(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146418
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】サブスクリプション情報管理サーバ、サブスクリプション情報管理システム及びサブスクリプション情報管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20220928BHJP
G06Q 20/24 20120101ALI20220928BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220928BHJP
【FI】
G06Q20/38 350
G06Q20/24
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047361
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】515088201
【氏名又は名称】株式会社ビューカード
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 耕平
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L055AA52
(57)【要約】 (修正有)
【課題】既存の後払い型電子決済システムを用いてサブスクリプションサービスを提供することが可能なサブスクリプション情報管理サーバ、サブスクリプション情報管理システム及びサブスクリプション情報管理方法を提供する。
【解決手段】既存の後払い型電子決済システムを用いてサブスクリプションサービスを提供することが可能なサブスクリプション情報管理サーバ10は、通信ネットワークNWを介して、ユーザ端末20及び加盟店端末30とデータ通信するための通信部11と、サブスクリプション申込情報、サブスクリプション登録情報及びサブスクリプション加盟店情報の管理等を行うためのサブスクリプション管理部12と、ユーザ端末20に表示する情報の管理をするための表示管理部13と、オーソリ判定を行うためのオーソリ判定部14と、クレジットカードの請求処理をするための請求処理部15と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後払い型電子決済手段を利用するユーザのサブスクリプション登録情報を格納する記憶部と、
前記ユーザが後払い型電子決済手段を利用して購入した商品の売上情報をサブスクリプション加盟店から取得する取得部と、
前記売上情報と前記サブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入した前記ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う判定部と、
前記判定の結果、前記ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成する売上情報生成部と、
前記マイナス売上情報を用いて、前記ユーザに対する請求金額を減額する請求処理部と
を備えることを特徴とするサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項2】
前記ユーザが所持するユーザ端末上にサブスクリプション申込画面を表示する表示管理部を更に備え、
前記記憶部は、前記サブスクリプション加盟店のサブスクリプション加盟店情報を更に格納し、
前記表示管理部は、前記記憶部に格納された前記サブスクリプション加盟店情報に基づいて、サブスクリプションの対象となる前記ユーザを特定し、該特定した前記ユーザの前記ユーザ端末に対し、前記サブスクリプション申込画面を表示させるように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項3】
前記ユーザの後払い型電子決済手段情報と前記ユーザ端末より取得したサブスクリプション申込情報を用いてオーソリ判定を行うオーソリ判定部を更に備え、
前記オーソリ判定結果が有効である場合には、前記サブスクリプション申込情報を前記サブスクリプション登録情報に更新するとともに、前記オーソリ判定結果を前記ユーザ端末に対して送信可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項4】
前記請求処理部は、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者でない場合には、売上情報を用いて請求金額を算出するように構成されており、
前記ユーザが前記サブスクリプション適用者である場合には、前記売上情報と前記マイナス売上情報を用いて請求金額を算出するように構成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項5】
前記記憶部は、サブスクリプション期間情報を格納しており、
前記サブスクリプション期間情報を基に、前記ユーザのサブスクリプションの対象期間を算出するように構成されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項6】
前記記憶部は、1日のサブスクリプションの利用可能回数が定められている利用回数情報を格納しており、
前記判定部は、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、前記ユーザのサブスクリプション利用回数が前記利用回数情報の利用可能回数を上回るか否かの判定を行うように構成されている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項7】
前記記憶部は、サブスクリプションの適用を受けるための最低購入額情報を格納しており、
前記判定部は、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、前記売上金額が前記最低購入額情報の最低購入額以上であるか否かの判定を行うように構成されている
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサブスクリプション情報管理サーバ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のサブスクリプション情報管理サーバと、
後払い型電子決済手段を利用するユーザが所持するユーザ端末と、
サブスクリプション加盟店が所持する加盟店端末と
を備え、
前記ユーザ端末は、前記ユーザがサブスクリプションに加入する際に、サブスクリプション申込情報を前記サブスクリプション情報管理サーバに送信可能に構成されており、
前記サブスクリプション情報管理サーバは、取得したサブスクリプション申込情報を用いて、サブスクリプション登録情報を作成するとともに、前記サブスクリプション登録情報を格納し、
前記加盟店端末は、前記ユーザが後払い型電子決済手段を用いて購入した商品の売上情報を前記サブスクリプション情報管理サーバに送信可能に構成されており、
前記サブスクリプション情報管理サーバは、
前記サブスクリプション登録情報と前記売上情報を用いて、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行い、
前記判定の結果、前記ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成し、
前記マイナス売上情報を用いて、前記ユーザに対する請求金額を減額する
よう構成されている
ことを特徴とするサブスクリプション情報管理システム。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか1項に記載のサブスクリプション情報管理サーバを用いたサブスクリプション情報管理方法であって、
前記記憶部に後払い型電子決済手段を利用するユーザのサブスクリプション登録情報を格納する記憶工程と、
