(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022145485
(43)【公開日】2022-10-04
(54)【発明の名称】車両用サイドドア
(51)【国際特許分類】
B60J 5/04 20060101AFI20220926BHJP
B21J 15/00 20060101ALI20220926BHJP
F16B 5/04 20060101ALI20220926BHJP
【FI】
B60J5/04 M
B21J15/00 U
F16B5/04 C
F16B5/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021206993
(22)【出願日】2021-12-21
(31)【優先権主張番号】P 2021045013
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100218132
【弁理士】
【氏名又は名称】近田 暢朗
(72)【発明者】
【氏名】大久保 安剛
【テーマコード(参考)】
3J001
【Fターム(参考)】
3J001FA02
3J001GA01
3J001GB01
3J001HA02
3J001JD04
3J001JD07
(57)【要約】
【課題】アルミニウム材からなるドアパネル部材に鋼材からなるドア用部品が接合されたサイドドアにおいて、異種金属接触腐食の発生の抑制を図る。
【解決手段】サイドドアは、アルミニウム材からなるドアパネル部材11と、ドアパネル部材11に接合されたドア用部品30とを備える。ドア用部品30は、鋼材からなる母材30)と、耐食性を有し、母材30aの表面に形成されためっき層30bとを備える。ドアパネル部材11とドア用部品30とが接合された接合部50において、ドアパネル部材11と母材30aとの間にめっき層30bが介在している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウム材からなるドアパネル部材と、
前記ドアパネル部材に接合されたドア用部品と
を備え、
前記ドア用部品は、
鋼材からなる母材と、
耐食性を有し、前記母材の表面に形成されためっき層と
を備え、
前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とが接合された接合部において、前記ドアパネル部材と前記母材との間に前記めっき層が介在している、車両用サイドドア。
【請求項2】
前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とは、クリンチ接合により接合されている、請求項1に記載の車両用サイドドア。
【請求項3】
前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とは、表面処理された締結部品により接合されている、請求項1に記載の車両用サイドドア。
【請求項4】
前記締結部品は、リベットであり、
前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とは、表面処理された前記リベットによりセルフピアスリベット接合されている、請求項3に記載の車両用サイドドア。
【請求項5】
前記めっき層は、亜鉛、アルミニウム、及びマグネシウムを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用サイドドア。
【請求項6】
前記ドアパネル部材は、ドア本体部を構成するインナパネル又はアウタパネルであり、
前記ドア用部品は、サッシュ部を構成するサッシュインナ又はサッシュアウタである、請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用サイドドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用サイドドアに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のサイドドアは、アルミ合金材からなるインナパネルと、インナパネルに接合され、アルミ合金材からなるドアフレームとを備える。
【0003】
特許文献1に開示されているような、インナパネルとドアフレームとがともにアルミ合金材からなるサイドドアは、製造コストが高い。サイドドアの製造コストの低減を図るために、ドアフレームを鋼材で製造することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ドアフレームを鋼材で製造した場合、アルミ合金材からなるインナパネルと鋼材からなるドアフレームとの接合部において、異種金属接触腐食が発生することがある。
【0006】
本発明は、アルミニウム材からなるドアパネル部材に鋼材からなるドア用部品が接合されたサイドドアにおいて、異種金属接触腐食の発生の抑制を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、アルミニウム材からなるドアパネル部材と、前記ドアパネル部材に接合されたドア用部品とを備え、前記ドア用部品は、鋼材からなる母材と、耐食性を有し、前記母材の表面に形成されためっき層とを備え、前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とが接合された接合部において、前記ドアパネル部材と前記母材との間に前記めっき層が介在している、車両用サイドドアを提供する。
【0008】
アルミニウム材とは、純アルミニウム又はアルミニウム合金をいう。
