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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146553
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】暖房システム
(51)【国際特許分類】
   F24D 3/10 20060101AFI20220928BHJP
   F24D 3/18 20060101ALI20220928BHJP
   F24F 5/00 20060101ALI20220928BHJP
   F24F 11/38 20180101ALI20220928BHJP
   F24F 11/49 20180101ALI20220928BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20220928BHJP
   F24F 11/89 20180101ALI20220928BHJP
【FI】
F24D3/10 Z
F24D3/18
F24F5/00 101Z
F24F11/38
F24F11/49
F24F11/64
F24F11/89
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047576
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恵祐
【テーマコード(参考)】
3L054
3L070
3L260
【Fターム(参考)】
3L054BF02
3L054BF06
3L054BF20
3L054BG02
3L054BG08
3L070AA02
3L070AA06
3L070BB01
3L070BB14
3L070BC02
3L070BC20
3L070DF07
3L070DF08
3L070DG05
3L260AB06
3L260BA37
3L260BA51
3L260BA57
3L260CB37
3L260CB46
3L260DA15
3L260EA07
3L260EA09
3L260GA02
3L260GA17
3L260HA01
3L260HA06
(57)【要約】
【課題】暖房システムにおいて、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを短時間で正確に判定するための技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示する暖房システムは、熱交換ユニットと、第1熱源ユニットと、第1熱源側往路管と、第1熱源側復路管と、第1循環ポンプと、第2熱源ユニットと、第2熱源側往路管と、第2熱源側復路管と、第2循環ポンプと、暖房端末と、制御装置と、を備える。制御装置は、第1熱源ユニット及び第2熱源ユニットのうちの一方による加熱が実行され、かつ、第1、第2循環ポンプが駆動されている状態において、第1温度及び第2温度に基づいて、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定するとともに、第3温度及び第4温度に基づいて、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流路と第2流路とを備える熱交換ユニットと、
第1熱媒を加熱する第1熱源ユニットと、
一端が前記第1熱源ユニットの第1流出部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第1流路の一端に接続されている第1熱源側往路管と、
一端が前記第1熱源ユニットの第1流入部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第1流路の他端に接続されている第1熱源側復路管と、
前記第1熱源ユニット、前記第1熱源側往路管、前記第1流路、及び、前記第1熱源側復路管で構成される第1循環路において第1熱媒を循環させる第1循環ポンプと、
第2熱媒を加熱する第2熱源ユニットと、
一端が前記第2熱源ユニットの第2流出部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第2流路の一端に接続されている第2熱源側往路管と、
一端が前記第2熱源ユニットの第2流入部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第2流路の他端に接続されている第2熱源側復路管と、
前記第2熱源ユニット、前記第2熱源側往路管、前記第2流路、及び、前記第2熱源側復路管で構成される第2循環路において第2熱媒を循環させる第2循環ポンプと、
前記第1熱源側復路管に設けられている暖房端末と、
制御装置と、
を備え、
前記熱交換ユニット内において、前記第1流路を通過する第1熱媒と前記第2流路を通過する第2熱媒との間で熱交換が行われ、
前記熱交換ユニットは、さらに、
前記第1流路から前記第1熱源側復路管に流出する第1熱媒の温度である第1温度を検出する第1温度センサと、
前記第1熱源側往路管から前記第1流路に流入する第1熱媒の温度である第2温度を検出する第2温度センサと、
前記第2流路から前記第2熱源側復路管に流出する第2熱媒の温度である第3温度を検出する第3温度センサと、
前記第2熱源側往路管から前記第2流路に流入する第2熱媒の温度である第4温度を検出する第4温度センサと、
を備え、
前記制御装置は、
前記第1熱源ユニット及び前記第2熱源ユニットのうちの一方による加熱が実行され、前記第1循環ポンプ及び前記第2循環ポンプが駆動されている状態において、判定処理を実行可能に構成されており、
前記制御装置は、前記判定処理において、
前記第1温度及び前記第2温度に基づいて、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が正しく接続されているのか否かを判定するとともに、
前記第3温度及び前記第4温度に基づいて、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が正しく接続されているのか否かを判定する、
暖房システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第2熱源ユニットによる加熱が実行されている前記判定処理において、
前記第1温度が前記第2温度よりも第1判定温度以上高い状態が第1判定時間経過する場合に、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、
前記第2温度が前記第1温度よりも第2判定温度以上高い状態が第2判定時間経過する場合に、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が誤って接続されていると判定し、
前記第4温度が前記第3温度よりも第3判定温度以上高い状態が第3判定時間経過する場合に、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、
前記第3温度が前記第4温度よりも第4判定温度以上高い状態が第4判定時間経過する場合に、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が誤って接続されていると判定する、請求項1に記載の暖房システム。
【請求項3】
前記第1熱源ユニットは、ヒートポンプ熱源を備え、
前記第2熱源ユニットは、ガス熱源を備える、請求項2に記載の暖房システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記第1熱源ユニットによる加熱が実行されている前記判定処理において、
前記第2温度が前記第1温度よりも第5判定温度以上高い状態が第5判定時間経過する場合に、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、
前記第1温度が前記第2温度よりも第6判定温度以上高い状態が第6判定時間経過する場合に、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が誤って接続されていると判定し、
前記第3温度が前記第4温度よりも第7判定温度以上高い状態が第7判定時間経過する場合に、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、
前記第4温度が前記第3温度よりも第8判定温度以上高い状態が第8判定時間経過する場合に、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が誤って接続されていると判定する、請求項1に記載の暖房システム。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記判定処理を開始してから第9判定時間が経過しても、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が正しく接続されているのか否か、及び、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が正しく接続されているのか否かのうちの少なくとも一方の判定がされていない場合に、前記暖房システムに異常が発生していると判定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の暖房システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記第1熱源ユニット及び前記第2熱源ユニットのうちの一方による加熱を実行させ、かつ、前記第1循環ポンプ及び前記第2循環ポンプを駆動させてから第10判定時間が経過する場合に、前記判定処理を開始する、請求項1から5のいずれか一項に記載の暖房システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暖房システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1流路と第2流路とを備える熱交換ユニットと、第1熱媒を加熱する第1熱源ユニットと、一端が第1熱源ユニットの第1流出部に接続されており、他端が熱交換ユニットの第1流路の一端に接続されている第1熱源側往路管と、一端が第1熱源ユニットの第1流入部に接続されており、他端が熱交換ユニットの第1流路の他端に接続されている第1熱源側復路管と、第1熱源ユニット、第1熱源側往路管、第1流路、及び、第1熱源側復路管で構成される第1循環路において第1熱媒を循環させる第1循環ポンプと、第2熱媒を加熱する第2熱源ユニットと、一端が第2熱源ユニットの第2流出部に接続されており、他端が熱交換ユニットの第2流路の一端に接続されている第2熱源側往路管と、一端が第2熱源ユニットの第2流入部に接続されており、他端が熱交換ユニットの第2流路の他端に接続されている第2熱源側復路管と、第2熱源ユニット、第2熱源側往路管、第2流路、及び、第2熱源側復路管で構成される第2循環路において第2熱媒を循環させる第2循環ポンプと、第1熱源側復路管に設けられている暖房端末と、制御装置と、を備える暖房システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、第1熱源ユニットと、第2熱源ユニットと、暖房端末と、循環ポンプと、第1熱源ユニット、第2熱源ユニット、暖房端末、及び、循環ポンプが組み込まれた循環路と、循環路から第1熱源ユニットへ熱媒を送るための第1配管と、第1熱源ユニットから循環路へ熱媒を送るための第2配管と、第1配管から第1熱源ユニットに流入する熱媒の温度を検出する第1熱媒温度センサと、第1熱源ユニットから第2配管に流出する熱媒の温度を検出する第2熱媒温度センサと、制御装置と、を備える暖房システムが開示されている。制御装置は、第2熱源ユニットによる加熱が実行され、循環ポンプが駆動されている状態において、第1熱媒温度センサで検出される温度、及び、第2熱媒温度で検出される温度に基づいて、第1配管、及び、第2配管が第1熱源ユニットに正しく接続されているのか否かを判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-159663号公報
