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特開2022-146208セキュリティラベルセット、封印確認方法、および封印確認システム
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  • 特開-セキュリティラベルセット、封印確認方法、および封印確認システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146208
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】セキュリティラベルセット、封印確認方法、および封印確認システム
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/00 20060101AFI20220928BHJP
   G06F 21/64 20130101ALI20220928BHJP
   G09F 3/03 20060101ALI20220928BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
G09F3/00 S
G06F21/64
G09F3/03 E
G09F3/02 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047050
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】591186888
【氏名又は名称】株式会社トッパンインフォメディア
(71)【出願人】
【識別番号】000110217
【氏名又は名称】トッパン・フォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚憲
(72)【発明者】
【氏名】飯島 恵
(57)【要約】
【課題】被着物を汚さずに、効果的に点検後の封印解除を検知できるセキュリティラベルセットを提供する。
【解決手段】被着体への貼り付け後に剥離すると、被着体に粘着物を残留させずに所定の表示を出現させる複数のセキュリティラベルを有するセキュリティラベルセットにおいて、各々のセキュリティラベル20は、文字または記号を含んで構成される主印字部21と、微細な文字または記号で構成され、照合用情報を含むマイクロ印字部22とを有する。主印字部と照合用情報との組み合わせは、すべてのセキュリティラベルにおいて異なっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体への貼り付け後に剥離すると、前記被着体に粘着物を残留させずに所定の表示を出現させる複数のセキュリティラベルを有するセキュリティラベルセットであって、
各々の前記セキュリティラベルは、
文字または記号を含んで構成される主印字部と、
微細な文字または記号で構成され、照合用情報を含むマイクロ印字部と、を有し、
前記主印字部と前記照合用情報との組み合わせが、すべての前記セキュリティラベルにおいて異なっている、
セキュリティラベルセット。
【請求項2】
前記照合用情報は、前記マイクロ印字部と前記主印字部との位置関係を含み、
複数のセキュリティラベル間における前記位置関係の差異量が1mm未満である、
請求項1に記載のセキュリティラベルセット。
【請求項3】
各々の前記セキュリティラベルは、金属光沢を有する箔加飾部を有する、
請求項1に記載のセキュリティラベルセット。
【請求項4】
対象ラベルが請求項1に記載のセキュリティラベルセットを構成する複数のセキュリティラベルの一つであるか否かを判定する封印確認方法であって、
前記対象ラベルにおける主印字部およびマイクロ印字部の画像データを取得し、
前記画像データから取得された主印字部の内容と照合用情報との組と同一内容の組が判定用情報に存在する場合に、前記対象ラベルが前記セキュリティラベルセットを構成する複数の複数のセキュリティラベルの一つであると判定する、
封印確認方法。
【請求項5】
請求項4に記載の封印確認方法を実行する封印確認システムであって、
前記判定用情報が格納される記憶部と、
前記画像データを受信し、前記セキュリティラベルセットを構成する複数のセキュリティラベルの一つであるか否かを判定する演算部と、
を有する、
