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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146047
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】セレクタ装置及び半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/8239 20060101AFI20220928BHJP
   H01L 45/00 20060101ALI20220928BHJP
   H01L 49/00 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
H01L27/105 448
H01L27/105 449
H01L27/105 447
H01L45/00 A
H01L45/00 Z
H01L49/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021046830
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 潔瓊
(72)【発明者】
【氏名】吉川 将寿
(72)【発明者】
【氏名】大坊 忠臣
【テーマコード(参考)】
4M119
5F083
【Fターム(参考)】
4M119AA17
4M119AA20
4M119DD37
4M119DD43
5F083FZ10
5F083GA11
5F083GA30
5F083JA31
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA60
(57)【要約】
【課題】セレクタ層の熱閉じ込め効果を高めて特性を改善することを可能にしたセレクタ装置を提供する。
【解決手段】実施形態のセレクタ装置1は、第1電極2と、第2電極3と、第1電極2と第2電極2との間に配置されたセレクタ層4とを具備する。第1電極2及び第2電極3の少なくとも一方は、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料を含む第1層9と、第1層9と接するように配置され、第1のデバイ温度(T1)より低い第2のデバイ温度(T2)を有する第2材料を含む第2層10とを有する積層膜11を備える。第2のデバイ温度(T2)に対する第1のデバイ温度(T1)の比(T1/T2)は5以上である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されたセレクタ層とを具備するセレクタ装置において、
前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料を含む第1層と、前記第1層と接するように配置され、前記第1のデバイ温度より低い第2のデバイ温度(T2)を有する第2材料を含む第2層とを有する積層膜を備え、
前記第2のデバイ温度(T2)に対する前記第1のデバイ温度(T1)の比(T1/T2)が5以上である、セレクタ装置。
【請求項2】
前記積層膜における前記第1層及び前記第2層の繰り返し積層回数が4以上である、請求項1に記載のセレクタ装置。
【請求項3】
前記積層膜の総膜厚が10nm以上30nm以下である、請求項1又は請求項2に記載のセレクタ装置。
【請求項4】
前記第1層及び前記第2層の膜厚がそれぞれ0.5nm以上である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項5】
前記第1材料は、炭素、窒化チタン、及びホウ化チタンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、前記第2材料は、テルル、金、銀、鉛、ビスマス、インジウム、タングステン、及びマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項6】
前記第1材料は、ホウ素、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、アルミニウム、及びバナジウムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む窒化物である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項7】
前記第1材料は、ケイ素、タングステン、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、タンタル、タングステン、及びカルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む炭化物である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項8】
前記第1材料は、チタン及びランタンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含むホウ化物である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項9】
前記第1材料は、マグネシウム、リチウム、及びカルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含むフッ化物である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項10】
前記第1材料は、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、チタン、レニウム、カルシウム、鉄、ケイ素、亜鉛、ニッケル、及びルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む酸化物である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項11】
