(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146793
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】ドライアイ防止が可能な、瞬きや目線で進行させる事が出来るゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/42 20140101AFI20220928BHJP
A63F 13/212 20140101ALI20220928BHJP
A63F 13/213 20140101ALI20220928BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220928BHJP
A63F 13/21 20140101ALI20220928BHJP
A63F 13/285 20140101ALI20220928BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20220928BHJP
G06F 3/0346 20130101ALI20220928BHJP
G06F 3/038 20130101ALI20220928BHJP
A61B 3/113 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
A63F13/42
A63F13/212
A63F13/213
A63F13/53
A63F13/21
A63F13/285
G06F3/01 510
G06F3/0346 423
G06F3/038 310A
G06F3/01 560
A61B3/113
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047952
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】720000236
【氏名又は名称】株式会社世代
(72)【発明者】
【氏名】林泰三
【テーマコード(参考)】
4C316
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
4C316AA21
4C316AB16
4C316FA20
4C316FC28
5B087AB12
5B087AB13
5B087AE09
5B087BC05
5B087BC32
5B087DE03
5E555AA07
5E555AA74
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA06
5E555BA20
5E555BB02
5E555BB06
5E555BB20
5E555BC01
5E555CA02
5E555CA18
5E555CA42
5E555CB65
5E555CC01
5E555DA08
5E555DA21
5E555DA24
5E555DB53
5E555DB56
5E555DD02
5E555DD08
5E555EA05
5E555EA07
5E555FA00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ドライアイ防止が可能な、瞬きや目線で進行させる事が出来るゲームシステムを目的とする。
【解決手段】ゲーム機などにカメラなどの眼の状態を検知するセンサーを追加し、所定のゲーム映像をモニターなどの表示装置に表示、映像に対するユーザーの眼の動きをセンサーで検出、処理し、瞬き、視線移動等のユーザーの眼を取得し、瞬きのタイミングや、一定時間内の瞬きの数、視線の位置や、視線移動の方向などを得て、ゲームシステムに送る事で、ゲームシステムでは、それらを組み合わせでゲームを進行する為のコマンドに変換し、様々な操作が出来る事、また眼の瞬きをゲーム映像の指示で強制的に行う事でドライアイの防止も可能し、この機能はセンサーが利用出来ない場合でも、タイマーなどで定期的に瞬きの指示を出す等で対応が可能。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
