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特開2022-146463情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、及び情報表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146463
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、及び情報表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04842 20220101AFI20220928BHJP
   A47K 17/00 20060101ALI20220928BHJP
   E03D 9/00 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
A47K17/00
E03D9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047437
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100183081
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 大志
(72)【発明者】
【氏名】小柴 真道
(72)【発明者】
【氏名】小牧 弘和
(72)【発明者】
【氏名】クリサノフ スタース
【テーマコード(参考)】
2D037
2D038
5E555
【Fターム(参考)】
2D037EB00
2D038KA00
2D038ZA00
5E555AA28
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC14
5E555BD01
5E555CA41
5E555DB41
5E555DB55
5E555DD06
5E555DD08
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】施設の効率的な管理を支援することができる情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、及び情報表示装置を提供する。
【解決手段】管理サーバ20は、トイレ施設10に含まれる複数の個室12の各々に設けられたペーパー残量センサ122から、各個室12のトイレットペーパーの残量に関連する情報であるペーパー残量を取得する受信部21と、複数の個室12の各々のペーパー残量に基づいて、トイレ施設10の備品補充の緊急度を判定する緊急度判定部25と、緊急度判定部25により判定された緊急度を出力する出力部26と、を備える。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ施設に含まれる複数の個室に関する情報を提供する情報提供装置であって、
前記複数の個室の各々に設けられたセンサから、各前記個室のトイレットペーパーの残量に関連する情報であるペーパー残量を取得するペーパー残量取得部と、
前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量に基づいて、前記トイレ施設の備品補充の緊急度を判定する緊急度判定部と、
前記緊急度判定部により判定された前記緊急度を出力する出力部と、
を備える、情報提供装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量を更に出力する、請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記緊急度判定部は、前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量の最小値と予め定められた閾値との比較結果に基づいて、前記緊急度を判定する、請求項1又は2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記緊急度判定部は、前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量に応じたスコアを算出し、前記スコアと予め定められた閾値との比較結果に基づいて、前記緊急度を判定する、請求項1又は2に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記トイレ施設の前記複数の個室の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部と、
前記利用状況情報に基づいて前記トイレ施設の混雑度を判定する混雑度判定部と、を更に備え、
前記緊急度判定部は、前記混雑度に更に基づいて、前記緊急度を判定する、請求項1~4のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記トイレ施設の洗面台に設けられたセンサから、前記洗面台に設けられた手洗用石けんの残量に関連する情報である石けん残量を取得する石けん残量取得部を更に備え、
前記緊急度判定部は、前記ペーパー残量及び前記石けん残量の少なくとも一方に基づいて、前記緊急度を判定する、請求項1又は2に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記トイレ施設の洗面台に設けられたセンサから、前記洗面台に設けられた手洗用石けんの残量に関連する情報である石けん残量を取得する石けん残量取得部と、
前記ペーパー残量のみに基づいて前記緊急度を判定する第1モード、前記石けん残量のみに基づいて前記緊急度を判定する第2モード、及び前記ペーパー残量及び前記石けん残量の両方に基づいて前記緊急度を判定する第3モードの少なくとも2つを含む複数のモードのうちのいずれかのモードの指定を受け付ける受付部と、を更に備え、
前記緊急度判定部は、前記受付部により受け付けられたモードに基づいて、前記緊急度を判定する、請求項1又は2に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記トイレ施設の前記複数の個室の利用状況を示す利用状況情報を取得する利用状況取得部と、
前記利用状況情報及び各前記個室の前記ペーパー残量に基づいて、特定の前記個室に関するアラートを通知する通知部と、を更に備え、
前記通知部は、
所定期間における前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量及び前記利用状況情報に基づいて、前記所定期間において使用されておらず且つ前記ペーパー残量が予め定められた閾値以上である個室である不使用個室を抽出し、
前記所定期間における前記利用状況情報に基づいて、前記所定期間において前記複数の個室のうち前記不使用個室以外の個室が全て使用中の期間があったか否かを判定し、
前記期間があった場合に、前記不使用個室に関するアラートを通知する、
請求項1~7のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項9】
コンピュータにより実行される情報提供方法であって、
トイレ施設に含まれる複数の個室の各々に設けられたセンサから、各前記個室のトイレットペーパーの残量に関連する情報であるペーパー残量を取得するステップと、
前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量に基づいて、前記トイレ施設の備品補充の緊急度を判定するステップと、
前記緊急度を出力するステップと、
を含む、情報提供方法。
【請求項10】
コンピュータを、
トイレ施設に含まれる複数の個室の各々に設けられたセンサから、各前記個室のトイレットペーパーに関連する情報であるペーパー残量を取得するペーパー残量取得部と、
前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量に基づいて、前記トイレ施設の備品補充の緊急度を判定する緊急度判定部と、
前記緊急度判定部により判定された前記緊急度を出力する出力部、
として機能させる、情報提供プログラム。
【請求項11】
トイレ施設に関する情報を表示する情報表示装置であって、
前記トイレ施設に含まれる複数の個室の各々のトイレットペーパーの残量に関連する情報であるペーパー残量と、前記トイレ施設の備品補充の緊急度と、を取得する取得部と、
前記複数の個室の各々の前記ペーパー残量と共に、前記緊急度を画面上に表示させる表示制御部と、を備える情報表示装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記トイレ施設のマップ画像を更に取得し、
前記表示制御部は、前記トイレ施設のマップ画像上の前記複数の個室の各々に対応する位置に、各前記個室の前記ペーパー残量を示す表示情報を重畳表示させる、請求項11に記載の情報表示装置。
【請求項13】
前記取得部は、前記複数の個室の各々の利用状況を示す利用状況情報を更に取得し、
前記表示制御部は、前記トイレ施設のマップ画像上の前記複数の個室の各々に対応する位置に、各前記個室の前記利用状況情報を示す表示情報を更に重畳表示させる、請求項12に記載の情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、及び情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用のトイレ内のトイレットペーパーの残量(ペーパー残量)をセンサによって検知し、検知されたペーパー残量を通知する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-263033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ショッピングセンター、公共施設(例えば駅構内等)等の大型施設内には、複数のトイレ施設が設けられている。また、各トイレ施設には、複数の個室が設けられている。上記特許文献1に記載された仕組みを各個室に配備することで個室毎のペーパー残量を把握することは可能となるが、上記のように管理対象の個室数が多い場合、個室毎に通知される情報を管理するのは非常に手間がかかる。そこで、例えば上記のような大型施設内の各トイレ施設の備品交換等の管理を行う管理者に対して、施設の効率的な管理を支援する仕組みが求められている。
【0005】
本開示の一側面は、施設の効率的な管理を支援することができる情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、及び情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る情報提供装置は、トイレ施設に含まれる複数の個室に関する情報を提供する情報提供装置であって、複数の個室の各々に設けられたセンサから、各個室のトイレットペーパーの残量に関連する情報であるペーパー残量を取得するペーパー残量取得部と、複数の個室の各々のペーパー残量に基づいて、トイレ施設の備品補充の緊急度を判定する緊急度判定部と、緊急度判定部により判定された緊急度を出力する出力部と、を備える。
【0007】
上記情報提供装置では、トイレ施設に含まれる複数の個室の各々のペーパー残量に基づいてトイレ施設の備品補充の緊急度が判定され、判定された緊急度が出力される。すなわち、上記情報提供装置では、個室単位ではなくトイレ施設単位で、備品補充の緊急度が出力される。これにより、トイレ施設の管理者は、出力部により出力されたトイレ施設の緊急度に基づいて、当該トイレ施設の備品補充を行うべきタイミング、トイレ施設間における備品補充作業の優先度等を的確に把握することが可能となる。従って、上記情報提供装置によれば、施設の効率的な管理を支援することができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一側面によれば、施設の効率的な管理を支援することができる情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、及び情報表示装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態に係る情報提供システムの構成を示す図である。
図2図2は、トイレ施設の構成の一例を示す図である。
図3図3は、第1実施形態に係る情報提供システムの機能構成図である。
図4図4は、ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5図5は、記憶部に記憶される建物テーブル、トイレ施設テーブル、及び個室テーブルの一例を示す図である。
図6図6は、混雑度判定部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、緊急度判定部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、管理画面を表示するための処理の一例を示すシーケンス図である。
図9図9は、図8のステップS304の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、管理画面の一例を示す図である。
図11図11は、管理画面の変形例を示す図である。
図12図12は、緊急度判定部の処理の変形例を示すフローチャートである。
図13図13は、第2実施形態に係る情報提供システムの機能構成図である。
図14図14は、第2実施形態に係る記憶部に記憶されるトイレ施設テーブル及び洗面台テーブルの一例を示す図である。
図15図15は、第2実施形態に係る緊急度判定部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、第2実施形態に係る情報提供システムにおいて生成される管理画面の一例を示す図である。
図17図17は、第3実施形態に係る情報提供システムの機能構成図である。
図18図18は、第3実施形態に係る通知部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19図19は、第3実施形態に係る情報提供システムにおいて生成される管理画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本開示の一実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る情報提供システム1の全体構成を示す図である。図1に示されるように、情報提供システム1は、複数のトイレ施設10と、管理サーバ20(情報提供装置)と、管理端末30(情報表示装置)と、を含む。管理端末30は、トイレ施設10の管理者に所持される端末装置である。一例として、情報提供システム1は、ある大型施設に設けられた複数のトイレ施設10に関する情報を、当該トイレ施設10の清掃、備品の交換・補充、修理等を行う管理者に提供するためのシステムである。なお、複数のトイレ施設10が設けられた大型施設は、特定の施設に限定されない。大型施設の具体例としては、駅構内、ショッピングセンター、ホテル、遊園地、動物園、水族館、博物館、テーマパーク等が挙げられる。本実施形態では一例として、大型施設は、6つのトイレ施設10(男性用トイレ3つと女性用トイレ3つ)を有する3階建ての建物(例えばショッピングセンター等)である(図10参照)。また、本実施形態では、共通の出入り口を介して利用可能なトイレ個室群を、1つのトイレ施設とする。
【0012】
各トイレ施設10に設けられたGW11と管理者が所持する管理端末30とは、それぞれネットワークNを介して管理サーバ20と通信可能に接続されている。ネットワークNは、有線又は無線の任意の通信ネットワークである。ネットワークNは、例えば、インターネット、公衆回線網、専用回線網等である。
【0013】
図2は、トイレ施設10の一例を示す図である。図2に示されるように、トイレ施設10は、複数(図2の例では5つ)の個室12を含んでいる。各個室12の扉12aには、開閉センサ121が設けられている。また、各個室12内には、複数(例えば3つ)のトイレットペーパーを保管するトイレットペーパーホルダ13が設けられている。トイレットペーパーホルダ13には、ペーパー残量センサ122が設けられている。
【0014】
図3は、情報提供システム1の機能構成図である。図4は、管理サーバ20及び管理端末30に共通のハードウェア構成の一例を示す図である。図4に示されるように、管理サーバ20及び管理端末30は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ101と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリ102と、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置103と、ネットワークNと通信を行うための通信インタフェース等の通信装置104と、マウス及びキーボード等の入力装置105と、ディスプレイ及びスピーカ等の出力装置106と、を含むコンピュータシステムとして構成され得る。なお、管理端末30がスマートフォン、タブレット端末等である場合、管理端末30が備えるタッチパネルディスプレイが、上述した入力装置105及び出力装置106の両方として機能する。管理サーバ20及び管理端末30の各々において、プロセッサ101が、補助記憶装置103に予め格納されているプログラムP(情報提供プログラム又は情報表示プログラム)をメモリ102に読み出して実行することにより、プロセッサ101の制御のもとで各ハードウェアが動作し、メモリ102及び補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みが行われる。これにより、図3に示される管理サーバ20及び管理端末30の各機能が実現される。ただし、管理サーバ20及び管理端末30のハードウェア構成は、図4に示した構成に限定されない。例えば、管理サーバ20は、入力装置105及び出力装置106を備えなくてもよい。
【0015】
[トイレ施設の構成]
上述した通り、トイレ施設10には、GW11と、複数の個室12の各々に設けられた開閉センサ121及びペーパー残量センサ122と、が設けられている。GW11は、各個室12の開閉センサ121及びペーパー残量センサ122のそれぞれと管理サーバ20との間の通信を中継する通信機器(ゲートウェイ装置)である。
【0016】
開閉センサ121は、扉12a(図2参照)の開閉状態を検知することによって、個室12が空室(扉12aが開いている状態)であるか使用中(扉12aが閉まっている状態)であるかを検知する。開閉センサ121は、例えばマグネットセンサ等によって構成され得る。開閉センサ121は、例えば、所定時間(例えば5秒)毎に扉12aの開閉状態を検知する。そして、開閉センサ121は、上記所定時間毎に、個室12が空室であるか使用中であるかを示す利用状況情報を、当該開閉センサ121の識別情報(開閉センサID)と共に、GW11を介して管理サーバ20に送信する。
【0017】
ペーパー残量センサ122は、トイレットペーパーホルダ13に保管されているトイレットペーパー数(ペーパー残量)を検知する。ペーパー残量センサ122としては、種々の公知のセンサを用いることができる。例えば、ペーパー残量センサ122は、トイレットペーパーホルダ13内の最後尾のトイレットペーパーの位置を検出し、当該位置に基づいてペーパー残量を検知してもよい。或いは、ペーパー残量センサ122は、トイレットペーパーホルダ13内のトイレットペーパーの重量を検出し、当該重量に基づいてペーパー残量を検知してもよい。ペーパー残量センサ122は、例えば、所定時間(例えば1分)毎にペーパー残量を検知する。そして、ペーパー残量センサ122は、上記所定時間毎に、検知したペーパー残量を、当該ペーパー残量センサ122の識別情報(ペーパー残量センサID)と共に、GW11を介して管理サーバ20に送信する。
【0018】
[管理サーバの構成]
図3に示されるように、管理サーバ20は、受信部21(利用状況取得部、ペーパー残量取得部)と、管理部22と、記憶部23と、混雑度判定部24と、緊急度判定部25と、出力部26と、を有する。
【0019】