前記第1材料は、ベリリウム、ケイ素、ロジウム、スカンジウム、クロム、硫黄、ゲルマニウム、アルミニウム、バナジウム、コバルト、チタン、ニッケル、マグネシウム、銅、タングステン、錫、ジルコニウム、ガリウム、亜鉛、白金、カルシウム、カドミウム、及び銀からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項12】
前記第2材料は、コバルト、白金、マグネシウム、銅、タングステン、インジウム、アンチモン、ニオブ、錫、ストロンチウム、ガリウム、ヒ素、ジルコニウム、亜鉛、カルシウム、カドミウム、銀、イットリウム、セリウム、硫黄、アンチモン、テルル、金、ツリウム、サマリウム、テルビウム、臭素、セリウム、インジウム、マンガン、ビスマス、ルテチウム、水銀、トリウム、カリウム、タリウム、鉛、ルビジウム、及びセシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項13】
前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ前記積層膜を備える、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項14】
第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されたセレクタ層とを具備するセレクタ装置において、
前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料を含む第1層と、前記第1層と接するように配置され、前記第1のデバイ温度より低い第2のデバイ温度(T2)を有する第2材料を含む第2層とを有する積層膜を備え、
前記積層膜における前記第1層及び前記第2層の繰り返し積層回数が4以上である、セレクタ装置。
【請求項15】
前記積層膜の総膜厚が10nm以上30nm以下である、請求項14に記載のセレクタ装置。
【請求項16】
前記第1層及び前記第2層の膜厚がそれぞれ0.5nm以上である、請求項14又は請求項15に記載のセレクタ装置。
【請求項17】
前記第1材料は、炭素、窒化チタン、及びホウ化チタンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、前記第2材料は、テルル、金、銀、鉛、ビスマス、インジウム、タングステン、及びマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項14ないし請求項16のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項18】
前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ前記積層膜を備える、請求項14ないし請求項17のいずれか1項に記載のセレクタ装置。
【請求項19】
請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載のセレクタ装置と、
前記セレクタ装置の前記セレクタ層と電気的に接続され、かつ前記セレクタ層と積層された抵抗変化層と
を具備する半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、セレクタ装置及び半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗変化メモリ(ReRAM:Resistive Randam Access Memory)、相変化メモリ(PCM:Phase Change Memory)、磁気抵抗メモリ(MRAM:Magnetoresistive Randam Access Memory)等の抵抗変化型記憶装置への電流のオン/オフの切り替えに、印加する電圧により絶縁体と導電体との間で相変化するセレクタ層を有するセレクタ装置が用いられている。このようなセレクタ装置においては、セレクタ層の熱閉じ込め効果を高めて特性を改善することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第9312479号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、セレクタ層の熱閉じ込め効果を高めて特性を改善することを可能にしたセレクタ装置及び半導体記憶装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のセレクタ装置は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されたセレクタ層とを具備し、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方は、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料を含む第1層と、前記第1層と接するように配置され、前記第1のデバイ温度より低い第2のデバイ温度(T2)を有する第2材料を含む第2層とを有する積層膜を備える。実施形態のセレクタ装置の第1の態様において、前記第2のデバイ温度(T2)に対する前記第1のデバイ温度(T1)の比(T1/T2)が5以上である。実施形態のセレクタ装置の第2の態様において、前記積層膜における前記第1層及び前記第2層の繰り返し積層回数が4以上である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態のセレクタ装置の構成を示す断面図である。
