(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022146865
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220928BHJP
【FI】
A63F13/69 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022002333
(22)【出願日】2022-01-11
(62)【分割の表示】P 2021047500の分割
【原出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社ミクシィ
(72)【発明者】
【氏名】谷口 裕樹
(57)【要約】
【課題】ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことを可能とする技術を提供すること。
【解決手段】ユーザからの抽選要求を受け付ける受付部と、前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定する抽選部と、前記抽選部で決定された付与数の前記ゲーム媒体を前記ユーザに付与する付与部と、を有し、前記抽選部は、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する、情報処理装置を提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの抽選要求を受け付ける受付部と、
前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定する抽選部と、
前記抽選部で決定された付与数の前記ゲーム媒体を前記ユーザに付与する付与部と、を有し、
前記抽選部は、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが所有するキャラクタを敵キャラクタと戦わせることで勝敗を決定するゲームが知られている。また、ユーザが所有する複数の所有カードのうち、所定の組み合わせを形成するゲームカード同士を組み合わせること(ゲームカードを合成すること)により、合成後のゲームカードに対応するキャラクタの能力値(パラメータ)を変化させることができるゲームも存在する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャラクタ等のゲーム媒体を合成することでゲーム媒体の能力値を変化させるゲームにおいて、ユーザが所持するアイテム等との引き換えにより抽選を行い、抽選により決定された数のゲーム媒体をユーザに付与する仕組みを提供することが考えられる。しかしながら、何度抽選をしても少数のゲーム媒体しか付与されないような事態が生じると、ユーザは、多くのゲーム媒体が付与されないように当選確率が意図的に低く設定されているのではないかという疑念を抱く可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザからの抽選要求を受け付ける受付部と、前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定する抽選部と、前記抽選部で決定された付与数の前記ゲーム媒体を前記ユーザに付与する付与部と、を有し、前記抽選部は、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことを可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るゲームシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】ゲームサーバ及び端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】ゲームサーバの機能ブロック構成の一例を示す図である。
【
図4】端末の機能ブロック構成の一例を示す図である。
【
図5】プレイヤ管理DB及び所有キャラクタ管理DBの一例を示す図である。
【
図7】抽選ポイントが付与されるイベントの一例を説明するための図である。
【
図8】ゲームサーバが行う抽選処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】ゲームサーバが行うリセット処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】抽選及びリセットが行われる際の抽選管理テーブルの変化を示す図である。
【
図11】抽選管理テーブルの変更例を示す図である。
【
図12】ゲームサーバが行う抽選処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】複数キャラクタを対象に抽選を行う際の抽選管理テーブルの変化を示す図である。
【
図14】選択除外条件が満たされた場合に抽選されるキャラクタが変更される処理の一例を示す図である。
【
図15】抽選管理テーブルの他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示すゲームシステム1は、ゲームサーバ10と、複数の端末20とを備える。ゲームサーバ10及び端末20は、インターネット、イントラネット、無線LAN又は移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。
【0011】
ゲームサーバ10は、例えば、プレイヤに関する各種情報を管理したり、ゲームの一部の処理を実行したりする等、端末20がゲームを提供する上でその一部の機能を担う装置である。ゲームサーバ10は、1又は複数の情報処理装置やコンピュータから構成されていてもよいし、仮想的なサーバ(クラウドサーバ等)を用いて構成されていてもよい。
【0012】
