(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146122
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】バッテリー支持フレーム構造
(51)【国際特許分類】
B62D 21/00 20060101AFI20220928BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20220928BHJP
【FI】
B62D21/00 B
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021046932
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隼人
【テーマコード(参考)】
3D203
3D235
【Fターム(参考)】
3D203AA01
3D203BA06
3D203DB11
3D235AA01
3D235CC14
3D235DD35
3D235FF02
(57)【要約】
【課題】バッテリー支持フレーム構造において、バッテリーの量を増加させ易くする。
【解決手段】バッテリー支持フレーム構造Sは、車両の前後方向において延在しており、車両の車幅方向において貫通する穴11が形成されている複数のサイドメンバ1と、複数のサイドメンバ1の穴11に挿入されており、車両の車幅方向における長さが複数のサイドメンバ1の間の長さよりも大きいバッテリー2と、を有する。また、サイドメンバ1は、車両の前後方向において直線状に延在している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前後方向において延在しており、前記車両の車幅方向において貫通する穴が形成されている複数のサイドメンバと、
前記複数のサイドメンバの前記穴に挿入されており、前記車幅方向における長さが前記複数のサイドメンバの間の長さよりも大きいバッテリーと、
を有するバッテリー支持フレーム構造。
【請求項2】
前記サイドメンバは、前記前後方向において直線状に延在している、
請求項1に記載のバッテリー支持フレーム構造。
【請求項3】
前記バッテリーの前記車両の高さ方向における上方において延在している第1部材と、
前記バッテリーの前記高さ方向における下方において延在している第2部材と、
をさらに有する、
請求項1又は2に記載のバッテリー支持フレーム構造。
【請求項4】
前記複数のサイドメンバとして、
前記車幅方向における左側に設けられた左サイドメンバと、
前記車幅方向における右側に設けられた右サイドメンバと、
が設けられており、
前記第1部材として、
前記左サイドメンバと前記右サイドメンバとの間に設けられている第1中央部材と、
前記車幅方向において前記左サイドメンバの左側に設けられている第1左部材と、
前記車幅方向において前記右サイドメンバの右側に設けられている第1右部材と、
が設けられており、
前記第2部材として、
前記左サイドメンバと前記右サイドメンバとの間に設けられている第2中央部材と、
前記車幅方向において前記左サイドメンバの左側に設けられている第2左部材と、
前記車幅方向において前記右サイドメンバの右側に設けられている第2右部材と、
が設けられており、
前記第1左部材の左端と前記第1右部材の右端との間の前記車幅方向における長さ、及び前記第2左部材の左端と前記第2右部材の右端との間の前記車幅方向における長さが、前記バッテリーの前記車幅方向の長さよりも大きい、
請求項3に記載のバッテリー支持フレーム構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のバッテリー支持フレーム構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、フレーム構造が設けられている。特許文献1には、第1バッテリー構造が固定された第1サイドメンバと、第2バッテリー構造が固定された第2サイドメンバとを有する車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の前後方向において延在している複数のサイドメンバを有するフレーム構造にバッテリーを設ける場合、バッテリーを車両の車幅方向において複数のサイドメンバの内側及び外側に分割して設ける場合がある。この場合、複数のサイドメンバの内側及び外側に設けるバッテリー毎に、それぞれバッテリーとサイドメンバとの間に、サイドメンバから加わる力によってバッテリーに応力が生じるのを抑制する弾性部材、及びバッテリーが変位する空間を設ける必要がある。このため、バッテリーの量を増加させづらいという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、バッテリーの量を増加させ易いバッテリー支持フレーム構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様においては、車両の前後方向において延在しており、前記車両の車幅方向において貫通する穴が形成されている複数のサイドメンバと、前記複数のサイドメンバの前記穴に挿入されており、前記車幅方向における長さが前記複数のサイドメンバの間の長さよりも大きいバッテリーと、を有するバッテリー支持フレーム構造を提供する。
【0007】
また、前記サイドメンバは、前記前後方向において直線状に延在していてもよい。また、前記バッテリーの前記車両の高さ方向における上方において延在している第1部材と、前記バッテリーの前記高さ方向における下方において延在している第2部材と、をさらに有していてもよい。