受信部21は、各トイレ施設10の複数の個室12の各々に設けられた開閉センサ121から、各個室12の利用状況を示す利用状況情報(「空室」又は「使用中」を示す情報)を受信(取得)する。また、受信部21は、各トイレ施設10の複数の個室12の各々に設けられたペーパー残量センサ122から、各個室12のトイレットペーパーの残量に関連する情報であるペーパー残量を受信(取得)する。また、受信部21は、管理端末30からの要求を受信する。
【0020】
管理部22は、記憶部23に記憶された建物テーブルT1、トイレ施設テーブルT2、及び個室テーブルT3を管理する。図5は、建物テーブルT1、トイレ施設テーブルT2、及び個室テーブルT3の一例を示す図である。
【0021】
建物テーブルT1は、複数のトイレ施設10を含む施設(本実施形態では、3階建ての建物)に関連付けられるテーブル情報である。建物テーブルT1は、建物フロアマップ画像と、建物内に設けられた複数のトイレ施設10の各々を識別するトイレ施設IDと、を含んでいる。図5の例では、建物内にm個のトイレ施設10が設けられており、建物テーブルT1には、各トイレ施設10に対応するm個のトイレ施設ID(トイレ施設ID_1~トイレ施設ID_m)が格納されている。建物テーブルT1に格納される情報は、予め建物の管理者等によって登録される。
【0022】
トイレ施設テーブルT2は、トイレ施設10に関連付けられるテーブル情報である。トイレ施設テーブルT2は、トイレ施設10毎に作成される。すなわち、図5の例では、記憶部23には、m個のトイレ施設10(トイレ施設ID_1~トイレ施設ID_m)に対応するm個のトイレ施設テーブルT2が記憶されている。トイレ施設テーブルT2は、トイレ施設ID、トイレ施設名、タイプ、位置座標、個室数、トイレ施設に含まれる各個室を識別する個室ID、トイレ施設画像、混雑度、混雑度判定日時、補充緊急度、及び補充緊急度判定日時を含んでいる。トイレ施設テーブルT2のトイレ施設IDは、建物テーブルT1に格納されたトイレ施設IDに対応する情報である。図5の例では、「トイレ施設ID_1」に対応するトイレ施設10は、n個の個室12を含んでいる。このため、「トイレ施設ID_1」に対応するトイレ施設10のトイレ施設テーブルT2には、各個室12に対応するn個の個室ID(個室ID_1~個室ID_n)が格納されている。タイプは、トイレ施設10の形態を示す情報であり、例えば、トイレ施設10が男性用トイレであるか女性用トイレであるかを示す情報を含んでいる。位置座標は、建物内におけるトイレ施設10の位置を示す位置情報である。位置座標は、建物テーブルT1に格納された建物フロアマップ画像におけるトイレ施設10の位置を特定するために用いられる。例えば位置座標は、建物フロアマップ画像における最左上のピクセルを原点としてピクセル単位で表現した座標によって定義され得る。
【0023】
トイレ施設テーブルT2に格納される情報のうち、トイレ施設ID、トイレ施設名、タイプ、位置座標、個室数、各個室の個室ID、及びトイレ施設画像は、予め管理者等によって登録される。混雑度及び混雑度判定日時は、後述する混雑度判定部24による処理が実施された後に格納される。補充緊急度及び補充緊急度判定日時は、後述する緊急度判定部25による処理が実施された後に格納される。
【0024】
個室テーブルT3は、トイレ施設10の個室12に関連付けられるテーブル情報である。個室テーブルT3は、個室12毎に作成される。個室テーブルT3は、個室ID、開閉センサID、ペーパー残量センサID、位置座標、利用状況情報、利用状況情報の受信日時、ペーパー残量、及びペーパー残量の受信日時を含んでいる。個室テーブルT3の個室IDは、トイレ施設テーブルT2に格納された個室IDに対応する情報である。開閉センサIDは、個室12に設けられた開閉センサ121を識別する情報である。ペーパー残量センサIDは、個室12に設けられたペーパー残量センサ122を識別する情報である。位置座標は、トイレ施設10内における個室12の位置を示す位置情報である。位置座標は、トイレ施設テーブルT2に格納されたトイレ施設画像における個室12の位置を特定するために用いられる。例えば位置座標は、トイレ施設画像における最左上のピクセルを原点としてピクセル単位で表現した座標によって定義され得る。
【0025】
個室テーブルT3に格納される情報のうち、個室ID、開閉センサID、ペーパー残量センサID、及び位置座標は、予め管理者等によって登録される。利用状況情報及び利用状況情報の受信日時は、受信部21が対応する開閉センサ121から利用状況情報を受信した際に登録される。ペーパー残量及びペーパー残量の受信日時は、受信部21が対応するペーパー残量センサ122からペーパー残量を受信した際に登録される。
【0026】
個室テーブルT3に格納される利用状況情報は、受信部21により受信された利用状況情報である。上述したように、各トイレ施設10の各個室12に設けられた開閉センサ121から、当該開閉センサ121の開閉センサIDと利用状況情報とが定期的に管理サーバ20に送信される。管理部22は、受信された開閉センサIDに対応する個室12の個室テーブルT3(すなわち、受信された開閉センサIDを含む個室テーブルT3)に、受信された利用状況情報を格納すると共に、利用状況情報の受信日時を登録する。以上の処理により、個室テーブルT3の利用状況情報及び受信日時は、対応する個室12の開閉センサ121からの情報が受信される毎に更新される。これにより、各個室12の個室テーブルT3には、各個室12の最新の利用状況情報(本実施形態では、「空室」又は「使用中」を示す情報)が格納される。
【0027】
個室テーブルT3に格納されるペーパー残量は、受信部21により受信されたペーパー残量である。上述したように、各トイレ施設10の各個室12に設けられたペーパー残量センサ122から、当該ペーパー残量センサ122のペーパー残量センサIDとペーパー残量とが定期的に管理サーバ20に送信される。管理部22は、受信されたペーパー残量センサIDに対応する個室12の個室テーブルT3(すなわち、受信されたペーパー残量センサIDを含む個室テーブルT3)に、受信されたペーパー残量を格納すると共に、ペーパー残量の受信日時を登録する。以上の処理により、個室テーブルT3のペーパー残量及び受信日時は、対応する個室12のペーパー残量センサ122からの情報が受信される毎に更新される。これにより、各個室12の個室テーブルT3には、各個室12の最新のペーパー残量が格納される。
【0028】
混雑度判定部24は、各トイレ施設10の混雑度を判定する。より具体的には、混雑度判定部24は、トイレ施設10毎に、トイレ施設10の複数の個室12の各々の利用状況情報に基づいて、トイレ施設10の混雑度を判定する。
【0029】
図6を参照して、混雑度判定部24の処理手順の一例について説明する。ステップS101において、混雑度判定部24は、処理対象のトイレ施設10を選択する。ステップS102において、混雑度判定部24は、選択されたトイレ施設10の各個室12の利用状況情報を取得する。例えば、混雑度判定部24は、選択されたトイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2(図5参照)を参照し、当該トイレ施設テーブルT2に含まれる全ての個室IDを取得する。そして、混雑度判定部24は、取得した各個室IDに対応する各個室テーブルT3(図5参照)を参照することにより、各個室12の利用状況情報を取得する。
【0030】
ステップS103において、混雑度判定部24は、各個室12の利用状況情報に基づいて、トイレ施設10の個室12の利用率を算出する。例えば、混雑度判定部24は、選択されたトイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2の個室数を参照し、「利用状況情報が“使用中”である個室数÷トイレ施設10の総個室数」を計算することにより、利用率を算出する。
【0031】
ステップS104において、混雑度判定部24は、利用率が100%であるか否かを判定する。利用率が100%である場合(ステップS104:YES)、混雑度判定部24は、混雑度を最高レベルのレベル3(満室)に設定する(ステップS105)。一方、利用率が100%でない場合(ステップS104:NO)、混雑度判定部24は、利用率が所定の閾値t1(例えば70%等)以上であるか否かを判定する(ステップS106)。閾値t1は、例えば、予め管理者等によって設定される。利用率が閾値t1以上である場合(ステップS106:YES)、混雑度判定部24は、混雑度を中レベルのレベル2(混雑)に設定する(ステップS107)。一方、利用率が閾値t1未満である場合(ステップS106:NO)、混雑度判定部24は、混雑度を最小レベルのレベル1(空いています)に設定する(ステップS108)。
【0032】
ステップS105,S107,S108のいずれかで設定された混雑度及び判定日時は、ステップS101で選択されたトイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2に格納される。混雑度判定部24は、建物に含まれる全てのトイレ施設10に対して図6の処理を実施することにより、各トイレ施設10の混雑度を設定(判定)することができる。
【0033】
緊急度判定部25は、各トイレ施設10の補充緊急度を判定する。補充緊急度は、トイレ施設10の備品補充の緊急度(すなわち、備品補充を早急に実施する必要性がどの程度であるかを示す情報)である。より具体的には、緊急度判定部25は、トイレ施設10毎に、トイレ施設10の複数の個室12の各々のペーパー残量に基づいて、トイレ施設10の補充緊急度を判定する。
【0034】
図7を参照して、緊急度判定部25の処理手順の一例について説明する。ステップS201において、緊急度判定部25は、処理対象のトイレ施設10を選択する。ステップS202において、緊急度判定部25は、選択されたトイレ施設10の各個室12のペーパー残量を取得する。例えば、緊急度判定部25は、選択されたトイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2(図5参照)を参照し、当該トイレ施設テーブルT2に含まれる全ての個室IDを取得する。そして、緊急度判定部25は、取得した各個室IDに対応する各個室テーブルT3(図5参照)を参照することにより、各個室12のペーパー残量を取得する。
