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  • 特開-光回路製造方法 図1
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  • 特開-光回路製造方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146021
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】光回路製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/13 20060101AFI20220928BHJP
【FI】
G02B6/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021046791
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】591230295
【氏名又は名称】NTTエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100173716
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 幹寛
(72)【発明者】
【氏名】小熊 学
(72)【発明者】
【氏名】日比野 善典
(72)【発明者】
【氏名】山田 智之
(72)【発明者】
【氏名】陣内 啓光
【テーマコード(参考)】
2H147
【Fターム(参考)】
2H147BE15
2H147FB02
2H147FB15
2H147FD19
2H147FE04
(57)【要約】
【課題】本開示は、導波路を形成された光回路を製造するにあたり、導波路の経路上に異物が混入したときでも、所望特性を得て光回路を廃棄せず、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題を解決することを目的とする。
【解決手段】本開示は、導波路を形成された光回路を画像撮影する画像撮影工程S1と、導波路の経路上の異物を光回路の撮影画像から検出する異物検出工程S2と、異物を迂回する迂回路を異物の近傍にレーザ描画する迂回路描画工程S7と、を順に備えることを特徴とする光回路製造方法である。
【選択図】図2


【特許請求の範囲】
【請求項1】
導波路を形成された光回路を画像撮影する画像撮影工程と、
前記導波路の経路上の異物を前記光回路の撮影画像から検出する異物検出工程と、
前記異物を迂回する迂回路を前記異物の近傍にレーザ描画する迂回路描画工程と、
を順に備えることを特徴とする光回路製造方法。
【請求項2】
前記異物検出工程は、良品画像と、不良品画像と、前記不良品画像のうちの不良のある箇所と、のうちの少なくともいずれかを教師データとして、前記異物を検出する
ことを特徴とする、請求項1に記載の光回路製造方法。
【請求項3】
前記異物検出工程は、前記撮影画像のうちの輝度の高い箇所の大きさと、前記撮影画像のうちの輝度の高い箇所の位置と、前記撮影画像のうちの輝度の高い箇所と輝度の低い箇所との間の輝度差と、のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記異物を検出する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光回路製造方法。
【請求項4】
前記異物の近傍の前記導波路の位置に基づいて、前記迂回路を前記異物の近傍にレーザ描画するスペースがあるかどうかを判定し、前記スペースがあると判定したときに、前記迂回路を前記異物の近傍にレーザ描画する位置を決定する迂回路決定工程、
を前記異物検出工程と前記迂回路描画工程との間に備える
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の光回路製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、導波路を形成された光回路を製造する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
導波路を形成された光回路を製造する技術が、特許文献1に開示されている。ここで、特許文献1の従来技術では、アンダークラッド膜堆積、コア膜堆積、導波路形成及びオーバークラッド膜堆積の順序で、導波路を形成された光回路を製造する。一方で、特許文献1の解決手段では、フェムト秒レーザを用いて、導波路を形成された光回路を製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-311237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の従来技術では、導波路の経路上に異物が混入したときに、導波路が形成されない又は欠損するため、所望特性が得られず光回路が廃棄され、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題がある。一方で、特許文献1の解決手段では、レーザ集光点が相対移動するため、各々の導波路が柔軟にレーザ描画されることができるが、多数の導波路が効率的にレーザ描画されることは難しく、大量生産等の面で課題がある。
