことにより水素が発生するものとすることができる。なお、カルシウムもマグネシウムも熱水により水素を発生する(百科事典 マイベディアから)とあります。
〔註1〕 浄水して飲用できる自然水等を浄水しても一般的には粒子状の鉄は取り除けても鉄イオンは取り除かないとあります。(市販の浄水器の説明から)
また、ファラデーも「ロウソクの科学」(市岡元気:監修「図解ロウソクの科学」宝島社発行 56~57頁)で鉄製の管に鉄屑を詰め水蒸気を送り込み“水蒸気と反応して鉄くずは黒さびになっており”、水素が発生していることを確かめていますが。
上記の2つの実験で、実験を同じ器具で繰返し行っているとしたならば、下記の現象が起こるとも考えられる。
0003の〔非特許文献2〕0010の鉄イオン水をガスコンロの燃焼のバーナー等の鉄材へ日常的に何度も吹き入れていたころ、バーナー等に“鉄イオンの不動態(酸化鉄)が形成されて”触媒となって、非鉄イオンでない水(札幌市水道水)をコンロ燃焼にスプレーで吹き入れても水素が発生しての燃え上がり見られて、0006の(7)にある燃え上がらない水道水が燃え上がるのである。
このことから。
ラヴォアジェとファラデーが行った実験での鉄管や鉄屑が酸化鉄となっており、さらに実験で繰返して水蒸気を通されて酸化鉄の管や屑となって触媒として働き、水蒸気は通されてなお一層強化されての鉄イオン水(気体)となって、加熱されて効果的に水素が発生したとも考えることができる。
【00011】
0006のコンロのバーナー燃焼に鉄イオン水をスプレーで送り入れ(噴霧を絞っての糸状の噴射)た効果として燃焼に水素が発生して燃え、さらにその燃焼エネルギーの増減についての観察を行った具体的な例として、
(1)上記コンロで2.7Lのアルマイトの“やかん”を煮沸させる際に、バーナーを囲むリングとその周辺の天板(鍋等を乗せ支える6本腕の“ごとく”があり)に、鉄銹鉄イオン水をスプレーで撒(散布)くとリングを取り囲む3~4cmの水が留められている輪となる。その“ごとく”に“やかん”を載せてバーナーを燃焼させると、散布したイオン水が蒸発してバーナーの炎が加勢されて燃え上がらせるのである。
“やかん”の沸騰に際してイオン水を燃焼に送り入れすると、“しばし間をおいて沸騰が”激がしく煮立のであるが、これは、イオン水が蒸発してガスの炎に加わり水が分解して水素が発生して燃え上がりガスコンロの炎を大きくしたと言える現象である。
(2)この火勢を増して燃え上がる現象が“燃焼エネルギーの増加”であるかどうかを確かめるために、ステンレス丸鍋(19.5cm:3L)で、2Lの水道水(札幌市)を入れて、“コンロのガス火力のみ”と“鉄イオン水を(鉄製)バーナーリング(炎で常に熱せられている)にスプレーで送り入れ・追放射し蒸発させてガス火(火力バーナー操作ボタンを一定にして)に加えて燃えさせたもの”との沸騰までに要する時間を下記のおり計測した。
〔ガス火力のみ〕1回目 9分48秒 2回目 7分52秒
〔鉄イオン水加〕1回目 10分29秒 2回目 8分26秒
〔註2〕 火力調整つまみが1回目は“半開”で、2回目は“全開”で煮沸を行った。
結果は、鉄イオン水を燃焼に送り入れたものが1回目41秒、2回目34秒と沸騰に要する時間が長く掛かっていることになるが。
それは鉄イオン水はガス火によって“水の分解”を起こして水素を発生させて水素の燃焼エネルギーが加わってはいるが、送り入れた鉄オンス水の温度は室内温度の水で、それがガスの燃焼エネルギーによって燃焼分解温度まで引き上げられ、それがガス火の煮沸するエネルギーから差し引かれることとなる“吸熱反応”であると思われ、イオン水をガスの燃焼に送り入れると一時的に燃焼の炎が減少し、イオン水が暖まって蒸気体になって大きく燃え上がることになり、やかん等の水の沸騰の勢いもガス火力のみより激しくなる。
鍋を熱するガスコンロの燃焼は平台オープンで、熱を逃さないように取り囲まれておらず、水素燃焼の炎が燃え広がり上がってもその熱を逃してしまうので、上記の事例の結果となったが、これは水の分解によって発生する水素エネルギーは“エネルギー保存の法則”によって加えた熱エネルギー以上にはならない(吸熱反応)ことからの結果でもあると思われる。