【特許文献2】特開2016-191496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1の暖房システムにおいて、第1循環ポンプが駆動されると、第1熱源ユニットの流出部から流出する第1熱媒が、第1熱源側往路管、熱交換ユニットの第1流路の上流端、熱交換ユニットの第1流路の下流端、第1熱源側復路管の順に流れる。しかしながら、暖房システムを設置する時に、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が熱交換ユニットに誤って接続(以下では、「誤接続」と記載することがある)されることがある。例えば、第1熱源側往路管の他端が熱交換ユニットの第1流路の下流端に接続され、第1熱源側復路管の他端が熱交換ユニットの第1流路の上流端に接続される場合である。このような状況において、第1循環ポンプが駆動されると、第1熱源ユニットの流出部から流出する第1熱媒は、第1熱源側往路管、熱交換ユニットの第1流路の下流端、熱交換ユニットの第1流路の上流端、第1熱源側復路管の順に流れる。即ち、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が誤接続されると、熱交換ユニット内における第1熱媒の流れが逆転してしまう。この場合、第1流路を通過する第1熱媒と第2流路を通過する第2熱媒との間で意図した熱交換が行われなくなる。第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が誤接続される場合も同様である。従って、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正しく接続(以下では、「正接続」と記載することがある)されているのか否かを判定する必要がある。
【0006】
第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定する手法として、特許文献2の技術を特許文献1の暖房システムに採用することが考えられる。この場合、例えば、最初に、第2熱源ユニットによる加熱が実行され、第2循環ポンプが駆動されている状態において、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かが判定され、その後に、第1熱源ユニットによる加熱が実行され、第1循環ポンプが駆動されている状態において、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かが判定される。このような構成によると、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定するのに要する時間が長くなってしまう。また、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かの判定を行う際に第2循環路内の水の温度が高くなるため、熱交換ユニットを介して第1循環路内の水の温度が上昇してしまうことで、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かを正しく判定できない恐れがある。
【0007】
本明細書では、暖房システムにおいて、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを短時間で正確に判定するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書が開示する暖房システムは、第1流路と第2流路とを備える熱交換ユニットと、第1熱媒を加熱する第1熱源ユニットと、一端が前記第1熱源ユニットの第1流出部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第1流路の一端に接続されている第1熱源側往路管と、一端が前記第1熱源ユニットの第1流入部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第1流路の他端に接続されている第1熱源側復路管と、前記第1熱源ユニット、前記第1熱源側往路管、前記第1流路、及び、前記第1熱源側復路管で構成される第1循環路において第1熱媒を循環させる第1循環ポンプと、第2熱媒を加熱する第2熱源ユニットと、一端が前記第2熱源ユニットの第2流出部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第2流路の一端に接続されている第2熱源側往路管と、一端が前記第2熱源ユニットの第2流入部に接続されており、他端が前記熱交換ユニットの前記第2流路の他端に接続されている第2熱源側復路管と、前記第2熱源ユニット、前記第2熱源側往路管、前記第2流路、及び、前記第2熱源側復路管で構成される第2循環路において第2熱媒を循環させる第2循環ポンプと、前記第1熱源側復路管に設けられている暖房端末と、制御装置と、を備え、前記熱交換ユニット内において、前記第1流路を通過する第1熱媒と前記第2流路を通過する第2熱媒との間で熱交換が行われ、前記熱交換ユニットは、さらに、前記第1流路から前記第1熱源側復路管に流出する第1熱媒の温度である第1温度を検出する第1温度センサと、前記第1熱源側往路管から前記第1流路に流入する第1熱媒の温度である第2温度を検出する第2温度センサと、前記第2流路から前記第2熱源側復路管に流出する第2熱媒の温度である第3温度を検出する第3温度センサと、前記第2熱源側往路管から前記第2流路に流入する第2熱媒の温度である第4温度を検出する第4温度センサと、を備え、前記制御装置は、前記第1熱源ユニット及び前記第2熱源ユニットのうちの一方による加熱が実行され、前記第1循環ポンプ及び前記第2循環ポンプが駆動されている状態において、判定処理を実行可能に構成されており、前記制御装置は、前記判定処理において、前記第1温度及び前記第2温度に基づいて、前記第1熱源側往路管及び前記第1熱源側復路管が正しく接続されているのか否かを判定するとともに、前記第3温度及び前記第4温度に基づいて、前記第2熱源側往路管及び前記第2熱源側復路管が正しく接続されているのか否かを判定する。
【0009】
上記の構成によれば、制御装置は、第1熱源ユニット及び第2熱源ユニットのうちの一方による加熱が実行され、かつ、第1循環ポンプ及び第2循環ポンプが駆動されている状態において、判定処理を実行する。この場合、判定処理中において、熱交換ユニット内の第1流路を通過する第1熱媒と第2流路を通過する第2熱媒との間で熱交換が行われる。このため、判定処理中において、第1温度センサによって検出される第1温度と第2温度センサによって検出される第2温度とは異なる。従って、制御装置は、第1温度及び第2温度に基づいて、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定することができる。また、判定処理中において、第3温度センサによって検出される第3温度と第4温度センサによって検出される第4温度とも異なる。従って、制御装置は、第3温度及び第4温度に基づいて、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定することができる。このように、制御装置は、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否か、及び、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを同時的に判定することができる。従って、例えば、最初に、第2熱源ユニットによる加熱を実行させ、第2循環ポンプを駆動させて、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定し、その後に、第1熱源ユニットによる加熱を実行させ、第1循環ポンプを駆動させて、第1熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定する比較例の構成と比較して、判定処理に要する時間を短縮することができる。また、比較例の構成とは異なり、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを正しく判定することができる。従って、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを短時間で正確に判定することができる。
【0010】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置は、第2熱源ユニットによる加熱が実行されている判定処理において、第1温度が第2温度よりも第1判定温度以上高い状態が第1判定時間経過する場合に、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、第2温度が第1温度よりも第2判定温度以上高い状態が第2判定時間経過する場合に、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が誤って接続されていると判定し、第4温度が第3温度よりも第3判定温度以上高い状態が第3判定時間経過する場合に、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、第3温度が第4温度よりも第4判定温度以上高い状態が第4判定時間経過する場合に、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が誤って接続されていると判定してもよい。
【0011】