図2】実施形態のセレクタ装置を用いた抵抗変化型半導体記憶装置の構成を示す断面図である。
図3図1に示すセレクタ装置に用いられる電極の第1の例の構成を示す断面図である。
図4図1に示すセレクタ装置に用いられる電極の第2の例の構成を示す断面図である。
図5】各種材料のデバイ温度を示す表である。
図6】第1材料と第2材料とのデバイ温度比(T1/T2)を示す表である。
図7】第1材料と第2材料との積層膜におけるデバイ温度比と総熱抵抗との関係を示す図である。
図8】第1材料と第2材料との積層膜におけるデバイ温度比と総熱抵抗との関係を示す図である。
図9】第1材料と第2材料との積層膜におけるデバイ温度比と総熱抵抗との関係を示す図である。
図10】第1材料と第2材料とのデバイ温度比(T1/T2)を示す表である。
図11】第1材料と第2材料との積層膜における繰り返し積層回数と総熱抵抗との関係を示す図である。
図12】第1材料と第2材料との積層膜における繰り返し積層回数と総熱抵抗との関係を示す図である。
図13】第1材料と第2材料との積層膜における繰り返し積層回数と総熱抵抗との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のセレクタ装置及び半導体記憶装置について、図面を参照して説明する。各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
【0008】
図1は実施形態のセレクタ装置1の構成を示す断面図である。図1に示すセレクタ装置1は、第1電極2と、第2電極3と、第1電極2と第2電極3との間に配置されたセレクタ層4とを備えている。セレクタ層4は、第1電極2と第2電極3との間に流れる電流のオン/オフを切り替える機能を有する。セレクタ層4は、閾値(Vth)未満の電圧が印加されている場合には抵抗値が高いオフ状態になっており、この状態から閾値(Vth)以上の電圧が印加されることで、抵抗値が高いオフ状態から抵抗値が低いオン状態に急激に遷移する電気特性を有する。
【0009】
セレクタ層4に印加される電圧が閾値(Vth)より小さい場合、セレクタ層4は絶縁体として機能し、セレクタ層4に付加される抵抗変化層のような機能層に流れる電流を遮断して、機能層をオフ状態とする。セレクタ層4に印加される電圧が閾値(Vth)以上になると、セレクタ層4の抵抗値が急激に低下して導電体として機能し、セレクタ層4を介して機能層に電流が流れるようになる。セレクタ層4を有するセレクタ装置1は、例えば各種の電子デバイスにおいて機能層への電流のオン/オフの制御に適用される。
【0010】
図1に示すセレクタ装置1は、例えば図2に示すように、第1電極2と、第2電極3と、セレクタ層4と、第3電極5と、不揮発性メモリ層として機能する抵抗変化層6と、第4電極7とを具備する抵抗変化型半導体記憶装置8に適用される。第3電極5及び第4電極7は、省略してもよい。その場合、セレクタ層4と抵抗変化層6との積層膜が用いられ、第1電極2及び第2電極3がセレクタ層4と抵抗変化層6との積層膜に対する一対の電極として機能する。上記積層膜において、セレクタ層4と抵抗変化層6とは直接積層された構造であってもよいし、それらの間に中間層や付加層等の他の層を介在させた構造であってもよい。抵抗変化層6はセレクタ層4と直接又は他の層を介して積層されていると共に、セレクタ層4と電気的に接続されていればよい。
【0011】
図2に示すように、抵抗変化型半導体記憶装置8の第1電極2はワード線WLと電気的に接続され、第4電極7はビット線BLと電気的に接続されている。抵抗変化型半導体記憶装置8は、交差するように配置されたワード線WLとビット線BLとの交点に配置されており、半導体記憶装置のメモリセルとして機能する。図3では1つの抵抗変化型記憶装置8しか図示していないが、実際には多数のビット線BL及びワード線Wの各交点にメモリセルとしての抵抗変化型半導体記憶装置8が配置され、クロスポイント型の半導体記憶装置が構成される。
【0012】
セレクタ装置1のセレクタ層4としては、上述したような印加される電圧の閾値(Vth)未満で抵抗値が高いオフ状態となり、電圧が閾値(Vth)以上になったときに抵抗値が高いオフ状態から抵抗値が低いオン状態に急激に遷移する電気特性を有する材料(セレクタ材料)が用いられる。具体的なセレクタ材料は、特に限定されるものではない。セレクタ材料としては、例えばテルル(Te)、セレン(Se)、及び硫黄(S)からなる群より選ばれる少なくとも1つのカルコゲン元素を含む材料が挙げられる。そのようなセレクタ材料は、カルコゲン元素を含む化合物であるカルコゲナイドを含んでいてもよい。
【0013】
上記したカルコゲン元素を含む材料は、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ヒ素(As)、リン(P)、アンチモン(Sb)、及びビスマス(Bi)からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含んでいてもよい。さらに、カルコゲン元素を含む材料は、窒素(N)、酸素(O)、炭素(C)、及びボロン(B)からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素を含んでいてもよい。このようなセレクタ材料の例としては、GeSbTe、GeTe、SbTe、SiTe、AlTeN、GeAsSe等が挙げられる。ただし、セレクタ材料はカルコゲン元素を含む材料に限られるものではなく、カルコゲン元素を含まない材料であってもよい。セレクタ層4は、アモルファス構造を有していてもよい。
【0014】