端末20は、ゲームをプレイヤに提供する情報処理装置であり、プレイヤは、端末20を操作することで本実施形態に係るゲームを実行することができる。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット、パーソナルコンピュータ、アーケードゲーム装置、又は、コンシューマゲーム装置等のコンピュータである。端末20は、GPS(Global Positioning System)等を用いて検出した自身の位置をゲームサーバ10に通知する。
【0013】
<ゲーム概要>
続いて、本実施形態に係るゲームシステム1が提供するゲームの概要を説明する。ゲームシステム1が提供するゲーム(以下、「本ゲーム」と言う。)では、プレイヤ(ユーザと称してもよい)は、所有している複数のキャラクタの中から選択したキャラクタでデッキを編成し、編成したデッキを用いてクエストをクリアすることで、新たなキャラクタやアイテムを入手することができる。また、プレイヤは、課金等を行うことで新たなキャラクタやアイテムを入手することもできる。
【0014】
ここで、クエストとは、予め定められた一定の条件を満たすことでクリア可能な課題を意味する用語である。クエストは、一般的には、探索、課題及びミッションと呼ばれることもある。
【0015】
デッキとは、複数のキャラクタを組み合わせたグループを意味する用語である。プレイヤは、クエストを実行する際、当該クエストをクリアするために適した能力を持つキャラクタによりデッキを編成してクエストを実行する。ゲームサーバ10には、プレイヤが編成した複数のデッキを記憶しておくことができ、プレイヤは、クエスト実行時に、記憶された複数のデッキの中から一のデッキを選択してクエストを実行することも可能である。本実施形態では、プレイヤがクエストを実行することを、クエストをプレイすると称してもよい。
【0016】
クエストに参加したプレイヤは、当該一定の条件を満たすことでクエストをクリアすることができ、クエストをクリアすると、プレイヤに報酬が与えられたり、本ゲームのストーリーが進行したりする。報酬には、アイテムや、デッキ編成に利用可能なキャラクタ等が含まれる。
【0017】
プレイヤは、所定のアイテムを消費することで、プレイヤ自身が所有している複数のゲーム媒体を合成することができる。合成が行われると、ゲーム媒体のパラメータが変化する。一般的には、合成によりパラメータが強化されるが、本実施形態はこれに限定されない。本実施形態は、合成によりパラメータが劣化するようなゲームにも適用することができる。ゲーム媒体は、例えば、キャラクタ及びアイテムを含む。また、パラメータは、キャラクタのステータス、及び、アイテムを使用することで生じる効果(例えば攻撃力がxx%アップする等)等を含む。
【0018】
本ゲームでは、プレイヤは、所定の価値を消費することで、ゲーム媒体が付与される抽選を行うことができる。所定の価値は、例えば、ポイント、アイテム、課金額等を含む。ゲームサーバ10は、プレイヤからゲーム媒体の抽選を行うことの指示を受け付けると、プレイヤに付与するゲーム媒体の付与数を抽選により決定し、決定した付与数のゲーム媒体をプレイヤに付与する。ゲームサーバ10は、プレイヤからゲーム媒体の抽選を繰り返し受け付けることが可能である。抽選によりプレイヤに付与するゲーム媒体の付与数には、付与数ごとに上限回数が設定されている。ゲームサーバ10は、上限回数に到達した付与数については、以後の抽選で決定されないように制御する。
【0019】
例えば、ゲーム媒体の付与数として1個、2個、3個及び4個が設定されており、それぞれ付与可能な上限回数として1回が設定されている場合を想定する。ゲームサーバ10は、1回目の抽選によりゲーム媒体を4個プレイヤに付与した場合、2回目以降の抽選では、1個、2個及び3個の中から付与数を決定する。2回目の抽選でゲーム媒体を1個プレイヤに付与した場合、3回目以降の抽選では、2個又は3個の中から付与数を決定する。
【0020】
<ハードウェア構成>
図2は、ゲームサーバ10及び端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲームサーバ10及び端末20は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical processing unit)等のプロセッサ11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF
(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル及び/又はスピーカ等である。
【0021】
<機能ブロック構成>
(ゲームサーバ)
図3は、ゲームサーバ10の機能ブロック構成の一例を示す図である。ゲームサーバ10は、記憶部100と、ゲーム制御部110とを含む。記憶部100は、ゲームサーバ10が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、ゲーム制御部110は、ゲームサーバ10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0022】
記憶部100は、プレイヤ管理DB100aと、所有キャラクタ管理DB100bと、抽選管理テーブル100cとを記憶する。プレイヤ管理DB100aは、各プレイヤのゲームデータを管理する。プレイヤ管理DB100aには、例えば、各プレイヤが所持する所定の価値の数が格納される。所有キャラクタ管理DB100bは、プレイヤが所有するキャラクタを管理する。抽選でプレイヤに付与されたキャラクタは、所有キャラクタ管理DB100bで管理される。抽選管理テーブル100cは、ゲーム媒体の付与数ごとの上限回数を管理する。
【0023】
ゲーム制御部110は、本ゲームを実行するために必要な各種の機能を提供する。ゲーム制御部110は、受付部111と、抽選部112と、付与部113と、返却処理部114と、表示制御部115とを含む。