【0035】
ステップS203において、緊急度判定部25は、各個室12のペーパー残量に基づいて、ペーパー残量の最小値を取得する。すなわち、緊急度判定部25は、最もペーパー残量の少ない個室12を特定し、当該個室12のペーパー残量を取得する。
【0036】
ステップS204において、緊急度判定部25は、最小値が0であるか否かを判定する。最小値が0である場合(ステップS204:YES)、緊急度判定部25は、補充緊急度を最高レベルのレベル3(高)に設定する(ステップS205)。一方、最小値が0でない場合(ステップS204:NO)、緊急度判定部25は、最小値が1であるか否かを判定する(ステップS206)。最小値が1である場合(ステップS206:YES)、緊急度判定部25は、補充緊急度を中レベルのレベル2(中)に設定する(ステップS207)。一方、最小値が2以上である場合(ステップS206:NO)、緊急度判定部25は、補充緊急度を最小レベルのレベル1(低)に設定する(ステップS208)。
【0037】
ステップS205,S207,S208のいずれかで設定された補充緊急度及び判定日時は、ステップS201で選択されたトイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2に格納される。緊急度判定部25は、建物に含まれる全てのトイレ施設10に対して図7の処理を実施することにより、各トイレ施設10の補充緊急度を設定(判定)することができる。
【0038】
出力部26は、管理端末30からの要求に応じて、各種情報を出力する。例えば、出力部26は、トイレ施設10毎の補充緊急度情報を管理端末30に出力(送信)する。また、出力部26は、管理端末30において指定されたトイレ施設10の混雑度情報、並びに当該トイレ施設10に含まれる個室12毎の利用状況情報及びペーパー残量を管理端末30に出力する。
【0039】
[管理端末の構成]
図3に示されるように、管理端末30は、操作受付部31と、通信部32(取得部)と、表示制御部33と、を有する。
【0040】
操作受付部31は、ユーザ操作を受け付ける。通信部32は、管理サーバ20とデータの送受信を行う。例えば、通信部32は、後述する管理画面(図10参照)の表示要求を管理サーバ20に送信し、管理サーバ20から定期的に各トイレ施設10に関する情報を受信する。表示制御部33は、通信部32により取得された各トイレ施設10に関する情報に基づいて管理画面を生成し、当該管理画面をディスプレイ(出力装置106)に表示する。管理端末30の処理の詳細については、図8に示されるシーケンス図、図9に示されるフローチャート、及び図10に示される管理画面50の一例を参照しながら説明する。図10に示されるように、本実施形態では一例として、管理画面50は、各トイレ施設10の場所及び補充緊急度を示すマーク(アイコン)が重畳表示された建物フロアマップ画像51と、選択されたトイレ施設10の各種情報(例えば、各個室12の利用状況情報及びペーパー残量等)が重畳表示されたトイレ施設画像52と、を含んでいる。
【0041】
図8に示されるように、ステップS301において、通信部32は、管理サーバ20に対して、管理画面50の表示を要求する。すなわち、通信部32は、管理サーバ20に対して、管理画面50を生成するために必要な表示用データを要求する。例えば、管理者が、管理端末30を操作することにより、管理対象の建物の管理画面50にアクセスするための操作を行う。当該操作は、例えば、上記管理画面50に関連付けられたURL等の接続先情報をブラウザ等に入力する操作、或いは上記管理画面50を表示するための専用アプリケーションを起動する操作等である。当該操作を操作受付部31が受け付けたことに応じて、通信部32は、表示用データを管理サーバ20に要求する。
【0042】
ステップS302において、管理サーバ20は、管理端末30からの要求に応じて、表示用データを生成する。例えば、表示用データは、管理対象の建物の建物フロアマップ画像と、当該建物に含まれる各トイレ施設10のトイレ施設名、タイプ、位置座標、トイレ施設画像、混雑度、及び補充緊急度と、各トイレ施設10に含まれる各個室12の情報(位置座標、利用状況情報、ペーパー残量)と、を含む。例えば、管理サーバ20の出力部26は、受信部21が管理端末30からの要求を受信したことに応じて、記憶部23に記憶されている管理対象の建物に対応する建物テーブルT1と、当該建物に含まれる各トイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2と、各トイレ施設10に含まれる各個室12に対応する個室テーブルT3と、を参照することにより、上述した表示用データを生成する。ステップS303において、出力部26は、生成した表示用データを管理端末30に送信する。
【0043】
ステップS304において、管理端末30は、管理サーバ20から受信した表示用データに基づいて、管理画面50を生成及び表示する。図9は、ステップS304の処理手順の一例を示すフローチャートである。図9を参照して、ステップS304の処理の詳細について説明する。
【0044】
ステップS401において、通信部32は、管理サーバ20から表示用データを取得する。続いて、ステップS402~S404において、表示制御部33は、表示用データ(主に、建物フロアマップ画像、並びに各トイレ施設10のタイプ、位置座標、及び補充緊急度)に基づいて、各トイレ施設10の情報が重畳表示された建物フロアマップ画像51(図10参照)を生成する。
【0045】
ステップS402において、表示制御部33は、建物内のトイレ施設10を1つ選択する。ステップS403において、表示制御部33は、建物フロアマップ画像上の当該トイレ施設10に対応する位置に、トイレアイコン61及び補充緊急度アイコン62を配置する。例えば、表示制御部33は、選択されたトイレ施設10の位置座標を参照することにより、建物フロアマップ画像におけるトイレ施設10の位置を特定する。表示制御部33は、特定されたトイレ施設10の位置に、トイレ施設10のタイプ(男性用又は女性用)に応じたトイレアイコン61を配置する。トイレアイコン61は、クリック操作(タッチパネルディスプレイの場合にはタップ操作)等によって選択可能に構成される。また、表示制御部33は、選択されたトイレ施設10の補充緊急度を更に参照することにより、トイレ施設10に対応する位置(例えば、トイレアイコン61に隣接する位置)に、補充緊急度を示す表示情報である補充緊急度アイコン62を配置する。
【0046】
補充緊急度アイコン62は、補充緊急度毎に予め用意されている。本実施形態では一例として、補充緊急度「レベル1(低)」に対応する補充緊急度アイコン62は無印の丸印で表され、補充緊急度「レベル2(中)」に対応する補充緊急度アイコン62は1つのエクスクラメーションマーク「!」が内部に記載された丸印で表され、補充緊急度「レベル3(高)」に対応する補充緊急度アイコン62は2つのエクスクラメーションマーク「!」が内部に記載された丸印で表される。ただし、補充緊急度アイコン62の表示態様は上記に限られない。例えば、補充緊急度アイコン62は、補充緊急度に応じた色等によって実現されてもよい。例えば、「レベル1(低)」が緑色に着色された丸印、「レベル2(中)」が黄色に着色された丸印、「レベル3(高)」が赤色に着色した丸印で表されてもよい。
【0047】
ステップS404において、表示制御部33は、未処理のトイレ施設10があるか否かを判定する。未処理のトイレ施設10がある場合(ステップS404:YES)、表示制御部33は、全てのトイレ施設10について処理が完了するまで、ステップS402及びステップS403の処理を繰り返す。
【0048】
全てのトイレ施設10についての処理が完了したら(ステップS404:NO)、表示制御部33は、表示用データ(主に、各トイレ施設10のトイレ施設名、トイレ施設画像、混雑度、及び補充緊急度、並びに各トイレ施設10に含まれる各個室12の情報(位置座標、利用状況情報、ペーパー残量))に基づいて、選択されたトイレ施設10の各種情報が重畳表示されたトイレ施設画像52(図10参照)を生成する(ステップS405~S409)。
【0049】
ステップS405において、表示制御部33は、トイレ施設画像52に表示する対象のトイレ施設10を選択する。表示対象のトイレ施設10は、例えば予め定められたデフォルト設定(初期設定)に従って選択されてもよいし、管理者によって予め設定された内容に従って選択されてもよい。或いは、表示制御部33は、管理画面50が前回閲覧された際において管理画面50が閉じられる直前に表示されていたトイレ施設10を、表示対象のトイレ施設10として選択してもよい。
【0050】
ステップS406において、表示制御部33は、選択されたトイレ施設10のトイレ施設画像52上の所定の位置に、選択されたトイレ施設10の補充緊急度アイコン62及び混雑度を示すテキスト情報63を配置する。本実施形態では、表示制御部33は、トイレ施設画像52の上部に、選択されたトイレ施設10のトイレ施設名と共に補充緊急度アイコン62を配置する。また、表示制御部33は、トイレ施設画像52の下部に、選択されたトイレ施設10の混雑度を示すテキスト情報63を配置する。
【0051】
ステップS407において、表示制御部33は、選択されたトイレ施設10の個室12を1つ選択する。ステップS408において、表示制御部33は、選択されたトイレ施設10のトイレ施設画像52の個室12に対応する位置に、個室12の利用状況情報を示すテキスト情報64及びペーパー残量アイコン65を配置する。例えば、表示制御部33は、選択された個室12の位置座標を参照することにより、トイレ施設画像52における個室12の位置を特定する。表示制御部33は、特定された個室12の位置にテキスト情報64を配置する。また、表示制御部33は、選択された個室12のペーパー残量を更に参照することにより、上記特定された個室12の位置に、ペーパー残量を示す表示情報であるペーパー残量アイコン65を配置する。
【0052】