封印確認システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のセキュリティラベルで構成されるセキュリティラベルセットに関する。このセキュリティラベルセットを用いた封印確認方法および封印確認システムにも言及する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ大会やシンポジウムの開催時に、開催の妨害を目的としたテロ行為などが発生するリスクが存在する。これを防ぐために主催者は様々な手段を講じているが、リスクを完全に排除することは容易ではない。
【0003】
特に、大規模なスポーツイベント等では、世界の要人たちが車両等に乗ってスポーツ会場間を移動することがあり、その場合は、当然に使用される車両等の内部に危険物等が仕掛けられていないかが点検される。このとき、点検そのものに加えて、点検後の車両等が何者かに不正にアクセスされて内部に危険物等が仕掛けられるリスクを排除することも必要である。
【0004】
テロ行為等の態様は複雑・巧妙化しており、行為を行う者がテロ行為等を防ぐ側の組織に潜入しているような事例も報告されている。この場合、車両等は鍵等により正規の手順でアクセスされるため、不正開錠を検知する警報装置等では防止できない。
【0005】
点検後の物品に適用することで、点検後のアクセスを検知可能にするラベルが知られている。
特許文献1に記載のラベルは、対象物に貼り付けた後に剥がすと、粘着層の一部が被着体側に残留し、「VOID」等の文字を表示することにより、剥がされたことを容易に認識できる。
特許文献2に記載のラベルは、対象物に貼り付けた後に剥がすと、粘着層に「VOID」等の文字が浮かび上がることにより、剥がされたことを容易に認識できる。
したがって、点検後に、これらのラベルをドア等のアクセス箇所に貼り付けて車両等を封印することにより、その後このラベルがはがされたこと(すなわち、内部にアクセスされた可能性があること)を、アクセスの正規、不正に関係なく容易に検知できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007-206447号公報
【特許文献2】特開2005-227445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のラベルでは、粘着層の一部が被着体側に残留して取れにくくなることがあり、被着体を汚してしまう可能性があるため、適用対象が制限される。
【0008】
特許文献2に記載のラベルは、被着体を汚すことはない。しかし、その一方で、上述したように行為を行う者がテロ行為等を防ぐ側の組織に潜入している場合、ラベルを用いた運用を予め知ることで対策を打てるという問題がある。すなわち、封印ラベルを偽造しておき、点検後に車両等の内部にアクセスした後偽造ラベルで車両等を封印し、アクセス時に剥がした封印ラベルを持ち去ってしまうと、点検後にラベルがはがされたことは容易に検知できない。
【0009】
上記事情を踏まえ、本発明は、被着物を汚さずに、効果的に点検後の封印解除を検知できるセキュリティラベルセットおよび封印確認システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の態様は、被着体への貼り付け後に剥離すると、被着体に粘着物を残留させずに所定の表示を出現させる複数のセキュリティラベルを有するセキュリティラベルセットである。
各々のセキュリティラベルは、文字または記号を含んで構成される主印字部と、微細な文字または記号で構成され、照合用情報を含むマイクロ印字部とを有している。主印字部と照合用情報との組み合わせは、すべてのセキュリティラベルにおいて異なっている。
【0011】
本発明の第二の態様は、対象ラベルが第一の態様に係るセキュリティラベルセットを構成する複数のセキュリティラベルの一つであるか否かを判定する封印確認方法である。
この方法では、対象ラベルにおける主印字部およびマイクロ印字部の画像データを取得し、画像データから取得された主印字部の内容と照合用情報との組と同一内容の組が判定用情報に存在する場合に、対象ラベルがセキュリティラベルセットを構成する複数のセキュリティラベルの一つであると判定する。
【0012】
本発明の第三の態様は、第二の態様に係る封印確認方法を実行する封印確認システムである。
この判定システムは、判定用情報が格納される記憶部と、画像データを受信し、セキュリティラベルセットを構成する複数のセキュリティラベルの一つであるか否かを判定する演算部とを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、被着物を汚さずに、効果的に点検後の封印解除を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るセキュリティラベルセットを構成するラベルシートを示す模式図である。