前記ユーザが後払い型電子決済手段を利用して購入した商品の売上情報をサブスクリプション加盟店から取得する取得工程と、
前記売上情報と前記サブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入した前記ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う判定工程と、
前記判定の結果、前記ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成する売上情報生成工程と、
前記マイナス売上情報を用いて、前記ユーザに対する請求金額を減額する請求処理工程と
を含むことを特徴とするサブスクリプション情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブスクリプション情報管理サーバ、サブスクリプション情報管理システム及びサブスクリプション情報管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、予め定められた金額を支払うことにより、一定期間映画などのコンテンツサービスを利用可能なサブスクリプションサービスが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、新規顧客層の開拓や安定的な収益の確保といった理由から、飲食業をはじめ実店舗でのサブスクリプションサービスの提供が増えているという実情がある。ここで、実店舗でサブスクリプションサービスを提供するためには、サブスクリプションサービスの対象者か否かの確認、サブスクリプションサービスの対象者に製品やサービスを提供する方法等、新たにサブスクリプションサービス用の店舗オペレーションや設備を導入しなければならないという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、既存の後払い型電子決済システムを用いてサブスクリプションサービスを提供することが可能なサブスクリプション情報管理サーバ、サブスクリプション情報管理システム及びサブスクリプション情報管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバは、後払い型電子決済手段を利用するユーザのサブスクリプション登録情報を格納する記憶部と、前記ユーザが後払い型電子決済手段を利用して購入した商品の売上情報をサブスクリプション加盟店から取得する取得部と、前記売上情報と前記サブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入した前記ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う判定部と、前記判定の結果、前記ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成する売上情報生成部と、前記マイナス売上情報を用いて、前記ユーザに対する請求金額を減額する請求処理部とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバは、前記ユーザが所持するユーザ端末上にサブスクリプション申込画面を表示する表示管理部を更に備え、前記記憶部は、前記サブスクリプション加盟店のサブスクリプション加盟店情報を更に格納し、前記表示管理部は、前記記憶部に格納された前記サブスクリプション加盟店情報に基づいて、サブスクリプションの対象となる前記ユーザを特定し、該特定した前記ユーザの前記ユーザ端末に対し、前記サブスクリプション申込画面を表示させるように構成されることが好ましい。
【0008】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバは、前記ユーザの後払い型電子決済手段情報と前記ユーザ端末より取得したサブスクリプション申込情報を用いてオーソリ判定を行うオーソリ判定部を更に備え、前記オーソリ判定結果が有効である場合には、前記サブスクリプション申込情報を前記サブスクリプション登録情報に更新するとともに、前記オーソリ判定結果を前記ユーザ端末に対して送信可能に構成されることが好ましい。
【0009】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバにおいて、前記請求処理部は、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者でない場合には、売上情報を用いて請求金額を算出するように構成されており、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者である場合には、前記売上情報と前記マイナス売上情報を用いて請求金額を算出するように構成されることが好ましい。
【0010】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバにおいて、前記記憶部は、サブスクリプション期間情報を格納しており、前記サブスクリプション期間情報を基に、前記ユーザのサブスクリプションの対象期間を算出するように構成されることが好ましい。
【0011】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバにおいて、前記記憶部は、1日のサブスクリプションの利用可能回数が定められている利用回数情報を格納しており、前記判定部は、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、前記ユーザのサブスクリプション利用回数が前記利用回数情報の利用可能回数を上回るか否かの判定を行うように構成されることが好ましい。
【0012】
本発明に係るサブスクリプション情報管理サーバにおいて、前記記憶部は、サブスクリプションの適用を受けるための最低購入額情報を格納しており、前記判定部は、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、前記売上金額が前記最低購入額情報の最低購入額以上であるか否かの判定を行うように構成されることが好ましい。
【0013】
本発明に係るサブスクリプション情報管理システムは、上述したサブスクリプション情報管理サーバと、後払い型電子決済手段を利用するユーザが所持するユーザ端末と、サブスクリプション加盟店が所持する加盟店端末とを備え、前記ユーザ端末は、前記ユーザがサブスクリプションに加入する際に、サブスクリプション申込情報を前記サブスクリプション情報管理サーバに送信可能に構成されており、前記サブスクリプション情報管理サーバは、取得したサブスクリプション申込情報を用いて、サブスクリプション登録情報を作成するとともに、前記サブスクリプション登録情報を格納し、前記加盟店端末は、前記ユーザが後払い型電子決済手段を用いて購入した商品の売上情報を前記サブスクリプション情報管理サーバに送信可能に構成されており、前記サブスクリプション情報管理サーバは、前記サブスクリプション登録情報と前記売上情報を用いて、前記ユーザが前記サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行い、前記判定の結果、前記ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成し、前記マイナス売上情報を用いて、前記ユーザに対する請求金額を減額するよう構成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るサブスクリプション情報管理方法は、上述したサブスクリプション情報管理サーバを用いたサブスクリプション情報管理方法であって、前記記憶部に後払い型電子決済手段を利用するユーザのサブスクリプション登録情報を格納する記憶工程と、前記ユーザが後払い型電子決済手段を利用して購入した商品の売上情報をサブスクリプション加盟店から取得する取得工程と、前記売上情報と前記サブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入した前記ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う判定工程と、前記判定の結果、前記ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成する売上情報生成工程と、前記マイナス売上情報を用いて、前記ユーザに対する請求金額を減額する請求処理工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、既存の後払い型電子決済システムを用いてサブスクリプションサービスを提供することが可能なサブスクリプション情報管理サーバ、サブスクリプション情報管理システム及びサブスクリプション情報管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システムの概要を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るサブスクリプション管理部の概要構成を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る表示管理部の概要構成を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るオーソリ判定部の概要構成を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る請求処理部の概要構成を示す図である。
【
図6】本実施形態に係るサブスクリプション管理部に係る第1のデータベースの一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るサブスクリプション管理部に係る第2のデータベースの一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係るサブスクリプション管理部に係る第3のデータベースの一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るサブスクリプション管理部に係る第4のデータベースの一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係るサブスクリプション情報管理方法のサブスクリプション加盟店のサブスクリプションへの申込の流れを示すフローチャートである
【
図11】本実施形態に係るサブスクリプション情報管理方法のユーザのサブスクリプションへの申込の流れを示すフローチャートである。
【
図12】本実施形態に係るサブスクリプション情報管理方法の決済処理の流れを示すフローチャートである。
【
図13】本実施形態に係るユーザ端末に表示されるサブスクリプション申込画面の一例を示す図である。
【
図14】本実施形態に係るユーザ端末に表示されるオーソリ判定結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、本実施形態においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や、一部の構成要素が省略されている場合がある。
【0018】
図1に示すように本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、後払い型電子決済手段を提供する会社が管理するサブスクリプション情報管理サーバ10と、後払い型電子決済手段を利用するユーザ(以下、本明細書において、単に「ユーザ」という)が所持するユーザ端末20と、サブスクリプション加盟店が所持する加盟店端末30とを備えている。
【0019】
ここで、後払い型電子決済手段とは、商品を受け取ってから所定の期間が経過した後に、自動的に支払い処理が行われる決済手段であり、例えば、クレジットカード決済やポストペイ型電子マネー決済等が例示される。
【0020】
また、サブスクリプション加盟店とは、サブスクリプションサービス(以下、本明細書において、単に「サブスク」という)の申込をし、サブスクに登録した店舗をいう。
【0021】
以下、本実施形態において、クレジットカードユーザを対象としたサブスクリプション情報管理システム1について説明するが、これに限定されず、例えば、ポストペイ型電子マネーユーザ等を対象としてもよい。
【0022】
本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、概略的には、ユーザがクレジットカードを利用して商品を購入した後に、ユーザがクレジットカードを用いて購入した商品の売上情報が加盟店端末30からサブスクリプション情報管理サーバ10に送信され、サブスクリプション情報管理サーバ10が、サブスクリプション登録情報と売上情報を用いて、ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行い、該判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成し、該マイナス売上情報を用いて、ユーザに対するクレジットカード請求金額を減額するように構成されている。
【0023】
ここで、サブスクリプション登録情報とは、ユーザごとに割り当てられた情報であって、サブスクリプション申込情報を用いて作成された情報である。具体的には、後述するオーソリ判定の結果が有効である場合に、後述するサブスクリプション申込情報を格納したDB3の(8)状態の情報が、例えば「確定」等に更新された情報をいう。また、サブスクリプション申込情報とは、ユーザがサブスクに加入する際にユーザ端末20から送信される情報であり、具体的には、該DB3の(8)状態と(9)承認番号の情報が更新されていない情報をいう。さらに、売上情報とは、加盟店端末30から送信される情報であって、(1)クレジットカード番号、(2)売上日、(3)加盟店端末番号、(4)売上金額の情報を少なくとも含む。
【0024】
[サブスクリプション情報管理サーバの構成]
サブスクリプション情報管理サーバ10は、
図1に示すように、クレジットカードユーザのサブスクリプション情報等を管理するサーバであって、通信ネットワークNWを介して、ユーザ端末20及び加盟店端末30とデータ通信可能に構成されている。
【0025】
具体的には、サブスクリプション情報管理サーバ10は、通信ネットワークNWを介して、ユーザ端末20及び加盟店端末30とデータ通信するための通信部11と、サブスクリプション申込情報、サブスクリプション登録情報及びサブスクリプション加盟店情報の管理等を行うためのサブスクリプション管理部12と、ユーザ端末20に表示する情報の管理をするための表示管理部13と、オーソリ判定を行うためのオーソリ判定部14と、クレジットカードの請求処理をするための請求処理部15とを備えている。
【0026】
なお、サブスクリプション情報管理サーバ10は、通信部11、サブスクリプション管理部12、表示管理部13、オーソリ判定部14及び請求処理部15の機能を有する単一のサーバであっても良いし、サブスクリプション管理部12の機能を有する管理サーバと、表示管理部13の機能を有する表示サーバと、オーソリ判定部14の機能を有するオーソリサーバと、請求処理部15の機能を有する請求処理サーバとが通信ネットワークNWを介して相互に接続されたサーバ群であっても良い。後者の場合においては、管理サーバが後述するDB1~4を有し、該管理サーバから表示サーバにDB1が連携され、後述するサブスクリプション申込画面の表示処理が実行される構成としても良い。
【0027】
本明細書において、「サブスクリプション情報管理サーバ」という場合には、上述した単一のサーバ及びサーバ群の双方が含まれるものとする。
【0028】
[通信部の構成]