ペーパー残量アイコン65は、ペーパー残量毎に予め用意されている。本実施形態では一例として、ペーパー残量「2以上」に対応するペーパー残量アイコン65は、補充緊急度「レベル1(低)」に対応する補充緊急度アイコン62と同様の無印の丸印で表される。また、ペーパー残量「1」に対応するペーパー残量アイコン65は、補充緊急度「レベル2(中)」に対応する補充緊急度アイコン62と同様の1つのエクスクラメーションマーク「!」が内部に記載された丸印で表される。また、ペーパー残量「0」に対応するペーパー残量アイコン65は、補充緊急度「レベル3(高)」に対応する補充緊急度アイコン62と同様の2つのエクスクラメーションマーク「!」が内部に記載された丸印で表される。ただし、ペーパー残量アイコン65の表示態様は上記に限られない。例えば、ペーパー残量アイコン65は、ペーパー残量に応じた色等によって実現されてもよい。例えば、「ペーパー残量が2以上」が緑色に着色された丸印、「ペーパー残量が1」が黄色に着色された丸印、「ペーパー残量が0」が赤色に着色した丸印で表されてもよい。
【0053】
ステップS409において、表示制御部33は、未処理の個室12があるか否かを判定する。未処理の個室12がある場合(ステップS409:YES)、表示制御部33は、全ての個室12について処理が完了するまで、ステップS407及びステップS408の処理を繰り返す。
【0054】
全ての個室12についての処理が完了したら(ステップS409:NO)、ステップS410において、表示制御部33は、ステップS402~S404の処理により生成された建物フロアマップ画像51と、ステップS405~S409の処理により生成されたトイレ施設画像52と、を含む管理画面50(図10参照)を、管理端末30のディスプレイ(出力装置106)上に表示する。以上により、図8のステップS304の処理が終了する。
【0055】
図8のステップS305~S308は、管理画面50の表示が継続されている場合に、管理画面50の表示内容を最新の状態に維持するための処理である。ステップS305において、管理端末30は、管理画面50がステップS304において生成された時点(或いはステップS308において更新された時点)から所定時間(例えば10秒)が経過したか否かを判定する。所定時間が経過すると(ステップS305:YES)、ステップS306において、管理端末30(通信部32)は、トイレ施設10に関する最新の情報を要求する。例えば、通信部32は、表示用データのうち時間変化に応じて状態が変化する可能性のある情報を要求する。例えば、通信部32は、各トイレ施設10の混雑度及び補充緊急度、並びに各トイレ施設10の各個室12の利用状況情報及びペーパー残量等に関する最新の情報を、管理サーバ20に要求する。ステップS307において、管理サーバ20は、管理端末30からの要求に応じて、トイレ施設10に関する最新の情報を送信する。すなわち、出力部26は、記憶部23を参照することにより、トイレ施設10に関する最新の情報を管理端末30に送信する。ステップS308において、通信部32が管理サーバ20から最新の情報を取得し、表示制御部33が当該最新の情報に基づいて管理画面50を更新する。
【0056】
なお、管理画面50において、トイレ施設画像52を表示する対象となるトイレ施設10が変更された場合(例えば、建物フロアマップ画像51上において、現在表示中のトイレ施設10とは異なるトイレ施設10のトイレアイコン61がクリックされた場合等)、表示制御部33は、図9のステップS405~S409を実行することにより、管理画面50に含まれるトイレ施設画像52を更新すればよい。より具体的には、表示制御部33は、ステップS405において、クリックされたトイレアイコン61に対応するトイレ施設10を表示対象として選択した上で、ステップS406~S409の処理を実行すればよい。
【0057】
以上説明した管理サーバ20では、トイレ施設10に含まれる複数の個室12の各々のペーパー残量に基づいてトイレ施設10の補充緊急度(備品補充の緊急度)が判定され、判定された補充緊急度が出力される。すなわち、管理サーバ20では、個室単位ではなくトイレ施設単位で、補充緊急度が出力される。これにより、トイレ施設10の管理者は、出力部26により出力されたトイレ施設10の補充緊急度に基づいて、当該トイレ施設10の備品補充を行うべきタイミング、トイレ施設10間における備品補充作業の優先度等を的確に把握することが可能となる。従って、管理サーバ20によれば、施設(本実施形態では、複数のトイレ施設10を含む建物)の効率的な管理を支援することができる。
【0058】
また、出力部26は、複数の個室12の各々のペーパー残量を更に出力する。本実施形態では、出力部26は、表示用データとして、トイレ施設10に含まれる個室12毎のペーパー残量を管理端末30に送信する。上記構成によれば、トイレ施設単位の補充緊急度と共に、個室単位のペーパー残量の詳細な情報も管理端末30に出力される。これにより、トイレ施設10の管理者は、トイレ施設単位の補充緊急度(本実施形態では、建物フロアマップ画像51に重畳表示された各トイレ施設10の補充緊急度アイコン62)に基づいて、備品補充を早急に行うべきトイレ施設10を迅速に把握できると共に、個室単位のペーパー残量(本実施形態では、トイレ施設画像52に重畳表示された各個室12のペーパー残量アイコン65)に基づいて、当該トイレ施設10においてトイレットペーパーを補充すべき個室12を的確に把握できる。従って、上記構成によれば、施設管理をより一層効率化することができる。
【0059】
また、緊急度判定部25は、複数の個室12の各々のペーパー残量の最小値と予め定められた閾値(本実施形態では、補充緊急度「レベル3(高)」に対応する閾値「0」及び補充緊急度「レベル2(中)」に対応する閾値「1」)との比較結果に基づいて、補充緊急度を判定する(図7参照)。上記構成によれば、ペーパー残量の最小値と閾値との比較に基づいて、簡易且つ高速に補充緊急度を判定することができる。
【0060】
また、管理端末30は、トイレ施設10に関する情報を表示する情報表示装置として機能する。管理端末30は、通信部32によって、トイレ施設10に含まれる複数の個室12の各々のペーパー残量と、トイレ施設10の補充緊急度と、を取得する。また、管理端末30は、表示制御部33によって、複数の個室12の各々のペーパー残量と共に、補充緊急度を画面上に表示させる。本実施形態では、管理端末30は、図10に示したような管理画面50を表示させる。このような管理端末30によれば、トイレ施設単位の補充緊急度と共に、個室単位のペーパー残量の詳細な情報が表示される。これにより、トイレ施設10の管理者は、トイレ施設単位の補充緊急度に基づいて、備品補充を早急に行うべきトイレ施設10を迅速に把握できると共に、個室単位のペーパー残量に基づいて、当該トイレ施設10においてトイレットペーパーを補充すべき個室12を的確に把握できる。従って、上記構成によれば、施設管理をより一層効率化することができる。
【0061】
また、通信部32は、表示用データの一部として、トイレ施設10のトイレ施設画像52(マップ画像)を取得し、表示制御部33は、トイレ施設画像52上の複数の個室12の各々に対応する位置に、各個室12のペーパー残量を示す表示情報(本実施形態では、ペーパー残量アイコン65)を重畳表示させる。上記構成によれば、各個室12のペーパー残量を視覚的且つ直感的に分かり易い態様でトイレ施設10の管理者に提示することができる。
【0062】
また、通信部32は、表示用データの一部として、複数の個室12の各々の利用状況情報を取得し、表示制御部33は、トイレ施設画像52上の複数の個室12の各々に対応する位置に、各個室12の利用状況情報を示す表示情報(本実施形態では、テキスト情報64)を重畳表示させる。上記構成によれば、各個室12のペーパー残量だけでなく各個室12の利用状況を視覚的且つ直感的に分かり易い態様でトイレ施設10の管理者に提示することができる。これにより、例えば、管理者は、トイレットペーパーの補充が必要な個室12を特定することができると共に、現在当該個室12のトイレットペーパー補充を行うことが可能な状態であるか否か(すなわち、当該個室12が空室であるか否か)を把握することができる。このように、各個室12の利用状況及びペーパー残量を網羅的に確認可能な態様の管理画面50を管理者に提示することにより、どのトイレ施設10から備品補充作業を行うべきかを管理者に直感的且つ的確に把握させることができる。
【0063】
管理者は、管理画面50を参照することによって、建物に含まれる複数のトイレ施設10のうちどのトイレ施設10の備品補充が早急に必要であるかを直感的に把握することができる。図10の例では、管理者は、管理画面50に含まれる建物フロアマップ画像51を参照することにより、「3F女性トイレ」及び「1F女性トイレ」の補充緊急度が高く、次に「1F男性トイレ」の補充緊急度が高いことを、直感的に把握することができる。また、管理者は、管理画面50に含まれるトイレ施設画像52を参照することにより、選択したトイレ施設10(この例では「3F女性トイレ」)の個室12毎の利用状況及びペーパー残量を網羅的且つ直感的に把握することができる。
【0064】
[第1実施形態の変形例]
図11は、管理画面の変形例(管理画面50A)を示す図である。図11に示される管理画面50Aは、建物フロアマップ画像51を含んでおらず、複数のトイレ施設10(この例では、建物に含まれる全ての女性用トイレ)のトイレ施設画像52を含んでいる点において、管理画面50と主に相違している。このように、管理画面50Aには、施設全体のマップ(建物フロアマップ画像51)が含まれていなくてもよい。例えば管理者によってピックアップされた複数のトイレ施設10のトイレ施設画像52を管理画面50Aのように一覧表示することにより、訪問すべきトイレ施設10(すなわち、備品補充が必要なトイレ施設10)があるか否か、また、どのような順序で各トイレ施設10を回るべきかを管理者に容易に判断させることが可能となる。
【0065】