抵抗変化層6には、抵抗変化型メモリにおけるメモリ層が用いられる。抵抗変化型メモリとしては、抵抗変化メモリ(ReRAM:Resistive Randam Access Memory)、相変化メモリ(PCM:Phase Change Memory)、磁気抵抗メモリ(MRAM:Magnetoresistive Randam Access Memory)等が知られている。これら各種の抵抗変化型メモリのメモリ層が抵抗変化層6として用いられる。抵抗変化層6は単層構造に限らず、各メモリの機能を発揮させるために必要な多層膜であってもよい。セレクタ装置1は抵抗変化型半導体記憶装置8に限らず、各種の電子デバイスのセレクタに用いられる。
【0015】
図2に示す抵抗変化型記憶装置8において、セレクタ層(スイッチング層)4は抵抗変化層6と電気的に接続されており、抵抗変化層6への電流のオン/オフを切り替える機能を有する。セレクタ層4に印加される電圧が閾値(Vth)より低いときは、セレクタ層4は絶縁体として機能し、抵抗変化層6に流れる電流を遮断して、抵抗変化層6をオフ状態とする。セレクタ層4に印加される電圧が閾値(Vth)を超えると、セレクタ層4の抵抗値が急激に低下して導電体として機能し、セレクタ層4を介して抵抗変化層6に電流が流れるようになり、抵抗変化層6の書き込み又は読み出し動作が可能となる。セレクタ装置1は、抵抗変化型記憶装置(抵抗変化型メモリ)8において、メモリ層としての抵抗変化層6のオン/オフを切り替える機能を有する。
【0016】
上述したセレクタ装置1において、第1電極2及び第2電極3は、図3に示すように、第1材料を含む第1層9と、第2材料を含む第2層10とが接するように積層された積層膜11を有する。第1層9に含まれる第1材料は、第1のデバイ温度(T1)を有する。第2層10に含まれる第2材料は、第1のデバイ温度(T1)より低い第2のデバイ温度(T2)を有する。積層膜11は、図3に示すように第1層9と第2層10とが1層ずつ積層されたものに限らず、例えば図4に示すように、第1層9と第2層10とを有する積層膜11が繰り返し積層された構造を有していてもよい。図4は第1層9と第2層10を有する第1の積層膜11-1上に、第1層9と第2層10を有する第2の積層膜11-2が積層され、このような積層膜11の積層がn回繰り返し実施された状態(第1の積層膜11-1から第nの積層膜11-nまで積層された状態)を示している。図4に示す積層膜11における積層回数は、第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nを意味する。
【0017】
積層膜11は、図3に示すように第1層9上に第2層10を配置した積層構造に限られるものではない。図1は、第1層9と第2層10と第1層9と第2層10とセレクタ層4と第1層9と第2層10と第1層9と第2層10とを順に積層した構造を示している。これに限らず、第1層9と第2層10と第1層9と第2層10とセレクタ層4と第2層10と第1層9と第2層10と第1層9とを順に積層した構造、第2層10と第1層9と第2層10と第1層9とセレクタ層4と第1層9と第2層10と第1層9と第2層10とを順に積層した構造、又は第2層10と第1層9と第2層10と第1層9とセレクタ層4と第2層10と第1層9と第2層10と第1層9とを順に積層した構造であってもよい。セレクタ層4と接する層は、第1層9及び第2層10のいずれであってもよい。図4に示す積層膜11の積層回数をnとする場合も同様である。
【0018】
第1層9と第2層10とを有する積層膜11は、第1電極2及び第2電極3の少なくとも一方に適用される。例えば、第1電極2に積層膜11を有する電極層を適用し、第2電極3に単層構造の電極層を適用してもよい。また、その反対の構造を適用してもよい。単層構造の電極層としては、ダイヤモンドライクカーボン層、グラフェン層、カーボンナノチューブ層、フラーレン層のような炭素層、タングステン(W)層、銅(Cu)層、アルミニウム層(Al)、あるいはこれらの少なくとも1つの元素を含む合金層のような金属層、窒化チタン(TiN)層やホウ化チタン(TiB)層のような化合物層等が適用される。ただし、積層膜11を有する電極層は、後述するように熱の閉じ込め効果に優れるため、第1電極2及び第2電極3の双方に適用することが好ましい。
【0019】
第1電極2及び第2電極3において、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料を含む第1層9と、第1のデバイ温度(T1)より低い第2のデバイ温度(T2:T2<T1)を有する第2材料を含む第2層10とを備える積層膜11を適用した場合、デバイ温度が異なる第1層9及び第2層10の境界面(接触面)に界面熱抵抗Rinterfaceが生成されるため、より大きな熱抵抗が期待される。
【0020】
第1層9の熱抵抗をR1、第2層10の熱抵抗をR2、第1層9と第2層10の積層界面における熱抵抗をRinterfaceとした場合、第1層9と第2層10を1層ずつ積層した積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)は、下記の式(1)で表される。
Rtotal=R1+R2+Rinterface …(1)
また、第1層9及び第2層10をn回繰り返し積層した積層膜11の総熱抵抗Rtotalは、下記の式(2)で表される。
Rtotal=R1×n+R2×n+Rinterface×(2n-1) …(2)
【0021】
