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特開2022-146319カルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物および該化合物を用いたエポキシ樹脂組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146319
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】カルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物および該化合物を用いたエポキシ樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
   C07D 251/34 20060101AFI20220928BHJP
   C08L 63/00 20060101ALI20220928BHJP
   C08G 59/40 20060101ALI20220928BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20220928BHJP
【FI】
C07D251/34 E
C08L63/00 C
C08G59/40
C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047216
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000180302
【氏名又は名称】四国化成工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】坂本 幸宏
(72)【発明者】
【氏名】中村 久展
【テーマコード(参考)】
4H039
4J002
4J036
【Fターム(参考)】
4H039CA22
4H039CD10
4H039CD20
4J002CD021
4J002CD041
4J002CD051
4J002CD061
4J002EU196
4J002FD146
4J002FD150
4J002GH01
4J002GJ01
4J002GQ00
4J036AA01
4J036AD04
4J036AD08
4J036DC45
4J036HA12
4J036JA01
4J036JA06
4J036JA08
4J036KA01
(57)【要約】
【課題】 この発明は、1,3,5-トリス(2-カルボキシエチル)イソシアヌレートの優れた硬化物特性を維持し、1,3,5-トリス(2-カルボキシエチル)イソシアヌレートの物性に由来する高融点やエポキシ樹脂への溶解性の低さといった問題点、即ちエポキシ樹脂の硬化に200℃以上の高温を必要とすること、並びに150℃程度の比較的低い温度で硬化させるために極性の高い高沸点有機溶剤を配合する必要があるといった問題点を解決することを目的とする。
【解決手段】 化学式(1)で示されるカルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物を提供する。
【化1】
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式(1)で示されるカルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物。
【化1】
【請求項2】
分子内にエポキシ基を有するエポキシ樹脂に、請求項1に記載のカルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物を配合したことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エポキシ樹脂およびエポキシ系塗料用の硬化剤として有用なカルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物および該化合物を配合したエポキシ樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂組成物は、種々のエポキシ樹脂(硬化前のエポキシ化合物を指す)と硬化剤を組み合わせることにより、優れた電気特性、機械特性、熱特性を有する硬化物を容易に得ることができるため、多くの分野で採用されている。また、通常、エポキシ樹脂組成物は、分子内にエポキシ基を有するエポキシ樹脂と硬化剤および必要に応じて硬化を促進する目的で硬化促進剤が用いられている。
【0003】
従来から知られているエポキシ樹脂用の硬化剤としては、酸無水物、フェノール化合物等の酸性化合物や、アミン、尿素、イミダゾール類等の塩基性化合物が、硬化物の求められる特性に応じて使い分けされている。
【0004】
カルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物としては、1,3,5-トリス(2-カルボキシエチル)イソシアヌレート(以下、CIC酸と記す)が知られており、例えば、特許文献1~5には、CIC酸を硬化剤として配合したエポキシ樹脂組成物が提案されている。
【0005】
CIC酸をエポキシ樹脂用の硬化剤として使用した場合、透明であり且つ金属に対する密着性に優れた硬化物が得られるが、CIC酸が高融点(223~226℃)であり、またエポキシ樹脂との相溶性も低いため、均一で透明な硬化物を得るためには200℃以上の高い硬化温度を必要とする。
即ち200℃未満の硬化温度では、エポキシ樹脂に添加したCIC酸が固体状態のまま存在するため硬化反応が完結せず、得られる硬化物の諸特性が悪いのは無論であるが、未反応のCIC酸が残るため硬化物が不透明なものとなり、その外観も悪い。
【0006】
一方、150℃程度の比較的低い温度で硬化させるためには、CIC酸をエポキシ樹脂に均一に溶解させる必要があり、そのためにジメチルスルフォキシドやジメチルホルムアミド等の極性の高い高沸点有機溶剤を併用しなければならないといった問題点があった。
【0007】
このような問題点を解決するために、特許文献6にはCIC酸のフェノールエステル化合物が、特許文献7にはCIC酸とビニルエーテル化合物とを反応させて得られるイソシアヌレート化合物が、特許文献8にはCIC酸のt-ブチルエステル化合物が各々提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭59-107742号
【特許文献2】特表平8-506134号
【特許文献3】特開平11-293187号
【特許文献4】特開平11-293189号
【特許文献5】特表2001-502003号
【特許文献6】特許第3781397号
【特許文献7】特許第4281150号