【0005】
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、導波路を形成された光回路を製造するにあたり、導波路の経路上に異物が混入したときでも、所望特性を得て光回路を廃棄せず、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、導波路の経路上の異物を光回路の撮影画像から検出したうえで、異物を迂回する迂回路を異物の近傍にレーザ描画することとした。
【0007】
具体的には、本開示は、導波路を形成された光回路を画像撮影する画像撮影工程と、前記導波路の経路上の異物を前記光回路の撮影画像から検出する異物検出工程と、前記異物を迂回する迂回路を前記異物の近傍にレーザ描画する迂回路描画工程と、を順に備えることを特徴とする光回路製造方法である。
【0008】
この構成によれば、導波路の経路上に異物が混入したときでも、所望特性を得て光回路を廃棄せず、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題を解決することができる。
【0009】
また、本開示は、前記異物検出工程は、良品画像と、不良品画像と、前記不良品画像のうちの不良のある箇所と、のうちの少なくともいずれかを教師データとして、前記異物を検出することを特徴とする光回路製造方法である。
【0010】
この構成によれば、上記のいずれかの教師データに基づいて(人工知能による学習処理を用いてもよい。)、導波路の経路上の異物を検出することができる。
【0011】
また、本開示は、前記異物検出工程は、前記撮影画像のうちの輝度の高い箇所の大きさと、前記撮影画像のうちの輝度の高い箇所の位置と、前記撮影画像のうちの輝度の高い箇所と輝度の低い箇所との間の輝度差と、のうちの少なくともいずれかに基づいて、前記異物を検出することを特徴とする光回路製造方法である。
【0012】
この構成によれば、上記の大きさ、位置及び輝度差のいずれかに基づいて(人工知能による学習処理を用いてもよい。)、導波路の経路上の異物を検出することができる。
【0013】
また、本開示は、前記異物の近傍の前記導波路の位置に基づいて、前記迂回路を前記異物の近傍にレーザ描画するスペースがあるかどうかを判定し、前記スペースがあると判定したときに、前記迂回路を前記異物の近傍にレーザ描画する位置を決定する迂回路決定工程、を前記異物検出工程と前記迂回路描画工程との間に備えることを特徴とする光回路製造方法である。
【0014】
この構成によれば、異物の近傍の導波路の位置に基づいて、迂回路のレーザ描画の可否を判定したうえで、迂回路のレーザ描画の位置を決定することができる。
【発明の効果】
【0015】
このように、本開示は、導波路を形成された光回路を製造するにあたり、導波路の経路上に異物が混入したときでも、所望特性を得て光回路を廃棄せず、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の光回路製造システムの構成を示す図である。
図2】本開示の光回路製造処理の工程を示す図である。
図3】本開示の異物検出工程の具体例を示す図である。
図4】本開示の異物検出工程の具体例を示す図である。
図5】本開示の迂回路描画工程の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本開示の実施の例であり、本開示は以下の実施形態に制限されるものではない。
【0018】
本開示の光回路製造システムの構成を図1に示す。本開示の光回路製造処理の工程を図2に示す。光回路製造システムLは、画像撮影装置1、異物検出装置2及びレーザ描画装置3を備える。異物検出装置2は、異物検出部21及び迂回路決定部22を備え、工程S2~S6の異物検出プログラムをコンピュータにインストールし実現することができる。
【0019】
最初に、導波路を形成された光回路を製造する。ここで、特許文献1の従来技術と同様に、アンダークラッド膜堆積、コア膜堆積、導波路形成及びオーバークラッド膜堆積の順序で、導波路を形成された光回路を製造してもよい。一方で、特許文献1の解決手段と同様に、フェムト秒レーザを用いて、導波路を形成された光回路を製造してもよい。
【0020】
画像撮影装置1は、導波路を形成された光回路を画像撮影する(工程S1)。ここで、画像撮影装置1は、光学顕微鏡であるときに、狭い視野角を有し、光回路の画像撮影に時間を要するが、微小な異物を画像撮影することができる。一方で、画像撮影装置1は、マルチスペクトル照明連動カメラであるときに、広い視野角を有し、光回路の画像撮影に時間を要さず、微小な異物を画像撮影することができる。
【0021】