10.ゲーム機、パソコン、スマートホンより、11.モニターに瞬きやウィンク、視線移動を促す映像を表示、それに対するユーザーUの眼の動きを12.カメラなどのセンサーで検知し、11.ゲーム機、パソコン、スマートホンにてセンサーより得た情報をゲーム進行に影響する眼の動きのパターンと比較し、一致した場合は該当するコマンドとしてゲームへの入力とし、その結果をゲーム画面に反映し、11.モニターに表示する。意図的に瞬きを誘発する事で、ドライアイを防止する事も可能とする。またセンサーが利用出来ない場合でも、タイマーなどで定期的に瞬きの指示を出す等で同様な効果が得られる。
【請求項2】
請求項1の10.ゲーム機、パソコン、スマートホンにおいて、
前記本体はゲームを動作する事が可能な全てのデバイスであること。
据え置き型、モニター内蔵の一体形、ポータブルデバイスにおいて、ゲームを実行させる事が出来るもの。12.センサーで得た情報の処理を行うもの。
【請求項3】
請求項1の11.モニターにおいて、10.ゲーム機、パソコン、スマートホンの映像を出力するもので、モニター内蔵型のパソコン、ゲーム機、頭部に装着するHMD(ヘットマウントディスプレイ)を含むもの
映像と共に音を用いる事、音のみまたはバイブレーターでの利用が出来てもよい。
【請求項4】
請求項1の12.センサーにおいて、ユーザーUの眼の位置を特定し、現在の眼の状態の検知をリアルタイムで行うもの。
センサーはビデオカメラなどを用いてもよい。
【請求項5】
請求項1の13.コントローラーにおいて、ユーザーUがゲーム機、パソコン、スマートホンの起動や、眼の状態検知によるゲーム進行以外でのゲーム進行に利用するもの。コントローラー以外にキーボードやマウスを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ゲーム機またはパソコン、HMDを含むモニター、ユーザーの眼の位置と状態を検知するセンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームを行う場合、激しい画面の変化などによりドライアイを含む眼精疲労が蓄積する傾向にあるが、眼の瞬きやウィンク、視線移動によってゲームを進行する事により、意図的に瞬きや、眼を閉じる事を指示する事で眼精疲労を軽減するシステムを提供する。
【0003】
一般的なゲームでは、ユーザーは画面の動きを追いつつ、手に持ったコントローラーでゲームを操作してプレイを行う。しかしながら、激しいアクションを伴うゲームの場合、一瞬の瞬きで操作が遅れゲーム進行が不利になる場合があり、その為に画面を凝視して進行する場合が多く、その結果瞬きの回数が減りドライアイの原因となる。
【0004】
ドライアイを防止する為には、意識的に瞬きを行い、瞬きの回数を増やす事が対策となる。例えばゲーム画面上に「10回瞬きを行ってください」など表示し、ユーザーが指定された通りに瞬きを行った事を検知し、ゲームを進行する事でドライアイ防止効果が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ゲームをプレイするユーザーは、ゲーム映像が映し出されるモニターを凝視してプレイする傾向にあり、その時のユーザーの眼の状態は瞬きが減り、ドライアイの症状が発生し易くなる。
このドライアイの症状になりにくくする為に、ゲームの進行にユーザーの眼の状態によるコマンド発生を取り入れ、ゲームを進行させる事でドライアイの症状を軽減させるシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの案では、ゲーム映像上に所定の指示が記載された画像を表示させ、センサーによりユーザーの眼の状態を取得し、取得した眼の開閉と視線移動の情報を一定時間で区切って眼の開閉、視線移動の組み合わせによるパターンを作成する。作成されたパターンをゲーム機またはパソコンにて、ゲームソフト側で設定されているパターンに一致するかを判定し、一致していればゲームの進行を行うゲームシステムが提供される。
【0008】
一側面によれば、この様に所定の指示に瞬きを行う内容を盛り込む事により、ドライアイの対策も可能となる。センサーが利用出来ない場合でも、タイマーなどで定期的に瞬きの指示を出す等で同様な効果が得る事も可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に関わるドライアイ防止が可能な、瞬きや目線で進行させる事が出来るゲームシステムの構成例を示す。
【
図3】
図3は、眼の状態をコントローラーの操作例として説明するための図である。
【
図4】