〔註3〕燃焼に噴射等で使用する鉄イオン水は2Lの水差しに鉄パックを4袋入れて6時間以上浸漬した水を使用している。
【00012】
発明の効果
蒸気機関車の缶の燃焼について、0003の〔非特許文献3〕の0012の[註2]でも取り上げました散水の効果について、
(1)燃焼している気缶火室に水を散水したり、石炭に散水して焼べるなどして“火を激しく燃え上がらせる”ことにより、蒸気圧を高め気缶内の汚れを取り除くとしましたが、これは水蒸気を発生させて鉄鋼のかまとの酸化反応によって水素が発生しての燃焼によって、気缶の温度が上がり蒸気の圧力が増し、さらに気缶内の煤やタールを燃やし取り除いて汽缶の熱効率を上げていたと推察できる。
その気缶内への散水や炭への散水の水は従前(昭和20・30年代)は、それぞれの機関車の発着場等にある給水場で給水するが、その給水塔の水の注ぎ口には大きな布袋があって水を漉しているものと思われ、地下水を汲み上げての給水であり、その水に鉄分(鉄イオン)などのミネラルを含んでおり、それらの水を常時、燃焼する缶に散布して鉄缶内は酸化鉄(触媒)となっており、鉄缶内への水の散布により容易に水素が発生燃焼したものとものとすることもできる。
また、蒸気機関車に使われている煙管ボイラーの水は純水ではないので、ボイラーの鉄剛製容器内壁にカルシュウムなどのミネラルが付着すると思われるが、“かま(気缶火室)を掃除”する話は聴いたことがあるが、“缶(ボイラー)内の掃除”することは聴いたことがない。これは地下水に含まれる鉄イオンの燃焼煮沸や鉄鋼の酸化等によつて遠赤外線が発生して、菌微生物を抑制しているためにバイオフイルムによる釜内側面へのミネラルの付着が妨げられているものと推測される。
なお、純水は「火力発電所、石油化学工場などで大量に使用されてい。」(日本国語大辞典)にありますが、純水でない水には石灰等のミネラル粒子が含まれており、それらの機器への付着を畏れてのことと思われる。
薪ストーブについては0003の〔非特許文献2〕の0006に詳述しましたが、その薪ストーブの二次燃焼で何が主体となって燃えているのかは、水素ガス(主体)が発生して燃えており、このことは薪(樹木)に含まれる水分には鉄を含み、その水は燃焼によって励起されて鉄イオン水蒸気となって二次燃焼器の入り口等の鋳鉄(触媒そして鉄イオン蒸気に曝され続けて酸化鉄触媒となっている。)に接触して水素が発生していると考えられ、それほど高温でない木の燃焼温度によっても木に含まれる水分によって水素が発生する効果が考えられる。
【0013】
化石燃料の改質において水素を取り出すには水(水蒸気等の)を添加しますが。例えば石炭の改質においては、酸素と“水蒸気”をガス化炉(「水素の本」54~55頁)に吹き込むとあります。その“水蒸気”の水に“鉄イオン水”を使用するとガス化炉内で“水の熱分解”にって水素も発生することになると考えられ、その熱分解で発生した水素は吸熱反応でガス炉燃焼の石炭改質に使われる熱エネルギーが“水の熱分解”に要した熱エネルギーが差し引くことになる。そこで、差し引かれた熱エネルギー分が行う“石炭の改質”の石炭量の改質は行われずに、その量に相当する水素は鉄イオン水によって水素が熱分解で発生して賄うことになり、分解されていない石炭量は省資源となる。そして“水の熱分解”によっての発生の水素はCOを発生させていないことになる。
上記のことは、天然ガス、ナフサ、灯油等に水蒸気を反応せての“水蒸気改質”においても、水蒸気となる水を鉄イオン化して使うことによって、必要とする水素量の取りだし製造において、“水の熱分解”分の発生水素が含まれており、この吸熱反応で発生した水素量が必要とする製造量を満たすので、その分の天然ガス等の化石燃料は分解されず使われていないことになり、省資源、減COとなると言える。
