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特開2022-146814サウンドバーシステム、サウンドバー、コントローラ、プログラム、およびサウンドバーの設定方法
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  • 特開-サウンドバーシステム、サウンドバー、コントローラ、プログラム、およびサウンドバーの設定方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146814
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】サウンドバーシステム、サウンドバー、コントローラ、プログラム、およびサウンドバーの設定方法
(51)【国際特許分類】
   H04S 7/00 20060101AFI20220928BHJP
   H04R 3/12 20060101ALI20220928BHJP
【FI】
H04S7/00 380
H04R3/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021047983
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】309039716
【氏名又は名称】株式会社ディーアンドエムホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】今濱 由晴
【テーマコード(参考)】
5D162
5D220
【Fターム(参考)】
5D162AA06
5D162BA08
5D162CA06
5D162CA22
5D220AA04
5D220AA12
5D220AB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】サウンドバーを表示装置の下方中央に設置できない場合でも、所定の視聴位置で自然なサラウンドオーディオを実現するサウンドバーを提供する。
【解決手段】サウンドバー1をテレビジョン受信機3の下方左側に設置する場合、RchSPK10-3の出力タイミングをCchSPK10-1よりTだけ遅く、スピーカ10-1の出力タイミングをLchSPK10-2よりTだけ遅く、RchSPKの出力音量をCchSPKよりVだけ小さく、CchSPKの出力音量をLchSPKよりVだけ小さくする。サウンドバー1をテレビジョン受信機3の下方右側に設置する場合、LchSPKの出力タイミングをCchSPKよりTだけ遅く、RchSPKの出力タイミングをRchSPKよりTだけ遅く、LchSPKの出力音量をRchSPKよりVだけ小さく、CchSPKの出力音量をRchSPKよりVだけ小さくする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルを含む複数チャンネルのスピーカが同じ筐体に収容されて構成されたサウンドバーと、前記複数チャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを設定するコントローラと、を備えたサウンドバーシステムであって、
前記コントローラは、
前記サウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記サウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置に応じて、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを決定するスピーカ特性決定手段と、
前記スピーカ特性決定手段により決定された前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを前記サウンドバーに設定するスピーカ特性設定手段と、を有し、
前記サウンドバーは、
前記コントローラの設定に従い、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを調整する出力特性調整手段を有し、
前記スピーカ特性決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央より左側である場合、前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくし、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央より右側である場合、前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくする
ことを特徴とするサウンドバーシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のサウンドバーシステムであって、
前記スピーカ特性決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央である場合、前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記レフトチャンネルおよび前記ライトチャンネル各々のスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記レフトチャンネルおよび前記ライトチャンネル各々のスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくする
ことを特徴とするサウンドバーシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のサウンドバーシステムであって、
前記受付手段は、前記遅延時間Tおよび前記減衰音量Vの入力を受け付ける
ことを特徴とするサウンドバーシステム。
【請求項4】
請求項1または2に記載のサウンドバーシステムであって、
前記受付手段は、前記サウンドバーの設置位置の、前記表示装置の下方中央または上方中央からのずれ量を受け付け、
前記スピーカ特性決定手段は、前記受付手段により受け付けた前記ずれ量に基づいて、前記遅延時間Tおよび前記減衰音量Vを算出する
ことを特徴とするサウンドバーシステム。
【請求項5】
複数のスピーカが同じ筐体に収容されて構成された複数のサウンドバーと、前記サウンドバーに収容されているスピーカのチャンネルを設定するコントローラと、を備えたサウンドバーシステムであって、
前記コントローラは、
前記複数のサウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記複数のサウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置に応じて、前記複数のサウンドバー各々に収容されたスピーカに割り当てるチャンネルを決定する割当チャンネル決定手段と、
前記サウンドバー毎に、当該サウンドバーに収容されたスピーカに、前記割当チャンネル決定手段により決定されたチャンネルを設定する割当チャンネル設定手段と、を有し、
前記サウンドバーは、
自サウンドバーに収容されたスピーカに、前記コントローラにより当該スピーカに設定されたチャンネルのオーディオ信号を出力するオーディオ制御手段を有し、
前記割当チャンネル決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方において前記表示装置の画面幅方向に並ぶ場合、前記複数のサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の下方中央に位置する第1グループ、前記表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、前記表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分類して、前記第1グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第2グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第3グループに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに決定する
ことを特徴とするサウンドバーシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のサウンドバーシステムであって、
前記割当チャンネル決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置が、前記表示装置を挟んで前記表示装置の上下方向に並ぶ場合、前記表示装置の下方に設置されたサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の下方中央に位置する第1グループ、前記表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、前記表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分類するとともに、前記表示装置の上方に設置されたサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の上方中央に位置する第4グループ、前記表示装置の上方中央より左側に位置する第5グループ、および、前記表示装置の上方中央より右側に位置する第6グループに分類して、前記第1グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第2グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第3グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに決定するとともに、前記第4グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第5グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第6グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、ハイトセンターチャンネル、ハイトレフトチャンネル、およびハイトライトチャンネルに決定する
ことを特徴とするサウンドバーシステム。