【0009】
この構成によれば、接合部においてドアパネル部材とドア用部品の母材との間に耐食性のあるめっき層が介在している。つまり、接合部において、アルミニウム材からなるドアパネル部材と、鋼材からなる母材とが直接接触することなく、ドアパネル部材とドア用部品とが接合されている。このため、ドアパネル部材とドア用部品との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0010】
前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とは、クリンチ接合により接合されてもよい。
【0011】
この構成によれば、ドアパネル部材とドア用部品とがクリンチ接合により接合されている。クリンチ接合は、複数の金属板材を破断することなく接合可能な接合方法である。このため、ドアパネル部材とドア用部品との接合によるめっき層の損傷が抑制される。その結果、ドアパネル部材と母材との間にめっき層が介在した状態が維持されるので、ドアパネル部材とドア用部品との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0012】
前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とは、表面処理された締結部品により接合されていてもよい。
【0013】
この構成によれば、締結部品が鋼材からなる場合であっても、締結部品が表面処理されているので、アルミニウム材からなるドアパネル部材と、鋼材からなる締結部品とが直接接触しない。このため、ドアパネル部材と締結部品との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0014】
前記締結部品は、リベットであってもよく、前記ドアパネル部材と前記ドア用部品とは、表面処理された前記リベットによりセルフピアスリベット接合されてもよい。
【0015】
前記めっき層は、亜鉛、アルミニウム、及びマグネシウムを含んでもよい。
【0016】
亜鉛を含むめっき層により被覆された鋼材は、優れた耐食性を示す。また、めっき層に含まれる亜鉛にアルミニウム及びマグネシウムを添加することで、めっき層に被覆された鋼材の耐食性はさらに向上する。この構成によれば、めっき層に亜鉛、アルミニウム及びマグネシウムが含まれるため、ドアパネル部材とドア用部品との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0017】
前記ドアパネル部材は、ドア本体部を構成するインナパネル又はアウタパネルであってもよく、前記ドア用部品は、サッシュ部を構成するサッシュインナ又はサッシュアウタであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、アルミニウム材からなるドアパネル部材に鋼材からなるドア用部品が接合されたサイドドアにおいて、異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係るサイドドアの斜視図。
【
図2】上記実施形態に係るサイドドアの分解斜視図。
【
図3】上記実施形態に係るインナパネルとインナサッシュとの接合部を示す模式図。
【
図5】上記実施形態の変形例に係る
図4と同様の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本実施形態のサイドドア1の斜視図である。
図2は、本実施形態のサイドドア1の分解斜視図である。
図1及び
図2において、車両の前方をX方向で示し、車幅方向の外側をY方向で示し、車両の上方をZ方向で示している。
【0022】
図1を参照すると、本実施形態のサイドドア1は、上下方向回りに回転可能に車両側部の前側に取り付けられ、車両側部に設けられたドア開口(図示せず)を開閉するフロントサイドドアである。本実施形態のサイドドア1は、本発明に係る車両用サイドドアの一例である。
【0023】
サイドドア1は、ドア本体部10と、ドア本体部10の上方に配置されたサッシュ部20とを備える。サッシュ部20は、サイドウィンドウ(図示せず)を支持する金属製の枠である。
【0024】
図2を参照すると、ドア本体部10は、インナパネル11と、アウタパネル12と、ドアビーム13とを備える。
【0025】
インナパネル11は、アルミニウム合金板からなる。本実施形態のインナパネル11は、本発明に係るドアパネル部材の一例である。
【0026】
アウタパネル12は、アルミニウム合金板からなる。アウタパネル12は、インナパネル11より車幅方向の外側に配置されている。アウタパネル12は、外周部がインナパネル11側に折り返されてヘム加工されることで、インナパネル11と接合されている。
【0027】
ドアビーム13は、車両前後方向に延びた断面円形の金属パイプである。ドアビーム13は、インナパネル11とアウタパネル12との間に配置されている。ドアビーム13は、長手方向(車両前後方向)の両端部においてブラケット14,15を介してインナパネル11に取り付けられている。本実施形態のドアビーム13と、ブラケット14,15とは、鋼板からなる。なお、ドアビーム13の断面形状は、円形に限られず、また、その材料は鋼板に限られない。
【0028】
サッシュ部20は、サッシュインナ30と、サッシュアウタ40とを備える。サッシュ部20は、サッシュインナ30とサッシュアウタ40とが接合されることにより構成された閉断面構造を有する。
【0029】