しかしまた、鉄イオン水によって“水の熱分解”で発生した水素が燃えて”エネルギーが発生して燃料の改質”に使われれば、やはり改質につかわれる燃料は水素燃焼分は使われないことになり、その燃料量は省資源、減COとなる。
なお、水電解でもその使用する水溶液そのもの作る水の成分についての、例えば“玄武岩などの地下帯水層から湧きでる鉄分を含む水”を浄水して(鉄分・イオンは残留する)の水によって試されていないと思われ、鉄イオン水を水電解の水としてのアルカリ水電解等が考えられる。
なおかつ、固体高分子形水電解や高温水蒸気電解(「水素読本」 51~53頁)の水として鉄イオン水を考えることができる。
【0014】
これらの鉄イオン水の使用による水素発生については、これまでの工業的な水素製造に要する温度エネルギーや電気エネルギーの省エネルギー化が可能で、さらに下記により高価な触媒を必要としないで水素発生しその製造が考えられる。
0010の(1)にある鉄イオン水をコンロのバーナー等の鉄材へ吹き入れていたころ、バーナー等に“鉄イオンの不動態(酸化鉄)が形成され酸化鉄の触媒となって、水道水をコンロ燃焼に吹き入れても水素が発生して燃え上がることとなつたことの「鋳鉄を鉄イオン水によつて不動態を形成させて酸化鉄の触媒となす。」ことによっても効果的に水素を得ることが可能であると考えられる。
さらに、0003の〔非特許文献2〕の0014の[註1]に記載した「万里の長城のレンガが大量の焼成に水を吹き込み酸化鉄化した。」とありますが。これらのことから。
水の熱分解の触媒として耐熱耐久のセラミックを鉄イオン水で焼あげて酸化鉄の不動態を形成しても触媒と成り得る。
また、水電解の鉄族以外の触媒として電導性のあるニューセラミック等への鉄イオン不動態の形成による触媒も可能と考えられ、これらは鉄イオン水の効果と考えることができる。
【0015】
“水素の作り方”において、「バイオマスの利用」(「水素読本」 61~69頁)が掲げるられているが。
(1)バイオマスの“熱化学的ガス化”においても、ガス化材としての水蒸気を鉄イオン水の水蒸気を使うことによって、“上記の薪ストーブの水素ガスの発生が、鉄イオン水蒸気等によつて水素が発生しているものと”すれば、鉄イオン(水)によってこれまで必要とされる高温でない省エネルギーとなる範囲の温度によって水素が発生するものとすることもできる。
(2)“生物的水素生産法”による「発酵水素発生」や「光合成水素発生」において、バクテリアなどの微生物よる水素の発生を予測実証していますが。鉄イオンは「精製酵素の生化学的解析によって鉄イオンが酵素の活性中心であることが分かった。」(R Renneberg著「バイオテクノロジーの教科書 上 」 講談社ブルーバックス 2014年2月20日発行 301頁)ともありますように、発酵など必要とする水に鉄イオン水を使用することによって水素等の発生の効率効果か上がるものとすることができる。
なお、「精製酵素の生化学的解析によってコバルトイオンが酵素活性中心であることが分かった。」( 前掲書 303頁」)ともあるところから、コバルトも鉄イオン発生体の有効な鉄鉱物として、また、水素発生の触媒として掲げることができる。そして、コバルトは「酸に徐々に解けて水素を発生する。」(「マイペディア」)ともあります。
【0016】
以上のことから、鉄イオン(水)の活用による技術によっても水素を得ることができるようになることは、水素の製造利用についてのより高効率で安価な技術の推進となり、また、燃料改質による燃料電池などにより個々の地域や事業所、家庭的な単位においての水素発生と活用が一層容易に効果的にできることになる。
さらに夜間電力や風力発電・太陽発電の余剰電力を水素変換して蓄積し必要において電力に変えるなどのことが、鉄イオン水による水素発生の方法の技術化によって一層、省資源・低資本によつても事業の推進が可能であると考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