図4は、実施例1に関わるゲーム進行の一例を説明するための図である。
【
図5】
図5は、実施例2に関わるゲーム進行の一例を説明するための図である。
【
図6】
図6は、実施例3に関わるゲーム進行の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
実施形態に関わるドライアイ防止が可能な、瞬きや目線で進行させる事が出来るゲームシステムの全体構成の一例について、
図1を参照しながら説明する。本実施形態に関わるドライアイ防止が可能な、瞬きや目線で進行させる事が出来るゲームシステムは、10.ゲーム機、パソコン、スマートホン、11.モニター、12.センサー、13.コントローラーを有する。
【0012】
実施形態に関わる、ドライアイ防止が可能な、瞬きや目線で進行させる事が出来るゲームシステムでは、ユーザーUが13.コントローラーを操作し、ゲームを開始すると、10.ゲーム機、パソコン、スマートホン上で実行される所定のゲームソフトの画像が11.モニターに表示される。
【0013】
11.モニターに表示されたゲームソフトの映像を、ユーザーUが見ると、11.モニター上部に設置または、10.ゲーム機、パソコン、スマートホンに内蔵された12.センサーがユーザーの顔を認識、眼の位置を検出し、眼の状態をリアルタイムで取得し、10.ゲーム機、パソコン、スマートホンにてコマンドに変換し、ゲームを進行させる。
センサーはビデオカメラを用いてもよい。
【0014】
ゲームの進行は12.センサーで検出した眼の状態を変換したコマンドに限らず、13.コントローラーでも行える事とする。
【0015】
次に、本実施形態に関わる12.センサーで取得する眼の状態の一例について、
図2を参照しながら説明する。眼の検出は両目を検出する事とし、両目が空いている状態e1、左眼を閉じている状態e2、右目を閉じている状態e3、両目を閉じている状態e4を検出、更にe1の中央の視線に加え、i1からi9までの9方向の視線も取得する。
また、片目が閉じている状態であれば、開いている側のs1からs9までの9方向の視線を取得する。
【0016】
眼の開閉については、眼を閉じてから開くまでの時間を計測し、瞬きなのか、眼を閉じたのかの判断も可能とする。また、この時に両目を閉じたのか、片目だけ閉じたのかの検出が行える事も含める。
この検出は視線の位置の検出とは分けて行われる。
【0017】
両目時の視線の方向については、左上、中央上、右上、左、中央、中央寄り目、右、左下、中央下、右下の位置の検出を可能とする。また視線の移動が行われた場合、視線の位置が移動してから、次の視線の位置に移動を終えた時の時間、また移動を終えてから、次の視線移動までの時間も計測する。
一旦視線移動を開始し、直後に元の位置に戻った場合の検出も可能とする。
更に、途中で両目、又は片目が閉じられた場合は、新しい状態に応じた検出を可能とする。
視線が移動された判定は特定の判断に限定されるものではない。
【0018】
片目時の視線の方向については、閉じていない側の左上、中央上、右上、左、中央、右、左下、中央下、右下の位置の検出を可能とする。また視線の移動が行われた場合、視線の位置が移動してから、次の視線の位置に移動を終えた時の時間、また移動を終えてから、次の視線移動までの時間も計測する。
一旦視線移動を開始し、直後に元の位置に戻った場合の検出も可能とする。
更に、途中で閉じていた片目が開かれた、または開いていた側が閉じられた場合は、新しい状態に応じた検出を可能とする。
視線が移動された判定は特定の判断に限定されるものではない。
【0019】
次に、本実施形態に関わる12.センサーで取得した眼の状態をコマンドに変換する一例について、
図3を参照しながら説明する。眼の方向はコントローラーの方向キーに例える事が出来る。特定の位置まで視線が移動した事をトリガーとして、コントローラーの方向キーが押された時と同様に信号を出力する。眼の動きによって取得した眼の状態を時間の経過を含め、コマンドに変換する。例えば、ey1の中央上向きの視線を検出した場合、コントローラーの方向キーの上ボタンj1が押されたイメージで上移動のコマンドを出力する。同様にey2の場合は方向キーの下ボタンj2が、ey3の場合は方向キーの下ボタンj3が、ey4の場合は方向キーの下ボタンj4が押されたものとする。ey5の様な左上視線の場合などは、方向キーの上ボタンと、左ボタンが同時に押されたイメージのコマンドを出力する。左下、右上、右下も同様である。