【0008】
また、前記複数のサイドメンバとして、前記車幅方向における左側に設けられた左サイドメンバと、前記車幅方向における右側に設けられた右サイドメンバと、が設けられており、前記第1部材として、前記左サイドメンバと前記右サイドメンバとの間に設けられている第1中央部材と、前記車幅方向において前記左サイドメンバの左側に設けられている第1左部材と、前記車幅方向において前記右サイドメンバの右側に設けられている第1右部材と、が設けられており、前記第2部材として、前記左サイドメンバと前記右サイドメンバとの間に設けられている第2中央部材と、前記車幅方向において前記左サイドメンバの左側に設けられている第2左部材と、前記車幅方向において前記右サイドメンバの右側に設けられている第2右部材と、が設けられており、前記第1左部材の左端と前記第1右部材の右端との間の前記車幅方向における長さ、及び前記第2左部材の左端と前記第2右部材の右端との間の前記車幅方向における長さが、前記バッテリーの前記車幅方向の長さよりも大きくてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、バッテリー支持フレーム構造において、バッテリーの量を増加させ易くすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るバッテリー支持フレーム構造の構造を示す。
【
図3】比較例としての従来のバッテリー支持フレーム構造の構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[バッテリー支持フレーム構造Sの構造]
図1は、本実施形態に係るバッテリー支持フレーム構造Sの構造を示す図である。
図2は、
図1のX-X線断面図である。
【0012】
バッテリー支持フレーム構造Sは、複数のサイドメンバ1、バッテリー2、第1部材3、第2部材4、第3部材5、第4部材6、及び複数のフレーム7を有する。サイドメンバ1は、車両の前後方向において延在している。サイドメンバ1は、車両の前後方向において直線状に延在している。サイドメンバ1は、穴11を有する。穴11は、サイドメンバ1を車両の車幅方向において貫通している。穴11には、後述するバッテリー2が挿入されている。
【0013】
バッテリー支持フレーム構造Sは、複数のサイドメンバ1として、左サイドメンバ1L、及び右サイドメンバ1Rを有する。左サイドメンバ1Lは、車両の車幅方向における左側に設けられている。左サイドメンバ1Lは、穴11Lを有する。穴11Lは、左サイドメンバ1Lを車両の車幅方向において貫通している。穴11Lには、後述するバッテリー2が挿入されている。
【0014】
右サイドメンバ1Rは、車両の車幅方向における右側に設けられている。右サイドメンバ1Rは、穴11Rを有する。穴11Rは、右サイドメンバ1Rを車両の車幅方向において貫通している。穴11Rには、後述するバッテリー2が挿入されている。
【0015】
バッテリー2は、ハイブリッド車又はEV(Electric Vehicle)車の走行用モーター駆動用の電源バッテリーとして用いられる。バッテリー2は、複数のバッテリーモジュール(不図示)、及び収容部(不図示)を有する。バッテリーモジュールは、複数のバッテリーセル(不図示)を有する。バッテリーセルは、電力を蓄電する。収容部は、複数のバッテリーモジュールを収容している。
【0016】
バッテリー2は、複数のサイドメンバ1の穴11に挿入されている。バッテリー2は、複数のサイドメンバ1の穴11に挿入された状態で、複数のサイドメンバ1に弾性部材(不図示)を介して支持されている。バッテリー2の車両の車幅方向における長さは複数のサイドメンバ1の間の長さよりも大きい。バッテリー2の車両の車幅方向における長さは、左サイドメンバ1Lの左端と右サイドメンバ1Rの右端との間の車両の車幅方向における長さよりも大きい。
【0017】
図3は、比較例としての従来のバッテリー支持フレーム構造Tの構造を示す図である。
図4は、
図3のY-Y線断面図である。
従来のバッテリー支持フレーム構造Tは、バッテリー支持フレーム構造Sと比べて、バッテリー9が挿入されている穴が形成されていない複数のサイドメンバ8と、複数のサイドメンバ8の車両の車幅方向における内側及び外側に分割して設けられている複数のバッテリー9とを有する点で異なる。
【0018】
従来のバッテリー支持フレーム構造Tは、複数のサイドメンバ8、及び複数のバッテリー9を有する。サイドメンバ8は、サイドメンバ1と同様に、車両の前後方向において延在している。サイドメンバ8は、サイドメンバ1と同様に、車両の前後方向において直線状に延在している。バッテリー支持フレーム構造Tは、複数のサイドメンバ8として、左サイドメンバ8L、及び右サイドメンバ8Rを有する。左サイドメンバ8Lは、車両の車幅方向における左側に設けられている。右サイドメンバ8Rは、車両の車幅方向における右側に設けられている。
【0019】
バッテリー9は、バッテリー2と同様に、ハイブリッド車又はEV(Electric Vehicle)車の走行用モーター駆動用の電源バッテリーとして用いられる。バッテリー9は、バッテリー2と同様の構造を有する。バッテリー支持フレーム構造Tは、複数のバッテリー9として、第1バッテリー9C、第2バッテリー9L、及び第3バッテリー9Rを有する。第1バッテリー9Cは、左サイドメンバ8Lと右サイドメンバ8Rとの間に設けられている。第1バッテリー9Cは、左サイドメンバ8L及び右サイドメンバ8Rに、それぞれ弾性部材(不図示)を介して支持されている。
【0020】
