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  • 特開-表示装置 図1
  • 特開-表示装置 図2
  • 特開-表示装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022147105
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
G05B23/02 301Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021048221
(22)【出願日】2021-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】三枝 隆晴
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223BA03
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB07
3C223FF02
3C223FF03
3C223FF12
3C223FF13
3C223HH03
3C223HH08
3C223HH29
(57)【要約】
【課題】手間をかけることなく、一度により多くの量のデータを表示する。
【解決手段】取得部101は、制御機器による制御のための複数の制御情報を取得する。作成部102は、取得部101が取得した複数の制御情報を、バーチャートレースによる棒グラフを作成する。作成部102は、例えば、複数の制御情報を、数値の大小に応じて順位付けして棒グラフを作成することができる。表示制御部103は、作成部102が作成した棒グラフを表示部104に表示する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御機器による制御のための複数の制御情報を取得するように構成された取得部と、
前記取得部が取得した前記複数の制御情報を、バーチャートレースによる棒グラフを作成するように構成された作成部と、
前記作成部が作成した棒グラフを表示部に表示するように構成された表示制御部と
を備える表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置において、
前記複数の制御情報のデータ種別の設定を受け付ける受付部を備え、
前記作成部は、前記受付部が受け付けたデータ種別の棒グラフを作成することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の表示装置において、
前記作成部は、前記複数の制御情報を、数値の大小に応じて順位付けして前記棒グラフを作成することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記作成部は、設定されている数値範囲を対象として前記棒グラフを作成することを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記複数の制御情報は、制御のために測定された測定値、制御のための設定値、制御のための制御量、エネルギー消費量、運転時間を含むことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントや空調などの制御に用いられる情報を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、プラントや空調などの制御には、制御システムが用いられ、さらに機器管理装置が用いられている(特許文献1)。このような監視制御システムにおいては、ネットワークにより接続している現場に設置されたプロセス機器や各種センサなどのフィールド機器との間で信号をやりとりし、フィールド機器の動作を制御する。また、上記監視制御システムにおいては、フィールド機器の動作確認などの診断結果や、時間とともに変化する計測データなどを示すためのグラフを、システムの操作画面に表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-090595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、一度に扱える(表示できる)データ量に限度があり、また、グラフ軸などを、データの種別に合わせて個別に設定するために、手間やコストがかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、手間をかけることなく、一度により多くの量のデータが表示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置は、制御機器による制御のための複数の制御情報を取得するように構成された取得部と、取得部が取得した複数の制御情報を、バーチャートレースによる棒グラフを作成するように構成された作成部と、作成部が作成した棒グラフを表示部に表示するように構成された表示制御部とを備える。
【0007】
上記表示装置の一構成例において、複数の制御情報のデータ種別の設定を受け付ける受付部を備え、作成部は、受付部が受け付けたデータ種別の棒グラフを作成する。
【0008】
上記表示装置の一構成例において、作成部は、複数の制御情報を、数値の大小に応じて順位付けして棒グラフを作成する。
【0009】
上記表示装置の一構成例において、作成部は、設定されている数値範囲を対象として棒グラフを作成する。
【0010】
上記表示装置の一構成例において、複数の制御情報は、制御のために測定された測定値、制御のための設定値、制御のための制御量、エネルギー消費量、運転時間を含む。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明によれば、取得した複数の制御情報を、バーチャートレースによる棒グラフで表示するので、手間をかけることなく、一度により多くの量のデータが表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る表示装置の構成を示す構成図である。
図2図2は、作成部102が作成した棒グラフの例を示す説明図である。
図3図3は、本発明における表示装置のハードウエア構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態に係る表示装置について図1を参照して説明する。この表示装置は、取得部101、作成部102、表示制御部103、表示部104、および入力部105を備える。
【0014】
取得部101は、制御機器による制御のための複数の制御情報を取得する。制御機器は、例えば、ネットワーク131により接続し、制御対象の現場に設置されたアクチュエータなどのプロセス機器や各種センサなどのフィールド機器151である。複数の制御情報は、制御のために測定された測定値、制御のための設定値、制御のための制御量、エネルギー消費量、運転時間を含む。制御情報の例を、表1,表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
作成部102は、取得部101が取得した複数の制御情報を、バーチャートレースによる棒グラフを作成する。作成部102は、例えば、複数の制御情報を、数値の大小に応じて順位付けして棒グラフを作成することができる。また、作成部102は、設定されている数値範囲を対象として棒グラフを作成することもできる。
【0018】
表示制御部103は、作成部102が作成した棒グラフを表示部104に表示する。例えば、複数の制御情報として、空調対象の建物の領域毎に測定された温度を、図2に示すように表示することができる。図2では、空調設備を起動してあまり時間が経過していない時点における、冷えていない系統の温度データと場所を、高い順に表示している。この表示により、例えば、系統A~Eは、空調設備の立ち上がり直後の冷却性能が、他の系統に比較して低いことがわかる。また、この表示は、経時とともに変化する。例えば、時間が経ると、系統の温度は全体に低くなり、棒グラフの縦軸の最大値が変化する。また、空調設備の性能が低下している系統は、温度の低下が遅いため、この状態が反映され、順位が上位に表示されるようになる。
【0019】
また、表示装置は、複数の制御情報のデータ種別の設定を受け付ける受付部106を備えることができる。例えば、受付部106は、管理者の入力部105の入力操作により入力されたデータ種別の設定を受け付ける。作成部102は、受付部106が受け付けたデータ種別の棒グラフを作成する。
【0020】
例えば、複数のテナントを収用するオフィスビルの空調制御などのメンテナンスにおいては、空調制御機器から取得される膨大な制御情報から、以下に示すバーチャートレースによる棒グラフが作成できる。
【0021】
室内温度;「暑い」または「寒い」の極端な場所のランキング。
室内湿度;「乾燥」または「湿気」の場所ランキング。
CO2濃度;空気の「清浄」または「汚れ」のランキング。
エネルギー;ファンや熱源毎の消費電力ランキング。
操作量;運転の強弱としての、バルブやファン回転数のランキング。
室温設定;居住者の設定嗜好のランキング。
【0022】
管理者は、取得された膨大な制御情報より作成される棒グラフの中の、順位が上位の情報を利用してチェックや管理を行うことで、より的確・効率的に、ビルメンテナンスが実施できる。
【0023】
なお、上述した実施の形態における表示装置は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)201と主記憶装置202と外部記憶装置203とネットワーク接続装置204となどを備えたコンピュータ機器であり、主記憶装置に展開されたプログラムによりCPUが動作することで、上述した各機能が実現される。ネットワーク接続装置204は、ネットワーク205に接続する。また、各機能は、複数のコンピュータ機器に分散させることもできる。
【0024】
以上に説明したように、本発明によれば、取得した複数の制御情報を、バーチャートレースによる棒グラフで表示するので、手間をかけることなく、一度により多くの量のデータが表示できるようになる。
【0025】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
【符号の説明】
【0026】
101…取得部、102…作成部、103…表示制御部、104…表示部、105…入力部、106…受付部、131…ネットワーク、151…フィールド機器。
図1
図2
図3