積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)は、上記した式(1)や式(2)に示すように、界面熱抵抗(Rinterface)の大きさや、界面熱抵抗(Rinterface)の数等が大きく寄与する。界面熱抵抗(Rinterface)の大きさは、第2のデバイ温度(T2)に対する第1のデバイ温度(T1)の比(T1/T2)等に由来するものと考えられる。デバイ温度比(T1/T2)が大きいほど、界面熱抵抗(Rinterface)が大きくなる。ここで、積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)が大きくなるほど、セレクタ層4の熱閉じ込め効果を強くすることができる。そして、セレクタ層4の熱閉じ込め効果を強くすることによって、セレクタ装置1の閾値電圧(Vth)、閾値電流(Ith)、ON状態となった際の電圧(Vhold)等を低くすることができ、それにより電流比を多くすることができる。セレクタ層4の熱閉じ込め効果を得る上で、セレクタ層4の周囲に存在する第1電極2及び第2電極3の総熱抵抗(Rtotal)を高めることが重要である。
【0022】
積層膜11の第1層9及び第2層10のデバイ温度比に関しては、第2層10の第2のデバイ温度(T2)に対する第1層9の第1のデバイ温度(T1)の比(T1/T2比)を5以上とすることが有効である。デバイ温度比(T1/T2比)を5以上とすることで、積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)を十分に高めることができる。積層膜11における第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nに関しては、繰り返し積層回数nを4以上とすることが有効である。第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nを4以上とすることで、積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)を十分に高めることができる。
【0023】
上記したデバイ温度比(T1/T2比)及び繰り返し積層回数nは、それぞれ独立に満足させてもよいし、双方を満足させるようにしてもよい。すなわち、第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nが4未満(例えばn=1)であっても、デバイ温度比(T1/T2比)が5以上であれば、積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)を十分に高めることができる。また逆に、デバイ温度比(T1/T2比)が5未満であっても、第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nを4以上とすることによって、積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)を十分に高めることができる。デバイ温度比(T1/T2比)及び繰り返し積層回数nは共に満足させることがより好ましい。
【0024】
次に、積層膜11の第1層9及び第2層10のデバイ温度比(T1/T2比)について、図5ないし図9を参照して述べる。図5に代表的な材料のデバイ温度を示す。図5に示すように、デバイ温度は材料により決まる値である。図6に、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料(材料1)と第2のデバイ温度(T2)を有する第2材料(材料2)との組合せと、各組合せにおけるデバイ温度比(T1/T2比)を示す。図6には、参考材料として電極に用いられるバルク材料、すなわち炭素バルク、TiNバルク、Wバルク、及びダイヤモンドライクカーボン(DLC)バルクも示す。これらバルク材料は単体材料であるため、デバイ温度比(T1/T2比)は1である。
【0025】
図7図8、及び図9に、図6に示す第1材料(材料1)層と第2材料(材料2)層とを積層した積層膜のデバイ温度比(T1/T2比)と総熱抵抗(Rtotal)の値との関係を示す。図7は積層膜の総膜厚を10nmとした場合の総熱抵抗(Rtotal)の値を示している。図8は積層膜の総膜厚を20nmとした場合の総熱抵抗(Rtotal)の値を示している。図9は積層膜の総膜厚を30nmとした場合の総熱抵抗(Rtotal)の値を示している。図7図8、及び図9に示すように、第1層9と第2層10のデバイ温度比(T1/T2比)が大きくなるほど、総熱抵抗(Rtotal)の値が増加することが分かる。図7図8、及び図9には、総膜厚が30nmの炭素バルク層の総熱抵抗(Rtotal)を破線で示している。バルク材料のうち、膜厚が30nm炭素バルク層の総熱抵抗(Rtotal)が最も大きく、2×10-8km/Wである。
【0026】
図7に示すように、デバイ温度比(T1/T2比)が5以上の第1材料と第2材料との積層膜(総膜厚:10nm)11によれば、膜厚が30nmの炭素バルク層の総熱抵抗(Rtotal)である2×10-8km/Wより高い総熱抵抗(Rtotal)を得ることができる。積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)は、第1材料と第2材料とのデバイ温度比(T1/T2比)が大きくなるほど増加し、積層膜11を用いた第1電極2及び第2電極3によるセレクタ層4の熱閉じ込め効果を強くすることができる。従って、そのような電極2、3を用いることによって、セレクタ装置1の特性を向上させることが可能となる。
【0027】
このようなデバイ温度比(T1/T2比)による第1材料と第2材料との積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)の向上効果は、図8及び図9に示すように、積層膜11の総膜厚が20nmや積層膜11の総膜厚が30nmの場合にも同様に得ることができる。このような総熱抵抗(Rtotal)の向上効果を得る上で、第1層9と第2層10との積層膜11の総膜厚は10nm以上30nm以下であることが好ましい。積層膜11の総膜厚が10nm未満であると、十分な総熱抵抗(Rtotal)を得ることができない。積層膜11の総膜厚が30nmを超えると、セレクタ装置1の電極2、3が厚くなりすぎて、セレクタ装置1の要求特性を満たさなくなる。また、積層膜11を構成する第1層9及び第2層10のそれぞれの膜厚は、0.5nm以上であることが好ましい。第1層9又は第2層10の膜厚が0.5nm未満であると、各層9、10の機能やそれらの界面での機能を十分に得られないおそれがある。