【0024】
受付部111は、プレイヤから(端末20から)、所定の価値を使用して抽選を行うとの抽選要求を受け付ける。また、受付部111は、プレイヤから、所定の価値を使用して複数回の抽選を連続して実行するとの抽選要求を受付けるようにしてもよい。以下、複数回の抽選を連続して実行することを、「連続抽選」と言う。なお、複数回を「2以上の第1回数」や「2回以上である第1回数」と称してもよい。
【0025】
抽選部112は、プレイヤに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定する。また、抽選部112は、ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する。ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数とは、ゲーム媒体の付与数ごとに設定された、抽選可能な上限回数である。つまり、抽選部112は、抽選が行われることで決定された回数が、ゲーム媒体の付与数ごとに設定された上限回数に到達した付与数については、以後の抽選では決定されないように制御する。
【0026】
また、抽選部112は、プレイヤが、抽選に必要な所定の価値を所持しているか否かを判定し、プレイヤが、抽選に必要な所定の価値を所持している場合に抽選を実行する。また、抽選部112は、抽選を実行する前又は抽選が完了した後、抽選に必要な所定の価値を、プレイヤが所持している所定の価値から減算する。
【0027】
また、抽選部112は、連続抽選を行うようにしてもよい。例えば、受付部111において、プレイヤから、10回連続で抽選を行いたいとの抽選要求を受けた場合、抽選部112は、10回連続で抽選を行うようにしてもよい。このとき、抽選部112は、抽選を実行する前又は抽選が完了した後、複数回分の抽選に必要な所定の価値を、プレイヤが所持している所定の価値から減算する。
【0028】
付与部113は、抽選部112で決定された付与数のゲーム媒体をプレイヤに付与する。
【0029】
返却処理部114は、抽選部112により抽選前に所定の価値が減算されたが、実際には抽選が行われなかった場合、行われなかった抽選分の所定の価値をプレイヤに返却する。例えば、抽選部112が複数回(第1回数)の連続抽選を実行する際に、複数回未満である回数(以下、「第2回数」と称してもよい)の抽選しか実行しなかった場合、返却処理部114は、複数回未満の回数(第2回数)から複数回(第1回数)を減算した回数の抽選を行うための所定の価値をプレイヤに返却するようにしてもよい。
【0030】
表示制御部115は、本ゲームにおける各種の画面をディスプレイに表示させる。
【0031】
(端末)
図4は、端末20の機能ブロック構成の一例を示す図である。端末20は、記憶部200と、通信部201と、UI(User Interface)部202と、ゲーム制御部203とを含む。記憶部200は、端末20が備える記憶装置12を用いて実現することができる。また、通信部201と、UI部202と、ゲーム制御部203とは、端末20のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0032】
記憶部200は、ゲーム制御部203が本ゲームを実行するために必要なゲームデータを記憶する。ゲームデータには、キャラクタの画像データ、ゲームシナリオ等が格納される。
【0033】
通信部201は、通信IF13を用いてゲームサーバ10との間で各種の通信を行う機能を有する。
【0034】
UI部202は、プレイヤから各種の入力を受け付ける処理と、ディスプレイに各種のゲーム画面を表示させる機能とを有する。また、UI部202は、ゲームサーバ10の指示に従い、端末20の出力デバイス15(ディスプレイ)にゲーム画面を表示する。
【0035】
ゲーム制御部203は、ゲームサーバ10と連携することで、本ゲームを実行するために必要な各種の機能を提供する。例えば、ゲーム制御部203は、ゲーム画面に描画するための各種の情報(アイコン画像データ、テキストデータ等)をゲームサーバ10から取得する機能等を提供する。
【0036】
以上説明した機能ブロック構成について、ゲームサーバ10に含まれる受付部111と、抽選部112と、付与部113と、返却処理部114と、表示制御部115とのうち全部又は一部を、端末20のゲーム制御部203に備える構成とするようにしてもよい。
【0037】
<処理手順>
続いて、ゲームサーバ10が行う処理手順を具体的に説明する。以下の説明では、所定の価値は、抽選を行うことが可能なポイント(以下、「抽選ポイント」と言う。)であるものとして説明する。また、抽選で付与されるゲーム媒体は、「キャラクタ」であるものとして説明する。また、合成により強化されるパラメータは、キャラクタのステータスであるものとして説明する。しかしながら、本実施形態がこれに限定されるものではない。例えば、ゲーム媒体はアイテムであり、当該アイテムを合成することでアイテムのパラメータが強化されるようなゲームにも適用可能である。
【0038】
図5は、プレイヤ管理DB100a及び所有キャラクタ管理DB100bの一例を示す図である。プレイヤ管理DB100aは、各プレイヤのゲームデータを管理する。プレイヤ管理DB100aには、例えば、プレイヤを一意に識別するID(プレイヤID)、プレイヤの経験値、プレイヤのランク、プレイヤのスタミナ及びプレイヤが保持している抽選ポイントの所持数が対応づけられて格納される。
【0039】
所有キャラクタ管理DB100bは、プレイヤが所有するキャラクタを管理する。所有キャラクタ管理DB100bには、キャラクタを所有するプレイヤを一意に識別する識別子(プレイヤID)、キャラクタを一意に識別する識別子(キャラクタID)、キャラクタの各種ステータス(レベル、ラック(運)、HP、攻撃力、スピード等)が対応づけられて格納される。