上記の構成によると、制御装置は、第2熱源ユニットによる加熱が実行されている状態において、判定処理を実行する。この場合、熱交換器内の第2流路を流れる第2熱媒の温度は、第1流路を流れる第1熱媒の温度よりも高くなる。従って、第1流路を流れる第1熱媒は、第2流路を流れる第2熱媒から熱を吸収する。このため、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されている場合、判定処理中における第1温度は第2温度よりも高くなる。一方、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が誤接続されている場合、判定処理中における第2温度は第1温度よりも高くなる。従って、制御装置は、第1温度及び第2温度に基づいて、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かをより正確に判定することができる。また、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されている場合、判定処理中における第4温度は第3温度よりも高くなる。一方、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が誤接続されている場合、判定処理中における第3温度は第4温度よりも高くなる。従って、制御装置は、第3温度及び第4温度に基づいて、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かをより正確に判定することができる。
【0012】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1熱源ユニットは、ヒートポンプ熱源を備え、第2熱源ユニットは、ガス熱源を備えてもよい。
【0013】
ガス熱源はヒートポンプ熱源よりも、熱媒を早く加熱することができる。このため、ヒートポンプ熱源を駆動させる場合と比較して、第1熱媒と第2熱媒との温度差を短時間で大きくすることができる。従って、判定処理に要する時間を短くすることができる。
【0014】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置は、第1熱源ユニットによる加熱が実行されている判定処理において、第2温度が第1温度よりも第5判定温度以上高い状態が第5判定時間経過する場合に、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、第1温度が第2温度よりも第6判定温度以上高い状態が第6判定時間経過する場合に、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が誤って接続されていると判定し、第3温度が第4温度よりも第7判定温度以上高い状態が第7判定時間経過する場合に、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正しく接続されていると判定し、第4温度が第3温度よりも第8判定温度以上高い状態が第8判定時間経過する場合に、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が誤って接続されていると判定してもよい。
【0015】
上記の構成によると、制御装置は、第1熱源ユニットによる加熱が実行されている状態において、判定処理を実行する。この場合、熱交換器内の第1流路を流れる第1熱媒の温度は、第2流路を流れる第2熱媒の温度よりも高くなる。従って、第2流路を流れる第2熱媒は、第1流路を流れる第1熱媒から熱を吸収する。このため、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されている場合、判定処理中における第2温度は第1温度よりも高くなる。一方、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が誤接続されている場合、判定処理中における第1温度は第2温度よりも高くなる。従って、制御装置は、第1温度及び第2温度に基づいて、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かをより正確に判定することができる。また、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されている場合、判定処理中における第3温度は第4温度よりも高くなる。一方、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が誤接続されている場合、判定処理中における第4温度は第3温度よりも高くなる。従って、制御装置は、第3温度及び第4温度に基づいて、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かをより正確に判定することができる。
【0016】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置は、判定処理を開始してから第9判定時間が経過しても、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正しく接続されているのか否か、及び、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正しく接続されているのか否かのうちの少なくとも一方が判定されていない場合に、暖房システムに異常が発生していると判定してもよい。
【0017】
暖房システムにおいて、第1循環路を第1熱媒が循環しない異常、第2循環路を第2熱媒が循環しない異常等が発生することがある。例えば、第1循環ポンプの故障、第2循環ポンプの故障等である。そして、例えば、第1循環路を第1熱媒が循環しない異常が発生している場合、判定処理中において、第1温度と第2温度とが同じになる。この場合、制御装置は、第1温度と第2温度とに基づいて、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定することができない。また、例えば、第2循環路を第2熱媒が循環しない異常が発生している場合、制御装置は、第3温度と第4温度とに基づいて、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを判定することもできない。上記の構成によると、制御装置は、判定処理を開始してから第9判定時間が経過しても、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が接続されているのか否か、及び、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が正接続されているのか否かのうちの少なくとも一方が判定されていない場合に、暖房システムに異常が発生していると判定する。従って、制御装置は、第1熱源側往路管及び第1熱源側復路管が誤接続されている異常、及び、第2熱源側往路管及び第2熱源側復路管が誤接続されている異常とは異なる異常が発生していることを判定することができる。
【0018】
1つまたはそれ以上の実施形態において、制御装置は、第1熱源ユニット及び第2熱源ユニットのうちの一方による加熱を実行させ、かつ、第1循環ポンプ及び第2循環ポンプを駆動させてから第10判定時間が経過する場合に、判定処理を開始してもよい。
【0019】
判定処理が開始される時点において、熱を吸収する流路を含む循環路の熱媒の温度が高くなっていることは望ましくない。例えば、判定処理において、第2熱源ユニットによる加熱を実行する場合、第1循環路の第1熱媒の温度が高くなっていることは望ましくない。第1循環路内の第1熱媒の温度が高い状態において、判定処理が開始されると、第1流路を流れる第1熱媒の温度が高いことに起因して、第2流路を流れる第2熱媒が第1流路を流れる第1熱媒から熱を吸収してしまう。この場合、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを正しく判定することができない。上記の構成によると、制御装置は、第1熱源ユニット及び第2熱源ユニットのうちの一方による加熱を実行させ、かつ、第1循環ポンプ及び第2循環ポンプを駆動させてから第10判定時間が経過する場合に、判定処理を開始する。例えば、第2熱源ユニットを駆動させてから第10判定時間が経過すれば、第2流路を流れる第2熱媒の温度は、第1流路を流れる第1熱媒の温度よりも確実に高くなっている。このため、第1流路を流れる第1熱媒が、第2流路を流れる第2熱媒から熱を吸収する。また、例えば、第1熱源ユニットを駆動させてから第10判定時間が経過すれば、第1流路を流れる第1熱媒の温度は、第2流路を流れる第2熱媒の温度よりも確実に高くなっている。このため、第2流路を流れる第2熱媒が、第1流路を流れる第1熱媒から熱を吸収する。即ち、第10判定時間が経過してから判定処理を開始することで、熱交換ユニットにおいて意図通りの熱交換が行われる。従って、制御装置は、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、及び、第2熱源側復路管が正接続されているのか否かを正しく判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施例に係る冷暖房システム2を模式的に示す図である。
図2】実施例に係る制御装置150によって実行される第1試運転処理を示すフローチャートである。
図3図2の続きを示すフローチャートである。
図4】実施例に係る制御装置150によって実行される第2試運転処理を示すフローチャートである。
図5】実施例に係る制御装置150によって実行されるHP側判定処理を示すフローチャートである。
図6】実施例に係る制御装置150によって実行されるガス側判定処理を示すフローチャートである。
図7】第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に誤接続されている冷暖房システム2の模式図を示す図である(ケースA)。
図8】第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に誤接続されており、かつ、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に誤接続されている冷暖房システム2の模式図を示す図である(ケースB)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施例)
以下では図面を参照しながら、本実施例に係る冷暖房システム2について説明する。図1に示すように、冷暖房システム2は、HP熱源ユニット4と、ガス熱源ユニット6と、熱交換ユニット8と、冷暖房端末10と、暖房端末12と、第1HP側配管100と、第2HP側配管102と、第1ガス側配管110と、第2ガス側配管112と、制御装置150と、を備える。冷暖房端末10は、冷房端末及び暖房端末として機能する。冷暖房端末10は、例えば、空調装置である。暖房端末12は、暖房端末としてのみ機能する。暖房端末12は、例えば、床暖房である。
【0022】