また、緊急度判定部25による処理は、図7に示した処理に限られない。図7の例では、補充緊急度「レベル3(高)」に対応する閾値として「0」が用いられ、補充緊急度「レベル2(中)」に対応する閾値として「1」が用いられたが、これらの閾値は任意に設定され得る。また、緊急度判定部25は、ペーパー残量の最小値と共に、当該最小値のペーパー残量を有する個室数にも基づいて、補充緊急度を判定してもよい。例えば、緊急度判定部25は、ペーパー残量の最小値が「1」であったとしても、ペーパー残量が「1」である個室数が所定数以上(例えば、全個室数の30%等)である場合に、補充緊急度を最大(レベル3(高))に設定してもよい。
【0066】
また、緊急度判定部25は、複数の個室12の各々のペーパー残量に応じたスコアを算出し、当該スコアと予め定められた閾値との比較結果に基づいて、補充緊急度を判定してもよい。上記構成によれば、ペーパー残量に応じたスコアと閾値との比較に基づいて、簡易且つ高速に補充緊急度を判定することができる。図12を参照して、上記判定処理の手順の一例について説明する。
【0067】
ステップS501において、緊急度判定部25は、処理対象のトイレ施設10を選択する。ステップS502において、緊急度判定部25は、選択されたトイレ施設10の各個室12のペーパー残量を取得する。
【0068】
ステップS503において、緊急度判定部25は、各個室12のペーパー残量に応じたスコアを算出する。例えば、緊急度判定部25は、各個室12に対して、ペーパー残量に応じて予め定められたスコアを割り当てる。例えば、緊急度判定部25は、ペーパー残量が「0」である個室12に対して5点、ペーパー残量が「1」である個室12に対して3点、ペーパー残量が「2」である個室12に対して1点、ペーパー残量が「3」以上である個室12に対して0点を割り当てる。そして、緊急度判定部25は、選択されたトイレ施設10に含まれる全ての個室12のスコアを加算することにより、最終的なスコア(選択されたトイレ施設10に関連付けられるスコア)を算出する。
【0069】
ステップS504において、緊急度判定部25は、スコアが閾値t2以上であるか否かを判定する。閾値t2は、例えば、「各個室12が取り得る最大点数(この例では5点)×トイレ施設10の総個室数(図10の例では10個)×80%」に設定される。スコアが閾値t2以上である場合(ステップS504:YES)、緊急度判定部25は、補充緊急度を最高レベルのレベル3(高)に設定する(ステップS505)。一方、スコアが閾値t2未満である場合(ステップS504:NO)、緊急度判定部25は、スコアが閾値t2未満且つ閾値t3以上であるか否かを判定する(ステップS506)。閾値t3は、例えば、「各個室12が取り得る最大点数(この例では5点)×トイレ施設10の総個室数(図10の例では10個)×40%」に設定される。スコアが閾値t2未満且つ閾値t3以上である場合(ステップS506:YES)、緊急度判定部25は、補充緊急度を中レベルのレベル2(中)に設定する(ステップS507)。一方、スコアが閾値t3未満である場合(ステップS506:NO)、緊急度判定部25は、補充緊急度を最小レベルのレベル1(低)に設定する(ステップS508)。
【0070】
また、緊急度判定部25は、トイレ施設10の混雑度に更に基づいて、当該トイレ施設10の補充緊急度を判定してもよい。混雑度が高いトイレ施設10においては、混雑度が低いトイレ施設10よりも、各個室12のトイレットペーパーが減る速度が早いと考えられる。そこで、緊急度判定部25は、トイレ施設10の混雑度が大きい程、高い補充緊急度を設定してもよい。例えば、緊急度判定部25は、混雑度が大きい程、閾値(図7の例では「0」及び「1」、図12の例では閾値t2及び閾値t3)が小さくなるように、混雑度に応じて閾値を変動させてもよい。上記構成によれば、トイレ施設10のペーパー残量だけでなく、トイレ施設10の混雑度にも基づいて、補充緊急度をより適切に判定することができる。例えば、混雑度が大きいトイレ施設10(すなわち、利用率が高くトイレットペーパーの消費速度が速いトイレ施設10)については、混雑度が小さいトイレ施設10(すなわち、利用率が低くトイレットペーパーの消費速度が遅いトイレ施設10)よりも優先的に、備品の補充を行うことが好ましい。上記構成によれば、ペーパー残量が同程度のトイレ施設10間において、混雑度が大きいトイレ施設10の方が、混雑度が小さいトイレ施設10よりも高い補充緊急度が設定され易くなる。これにより、混雑度に応じたより適切な補充緊急度を管理者に提示することが可能となり、管理者を補充の必要性が高いトイレ施設10へと適切に誘導することができる。
【0071】
なお、第1実施形態において、各トイレ施設10の混雑度と各個室12のペーパー残量及び利用状況情報は、管理サーバ20から管理端末30へと出力されなくてもよい。すなわち、少なくともトイレ施設単位の補充緊急度が、管理サーバ20から管理端末30に出力されればよい。また、管理画面50において、少なくともトイレ施設単位の補充緊急度を示す表示情報(補充緊急度アイコン62)が表示されればよい。
【0072】
[第2実施形態]
図13図16を参照して、第2実施形態に係る情報提供システム1Aについて説明する。情報提供システム1Aでは、トイレ施設10の各個室12のペーパー残量に加えて、トイレ施設10の洗面台に設けられた容器に収容された液体石けん(手洗用石けん)の残量(石けん残量)にも基づいて、補充緊急度が判定される。情報提供システム1Aは、管理サーバ20及び管理端末30の代わりに管理サーバ20A及び管理端末30Aを備える点で、情報提供システム1と主に相違している。管理サーバ20Aは、受信部21、記憶部23、緊急度判定部25、及び出力部26の代わりに、受信部21A、記憶部23A、緊急度判定部25A、及び出力部26Aを備える点で、管理サーバ20と主に相違している。管理端末30Aは、通信部32及び表示制御部33の代わりに、通信部32A及び表示制御部33Aを備える点、管理端末30と主に相違している。
【0073】
第2実施形態では、図2に示されるように、トイレ施設10には、一以上(図2の例では1つ)の洗面台14が設けられている。洗面台14には、液体石けん(手洗用石けん)を収容する容器15と、容器15内の液体石けんの残量を検知するための石けん残量センサ16と、が設けられている。石けん残量センサ16は、例えば、容器15内の液体石けんの液面の高さを検知する光量センサ等によって構成され得る。例えば、石けん残量センサ16は、容器15内の液体石けんの液面の高さに基づいて、空の状態を最小値の「0」とし、満タンの状態を最大値の「4」として、石けん残量を5段階で検知可能に構成される。石けん残量センサ16は、上述した開閉センサ121及びペーパー残量センサ122と同様に、例えば、所定時間(例えば1時間)毎に石けん残量を検知する。そして、石けん残量センサ16は、上記所定時間毎に、検知した石けん残量を、当該石けん残量センサ16の識別情報(石けん残量センサID)と共に、GW11を介して管理サーバ20に送信する。
【0074】
受信部21A(利用状況取得部、ペーパー残量取得部、石けん残量取得部)は、上述した受信部21の機能に加えて、各トイレ施設10の一以上の洗面台14の各々に設けられた石けん残量センサ16から、各洗面台14の石けん残量を受信(取得)する。
【0075】
記憶部23Aには、記憶部23と同様に、上述した建物テーブルT1及び個室テーブルT3が記憶される。また、記憶部23Aには、トイレ施設テーブルT2の代わりに、図14に示されるトイレ施設テーブルT2aが記憶される。また、記憶部23Aには、図14に示される洗面台テーブルT4が更に記憶される。トイレ施設テーブルT2aには、トイレ施設テーブルT2が備える情報(図5参照)に加えて、トイレ施設10に含まれている一以上の洗面台14の各々を識別する洗面台ID(図14の例では、k個の洗面台14の各々に対応する洗面台ID_1~洗面台ID_k)が格納されている。洗面台テーブルT4は、洗面台14毎に作成される。洗面台テーブルT4は、洗面台ID、石けん残量センサID、位置座標、石けん残量、及び石けん残量受信日時を含んでいる。洗面台テーブルT4の洗面台IDは、トイレ施設テーブルT2aに格納された洗面台IDに対応する情報である。石けん残量センサIDは、洗面台14に設けられた石けん残量センサ16を識別する情報である。位置座標は、トイレ施設10内における洗面台14の位置を示す位置情報である。位置座標は、トイレ施設テーブルT2aに格納されたトイレ施設画像における洗面台14の位置を特定するために用いられる。洗面台テーブルT4に格納される情報のうち、洗面台ID、石けん残量センサID、及び位置座標は、予め管理者等によって登録される。石けん残量及び石けん残量受信日時は、受信部21Aが対応する石けん残量センサ16から石けん残量を受信した際に登録される。
【0076】
緊急度判定部25Aは、ペーパー残量及び石けん残量の両方に基づいて、補充緊急度を判定する。図15を参照して、緊急度判定部25Aの処理手順の一例について説明する。ステップS601において、緊急度判定部25Aは、処理対象のトイレ施設10を選択する。ステップS602及びS603において、緊急度判定部25Aは、上述した図12のステップS502及びS503と同様の方法で、各個室12のペーパー残量に応じたスコアを算出する。
【0077】
また、ステップS604において、緊急度判定部25Aは、選択されたトイレ施設10の各洗面台14の石けん残量を取得する。例えば、緊急度判定部25Aは、選択されたトイレ施設10に対応するトイレ施設テーブルT2aを参照し、当該トイレ施設テーブルT2aに含まれる全ての洗面台IDを取得する。そして、緊急度判定部25Aは、取得した各洗面台IDに対応する各洗面台テーブルT4を参照することにより、各洗面台14の石けん残量を取得する。
【0078】
ステップS605において、緊急度判定部25Aは、各洗面台14の石けん残量に応じたスコアを算出する。例えば、緊急度判定部25Aは、各洗面台14に対して、石けん残量に応じて予め定められたスコアを割り当てる。例えば、緊急度判定部25Aは、石けん残量が「0(空)」である洗面台14に対して5点、石けん残量が「1」である洗面台14に対して4点、石けん残量が「2」である洗面台14に対して3点、石けん残量が3以上である洗面台14に対して0点を割り当てる。そして、緊急度判定部25Aは、選択されたトイレ施設10に含まれる全ての洗面台14のスコアを加算することにより、最終的なスコア(選択されたトイレ施設10に関連付けられるスコア)を算出する。