【0040】
図6は、抽選管理テーブル100cの一例を示す図である。抽選管理テーブル100cは、抽選によりプレイヤに付与するキャラクタの付与数ごとの上限回数を管理するためのテーブルである。
図6の数字は、抽選により付与されるキャラクタAの付与数を示している。また、パターンAに示す抽選管理テーブル110c-1において、付与数1~14はそれぞれ1つであることから、付与数ごとの上限回数は1回に設定されていることを意味する。パターンBに示す抽選管理テーブル110c-2は、付与数1~13はそれぞれ3つであり、付与数15は1つである。つまり、付与数ごとの上限回数は、1~13については3回に設定され、15については1回に設定されていることを意味する。
【0041】
(抽選ポイントの付与)
付与部113は、クエスト内で行われるイベントの結果に基づいて、プレイヤに抽選ポイントを付与することとしてもよい。
図7は、抽選ポイントが付与されるイベントの一例を説明するための図である。キャラクタC10~C13は、プレイヤが所持するキャラクタであり、キャラクタE10~E15は敵キャラクタである。プレイヤが、画面内でキャラクタC10~C13のうち1つのキャラクタを選択し、選択したキャラクタを指で弾くように操作すると、弾かれたキャラクタは、敵キャラクタや壁面にぶつかって跳ね返りながら敵キャラクタを攻撃する。
【0042】
弾かれたキャラクタは、画面内を移動するほど減速していき、最終的に停止する。このとき、キャラクタが停止した位置が的T10の中心に近いほど、多くの抽選ポイントが付与される。例えば、的T10の中心円の上で停止すると15ポイント、中心円の1つ外側の円の上で停止すると10ポイント、一番外側の円の上で停止する5ポイントといったように、中心に近いほど多くの抽選ポイントが付与される。抽選ポイントの付与は、キャラクタが的T10の上に停止する度に行われることとしてもよい。つまり、的T10の上でキャラクタが停止した場合、その後の操作で当該キャラクタが的T10の外に出てしまったとしても、抽選ポイントは付与されることとしてもよい。
【0043】
なお、各円の大きさは、クエストを一人でプレイするモード(以下、「シングルプレイ」と言う。)と、複数プレイヤが協力して1つのクエストをプレイするモード(以下、「マルチプレイ」と言う。)でプレイする場合とで異なるようにしてもよい。例えば、マルチプレイの場合、シングルプレイよりも各円の大きさが大きくなるようにしてもよい。また、マルチプレイの場合、一番外側の円のみが大きくなり、それ以外の円の大きさは変化しないようにしてもよい。
【0044】
抽選ポイントが付与される回数には上限が設定されていてもよい。例えば、3回抽選ポイントが付与されると、的T10は消滅することとしてもよい。
【0045】
(抽選処理)
図8は、ゲームサーバ10が行う抽選処理の一例を示すフローチャートである。受付部111は、プレイヤから抽選要求を受付ける(S10)。続いて、抽選部112は、プレイヤ管理DB100aを参照し、プレイヤが所持する抽選ポイントの所持数が、抽選により消費される抽選ポイントの数以上であることを確認する。続いて、抽選部112は、抽選管理テーブル110cを参照して抽選を実行することで、プレイヤに付与するキャラクタ数を決定する(S20)。続いて、付与部113は、抽選で決定された数のキャラクタをプレイヤに付与する(S30)。受付部111は、プレイヤから繰り返し抽選要求を受付けてもよい。この場合、抽選部112は、ゲーム媒体の付与数ごとに設定された上限回数に達した付与数については、その後の抽選では決定しないようにする。
【0046】
ここで、抽選管理テーブル110cで管理される各付与数と、各付与数に対応する上限回数とを乗算した数を、付与数ごとに合計した数は、抽選により得られるキャラクタを合成することで強化されるステータスの最大値と同一であってもよいし、又は最大数以上の数であってもよい。例えば、キャラクタAを合成するごとに、ステータスの値が1増加すると仮定する。より具体的には、ステータスが1であるキャラクタA2体を合成すると、ステータスが2であるキャラクタAになると仮定する。また、ステータスが1であるキャラクタAとステータスが2であるキャラクタAとを合成すると、ステータスが3であるキャラクタAになると仮定する。また、抽選で得られるキャラクタAは、ステータスが1であるキャラクタAであると仮定する。また、ステータスの最小は1であり最大値は99であるものとする。すなわち、ステータス1であるキャラクタAを99体集めて合成すると、ステータスが99(つまり最大値)であるキャラクタAを入手することができるものとする。この場合、
図6のパターンA又はパターンBに示すように、付与数と、各付与数に対応する上限回数とを乗算した数が、ステータスの最大値以上になる抽選管理テーブル110cが使用されてもよい。
図6のパターンAの場合、1~14までを1つずつ合計した合計数は105になる。また、
図6のパターンBの場合、付与数と、各付与数に対応する上限回数とを乗算した数を、付与数ごとに合計した数は、99(1×3+5×3+9×3+13×3+15)になる。
【0047】
(リセット処理)
ゲームサーバ10は、ゲーム媒体の付与数ごとに設定された上限回数に達した付与数については、抽選により決定しないようにする。しかしながら、ゲームサーバ10は、プレイヤが所定条件を満たした場合、各付与数の過去の決定回数をリセットすることで、過去の抽選において上限回数に達した付与数についても、後の抽選において抽選されるようにしてもよい。
【0048】