第1HP側配管100は、第1端末配管120と、第2端末配管122と、第3端末配管124と、第4端末配管126と、を備える。第1端末配管120は、一方の端部が熱交換ユニット8の第1接続部8aに接続されており、他方の端部が冷暖房端末10に接続されている。第2端末配管122は、第1端末配管120から分岐されている。第2端末配管122は暖房端末12に接続されている。第1端末配管120には、第1熱動弁130が設けられている。第1熱動弁130は、第2端末配管122の分岐部よりも冷暖房端末10側に設けられている。第2端末配管122には、第2熱動弁132が設けられている。第3端末配管124は、一方の端部が暖房端末12に接続されており、他方の端部が第4端末配管126に接続されている。第4端末配管126は、一方の端部が冷暖房端末10に接続されており、他方の端部がHP熱源ユニット4の流入部4aに接続されている。以下では、HP熱源ユニット4の流入部4aに接続されている第4端末配管126の端部、熱交換ユニット8の第1接続部8aに接続されている第1端末配管120の端部を、それぞれ、「第1HP側配管100の端部100a」、「第1HP側配管100の端部100b」と記載することがある。第2HP側配管102は、一方の端部102aがHP熱源ユニット4の流出部4bに接続されており、他方の端部102bが熱交換ユニット8の第2接続部8bに接続されている。第1HP側配管100及び第2HP側配管102は、HP熱源ユニット4と熱交換ユニット8を接続する。本実施例において、第1HP側配管100が保有可能な水量は、第2HP側配管102が保有可能な水量よりも多い。特に、第1HP側配管100の第1端末配管120が保有可能な水量と第4端末配管126が保有可能な水量の合計の保有可能な水量は、第2HP側配管102が保有可能な水量よりも多い。また、第1HP側配管100の一部、及び、第2HP側配管102の一部は、屋外に設けられている。
【0023】
第1ガス側配管110は、一方の端部110aがガス熱源ユニット6の流入部6aに接続されており、他方の端部110bが熱交換ユニット8の第3接続部8cに接続されている。第2ガス側配管112は、一方の端部112aがガス熱源ユニット6の流出部6bに接続されており、他方の端部112bが熱交換ユニット8の第4接続部8dに接続されている。第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112は、ガス熱源ユニット6と熱交換ユニット8を接続する。
【0024】
HP熱源ユニット4は、ヒートポンプ熱源20と、HP側流入経路22と、HP側流出経路24と、HP側循環ポンプ26と、を備える。ヒートポンプ熱源20は、水を加熱可能であるとともに、水を冷却可能である。HP側流入経路22の上流端部は、HP熱源ユニット4の流入部4aに接続されており、下流端部は、ヒートポンプ熱源20に接続されている。流入部4aにおいて、HP側流入経路22と第1HP側配管100とが接続されている。HP側循環ポンプ26は、HP側流入経路22上に設けられている。HP側流出経路24の上流端部は、ヒートポンプ熱源20に接続されており、下流端部は、HP熱源ユニット4の流出部4bに接続されている。流出部4bにおいて、HP側流出経路24と第2HP側配管102とが接続されている。HP側流入経路22には、HP熱源ユニット4に流入する水の温度である第1HP側水温TH1を検出する第1HP側水温センサ28が設けられている。HP側流出経路24には、HP熱源ユニット4から流出する水の温度である第2HP側水温TH2を検出する第2HP側水温センサ30が設けられている。
【0025】
ガス熱源ユニット6は、ガス熱源40と、ガス側流入経路42と、ガス側流出経路44と、ガス側循環ポンプ46と、を備える。ガス熱源40は、燃料ガスの燃焼によって水を加熱する熱源である。ガス側流入経路42の上流端部は、ガス熱源ユニット6の流入部6aに接続されており、下流端部は、ガス熱源40に接続されている。流入部6aにおいて、ガス側流入経路42と第1ガス側配管110とが接続されている。ガス側循環ポンプ46は、ガス側流入経路42上に設けられている。ガス側流出経路44の上流端部は、ガス熱源40に接続されており、下流端部は、ガス熱源ユニット6の流出部6bに接続されている。流出部6bにおいて、ガス側流出経路44と第2ガス側配管112とが接続されている。
【0026】
熱交換ユニット8は、熱交換器50と、第1熱交換ユニット内経路52と、第2熱交換ユニット内経路54と、接続経路56と、第3熱交換ユニット内経路58と、第4熱交換ユニット内経路60と、を備える。第1熱交換ユニット内経路52は、一方の端部が熱交換ユニット8の第1接続部8aに接続されており、他方の端部が熱交換器50の第1接続部50aに接続されている。第1接続部8aにおいて、第1熱交換ユニット内経路52と第1HP側配管100とが接続されている。第1熱交換ユニット内経路52には、第1熱交換ユニット内経路52を流れる水の温度である第1HE側水温TE1を検出する第1HE側水温センサ62が設けられている。第2熱交換ユニット内経路54は、一方の端部が熱交換ユニット8の第2接続部8bに接続されており、他方の端部が熱交換器50の第2接続部50bに接続されている。第2接続部8bにおいて、第2熱交換ユニット内経路54と第2HP側配管102が接続されている。第2熱交換ユニット内経路54には、第2熱交換ユニット内経路54を流れる水の温度である第2HE側水温TE2を検出する第2HE側水温センサ64が設けられている。接続経路56は、第1熱交換ユニット内経路52と第2熱交換ユニット内経路54とを接続する。第2熱交換ユニット内経路54と接続経路56との接続部には、バイパス制御弁66が設けられている。バイパス制御弁66は、熱交換ユニット8の第2接続部8bから第2熱交換ユニット内経路54に流入する全ての水が熱交換器50側に供給される第1状態と、第2接続部8bから第2熱交換ユニット内経路54に流入する全ての水が接続経路56に供給される第2状態と、の間で切替えられる。なお、変形例では、バイパス制御弁66は、熱交換器50側に供給される水量と、接続経路56側に供給される水量と、の割合を調整可能であってもよい。
【0027】
第3熱交換ユニット内経路58は、一方の端部が熱交換ユニット8の第3接続部8cに接続されており、他方の端部が熱交換器50の第3接続部50cに接続されている。第3接続部8cにおいて、第3熱交換ユニット内経路58と第1ガス側配管110が接続されている。第3熱交換ユニット内経路58には、開閉弁68と、第3熱交換ユニット内経路58を流れる水の温度である第3HE側水温TE3を検出する第3HE側水温センサ70と、が設けられている。第4熱交換ユニット内経路60は、一方の端部が熱交換ユニット8の第4接続部8dに接続されており、他方の端部が熱交換器50の第4接続部50dに接続されている。第4接続部8dにおいて、第4熱交換ユニット内経路60と第2ガス側配管112が接続されている。第4熱交換ユニット内経路60には、第4熱交換ユニット内経路60を流れる水の温度である第4HE側水温TE4を検出する第4HE側水温センサ72が設けられている。
【0028】
熱交換器50は、第1接続部50aと第2接続部50bとを接続するHP側熱交換経路80と、第3接続部50cと第4接続部50dとを接続するガス側熱交換経路82と、を備える。HP側熱交換経路80を通過する水とガス側熱交換経路82を通過する水との間で熱交換が行われる。
【0029】
バイパス制御弁66が第1状態である状態において、第1熱動弁130及び第2熱動弁132が開状態に切替えられ、HP側循環ポンプ26が駆動されると、HP側流入経路22、ヒートポンプ熱源20、HP側流出経路24、第2HP側配管102、熱交換ユニット8(詳細には、第2熱交換ユニット内経路54、HP側熱交換経路80、第1熱交換ユニット内経路52)、第1HP側配管100、冷暖房端末10、及び、暖房端末12によって構成される第1HP側循環路を水が流れる。また、バイパス制御弁66が第2状態である状態において、第1熱動弁130及び第2熱動弁132が開状態に切替えられ、HP側循環ポンプ26が駆動されると、HP側流入経路22、ヒートポンプ熱源20、HP側流出経路24、第2HP側配管102、熱交換ユニット8(詳細には、第2熱交換ユニット内経路54、接続経路56、第1熱交換ユニット内経路52)、第1HP側配管100、冷暖房端末10、及び、暖房端末12によって構成される第2HP側循環路を水が流れる。以下では、第1HP側循環路及び第2HP側循環路を総称して、単に「HP側循環路」と記載することがある。なお、HP側循環路を流れる熱媒は、不凍液であってもよい。また、熱交換ユニット8の開閉弁68が開状態に切替えられ、ガス熱源ユニット6のガス側循環ポンプ46が駆動されると、ガス側流入経路42、ガス熱源40、ガス側流出経路44、第2ガス側配管112、熱交換ユニット8(詳細には、第4熱交換ユニット内経路60、ガス側熱交換経路82、第3熱交換ユニット内経路58)、及び、第1ガス側配管110で構成されるガス側循環路を水が流れる。なお、ガス側循環路を流れる熱媒は、不凍液であってもよい。
【0030】
制御装置150は、例えば、CPU、メモリ、タイマ等を備えている。制御装置150は、冷暖房システム2の各構成要素の動作を制御する。制御装置150には、リモコン152が接続されている。リモコン152は、表示部(図示省略)と、操作部(図示省略)と、を備えている。リモコン152は、冷暖房システム2に関する各種の設定をするために設けられている。例えば、ユーザは、リモコン152を操作することによって、冷房設定温度、暖房設定温度等を設定することができる。制御装置150は、暖房運転、冷房運転を実行可能に構成されている。
【0031】
(暖房運転)
制御装置150は、冷暖房端末10が設置されている室内を暖房する指示をユーザから受付けると、第1熱動弁130を開状態に切替え、第2熱動弁132を閉状態に切替え、バイパス制御弁66を第1状態に切替え、HP側循環ポンプ26を駆動する。なお、制御装置150は、暖房端末12が設置されている室内を暖房する指示をユーザから受付ける場合、第2熱動弁132を開状態に切替える。制御装置150は、ヒートポンプ熱源20によって加熱される水の温度が暖房目標温度となるように、ヒートポンプ熱源20を駆動する。暖房目標温度は、暖房設定温度に基づいて特定される温度である。この場合、ヒートポンプ熱源20によって加熱された水は、HP側流出経路24、第2HP側配管102、第2熱交換ユニット内経路54、HP側熱交換経路80、第1熱交換ユニット内経路52、第1端末配管120を経由して、冷暖房端末10に供給される。そして、冷暖房端末10が設置されている室内の空気が暖められる。
【0032】
また、制御装置150は、ヒートポンプ熱源20によって加熱される水の温度が、暖房目標温度以下である場合に、開閉弁68を開状態に切替え、ガス側循環ポンプ46、及び、ガス熱源40を駆動させる。この場合、ガス熱源40によって加熱された水は、ガス側流出経路44、第2ガス側配管112、第4熱交換ユニット内経路60を経由して、熱交換器50のガス側熱交換経路82に供給される。そして、HP側熱交換経路80を流れる水は、ガス側熱交換経路82を流れる水から熱を吸収する。これにより、暖房目標温度の水が冷暖房端末10に供給されるようになる。
【0033】
(冷房運転)
制御装置150は、冷暖房端末10が設置されている室内を冷房する指示をユーザから受付けると、第1熱動弁130を開状態に切替え、第2熱動弁132を閉状態に切替え、バイパス制御弁66を第2状態に切替え、HP側循環ポンプ26を駆動する。さらに、制御装置150は、ヒートポンプ熱源20によって冷却される水の温度が冷房設定温度となるように、ヒートポンプ熱源20を駆動する。冷房設定温度は、冷房目標温度に基づいて特定される温度である。この場合、ヒートポンプ熱源20によって冷却された水は、HP側流出経路24、第2HP側配管102、第2熱交換ユニット内経路54、接続経路56、第1熱交換ユニット内経路52、第1端末配管120を経由して、冷暖房端末10に供給される。これにより、冷暖房端末10が設置されている室内の空気が冷却される。