通信部11は、通信ネットワークNWを介して、ユーザ端末20及び加盟店端末30とデータ通信可能に構成されており、例えば、モデム等の種々の通信機器から構成されている。なお、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理サーバ10において、通信部11は、種々の公知の通信手段を採用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0029】
[サブスクリプション管理部の構成]
図2に示すように、サブスクリプション管理部12は、売上情報等を取得する取得部12a、サブスクリプション申込情報及びサブスクリプション登録情報及びサブスクリプション加盟店情報を格納する記憶部12bと、サブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う判定部12cと、マイナス売上情報を生成する売上情報生成部12dと、表示管理部13、オーソリ判定部14及び請求処理部15に情報を送信可能な送信部12eとを備える。
【0030】
ここで、サブスクリプション加盟店情報とは、サブスクリプション加盟店ごとに割り当てられた情報であり、具体的には、サブスクリプション加盟店情報は、サブスクリプション加盟店の情報を持つ加盟店情報と加盟店端末30の情報を持つ加盟店端末情報とを含んでいる。
【0031】
取得部12aは、通信部11を介して、ユーザ端末20からサブスクリプション申込情報を取得可能に構成されており、加盟店端末30からサブスクリプション加盟店情報及び売上情報を取得可能に構成されている。
【0032】
具体的には、取得部12aは、表示管理部13からサブスクリプション申込情報を取得するように構成されており、オーソリ判定部14からオーソリ判定結果を取得するように構成されている。また、請求処理部15からサブスクリプション加盟店情報及び売上情報を取得するように構成されている。
【0033】
記憶部12bは、サブスクリプション申込情報、サブスクリプション登録情報及びサブスクリプション加盟店情報を格納するように構成されている。具体的には、記憶部12bは、サブスクリプション加盟店情報のうち、加盟店情報を格納する第1のデータベース(DB1)と、サブスクリプション加盟店情報のうち、加盟店端末情報を格納する第2のデータベース(DB2)と、サブスクリプション申込情報及びサブスクリプション登録情報を格納する第3のデータベース(DB3)と、後述する売上情報生成部12dによって作成される取引対象者情報を格納する第4のデータベース(DB4)とを備えている。
【0034】
ここで、取引対象者情報とは、サブスクリプション適用者の情報及びサブスクリプション適用者が利用するサブスクの内容に関する情報である。
【0035】
図6に示すように、DB1は、加盟店情報を格納するように構成されており、具体的には、(1)サービスNo.毎に、(2)対象加盟店、(3)販売期間、(4)サブスクリプション期間、(5)サービス内容、(6)販売価格、(7)対象者、(8)会員向け案内素材、(9)登録情報、(10)削除日、(11)状態の各項目に関する情報が格納される。
【0036】
(1)サービスNo.には、サブスクの番号が格納される。(2)対象加盟店は、「加盟店番号」、「加盟店名」及び「サブスク用加盟店番号」にデータ分類され、それぞれ情報が格納される。(3)販売期間は、「開始」及び「終了」にデータ分類され、サブスクの販売開始時期と販売終了時期の情報が格納される。(4)サブスクリプション期間は、「開始条件」、「日数条件」、「期間」、「利用開始」及び「利用終了」にデータ分類され、「開始条件」には、例えば、購入日から期間の算出を始める等のサブスクリプション期間の算出開始日の条件に関する情報が格納され、「日数条件」には、例えば、期間の単位(例えば、日や月)の情報が格納される。また、「期間」には、具体的な期間の値が格納され、「利用開始」「利用終了」には、それぞれサブスクの利用開始日と利用終了日の日付が格納される。なお、「日数条件」及び「期間」によって、期間を指定するときは、「利用開始」及び「利用終了」には、データは格納されず、「利用開始」及び「利用終了」によって、期間を指定するときは、「日数条件」及び「期間」には、データは格納されない。
【0037】
(5)サービス内容は、「最低購入額」、「割引額」及び「利用回数」にデータ分類され、「最低購入額」には、サブスクの適用を受けるための最低購入額の情報が格納され、「割引額」には、サブスクの適用を受けた際の割引額の情報が格納され、「利用回数」には、1日のサブスクの利用可能回数を定める利用回数情報が格納される。(6)販売価格には、サブスクリプションの販売価格の情報が格納される。(7)対象者には、例えば、全会員や特定会員を対象とする等、ユーザの中からサブスク対象者を特定するための情報が格納される。
【0038】
なお、本実施形態において、DB1の(5)サービス内容は、「最低購入額」及び「利用回数」の情報を格納するように構成されているが、これに限定されず、「最低購入額」及び「利用回数」の情報を格納しない構成とされていてもよい。
【0039】
(8)会員向け案内素材には、サブスクリプション申込画面の素材に関する情報が格納されており、例えば、申込画面に埋め込まれる広告画像等がJEPGやPDF等の各種形式で格納される。(9)登録情報は、「登録日」及び「承認日」にデータ分類され、「登録日」には、サブスクリプション加盟店がサブスクに申込をした日付が格納され、「承認日」には、該申込を承認した日付が格納される。(10)削除日は、「登録日」及び「承認日」にデータ分類され、「登録日」には、サブスクリプション加盟店がサブスクの登録削除を申請した日付が格納され、「承認日」には、該登録削除申請を承認した日付が格納される。(11)状態には、サブスクリプション加盟店のサブスク登録や申請の状況に関する情報が格納される。
【0040】
図7に示すように、DB2は、加盟店端末情報を格納するように構成されており、具体的には、(1)サービスNo.毎に、(2)加盟店端末番号、(3)端末設置場所、(4)サブスクリプション登録日の各項目に関する情報が格納されている。
【0041】
(2)加盟店端末番号には、サブスクリプション加盟店に設置された加盟店端末30の番号が格納され、(3)端末設置場所には、該加盟店端末30の設置場所が格納され、(4)サブスクリプション登録日には、DB1の(9)登録情報の「登録日」に格納された日付と同じ日付が格納される。
【0042】
なお、本実施形態において、DB2には、(2)加盟店端末番号の項目にサブスクリプション加盟店に設置された加盟店端末30の番号が格納されるものとして説明したが、これに限定されず、商品を販売する店舗がサブスクリプション加盟店であるかを特定できる情報であればよい。
【0043】
図8に示すように、DB3は、サブスクリプション申込情報及びサブスクリプション登録情報を格納するように構成されており、具体的には、(1)申込No.毎に、(2)クレジットカード番号、(3)申込日時、(4)サービスNo.、(5)対象期間、(6)サブスク用加盟店番号、(7)販売価格、(8)状態、(9)承認番号の各項目に関する情報が格納されている。
【0044】
(1)申込No.には、ユーザのサブスクの申込番号が格納される。(2)クレジットカード番号には、ユーザのクレジットカード番号が格納される。(3)申込日時には、申込日の日付が格納される。(4)サービスNo.には、DB1の(1)サービスNo.と同じ番号が格納される。(5)対象期間は、「開始日」及び「終了日」にデータ分類され、「開始日」には、サブスクの利用開始日に関する情報が格納され、「終了日」には、サブスクの利用終了日に関する情報が格納される。(6)サブスク用加盟店番号には、DB1の(2)対象加盟店の「サブスク用加盟店番号」の番号と同じ番号が格納される。
【0045】
なお、本実施形態において、DB3には、(2)クレジットカード番号の項目にユーザのクレジットカード番号が格納されるものとして説明したが、これに限定されず、ユーザがクレジットカード会員であることを特定できればよく、例えば、ユーザの氏名等が情報として格納されていてもよい。
【0046】