より具体的には、受付部111は、付与部113によりキャラクタがユーザに付与された後に、当該キャラクタに関する所定条件が満たされた場合に、所定操作を受け付け可能にしてもよい。所定操作は、例えば、プレイヤが、各付与数の過去の決定回数をリセットしたいとの要求(以下、「リセット要求」と言う。)をゲームサーバ10に伝えるための操作であってもよい。また、抽選部112は、受付部111が当該所定操作を受け付けると、キャラクタの付与数ごとに設定された回数決定された付与数について、後の抽選で決定可能にするようにしてもよい(各付与数の過去の決定回数をリセットするようにしてもよい)。
【0049】
図9は、ゲームサーバ10が行うリセット処理の一例を示すフローチャートである。受付部111は、プレイヤが所定条件を満たしているか否かを判定する(S40)。所定条件を満たしている場合はステップS50に進み、満たしていない場合はステップS40の処理手順を繰り返す。
【0050】
ここで、「所定条件」は、プレイヤが所持しているキャラクタの所持数(抽選以外で手に入れたキャラクタと、抽選により付与されたキャラクタの合計数)が、所定数に到達した場合であってもよい。所定数は、合成により強化されるステータスの最大値と同一であってもよいし、若しくは任意の数であってもよい。また、「所定条件」は、抽選によりキャラクタを付与した数(つまり、抽選以外で手に入れたキャラクタの数を含めない数)が所定数に達した場合であってもよい。また、「所定条件」は、プレイヤが抽選において予め定められた抽選結果を得た場合であってもよい。予め定められた抽選結果とは、どのような結果であってもよいが、例えば、所定数以上である付与数が抽選により決定されたことであってもよい。言い換えると、抽選により、いわゆる目玉商品を引いた場合であってもよい。
【0051】
続いて、受付部111は、プレイヤからリセット要求を受付けると(S50)、抽選部112は、各付与数の過去の決定回数をリセットする(0回に設定する)ことで、キャラクタの付与数ごとに設定された上限回数に到達した付与数を、後の抽選でも決定可能にする(S60)。
【0052】
図10は、抽選及びリセットが行われる際の抽選管理テーブル110cの変化を示す図である。まず、抽選部112は、1回目の抽選を行う。このとき、抽選部112は、抽選管理テーブル110cを参照し、フラグが付与されていない付与数をランダムに選択する。
図10の最上段の抽選管理テーブル110cには、1~14のうちどの付与数にもフラグが付与されていないことから、抽選部112は、1~14のうちいずれか1つを選択する。ここでは14を選択したものとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cの「14」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、14体のキャラクタをプレイヤに付与する。続いて、2回目の抽選が行われる。抽選管理テーブル110cには14にフラグが付与されていることから、抽選部112は、1~13のうちいずれか1つの数を選択する。ここでは、抽選部112は、1~13のうち8を選択したものとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cの「8」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、8体のキャラクタをプレイヤに付与する。その後、プレイヤからリセット要求を受付けたとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cに付与された全てのフラグを消去することで、以後の抽選において、再度、1~14の数字が抽選により決定されるようにする。
【0053】
ここで、抽選部112は、各付与数の過去の決定回数をリセットする際、抽選管理テーブル110cのフラグを消去するだけではなく、抽選される付与数を変更するようにしてもよい。つまり、抽選管理テーブル110cを変更するようにしてもよい。
【0054】
図11は、抽選管理テーブル110cの変更例を示す図である。例えば、抽選部112は、リセットを行わなかった場合に今後の抽選により付与可能なキャラクタの合計数を変更せずに、抽選される付与数を変更するとともに、所定数の付与数(又は所定数以上の付与数)が含まれるように、付与数及び付与数ごとの上限回数を変更するようにしてもよい。所定数は、リセット前の抽選管理テーブル110cに含まれている付与数のうち最も大きい数であってもよいし、予め設定された任意の数であってもよい。つまり、各付与数の過去の決定回数をリセットする際、いわゆる目玉商品が再度抽選されるようにしてもよい。
図11の上段はリセット前の抽選管理テーブル110cを示している。
図11によれば、今後抽選される付与数は1~9であることから、今後抽選を繰り返すことで、合計45体のキャラクタAをプレイヤに付与可能である。また、リセット前の抽選管理テーブル110cにおける最大の付与数は14である。従って、抽選部は、14を含み、かつ、合計45体のキャラクタが付与されるように抽選管理テーブル110cを変更する。
図11の下段は、変更後の抽選管理テーブル110cの例を示す。
【0055】
また、リセット後の付与数及び付与数ごとの上限回数は、リセットを行わなかった場合に今後の抽選により付与可能なキャラクタの合計数を変更しない範囲で、プレイヤが任意に指定可能としてもよい。
【0056】
大きい数の付与数(いわゆる目玉商品)が上限回数に達した場合、抽選を繰り返しても、当該大きい数の付与数は、以後の抽選で決定されることはない。そうすると、プレイヤは、抽選を行う意欲を失ってしまう可能性がある。しかしながら、リセットにより、再度大きい数の付与数が抽選可能になることから、プレイヤの抽選意欲を復活させることが可能になる。
【0057】