なお、これらは視線をコマンドに変換する方法の一例であり、特定の方法に限定されるものではない。
【0020】
眼の開閉はコントローラーのボタンに例える事が出来る。両眼が開いている場合ey6はボタンが押されていない状態とし、
左目が閉じている場合ey7は1ボタンb1が押されたイメージで1ボタンの信号を出力する、同様に右眼が閉じているey8は2ボタンb2が押されたイメージで2ボタンの信号を出力する。両目が同時に閉じられた場合ey9はb3が示す1ボタンと2ボタンが同時に押された信号を出力する。
なお、これらは眼の開閉をコマンドに変換する方法の一例であり、特定の方法に限定されるものではない。
【0021】
本実施形態に関わる10.ゲーム機、パソコン、スマートホンで変換されたコマンドを処理する一例について、ドライアイ対策についての動作を、
図4を参照しながら説明する。ゲームプレイ中に常に眼の開閉を検知し、ユーザーUがd1の画面の様に激しい動きを伴うゲームに熱中した結果、予め決められた時間単位での瞬きの回数を下回った場合、d1からd2の画面に表示が切り替わり、画面上にe1の様な瞬きを促す指示が表示される。これは瞬きではなく、一定時間眼を閉じる等の指示でもよい。制限時間のバーtの時間内にe1に表示された通りに、c1の形で瞬きを行い、時間内に正しく指示通りに行われた場合は、d3の様にゲーム画面上の表示が変化し、必殺技が出る等、ゲームの進行が有利となる様に進行できる。このように瞬きが減ってドライアイの懸念が出た時点で、画面上に指示を出し、瞬きや眼を閉じる事を意図的に行わせる事で、ゲームが静止する、バリヤを張る、数秒過去に戻る、ワープする、自キャラが回復、ゲーム進行が簡単になるアイテムやヒントを得るなど様々な効果をもたらし、プレイヤーが有利となる形でドライアイ防止を行いつつ、ゲームを進行させる事ができる。センサーが利用出来ない場合でも、瞬きの回数が減ると思われる場面において、タイマーなどを利用して瞬きを意図的に行わせる事も可能とする。また表示だけではなく、音との同期、音のみまたはバイブレーターの通知による指示も可能とする。
なお、この画面は一例であり、様々なシーンに応じる事が可能であり、瞬きを計測する時間範囲、瞬きの回数、画面上の表現が限定されるものではない。
【0022】
次に、本実施形態に関わる10.ゲーム機、パソコン、スマートホンで変換されたコマンドを処理する一例について、画面上に表示された指示に対しての動作を、
図5を参照しながら説明する。ゲームをプレイ中に、d4のゲーム画面上にe2の様な視線を入力する指示が出る場合があり、それに対してe2に指示された通りにc2の形で視線を移動し、正しく指示通りに行われた場合は、d4からd5の様にゲーム画面上の表示が変化し、ゲームが進行する。失敗した場合は再度やり直す事も、別の画面に進行する事もできる。また表示だけではなく、音との同期、音のみまたはバイブレーターの通知による指示も可能とする。
なお、この画面は一例であり、様々なシーンに応じる事が可能であり、視線入力の内容や画面上の表現が限定されるものではない。
【0023】
続いて、本実施形態に関わる10.ゲーム機、パソコン、スマートホンで変換されたコマンドを処理する一例について、画面上に表示されない場合の動作を、
図6を参照しながら説明する。
ゲームの隠しコマンドとして、ゲーム画面上に表示を行わずに、コマンドを受け付ける事を可能とする。ゲーム画面には直接表示はされない視線によるコマンド入力に対して、ゲーム内部で設定されている隠されたコマンドを実行出来る。例として現在表示されているd6のキャラクターが走っている時に、視線を移動しc3のコマンド通りに正しく入力された場合、d7の場所へ瞬間移動を可能とする。別な例として、d8のボスモンスターと戦い敗北した時に、視線を移動しc4のコマンド通りに正しく入力された場合、d9の様にボスモンスターとの戦闘開始時に巻き戻す等を可能とする。また表示だけではなく、音との同期、音のみまたはバイブレーターの通知による指示も可能とする。
なお、これは一例であり、様々なシーンに応じる事が可能であり、視線入力の内容や画面上の表現が限定されるものではない。
【符号の説明】
【0024】
10…ゲーム機、パソコン、スマートホン、11…モニター、12…センサー、13…コントローラー、U…ユーザー(プレイヤー)