(7)販売価格には、DB1の(6)販売価格と同じ情報が格納される。(8)状態には、例えば、「確定」や「購入不可」、「承認回答待ち」等、ユーザのサブスクへの申込が確定しているか否かの情報やオーソリ判定の状況等の情報が格納される。(9)承認番号には、該申込が確定状態の場合に、該申込の承認番号が格納される。
【0047】
また、DB3の(5)対象期間に格納されたユーザのサブスクの対象期間は、DB1の(4)サブスクリプション期間の情報を基に、算出されるように構成されている。
【0048】
具体的には、DB3の(5)対象期間は、DB1の(4)サブスクリプション期間の「利用開始」及び「利用終了」に情報が格納されている場合には、DB1の(4)サブスクリプション期間の「利用開始」の日時がDB3の(5)対象期間の「開始日」に自動挿入されると共に、DB1の(4)サブスクリプション期間の「利用終了」の日時がDB3の(5)対象期間の「終了日」に自動挿入される。一方、DB1の(4)サブスクリプション期間の「利用開始」及び「利用終了」に情報が格納されておらず、「日数条件」及び「期間」に情報が格納されている場合には、DB1の(4)サブスクリプション期間の「開始条件」に格納された情報を基に、DB3の(5)対象期間の「開始日」が特定され、自動挿入されると共に、該「開始日」とDB1の(4)サブスクリプション期間の「日数条件」及び「期間」に格納された情報とを基に、DB3の(5)対象期間の「終了日」が算出され、自動挿入される。
【0049】
さらに、DB3の(8)状態は、後述するオーソリ判定の結果に基づいて、ユーザのサブスクへの申込状況が更新されるように構成されており、(9)承認番号は、該更新に基づいて承認番号を作成するように構成されている。
【0050】
図9に示すように、DB4は、取引対象者情報を格納するように構成されており、具体的には、(1)取引No.毎に、(2)クレジットカード番号、(3)利用加盟店端末番号、(4)売上日、(5)売上金額、(6)サービスNo.、(7)マイナス売上情報生成日、(8)サブスク用加盟店番号、(9)割引額の各項目に関する情報が格納されている。
【0051】
(1)取引No.には、ユーザとサブスクリプション加盟店での取引の番号が格納される。(2)クレジットカード番号には、DB3に格納された(2)クレジットカード番号と同じ番号が格納される。(3)利用加盟店端末番号には、DB2に格納された(2)加盟店端末番号と同じ番号が格納される。(4)売上日には、売上情報の(2)売上日の情報が格納される。(5)売上金額には、売上情報に含まれる(4)売上金額と同じ情報が格納される。(6)サービスNo.には、DB1等に格納された(1)サービスNo.と同じ番号が格納される。(7)マイナス売上情報生成日には、後述するマイナス売上情報を生成した日付が格納される。(8)サブスク用加盟店番号には、DB1に格納された(2)対象加盟店の「サブスク用加盟店番号」の情報と同じ情報が格納される。(9)割引額には、DB1に格納された(5)サービス内容の「割引額」の情報と同じ情報が格納される。
【0052】
また、DB4の(7)マイナス売上情報生成日は、後述する売上情報生成部12dがマイナス売上情報を生成したときに、該(7)マイナス売上情報生成日の情報を更新するように構成されている。
【0053】
判定部12cは、売上情報とサブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入したユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行うように構成されている。具体的には、判定部12cは、取得部12aが取得した売上情報と、記憶部12bに格納されているサブスクリプション加盟店情報及びサブスクリプション登録情報に含まれる情報とが一致しているか否かの判定を行うように構成されている。
【0054】
また、判定部12cは、ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、ユーザのサブスクリプション利用回数が、DB1の(5)サービス内容の「利用回数」に格納された利用回数情報の利用可能回数を上回るか否かの判定を行うように構成されている。
【0055】
さらに、判定部12cは、ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、売上情報に含まれる(4)売上金額がDB1の(5)サービス内容の「最低購入額」に格納された最低購入額情報の最低購入額以上であるか否かの判定を行うように構成されている。
【0056】
売上情報生成部12dは、判定部12cでの判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成するように構成されている。具体的には、売上情報生成部12dは、該判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、対象者取引情報を作成し、該取引対象者情報とサブスクリプション加盟店情報に基づいて、マイナス売上情報を生成するように構成されている。
【0057】
ここで、マイナス売上情報とは、ユーザの利用するサブスクに応じた割引額の情報等を含む情報であり、具体的には、(1)クレジットカード番号、(2)売上日、(3)サブスク用加盟店番号、(4)加盟店名、(5)割引額の情報を少なくとも含む。
【0058】
また、売上情報生成部12dは、マイナス売上情報の(5)割引額が売上情報の(4)売上金額を上回らないように、マイナス売上情報を生成するように構成されている。
【0059】
送信部12eは、表示管理部13に対して、サブスクリプション加盟店情報及びオーソリ判定結果を送信するように構成されており、オーソリ判定部14に対して、サブスクリプション申込情報を送信するように構成されている。また、請求処理部15に対して、サブスクリプション登録情報及びマイナス売上情報を送信するように構成されている。
【0060】
[表示管理部の構成]
図3に示すように、表示管理部13は、通信部11を介して、ユーザ端末上にサブスクリプション申込画面を表示するように構成されている。具体的には、サブスクリプション加盟店情報等を受信する受信部13aと、サブスクリプション申込情報等を送信する送信部13bと、サブスクの対象となるユーザを特定する特定部13cとを備えている。
【0061】
受信部13aは、サブスクリプション管理部12からサブスクリプション加盟店情報及びオーソリ判定結果を受信するように構成されている。また、通信部11を介して、ユーザ端末20からサブスクリプション申込情報を取得するように構成されている。
【0062】
送信部13bは、ユーザ端末20に対して、サブスクリプション申込画面及びオーソリ判定結果を送信可能に構成されており、サブスクリプション管理部12に対して、サブスクリプション申込情報を送信するように構成されている。
【0063】
特定部13cは、記憶部12bに格納されたサブスクリプション加盟店情報に基づいて、サブスクリプションの対象となるユーザを特定し、該特定したユーザのユーザ端末20に対し、サブスクリプション申込画面を表示させるように構成されている。
【0064】
具体的には、DB1の(7)対象者に格納された情報に基づいて、サブスクリプションの対象となるユーザを特定し、サブスクリプション加盟店情報に含まれる会員向け案内情報に基づいて、ユーザ端末20にサブスクリプション申込画面を送信するように構成されている。
【0065】
[オーソリ判定部の構成]
オーソリ判定部14は、クレジットカード情報(後払い型電子決済手段情報)とサブスクリプション申込情報を用いてオーソリ判定を行うとともに、該オーソリ判定の結果をサブスクリプション管理部12に送信するように構成されている。
【0066】
具体的には、