また、他の例として、ステータス1であるキャラクタを99体集めて合成すると、ステータスが99(ここでは最大値とする)であるキャラクタを入手することができるものとする。この場合、抽選部112は、抽選により得られるキャラクタを合成することで強化されるステータスの最大値から、リセットを行わない場合に今後の抽選により付与可能なキャラクタの合計数とプレイヤが既に所持している当該キャラクタの数の合計値を引いた数を算出し、抽選により付与されるキャラクタの数の合計値が、当該算出した数の合計値になるように、付与数及び付与数ごとの上限回数を変更するようにしてもよい。例えばステータスの最大値が99であり、プレイヤが既に所持しているキャラクタAの数が70体であるとする。この場合、抽選部112は、抽選により付与されるキャラクタの数の合計値が29(99-70)になるように、抽選管理テーブル110cを変更するようにしてもよい。例えば、抽選管理テーブル110cを、1、1、2、2、3、3、5、5、7などと変更するようにしてもよい。
【0058】
(複数キャラクタを対象とする抽選処理)
これまでの説明では、抽選により付与されるキャラクタは1種類であったが、抽選により付与されるキャラクタは複数種類であってもよい。また、付与されるキャラクタの種類は、抽選の都度選択されるようにしてもよい。例えば、抽選部112は、複数のゲーム媒体の各々に対して、付与数ごとに設定された回数を管理し、当該複数のゲーム媒体の中から、プレイヤに付与するゲーム媒体を選択し、選択したゲーム媒体について、当該プレイヤに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定するようにしてもよい。
【0059】
図12は、ゲームサーバ10が行う抽選処理の一例を示すフローチャートである。受付部111は、プレイヤから抽選要求を受付ける(S100)。続いて、抽選部112は、プレイヤ管理DB100aを参照し、プレイヤが所持する抽選ポイントの所持数が、抽選により消費される抽選ポイントの数以上であることを確認する。続いて、抽選部112は、複数のキャラクタの中から、抽選によりユーザに付与するキャラクタを選択し(S110)、選択したキャラクタについて、抽選管理テーブル110cを参照して抽選を実行することで、プレイヤに付与するキャラクタ数を決定する(S120)。続いて、付与部113は、抽選で決定された数のキャラクタをプレイヤに付与する(S130)。
【0060】
図13は、複数キャラクタを対象に抽選を行う際の抽選管理テーブル110cの変化を示す図である。つまり、複数キャラクタを対象に抽選を行う場合、抽選管理テーブル110cは、キャラクタ毎に定義される。プレイヤから1回目の抽選要求を受付けると、抽選部112は、抽選対象である複数のキャラクタ(ここではキャラクタA及びキャラクタB)の中からプレイヤに付与するキャラクタを選択し、1回目の抽選を行う。ここでは、キャラクタAが選択され、付与数として「8」が選択されたとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cのキャラクタAにおける「8」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、キャラクタAを8体プレイヤに付与する。続いて、プレイヤから2回目の抽選要求を受付けると、抽選部112は、抽選対象である複数のキャラクタの中からプレイヤに付与するキャラクタを選択し、2回目の抽選を行う。ここでは、キャラクタBが選択され、付与数として「5」が選択されたとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cのキャラクタBにおける「5」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、キャラクタBを5体プレイヤに付与する。
【0061】
また、付与されるキャラクタの種類は、当該キャラクタに関する選択除外条件が満たされるまで変更されず、選択除外条件が満たされた場合に変更される(付与されるキャラクタの種類が切り替えられる)ようにしてもよい。例えば、複数のキャラクタは第1キャラクタを含み、抽選部112は、付与部113により第1キャラクタがプレイヤに付与されたことで、第1キャラクタの選択除外条件が満たされた後には、当該複数のキャラクタの中から第1キャラクタが選択されないように制御するようにしてもよい。
【0062】
図14は、選択除外条件が満たされた場合に抽選されるキャラクタが変更される処理の一例を示す図である。プレイヤから抽選要求を受付けると、抽選部112は、抽選対象である複数のキャラクタ(ここではキャラクタA及びキャラクタB)のうちキャラクタA(第1キャラクタ)を対象に抽選を行い、付与部113は、抽選で決定された数のキャラクタAをプレイヤに付与する。ここで、キャラクタAがプレイヤに付与されたことで、キャラクタAについて選択除外条件が満たされたと仮定する。この状態で、プレイヤから更に抽選要求を受付けると、抽選部112は、抽選対象であるキャラクタをキャラクタB(第2キャラクタと称してもよい)に切り替えて抽選を行う。ここでは、付与数として「7」が選択されたとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cのキャラクタBにおける「7」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、キャラクタBを7体プレイヤに付与する。
【0063】
「選択除外条件」は、例えば、プレイヤが所持しているキャラクタ(抽選で付与されるキャラクタ)を全て合成することで、当該キャラクタの所定ステータスが最大値になる場合であってもよい。例えば、ステータス1であるキャラクタを99体集めて合成すると、ステータスが99(ここでは最大値とする)であるキャラクタを入手することができるものとする。例えば、ステータスが1であるキャラクタAを99体以上所持している場合、キャラクタAは選択除外条件を満たすものとしてもよい。また、他の例として、プレイヤが所持しているキャラクタAのステータスが50であり、かつ、ステータスが1であるキャラクタAを44体以上所持している場合、キャラクタAは選択除外条件を満たすものとしてもよい。