【0034】
(試運転)
また、制御装置150は、試運転を実行可能に構成されている。試運転は、冷暖房システム2の設置が完了した後、即ち、HP熱源ユニット4、ガス熱源ユニット6、及び、熱交換ユニット8の間の配管の接続が完了した後に実行される運転である。試運転は、冷暖房システム2に異常がないことを確認するための運転である。試運転が実行され、冷暖房システム2に異常がないことが確認されると、ユーザは、冷暖房システム2を通常通りに利用することができる。
【0035】
(試運転;図2図6
図2図6を参照して、冷暖房システム2の制御装置150によって実行される試運転について説明する。試運転は、第1試運転処理(図2図3)と、第2試運転処理(図4図6)と、で構成されている。第1試運転処理は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に正接続されているのか否かを判定するための処理である。第2試運転処理は、第1試運転処理の後に実行される処理であり、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されているのか否かを判定するとともに、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されているのか否かを判定するための処理である。
【0036】
(第1試運転処理;図2図3
図2図3を参照して、第1試運転処理について説明する。第1試運転処理では、第1HP側水温TH1、第2HP側水温TH2、第1HE側水温TE1、及び、第2HE側水温TE2が利用される。
【0037】
S10において、制御装置150は、熱交換ユニット8のバイパス制御弁66を第1状態に切替え、第1熱動弁130及び第2熱動弁132を開状態に切替え、HP熱源ユニット4のHP側循環ポンプ26を駆動させる。また、制御装置150は、開閉弁68を閉状態に切替え、ガス側循環ポンプ46の駆動が停止している状態を維持するとよい。なお、変形例では、制御装置150は、第1熱動弁130及び第2熱動弁132のうちの一方を閉状態に切替えてもよい。また、制御装置150は、バイパス制御弁66を第2状態に切替えてもよい。HP側循環ポンプ26が駆動されることによってHP循環路内の水が循環することで、HP側循環路内の水の温度が均一化される。
【0038】
S12において、制御装置150は、第1継続時間が第1所定時間(例えば、3[分])以上になることを監視する。第1継続時間は、第1HP側水温TH1、第2HP側水温TH2、第1HE側水温TE1、第2HE側水温TE2のうちの最大水温が第1所定温度以下である状態が継続している時間である。第1所定温度は、後述する第1加熱目標温度(例えば、50[℃])から第1減算温度(例えば、15[℃])を減算した温度である。制御装置150は、第1継続時間が第1所定時間以上になる場合に、S12でYESと判断し、処理はS20に進む。なお、制御装置150は、S10の処理が終了してから第1待機時間が経過しても、S12でYESと判断されない場合に、冷暖房システム2に異常が発生していると判断し、第1試運転処理を終了する。冷暖房システム2に発生している異常とは、例えば、HP側循環ポンプ26の故障、HP側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まり等である。なお、変形例では、制御装置150は、第1HP側水温TH1、第2HP側水温TH2、第1HE側水温TE1、第2HE側水温TE2のうちの最大水温が第1所定温度以下となる場合に、S12でYESと判断してもよい。
【0039】
S20において、制御装置150は、ヒートポンプ熱源20を駆動させる。制御装置150は、ヒートポンプ熱源20によって加熱される水の温度が第1加熱目標温度となるようにヒートポンプ熱源20を駆動させる。
【0040】
S22において、制御装置150は、第2HP側水温TH2が第2所定温度以上となることを監視する。第2所定温度は、第1加熱目標温度から、第1減算温度よりも小さい第2減算温度(例えば、10[℃])を減算した温度である。制御装置150は、第2HP側水温TH2が第2所定温度以上になる場合に、S22でYESと判断し、処理はS24に進む。なお、制御装置150は、ヒートポンプ熱源20を駆動させてから、第2待機時間が経過しても、S22でYESと判断されない場合に、冷暖房システム2に異常が発生していると判断し、第1試運転処理を終了する。冷暖房システム2に発生している異常とは、例えば、ヒートポンプ熱源20の故障、HP側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まり等である。
【0041】
S24において、制御装置150は、タイマを駆動させ、第1計測時間の計測を開始する。第1計測時間は、第2HP側水温TH2が第2所定温度以上になってから、第2HE側水温TE2が第3所定温度以上になるまでに要する時間である。第3所定温度は、第2所定温度以下の温度であれば、第2所定温度と同じであってもよいし、第2所定温度よりも低くてもよい。また、第3所定温度は、第1所定温度以上の温度である。
【0042】
S26において、制御装置150は、現在の計測時間が第2所定時間以上であるのか否かを判断する。第2所定時間について説明する。第2HP側配管102等の配管の長さ、即ち第2HP側配管102等が保有可能な水量は、冷暖房システム2が設置される家屋のレイアウトによって異なる。しかしながら、第2HP側配管102として使用される配管が保有可能な水量にも上限がある。使用される可能性のある第2HP側配管102のうち、最も保有水量が多い第2HP側配管102が保有可能な水量に基づいて、第2所定時間は設定される。具体的には、最も保有水量が多い第2HP側配管102がHP熱源ユニット4の流出部4bと熱交換ユニット8の第2接続部8bとに接続されている状態において、第2HP側水温TH2が第2所定温度以上になってから第2HE側水温TE2が第3所定温度以上になるまでに要する時間に基づいて、第2所定時間が設定される。制御装置150は、現在の計測時間が第2所定時間以上である場合に、S26でYESと判断し、処理はS40に進む。S40において、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に誤接続されていると判定する。制御装置150は、S40が終了すると、第1試運転処理を終了する。なお、制御装置150は、リモコン152を利用して、第1HP側配管100及び第2HP側配管102の誤接続を検知したことを報知する。上述のように、第2所定時間は、最も長い第2HP側配管102に基づいて設定される。このため、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に正接続されている場合に、第1計測時間が第2所定時間以上となることはない。このような理由により、制御装置150は、S26でYESと判断する場合に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に誤接続されていると判定する。
【0043】
一方、制御装置150は、現在の計測時間が第2所定時間未満である場合に、S26でNOと判断し、S28に進む。S28において、制御装置150は、第2HE側水温TE2が第3所定温度以上であるのか否かを判断する。制御装置150は、第2HE側水温TE2が第3所定温度以上である場合に、S28でYESと判断し、処理はS30に進む。一方、制御装置150は、第2HE側水温TE2が第3所定温度未満である場合に、S28でNOと判断し、処理はS26に戻る。
【0044】
S30において、制御装置150は、タイマによって計測されている現在の計測時間を第1計測時間として記憶して、第1計測時間の計測を完了する。
【0045】
図3のS50において、制御装置150は、第1HE側水温TE1が第4所定温度以上になることを監視する。第4所定温度は、第3所定温度と同じであってもよいし、第3所定温度よりも低くてもよい。制御装置150は、第1HE側水温TE1が第4所定温度以上になる場合に、S50でYESと判断し、処理はS52に進む。なお、熱交換ユニット8内の水路の長さは、第1HP側配管100、第2HP側配管102、第1ガス側配管110、第2ガス側配管112と比較して短い。このため、HP側熱交換経路80を通過する水とガス側熱交換経路82を通過する水との間で熱交換が行われていない状態において、第2HE側水温TE2と第1HE側水温TE1は略同じである。
【0046】
S52において、制御装置150は、タイマを駆動させ、第2計測時間の計測を開始する。第2計測時間は、第1HE側水温TE1が第4所定温度以上になってから、第1HP側水温TH1が第5所定温度以上になるまでに要する時間である。第5所定温度は、第4所定温度以下の温度であれば、第4所定温度と同じであってもよいし、第4所定温度よりも低くてもよい。また、第5所定温度は、第1所定温度以上の温度である。
【0047】
S60において、制御装置150は、現在の計測時間が第1計測時間以上になることを監視する。制御装置150は、現在の計測時間が第1計測時間以上になる場合に、S60でYESと判断し、処理はS62に進む。S60でYESと判断される場合とは、第2計測時間が第1計測時間よりも長い場合である。
【0048】
S62において、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に正接続されていると判定する。制御装置150は、S62が終了すると、第1試運転処理を終了する。上述のように、第1HP側配管100によって保有可能な水量は、第2HP側配管102が保有可能な水量よりも多い。このため、図1に示すように、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に正接続されている状況において、第2HP側水温TH2が第2所定温度以上になってから第2HE側水温TE2が第3所定温度以上になるまでに要する時間(即ち第1計測時間)は、第1HE側水温TE1が第4所定温度以上になってから第1HP側水温TH1が第5所定温度以上になるまでに要する時間(即ち第2計測時間)よりも短くなる。このような理由により、制御装置150は、S60でYESと判断する場合に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に正接続されていると判定する。
【0049】
また、制御装置150は、S60の監視と同時的に、S70において、第1HP側水温TH1が第5所定温度以上になることを監視する。制御装置150は、第1HP側水温TH1が第5所定温度以上になる場合に、S70でYESと判断し、処理はS72に進む。S60でNO、及び、S70でYESと判断される場合とは、現在の計測時間が第1計測時間に到達する前に、第1HP側水温TH1が第5所定温度以上となる場合である。また、S70でYESと判断される場合とは、第2計測時間が第1計測時間よりも短い場合である。