【請求項7】
少なくともセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルを含む複数チャンネルのスピーカが同じ筐体に収容されて構成されたサウンドバーであって、
コントローラの設定に従い、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを調整する出力特性調整手段を有する
ことを特徴とするサウンドバー。
【請求項8】
複数のスピーカが同じ筐体に収容されて構成された複数のサウンドバーであって、
前記スピーカ毎に、コントローラによって当該スピーカに設定されたチャンネルのオーディオ信号を振り分けるオーディオ制御手段を有する
ことを特徴とするサウンドバー。
【請求項9】
サウンドバーに収容されたセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを設定するコントローラであって、
前記サウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記サウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置に応じて、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを決定するスピーカ特性決定手段と、
前記スピーカ特性決定手段により決定された前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを前記サウンドバーに設定するスピーカ特性設定手段と、を有し、
前記スピーカ特性決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央より左側である場合、前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくし、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央より右側である場合、前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくする
ことを特徴とするサウンドバー。
【請求項10】
複数のサウンドバーに収容されているスピーカのチャンネルを設定するコントローラであって、
前記複数のサウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記複数のサウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置に応じて、前記複数のサウンドバー各々に収容されたスピーカに割り当てるチャンネルを決定する割当チャンネル決定手段と、
前記サウンドバー毎に、当該サウンドバーに収容されたスピーカに、前記割当チャンネル決定手段により決定されたチャンネルを設定する割当チャンネル設定手段と、を有し、
前記割当チャンネル決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方において前記表示装置の画面幅方向に並ぶ場合、前記複数のサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の下方中央に位置する第1グループ、前記表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、前記表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分類して、前記第1グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第2グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第3グループに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに決定する
ことを特徴とするサウンドバー。
【請求項11】
サウンドバーに収容されたセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを設定するコントローラとして、コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記サウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記サウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置に応じて、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを決定するスピーカ特性決定手段、および
前記スピーカ特性決定手段により決定された前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを前記サウンドバーに設定するスピーカ特性設定手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記スピーカ特性決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が前記表示装置の下方中央または上方中央より左側である場合、前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくし、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が前記表示装置の下方中央または上方中央より右側である場合、前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくする
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
複数のサウンドバーに収容されているスピーカのチャンネルを設定するコントローラとして、コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記複数のサウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記複数のサウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置に応じて、前記複数のサウンドバー各々に収容されたスピーカに割り当てるチャンネルを決定する割当チャンネル決定手段、および
前記サウンドバー毎に、当該サウンドバーに収容されたスピーカに、前記割当チャンネル決定手段により決定されたチャンネルを設定する割当チャンネル設定手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記割当チャンネル決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方において前記表示装置の画面幅方向に並ぶ場合、前記複数のサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の下方中央に位置する第1グループ、前記表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、前記表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分類して、前記第1グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第2グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第3グループに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに決定する
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
コントローラを用いて、サウンドバーに収容されたセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを設定する、サウンドバーの設定方法であって、
前記コントローラは、
ユーザより前記サウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記サウンドバーの設置位置を受け付け、
前記受け付けた前記サウンドバーの設置位置が前記表示装置の下方中央または上方中央より左側である場合、前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくして、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを決定し、
一方、前記受け付けた前記サウンドバーの設置位置が前記表示装置の下方中央または上方中央より右側である場合、前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくして、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを決定し、
前記決定された前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを前記サウンドバーに設定し、
前記サウンドバーは、
前記コントローラの設定に従い、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを調整する
ことを特徴とするサウンドバーの設定方法。
【請求項14】
コントローラを用いて、複数のサウンドバーに収容されているスピーカのチャンネルを設定する、サウンドバーの設定方法であって、
前記コントローラは、
ユーザより前記複数のサウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記複数のサウンドバーの設置位置を受け付け、
前記受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方において前記表示装置の画面幅方向に並ぶ場合、前記複数のサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の下方中央に位置する第1グループ、前記表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、前記表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分類して、前記第1グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第2グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第3グループに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに決定し、