【0079】
ステップS606において、緊急度判定部25Aは、ステップS603で算出されたペーパー残量に基づくスコア(以下「第1スコア」という。)及びステップS605で算出された石けん残量に基づくスコア(以下「第2スコア」という。)に基づいて、総合スコアを算出する。例えば、総合スコアは、第1スコアの取り得る最大値「各個室12が取り得る最大点数×トイレ施設10の総個室数」(例えば、最大点数が5であり、総個室数が10である場合には、「50」)と、第2スコアの取り得る最大値「各洗面台14が取り得る最大点数×トイレ施設10の総洗面台数」(例えば、最大点数が5であり、総洗面台数が6である場合には「30」)との割合に基づく重み付けを行った上で、第1スコア及び第2スコアを合算する。例えば、上記のように第1スコアの最大値が「50」であり、第2スコアの最大値が「30」である場合、ペーパー残量及び石けん残量が補充緊急度に与える影響度を同程度にするために、緊急度判定部25Aは、第2スコアに重み「50/30」を乗じた値を第1スコアに加算することによって、総合スコアを算出してもよい。ただし、上記算出方法は一例に過ぎない。例えば、個室12のトイレットペーパーの補充の方が洗面台14の液体石けんの補充よりも重要性が高いと考える場合には、総合スコアに対する第1スコアの影響度が総合スコアに対する第2スコアの影響度よりも大きくなるように、上記重みを設定してもよい。
【0080】
ステップS607において、緊急度判定部25Aは、総合スコアが閾値t4以上であるか否かを判定する。閾値t4は、例えば、「総合スコアの取り得る最大値(この例では100)×80%」に設定される。総合スコアが閾値t4以上である場合(ステップS607:YES)、緊急度判定部25Aは、補充緊急度を最高レベルのレベル3(高)に設定する(ステップS608)。一方、総合スコアが閾値t4未満である場合(ステップS607:NO)、緊急度判定部25Aは、総合スコアが閾値t4未満且つ閾値t5以上であるか否かを判定する(ステップS609)。閾値t5は、例えば、「総合スコアの取り得る最大値(この例では100)×40%」に設定される。総合スコアが閾値t4未満且つ閾値t5以上である場合(ステップS609:YES)、緊急度判定部25Aは、補充緊急度を中レベルのレベル2(中)に設定する(ステップS610)。一方、総合スコアが閾値t5未満である場合(ステップS609:NO)、緊急度判定部25Aは、補充緊急度を最小レベルのレベル1(低)に設定する(ステップS611)。
【0081】
出力部26Aは、上述した出力部26の機能に加えて、管理端末30Aからの要求に応じて、各トイレ施設10の各洗面台14の石けん残量を管理端末30Aに更に出力する。
【0082】
通信部32Aは、上述した通信部32の機能に加えて、表示用データの一部として、各トイレ施設10の各洗面台14の石けん残量を更に取得する。
【0083】
表示制御部33Aは、上述した表示制御部33の機能に加えて、管理画面に表示されるトイレ施設画像52の各洗面台14に対応する位置に、各洗面台14の石けん残量を示す表示情報(石けん残量アイコン66)を配置する。図16は、上述した表示制御部33Aの処理によって生成及び表示される管理画面50Bの一例を示している。図16に示されるように、トイレ施設画像52の洗面台14に対応する位置に、石けん残量アイコン66が配置されている。石けん残量アイコン66は、石けん残量毎に予め用意されている。本実施形態では一例として、石けん残量「2以上」に対応する石けん残量アイコンは、補充緊急度「レベル1(低)」に対応する補充緊急度アイコンと同様の無印の丸印で表される。また、石けん残量「1」に対応する石けん残量アイコンは、補充緊急度「レベル2(中)」に対応する補充緊急度アイコンと同様の1つのエクスクラメーションマーク「!」が内部に記載された丸印で表される。また、石けん残量「0」に対応する石けん残量アイコンは、補充緊急度「レベル3(高)」に対応する補充緊急度アイコンと同様の2つのエクスクラメーションマーク「!」が内部に記載された丸印で表される。ただし、石けん残量アイコンの表示態様は上記に限られない。例えば、石けん残量アイコンは、石けん残量に応じた色等によって実現されてもよい。例えば、「石けん残量が2以上」が緑色に着色された丸印、「石けん残量が1」が黄色に着色された丸印、「石けん残量が0」が赤色に着色した丸印で表されてもよい。
【0084】
表示制御部33Aは、上述した個室12に対する処理(図9のステップS407~409)と同様の処理をトイレ施設10に含まれる洗面台14に対して実施することにより、トイレ施設画像52上に石けん残量アイコン66を配置する。すなわち、表示制御部33Aは、選択された洗面台14の位置座標及び石けん残量を参照することにより、トイレ施設画像52における洗面台14の位置を特定し、特定された位置に石けん残量アイコン66を配置する。
【0085】
管理サーバ20Aによれば、各個室12のペーパー残量だけでなく、トイレ施設10の洗面台14に設けられた液体石けんの残量も判断対象とすることにより、トイレ施設10の備品補充の緊急度をより適切に判定することができる。
【0086】
[第2実施形態の変形例]
上記実施形態では、緊急度判定部25Aはペーパー残量及び石けん残量の両方に基づいて補充緊急度を判定したが、緊急度判定部25Aは、管理端末30からの要求に応じて、ペーパー残量のみに基づいて補充緊急度を判定する第1モード、石けん残量のみに基づいて補充緊急度を判定する第2モード、並びにペーパー残量及び石けん残量の両方に基づいて補充緊急度を判定する第3モードの少なくとも2つを含む複数のモードのうちのいずれかのモードに基づいて、補充緊急度を判定してもよい。例えば、受信部21Aは、管理端末30から、上記の第1モード、第2モード、及び第3モードのいずれかの指定を受け付けてもよい。そして、緊急度判定部25Aは、受信部21Aにより受け付けられたモードに基づいて、補充緊急度を判定してもよい。
【0087】
例えば、図16に示されるように、表示制御部33Aは、管理画面50B上に、第1モード(ペーパー)、第2モード(石けん)、及び第3モード(ペーパー+石けん)のいずれかを選択する操作を受付可能な表示領域67を表示してもよい。そして、操作受付部31が、表示領域67に対する管理者の選択操作を受け付け、通信部32Aが、選択されたモードを示す情報を管理サーバ20に送信してもよい。これにより、受信部21Aは、管理端末30からモードの指定を受け付けることができる。
【0088】
ただし、補充緊急度の判定にいずれのモードを用いるかは、管理者の選択操作以外によって決定されてもよい。例えば、いずれのモードを用いるかは、時間帯によって予め定められてもよい。例えば、洗面台14の液体石けんの補充作業が夜間のみに行われる場合には、緊急度判定部25Aは、予め定められた夜間の時間帯に第3モードを用いて補充緊急度を判定し、上記夜間の時間帯以外の時間帯には第1モードを用いて補充緊急度を判定するように構成されてもよい。この場合、モードの指定を受け付ける受付部は、例えば、時間帯毎に適用するモードの情報を読み取り、当該モードを緊急度判定部25Aに通知する処理機構によって構成されてもよい。
【0089】
第1モードが指定された場合、緊急度判定部25Aは、例えば、第1実施形態(緊急度判定部25)の処理(例えば、図7又は図12のフローチャートの処理)によって補充緊急度を判定すればよい。また、第3モードが指定された場合、緊急度判定部25Aは、第2実施形態の処理(例えば、図15のフローチャートの処理)によって補充緊急度を判定すればよい。また、第2モードが指定された場合、緊急度判定部25Aは、例えば、第1実施形態の処理(例えば、図7又は図12のフローチャートの処理)における「ペーパー残量」を「石けん残量」に置き換えた処理によって補充緊急度を判定すればよい。
【0090】
上記のようにモードを切替可能な構成によれば、補充対象の備品に応じた適切な補充緊急度を管理者に提示することが可能となるため、管理者の利便性を更に向上させることができる。
【0091】
[第3実施形態]
図17図19を参照して、第3実施形態に係る情報提供システム1Bについて説明する。情報提供システム1Bは、トイレ施設10の個室12の異常検知を行う機能を有する。情報提供システム1Bは、管理サーバ20及び管理端末30の代わりに管理サーバ20B及び管理端末30Bを備える点で、情報提供システム1と主に相違している。管理サーバ20Bは、通知部27を更に備える点で、管理サーバ20と主に相違している。管理端末30Bは、通信部32及び表示制御部33の代わりに、通信部32B及び表示制御部33Bを備える点、管理端末30と主に相違している。また、第3実施形態では、記憶部23には、少なくとも過去所定期間(例えば直近の30分間)の各個室12のペーパー残量及び利用状況情報の履歴情報が保存される。
【0092】
通知部27は、各個室12の利用状況情報及びペーパー残量に基づいて、特定の個室12に関するアラートを通知する。例えば、通知部27は、上記所定期間における複数の個室12の各々のペーパー残量及び利用状況情報に基づいて、上記所定期間において使用されておらず且つペーパー残量が予め定められた閾値以上である個室12である不使用個室を抽出する。すなわち、通知部27は、トイレットペーパーが残っているにもかかわらず所定期間使用されていない個室12を、不使用個室として抽出する。通知部27は、上記所定期間における利用状況情報に基づいて、上記所定期間において複数の個室12のうち不使用個室以外の個室12が全て使用中の期間があったか否かを判定する。通知部27は、上記期間があった場合に、不使用個室に関するアラートを通知する。
【0093】
図18を参照して、通知部27の処理手順の一例について説明する。ステップS701において、通知部27は、処理対象のトイレ施設10を選択する。ステップS702において、通知部27は、選択されたトイレ施設10の所定期間における各個室12の利用状況情報及びペーパー残量の履歴を取得する。本実施形態では、通知部27は、記憶部23に記憶された履歴情報にアクセスする。
【0094】