各種の水素発生に要する水にイオン化した水として0003の〔非特許文献1〕の特許請求に掲げる〔請求項1〕から〔請求項5〕までの「鉄銹鉄イオン発生体による鉄銹鉄イオン水(以下は、「鉄イオン水」と記す。)」と0008の「磁鉄鋼」、0015の(2)の「コバルト」による鉄イオンの水を用いることである。
また、水素発生に要する触媒として0014に掲げる「鋳鉄を鉄イオン水によつて不動態を形成させて酸化鉄」と「耐熱耐久のセラミックを鉄イオン水で焼成して酸化鉄の不動態を形成させたニューセラミックを含むセラミックス」などを用いる。
なお、水素の発生については“水素を何からどのようにして作るか”(「水素読本」 40~69頁)等と“水素のくり方”(「水素の本」 52~73頁)等による。
【00018】
「燃料の改質」においての、天然ガスや石油系燃料の改質において必要とする水(水蒸気などとして)に、鉄銹鉄イオン水を用いて水素発生させること。
その“水素改質反応”の操作要因としての、触媒は酸化(鉄イオン不導体を形成)させた鉄材や磁鉄鉱等も用いることを試し、反応温度は日常生活のガスコンロやストーブの燃焼温度程度からの運転温度で、圧力は日常生活の気圧で試されるが。温度を上げたり圧力を高したりすることによって容易に水素が増産されるならばその温度と圧力を用いる。
なお、「業務用燃料電池への期待」としての記載のなかに電池の“運転温度が650℃”の高温とあり。また、コージェネレーション用燃料電池のメリットを活かすための熱利用が大きな課題となる(前掲書同 137~138頁)とありますが、例えば650℃等の高温であれば、その熱利用による鉄イオン化した水の“水の熱分解”可能と考えられる。
【0019】
「石炭の改質」において、0003の非特許文献2の0012の[註2]に記載した蒸気機関車の“缶焚”において、地下汲み上げの鉄イオンを含まれいる水を缶内に散水したり、粉炭(炭化度の低い炭)に散水したりして燃え上がらせて火力を強めるどのことから。
褐炭のように質の落ちるものを含めて、石炭そのものに鉄イオン水を散布あるいは蒸気体で噴霧して、その上で水蒸気等を吹き入れて石炭の改質を行うことにより石炭の改質による水素発生量だけではなく、鉄イオンの水そのものの熱分解による水素の発生量(吸熱反応)もあると考えられる。
なお、0003の〔非特許文献3〕の0012の[註2]褐炭は「多量の煤煙と臭気を出す。」(広辞苑)とあり、水分が多いことで褐炭には“菌を多く含で”の結果として“多量の煤煙と臭気”を出すとも考えられ、炭そのものに鉄イオン水を散布して菌を抑制しての燃焼(高温にする。)によって、効率的に石炭の改質が行われるものと思われる。
また、石炭の改質についてには“1100℃以上でガス化”し、精製したガスを改質する方法(「水素読本」46頁)があり。
また、“石炭を粉にして400℃以上の高温にする”石炭ガス化(「水素の本」54頁)があります。
これらの改質に使われる水・水蒸気に鉄イオン水の使用によって、高温を要する改質エネルギーでなくとも温度確保が容易な温度エネルギーでも石炭等の改質が可能と思われる。
【0020】
「水の電気分解」においての電解質溶液の水として鉄イオン水を使うことで、例えばアルカリ水電解(「水素の本」 62頁)の“アルカリを溶解する水”として鉄イオン水を使用するものである。
また、鉄イオン水そのものを電解質溶液として、その電解の触媒として酸化した鉄材を使用した「水の電気分解」である。その鉄材は0014の鋳鉄に鉄イオン水による不動態を形成した酸化鉄とする。
さらに、鉄イオン水を電解質溶液の水とした場合、“高濃度アルカリという高腐食性”でなくとなくとも、100℃以上の高温で水の分解に有効に利用できる熱エネルギーが増え理論的な効率が高くなる(「水素読本」49・50頁 要約)とも考えられる。(「水素読本」49・50頁 要約)
鉄イオン水の電解質液と鉄イオン不動態の鋳鉄触媒については、下記よる。