前記サウンドバー毎に、当該サウンドバーに収容されたスピーカに、当該スピーカに割り当てるチャンネルとして決定されたチャンネルを設定し、
前記サウンドバーは、
自サウンドバーに収容されたスピーカに、前記コントローラにより当該スピーカに設定されたチャンネルのオーディオ信号を出力する
ことを特徴とするサウンドバーの設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サウンドバーの設定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)等の表示装置と、サウンドバーと、を用いたホームシアターシステムが普及している。サウンドバーは、複数チャンネルのスピーカが同じ筐体に収容されて構成されたスピーカシステムであり、各チャンネルのスピーカを個別に設置する場合に比べて、設置スペース効率がよく、設置作業が容易である。このため、サウンドバーを用いることで、スペースに制約のある一般家庭でも簡単にサラウンドオーディオの再生環境を実現することができる(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-55450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、サウンドバーは、表示装置の下方中央に設置した場合に所定の視聴位置(具体的には、表示装置から所定距離だけ離れた表示装置前方の位置)において最適なサラウンド効果が得られるように、サウンドバーを構成する各チャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングが調整されている。
【0005】
しかしながら、表示装置の構造上の制約により、サウンドバーを、表示装置に対して推奨位置(例えば、下方中央)に設置できない場合がある。例えば、表示装置の下方右側にリモコン受光部が配置されており、サウンドバーを表示装置の下方中央に設置するとリモコン受光部がサウンドバーで隠れてしまう場合、リモコン受光部が隠れないようにサウンドバーを表示装置の下方中央から左側にずらして設置しなければならない。また、表示装置の下方左側にリモコン受光部が配置されており、サウンドバーを表示装置の下方中央に設置するとリモコン受光部がサウンドバーに隠れてしまう場合、リモコン受光部が隠れないようにサウンドバーを表示装置の下方中央から右側にずらして設置しなければならない。あるいは、設置スペースの都合によってサウンドバーを表示装置の下方中央に設置できない場合もある。このように、サウンドバーを表示装置の下方中央に設置できない場合、所定の視聴位置において最適なサラウンドオーディオを実現することができない可能性がある。
【0006】
また、表示装置を買い替えてもサウンドバーはそのまま使い続けたいことがある。例えば、手持ちのサウンドバーと新たに組み合わせる表示装置が、以前のものに比べてより大画面である場合、サウンドバーの幅が表示装置の画面幅に対して小さくなり、その結果、表示装置の画面サイズに応じた広がりのあるサラウンドオーディオを聴取できなくなることがある。表示装置の画面サイズに応じた広がりのあるサラウンドオーディオを聴取するためには、表示装置の画面サイズに応じた幅を持つ高価なサウンドバーを購入する必要があるが、コストが嵩み、これまでのサウンドバーも無駄になってしまう。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、サウンドバーを、表示装置に対して推奨位置に設置できない場合でも、所定の視聴位置でより適切なサラウンドオーディオを実現することにある。また、本発明の第2の目的は、手持ちのサウンドバーの幅が表示装置の画面幅に対して小さい場合でも、このサウンドバーを無駄にすることなく、表示装置の画面サイズに応じた広がりのあるサラウンドオーディオを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様では、所定の視聴位置で最適なサラウンド効果が得られるように、サウンドバーを構成する各チャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを、表示装置に対するサウンドバーの設置位置に応じて調整する。例えば、サウンドバーを表示装置の下方中央または上方中央より左側に設置する場合、ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングをセンターチャンネルのスピーカの出力タイミングより所定の遅延時間Tだけ遅く、かつセンターチャンネルのスピーカの出力タイミングをレフトチャンネルのスピーカの出力タイミングより上述の遅延時間Tだけ遅くするとともに、ライトチャンネルのスピーカの出力音量をセンターチャンネルのスピーカの出力音量より所定の減衰音量Vだけ小さく、かつセンターチャンネルのスピーカの出力音量をレフトチャンネルのスピーカの出力音量より上述の減衰音量Vだけ小さくする。また、サウンドバーを表示装置の下方中央または上方中央より右側に設置する場合、レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングをセンターチャンネルのスピーカの出力タイミングより上述の遅延時間Tだけ遅く、かつセンターチャンネルのスピーカの出力タイミングをライトチャンネルのスピーカの出力タイミングより上述の遅延時間Tだけ遅くするとともに、レフトチャンネルのスピーカの出力音量をセンターチャンネルのスピーカの出力音量より上述の減衰音量Vだけ小さく、かつセンターチャンネルのスピーカの出力音量をライトチャンネルのスピーカの出力音量より上述の減衰音量Vだけ小さくする。ここで、遅延時間Tおよび減衰音量Vは、ユーザが任意に設定可能としてもよい。あるいは、表示装置の下方中央または上方中央からのサウンドバーのずれ量に応じて自動計算するようにしてもよい。
【0009】
例えば、本発明の第一の態様は、
少なくともセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルを含む複数チャンネルのスピーカが同じ筐体に収容されて構成されたサウンドバーと、前記複数チャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを設定するコントローラと、を備えたサウンドバーシステムであって、
前記コントローラは、
前記サウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記サウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置に応じて、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを決定するスピーカ特性決定手段と、
前記スピーカ特性決定手段により決定された前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを前記サウンドバーに設定するスピーカ特性設定手段と、を有し、
前記サウンドバーは、
前記コントローラの設定に従い、前記センターチャンネル、前記レフトチャンネル、および前記ライトチャンネルのスピーカ各々の出力音量および出力タイミングを調整する出力特性調整手段を有し、
前記スピーカ特性決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央より左側である場合、前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより所定の遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より所定の減衰音量Vだけ小さくし、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくし、
前記受付手段により受け付けた前記サウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方中央または上方中央より右側である場合、前記レフトチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅く、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力タイミングを前記ライトチャンネルのスピーカの出力タイミングより前記遅延時間Tだけ遅くするとともに、前記レフトチャンネルのスピーカの出力音量を前記センターチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さく、かつ前記センターチャンネルのスピーカの出力音量を前記ライトチャンネルのスピーカの出力音量より前記減衰音量Vだけ小さくする。
【0010】
また、本発明の第二の態様では、複数のサウンドバーを表示装置と組み合わせてホームシアターシステムを構築する場合に、表示装置に対するこれらのサウンドバーの設置位置に応じて、サウンドバー各々に収容されたスピーカのチャンネルを設定する。例えば、複数のサウンドバーを表示装置の下方において表示装置の画面幅方向に並べて設置する場合、複数のサウンドバーに収容されたスピーカを、表示装置の下方中央に位置する第1グループ、表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分けて、第1グループに属するスピーカのチャンネル、第2グループに属するスピーカのチャンネル、および第3グループに属するスピーカのチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに設定する。
【0011】
例えば、本発明の第二の態様は、
複数のスピーカが同じ筐体に収容されて構成された複数のサウンドバーと、前記サウンドバーに収容されているスピーカのチャンネルを設定するコントローラと、を備えたサウンドバーシステムであって、
前記コントローラは、