本実施形態のサッシュインナ30は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。サッシュインナ30は、インナフロントフレーム31と、インナリアフレーム32とを備える。本実施形態のサッシュインナ30は、本発明に係るドア用部品の一例である。
【0030】
本実施形態のインナフロントフレーム31は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。インナフロントフレーム31は、車両のフロントピラー(図示せず)及びサイドレール(図示せず)に沿って、上方に向かって後方に湾曲して延びている。インナフロントフレーム31の前端は、インナパネル11に接合されている。インナフロントフレーム31の後端は、インナリアフレーム32の上端に接合されている。
【0031】
本実施形態のインナリアフレーム32は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。インナリアフレーム32は、車両のセンターピラー(図示せず)に沿って上下方向に延びている。インナリアフレーム32の下端は、インナパネル11とアウタパネル12とに接合されている。インナリアフレーム32の上端は、インナフロントフレーム31の後端に接合されている。
【0032】
本実施形態のサッシュアウタ40は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。サッシュアウタ40は、アウタフロントフレーム41と、アウタリアフレーム42とを備える。サッシュアウタ40は、サッシュインナ30より車幅方向の外側に配置されている。
【0033】
本実施形態のアウタフロントフレーム41は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。アウタフロントフレーム41は、車両のフロントピラー(図示せず)及びサイドレール(図示せず)に沿って、上方に向かって後方に湾曲して延びている。アウタフロントフレーム41の前端は、インナパネル11に接合されている。アウタフロントフレーム41の後端は、アウタリアフレーム42の上端に接合されている。また、アウタフロントフレーム41は、その延在方向に沿って複数の箇所でインナフロントフレーム31に接合されている。
【0034】
本実施形態のアウタリアフレーム42は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。アウタリアフレーム42は、車両のセンターピラー(図示せず)に沿って上下方向に向かって延びている。アウタリアフレーム42の下端は、インナパネル11とアウタパネル12とに接合されている。アウタリアフレーム42の上端は、アウタフロントフレーム41の後端に接合されている。また、アウタリアフレーム42は、その延在方向に沿って複数の箇所でインナリアフレーム32に接合されている。
【0035】
図3は、インナパネル11とサッシュインナ30との接合部50を示す模式図である。また、
図3では、インナパネル11とサッシュインナ30とを車幅方向の外側から見た状態を示している。
図3では、インナパネル11とサッシュインナ30以外の構成要素(例えば、サッシュアウタ40)の図示を省略している。
図3において、車両の前方をX方向で示し、車両の幅方向外側をY方向で示し、車両の上方をZ方向で示している。また、
図4は、
図3のIV-IV線に沿った断面図である。
【0036】
図3を参照すると、インナパネル11とサッシュインナ30とが重ね合わされた部分には、複数の接合部50が設けられている。後述するように、本実施形態のインナパネル11とサッシュインナ30とは、接合部50においてトックス(登録商標)接合等のクリンチ接合により機械的に接合されている。
【0037】
上述したように、本実施形態のサッシュインナ30は、溶融Zn-Al-Mg系めっき鋼板からなる。具体的には、
図4に示すように、本実施形態のサッシュインナ30は、鋼材からなる母材30aと、母材30aの表面に形成されためっき層30bとを有する。本実施形態のめっき層30bは、亜鉛、アルミニウム、及びマグネシウムを含んでおり、耐食性を有する。母材30aがめっき層30bにより被覆されることで、サッシュインナ30は耐食性を有している。
【0038】
接合部50において、インナパネル11と母材30aとの間には、めっき層30bが介在している。つまり、接合部50において、インナパネル11と、サッシュインナ30のめっき層30bとが接触している。一方で、接合部50において、アルミニウム材からなるインナパネル11と、鋼材からなる母材30aとは、直接接触しないようになっている。
【0039】
本実施形態では、インナパネル11とサッシュインナ30とは、接合部50において、トックス(登録商標)接合により機械的に接合されている。接合部50は、インナパネル11に設けられ、サッシュインナ30側に突出した凸部51と、サッシュインナ30に設けられ、インナパネル11とは反対側に窪んだ凹部52とにより構成されている。凸部51の先端部(サッシュインナ30側の端部)には、側方に向かって張り出した膨出部51aが形成されている。膨出部51aが凹部52に食い込むことで、凸部51と凹部52とが噛み合ったインターロック部53が形成されている。このインターロック部53により、インナパネル11とインナリアフレーム32とが接合されている。
【0040】