(1)前記にあるガスコンロの点火電池(アルカリ乾電池:中国製メガボルト 単1:1.5V×2本)は、電池残量V(起電力、以下は「V」とする)6割方(ナショナル製セル チェッカーで計測)で交換サインが出で取り替えるが、この2本の電池の筐体に穴を開けて鉄イオン水に浸漬して滲水させて、Vを計測したが残量は変わらずで、充電器で充電したところ9割方V回復してコンロの電池として使用するが1両日は交換サイン無しで使用でき、その残量は7割余方となっており、その後2け月使用なしで放置してあったが、電池残量は変わらずに保持。
(2)同上製V電池で単3を筐体に穴を開けての2本の▲1▼1本(V2割方)は水道水を、▲2▼1本(V2%方)は鉄イオン水を滲水して充電たところ、▲1▼は9割方の▲2▼は8割方のV回復があった。そして、この2本を放置していたところ▲1▼は一週間程度で放電して0%方のV残量であり、▲2▼は2け月たっても7割方のVを保持している。但し、前記(1)の単1の2本の電池については2け月経っても7割方のを保持している。
[註]「水素を水から遊離する方法として、炭酸ナトリウム溶液中に電極として4cm長さの鉄クギでよい。電流を流すと陰極から水素が陽極から酸素の気泡が発生する。(要約)」(「科学マジック3」(株)白揚社 1962年発行 71頁)とあります。
以上のことから、鉄イオン水は電解質液の水として、鉄イオン不動態の鋳鉄は触媒としての働きをして水の電気分解が可能と考えられる。
また、鉄イオン水によっての電池が回復してのVを保持するのは、乾電池の溶液等のバイオフイルム抑制してその機能を回生させるからであり、水道水を滲水したものが電力を保持できないのは“菌によるバイオフイルムがその劣化に大きく作用している”からであると考えられる。
このことから一次電池、二次電池ともにその使用を続けることによって電力を失って行くだけではなく、バイオフイルムが形成されて機能の劣化に作用すると考えられることから、鉄イオン化を電池溶液に取り入れることによって、一次電池は使用時間の伸長を、二次電池は電池の機能の耐久性が伸長できるものと考えられる。
さらにこのことは燃料電池の耐久性としての“使用継続による構造機器のバイオフイルムによる劣化”にも及ぶのと考えられ、溶液を鉄イオン化することによって機器の耐久性を増すものと考えることができる。
またなお、上記の「鋳鉄に鉄イオン水による不動態を形成した酸化鉄とする。」とあるのは、鋳鉄は錆やすくて遠赤外線をより発生させて鉄イオンを励起させて、触媒となる鉄として銑鉄が考えられる。
【0021】
「水の熱分解」において、水は酸化鉄によってイオン化され電磁波エネルギーに励起されやすくなって容易に水の分解が起り得ることは、0007の名水と言われる地下水等に水素が発生していることからも考えられ、HOの熱分解に要する高温ではなく燃料改質に要する温度程度で、熱を与えて吸熱反応を起こさせる反応炉があれば水素発生が得られることになる。
また、その触媒として鉄イオン不動態の酸化鉄やセラミックよっても低コスト・省エネルギーで技術的に容易な温度域で水の熱分解が可能と思われる。
なお、上記の鉄イオン水の熱分解は「水の熱化学分解(熱化学水素製造)」(「水素読本」 54頁)とも考えられ、低分解温度がガスコンロ燃焼の250℃程度まで想定できるので「1000℃付近から100℃までの熱を有効に利用する一種の効率熱機関とみなすことができる。」(「水素読本」 55頁)に相応した水素発生が期待できる。
また、内燃機関・外燃機関の廃熱(余熱)や製鉄等の炉の廃熱(余熱)の利用によるところのその吸熱によって水の熱分解を行い、発生する水素によって機関のエネルギーを補ぎなったり水素の集・蓄積での活用が可能と思われる。
【0022】
0003の〔非特許文献1〕の0011に鉄イオン発生の原体となる鉄銹鉄の鉄粒紛等敷き詰めた床で水(鉄イオン水になる)を張って太陽光を受けての水素発生で、この場合は紫外線・可視光線・赤外線までの範囲での電磁波によって水素発生が考えられる。
また、鉄材を鉄イオン水によって鉄イオンの不動態を形成しての鉄床(鉄屑・メッシュの多層状等)の受光よる水素発生も考えられる。