【0028】
第1材料には、ホウ素(B)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、及びバナジウム(V)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む窒化物、ケイ素(Si)、タングステン(W)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む炭化物、チタン(Ti)及びランタン(La)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むホウ化物、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)、及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むフッ化物、アルミニウム(Al)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、カルシウム(Ca)、鉄(Fe)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、及びルテニウム(Ru)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む酸化物等を用いることができる。第1材料は、ベリリウム(Be)、ケイ素(Si)、ロジウム(Rh)、スカンジウム(Sc)、クロム(Cr)、硫黄(S)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、タングステン(W)、錫(Sn)、ジルコニウム(Zr)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、白金(Pt)、カルシウム(Ca)、カドミウム(Cd)、及び銀(Ag)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよく、例えばそのような金属材料が用いられる。第2材料は、コバルト(Co)、白金(Pt)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、タングステン(W)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、錫(Sn)、ストロンチウム(Sr)、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、カルシウム(Ca)、銀(Ag)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)、硫黄(S)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、金(Au)、ツリウム(Tm)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)、臭素(Br)、セリウム(Ce)、インジウム(In)、マンガン(Mn)、ビスマス(Bi)、ルテチウム(Lu)、水銀(Hg)、トリウム(Th)、カリウム(K)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ルビジウム(Rb)、及びセシウム(Cs)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでいてもよく、例えばそのような金属材料や化合物材料が用いられる。第1材料及び第2材料の組合せは、各材料のデバイ温度に基づいて、上記した条件を満足するように選択される。
【0029】
次に、積層膜11における第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nについて、図10ないし図13を参照して述べる。図10に、第1のデバイ温度(T1)を有する第1材料(材料1)と第2のデバイ温度(T2)を有する第2材料(材料2)との組合せと、各組合せにおけるデバイ温度比(T1/T2比)を示す。図6には、参考材料としてデバイ温度比(T1/T2比)が1である炭素バルクを示す。
【0030】
図11図12、及び図13に、図10に示す第1材料(材料1)層及び第2材料(材料2)層の繰り返し積層回数nと総熱抵抗(Rtotal)の値との関係を示す。図11は積層膜の総膜厚を10nmとした場合の総熱抵抗(Rtotal)の値を示している。図12は積層膜の総膜厚を20nmとした場合の総熱抵抗(Rtotal)の値を示している。図13は積層膜の総膜厚を30nmとした場合の総熱抵抗(Rtotal)の値を示している。図11図12、及び図13に示すように、第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nが大きくなるほど、総熱抵抗(Rtotal)の値が増加することが分かる。図11図12、及び図13には、膜厚が30nm炭素バルク層の総熱抵抗(Rtotal)である2×10-8km/Wを破線で示している。
【0031】