ステップS703において、通知部27は、上記所定期間において使用されていない不使用個室があるか否かを判定する。例えば、通知部27は、上記所定期間における各個室12の利用状況情報の履歴を参照することにより、所定期間中「空室」であった個室12を不使用個室として抽出する。不使用個室が抽出された場合(ステップS703:YES)、ステップS704において、通知部27は、不使用個室のペーパー残量が予め定められた閾値t6(例えば「1」)以上であるか否かを判定する。閾値t6は、0より大きい値であり、管理者等によって任意に設定され得る。不使用個室のペーパー残量が閾値t6以上である場合(ステップS704:YES)、通知部27は、上記所定期間における各個室12の利用状況情報の履歴に基づいて、上記所定期間において不使用個室以外の個室12が全て使用中の期間があったか否かを判定する(ステップS705)。上記期間があった場合(ステップS705:YES)、通知部27は、不使用個室に関するアラートを、管理端末30に通知する(ステップS706)。アラートは、例えば、当該不使用個室が備品切れ(トイレットペーパー切れ)以外の異常(例えば、水漏れ、便器の故障又は汚染、扉の故障等)により使用不可能になっている可能性があることを示す情報である。アラートには、対応する不使用個室を特定するための情報(例えば、不使用個室の個室ID等)が含まれる。
【0095】
通知部27は、建物に含まれる全てのトイレ施設10に対して図18の処理を定期的に実施することにより、各トイレ施設10において備品切れ以外の異常により使用不可能になっている可能性のある不使用個室を、管理者に通知することができる。上記仕組みによれば、所定期間における各個室12のペーパー残量及び利用状況情報に基づいて、早急に状態を確認すべき不使用個室を自動的に検知し、管理者に通知することができる。これにより、トイレ施設10の管理を好適に支援することができる。
【0096】
なお、アラート対象の不使用個室が複数抽出された場合、通知部27は、各不使用個室についてアラートを通知してもよい。また、処理対象のトイレ施設10に、個室12の利用を待機する待ち行列の有無を検知するセンサ(例えば、トイレ施設10の入口に近い個室12の付近に設置された人感センサ等)等が設けられている場合、通知部27は、上記センサからの情報を、トイレ施設10の複数の個室12の利用状況を示す利用状況情報の一部として用いて、上記ステップS705の判定処理を行ってもよい。例えば、通知部27は、現時点において上記センサによって待ち行列が検知されている場合に、上記所定期間において不使用個室以外の個室12が全て使用中の期間(少なくとも現時点を含む期間)があると判定してもよい。
【0097】
図19は、上述した通知部27によりアラートが通知された際に管理端末30Bにおいて生成及び表示される管理画面の一例(管理画面50C)を示している。例えば、管理端末30Bにおいて、通信部32Bが通知部27からアラートを受信すると、表示制御部33Bは、管理画面50Cにおけるトイレ施設画像52において、アラートの対象とされた不使用個室に対応する位置にアラートを示す表示情報(アラート情報68)を配置する。図19の例では、アラート情報68は、「要確認」と記載されたテキスト情報である。これにより、管理者は、早急に状態を確認すべき不使用個室の存在及び場所を、直感的且つ適時に把握することができる。
【0098】
なお、管理画面50Cにおけるアラート情報の表示態様は、上記例に限定されない。例えば、アラート情報68は、補充緊急度アイコン62及びペーパー残量アイコン65のようなマークであってもよい。また、管理画面50Cにおいて、アラートの対象とされた個室12を含むトイレ施設10とは異なるトイレ施設10のトイレ施設画像52が表示されている場合もあり得る。このような場合、表示制御部33Bは、管理画面50Cの空きスペース(或いは、予め用意された専用スペース)に、「3F女性トイレの手前から4番目の個室が使用不可能な状態になっている可能性があります。」等のテキスト情報を出力(表示)してもよい。或いは、表示制御部33Bは、上記のようなテキスト情報を管理画面50C上にポップアップ表示してもよい。
【0099】
[変形例]
以上、本開示のいくつかの実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に限定されない。上記実施形態では、管理対象の施設の具体例としてトイレ施設を例示したが、管理対象の施設は、複数の個室を有する施設であって、各個室に定期的に補充が必要な備品が配置される施設であればよい。また、補充対象の備品の具体例としてトイレットペーパー及び液体石けんを例示したが、補充対象の備品は、管理対象の施設に応じた備品であればよく、これらの例に限定されない。
【0100】
また、上記実施形態では、補充緊急度として、備品の残量が少ないほど高く設定される値(レベル)を用いたが、補充緊急度は、残量と比例関係にある指標(つまり、値が小さい程補充緊急度が高いことを示す情報)が用いられてもよい。つまり、補充緊急度を表現するデータ値の高低(大小)は、補充の緊急性の高低と一致していてもよいし、一致していなくてもよい。
【0101】
また、個室12の利用状況情報(空室又は使用中)を検知するためのセンサとして、開閉センサ121以外のセンサ(例えば人感センサ等)が用いられてもよい。また、ペーパー残量として、トイレットペーパー(ロール)単位の個数が用いられたが、使用中のトイレットペーパーの残り分量を詳細に検知することが可能な場合には、緊急度判定部25は、使用中のトイレットペーパーの残り分量にも基づいて補充緊急度を決定してもよい。例えば、緊急度判定部25は、ペーパー残量が残り1個(現在使用中のトイレットペーパーのみ)であり、且つ、現在使用中のトイレットペーパーの残り分量が閾値以下である個室12の数が閾値以上である場合に、補充緊急度を最大に設定してもよい。また、個室12に残っているトイレットペーパーの個数ではなく、個室12にトイレットペーパーがあるか否か(すなわち、残量が1以上であるか0であるか)や、個室12に所定数以上のトイレットペーパーが残っているか否か等に基づいて補充緊急度が判定されてもよい。言い換えれば、補充緊急度の判定に用いられるペーパー残量(トイレットペーパーの残量に関連する情報)は、トイレットペーパーの残数を直接的に示す情報には限定されず、例えば、個室12に所定数以上のトイレットペーパーが残っているか否かを示す情報であってもよい。この場合、緊急度判定部25は、例えば、トイレットペーパーの残数が所定数未満である個室12が1つでもあれば補充緊急度をレベル3(高)と判定したり、トイレットペーパーの残数が所定数未満である個室12が所定数以上あれば補充緊急度をレベル3(高)と判定したりすることによって、トイレ施設10の補充緊急度を判定してもよい。石けん残量に基づく補充緊急度の判定についても同様である。すなわち、第2実施形態において補充緊急度の判定に用いられる石けん残量は、液体石けんの残量を直接的に示す情報には限定されず、例えば、洗面台14に所定量以上の液体石けんが残っているか否かを示す情報であってもよい。
【0102】
また、上記実施形態では、大型施設に含まれる複数のトイレ施設10の各々が管理対象とされたが、管理対象のトイレ施設(補充が必要な備品が設けられた個室を複数有する施設)は1つであってもよい。
【0103】
また、第2実施形態では、2種類の備品(トイレットペーパー及び液体石けん)の残量に基づいて補充緊急度が判定(設定)されたが、3種類以上の備品の残量に基づいて補充緊急度が判定されてもよい。
【0104】
また、第3実施形態における情報提供システム1Bは、通知部27によるアラート通知のみを行うシステムとして構成されてもよい。この場合、情報提供システム1Bにおいて、アラート通知に関する処理に不要な機能要素は省略されてもよい。例えば、管理サーバ20Bにおいて、混雑度判定部24及び緊急度判定部25は省略されてもよい。また、これに伴い、出力部26から管理端末30へとトイレ施設10の混雑度及び補充緊急度に関する情報が出力されなくてもよい。この場合、管理端末30上の管理画面50Bにおいて、トイレ施設10の混雑度及び補充緊急度を示す表示情報は表示されなくてもよい。
【0105】
また、上記実施形態では、管理サーバ20によって各トイレ施設10の補充緊急度及び混雑度等を判定及び出力し、管理端末30によってこれらの判定結果を表示出力する形態を例示したが、各処理の実行主体(各処理の分担形態)は、上記実施形態に限られない。例えば、管理サーバ20が、管理端末30の機能を有してもよく、管理サーバ20が備えるディスプレイ(出力装置106)に管理画面50を表示してもよい。この場合、管理サーバ20が、情報提供装置及び情報表示装置の両方として機能する。同様に、管理端末30が、管理サーバ20の機能を有してもよい。この場合、管理端末30が、情報提供装置及び情報表示装置の両方として機能する。また、上記実施形態では、管理画面50の生成を管理端末30側で実行する形態を例示したが、管理サーバ20が管理画面50を生成し、生成した管理画面50の情報を管理端末30に送信してもよい。すなわち、管理サーバ20が、管理端末30の表示制御部33が有する一部の機能(すなわち、管理画面50の生成機能)を有してもよい。この場合、管理端末30は、管理サーバ20から送信された管理画面50を表示する機能を有していればよい。
【符号の説明】
【0106】
1,1A,1B…情報提供システム、10…トイレ施設、12…個室、16…石けん残量センサ、20,20A,20B…管理サーバ(情報提供装置)、21…受信部(利用状況取得部、ペーパー残量取得部)、21A…受信部(利用状況取得部、ペーパー残量取得部、石けん残量取得部)、22…管理部、23,23A…記憶部、24…混雑度判定部、25,25A…緊急度判定部、26,26A…出力部、27…通知部、30,30A,30B…管理端末(情報表示装置)、31…操作受付部、32,32A,32B…通信部(取得部)、33,33A,33B…表示制御部、52…トイレ施設画像(マップ画像)、121…開閉センサ、122…ペーパー残量センサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19