図2】被着体に貼り付けた後剥離したセキュリティラベルを示す図である。
図3】ラベルシートの製造に用いるベースデータの一例を示す図である。
図4】同セキュリティラベルの使用例を示す図である。
図5】同セキュリティラベルに係る封印確認システムの全体構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るセキュリティラベルセットを構成するラベルシートを示す模式図である。ラベルシート1は、シート状のセパレータ10と、セパレータ10の剥離面に仮付けされた複数のセキュリティラベル20とを有する。
【0016】
各セキュリティラベル20は、印刷が施された基材と、基材の一方の面に設けられた粘着層とを有する。セキュリティラベル20は、セパレータ10から剥離して被着体に貼り付けた後に剥がすと、被着体に粘着物等を残留させることなく、図2に示すように「VOID」の文字が視認可能に出現する構成となっている。このような構成はいくつか知られており、例えば、上述した特許文献2にも記載されている。セキュリティラベル20の剥離時に文字を出現させる具体的な構成には特に制限はなく、特許文献2に記載のもの以外も含めた公知の各種構造を適宜選択して採用できる。また、表示される文字も、「VOID」に限られず、「開封済」など適宜設定できる。
【0017】
基材に施された印刷は、主印字部21と、マイクロ印字部22とを有する。
主印字部21は、個々のセキュリティラベルを特定するための情報を含み、例えば図1に示すように、アルファベットと数字とからなる文字列である。主印字部21の内容は、原則としてすべてのセキュリティラベル20において異なっている。
【0018】
マイクロ印字部22は、肉眼では視認困難な(例えば一辺300μmの正方形内に収まる程度の)寸法の微細な文字や記号等(以下、「文字等」と称することがある。)の組み合わせで構成されている。マイクロ印字部22における個々の文字等は肉眼では視認困難であるため、一見するとマイクロ印字部22は、すべてのセキュリティラベル20で同一であるように見えるが、マイクロ印字部22の内容は、すべてのセキュリティラベル20において異なっている。
これにより、各マイクロ印字部22における文字等の組み合わせの全体または一部は、各セキュリティラベル20固有の照合用情報を構成する。
【0019】
マイクロ印字部22は、全体として異なっていればよい。例えば、2つのセキュリティラベル20のマイクロ印字部22において、少なくとも1つの文字等が異なっていれば、残部が同一であっても、マイクロ印字部22全体としては異なっていることになるため、問題ない。
本実施形態のマイクロ印字部22は、主印字部21の上下にそれぞれ1列ずつ設けられているが、これは一例であり、1列であっても3列以上であってもよい。さらに、設ける位置も適宜設定できる。
【0020】
セキュリティラベル20の左端部には、金属光沢を有する箔加飾部40が設けられている。箔加飾部40は、光沢を放つことにより目立つため、セキュリティラベル20が貼り付けられた被着物に特殊な処置が施されていることを周囲に印象付けることができ、犯罪行為等の抑止効果を発揮する。また正規に封印を解く際にセキュリティラベル20が見つけやすくなるという点でも好適である。
【0021】
各セキュリティラベル20の右側には、サブラベル30が配置されている。サブラベル30には、対応するセキュリティラベル20の主印字部21の内容と、マイクロ印字部22の内容がコード化された二次元コードとが印刷されている。セキュリティラベル20とサブラベル30とは、切り離されており、セキュリティラベル20をセパレータ10から剥がすと、サブラベル30は追従せずにセパレータ10上に残る。
【0022】
ラベルシート1の製造方法の一例について説明する。
まず、印刷データの元となるベースデータを準備し、コンピュータ等の機械に格納する。ベースデータは、主印字部21の内容とマイクロ印字部22の内容とからなる単位データが、作製するセキュリティラベル20の数以上の組集まって構成される。図3に、図1に示すラベルシート1に対応したベースデータの一例を示す。
主印字部21の内容は、所望の規則に従った連番であることが一般的であるが、これには限られない。マイクロ印字部22の内容は、一例として主印字部21の内容の繰り返しでもよいが、機械に自動生成させたランダムなものであると、後述する偽造耐性を向上できる。