水の光分解の試みとして、食品のガラス保存瓶(900cc)に約50gの化学カイロ残渣になる銹鉄鉄粒紛等を入れてビニール袋で密閉して、夏期に二階部屋南向きの窓際に置いたところ、瓶蓋の上のビニールが膨れ上がるり、それを押し潰してもやはり何度やっても膨れあがる。このことは水蒸気の発生によるものとも考えられるので、冬期の2月の中ごろには太陽の光が強くなるので、同部屋(暖房なく室温は10℃を越えることはない。)の同窓際に置いたところ、明らかに瓶蓋の上のビニールが膨れ上がるり水素が発生していることが伺われた。
【0023】
「バイオマス利用」としてのバイオマスの「熱化学的方法」における鉄イオン水の水蒸気等の利用によって、水そのものの分解も起こり得ると考えられ木材チップ等から得られる水素以外の水素も得られると考える。
また、0003の〔非特許文献3〕の0012の(3)に、薪ストーブの<二次燃焼機能について>は水素ガスが発生して燃えていると記載したが、それは薪ストーブの燃焼温度はその火室で木材が燃える温度に準じたものであり、鉄イオン水の散水・水蒸気によって上記の準じた温度でも水素発生はありえると考えられる。
バイオマスの「生物的水素発生法」においては、0015の(2)に述べた鉄イオンは“酵素活性の中心であり”、また、0009の酒醸造においても鉄イオンは発酵を増進させるものとして期待されており、“発酵水素発生”においてもその発酵を増進させるものとなる。そして、生ゴミ・畜産排泄物・下水汚泥などのメタン発酵増進に鉄イオン水を活用すればメタンの発生増加が期待できそして、臭気となる菌を抑制して環境保全の一助となる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
既存工業における副生水素の発生には、いずれにおいてもHOを必要としており、それらの水として鉄イオン化した水を活用できるものと考える。
活用にあたっては、その既存の水素発生の機器システムの抜本的・大幅な改変は必要とせず、鉄イオン水の気体を発生させるあるいは食塩水の水として使用するシステムを構築しての機器の対応によるなどで、水素発生の増産あるいは使用エネルギーの軽減などが可能になる思われる。
さらに、水蒸気改質反応によるものの吸熱反応の反応器の加熱部の燃焼に、鉄イオン水を送り入れることによっての水素発生燃焼により、煤などの不完全燃焼を減らして有害物資の排出を減らすものとなる。
【0025】
再生可能エネルギーによるグリーン水素の様々な発生製造においてもHOは必須なものであり、その水を鉄イオン化することによって個別・効率的に水素の発生が得られると思われる。
例えば、太陽光発電・風力発電等による電気分解のグリーン水素発生において、酸化鉄などの軽費な触媒の利用による分解装置が可能になり、それによる個別的、事業所的な水素の取得か可能と考えられる。
それは個別的(個人、事業所、地域的)に太陽光・風力、水力発電等による電気分解とその水素の蓄積により、必要に応じた電燃料電池等の作動による電気の利用が可能となることである。
【0026】
化石燃料による発電において、燃料の燃焼に鉄イオン蒸気体を送り入れることによって、水素が発生しての燃焼の熱の高まりによる燃料物質の完全燃焼率(クリーンな燃焼率)が高くなり、不燃部分による有害物質の発生が減少する。
特に石炭発電の燃焼において、鉄イオン蒸気体(石炭に鉄イオン水の噴霧等を行って)を送り入れれば水素が発生して、上記の燃焼率を上げて燃料の不燃の微粒子を減少させるとともに、炭化度の低い石炭も鉄イオン水の噴霧などによりより効率的に燃焼させることができる。
さらに、その燃焼エネルギーの段階的な発電利用を終えた廃熱を鉄イオン“水の分解”に活用することもできると考える。
また、上記の燃焼に鉄イオンによる電磁波(遠赤外線)が発生して、各タービンを回すガス・水蒸気に鉄イオンが発生して、タービンを冷却する冷却水となる河川などの自然水も水の鉄分・イオンが励起されて鉄イオン化水なり、それが海洋などに放出されれば、その水は蒸発が早いので海水の温度上昇を抑える。さらに鉄イオン化された海水等は細菌の繁殖を抑制するので海の汚れを抑え、植物プランクトンなどの海洋生物の育成する働きにもなる。