【0050】
S72において、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に誤接続されていると判定する。制御装置150は、S72が終了すると、第1試運転処理を終了する。なお、制御装置150は、リモコン152を利用して、第1HP側配管100及び第2HP側配管102の誤接続を検知したことを報知する。上述のように、第1HP側配管100によって保有可能な水量は、第2HP側配管102が保有可能な水量よりも多い。このため、図7に示すように、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に誤接続されている状況において、第2HP側水温TH2が第2所定温度以上になってから第2HE側水温TE2が第3所定温度以上になるまでに要する時間(即ち第1計測時間)は、第1HE側水温TE1が第4所定温度以上になってから第1HP側水温TH1が第5所定温度以上になるまでに要する時間(即ち第2計測時間)よりも長くなる。このような理由により、制御装置150は、S70でYESと判断する場合に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に誤接続されていると判定する。
【0051】
(第2試運転処理;図4図6
続いて、図4図6を参照して、冷暖房システム2の制御装置150によって実行される第2試運転処理について説明する。本実施例において、第2試運転処理は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102がHP熱源ユニット4に正接続されている状態において実行される。第2試運転処理では、第1HE側水温TE1、第2HE側水温TE2、第3HE側水温TE3、及び、第4HE側水温TE4が利用される。
【0052】
S110において、制御装置150は、第1熱動弁130及び第2熱動弁132を開状態に切替え、熱交換ユニット8のバイパス制御弁66を第1状態に切替え、開閉弁68を開状態に切替え、HP熱源ユニット4のHP側循環ポンプ26を駆動させ、ガス熱源ユニット6のガス側循環ポンプ46を駆動させ、ガス熱源40を駆動させる。制御装置150は、ヒートポンプ熱源20を駆動させない。なお、制御装置150は、S110の処理を実行する前において、各弁の状態がS110の処理を実行した後の状態である場合、当該弁の状態を維持する。なお、変形例では、制御装置150は、第1熱動弁130及び第2熱動弁132のうちの一方を閉状態に切替えてもよい。制御装置150は、ガス熱源40によって加熱される水の温度が第2加熱目標温度(例えば、70[℃])となるようにガス熱源40を駆動させる。
【0053】
S112において、制御装置150は、ガス熱源40を駆動させてから、判定処理開始時間(例えば、90[秒])が経過することを監視する。制御装置150は、判定処理開始時間が経過する場合に、S112でYESと判断し、処理はS120及びS130に進む。制御装置150は、S120の処理とS130の処理とを並列的に実行する。
【0054】
S120において、制御装置150は、HP側判定処理(図5参照)を実行する。HP側判定処理は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されているのか否か等を判定する処理である。
【0055】
S130において、制御装置150は、ガス側判定処理(図6参照)を実行する。ガス側判定処理は、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されているのか否か等を判定する処理である。S120の処理、及び、S130の処理が終了すると、制御装置150は、第2試運転処理を終了する。
【0056】
(HP側判定処理;図5
続いて、図5を参照して、図4のS120で実行されるHP側判定処理について説明する。S150において、制御装置150は、処理実行時間が第3所定時間(例えば、60[秒])以上になることを監視する。処理実行時間は、S112でYESと判断してからの経過時間、即ち、HP側判定処理及びガス側判定処理を開始してからの経過時間である。制御装置150は、処理実行時間が第3所定時間以上になる場合に、S150でYESと判断し、処理はS152に進む。なお、S150でYESと判断される場合とは、後述するS160又はS170でYESと判断されない場合、即ち、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されているのか否かを判定できていない場合である。冷暖房システム2に異常が発生している場合、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されているのか否かを判定できない。冷暖房システム2に発生する異常とは、例えば、HP側循環ポンプ26の故障、HP側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まり、ガス側循環ポンプ46の故障、ガス側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まり、ガス熱源40の故障等である。例えば、HP側循環ポンプ26の故障、HP側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まりが発生している場合、HP側循環路内を水が循環しないために、第1HE側水温TE1と第2HE側水温TE2との間に判定に必要な温度差が発生せず、後述するS160又はS170でYESと判断されない。また、例えば、ガス側循環ポンプ46の故障、ガス側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まりが発生している場合、ガス側循環路内を水が循環しないことに起因して、第1HE側水温TE1と第2HE側水温TE2との間に判定に必要な温度差が発生せず、後述するS160又はS170でYESと判断されない。また、例えば、ガス熱源40の故障が発生している場合、ガス側循環路内の水の温度が上昇しないことに起因して、第1HE側水温TE1と第2HE側水温TE2との間に判定に必要な温度差が発生せず、後述するS160又はS170でYESと判断されない。このため、S150でYESと判断される場合、冷暖房システム2に異常が発生していると推定される。
【0057】
S152において、制御装置150は、冷暖房システム2に異常が発生していると判定する。制御装置150は、S152が終了すると、HP側判定処理を終了する。なお、制御装置150は、リモコン152を利用して、冷暖房システム2の異常を検知したことを報知する。
【0058】
また、制御装置150は、S150の監視と同時的に、S160において、第2継続時間が第4所定時間(例えば、10[秒])以上になることを監視する。第2継続時間は、第1HE側水温TE1が第2HE側水温TE2よりも第6所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である。制御装置150は、第2継続時間が第4所定時間以上になる場合に、S160でYESと判断し、処理はS162に進む。
【0059】
S162において、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されていると判定する。制御装置150は、S162が終了すると、S120のHP側判定処理を終了する。図1に示すように、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されている場合、熱交換器50内において、第2接続部50bから第1接続部50aに向かって水が流れる。この場合、HP側熱交換経路80を流れる水がガス側熱交換経路82を流れる水の熱を吸収するために、第1接続部50aを流れる水の温度は、第2接続部50bを流れる水の温度よりも高くなる。即ち、第1HE側水温TE1が第2HE側水温TE2よりも高くなる。このような理由により、制御装置150は、S160でYESと判断する場合に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に正接続されていると判定する。
【0060】
また、制御装置150は、S150及びS160の監視と同時的に、S170において、第3継続時間が第5所定時間以上になることを監視する。第5所定時間は、第4所定時間と同じでもよいし、異なっていてもよい。第3継続時間は、第2HE側水温TE2が第1HE側水温TE1よりも第7所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である。第7所定温度は、第6所定温度と同じでもよいし、異なっていてもよい。制御装置150は、第3継続時間が第5所定時間以上になる場合に、S170でYESと判断し、処理はS172に進む。
【0061】
S172において、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に誤接続されていると判定する。制御装置150は、S172が終了すると、S120のHP側判定処理を終了する。なお、制御装置150は、リモコン152を利用して、第1HP側配管100及び第2HP側配管102の誤接続を検知したことを報知する。図8に示すように、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に誤接続されている場合、熱交換器50内において、第1接続部50aから第2接続部50bに向かって水が流れる。この場合、HP側熱交換経路80を流れる水がガス側熱交換経路82を流れる水の熱を吸収するために、第2接続部50bを流れる水の温度は、第1接続部50aを流れる水の温度よりも高くなる。即ち、第2HE側水温TE2が第1HE側水温TE1よりも高くなる。このような理由により、制御装置150は、S170でYESと判断する場合に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が熱交換ユニット8に誤接続されていると判定する。なお、制御装置150は、冷暖房システム2が図7に示す状態である場合も、図5のHP側判定処理によって、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が誤接続されていると判定することができる。
【0062】
(ガス側判定処理;図6