前記複数のサウンドバーとともにホームシアターシステムを構築する表示装置に対する前記複数のサウンドバーの設置位置を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置に応じて、前記複数のサウンドバー各々に収容されたスピーカに割り当てるチャンネルを決定する割当チャンネル決定手段と、
前記サウンドバー毎に、当該サウンドバーに収容されたスピーカに、前記割当チャンネル決定手段により決定された割当チャンネルを設定するチャンネル設定手段と、を有し、
前記サウンドバーは、
自サウンドバーに収容されたスピーカに、前記コントローラにより当該スピーカに設定されたチャンネルのオーディオ信号を振り分けるオーディオ制御手段を有し、
前記割当チャンネル決定手段は、
前記受付手段により受け付けた前記複数のサウンドバーの設置位置が、前記表示装置の下方において前記表示装置の画面幅方向に並ぶ場合、前記複数のサウンドバーに収容されたスピーカを、前記表示装置の下方中央に位置する第1グループ、前記表示装置の下方中央より左側に位置する第2グループ、および、前記表示装置の下方中央より右側に位置する第3グループに分類して、前記第1グループに属するスピーカに割り当てるチャンネル、前記第2グループに属するスピーカに属するスピーカに割り当てるチャンネル、および前記第3グループに属するスピーカに割り当てるチャンネルを、それぞれ、センターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルに決定する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第一の態様によれば、サウンドバーを構成する各チャンネルのスピーカの出力音量および出力タイミングを表示装置に対するサウンドバーの設置位置に応じて調整するので、サウンドバーを表示装置の下方中央に設置できない場合でも、所定の視聴位置で、より適切なサラウンドオーディオを実現することができる。
【0013】
また、本発明の第二の態様によれば、複数のサウンドバーを表示装置と組み合わせてホームシアターシステムを構築する場合に、表示装置に対するこれらのサウンドバーの設置位置に応じて、サウンドバー各々に収容されたスピーカのチャンネルを設定するので、手持ちのサウンドバーの幅が表示装置の画面幅に対して小さい場合でも、サウンドバーを追加することにより、それまで使用していた手持ちのサウンドバーを無駄にすることなく、表示装置の画面サイズに応じた広がりのあるサラウンドオーディオを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の第1実施の形態に係るホームシアターシステムの概略構成図である。
図2図2は、コントローラ2の概略機能構成図である。
図3図3は、コントローラ2の動作を説明するためのフロー図である。
図4図4は、コントローラ2のマンマシンインターフェース部21に表示される配置情報入力画面200の一例を説明するための図である。
図5図5(A)~図5(C)は、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置例を示す図である。
図6図6は、サウンドバー1の概略機能構成図である。
図7図7は、サウンドバー1のスピーカ特性設定処理を説明するためのフロー図である。
図8図8は、本発明の第2実施の形態に係るホームシアターシステムの概略構成図である。
図9図9は、コントローラ2aの概略機能構成図である。
図10図10は、コントローラ2aの動作を説明するためのフロー図である。
図11図11は、コントローラ2aのマンマシンインターフェース部21に表示される配置情報入力画面200aの一例を説明するための図である。
図12図12(A)、図12(B)は、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置例を示す図である。
図13図13は、サウンドバー1aの概略機能構成図である。
図14図14は、サウンドバー1aの割当チャンネル再設定処理を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
[第1実施の形態]
まず、本発明の第1実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係るホームシアターシステムの概略構成図である。
【0018】
図示するように、本実施の形態に係るホームシアターシステムは、テレビジョン受信機3と、HDMI(登録商標:High Definition Multimedia Interface)、USB(Universal Serial Bus)等の通信インターフェースによってテレビジョン受信機3と接続されたサウンドバー1と、サウンドバー1の出力特性を設定するコントローラ2と、を備えている。サウンドバー1およびコントローラ2は、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワーク5に接続されたアクセスポイント4を介して相互接続されている。
【0019】
ここで、サウンドバー1は、センターチャンネルスピーカ(CchSPK)10-1、レフトチャンネルスピーカ(LchSPK)10-2、およびライトチャンネルスピーカ(RchSPK)10-3に加えて、サブウーファチャンネルスピーカ(SWchSPK)10-4を内蔵したいわゆるワンボディ型のサウンドバーであり、これ1台でサラウンドオーディオの再生環境を実現することができる。しかしながら、サウンドバー1は、サブウーファチャンネルスピーカ10-4が省略されたいわゆる2ユニット型のサウンドバーであってもよい。この場合も、サウンドバー1にサブウーファチャンネルスピーカ10-4を外付けで接続することにより、サラウンドオーディオの再生環境を実現することができる。
【0020】
コントローラ2は、所定の視聴位置(例えば、テレビジョン受信機3から所定距離だけ離れたテレビジョン受信機3前方の位置)で最適なサラウンド効果が得られるように、サウンドバー1のセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量および出力タイミングを、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の設置位置に応じて調整する。
【0021】
図2は、コントローラ2の概略機能構成図である。
【0022】
図示するように、コントローラ2は、無線インターフェース部20と、マンマシンインターフェース部21と、サウンドバー情報取得部22と、スピーカ特性決定部23と、スピーカ特性設定部24と、主制御部25と、を有する。
【0023】
無線インターフェース部20は、アクセスポイント4に無線接続するための通信インターフェースである。
【0024】
マンマシンインターフェース部21は、ユーザに情報を表示したり、ユーザから各種操作を受け付けたりするためのユーザインターフェースであり、例えばタッチセンサ付き液晶パネル等の入力兼表示装置で構成される。
【0025】
サウンドバー情報取得部22は、無線インターフェース部20を介してサウンドバー1から、このサウンドバー1のサイズ情報、このサウンドバー1が収容するスピーカ10-1~10-4のチャンネル情報、および、このサウンドバー1が接続するテレビジョン受信機3の画面サイズ情報を含むサウンドバー情報を取得する。
【0026】
スピーカ特性決定部23は、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の設置位置に応じて、サウンドバー1のセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3各々の出力音量および出力タイミングを決定する。
【0027】
スピーカ特性設定部24は、無線インターフェース部20を介してサウンドバー1に、スピーカ特性決定部23により決定されたセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3各々の出力音量および出力タイミングを含む設定情報を送信する。
【0028】
そして、主制御部25は、コントローラ2の各部20~24を統括的に制御する。
【0029】
なお、図2に示すコントローラ2の機能構成は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタと、タッチセンサ付き液晶パネル等の入力兼表示装置と、を備えたスマートホン、タブレットPC(Personal Computer)等のワイヤレス端末において、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現される。
【0030】
図3は、コントローラ2の動作を説明するためのフロー図である。
【0031】
このフローは、主制御部25がマンマシンインターフェース部21を介してユーザからサウンドバー特性設定の開始操作を受け付けることにより開始される。
【0032】
まず、主制御部25は、サウンドバー情報取得部22にサウンドバー情報の取得を指示する。これを受けて、サウンドバー情報取得部22は、無線インターフェース部20を介してアクセスポイント4にアクセスして、アクセスポイント4に無線接続しているサウンドバー1を認識する。そして、サウンドバー1にサウンドバー情報取得要求を送信して、サウンドバー1のサイズ情報、サウンドバー1が収容するスピーカ10-1~10-4のチャンネル情報、および、サウンドバー1に接続するテレビジョン受信機3の画面サイズ情報を含むサウンドバー情報をサウンドバー1から取得する(S100)。
【0033】
つぎに、主制御部25は、サウンドバー情報取得部22により取得されたサウンドバー情報によって、サウンドバー1がセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3を収容していることを確認し、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置の入力を受け付けるための配置情報入力画面をマンマシンインターフェース部21に表示する(S101)。なお、サウンドバー1がセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3をいずれか一つでも収容していない場合は、マンマシンインターフェース部21に所定のエラーメッセージを表示するなどしてこのフローを終了する。
【0034】