図5に示す本実施形態の変形例では、インナパネル11とサッシュインナ30とは、接合部50において、セルフピアスリベット接合により機械的に接合されている。インナパネル11とサッシュインナ30とは、鋼材からなるリベット60により接合されている。リベット60は、めっきや塗装などで表面処理されている。リベット60の表面には、耐食性を有する表面処理層ないし皮膜61が形成されている。皮膜61は、例えば、ニッケルめっき皮膜、クロメート皮膜、またはジルコニウム系化成皮膜である。皮膜61は、耐食性を有していれば、ニッケルめっき皮膜、クロメート皮膜、またはジルコニウム系化成皮膜に限定されない。
【0041】
この変形例においても、接合部50において、インナパネル11と母材30aとの間には、めっき層30bが介在している。つまり、接合部50において、インナパネル11と、サッシュインナ30のめっき層30bとが接触している。一方で、接合部50において、アルミニウム材からなるインナパネル11と、鋼材からなる母材30aとは、直接接触しないようになっている。
【0042】
リベット60がめっきや塗装などで表面処理されているため、アルミニウム材からなるインナパネル11と鋼材からなるリベット60とが直接接触することはなく、異種金属接触腐食が抑制できる。詳細には、リベット60の表面には耐食性を有する皮膜61が形成されているため、ドアパネル部材11とリベット60との間には、皮膜61が介在している。これにより、アルミニウム材からなるインナパネル11と、鋼材からなるリベット60とが直接接触しないようになっており、異種金属接触腐食が抑制できる。
【0043】
本変形例のリベット60は、本発明に係る締結部品の一例である。本発明に係る締結部品は、リベット60に限定されず、ねじまたはボルトであってもよい。また、接合方法は、セルフピアスリベット接合に限定されず、FDS(Flow Drilling Screw)接合(FDSは、登録商標)またはボルト接合であってもよい。
【0044】
本実施形態に係るサイドドア1は、以下の機能を有する。
【0045】
接合部50においてインナパネル11と母材30aとの間に、耐食性のあるめっき層30bが介在している。つまり、アルミニウム合金板からなるインナパネル11と、サッシュインナ30の鋼材からなる母材30aとが直接接触することなく、インナパネル11とサッシュインナ30とが接合されている。このため、インナパネル11とサッシュインナ30との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0046】
インナパネル11とサッシュインナ30とがクリンチ接合により接合されている。クリンチ接合は、複数の金属板材を破断することなく接合可能な接合方法である。このため、インナパネル11とサッシュインナ30との接合によるめっき層30bの損傷が抑制される。その結果、インナパネル11とサッシュインナ30の母材30aとの間にめっき層30bが介在した状態が維持されるので、インナパネル11とサッシュインナ30との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0047】
亜鉛を含むめっき層により被覆された鋼材は、優れた耐食性を示す。また、めっき層に含まれる亜鉛にアルミニウム及びマグネシウムを添加することで、めっき層に被覆された鋼材の耐食性はさらに向上する。サッシュインナ30のめっき層30bには、亜鉛、アルミニウム及びマグネシウムが含まれるため、インナパネル11とサッシュインナ30との間における異種金属接触腐食の発生を抑制できる。
【0048】
以上より、本発明の具体的な実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
【0049】
例えば、上記実施形態では、フロントサイドドアであるサイドドア1を本発明の車両用サイドドアの一例として用いたが、これに限定されない。つまり、本発明に係る車両用サイドドアは、車両後部に設けられるリアサイドドアであってもよい。
【0050】
上記実施形態では、本発明に係るドアパネル部材の一例として、インナパネル11を用いて説明したが、これに限定されない。つまり、本発明に係るドアパネル部材は、アウタパネル12であってもよい。この場合、ドアパネル部材としてのアウタパネル12に接合されるドア用部品は、例えば、ブラケット14,15であってもよい。
【0051】
上記実施形態では、本発明に係るドア用部品の一例としてサッシュインナ30を用いて説明したが、これに限定されない。例えば、本発明に係るドア用部品は、サッシュアウタ40であってもよいし、ブラケット14,15であってもよい。
【0052】
上記実施形態のめっき層は、亜鉛、アルミニウム、及びマグネシウムを含んでいたが、耐食性を有していればこれに限定されない。例えば、めっき層は、マグネシウムを含んでいなくてもよい。つまり、この場合では、ドア用部品としてのサッシュインナ30、サッシュアウタ40、又はブラケット14,15は、亜鉛アルミニウム合金系めっき鋼板からなっていてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 サイドドア(車両用サイドドア)
10 ドア本体部
11 インナパネル(ドアパネル部材)
12 アウタパネル
13 ドアビーム
14,15 ブラケット
20 サッシュ部
30 サッシュインナ(ドア用部品)
30a 母材
30b めっき層
31 インナフロントフレーム
32 インナリアフレーム
40 サッシュアウタ
41 アウタフロントフレーム
42 アウタリアフレーム
50 接合部
51 凸部
51a 膨出部
52 凹部
53 インターロック部
60 リベット(締結部品)
61 皮膜