蒸気機関車は鉄を主体とする機関で鉄イオンを発生させての運行を行っていることからの例で、発電機器も鉄主体での鉄イオンをすでに発生させているものと思われるので、その鉄イオン水により上記の海の汚れなどを軽減しているものと思われるが、発電での鉄イオン水の活用はさらなる鉄イオン発生の強化となるものとも考えることができる。
【0027】
コージェネレーションおいて、エネルギー取りだしの燃料燃焼において鉄イオン水はその燃焼に水素を発生させての燃料の高率的な燃焼エネルギーを生み出すとともに、燃料改質における水蒸気に鉄イオン水を使用すれば“水の熱分解”による水素の発生などにより省燃料・減COとなる。
そして、高温で運転(作動温度が650℃、700℃以上とある。)される燃料電池につては、その熱の有効利用での熱水などによってわれるには時・場等が必要となるが、その熱を“水の熱分解”に使うことができれば使用の時・場を必要としなくなり、最も有効な熱利用になる。
また、燃料電池は耐久性やコストとなどでの開発がおこなわれていますが、例えば、「家庭用燃料電池のセルの性能劣化には白金触媒、触媒担持炭素素材、電解質膜などに関連する要因があり、要因と解明がプロジェクトで行われている。(要約)」(「水素読本 134頁)とありますが、鉄イオンにより発生した水素を使用することにより電池機内の劣化を起こさせるバイオフイルムを抑制して耐久性を延長させることができるものと、そして鉄イオン(水)によるニッケル水素電池やアルカリ乾電池の回復回生などから考えられる。
さらに、水素発生や発電のため触媒のこれまで用いられている触媒(物質)を鉄イオン水により不動態を形成させれば触媒の量を軽減し耐久性を増すなどとともに、鉄イオンに不動態を形成した酸化鋳鉄やセラミックの使用によるなどしてコスト削減になると考えられる。
【0028】
エネファームは、「その熱が有効に利用されれば総合効率は80%以上になり、省エネルギーと効果とCO削減効果が期待できる。(要約)」(「水素の本」 134頁)とありますが。
その水素発生システムに鉄イオン水を送り入れれば湯水に鉄イオンが発生して、その給湯においての湯水を排水して下水道に流せば、鉄イオン水の菌の抑制と有害な化学物質等の還元により排水管等の汚れは少なくなり、そのことが集合すれば排水事業の費用節減につながることになる。
また、鉄イオン活用のエネファームの温水使用による鉄イオン蒸気は、家屋内の菌を抑制して清浄なな空気を生みだして健康な生活に貢献するとともに、建物の黴び腐食を予防するなどがあるとともに、常に菌とともにあるウイルスの増殖をも抑制しての屋内生活の安全に寄与する。
【0029】
「農場では、1頭のウシが市民16人分の汚水を排出する。世界中にいる14億のウシは220億人分の汚水を出すことになる。」(ラインハート・レネンバーグ著「バイオテクノロジーの教科書(上)」講談社 ブルーバックス 2014年2月20日発行 239頁)と。そして、「ウシの腸内に二酸化炭素がたまると、メタン菌は吸収(+水素)してメタンに変える。このウシなどの反芻動物からケツプデ吐き出されるメタンガスは二酸化炭素の20倍の温室効果作用をもつている。(要約)」(「細菌が世界を支配」 230~231頁)とあのますが、厩舎などの飼育のための温水等の利用に鉄イオン水システムを活用すれば、ウシの汚水からも発生するメタンを含めての発生したメタンの中の菌の抑制により室温効果作用を減少させるものとなると考えられる。
さらに、そのシステムの水、水蒸気によつて菌微生物は抑制されて飼育環境を良くしてその動物の腸内細菌を活性化して病気を抑制する。
【0030】
“脱炭素への道”において、日本の二酸化炭素の家庭での排出量は14.6%(自家用車を入れると20%とも)を占めるとありますが、今後も国家・企業の脱炭素への努力は勿論でありますが、家庭などの個々の“数量的には小さな用さない資源の毎日での積み上げ”は“脱炭素への道”において為大なものになると思われる。