図4は、コントローラ2のマンマシンインターフェース部21に表示される配置情報入力画面200の一例を説明するための図である。
【0035】
図示するように、配置情報入力画面200には、テレビジョン受信機3を示すアイコン201およびサウンドバー1を示すアイコン202が表示される。ここで、アイコン201の表示位置は固定であり、ユーザがアイコン201を移動することはできないが、アイコン202の表示位置は可変であり、ユーザは、アイコン202をドラッグして移動することにより、配置情報入力画面200を介して、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置を入力することができる。
【0036】
なお、アイコン201、202のサイズは、サウンドバー情報取得部22により取得されたサウンドバー情報に含まれているテレビジョン受信機3の画面サイズ情報およびサウンドバー1のサイズ情報に基づいて、両者の比率がテレビジョン受信機3およびサウンドバー1の実際の比率と同じになるように設定されている。
【0037】
また、配置情報入力画面200には、後述の遅延時間Tを設定するための設定バー203と、後述の減衰音量Vを設定するための設定バー205と、が表示される。ユーザは、設定バー203に沿ってスライダ204をスライドさせることによって遅延時間Tを任意に設定することができる。また、ユーザは、設定バー205に沿ってスライダ206をスライドさせることによって減衰音量Vを任意に設定することができる。
【0038】
つぎに、主制御部25は、マンマシンインターフェース部21に表示された配置情報入力画面200を介して、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置を受け付けると(S102)、この配置位置を、そのときの設定バー203、205上におけるスライダ204、206の位置に応じて定まる遅延時間T、減衰音量Vとともにスピーカ特性決定部23に渡す。
【0039】
スピーカ特性決定部23は、主制御部25より受け取ったテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置が、図5(A)に示すようにテレビジョン受信機3の下方中央である場合(S102で「センター」)、センターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングをレフトチャンネルスピーカ10-2およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、センターチャンネルスピーカ10-1の出力音量をレフトチャンネルスピーカ10-2およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を決定する(S103)。
【0040】
また、スピーカ特性決定部23は、主制御部25より受け取ったテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置が、図5(B)に示すようにテレビジョン受信機3の下方中央より左側である場合(S102で「レフト」)、ライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングをセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングをレフトチャンネルスピーカ10-2の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、ライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量をセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量をレフトチャンネルスピーカ10-2の出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を決定する(S104)。
【0041】
また、スピーカ特性決定部23は、主制御部25より受け取ったテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置が、図5(C)に示すようにテレビジョン受信機3の下方中央より右側である場合(S102で「ライト」)、レフトチャンネルスピーカ10-2の出力タイミングをセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングをライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、レフトチャンネルスピーカ10-2の出力音量をセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量をライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を決定する(S105)。
【0042】
つぎに、主制御部25は、スピーカ特性決定部23により決定されたセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を、サウンドバー情報の取得先であるサウンドバー1のアドレス情報とともにスピーカ特性設定部24に通知する。これを受けて、スピーカ特性設定部24は、無線インターフェース部20を介して、主制御部25より通知されたアドレス情報により特定されるサウンドバー1に、主制御部25より通知されたセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を含む設定情報を送信する(S106)。
【0043】
それから、主制御部25は、マンマシンインターフェース部21に表示されている配置情報入力画面200を介してユーザから、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置、遅延時間T、あるいは減衰音量Vの変更操作を受け付けると(S107でNO、S108でYES)、S102に戻る。一方、マンマシンインターフェース部21を介してユーザからサウンドバー特性設定の終了操作を受け付けると(S107でYES)、本フローを終了する。
【0044】
図6は、サウンドバー1の概略機能構成図である。
【0045】
図示するように、サウンドバー1は、オーディオインターフェース部10と、無線インターフェース部11と、スピーカ部12と、出力特性調整部13と、主制御部14と、を有する。
【0046】
オーディオインターフェース部10は、テレビジョン受信機3からマルチチャンネルオーディオ信号を受信するためのインターフェースであり、HDMI(登録商標)、USB等の通信インターフェースが用いられる。
【0047】
無線インターフェース部11は、アクセスポイント4に無線接続するための通信インターフェースである。
【0048】
スピーカ部12は、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3を含んで構成される。
【0049】
出力特性調整部13は、オーディオインターフェース部10を介してテレビジョン受信機3から受信したマルチチャンネルオーディオ信号を、チャンネル毎に、スピーカ部12の対応チャンネルスピーカ10-1~10-3に振り分ける。また、出力特性調整部13は、オーディオインターフェース部10を介してテレビジョン受信機3から受信したマルチチャンネルオーディオ信号に含まれているセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルの各オーディオ信号について、主制御部14より通知された設定情報に従ってスピーカ部12の対応チャンネルスピーカ10-1~10-3への出力タイミングおよび出力音量を調整する。
【0050】
そして、主制御部14は、サウンドバー1の各部10~13を統括的に制御する。
【0051】
なお、図6に示すサウンドバー1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)等の計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPUと、メモリと、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタと、複数のスピーカと、を備えたPC等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。
【0052】
図7は、サウンドバー1のスピーカ特性設定処理を説明するためのフロー図である。
【0053】
主制御部14は、無線インターフェース部11を介してコントローラ2からサウンドバー情報取得要求を受信すると(S200でYES)、サウンドバー1のサイズ情報、サウンドバー1が収容するスピーカ10-1~10-4のチャンネル情報、および、サウンドバー1に接続するテレビジョン受信機3の画面サイズ情報を含むサウンドバー情報を生成し、このサウンドバー情報を、無線インターフェース部11を介してコントローラ2に送信する(S201)。
【0054】
また、主制御部14は、無線インターフェース部11を介してコントローラ2から設定情報を受信すると(S202でYES)、この設定情報を出力特性調整部13に通知する。これを受けて、出力特性調整部13は、主制御部14から受け取った設定情報に従い、スピーカ部12のセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3に振り分けるセンターチャンネルオーディオ信号、レフトチャンネルオーディオ信号、およびライトチャンネルオーディオ信号の出力タイミングおよび出力音量を調整する(S203)。
【0055】
これにより、サウンドバー1の配置位置が推奨設置位置からずれていても、所定の視聴位置で最適なサラウンド効果が得られるように、スピーカ部12の各チャンネルスピーカ10-1~10-3の出力タイミングおよび出力音量が、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置に応じて調整される。
【0056】