図4に示すように、オーソリ判定部14は、クレジットカード情報を格納するクレジット管理部14aと、サブスクリプション管理部12からサブスクリプション申込情報を受信する受信部14bと、クレジットカード情報とサブスクリプション申込情報に基づいて、オーソリ判定を実行する判定実行部14cと、サブスクリプション管理部12に対して、オーソリ判定の結果を送信する送信部14dとを備えている。なお、オーソリ判定部14は、種々の公知の態様を採用できるため、その詳細な説明を省略する。
【0067】
[請求処理部の構成]
請求処理部15は、マイナス売上情報を用いて、ユーザに対するクレジットカード請求金額を減額するように構成されている。また、請求処理部15は、商品を購入したユーザがサブスクリプション適用者でない場合には、売上情報を基に請求金額を算出するように構成されており、商品を購入したユーザがサブスクリプション適用者である場合には、売上情報とマイナス売上情報を用いて請求金額を算出するように構成されている。
【0068】
具体的には、
図5に示すように、請求処理部15は、サブスクリプション加盟店情報等を受信する受信部15aと、請求金額を算出する算出部15bと、請求金額等を送信する送信部15cとを備えている。
【0069】
受信部15aは、加盟店端末30からサブスクリプション加盟店情報及び売上情報を受信するように構成されており、サブスクリプション管理部12からサブスクリプション登録情報とマイナス売上情報を受信するように構成されている。
【0070】
算出部15bは、サブスクリプション管理部12から受信したサブスクリプション登録情報の(7)販売価格に基づいて、ユーザのサブスク加入時の請求金額を算出する請求金額算出処理を実行するように構成されている。また、判定部12cでの判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者でない場合には、売上情報の(4)売上金額に基づいて、請求金額を算出する請求金額算出処理を実行するように構成されており、ユーザがサブスクリプション適用者である場合には、売上情報の(4)売上金額からマイナス売上情報の(5)割引額を差し引いて、請求金額を算出する請求金額算出処理を実行するように構成されている。
【0071】
[ユーザ端末の構成]
図1に示すように、ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン(タブレット端末)等の携帯端末であって、概略的には、サブスクリプション申込情報の送信等を実行するように構成されている。
【0072】
具体的には、ユーザ端末20は、通信ネットワークNWを介して、サブスクリプション情報管理サーバと通信可能な通信部21と、ユーザの操作を受け付ける操作部22と、サブスクリプション申込画面等を表示させる表示管理部23とを備える。なお、ユーザ端末20が備えるこれらの機能は、スマートフォン等の携帯端末が通常有する機能を転用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0073】
[加盟店端末の構成]
図1に示すように、加盟店端末30は、サブスクリプション加盟店によって管理される端末であり、ユーザがサブスクリプション加盟店で購入した商品の売上データを管理する売上管理端末31と、クレジットカードの読み込み等を行う読込端末37によって構成されている。
【0074】
売上管理端末31は、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピューターやタブレット端末からなり、具体的には、サブスクリプション情報管理サーバ10と通信ネットワークNWを介して、通信可能な通信部32と、キーボードやマウス等の操作部33と、売上データ等を表示する表示部34と、売上データ等を管理、集計する売上管理部35と、清算処理を行う清算処理部36とを備える。なお、売上管理端末31が備えるこれらの機能は、パーソナルコンピューター等が通常有する機能を転用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0075】
読込端末37は、例えば、クレジット端末等の種々の端末からなり、有線によって売上管理端末31と接続可能に構成されている。具体的には、読込端末37は、有線によって売上管理端末31と通信可能な通信部38とクレジットカード情報を読み込み可能な読込部39と、操作画面等を表示する表示部40と、読込端末37を操作可能な操作部41とを備える。なお、読込端末37が備えるこれらの機能は、クレジット端末等が通常有する機能を転用することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。
【0076】
[サブスクリプション情報管理方法]
次に本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1を用いたサブスクリプション情報管理方法について
図10から
図12を用いて説明する。本実施形態に係るサブスクリプション情報管理方法は、概略的には、サブスクリプション加盟店のサブスクへの申込工程(
図10)、ユーザのサブスクへの申込工程(
図11)と、ユーザが商品を購入した際に実行される決済工程(
図12)からなる。
【0077】
[サブスクリプション加盟店のサブスクへの申込工程]
まず、サブスクリプション加盟店のサブスクへの申込工程について、
図10を用いて説明する。サブスクリプション加盟店は、サブスクリプション加盟店に設置された加盟店端末30を用いてサブスクの申込を行う。そして、加盟店端末30は、請求処理部15に対して、サブスクリプション加盟店情報を送信する(S1)。請求処理部15は、加盟店端末30からサブスクリプション加盟店情報を受信し(S2)、該受信した該サブスクリプション加盟店情報をサブスクリプション管理部12に対して送信する(S3)。サブスクリプション管理部12は、請求処理部15から該サブスクリプション加盟店情報を取得し(S4)、該サブスクリプション加盟店情報を記憶部12bのDB1及びDB2に格納し、サブスクへの登録が完了する。
【0078】
次に、サブスクリプション管理部12は、取得したサブスクリプション加盟店情報を表示管理部13に対して送信する(S5)。表示管理部13は、サブスクリプション管理部12から該サブスクリプション加盟店情報を受信し(S6)、該受信したサブスクリプション加盟店情報に含まれるサブスク対象者を特定するための情報を用いて、サブスク対象者を特定する(S7)。また、表示管理部13は、サブスクリプション加盟店情報に含まれる会員向け案内素材の情報に従い、ユーザが所持するユーザ端末20に対してサブスクリプション申込情報を送信する(S8)。そして、
図13に示すように、ユーザ端末20の表示画面にサブスクリプション申込画面が表示される(S9)。
【0079】
[ユーザのサブスクへの申込工程]
次に、ユーザのサブスクへの申込工程について、
図11を用いて説明する。ユーザは、ユーザ端末20に表示されたサブスクリプション申込画面に従い、ユーザ端末20を操作し、ユーザ端末20は、表示管理部13に対してサブスクリプション申込情報を送信する(S10)。表示管理部13は、ユーザ端末20からサブスクリプション申込情報を受信し(S11)、該受信したサブスクリプション申込情報をサブスクリプション管理部12に対して送信する(S12)。そして、サブスクリプション管理部12は、表示管理部13からサブスクリプション申込情報を取得し(S13)、該取得したサブスクリプション申込情報を記憶部12bのDB3に格納する。
【0080】
サブスクリプション管理部12は、記憶部12bに格納したサブスクリプション申込情報をオーソリ判定部14に送信する(S14)。オーソリ判定部14は、サブスクリプション管理部12からサブスクリプション申込情報を受信し(S15)、該受信したサブスクリプション申込情報とクレジット管理部14aに格納されているユーザのクレジットカード情報を用いて、オーソリ判定を実行する(S16)。該オーソリ判定後、オーソリ判定結果をサブスクリプション管理部12に対して送信する(S17)。
【0081】