【0064】
合成によりステータスを最大にするために十分な数のキャラクタを所持している場合、プレイヤは、当該キャラクタを更に欲しいとは思わず、プレイヤの抽選意欲が失われる可能性がある。しかしながら、キャラクタが選択除外条件を満たした後の抽選では、他のキャラクタが付与されるようにすることで、プレイヤの抽選意欲を維持又は向上させることが可能になる。
【0065】
(複数キャラクタを対象とする抽選処理に関するリセット処理)
前述したリセット処理は、複数キャラクタを対象とする抽選処理に適用するようにしてもよい。例えば、複数キャラクタのうち一方又は両方が所定条件を満たした場合、当該一方のキャラクタ又は両方のキャラクタの各々について、各付与数の過去の決定回数をリセットすることで、複数キャラクタのうち所定条件を満たしたキャラクタについては、過去の抽選において上限回数に達した付与数についても、後の抽選において抽選されるようにしてもよい。例えば、プレイヤが所持しているキャラクタA及びキャラクタBのうちキャラクタAについて所定条件を満たしたと仮定する。この場合、抽選部112は、プレイヤのリセット要求を受けた場合に、キャラクタAについて、各付与数の過去の決定回数をリセットするようにしてもよい。
【0066】
また、複数キャラクタのうち一方が所定条件を満たした場合、複数のキャラクタの各々について、各付与数の過去の決定回数をリセットすることで、過去の抽選において上限回数に達した付与数についても、後の抽選において抽選されるようにしてもよい。例えば、プレイヤが所持しているキャラクタA及びキャラクタBのうちキャラクタAについて所定条件を満たしているが、キャラクタBについては所定条件を満たしていない場合であっても、抽選部112は、プレイヤのリセット要求を受けた場合に、キャラクタA及びキャラクタBの両方について、各付与数の過去の決定回数をリセットするようにしてもよい。
【0067】
(連続抽選に関する処理)
プレイヤから連続抽選の指示を受けた場合、抽選部112は、抽選を連続して実行するようにしてもよい。連続回数はプレイヤからの指示された回数であってもよいし、予め定められた回数であってもよい。なお、抽選を連続して実行する場合も、抽選回数分の抽選ポイントが消費される。例えば、10連続抽選を実行する場合、10回分の抽選ポイントが消費される。連続抽選は、付与されるキャラクタが1種類である場合と、付与されるキャラクタが複数種類である場合の両方に適用することが可能である。付与されるキャラクタが複数種類である場合、連続して行われる抽選毎に、付与するキャラクタの選択と付与数の決定とが行われることとしてもよい。
【0068】
ここで、ゲームサーバ10は、付与されるキャラクタが1種類である場合において、連続抽選が行われた結果、指定された連続回数の抽選が行われる前に、キャラクタが所定条件を満たすことになったとき、前述したリセット処理に代えて、連続抽選を実行するために消費される所定の価値の一部をプレイヤに返却するようにしてもよい。すなわち、受付部111が、所定の価値を使用して複数回数の抽選を連続して実行する要求をプレイヤから受け付けた場合に、連続抽選の回数未満(第1回数未満)である第2回数の抽選が行われた後に、当該キャラクタが所定条件を満たしたときは、返却処理部114は、第1回数から第2回数を減算した回数の抽選を行うための所定の価値をプレイヤに返却するようにしてもよい。
【0069】
また、ゲームサーバ10は、付与されるキャラクタが複数種類である場合において、連続抽選が行われた結果、指定された連続回数の抽選が行われる前に、複数のキャラクタの各々が選択除外条件を満たすことになったとき、連続抽選を実行するために消費される所定の価値の一部をプレイヤに返却するようにしてもよい。すなわち、受付部111が、所定の価値を使用して連続回数の抽選を連続して実行する要求をプレイヤから受け付けた場合に、抽選部112により連続抽選の回数未満(第1回数未満)である第2回数の抽選が行われた後に、複数のキャラクタのいずれも選択除外条件を満たすときには、返却処理部114は、第1回数から第2回数を減算した回数の抽選を行うための所定の価値をプレイヤに返却するようにしてもよい。
【0070】
連続抽選を行う際、所定の価値の一部をプレイヤに返却することで、プレイヤは、連続抽選を行う際、所定の価値が無駄になることがないかを事前に確認することなく、連続抽選を行うことが可能になる。
【0071】
<変形例>
抽選管理テーブル110cは、1つのテーブル内に複数キャラクタがまとめて定義されていてもよい。例えば、
図15に示すように、抽選管理テーブル110cには、キャラクタAの付与数とキャラクタBの付与数とがまとめて定義されていてもよい。この場合、抽選部112は、プレイヤから抽選要求を受けた場合、抽選管理テーブル110cのうちフラグが付与されていない付与数を1つ選択することで、キャラクタの選択と付与数の選択とを同時に行うようにしてもよい。例えば、
図15の例では、プレイヤから1回目の抽選要求を受付けると、抽選部112は、抽選管理テーブル110cの中から付与数を1つ選択する。ここでは、キャラクタBの付与数「6」が選択されたとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cのキャラクタBにおける「6」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、キャラクタBを6体プレイヤに付与する。続いて、プレイヤから2回目の抽選要求を受付けると、抽選部112は、回目の抽選を行う。ここでは、キャラクタAの付与数「9」が選択されたとする。抽選部112は、抽選管理テーブル110cのキャラクタAにおける「9」の欄にフラグ「〇」を付与する。また、付与部113は、キャラクタAを9体プレイヤに付与する。