例えば、図5(A)に示すようにテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置がテレビジョン受信機3の下方中央である場合、センターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングをレフトチャンネルスピーカ10-2およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、センターチャンネルスピーカ10-1の出力音量をレフトチャンネルスピーカ10-2およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を調整する。
【0057】
また、図5(B)に示すようにテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置がテレビジョン受信機3の下方中央より左側である場合、ライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングをセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングをレフトチャンネルスピーカ10-2の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、ライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量をセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量をレフトチャンネルスピーカ10-2の出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を調整する。
【0058】
また、図5(C)に示すようにテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の配置位置がテレビジョン受信機3の下方中央より右側である場合、レフトチャンネルスピーカ10-2の出力タイミングをセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅く、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力タイミングをライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、レフトチャンネルスピーカ10-2の出力音量をセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量より減衰音量Vだけ小さく、かつセンターチャンネルスピーカ10-1の出力音量をライトチャンネルスピーカ10-3の出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミング、出力音量を調整する。
【0059】
以上、本発明の第1実施の形態について説明した。
【0060】
本実施の形態によれば、サウンドバー1に収容されたセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングおよび出力音量をテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1の設置位置に応じて調整するので、サウンドバー1をテレビジョン受信機3の下方中央に設置できない場合でも、所定の視聴位置(例えば、テレビジョン受信機3から所定距離だけ離れたテレビジョン受信機3前方の位置)でより適切なサラウンドオーディオを実現することができる。
【0061】
また、本実施の形態において、ユーザは、コントローラ2のマンマシンインターフェース部21に表示された配置情報入力画面200を介して、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングおよび出力音量を調整するための遅延時間Tおよび減衰音量Vを変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、ユーザは、サウンドバー1から出力されたサラウンドオーディオ(テレビジョン受信機3から出力されたマルチチャンネルオーディオ信号の再生音)を所定の視聴位置で聴取しながら、最適なサラウンドオーディオとなるように遅延時間Tおよび減衰音量Vを決定することができ、利便性が向上する。
【0062】
なお、本実施の形態では、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の出力タイミングおよび出力音量を調整するための遅延時間Tおよび減衰音量Vを、コントローラ2のマンマシンインターフェース部21に表示された配置情報入力画面200を介してユーザから直接受け付けているが、本発明はこれに限定されない。
【0063】
例えば、コントローラ2のマンマシンインターフェース部21に表示された配置情報入力画面200を介して、サウンドバー1の設置位置の、テレビジョン受信機3の下方中央からのずれ量を受け付けてもよい。そして、コントローラ2のスピーカ特性決定部23が、このサウンドバー1の設置位置のずれ量と、センターチャンネルスピーカ10-1とレフトチャンネルスピーカ10-2およびライトチャンネルスピーカ10-3各々との間の距離と、所定の聴取位置からテレビジョン受信機3までの距離と、を用いて、所定の聴取位置からセンターチャンネルスピーカ10-1までの距離と、所定の聴取位置からレフトチャンネルスピーカ10-2およびライトチャンネルスピーカ10-3各々までの距離と、を算出し、これらの距離の差分に基づいて、上述の遅延時間Tおよび減衰音量Vを決定するようにしてもよい。
【0064】
また、本実施の形態においては、サウンドバー1の推奨設置位置がテレビジョン受信機3の下方中央である場合を例に挙げているが、本発明は、サウンドバー1の推奨設置位置がテレビジョン受信機3の下方中央以外の位置(例えば、テレビジョン受信機3の上方中央)である場合にも適用可能である。
【0065】
[第2実施の形態]
つぎに、本発明の第2実施の形態について説明する。
【0066】
図8は、本実施の形態に係るホームシアターシステムの概略構成図である。
【0067】
ここで、図1に示す第1実施の形態に係るホームシアターシステムと同じものには同一の符号を付与している。
【0068】
図示するように、本実施の形態に係るホームシアターシステムは、テレビジョン受信機3と、HDMI(登録商標)、USB等の通信インターフェースによってテレビジョン受信機3と接続されたサウンドバー1a-1と、HDMI(登録商標)、USB等の通信インターフェースによってサウンドバー1a-1に接続されたサウンドバー1a-2(以下、サウンドバー1a-1、1a-2を単にサウンドバー1aとも呼ぶ)と、サウンドバー1aの割当チャンネルを設定するコントローラ2aと、を備えている。サウンドバー1aおよびコントローラ2aは、WAN、LAN等のネットワーク5に接続されたアクセスポイント4を介して相互接続されている。
【0069】
ここで、サウンドバー1aは、センターチャンネルスピーカ(CchSPK)10-1、レフトチャンネルスピーカ(LchSPK)10-2、およびライトチャンネルスピーカ(RchSPK)10-3を内蔵し、サブウーファチャンネルスピーカ(SWchSPK)10-4が省略されたいわゆる2ユニット型のサウンドバーであり、サブウーファチャンネルスピーカ10-4は、サウンドバー1a-1に外付けで接続されている。しかし、サウンドバー1aは、サブウーファチャンネルスピーカ10-4を内蔵したいわゆるワンボディ型のサウンドバーでもよい。
【0070】
コントローラ2aは、所定の視聴位置(例えば、テレビジョン受信機3から所定距離だけ離れたテレビジョン受信機3前方の位置)で最適なサラウンドオーディオとなるように、サウンドバー1a-1、1a-2各々が内蔵するセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の割当チャンネルを再設定する。
【0071】
図9は、コントローラ2aの概略機能構成図である。
【0072】
ここで、図2に示す第1実施の形態に係るコントローラ2と同じ機能を有するものには同一の符号を付与している。
【0073】
図示するように、コントローラ2aは、無線インターフェース部20と、マンマシンインターフェース部21と、サウンドバー情報取得部22と、割当チャンネル決定部26と、割当チャンネル設定部27と、主制御部25と、を有する。
【0074】
無線インターフェース部20は、アクセスポイント4に無線接続するための通信インターフェースである。
【0075】
マンマシンインターフェース部21は、ユーザに情報を表示したり、ユーザから各種操作を受け付けたりするためのユーザインターフェースであり、例えばタッチセンサ付き液晶パネル等の入力兼表示装置で構成される。
【0076】
サウンドバー情報取得部22は、無線インターフェース部20を介してサウンドバー1aから、このサウンドバー1aのサイズ情報、このサウンドバー1aが収容するスピーカ10-1~10-3のチャンネル情報、および、このサウンドバー1aの接続先がテレビジョン受信機3である場合にその画面サイズ情報を含むサウンドバー情報を取得する。
【0077】
割当チャンネル決定部26は、テレビジョン受信機3に対する複数のサウンドバー1aの設置位置に応じて、サウンドバー1a各々のセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3の割当チャンネルを決定する。
【0078】
割当チャンネル設定部27は、サウンドバー1a毎に、割当チャンネル決定部26により決定された、このサウンドバー1aのセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3各々の割当チャンネルを含む設定情報を、無線インターフェース部20を介してこのサウンドバー1aに送信する。
【0079】
そして、主制御部25は、コントローラ2aの各部20~22、26、27を統括的に制御する。
【0080】
なお、図9に示すコントローラ2aの機能構成は、図2に示す第1実施の形態のコントローラ2と同様に、CPUと、メモリと、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタと、タッチセンサ付き液晶パネル等の入力兼表示装置と、を備えたスマートホン、タブレットPC等のワイヤレス端末において、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現される。
【0081】
図10は、コントローラ2aの動作を説明するためのフロー図である。
【0082】