【特許文献8】特許第4181797号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、CIC酸の優れた硬化物特性を維持し、CIC酸の物性に由来する高融点やエポキシ樹脂への溶解性の低さといった問題点、即ちエポキシ樹脂の硬化に200℃以上の高温を必要とすること、並びに150℃程度の比較的低い温度で硬化させるために極性の高い高沸点有機溶剤を配合する必要があるといった問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、この課題を解決するために数多くの試験を重ねた結果、化学式(1)で表される1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートが、前記の問題点を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
【化1】
【0011】
本発明は、エポキシ樹脂およびエポキシ系塗料用の硬化剤として有用な前記化学式(1)で表されるカルボキシル基を有するイソシアヌレート化合物および該化合物を配合したエポキシ樹脂組成物に関するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートは、CIC酸と比較して低融点であり、またエポキシ樹脂への相溶性に優れている。また、本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートを硬化剤として配合したエポキシ樹脂組成物は、硬化性が良好であり、無色透明で金属への密着性に優れた硬化物を与える。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明について詳細に説明する。
化学式(1)で表される本化合物の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートは、下記のA工程およびB工程を経ることで製造できる。
【0014】
A工程:1,3-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレートを塩化アリルと反応させて、化学式(2)で表される1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレートを製造する工程。
【0015】
【化2】
【0016】
B工程:前記の1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレートと水を反応させて、本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートを製造する工程。
【0017】
A工程の反応は、1,3-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレート1モルに対して、水酸化ナトリウムを1~2モル、塩化アリルを1~3モル用い、触媒量の塩化第一銅を添加し、水溶媒中で、60℃以下の反応温度、1~2時間の反応時間で行うことができる。
【0018】
続いてB工程の反応は、A工程で得られた1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレート1モルに対して、硫酸を4~5モル、水を30~40モル用い、100~110℃の温度で40~70時間の反応時間で行うことができる。
【0019】
このようにして得られた1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートは、アセトン、イソプロピルアルコール等の低沸点溶媒に可溶な130~135℃の融点を有する白色の結晶である。
【0020】
本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートをエポキシ樹脂の硬化剤として使用する場合、分子内にエポキシ基を有するエポキシ樹脂と1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートをエポキシ基/官能基(カルボキシル基及び水酸基)の当量比で1~15の範囲で配合することができる。また必要に応じて従来公知の硬化促進剤を、エポキシ樹脂100重量部に対して0.1~10重量部の範囲で併用することができる。
【0021】
本発明で使用するエポキシ樹脂は、特に限定されるものではなく分子内にエポキシ基を有するものであれば良い。
エポキシ樹脂の代表的なものとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、3′,4′-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのような環状脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ヒダントイン型エポキシ樹脂等の含窒素環状エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロ環型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂や、ハロゲン化エポキシ樹脂などの他、炭素-炭素二重結合およびグリシジル基を有する有機化合物と、SiH基を有するケイ素化合物とのヒドロシリル化付加反応によるエポキシ変性オルガノポリシロキサン化合物(例えば、特開2004-99751号公報や特開2006-282988号公報に開示されたエポキシ変性オルガノポリシロキサン化合物)を例示することができるが、これらに限定されるものではない。これらのエポキシ樹脂は単独で使用してもよいが、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0022】
また、従来公知の硬化促進剤としては、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン化合物、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン化合物、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムジエチルホスホロジチオネート等のホスホニウム化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2-メチル-4-メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N-メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩、酢酸鉛、オクチル酸錫、ヘキサン酸コバルト等の脂肪族酸金属塩等が挙げられる。
【0023】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて希釈剤、可撓性付与剤、シラン系カップリング剤、消泡剤、レベリング剤、充填剤、顔料、染料等の各種添加剤を加えることができる。