【0023】
次に、上述した、剥離時に文字が浮かび上がる無地の原紙を準備する。印刷機にベースデータを入力し、入力したベースデータに基づいて、原紙上に主印字部21およびマイクロ印字部22を順次印刷する。さらに、サブラベル30内の印刷も行う。サブラベル内の二次元コードは、予め機械に生成させてベースデータに加えておいてもよいし、印刷時に生成させてオンデマンドで印字してもよい。
さらに、箔加飾部40を設け、抜き加工等により各セキュリティラベル20を切り離すと、ラベルシート1が完成する。ラベルシート1は、セキュリティラベルセットに含まれるセキュリティラベルの数に応じて複数作製される。箔加飾部40の形成および抜き加工等は、印刷の前後いずれで行われてもよい。
【0024】
ラベルシート1に係るセキュリティラベルセットを用いた封印管理方法について説明する。
例えば、車内に危険物が仕掛けられていないことを点検により確認した後に、ラベルシート1から所望のセキュリティラベル20を剥がし、図4に示すように、車両Vhに貼り付ける。これにより、車両Vhは、実際に使用するときまで封印される。図4では、車両Vhのドアに加えて給油口も封印した例を示している。
図4のように封印された車両Vhの車内や燃料タンクの内部にアクセスするためには、必ずセキュリティラベル20を車両Vhから剥がさなければならず、剥がしたセキュリティラベル20には「VOID」の文字が出現するため、不正アクセスがあったことまたはその可能性を簡便に検知できる。
【0025】
車両Vhを使用する目的等により、封印を解除する場合は、システムを用いて、車両Vhを封印しているセキュリティラベルが偽造品でないかを確認する。以下、確認に使用するシステムについて説明する。
【0026】
図5は、本実施形態に係る封印確認システムの全体構成の一例を示す図である。
このシステムは、本実施形態に係る封印確認方法を実行するものであり、ネットワーク200に接続された判定サーバー201を有する。判定サーバー201は、ラベルシート1に係るベースデータを保存する記憶部202と、真贋判定の対象となるセキュリティラベル(以下、「対象ラベル」と称することがある。)に係る画像データと記憶部202とを用いて真贋判定を行う演算部203とを有する。ベースデータは、セキュリティラベルセットの製造者が所有する製造者端末210からネットワーク200を経由して判定サーバー201に送られ、記憶部202に記憶される。
演算部203を有する判定サーバー201としては、コンピュータ等の公知の演算装置を、記憶部202としては、各種の情報記憶媒体を、それぞれ使用できる。記憶部202は、判定サーバー201の内部にあってもよいし、外部にあってもよい。
【0027】
警備担当者等のユーザは、対象ラベルとして、車両Vhに貼り付けられているセキュリティラベルを撮影して画像を取得する。ユーザは、取得した画像をパソコンやスマートフォン等のユーザ端末211からネットワーク200を経由して判定サーバー201に送信する。
【0028】
セキュリティラベルの画像を受信した判定サーバー201において、演算部203は、受信した画像データから主印字部21およびマイクロ印字部22を読み取る。ここで、画像データの解像度が不足している等により各印字部を読み取れない等の場合は、ユーザ端末に「この画像では判定できません」等のメッセージを送信してもよい。
【0029】
演算部203は、記憶部202に記憶された判定用情報としてのベースデータの中に、読み取った主印字部21およびマイクロ印字部22の内容と同一のものがあるか検索する。同一内容の組がベースデータに含まれていた場合、演算部203は、送信元のユーザ端末211に、「対象のセキュリティラベルは正規品である」旨、さらに必要に応じて「このセキュリティラベルが貼り付けられた被着体は安全に封印されている」旨を示す情報を送信する。同一内容の組がベースデータに含まれていない場合、判定サーバー201は、送信元のユーザ端末211に、「対象のセキュリティラベルは正規品でない」旨、さらに必要に応じて「このセキュリティラベルが貼り付けられた被着体の封印が不正に破られた可能性がある」旨を示す情報を送信する。
ユーザは、判定サーバー201から受信した情報に基づき、封印に使用されているセキュリティラベルが正規品であるか否かを簡便かつ迅速に知ることができ、封印が不正に破られた可能性がある場合も、必要な対策を適切に取ることができる。
【0030】