このフローは、主制御部25がマンマシンインターフェース部21を介してユーザからサウンドバー割当チャネル設定の開始操作を受け付けることにより開始される。
【0083】
まず、主制御部25は、サウンドバー情報取得部22にサウンドバー情報の取得を指示する。これを受けて、サウンドバー情報取得部22は、無線インターフェース部20を介してアクセスポイント4にアクセスして、アクセスポイント4に無線接続している複数のサウンドバー1aを認識する。そして、サウンドバー1a各々にサウンドバー情報取得要求を送信して、サウンドバー1a各々からサウンドバー1aのサイズ情報、サウンドバー1aが収容するスピーカのチャンネル情報、サウンドバー1aの接続先がテレビジョン受信機3である場合にその画面サイズ情報を含むサウンドバー情報を取得する(S300)。ここでは、サウンドバー1a-1から、サウンドバー1a-1のサイズ情報、サウンドバー1a-1が収容するスピーカ10-1~10-3のチャンネル情報(センターチャンネル、レフトチャンネル、ライトチャンネル)、テレビジョン受信機3の画面サイズ情報を含むサウンドバー情報を取得し、サウンドバー1a-2から、サウンドバー1a-2のサイズ情報、およびサウンドバー1a-2が収容するスピーカ10-1~10-3のチャンネル情報(センターチャンネル、レフトチャンネル、ライトチャンネル)を含むサウンドバー情報を取得する。
【0084】
つぎに、主制御部25は、サウンドバー情報取得部22により取得されたサウンドバー1a-1、1a-2各々のサウンドバー情報によって、サウンドバー1a-1、1a-2がそれぞれセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3を収容していることを確認して、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置の入力を受け付けるための配置情報入力画面をマンマシンインターフェース部21に表示する(S301)。
【0085】
図11は、コントローラ2aのマンマシンインターフェース部21に表示される配置情報入力画面200aの一例を説明するための図である。
【0086】
図示するように、配置情報入力画面200aには、テレビジョン受信機3を示すアイコン201、サウンドバー1a-1を示すアイコン203-1、およびサウンドバー1a-2を示すアイコン203-2が表示される。ここで、アイコン201の表示位置は固定であり、ユーザがアイコン201を移動することはできないが、アイコン203-1、203-2の表示位置は可変であり、ユーザは、アイコン203-1、203-2をドラッグして移動することにより、この配置情報入力画面200aを介して、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置を入力することができる。
【0087】
なお、アイコン201、203-1、203-2のサイズは、サウンドバー情報取得部22により取得されたサウンドバー1a-1のサウンドバー情報に含まれているテレビジョン受信機3の画面サイズ情報およびサウンドバー1a-1のサイズ情報と、サウンドバー情報取得部22により取得されたサウンドバー1a-2のサウンドバー情報に含まれているサウンドバー1a-2のサイズ情報とに基づいて、アイコン201、203-1、203-2のサイズ比率がテレビジョン受信機3およびサウンドバー1a-1、1a-2の実際の比率と同じになるように設定される。
【0088】
つぎに、主制御部25は、マンマシンインターフェース部21に表示された配置情報入力画面200aを介して、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置を受け取ると(S302)、この配置位置を割当チャンネル決定部26に渡す。
【0089】
割当チャンネル決定部26は、主制御部25より受け取ったテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置が、図12(A)に示すように、テレビジョン受信機3の下方において、テレビジョン受信機3の画面幅方向に並ぶ場合(S302で「左右」)、サウンドバー1a-1、1a-2に収容された複数のスピーカを、例えば以下の第1~第3グループに分類する。
・テレビジョン受信機3の下方中央に位置する第1グループ(図12(A)に示す例では、サウンドバー1a-1のライトチャンネルスピーカ10-3およびサウンドバー1a-2のレフトチャンネルスピーカ10-2)
・テレビジョン受信機3の下方中央より左側に位置する第2グループ(図12(A)に示す例では、サウンドバー1a-1のセンターチャンネルスピーカ10-1およびレフトチャンネルスピーカ10-2)
・テレビジョン受信機3の下方中央より右側に位置する第3グループ(図12(A)に示す例では、サウンドバー1a-2のセンターチャンネルスピーカ10-1およびライトチャンネルスピーカ10-3)
そして、第1グループに属するスピーカの割当チャンネルをセンターチャンネルに決定し、第2グループに属するスピーカの割当チャンネルをレフトチャンネルに決定し、そして、第3グループに属するスピーカの割当チャンネルをライトチャンネルに決定する(S303)。
【0090】
また、割当チャンネル決定部26は、主制御部25より受け取ったテレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置が、図12(B)に示すようにテレビジョン受信機3を挟んでテレビジョン受信機3の上下方向に並ぶ場合(S302で「上下」)、サウンドバー1a-1、1a-2に収容された複数のスピーカを、例えば以下の第1~第6グループに分類する。
・テレビジョン受信機3の下方中央に位置する第1グループ(図12(B)に示す例では、サウンドバー1a-1のセンターチャンネルスピーカ10-1)
・テレビジョン受信機3の下方中央より左側に位置する第2グループ(図12(B)に示す例では、サウンドバー1a-1のレフトチャンネルスピーカ10-2)
・テレビジョン受信機3の下方中央より右側に位置する第3グループ(図12(B)に示す例では、サウンドバー1a-1のライトチャンネルスピーカ10-3)
・テレビジョン受信機3の上方中央に位置する第4グループ(図12(B)に示す例では、サウンドバー1a-2のセンターチャンネルスピーカ10-1)
・テレビジョン受信機3の上方中央より左側に位置する第5グループ(図12(B)に示す例では、サウンドバー1a-2のレフトチャンネルスピーカ10-2)
・テレビジョン受信機3の上方中央より右側に位置する第6グループ(図12(B)に示す例では、サウンドバー1a-2のライトチャンネルスピーカ10-3)
そして、第1グループに属するスピーカの割当チャンネルをセンターチャンネルに決定し、第2グループに属するスピーカの割当チャンネルをレフトチャンネルに決定し、第3グループに属するスピーカの割当チャンネルをライトチャンネルに決定し、第4グループに属するスピーカの割当チャンネルをハイトセンターチャンネルに決定し、第5グループに属するスピーカの割当チャンネルをハイトレフトチャンネルに決定し、そして、第6グループに属するスピーカの割当チャンネルをハイトライトチャンネルに決定する(S304)。
【0091】
つぎに、主制御部25は、サウンドバー1a毎に、割当チャンネル決定部26により決定されたセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3各々の割当チャンネルを、このサウンドバー1aのアドレス情報とともに割当チャンネル設定部27に通知する。これを受けて、割当チャンネル設定部27は、サウンドバー1a毎に、主制御部25より通知されたセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3各々の割当チャンネルを含む設定情報を、主制御部25より通知されたこのサウンドバー1aのアドレス情報に基づいて、無線インターフェース部20を介してこのサウンドバー1aに送信する(S305)。
【0092】
それから、主制御部25は、マンマシンインターフェース部21に表示されている配置情報入力画面200aを介してユーザから、テレビジョン受信機3に対するサウンドバー1a-1、1a-2の配置位置の変更操作を受け付けると(S306でNO、S307でYES)、S302に戻る。一方、マンマシンインターフェース部21を介してユーザからサウンドバー特性設定の終了操作を受け付けると(S306でYES)、本フローを終了する。
【0093】
図13は、サウンドバー1aの概略機能構成図である。
【0094】
ここで、図6に示す第1実施の形態に係るサウンドバー1と同じ機能を有するものには同一の符号を付与している。
【0095】
図示するように、サウンドバー1aは、オーディオ入力インターフェース部15と、オーディオ出力インターフェース部16と、無線インターフェース部11と、スピーカ部12と、サブウーファ接続部17と、オーディオ制御部18と、主制御部14と、を有する。
【0096】
オーディオ入力インターフェース部15は、テレビジョン受信機3あるいは他のサウンドバー1aからマルチチャンネルオーディオ信号を受信するためのインターフェースであり、HDMI(登録商標)、USB等の通信インターフェースが用いられる。
【0097】
オーディオ出力インターフェース部16は、他のサウンドバー1aにマルチチャンネルオーディオ信号を送信するためのインターフェースであり、HDMI(登録商標)、USB等の通信インターフェースが用いられる。
【0098】
無線インターフェース部11は、アクセスポイント4に無線接続するための通信インターフェースである。
【0099】
スピーカ部12は、センターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、ライトチャンネルスピーカ10-3を含んで構成される。
【0100】
サブウーファ接続部17は、サブウーファチャンネルスピーカ10-4を接続するためのインターフェースである。
【0101】
オーディオ制御部18は、主制御部14より通知された設定情報に従い、スピーカ部12のセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3に、割当チャンネルを再設定する。そして、オーディオ入力インターフェース部15を介してテレビジョン受信機3あるいは他のサウンドバー1aから受信したマルチチャンネルオーディオ信号に含まれているセンターチャンネル、レフトチャンネル、およびライトチャンネルのオーディオ信号を、それぞれ、スピーカ部12の対応する割当チャンネルが再設定されたスピーカ10-1~10-3に出力する。