異物検出部21は、導波路の経路上の異物を光回路の撮影画像から検出する(工程S2)。そして、異物検出部21が導波路の経路上の異物を検出したときに(工程S3でYES)、工程S4以下の処理が実行される。一方で、異物検出部21が導波路の経路上の異物を検出しないときに(工程S3でNO)、工程S4以下の処理が中止される。
【0022】
ここで、異物検出部21は、良品画像と、不良品画像と、不良品画像のうちの不良のある箇所と、のうちの少なくともいずれかを教師データとして、異物を検出する(工程S2)。そして、異物検出部21は、撮影画像のうちの輝度の高い箇所の大きさと、撮影画像のうちの輝度の高い箇所の位置と、撮影画像のうちの輝度の高い箇所と輝度の低い箇所との間の輝度差と、のうちの少なくともいずれかに基づいて、異物を検出する(工程S2)。
【0023】
本開示の異物検出工程の具体例を図3に示す。図3では、異物検出部21は、事前に用意した良品画像と、新たに撮影した撮影画像と、を単純比較する。
【0024】
図3の第1段では、光回路の良品画像PCを示す。図3の第2段では、光回路の撮影画像PLを示す。図3に示した画像では、白い箇所ほど輝度が高く、黒い箇所ほど輝度が低く、白い箇所と黒い箇所との間のコントラストが実際の画像と比べて強調されている。
【0025】
ここで、光回路の撮影画像PLでは、光回路の良品画像PCと同様に、光回路に形成された導波路、ダイシングラインD及び研磨マーカーGが撮影されている。光回路に形成された導波路は、細い形状を有し、光回路のチップ内に位置し、低い輝度を有する。ダイシングラインDは、太い形状を有し、光回路のチップ端に位置し、高い輝度を有する。研磨マーカーGは、大きい形状を有し、光回路のチップ端に位置し、高い輝度を有する。
【0026】
一方で、光回路の撮影画像PLでは、光回路の良品画像PCと異なり、導波路の経路上の異物Cが撮影されている。導波路の経路上の異物Cは、小さい形状を有し、導波路の経路上に位置し、高い輝度を有する。そこで、導波路の経路上の異物Cと、光回路に形成された導波路、ダイシングラインD及び研磨マーカーGと、を識別することができる。
【0027】
なお、新たに撮影した撮影画像との比較対象として、事前に用意した1枚の良品画像でもよく、事前に用意した2枚以上の良品画像の平均画像でもよく、新たに撮影した他の撮影画像でもよい。また、図3に示した画像では、スムージング処理を実行してもよい。
【0028】
本開示の異物検出工程の具体例を図4にも示す。図4では、異物検出部21は、事前に用意した良品画像と、事前に用意した不良品画像と、をAI学習する。
【0029】
図4の第1段では、光回路の良品画像PC1及び不良品画像PD1を示す。図4の第2段では、光回路の良品画像PC2及び不良品画像PD2を示す。図4の第3段では、光回路の良品画像PC3及び不良品画像PD3を示す。図4の第4段では、光回路の良品画像PC4及び不良品画像PD4を示す。図4の全段に示した画像では、白い箇所ほど輝度が高く、黒い箇所ほど輝度が低く、図4の第2段に示した画像を除いて、白い箇所と黒い箇所との間のコントラストが実際の画像と比べて強調されている。
【0030】
光回路の良品画像PC1として、図3の第1段に示した光回路の良品画像PCと同様な画像がAI学習されている。光回路の不良品画像PD1として、図3の第2段に示した光回路の撮影画像PLと同様な画像と、導波路の経路上の異物Cの位置と、がAI学習されている。光回路の良品画像PC2として、光回路の良品画像PC1の色調を変化させた画像がAI学習されている。光回路の不良品画像PD2として、光回路の不良品画像PD1の色調を変化させた画像と、導波路の経路上の異物Cの位置と、がAI学習されている。
【0031】
光回路の良品画像PC3として、光回路の良品画像PC1の上下を反転させた画像がAI学習されている。光回路の不良品画像PD3として、光回路の不良品画像PD1の上下を反転させた画像と、導波路の経路上の異物Cの位置と、がAI学習されている。光回路の良品画像PC4として、光回路の良品画像PC1の一部を切り出した画像がAI学習されている。光回路の不良品画像PD4として、光回路の不良品画像PD1の一部を切り出した画像と、導波路の経路上の異物Cの位置と、がAI学習されている。
【0032】
すると、輝度の高い箇所の大きさと、輝度の高い箇所の位置と、輝度の高い箇所と輝度の低い箇所との間の輝度差と、を特徴量として抽出することができる。そして、図3の第2段に示した光回路の撮影画像PLにおいて、良品画像及び不良品画像のうちのいずれであるかを識別することができる。さらに、図3の第2段に示した光回路の撮影画像PLにおいて、導波路の経路上の異物Cの位置を抽出することができる。
【0033】
なお、AI学習すべき良品画像及び不良品画像として、図4に示した画像に加えて、類似画像ばかりをAI学習することなく、学習画像を適切な枚数及び種類分だけ水増しすることにより、類似異物ばかりを検出することなく、異物検出の精度を向上させることができる。また、図4に示した画像では、スムージング処理を実行してもよい。