テロ行為等を行おうとする者がテロ行為等を防ぐ側の組織に潜入している場合、セキュリティラベルセットを用いた運用や、剥がしたセキュリティラベルに文字が出現することについて事前に知ることがありうる。この場合、対策としてラベルシートを偽造することが考えられる。
しかし、マイクロ印字部22の印字内容は、肉眼では視認困難であるためそもそも文字等であると認識されにくい。仮に単なる模様と認識された場合、偽造ラベルにおいてはマイクロ印字部22の内容が複製されないため、封印確認システムでの照合自体が不可能になり、容易に偽造を特定できる。また、仮にマイクロ印字部22に何らかの内容が印字されていることに気付いたとしても、肉眼では視認困難であるため、正確に再現できなかったり、すべての偽造ラベルでマイクロ印字部22の内容を同一にしてしまったりしやすい。このような場合も、封印確認システムで容易に不正行為があったことを特定できる。
【0031】
本実施形態に係る封印確認システムは、判定サーバー201を備えるものに限られない。上述の封印確認方法を実行するプログラムをユーザ端末211に実装させることにより、ユーザ端末を演算部203として機能させてもよい。この場合、記憶部202がユーザ端末211にダウンロードされることによりユーザ端末211内に構築されて随時更新されてもよい。
また、記憶部202が判定サーバー201とネットワーク200を介して接続され、ネットワーク200経由で逐次照会されてもよい。
【0032】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。以下にいくつか変更を例示するが、これらはすべてではなく、それ以外の変更も可能である。これらの変更が2以上適宜組み合わされてもよい。
【0033】
・マイクロ印字部が保有する照合用情報は、文字等の組み合わせには限られない。例えば、マイクロ印字部の長さ等の外観に係る内容や、主印字部との距離等の位置関係に係る内容等を照合用情報とすることができる。これらの内容を複数のセキュリティラベル間において差異量を1mm未満(すなわちμm単位)にすることにより、偽造を企てる者には気づかれにくい照合用情報とできる。
これらの内容と文字等の組み合わせとが組み合わされて照合用情報が構成されてもよい。
【0034】
・本発明に係る確認判定システムにおいては、記憶部に予め照合用情報が格納されていなくてもよい。例えば、ユーザが判定対象のセキュリティラベルの画像に加えて、サブラベルの二次元コードの画像を送信し、二次元コードの示す内容が記憶部に格納されてもよい。
この場合は、ラベルシート1のセパレータ10にミシン目を入れる等により、購入後にサブラベル30を切り離せるようにしてもよい。このようにすると、サブラベルを切り離して別の場所に施錠保管し、セキュリティラベルのみを封印作業を行う警備員等に渡す等により、テロ行為等を行おうとする者がテロ行為等を防ぐ側の組織に潜入している場合も、サブラベルの存在を知られにくくすることができる。この場合、サブラベルを用いて対象ラベルの真贋を判定することになるが、サブラベルの存在が知られにくいためどのようにセキュリティラベルの真贋を判定しているのかも知られにくい。よってセキュリティラベルを偽造しようとする者はどの部分を正確に複製すれば良いか判断できず、結果として偽造が抑止される。
【0035】
・サブラベルの二次元コードには、マイクロ印字部22が保有する照合用情報と異なる第二の照合用情報を保有させてもよい。これにより、判定対象のセキュリティラベルの画像に加えて、サブラベルの二次元コードの画像を送信することで、主印字部の印字内容、マイクロ印字部の照合用情報、およびサブラベルの照合用情報の3つを組み合わせて対象のセキュリティラベルが正規品であるか否かを判定でき、さらにセキュリティを高められる。この場合も、サブラベルを切り離して別の場所に施錠保管等すると、サブラベルの偽造およびすり替えが著しく困難となり、好ましい。
【0036】
本発明に係るセキュリティラベルセットや封印確認方法の適用対象は、上述した車両等には限られない。例えば、封筒や箱等の各種荷物の封緘にセキュリティラベルを用いることにより、配送過程等において受取前の荷物が不正に開封されることを抑制し、不正に開封された場合も好適に検知することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 ラベルシート
20 セキュリティラベル
21 主印字部
22 マイクロ印字部
40 箔加飾部
202 記憶部
203 演算部
図1
図2
図3
図4
図5