第2バッテリー9Lは、車両の車幅方向において左サイドメンバ8Lの左側に設けられている。第2バッテリー9Lは、左サイドメンバ8Lに、弾性部材(不図示)を介して支持されている。第3バッテリー9Rは、車両の車幅方向において右サイドメンバ8Rの右側に設けられている。第3バッテリー9Rは、右サイドメンバ8Rに、弾性部材(不図示)を介して支持されている。
【0021】
バッテリー支持フレーム構造Tにおいては、このようにバッテリー9が車両の車幅方向において複数のサイドメンバ8の内側及び外側に分割して設けられている。したがって、複数のサイドメンバ8の内側及び外側に設けるバッテリー9毎に、それぞれバッテリー9とサイドメンバ8との間に、サイドメンバ8から加わる力によってバッテリー9に応力が生じるのを抑制する弾性部材(不図示)、及びバッテリー9が変位する空間を設ける必要がある。その結果、バッテリー支持フレーム構造Tにおいては、バッテリー9の量を増加させづらい。
【0022】
これに対して、バッテリー支持フレーム構造Sは、前述したように、車両の車幅方向において貫通する穴11が形成されている複数のサイドメンバ1と、複数のサイドメンバ1の穴11に挿入されており、車両の車幅方向における長さが複数のサイドメンバ1の間の長さよりも大きいバッテリー2と、を有する。したがって、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、バッテリー2は車両の車幅方向において複数のサイドメンバ1の内側及び外側に分割して設けられていない。
【0023】
その結果、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、バッテリー2と複数のサイドメンバ1との間の弾性部材が設けられている空間、及びバッテリー2が変位する空間を小さくすることができる。よって、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、バッテリー2の量を増加させ易くすることができる。
【0024】
[第1部材3及び第2部材4の構造]
第1部材3は、バッテリー2の車両の高さ方向における上方において延在している。第1部材3は、車両の高さ方向と直交する水平方向において延在している。第2部材4は、バッテリー2の車両の高さ方向における下方において延在している。第2部材4は、車両の高さ方向と直交する水平方向において延在している。第1部材3及び第2部材4は板形状であるが、これに限定されない。第1部材3及び第2部材4は、例えば棒状であってもよい。バッテリー支持フレーム構造Sは、このように第1部材3及び第2部材4を有することで、車両の外側からの衝突に対して、バッテリー2を保護することができる。
【0025】
バッテリー支持フレーム構造Sは、第1部材3として、第1中央部材3C、第1左部材3L、及び第1右部材3Rを有する。第1中央部材3Cは、左サイドメンバ1Lと右サイドメンバ1Rとの間に設けられている。第1中央部材3Cの左端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第1中央部材3Cの右端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。第1左部材3Lは、車両の車幅方向において左サイドメンバ1Lの左側に設けられている。第1左部材3Lの右端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第1右部材3Rは、車両の車幅方向において右サイドメンバ1Rの右側に設けられている。第1右部材3Rの左端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。
【0026】
また、バッテリー支持フレーム構造Sは、第2部材4として、第2中央部材4C、第2左部材4L、及び第2右部材4Rを有する。第2中央部材4Cは、左サイドメンバ1Lと右サイドメンバ1Rとの間に設けられている。第2中央部材4Cの左端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第2中央部材4Cの右端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。第2左部材4Lは、車両の車幅方向において左サイドメンバ1Lの左側に設けられている。第2左部材4Lの右端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第2右部材4Rは、車両の車幅方向において右サイドメンバ1Rの右側に設けられている。第2右部材4Rの左端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。
【0027】
第1左部材3Lの左端と第1右部材3Rの右端との間の車両の車幅方向における長さ、及び第2左部材4Lの左端と第2右部材4Rの右端との間の車両の車幅方向における長さは、バッテリー2の車両の車幅方向の長さよりも大きい。
【0028】
バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、このように第1部材3及び第2部材4が設けられていることで、車両の車幅方向における外側からの衝突による荷重を第1部材3及び第2部材4を介して複数のサイドメンバ1で支えることができる。したがって、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、車両の車幅方向における外側からの衝突に対して、バッテリー2を保護することができる。
【0029】