【0034】
レーザ描画装置3は、異物を迂回する迂回路を異物の近傍にレーザ描画する(工程S7)。ここで、迂回路決定部22は、以下のように工程S4~S6を実行する。
【0035】
本開示の迂回路描画工程の具体例を図5に示す。図5の第1段及び第2段では、光回路の撮影画像PLを示す。図5の第3段では、光回路チップLCを示す。図5の第1段及び第2段に示した画像では、黒い箇所ほど輝度が高く、白い箇所ほど輝度が低い。
【0036】
図5の第1段では、異物検出部21は、導波路W1、W2と、ダイシングラインDと、研磨マーカーGと、導波路W1の経路上の異物Cと、を検出する(工程S2、S3)。
【0037】
図5の第2段では、迂回路決定部22は、異物Cの近傍の導波路W1、W2の位置に基づいて、迂回路Bを異物Cの近傍にレーザ描画するスペースがあるかどうかを判定する(工程S4)。そして、迂回路決定部22が上記のスペースの存在を判定したときに(工程S5でYES)、工程S6以下の処理が実行される。一方で、迂回路決定部22が上記のスペースの不存在を判定したときに(工程S5でNO)、工程S6以下の処理が中止される。
【0038】
つまり、迂回路決定部22は、異物Cが経路上に位置する導波路W1の紙面上側において、他の導波路W2が位置しないことを判定し、迂回路描画スペースSBが存在することを判定する(工程S4、工程S5でYES)。一方で、迂回路決定部22は、異物Cが経路上に位置する導波路W1の紙面下側において、他の導波路W2が位置することを判定し、迂回路非描画スペースSWが存在することを判定する(工程S4、工程S5でNO)。
【0039】
そして、迂回路決定部22は、上記のスペースがあると判定したときに(工程S5でYES)、迂回路Bを異物Cの近傍にレーザ描画する位置を決定する(工程S6)。一方で、迂回路決定部22は、上記のスペースがないと判定したときに(工程S5でNO)、迂回路Bを異物Cの近傍にレーザ描画する位置を決定する処理を中止する。
【0040】
つまり、迂回路決定部22は、異物Cが経路上に位置する導波路W1のうちの、異物Cが位置する箇所の両側において、迂回路/導波路接点P1、P2の位置を決定する。そして、迂回路決定部22は、迂回路/導波路接点P1、P2の近傍において、方向性結合器B1、B2の位置を決定する。さらに、迂回路決定部22は、迂回路/導波路接点P1、P2の中間において、異物迂回箇所B3の位置を決定する(工程S6)。
【0041】
ここで、方向性結合器B1、B2は、100%方向性結合器であり、方向性結合器B1、B2の結合長は、導波路W1及び迂回路Bの屈折率、幅及び高さに基づいて決定される。そして、異物迂回箇所B3は、導波路W1と非結合の箇所であり、導波路W1との間の間隔は、導波路W1及び迂回路Bの屈折率、幅及び高さに基づいて決定される。
【0042】
図5の第3段では、レーザ描画装置3は、異物Cの近傍に(工程S6の位置に)、迂回路Bをレーザ描画する(工程S7)。ここで、レーザ描画装置3は、フェムト秒レーザを用いている。そして、レーザ描画装置3は、方向性結合器B1、B2及び異物迂回箇所B3をレーザ描画することにより、迂回路Bをレーザ描画する(工程S7)。
【0043】
このように、導波路の経路上に異物Cが混入したときでも、所望特性を得て光回路を廃棄せず、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題を解決することができる。
【0044】
ここで、図3及び図4に示したいずれかの教師データに基づいて(人工知能による学習処理を用いてもよい。)、導波路の経路上の異物Cを検出することができる。
【0045】
そして、図3及び図4に示した大きさ、位置及び輝度差のいずれかに基づいて(人工知能による学習処理を用いてもよい。)、導波路の経路上の異物Cを検出することができる。
【0046】
さらに、異物Cの近傍の導波路の位置に基づいて、迂回路Bのレーザ描画の可否を判定したうえで、迂回路Bのレーザ描画の位置を決定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本開示の光回路製造方法は、導波路を形成された光回路を製造するにあたり、導波路の経路上に異物が混入したときでも、所望特性を得て光回路を廃棄せず、製造原価の高騰、リードタイムの長期化及びチップ廃棄による環境への悪影響等の面で課題を解決することができる。
【符号の説明】
【0048】
L:光回路製造システム
1:画像撮影装置
2:異物検出装置
3:レーザ描画装置
21:異物検出部
22:迂回路決定部
PC:良品画像
PL:撮影画像
D:ダイシングライン
G:研磨マーカー
C:異物
PC1、PC2、PC3、PC4:良品画像
PD1、PD2、PD3、PD4:不良品画像
W1、W2:導波路
SB:迂回路描画スペース
SW:迂回路非描画スペース
P1、P2:迂回路/導波路接点
LC:光回路チップ
B:迂回路
B1、B2:方向性結合器
B3:異物迂回箇所
図1
図2
図3
図4
図5