サブスクリプション管理部12は、オーソリ判定部14から、オーソリ判定結果を取得し(S18)、該オーソリ判定結果が有効である場合に、記憶部12bのDB3の(8)状態の情報を「確定」に更新する(S19)。そして、記憶部12bは、該更新された情報をサブスクリプション登録情報として格納するとともに、オーソリ判定結果を表示管理部13に送信する(S20)。表示管理部13は、サブスクリプション管理部12からオーソリ判定結果を受信し(S21)、該受信したオーソリ判定結果をユーザ端末20に送信する(S22)。その結果、
図14に示すように、ユーザ端末20の表示画面上にオーソリ判定結果が表示される(S23)。
【0082】
また、サブスクリプション管理部12は、オーソリ判定結果が有効である場合には、記憶部12bのDB3に格納されたサブスクリプション登録情報のうち、(2)クレジットカード番号、(3)申込日時、(6)サブスク用加盟店番号、(7)販売価格、(9)承認番号の情報を請求処理部15に対して送信する(S24)。請求処理部15は、これらの情報を受信し(S25)、該受信した情報のうち(7)販売価格の情報に基づいて、請求金額を算出する請求金額算出処理を実行するとともに、サブスクリプション加盟店に対してサブスクの支払処理を実行し(S26)、ユーザに対してサブスクの請求処理を実行する(S27)。これにより、ユーザのサブスクへの登録が完了する。
【0083】
[決済工程]
次に、決済工程について
図12を用いて説明する。まず、サブスクリプション加盟店において、ユーザがクレジットカードを利用して商品を購入した後、加盟店端末30において集計された売上情報が、加盟店端末30から請求処理部15に対して送信される(S28)。請求処理部15は、加盟店端末30から売上情報を受信し(S29)、該受信した売上情報をサブスクリプション管理部12に対して送信する(S30)。
【0084】
サブスクリプション管理部12は、売上情報を取得し(S31)、該受信した売上情報と記憶部12bに格納されているサブスクリプション加盟店情報及びサブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入したユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を実行する(S32)。
【0085】
サブスクリプション管理部12は、まず、取得した売上情報の(1)クレジットカード番号と(2)売上日の組み合わせが、DB3の(2)クレジットカード番号に格納されている情報とDB3の(5)対象期間に格納されている情報の組み合わせと一致するか否かの判定を実行する。該判定の結果、情報が一致している場合には、DB3の(4)サービスNo.から対象となるサブスクの番号を取得する。
【0086】
次に、売上情報の(3)加盟店端末番号とDB3から取得したサブスクの番号の組み合わせが、DB2の(2)加盟店端末番号に格納された番号とDB2の(1)サービスNo.に格納されているサブスクの番号の組み合わせと一致するか否かの判定を実行する。該判定の結果、情報が一致している場合には、DB2の(1)サービスNo.から対象となるサブスクの番号を取得する。
【0087】
次に、売上情報の(1)クレジットカード番号、(2)売上日及びDB2から取得したサブスクの番号の組み合わせが、DB4の(2)クレジットカード番号、(4)売上日及び(6)サービスNo.に、DB1の(5)サービス内容の「利用回数」に格納されている利用回数情報の利用可能回数を上回って格納されていないかの判定を実行する。
【0088】
最後に、売上情報の(4)売上金額がDB1の(5)サービス内容の「最低購入額」に格納されている金額以上であるか否かの判定を実行する。
【0089】
売上情報生成部12dは、該判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者である場合には、取引対象者情報を作成し、記憶部12bは、該取引対象者情報をDB4に格納する。次に、売上情報生成部12dは、該取引対象者情報と記憶部12bのDB1に格納された加盟店情報を用いて、マイナス売上情報を生成し(S33)、該マイナス売上情報を送信部12eを介して請求処理部15に送信する(S34)。
【0090】
請求処理部15は、売上情報生成部12dからマイナス売上情報を受信し(S35)、売上情報の(4)売上金額からマイナス売上情報の(5)割引額を差し引いて請求金額を算出する請求金額算出処理を実行する(S36)。そして、算出した金額を基に、サブスクリプション加盟店に対してサブスクの支払処理を実行し(S37)、ユーザに対してサブスクの請求処理を実行する(S38)。
【0091】
[本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1の利点]
以上説明したように、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、後払い型電子決済手段を利用するユーザ(例えば、クレジットカードユーザ)のサブスクリプション登録情報を格納する記憶部12bと、ユーザが後払い型電子決済手段(例えば、クレジットカード)を利用して購入した商品の売上情報をサブスクリプション加盟店から取得する取得部12aと、売上情報とサブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入したユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う判定部12cと、判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成する売上情報生成部12dと、マイナス売上情報を用いて、ユーザに対する請求金額(例えば、クレジットカード請求金額)を減額する請求処理部15とを備えている。
【0092】
このようなサブスクリプション情報管理システム1によれば、加盟店端末30が後払い型電子決済(クレジット決済)の売上情報を送信することにより、サブスクリプション情報管理サーバ10において管理されているサブスクリプション登録情報を用いて、商品を購入したユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行い、かつ、割引額を差し引いた請求金額が算出される。これにより、サブスクリプション加盟店は、新たなオペレーションや設備を導入せずに、既存の後払い型電子決済システム(例えば、クレジットカード決済システム)を用いてサブスクリプションサービスの提供をすることができる。
【0093】
また、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、ユーザが所持するユーザ端末20上にサブスクリプション申込画面を表示する表示管理部13を更に備え、記憶部12bは、サブスクリプション加盟店のサブスクリプション加盟店情報を更に格納し、表示管理部13は、記憶部12bに格納されたサブスクリプション加盟店情報に基づいて、サブスクリプションの対象となるユーザを特定し、該特定したユーザのユーザ端末20に対し、サブスクリプション申込画面を表示させるように構成されている。
【0094】
このようなサブスクリプション情報管理システム1によれば、ユーザは、ユーザ自身が求めるサブスクリプションサービスを検索するという作業を行わずに、ユーザ端末20の画面上に表示されたサブスクリプションサービスの中から自身が必要とするサービスを選択するという極めて簡単な方法で、サブスクリプションサービスの申し込みをすることができる。これにより、ユーザに対するサブスクリプションサービスの利用促進を図ることができる。
【0095】
さらに、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、記憶部12bがサブスクリプション期間情報を格納しており、サブスクリプション期間情報を基に、ユーザのサブスクリプションの対象期間を算出するように構成されている。
【0096】