【実施例0024】
以下本発明を、実施例、比較例によって、具体的に説明する。
なお、これらの試験における評価方法は、次に示した試験規格および条件によって行ったものである。
ゲル化時間 : JIS C-2105〔熱板法(150℃)〕
ポットライフ : JIS K-7233〔初期粘度の2倍に達する時間(25℃)〕
硬化物の外観 : 目視
耐屈曲性 : JIS K-5600〔測定温度25℃〕
碁盤目試験 : JIS K-5600〔測定温度25℃〕
鉛筆引っかき値: JIS K-5600〔測定温度25℃〕
【0025】
〔実施例1〕
<1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレートの合成>
攪拌機、温度計および冷却管を備えたフラスコに、水1200mlを仕込み、水酸化ナトリウム40.00g(1.00モル)と1,3-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレート235.30g(1.00モル)を加え室温で撹拌しながら溶解させた。この溶液に、塩化第一銅0.099g(0.001モル)、次いで塩化アリル114.80g(1.50モル)を加え、液温30℃で1時間反応させた後、さらに液温50℃で1時間反応させた。反応途中より白色結晶が析出し始め、反応液がスラリー状となった。その後冷却し析出した結晶を濾取し、水500mlで洗浄してエバポレータで乾燥することにより、1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレート254.62gを得た。原料である1,3-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレートに対する収率は92.5%であった。
得られた化合物の物性は表1の通りであった。
【0026】
【表1】
【0027】
<1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの合成>
攪拌機、温度計および冷却管を備えたフラスコに、水400ml(22.2モル)を仕込み、撹拌しながら硫酸264.40g(2.70モル)を加え、次いで、前記1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレート165.20g(0.600モル)を加えて、還流温度で60時間反応させた。この間、反応液はスラリー状から透明溶液となった後、再びスラリー状となった。
反応終了後、析出した結晶を濾過して除き、得られた濾液の硫酸をアンモニア水で中和した後、エバポレータで濃縮し、次いで、濃縮物にアセトン900mlを加え均一溶液にした。その後、不溶解物の硫酸アンモニウムを濾過して除き、濾液をエバポレータで濃縮することにより、白色粘ちょう物質164.94gを得た。この白色粘ちょう物質をアセトニトリルを用いて再結晶させることにより、1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート126.80gを得た。原料である1-アリル-3,5-ビス(2-シアノエチル)イソシアヌレートに対する収率は63.8%であった。
得られた化合物の物性は表2の通りであり、目的物であることを確認した。
【0028】
【表2】
【0029】
〔実施例2〕
エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱ケミカル株式会社製、商品名「JER828」、エポキシ当量186)と、硬化剤として実施例1で得られた1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートをエポキシ基/官能基(カルボキシル基及び水酸基)の当量比が1:1になる割合で配合し、更に硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンをエポキシ樹脂100重量部に対して1.4重量部の割合で添加した後、乳鉢で粉砕・混合し、均一に分散したエポキシ樹脂組成物を調製した。
【0030】
得られたエポキシ樹脂組成物について、150℃における硬化性(ゲル化時間)および25℃における保存安定性(ポットライフ)を評価した。また、得られたエポキシ樹脂組成物を、アルミ板および銅板に刷毛で均一に塗り、150℃のオーブンを用いて30分間加熱硬化した後、所定の寸法に切り出し、硬化した樹脂の塗膜性能(外観、耐屈曲性、密着性、硬度)を評価した。アルミ板と銅板の結果は同じ結果となり、これらの試験結果は、表3に示したとおりであった。
【0031】
〔比較例1〕
1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの代わりに、CIC酸を用いた以外は、実施例2と同様にしてエポキシ樹脂組成物を調製し、評価試験を行った。アルミ板と銅板の結果は同じ結果となり、これらの試験結果は、表3に示したとおりであった。
【0032】
〔比較例2〕
1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートの代わりに、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートを用いた以外は、実施例2と同様にしてエポキシ樹脂組成物を調製し、評価試験を行った。アルミ板と銅板の結果は同じ結果となり、これらの試験結果は、表3に示したとおりであった。
【0033】
【表3】
【0034】
これらの試験結果から、本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートを配合したエポキシ樹脂組成物(実施例2)とCIC酸を配合した比較例1は、どちらも150℃におけるゲル化時間が5分以内となり速やかな硬化が見られたが、実施例2は比較例1に比べてポットライフが長く保存安定性の改善が認められた。また実施例2は比較例2と比べて、明らかに硬化性が優れていた。
また硬化塗膜について、実施例2は比較例1に比べて、硬化物の硬度は同じであったが、硬化物の外観、耐屈曲性および密着性に優れているものと認められた。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートは、CIC酸と比較して低融点であり、またエポキシ樹脂への相溶性に優れている。また、本発明の1,3-ビス(2-カルボキシエチル)-5-(2-ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートを硬化剤として配合したエポキシ樹脂組成物は、硬化性が良好であり、無色透明で金属への密着性に優れた硬化物を与えるので、電子機器部材、特にモバイル機器等の、プリント配線板や電気・電子部品における接続材、成形材、封止材、接着剤、塗料等の原料・材料として好適なものである。