【0072】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、ゲームサーバ10は、プレイヤに付与するキャラクタの付与数を抽選で決定する際、抽選管理テーブル110cを参照し、キャラクタの付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する。これにより、ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことが可能になる。
【0073】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0074】
<付記>
<付記1>
ユーザからの抽選要求を受け付ける受付部と、
前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定する抽選部と、
前記抽選部で決定された付与数の前記ゲーム媒体を前記ユーザに付与する付与部と、を有し、
前記抽選部は、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する、
情報処理装置。
【0075】
付記1によれば、ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことが可能になる。
【0076】
<付記2>
前記受付部は、
前記付与部によりゲーム媒体が前記ユーザに付与された後に、前記ゲーム媒体に関する所定条件を満たした場合に、所定操作を受け付け可能にし、
前記抽選部は、
前記受付部が前記所定操作を受け付けると、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数について、後の抽選で決定可能にする、
付記1に記載の情報処理装置。
【0077】
付記2によれば、所定条件を満たした場合、ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数であっても、後の抽選で決定可能になることから、ユーザは、抽選意欲を維持することが可能になる。
【0078】
<付記3>
前記抽選部は、
複数のゲーム媒体の各々に対して、付与数ごとに設定された回数を管理し、
前記複数のゲーム媒体の中から、前記ユーザに付与するゲーム媒体を選択し、
選択したゲーム媒体について、前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定する、
付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0079】
付記3によれば、複数のゲーム媒体を対象に抽選を行うことが可能になる。
【0080】
<付記4>
前記複数のゲーム媒体は第1ゲーム媒体を含み、
前記抽選部は、
前記付与部により前記第1ゲーム媒体が前記ユーザに付与されたことで、前記第1ゲーム媒体の選択除外条件が満たされた後には、前記複数のゲーム媒体の中から前記第1ゲーム媒体が選択されないように制御する、
付記3に記載の情報処理装置。
【0081】
付記4によれば、複数のゲーム媒体を対象とする抽選において、選択除外条件が満たされたゲーム媒体については、抽選で選択されないように制御することが可能になる。
【0082】
<付記5>
前記受付部が、所定の価値を使用して2以上の第1回数の抽選を連続して実行する要求を前記ユーザから受け付けた場合に、前記抽選部により前記第1回数未満である第2回数の抽選が行われた後に、前記複数のゲーム媒体のいずれも前記選択除外条件を満たすときには、前記第1回数から前記第2回数を減算した回数の抽選を行うための前記所定の価値を前記ユーザに返却する返却処理部、を有する、
付記4に記載の情報処理装置。
【0083】
付記5によれば、ユーザは、複数回の抽選を行う際に実行されない抽選がある場合、所定の価値を消費せずに返却を受けることが可能になる。
【0084】
<付記6>
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
ユーザからの抽選要求を受け付けるステップと、
前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定するステップと、
決定された付与数の前記ゲーム媒体を前記ユーザに付与するステップと、を有し、
前記抽選で決定するステップは、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する、
情報処理装置。
【0085】
付記6によれば、ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことが可能になる。
【0086】
<付記7>
ユーザからの抽選要求を受け付けるステップと、
前記ユーザに付与するゲーム媒体の付与数を抽選で決定するステップと、
決定された付与数の前記ゲーム媒体を前記ユーザに付与するステップと、をコンピュータに実行させ、
前記抽選で決定するステップは、前記ゲーム媒体の付与数ごとに設定された回数決定された付与数については、後の抽選で決定されないように制御する、
プログラム。
【0087】
付記7によれば、ユーザに付与するゲーム媒体の数を抽選する際、付与されるゲーム媒体の数の信頼性を保つことが可能になる。
【符号の説明】
【0088】
1…ゲームシステム、10…ゲームサーバ、11…プロセッサ、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、100…記憶部、100a…プレイヤ管理DB、100b…所有キャラクタ管理DB、100c…抽選管理テーブル、110…ゲーム制御部、111…受付部、112…抽選部、113…付与部、114…返却処理部、115…表示制御部、200…記憶部、201…通信部、202…UI部、203…ゲーム制御部