このようなサブスクリプション情報管理システム1によれば、ユーザがサブスクリプションサービスを利用できる期間(対象期間)が自動で算出されるため、迅速かつ適切にサービスを提供することができる。
【0097】
またさらに、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、記憶部12bが、1日のサブスクリプションの利用可能回数が定められている利用回数情報を格納しており、判定部12cが、ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、ユーザのサブスクリプション利用回数が利用回数情報の利用可能回数を上回るか否かの判定を行うように構成されている。
【0098】
このようなサブスクリプション情報管理システム1によれば、ユーザの過度なサービス利用を防止することができ、適切にサブスクリプションサービスを提供することができる。
【0099】
また、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、記憶部12bが、サブスクリプションの適用を受けるための最低購入額情報を格納しており、判定部12cが、ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行う際に、売上金額が最低購入額情報の最低購入額以上であるか否かの判定を行うように構成されている。
【0100】
このようなサブスクリプション情報管理システム1によれば、ユーザの商品購入金が最低購入額を上回るか否かを自動で算出できるため、サービスの誤適用を防止することができる。
【0101】
また、本実施形態に係るサブスクリプション情報管理システム1は、サブスクリプション情報管理サーバ10と、後払い型電子決済手段を利用するユーザ(例えば、クレジットカードユーザ)が所持するユーザ端末20と、サブスクリプション加盟店が所持する加盟店端末30とを備え、ユーザ端末20は、ユーザがサブスクリプションに加入する際に、サブスクリプション申込情報をサブスクリプション情報管理サーバ10に送信可能に構成されており、サブスクリプション情報管理サーバ10は、取得したサブスクリプション申込情報を用いて、サブスクリプション登録情報を作成するとともに、サブスクリプション登録情報を格納し、加盟店端末30は、ユーザが後払い型電子決済手段(例えば、クレジットカード)を用いて購入した商品の売上情報をサブスクリプション情報管理サーバ10に送信可能に構成されており、サブスクリプション情報管理サーバ10は、サブスクリプション登録情報と売上情報を用いて、ユーザがサブスクリプション適用者であるか否かの判定を行い、判定の結果、ユーザがサブスクリプション適用者である場合に、マイナス売上情報を生成し、マイナス売上情報を用いて、ユーザに対する請求金額(例えば、クレジットカード請求金額)を減額するよう構成されている。
【0102】
このようなサブスクリプション情報管理システム1によれば、ユーザ及びサブスクリプション加盟店は、通常の後払い型電子決済取引(例えば、クレジット決済取引)を行うだけで、サブスクの利用及び提供を行うことができる。そのため、ユーザ及びサブスクリプション加盟店のサブスクの利便性が向上する。
【0103】
[変形例]
以上本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更または改良を加えることが可能である。
【0104】
例えば、上述した本実施形態では、サブスクリプション加盟店情報が割引額の情報を含むものとして説明したが、これに限定されず、例えば割引率等の情報であってもよい。また、例えば、複数回利用すると割引額が変動するといった割引条件を含む態様にしてもよい。
【0105】
上述した本実施形態では、サブスクリプション加盟店情報が、ユーザのサブスク対象期間を定めるためのサブスクリプション期間情報を含むものとして説明したが、これに限定されず、サブスクリプション期間情報に加えて、例えば、曜日や時間帯などユーザのサブスクリプション利用日を指定する利用日条件を含む態様としてもよい。
【0106】
上述した実施形態では、単一のユーザであることを前提として説明したが、これに限定されず、例えば、家族や友人のグループなど、複数人をまとめて1人のユーザとして、サブスクリプションサービスを共有できる態様としてもよい。また、クレジットカードの契約者本人が保有するクレジットカードと、該契約者の家族が保有するクレジットカード(所謂家族カード)の双方において、サブスクリプションサービスの権利を行使可能な構成としてもよい。
【0107】
上述した実施形態では、サブスクリプション加盟店情報が利用回数情報を含み、判定部12cは、ユーザのサブスクリプション利用回数が利用回数情報の利用可能回数を上回るか否かの判定を行うように構成されるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、利用可能回数に加えて、最低利用回数の情報を含み、ユーザが一定回数商品を購入することで、サービスの提供や割引条件(割引額等)の変更処理等を実行する態様としてもよい。
【0108】
上述した実施形態では、単一のサブスクリプション加盟店を利用した時点で、サービスの提供を受けることができるとしたが、これに限定されず、例えば、複数のサブスクリプション加盟店を利用(横断)した時点でサービスの提供を受けることができる態様としてもよい。
【0109】
上述した実施形態では、割引額は、一定のものとして説明したが、これに限定されず、例えば、複数加盟店を利用する、鉄道を利用する、定期券を購入する等の予め定められた条件を満たすことで、割引額等の割引条件が変動する態様又はサービスの提供を受けることができる態様としてもよい。また、一定の確率で割引条件(割引額等)が変動する態様としてもよい。
【0110】
上述した実施形態では、最低購入額を超える商品を購入することでサービスの提供を受けることができるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、サブスクリプション加盟店によって指定された対象商品を購入することで、サービスの提供を受けることができる態様としてもよい。この場合において、対象商品を購入したか否かの判定は、例えば、ユーザ端末20の画面上にマトリクス型二次元コード等を表示し、これを加盟店端末30側において読み取り、加盟店端末30側において対象商品の購入があったかどうかの情報を追加してサブスクリプション情報管理サーバ10に対してデータ送信し、サブスクリプション情報管理サーバ10において対象商品の購入があったかどうかの判定を実行する処理等が例示されるが、これに限定されるものではない。
【0111】
上述した実施形態では、ユーザは、サブスクリプション対象期間内にサブスクリプションサービスの提供を受けることができるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、サブスクリプション加盟店によって指定された回数分のみサービスの提供を受けることができる態様(回数券サービス)としてもよい。
【0112】
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0113】
1 サブスクリプション情報管理システム
10 サブスクリプション情報管理サーバ
11 通信部
12 サブスクリプション管理部
12a 取得部
12b 記憶部
12c 判定部
12d 売上情報生成部
12e 送信部
13 表示管理部
13a 受信部
13b 送信部
13c 特定部
14 オーソリ判定部
14a クレジット管理部
14b 受信部
14c 判定実行部
14d 送信部
15 請求処理部
15a 受信部
15b 算出部
15c 送信部
20 ユーザ端末
21 通信部
22 操作部
23 表示管理部
30 加盟店端末
31 売上管理端末
32 通信部
33 操作部
34 表示部
35 売上管理部
36 清算処理部
37 読込端末
38 通信部
39 読込部
40 表示部
41 操作部
NW 通信ネットワーク