【0102】
また、サブウーファ接続部17にサブウーファチャンネルスピーカ10-4が接続されている場合、オーディオ制御部18は、オーディオ入力インターフェース部15を介してテレビジョン受信機3あるいは他のサウンドバー1aから受信したマルチチャンネルオーディオ信号に含まれているサブウーファチャンネルのオーディオ信号をサブウーファ接続部17に出力する。
【0103】
そして、主制御部14は、サウンドバー1aの各部11、12、15~18を統括的に制御する。
【0104】
なお、図13に示すサウンドバー1aの機能構成は、図6に示す第1実施の形態のサウンドバー1の機能構成と同様に、ASIC、FPGA等の集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP等の計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPUと、メモリと、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタと、複数のスピーカと、を備えたPC等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。
【0105】
図14は、サウンドバー1aの割当チャンネル再設定処理を説明するためのフロー図である。
【0106】
主制御部14は、無線インターフェース部11を介してコントローラ2aからサウンドバー情報取得要求を受信すると(S400でYES)、サウンドバー1aのサイズ情報、サウンドバー1aが収容するスピーカ10-1~10-3のチャンネル情報、および、サウンドバー1にテレビジョン受信機3が接続されているならばその画面サイズ情報を含むサウンドバー情報を生成し、このサウンドバー情報を、無線インターフェース部11を介してコントローラ2aに送信する(S401)。
【0107】
また、主制御部14は、無線インターフェース部11を介してコントローラ2aから設定情報を受信すると(S402でYES)、この設定情報をオーディオ制御部18に通知する。これを受けて、オーディオ制御部18は、主制御部14から受け取った設定情報に従い、スピーカ部12のセンターチャンネルスピーカ10-1、レフトチャンネルスピーカ10-2、およびライトチャンネルスピーカ10-3に、設定情報においてそれぞれのスピーカに割り当てられている割当チャンネルを再設定する(S403)。
【0108】
これにより、図12(A)に示すように、サウンドバー1a-1、1a-2がテレビジョン受信機3の下方に左からサウンドバー1a-1、1a-2の順でテレビジョン受信機3の幅方向に並べられた場合、サウンドバー1a-1のライトチャンネルスピーカ10-3およびサウンドバー1a-2のレフトチャンネルスピーカ10-2に、割当チャンネルとしてセンターチャンネルを再設定し、サウンドバー1a-1のセンターチャンネルスピーカ10-1およびレフトチャンネルスピーカ10-2に、割当チャンネルとしてレフトチャンネルを再設定し、そして、サウンドバー1a-2のセンターチャンネルスピーカ10-1およびライトチャンネルスピーカ10-3に、割当チャンネルとしてライトチャンネルを再設定する。
【0109】
また、図12(B)に示すように、サウンドバー1a-1がテレビジョン受信機3の下方に位置し、サウンドバー1a-2がテレビジョン受信機3の上方に位置するように、サウンドバー1a-1、1a-2がテレビジョン受信機3を挟んで上下方向に並べられた場合、サウンドバー1a-1のセンターチャンネルスピーカ10-1に、割当チャンネルとしてセンターチャンネルを再設定し、サウンドバー1a-1のレフトチャンネルスピーカ10-2に、割当チャンネルとしてレフトチャンネルを再設定し、サウンドバー1a-1のライトチャンネルスピーカ10-3に、割当チャンネルとしてライトチャンネルを再設定し、サウンドバー1a-2のセンターチャンネルスピーカ10-1に、割当チャンネルとしてハイトセンターチャンネルを再設定し、サウンドバー1a-2のレフトチャンネルスピーカ10-2に、割当チャンネルとしてハイトレフトチャンネルを再設定し、そして、サウンドバー1a-2のライトチャンネルスピーカ10-3に、割当チャンネルとしてハイトライトチャンネルを再設定する。
【0110】
以上、本発明の第2実施の形態について説明した。
【0111】
本実施の形態によれば、サウンドバー1a-1、1a-2をテレビジョン受信機3と組み合わせてホームシアターシステムを構築する場合に、テレビジョン受信機3に対するこれらのサウンドバー1a-1、1a-2の設置位置に応じて、サウンドバー1a-1、1a-2各々に収容されたスピーカ10-1~10-3の割当チャンネルを再設定するので、例えば、より大画面のテレビジョン受信機3への買い替えによって、手持ちのサウンドバー1a-1の幅がテレビジョン受信機3の画面幅に対して小さい場合でも、サウンドバー1a-2を追加することにより、それまで使用していたサウンドバー1a-1を無駄にすることなく、テレビジョン受信機3の画面サイズに応じた広がりのあるサラウンドオーディオを実現することができる。
【0112】
なお、本実施の形態において、コントローラ2aは、割当チャンネルとしてセンターチャンネル、ハイトセンターチャンネルが再設定されたスピーカの出力タイミングを、割当チャンネルとしてレフトチャンネル、ハイトレフトチャンネルおよびライトチャンネル、ハイトライトチャンネルがそれぞれ再設定されたスピーカの出力タイミングより遅延時間Tだけ遅くするとともに、割当チャンネルとしてセンターチャンネル、ハイトセンターチャンネルが再設定されたスピーカの出力音量を、割当チャンネルとしてレフトチャンネル、ハイトレフトチャンネルおよびライトチャンネル、ハイトライトチャンネルがそれぞれ再設定されたスピーカの出力音量より減衰音量Vだけ小さくするように、各スピーカの出力タイミング、出力音量を決定し、これらの情報を、サウンドバー1a-1、1a-2に送信する設定情報に含めてもよい。そして、サウンドバー1a-1、1a-2は、割当チャンネルとしてセンターチャンネル、ハイトセンターチャンネル、レフトチャンネル、ハイトレフトチャンネル、ライトチャンネル、およびハイトライトチャンネルがそれぞれ再設定されたスピーカ10-1~10-3の出力タイミング、出力音量を、コントローラ2aから受信した設定情報に従って調整するようにしてもよい。このようにすることで、所定の視聴位置(例えば、テレビジョン受信機3から所定距離だけ離れたテレビジョン受信機3前方の位置)で、より自然なサラウンドオーディオを実現することができる。
【0113】
この場合、割当チャンネルとしてセンターチャンネル、ハイトセンターチャンネル、レフトチャンネル、ハイトレフトチャンネル、ライトチャンネル、およびハイトライトチャンネルがそれぞれ再設定されたスピーカ10-1~10-3の出力タイミングおよび出力音量を調整するための遅延時間Tおよび減衰音量Vを、コントローラ2aのマンマシンインターフェース部21に表示された配置情報入力画面200aを介してユーザから受け付けるようにしてもよい。このようにすることで、ユーザは、サウンドバー1a-1、1a-2から出力されたサラウンドオーディオ(テレビジョン受信機3から出力されたマルチチャンネルオーディオ信号の再生音)を所定の視聴位置で聴取しながら、最適なサラウンドオーディオとなるように遅延時間Tおよび減衰音量Vを決定することができ、利便性が向上する。
【0114】
また、本実施の形態では、2台のサウンドバー1a-1、1a-2を用いてサラウンドオーディオを実現する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限定されない。3台以上のサウンドバー1aを用いてサラウンドオーディオを実現する場合にも、本発明は同様に適用可能である。
【0115】
また、本実施の形態においては、テレビジョン受信機3に対する複数のサウンドバー1a-1、1a-2の配置例として、テレビジョン受信機3の下方に複数のサウンドバー1a-1、1a-2を配置する場合およびテレビジョン受信機3の下方および上方にサウンドバー1a-1、1a-2を一台ずつ配置する場合を例に挙げているが、例えば、テレビジョン受信機3の上方に複数のサウンドバー1a-1、1a-2をテレビジョン受信機3の画面幅方向に配置する場合、テレビジョン受信機3の上方および下方にそれぞれ1台以上のサウンドバー1a-1、1a-2を配置する場合などにも適用可能である。
【0116】
なお、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0117】
例えば、上記の各実施の形態では、サウンドバー1、1aをテレビジョン受信機3と組み合わせてホームシアターシステムを構築する場合を例にとり説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明は、サウンドバー1、1aをAV(Audio Visual)装置と組み合わせてホームシアターシステムを構築する場合に広く適用できる。
【0118】
また、上記の各実施の形態では、サウンドバー1、1aとコントローラ2、2aとの間の通信をアクセスポイント4経由で行っているが、本発明はこれに限定されない。Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信によりサウンドバー1、1aとコントローラ2、2aとの間の通信を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0119】
1、1a、1a-1、1a-2:サウンドバー 2、2a:コントローラ
3:テレビジョン受信機 4:アクセスポイント 5:ネットワーク
10:オーディオインターフェース部 11:無線インターフェース部
12:スピーカ部 13:出力特性調整部 14:主制御部
15:オーディオ入力インターフェース部
16:オーディオ出力インターフェース部 17:サブウーファ接続部
18:オーディオ制御部 20:無線インターフェース部
21:マンマシンインターフェース部 22:サウンドバー情報取得部
23:スピーカ特性決定部 24:スピーカ特性設定部 25:主制御部
26:割当チャンネル決定部 27:割当チャンネル設定部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14