続いて、図6を参照して、図4のS130で実行されるガス側判定処理について説明する。S190において、制御装置150は、処理実行時間が第3所定時間以上になることを監視する。制御装置150は、処理実行時間が第3所定時間以上になる場合に、S190でYESと判断し、処理はS192に進む。なお、S190でYESと判断される場合とは、後述するS200又はS210でYESと判断されない場合、即ち、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されているのか否かを判定できていない場合である。冷暖房システム2に異常が発生している場合、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されているのか否かを判定できない。冷暖房システム2に発生する異常とは、例えば、HP側循環ポンプ26の故障、HP側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まり、ガス側循環ポンプ46の故障、ガス側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まり、ガス熱源40の故障等である。例えば、ガス側循環ポンプ46の故障、ガス側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まりが発生している場合、ガス側循環路内を水が循環しないために、第3HE側水温TE3と第4HE側水温TE4との間に判定に必要な温度差が発生せず、後述するS200又はS210でYESと判断されない。また、例えば、HP側循環ポンプ26の故障、HP側循環路に異物が混入していることによる配管の詰まりが発生している場合、HP側循環路内を水が循環しないことに起因して、第3HE側水温TE3と第4HE側水温TE4との間に判定に必要な温度差が発生せず、後述するS200又はS210でYESと判断されない。また、例えば、ガス熱源40の故障が発生している場合、ガス側循環路内の水の温度が上昇しないために、第3HE側水温TE3と第4HE側水温TE4との間に判定に必要な温度差が発生せず、後述するS200又はS210でYESと判断されない。このため、S190でYESと判断される場合、冷暖房システム2に異常が発生していると推定される。
【0063】
S192において、制御装置150は、冷暖房システム2に異常が発生していると判定する。制御装置150は、S192が終了すると、ガス側判定処理を終了する。なお、制御装置150は、リモコン152を利用して、冷暖房システム2の異常を検知したことを報知する。
【0064】
また、制御装置150は、S190の監視と同時的に、S200において、第4継続時間が第6所定時間(例えば、10[秒])以上になることを監視する。第4継続時間は、第4HE側水温TE4が第3HE側水温TE3よりも第8所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である。第6所定時間は、第4所定時間と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、第8所定温度は、第6所定温度と同じであってもよいし、異なっていてもよい。制御装置150は、第4継続時間が第6所定時間以上になる場合に、S200でYESと判断し、処理はS202に進む。
【0065】
S202において、制御装置150は、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されていると判定する。制御装置150は、S202が終了すると、S130のガス側判定処理を終了する。図1に示すように、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されている場合、熱交換器50内において、第4接続部50dから第3接続部50cに向かって水が流れる。HP側熱交換経路80を流れる水がガス側熱交換経路82を流れる水の熱を吸収するために、第3接続部50cを流れる水の温度は、第4接続部50dを流れる水の温度よりも低くなる。即ち、第3HE側水温TE3が第4HE側水温TE4よりも低くなる。このような理由により、制御装置150は、S200でYESと判断する場合に、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に正接続されていると判定する。
【0066】
また、制御装置150は、S190及びS200の監視と同時的に、S210において、第5継続時間が第7所定時間以上になることを監視する。第7所定時間は、第6所定時間と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、第5継続時間は、第3HE側水温TE3が第4HE側水温TE4よりも第9所定温度以上高い状態が継続している時間である。第9所定温度は、第8所定温度と同じでもよいし、異なっていてもよい。制御装置150は、第5継続時間が第7所定時間以上になる場合に、S210でYESと判断し、処理はS212に進む。
【0067】
S212において、制御装置150は、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に誤接続されていると判定する。制御装置150は、S212が終了すると、S130のガス側判定処理を終了する。なお、制御装置150は、リモコン152を利用して、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112の誤接続を検知したことを報知する。図8に示すように、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に誤接続されている場合、熱交換器50内において、第3接続部50cから第4接続部50dに向かって水が流れる。この場合、HP側熱交換経路80を流れる水がガス側熱交換経路82を流れる水の熱を吸収するために、第4接続部50dを流れる水の温度は、第3接続部50cを流れる水の温度よりも低くなる。即ち、第4HE側水温TE4が第3HE側水温TE3よりも低くなる。このような理由により、制御装置150は、S210でYESと判断する場合に、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が熱交換ユニット8に誤接続されていると判定する。
【0068】
上記の構成によると、制御装置150は、ガス熱源ユニット6による加熱を実行させ、HP側循環ポンプ26及びガス側循環ポンプ46を駆動させている状態において、HP側判定処理(図5)及びガス側判定処理(図6)を実行する。そして、制御装置150は、第1HE側水温TE1及び第2HE側水温TE2に基づいて、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否かを判定するとともに、第3HE側水温TE3及び第4HE側水温TE4に基づいて、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを判定する。HP側判定処理及びガス側判定処理において、熱交換ユニット8内のHP側熱交換経路80を通過する水とガス側熱交換経路82を通過する水との間で熱交換が行われる。このため、HP側判定処理及びガス側判定処理中において、第1HE側水温TE1と第2HE側水温TE2とは異なる。従って、制御装置150は、第1HE側水温TE1と第2HE側水温TE2に基づいて、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否かを判定することができる。また、HP側判定処理及びガス側判定処理中において、第3HE側水温TE3と第4HE側水温TE4とも異なる。従って、制御装置150は、第3HE側水温TE3と第4HE側水温TE4とに基づいて、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを判定することができる。このように、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否か、及び、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを同時的に判定することができる。従って、例えば、最初に、ガス熱源ユニット6による加熱を実行させ、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを判定し、その後に、HP熱源ユニット4による加熱を実行させ、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否かを判定する比較例の構成と比較して、HP側判定処理及びガス側判定処理に要する時間を短縮することができる。また、比較例の構成の場合、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かの判定を行う際にガス側循環路内の水の温度が高くなるため、熱交換器50を介してHP側循環路内の水の温度が上昇してしまうことで、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否かを正しく判定できない恐れがあるが、本構成の場合、第1HP側配管100、第2HP側配管102、第1ガス側配管110、及び、第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを正しく判定できる。従って、第1HP側配管100、第2HP側配管102、第1ガス側配管110、及び、第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを短時間で正確に判定することができる。
【0069】
また、本実施例では、HP側判定処理、及び、ガス側判定処理において、ヒートポンプ熱源20は駆動されていない。仮に、HP側判定処理及びガス側判定処理において、HP熱源ユニット4及びガス熱源ユニット6の両方を駆動させる場合、HP熱源ユニット4によって加熱される水の温度、及び、ガス熱源ユニット6によって加熱される水の温度を適切に制御する必要がある。上記の構成によると、制御装置150は、ガス熱源ユニット6によって加熱される水の温度が、HP側循環路内の水の温度よりも高くなるように、ガス熱源ユニット6の動作を制御すればよい。従って、HP熱源ユニット4及びガス熱源ユニット6の両方の動作を制御する構成と比較して、制御装置150によって実行される処理を簡単化することができる。
【0070】
また、制御装置150は、第1HE側水温TE1が第2HE側水温TE2よりも第6所定温度以上高い状態が第4所定時間経過する場合(図5のS160でYES)に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されていると判定し(S162)、第2HE側水温TE2が第1HE側水温TE1よりも第7所定温度以上高い状態が第5所定時間経過する場合(S170でYES)に、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が誤接続されていると判定する(S172)。また、制御装置150は、第4HE側水温TE4が第3HE側水温TE3よりも第8所定温度以上高い状態が第6所定時間経過する場合(図6のS200でYES)に、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されていると判定し(S202)、第3HE側水温TE3が第4HE側水温TE4よりも第9所定温度以上高い状態が第7所定時間経過する場合(図6のS210でYES)に、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が誤接続されていると判定する(S212)。上記の構成によると、制御装置150は、第1HE側水温TE1及び第2HE側水温TE2に基づいて、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否かを正確に判定することができる。また、制御装置150は、第4HE側水温TE4及び第3HE側水温TE3に基づいて、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かをより正確に判定することができる。