第3部材5は、バッテリー2の車両の前後方向における前方において延在している。第3部材5は、車両の車幅方向において延在している。第3部材5は板形状であるが、これに限定されない。第3部材5は、例えば棒状であってもよい。バッテリー支持フレーム構造Sは、第3部材5として、第3中央部材5C、第3左部材5L、及び第3右部材5Rを有する。
【0030】
第3中央部材5Cは、左サイドメンバ1Lと右サイドメンバ1Rとの間に設けられている。第3中央部材5Cの左端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第3中央部材5Cの右端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。第3左部材5Lは、車両の車幅方向において左サイドメンバ1Lの左側に設けられている。第3左部材5Lの右端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第3右部材5Rは、車両の車幅方向において右サイドメンバ1Rの右側に設けられている。第3右部材5Rの左端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。第3左部材5Lの左端と第3右部材5Rの右端との間の車両の車幅方向における長さは、バッテリー2の車両の車幅方向の長さよりも大きい。
【0031】
第4部材6は、バッテリー2の車両の前後方向における後方において延在している。第4部材6は、車両の車幅方向において延在している。第4部材6は板形状であるが、これに限定されない。第4部材6は、例えば棒状であってもよい。バッテリー支持フレーム構造Sは、第4部材6として、第4中央部材6C、第4左部材6L、及び第4右部材6Rを有する。
【0032】
第4中央部材6Cは、左サイドメンバ1Lと右サイドメンバ1Rとの間に設けられている。第4中央部材6Cの左端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第4中央部材6Cの右端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。第4左部材6Lは、車両の車幅方向において左サイドメンバ1Lの左側に設けられている。第4左部材6Lの右端は、左サイドメンバ1Lに固定されている。第4右部材6Rは、車両の車幅方向において右サイドメンバ1Rの右側に設けられている。第4右部材6Rの左端は、右サイドメンバ1Rに固定されている。第4左部材6Lの左端と第4右部材6Rの右端との間の車両の車幅方向における長さは、バッテリー2の車両の車幅方向の長さよりも大きい。
【0033】
フレーム7は、車両の前後方向において延在している。バッテリー支持フレーム構造Sは、複数のフレーム7として、左フレーム7L、及び右フレーム7Rを有する。左フレーム7Lは、車両の車幅方向における左側に設けられている。左フレーム7Lは、第1左部材3Lの左端、第2左部材4Lの左端、第3左部材5Lの左端、及び第4左部材6Lの左端に固定されている。右フレーム7Rは、車両の車幅方向における右側に設けられている。右フレーム7Rは、第1右部材3Rの右端、第2右部材4Rの右端、第3右部材5Rの右端、及び第4右部材6Rの右端に固定されている。
【0034】
左フレーム7Lの車両の車幅方向における外側の面、及び右フレーム7Rの車両の車幅方向における外側の面には、それぞれ衝撃吸収部材(不図示)が設けられている。衝撃吸収部材は、外部の物体との衝突時に変形することで衝突エネルギーを吸収する。フレーム7は、外部の物体との衝突時に衝撃吸収部材を変形させるための反力を発生させる。
【0035】
[本実施形態に係るバッテリー支持フレーム構造Sによる効果]
本実施形態に係るバッテリー支持フレーム構造Sは、車両の前後方向において延在しており、車両の車幅方向において貫通する穴11が形成されている複数のサイドメンバ1と、複数のサイドメンバ1の穴11に挿入されており、車両の車幅方向における長さが複数のサイドメンバ1の間の長さよりも大きいバッテリー2と、を有する。
【0036】
本実施形態に係るバッテリー支持フレーム構造Sは、このように車両の車幅方向において貫通する穴11が形成されている複数のサイドメンバ1と、複数のサイドメンバ1の穴11に挿入されており、車両の車幅方向における長さが複数のサイドメンバ1の間の長さよりも大きいバッテリー2と、を有する。したがって、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、バッテリー2は車両の車幅方向において複数のサイドメンバ1の内側及び外側に分割して設けられていない。
【0037】
その結果、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、バッテリー2と複数のサイドメンバ1との間の、サイドメンバ1から加わる力によってバッテリー2に応力が生じるのを抑制する弾性部材が設けられている空間、及びバッテリー2が変位する空間を小さくすることができる。よって、バッテリー支持フレーム構造Sにおいては、バッテリー2の量を増加させ易くすることができる。
【0038】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0039】
S・・・バッテリー支持フレーム構造
1、1L、1R・・・サイドメンバ
11、11L、11R・・・穴
2・・・バッテリー
3、3C、3L、3R・・・第1部材
4、4C、4L、4R・・・第2部材
5、5C、5L、5R・・・第3部材
6、6C、6L、6R・・・第4部材
7、7L、7R・・・フレーム
T・・・従来のバッテリー支持フレーム構造
8、8L、8R・・・サイドメンバ
9、9C、9L、9R・・・バッテリー