図11に示すように、第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nが4以上の第1材料と第2材料との積層膜(総膜厚:10nm)11によれば、膜厚が30nmの炭素バルク層の総熱抵抗(Rtotal)である2×10-8km/Wより高い総熱抵抗(Rtotal)を得ることができる。積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)は、第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nが大きくなるほど増加する。繰り返し積層回数nに基づく総熱抵抗(Rtotal)の向上効果は、デバイ温度比(T1/T2比)が5未満であっても、繰り返し積層回数nを4以上とすることより得ることができる。そして、繰り返し積層回数nに基づいて総熱抵抗(Rtotal)を増加させた積層膜11を第1電極2及び第2電極3に用いることによって、セレクタ層4の熱閉じ込め効果を強めてセレクタ装置1の特性を向上させることが可能となる。
【0032】
第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nに基づく積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)の向上効果は、図12及び図13に示すように、積層膜11の総膜厚が20nmや積層膜11の総膜厚が30nmの場合にも同様に得ることができる。総膜厚が20nmや積層膜11の総膜厚が30nmの場合にも、デバイ温度比(T1/T2比)が5未満であっても、繰り返し積層回数nが4以上であれば積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)の向上効果を得ることができる。総熱抵抗(Rtotal)の向上効果を得る上で、第1層9と第2層10との積層膜11の総膜厚は10nm以上30nm以下であることが好ましい。積層膜11の総膜厚が10nm未満であると、十分な総熱抵抗(Rtotal)を得ることができない。積層膜11の総膜厚が30nmを超えると、セレクタ装置1の電極2、3が厚くなりすぎて、セレクタ装置1の要求特性を満たさなくなる。また、積層膜11を構成する第1層9及び第2層10のそれぞれの膜厚は、0.5nm以上であることが好ましい。第1層9又は第2層10の膜厚が0.5nm未満であると、各層9、10の機能やそれらの界面での機能を十分に得られないおそれがある。
【0033】
上述したように、第1層9及び第2層10のデバイ温度比(T1/T2比)が5以上(第1条件)及び第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nが4以上(第2条件)の少なくとも一方を満足する積層膜11を、第1電極2及び第2電極3の少なくとも一方に適用することによって、第1電極2及び第2電極3の総熱抵抗(Rtotal)を高めることができる。そして、第1電極2及び第2電極3の総熱抵抗(Rtotal)に基づいてセレクタ層4の熱閉じ込め効果を強くすることによって、セレクタ装置1の閾値電圧(Vth)、閾値電流(Ith)、ON状態となった際の電圧(Vhold)等に基づく特性を向上させることが可能になる。セレクタ層4の熱閉じ込め効果を高める上で、積層膜11の第1条件及び第2条件を共に満足させることが好ましい。第1条件及び第2条件の少なくとも一方を満足する積層膜11、さらに第1条件及び第2条件を共に満足する積層膜11は、第1電極2及び第2電極3の双方に適用することが好ましい。
【0034】
積層膜11の第1層9に適用する第1材料及び第2層10に適用する第2材料は、第1条件を満足させる場合には第1層9及び第2層10のデバイ温度比(T1/T2比)が5以上となればよく、第2条件を満足させる場合には特に限定されるものではない。第1材料及び第2材料には、図5の表、図6の表、図10の表に示されるような材料及び材料の組合せを適用することができる。さらに、電極に求められる特性等を考慮して、第1材料は、炭素(C)、窒化チタン(TiN)、及びホウ化チタン(TiB)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。第2材料は、テルル(Te)、金(Au)、銀(Ag)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、タングステン(W)、及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。第1材料に用いられる炭素としては、ダイヤモンドライクカーボン、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、無定形炭素等が挙げられ、特に限定されるものではない。第2材料は上記した元素を単体で含むものに限らず、MnTeやSnTe等のテルル化物、ZrSe等のセレン化物のように、上記した元素を少なくとも1つ含む化合物や合金等を含んでいてもよい。
【0035】
実施形態のセレクタ装置1は、第1層9及び第2層10のデバイ温度比(T1/T2比)が5以上(第1条件)及び第1層9及び第2層10の繰り返し積層回数nが4以上(第2条件)の少なくとも一方を満足する積層膜11を適用した電極層を適用した第1電極2及び/又は第2電極3を備えている。第1電極2及び第2電極3の少なくとも一方に適用する積層膜11の総熱抵抗(Rtotal)に基づいて、セレクタ層4の熱閉じ込め効果を強めたセレクタ装置1を提供することが可能になる。従って、セレクタ装置1の特性を向上させ、さらにはそのようなセレクタ装置1を用いた抵抗変化型半導体記憶装置8の特性や信頼性等を向上させることができる。
【0036】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0037】
1…セレクタ装置、2…第1電極、3…第2電極、4…セレクタ層、5…第3電極、6…抵抗変化層、7…第4電極、8…抵抗変化型半導体記憶装置、9…第1層、10…第2層、11…積層膜。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13