【0071】
また、制御装置150は、ガス熱源40を駆動させている状態において、HP側判定処理及びガス側判定処理を実行する。ガス熱源40はヒートポンプ熱源20よりも、水を早く加熱することができる。このため、ヒートポンプ熱源20を駆動させる場合と比較して、熱交換器50のガス側熱交換経路82を流れる水とHP側熱交換経路80を流れる水との温度差を短時間で大きくすることができる。従って、HP側判定処理及びガス側判定処理に要する時間を短くすることができる。
【0072】
また、制御装置150は、処理実行時間が第3所定時間以上になっても(図5のS150でYES、図6のS190でYES)、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が正接続されているのか否か、及び、第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が正接続されているのか否かのうちの少なくとも一方が判定されていない場合に、冷暖房システム2に異常が発生していると判定する(S152、S192)。上記の構成によると、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102が誤接続されている異常、及び第1ガス側配管110及び第2ガス側配管112が誤接続されている異常とは異なる異常が発生していることを判定することができる。
【0073】
また、制御装置150は、ガス熱源ユニット6による加熱を実行させ、かつ、HP側循環ポンプ26及びガス側循環ポンプ46を駆動させてから判定処理開始時間が経過する場合(図4のS112でYES)に、HP側判定処理及びガス側判定処理を開始する。HP側判定処理及びガス側判定処理が開始される時点において、HP側循環路の水の温度が高くなっている場合がある。HP側循環路の水の温度が高くなっている場合とは、例えば、図2図3の第1試運転処理が完了した直後、及び、真夏において、第2試運転所開始前に長時間放置されていた場合等である。図2図3の第1試運転処理では、ヒートポンプ熱源20による加熱が行われている。このため、図2図3の第1試運転処理が完了した直後は、HP側循環路の水の温度が高くなっている。また、上述のように、第1HP側配管100の一部、及び、第2HP側配管102の一部は、屋外に設けられている。このため、真夏においては、第1HP側配管100、及び、第2HP側配管102の屋外に設けられている部分の水の温度が高くなっている。上記の構成によると、ガス熱源ユニット6を駆動させてから判定処理開始時間が経過すれば、ガス側熱交換経路82を流れる水の温度は、HP側熱交換経路80を流れる水の温度よりも確実に高くなっている。このため、HP側熱交換経路80を流れる水が、ガス側熱交換経路82を流れる水から熱を確実に吸収する。即ち、判定処理開始時間が経過してからHP側判定処理及びガス側判定処理を開始することで、熱交換ユニット8において意図通りの熱交換が行われる。従って、制御装置150は、第1HP側配管100及び第2HP側配管102、第1熱源側往路管、第1熱源側復路管、第2熱源側往路管、第1ガス側配管110、及び、第2ガス側配管112が正接続されているのか否かを正しく判定することができる。
【0074】
(対応関係)
冷暖房システム2が、「暖房システム」の一例である。HP熱源ユニット4、ガス熱源ユニット6が、それぞれ、「第1熱源ユニット」、「第2熱源ユニット」の一例である。水が、「第1熱媒」及び「第2熱媒」の一例である。第2熱交換ユニット内経路54、HP側熱交換経路80、第1熱交換ユニット内経路52が、「第1流路」の一例である。第4熱交換ユニット内経路60、ガス側熱交換経路82、第3熱交換ユニット内経路58が、「第2流路」の一例である。HP熱源ユニット4の流出部4b、流入部4aが、それぞれ、「第1流出部」、「第1流入部」の一例である。第2HP側配管102、第1HP側配管100が、それぞれ、「第1熱源側往路管」、「第1熱源側復路管」、の一例である。HP側循環路、ガス側循環路が、それぞれ、「第1循環路」、「第2循環路」の一例である。HP側循環ポンプ26、ガス側循環ポンプ46が、それぞれ、「第1循環ポンプ」、「第2循環ポンプ」の一例である。ガス熱源ユニット6の流出部6b、流入部6aが、それぞれ「第2流出部」、「第2流入部」の一例である。第2ガス側配管112、第1ガス側配管110が、それぞれ、「第2熱源側往路管」、「第2熱源側復路管」、の一例である。冷暖房端末10、暖房端末12が、「暖房端末」の一例である。第1HE側水温センサ62、第2HE側水温センサ64、第3HE側水温センサ70、第4HE側水温センサ72が、それぞれ、「第1温度センサ」、「第2温度センサ」、「第3温度センサ」、「第4温度センサ」の一例である。第1HE側水温TE1、第2HE側水温TE2、第3HE側水温TE3、第4HE側水温TE4が、それぞれ、「第1温度」、「第2温度」、「第3温度」、「第4温度」の一例である。HP側判定処理及びガス側判定処理が、「判定処理」の一例である。第6所定温度、第7所定温度、第8所定温度、第9所定温度が、それぞれ、「第1判定温度」、「第2判定温度」、「第3判定温度」、「第4判定温度」の一例である。第4所定時間、第5所定時間、第6所定時間、第7所定時間が、それぞれ、「第1判定時間」、「第2判定時間」、「第3判定時間」、「第4判定時間」の一例である。第5所定時間が、「第2判定時間」の一例である。第3所定時間が、「第9判定時間」の一例である。判定処理開始時間が、「第10判定時間」の一例である。
【0075】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0076】
(第1変形例)「第1熱源ユニット」及び「第2熱源ユニット」の両方が、HP熱源ユニットであってもよいし、ガス熱源ユニットであってもよい。また、「第1熱源ユニット」がガス熱源ユニットであり、「第2熱源ユニット」がHP熱源ユニットであってもよい。
【0077】
(第2変形例)「暖房システム」は、冷房運転を実行できなくてもよい。本変形例では、熱交換ユニット8は、接続経路56、バイパス制御弁66を備えていなくてもよい。
【0078】
(第3変形例)冷暖房システム2は、さらに、第1ガス側端末配管と、第2ガス側端末配管と、ガス側暖房端末と、を備えていてもよい。本変形例では、第1ガス側端末配管は、第2ガス側配管112とガス側暖房端末とを接続している。第2ガス側端末配管は、ガス側暖房端末と第1ガス側配管110とを接続している。
【0079】
(第4変形例)HP側循環ポンプ26、及び、ガス側循環ポンプ46のうちの少なくとも一方が、熱交換ユニット8に設けられていてもよい。
【0080】
(第5変形例)第1試運転処理(図2図3)を省略可能である。
【0081】
(第6変形例)制御装置150は、図4のS110において、ガス熱源40に代えて、ヒートポンプ熱源20を駆動させてもよい。本変形例では、制御装置150は、S160において、第2HE側水温TE2が第1HE側水温TE1よりも第10所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である第6継続時間が第8所定時間(例えば、10[秒])以上になることを監視する。また、制御装置150は、S170において、第1HE側水温TE1が第2HE側水温TE2よりも第11所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である第7継続時間が第9所定時間(例えば、10[秒])以上になることを監視する。また、制御装置150は、S200において、第3HE側水温TE3が第4HE側水温TE4よりも第12所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である第8継続時間が第10所定時間(例えば、10[秒])以上になることを監視する。また、制御装置150は、S210において、第4HE側水温TE4が第3HE側水温TE3よりも第13所定温度(例えば、5[℃])以上高い状態が継続している時間である第9継続時間が第11所定時間(例えば、10[秒])以上になることを監視する。第10所定温度~第13所定温度は、同じでもよいし、異なっていてもよい。また、第8所定時間~第11所定時間は、同じでもよいし、異なっていてもよい。本変形例では、第10所定温度、第11所定温度、第12所定温度、第13所定温度が、それぞれ、「第5判定温度」、「第6判定温度」、「第7判定温度」、「第8判定温度」の一例である。また、第8所定時間、第9所定時間、第10所定時間、第11所定時間が、それぞれ、「第5判定時間」、「第6判定時間」、「第7判定時間」、「第8判定時間」の一例である。
【0082】
(第7変形例)図5のS150、S152、及び、図6のS190、S192の少なくとも一方を省略可能である。
【0083】
(第8変形例)図4のS112を省略可能である。
【0084】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0085】
2 :冷暖房システム
4 :HP熱源ユニット
4a :流入部
4b :流出部
6 :ガス熱源ユニット
6a :流入部
6b :流出部
8 :熱交換ユニット
8a :第1接続部
8b :第2接続部
8c :第3接続部
8d :第4接続部
10 :冷暖房端末
12 :暖房端末
20 :ヒートポンプ熱源
22 :HP側流入経路
24 :HP側流出経路
26 :HP側循環ポンプ
28 :第1HP側水温センサ
30 :第2HP側水温センサ
40 :ガス熱源
42 :ガス側流入経路
44 :ガス側流出経路
46 :ガス側循環ポンプ
50 :熱交換器
50a :第1接続部
50b :第2接続部
50c :第3接続部
50d :第4接続部
52 :第1熱交換ユニット内経路
54 :第2熱交換ユニット内経路
56 :接続経路
58 :第3熱交換ユニット内経路
60 :第4熱交換ユニット内経路
62 :第1HE側水温センサ
64 :第2HE側水温センサ
66 :バイパス制御弁
68 :開閉弁
70 :第3HE側水温センサ
72 :第4HE側水温センサ
80 :HP側熱交換経路
82 :ガス側熱交換経路
100 :第1HP側配管
100a、100b:端部
102 :第2HP側配管
102a、102b:端部
110 :第1ガス側配管
110a、110b:端部
112 :第2ガス側配管
112a、112b:端部
120 :第1端末配管
122 :第2端末配管
124 :第3端末配管
126 :第4端末配管
130 :第1熱動弁
132 :第2熱動弁
150 :制御装置
152 :リモコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8